当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 当中間期の経営成績の状況
① 2025年2月期中間連結会計期間(2024年3月1日~2024年8月31日)の経営成績
当中間連結会計期間における当社グループの経営環境は、自動車市場において地域ごとの強弱はあるものの底堅い需要が見られました。その一方で、半導体・電子部品向けの需要については回復基調ながら想定より緩やかなものとなりました。製造業全般における設備投資の需要は総じて底堅く推移しましたが、中国の需要は想定よりも低調となりました。
このような環境において当社グループの業績は、高水準な受注残に支えられた前年同期に比べ、モーションコントロールを中心に減収となりました。利益面については、間接費の抑制に努めたものの売上減少に伴う利益減の影響を大きく受けたことにより減益となりました。
この結果、当中間連結会計期間の経営成績は以下のとおりです。
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2024年2月期 中間連結会計期間 |
2025年2月期 中間連結会計期間 |
前年同期比 |
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売上収益 |
2,889億78百万円 |
2,615億73百万円 |
△9.5% |
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営業利益 |
330億62百万円 |
229億26百万円 |
△30.7% |
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親会社の所有者に帰属する 中間利益 |
242億28百万円 |
178億51百万円 |
△26.3% |
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米ドル平均レート |
138.76円 |
153.68円 |
+14.92円 |
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ユーロ平均レート |
150.99円 |
166.55円 |
+15.56円 |
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中国人民元平均レート |
19.61円 |
21.23円 |
+1.62円 |
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韓国ウォン平均レート |
0.106円 |
0.113円 |
+0.007円 |
なお、当中間連結会計期間における当社グループの地域別の経営環境は以下のとおりです。
日 本: 一般産業や自動車市場の需要は底堅く推移しましたが、半導体市場の需要は緩やかな伸びとなりました。
米 州: 半導体関連需要が順調に回復し、自動車市場や一般産業分野においても底堅い設備投資の動きが見られました。
欧 州: 自動車市場においてロボットの設備投資が堅調に推移した一方、製造業全般における需要低迷と在庫調整の影響を大きく受けました。
中 国: 太陽光発電用パネル関連の投資の一巡に加え、内需の鈍化により全体的な設備投資需要は低迷しました。
中国除くアジア:韓国・台湾では半導体関連需要の回復が継続しました。また、アセアン各国やインドでは、インフラ関連の設備需要が堅調に推移しました。
② セグメント別の状況
当社グループでは、事業内容を4つのセグメントに分けています。
当中間連結会計期間の各セグメントの経営成績は以下のとおりです。
なお、当社グループはシステムエンジニアリング事業の再編に伴い、前連結会計年度まで「システムエンジニアリング」に含めていた太陽光発電用パワーコンディショナを当中間連結会計期間より「モーションコントロール」に含めております。これにより各セグメントの前年同期比については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた上で算出しています。
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モーションコントロール |
売上収益 1,194億38百万円 (前年同期比 △15.1% ) |
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営業損益 110億10百万円 (前年同期比 △45.5% ) |
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モーションコントロールセグメントは、ACサーボモータ・コントローラ事業とインバータ事業で構成されています。 売上収益は、高水準な受注残に支えられた前年同期に対し減収となりました。利益面については、経費の抑制や付加価値の改善は進んだものの、売上減少に伴う利益減の影響を大きく受け減益となりました。 〔ACサーボモータ・コントローラ事業〕 中国・欧州市場の低迷や、日本における半導体関連需要の回復遅延などの影響を受け、売上収益は減少しました。 〔インバータ事業〕 データセンタ関連の需要やアセアン各国・インドにおけるインフラ関連需要は底堅く推移しましたが、在庫調整等の影響を受け販売が伸び悩み、売上収益は減少しました。 |
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ロボット |
売上収益 1,120億82百万円 (前年同期比 △0.2% ) |
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営業損益 105億96百万円 (前年同期比 △18.5% ) |
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自動車市場においては日本や欧米、インドなどで需要が増加しましたが、中国では投資を控える動きが見られました。一方、一般産業分野では米国や中国などで自動化需要が底堅く推移しました。これらの結果、売上収益は前年同期比で若干の減少となりました。利益面については、システム対応力強化に向けた先行投資や売上減少に伴う利益減の影響などにより減益となりました。 |
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システムエンジニアリング |
売上収益 186億 1百万円 (前年同期比 △19.3% ) |
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営業損益 18億69百万円 (前年同期比 +34.4% ) |
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港湾クレーン関連の販売が堅調に推移しましたが、前年度下期の大型風力発電関連の子会社売却影響により、売上収益は前年同期比で減少しました。 利益面については、主力の鉄鋼・クレーン関連の売上増加に加え、事業構造改革の効果により大幅な増益となりました。 |
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その他 |
売上収益 114億52百万円 (前年同期比 △10.6% ) |
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営業損益 8億31百万円 (前年同期比 8億22百万円増加 ) |
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その他セグメントは、物流サービス事業などで構成されています。 売上収益は減少しましたが、営業利益はその他の収益の増加などにより前年同期比で増加しました。 |
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(2) 財政状態の状況
①資産、負債および資本の状況
(a) 資産 7,069億87百万円(前連結会計年度末比 46億52百万円増加)
営業債権等が減少したものの、現金及び現金同等物や棚卸資産等の増加により、流動資産が前連結会計年度末に比べ57億4百万円増加しました。また、有形固定資産および無形資産が増加したものの、その他の金融資産等の減少により、非流動資産が前連結会計年度末に比べ10億51百万円減少しました。
(b) 負債 2,968億26百万円(前連結会計年度末比 25億9百万円増加)
営業債務等が減少したものの、短期借入金や契約負債等の増加により、流動負債が前連結会計年度末に比べ2億7百万円増加しました。一方、長期借入金等の増加により、非流動負債が前連結会計年度末に比べ23億2百万円増加しました。
(c) 資本 4,101億61百万円(前連結会計年度末比 21億42百万円増加)
在外営業活動体の換算差額の減少等によりその他の資本の構成要素が減少した一方、利益剰余金等が増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は520億83百万円(前連結会計年度末比 118億4百万円増加)となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
棚卸資産の増加や営業債務の減少、法人所得税の支払等があったものの、税引前中間利益や減価償却費の計上、営業債権の減少等により、230億75百万円の収入(前年同期比 52億81百万円の収入増)となりました。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券の売却による収入等があったものの、有形固定資産及び無形資産の取得による支出等により、111億45百万円の支出(前年同期比 7億57百万円の支出減)となりました。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の返済や配当金の支払等による支出があったものの、借入金の増加等により、3億53百万円の収入(前年同期比 106億96百万円の収入増)となりました。
※営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは119億29百万円の収入となりました。
(3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定」の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当中間連結会計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費は118億94百万円となりました。
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2024年2月期 中間連結会計期間 |
2025年2月期 中間連結会計期間 |
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研究開発費 |
103億5百万円 |
118億94百万円 |
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売上収益研究開発費比率 |
3.6% |
4.5% |
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。