当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における総資産は、3,246,044千円となり、前連結会計年度末に比べ342,082千円減少いたしました。主な増減要因は、現金及び預金が320,447千円減少したことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債合計は、2,211,234千円となり、前連結会計年度末に比べ376,566千円減少いたしました。主な増減要因は、預り金が196,192千円、長期借入金(1年内返済予定長期借入金を含む)が109,894千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は、1,034,810千円となり、前連結会計年度末に比べ34,484千円増加いたしました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する中間純利益33,656千円の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
(2)経営成績の状況
当社グループでは、「まるくて大きな時代をつくろう」を企業理念に、その実現に向けた第一弾の事業として、クリエイターエンパワーメント事業を推進しております。
日本ならびに中国語圏におけるグローバルハンドメイドマーケットプレイス「Creema(クリーマ)」に加え、「Creema」と連携可能な唯一のネットショップ開設サービス「InFRAME」の運営を行うマーケットプレイスサービス、「Creema」のプラットフォームを活用し、出店クリエイター・企業・地方公共団体のマーケティング支援を行うプラットフォームサービス、日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes’(東京ビッグサイト)」等の大型イベントを展開するイベントサービス、さらには、クリエイターの創造的な活動を応援することに特化したクラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」、人気アーティストのレッスン動画プラットフォーム「FANTIST」等、クリエイターの活動を支援するサービスを様々な角度から展開し、まだ見ぬ巨大なクリーマ経済圏の確立と、クラフトカルチャーの醸成に力を注いでおります。
マーケットプレイスサービスにおいては、母の日や初夏の需要等、季節のトレンドを捉えた各種マーチャンダイジング・キャンペーン施策を展開する等、クリエイター作品の魅力を訴求する様々な企画を実施しました。また、作品詳細画面やカート画面のリニューアルをはじめとする「Creema」のユーザーインターフェースの改善や、インフラ基盤の強化等、プロダクト面においても多面的な強化を推進しました。一方で、前期3月にかけて実施したTVCM効果の反動に加え、市場全体でWeb広告の単価が大幅に高騰した関係で、当社の広告効率が前年比で大きく悪化しました。また、当社のドメインを無断で使用して、当社以外の企業や官公庁を装い、フィッシング詐欺目的で送信される「なりすましメール」が横行したため、迅速な問題解決に向けて各種対応に取り組んだ結果、相応の対応リソースが本件にとられることになりました。その結果、マーケットプレイスサービスの流通総額は76.4億円(前年同期比93%)、売上高は749,963千円(前年同期比92%)で着地し、前年実績を下回る結果となりました。今後当社では、先述したWeb広告の単価高騰問題に対処するため、広告戦略・広告支出のバランスを見直すとともに、不正に送信されている「なりすましメール」の問題につきましては、現時点で一通りの対応を終えたものの、警察を含め、然るべき機関や関連団体と連絡をしながら、引き続き状況を注視して参ります。なお、当中間連結会計期間におけるクリエイター数は約29万人、登録作品数は約1,878万点、スマートフォンアプリのダウンロード数は約1,514万回を突破しており、KPIの数字については順調に積みあがっております。
プラットフォームサービスにおいては、「Creema」のプラットフォームならびにユーザー基盤を活用した企業・地方公共団体向けのPR支援を行う外部広告サービスにて、大手商業施設とコラボレーションしたクラフトイベントの開催や、地方自治体と連携した伝統工芸品・地域産品の販路開拓支援プロジェクト等、当社にしかできない様々なPR企画をクライアントに対し提案・実現してきました。また、クリエイターが自身の作品を「Creema」上でプロモーションできる内部広告サービスでは、広告サービスの利用者数を増加させるべく、プロダクトの改善とその普及に努めました。その結果、プラットフォームサービスの売上高は328,959千円(前年同期比104%)での着地となっております。
イベントサービスにおいては、2024年3月16日・17日に、自然の中で音楽とカルチャーを体感する野外フェス「Creema YAMABIKO FES 2024」を開催。2024年7月20日・21日には、日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes 2024」を開催し、いずれのイベントも多くの来場者の方々にご参加いただきました。その結果、売上高は108,345千円(前年同期比149%)で着地いたしました。
当社グループの中長期的な成長を企図し、戦略的な先行投資を拡大している新サービス群では、クリエイターやものづくり事業者の創造的な活動を応援することに特化したクラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」において、引き続き多様なプロジェクトが起案され、その多くが目標支援金額を達成しております。また、クリエイターがレッスン動画を販売する動画プラットフォーム「FANTIST」においては、クリエイターが製作・販売するレッスン動画に加え、FANTISTのオリジナルコンテンツである「FANTIST公式コースレッスン」の数も順調に成長し、レッスン動画数は同領域において日本最大級の規模にまで拡大しております。その結果、売上高は60,828千円(前年同期比179%)と大幅な成長を実現しました。これら全てのサービスを連携させることにより、ユーザー価値の最大化を図ると同時に、当社グループのサービスの認知度向上及び市場の拡大、クリーマ経済圏の確立に取り組んで参りました。
結果として、当中間連結会計期間における全社業績は、売上高が前年同期比101%となる1,248,142千円、営業利益が前年同期比342%となる16,200千円で着地し、売上高・営業利益ともに前年比で成長しております。一方で、経常利益は前年同期比63%となる16,131千円となりましたが、これは前年同時期にイベント関連の補助金収入が計上されていたことによるものです。親会社株主に帰属する中間純利益は、直近の事業計画を踏まえ、繰延税金資産を計上した関係で、前年同期比263%となる33,656千円での着地となっています。
なお、当社グループでは、クリエイターエンパワーメント事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ320,447千円減少し、2,311,780千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、186,885千円(前年同期は58,919千円の使用)となりました。これは主に、預り金の減少195,150千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、23,149千円(前年同期は4,984千円の獲得)となりました。これは、敷金及び保証金の差入れによる支出22,438千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、109,268千円(前年同期は269,494千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出109,894千円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。