当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
文中における将来に関する事項については、当中間連結会計期間末(2024年8月20日)現在において判断したも
のであります。
1)財政状態の分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、183億96百万円増加し、5,522億3百万円となりま
した。これは主として、有価証券の増加195億99百万円、投資その他の資産のその他の増加40億11百万円、売掛
金の増加28億98百万円、土地の増加12億29百万円、現金及び預金の減少57億4百万円、商品の減少47億83百万円
によるものです。
負債は前連結会計年度末と比べ、16億73百万円増加し、640億71百万円となりました。これは主として流動負債
のその他の増加26億83百万円、未払法人税等の増加11億78百万円、買掛金の減少15億78百万円によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ、167億23百万円増加し、4,881億31百万円となりました。これは主として利益
剰余金の増加165億88百万円によるものです。
2)経営成績の分析
当中間連結会計期間における我が国の経済は、個人消費の伸びや設備投資の増加などにより、4~6月期の実質
GDPは年率換算2.9%増とプラス成長となりました。また世界経済では、欧州でインフレの鈍化が進み、6月に
は欧州中央銀行が4年9ヵ月ぶりの利下げに踏み切りました。アメリカでは個人消費が堅調なものの、賃金の上
昇は鈍化し、失業率が上昇傾向となるなど、節約志向が強くなりつつあります。
①消費環境の概要
・当中間連結会計期間の国内消費環境は、7月の消費支出が3ヵ月ぶりにプラスに転じたものの、物価高を背景にした節約志向は続いています。7月の実質賃金は、前年同月比で2ヵ月連続増加しました。これは、賞与の増加が寄与したことによるもので、所定内給与は物価上昇率を下回っています。また電気・ガス料金の補助金が一時的に終了し、7月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は2.7%上昇しました。補助金の再開により9月以降は物価上昇が抑制される見込みであるものの、消費動向は依然として不透明なものとなっています。
・天候については、6月は全国的に平年よりも遅い梅雨入りとなりました。気温は平年よりも高く、各地で大気の状態が不安定となり、激しい雨や雷を観測しました。7月上旬は関東以西で猛暑日を多く記録しましたが、中旬以降は局地的な大雨が頻発しました。8月上旬までには全国で梅雨明けし、関東以西では再び多くの猛暑日を記録したことで、夏物の販売は好調でした。
②当社グループの状況
このような状況下で、当社グループは2024年度のグループ統一テーマを“ネクスト・チャレンジ1st『当たり前を改める』”とし、全ての「当たり前」という考え方を改めていきます。商品の作り方や売場の見せ方はもちろん、組織や人材育成、システムや用地開発など全ての部署で新たなチャレンジに取り組んでいきます。
③しまむら事業
・主力のしまむら事業は、ブランド力を進化させるため自社開発ブランド(Private Brand、以下PB)とサプライヤーとの共同開発ブランド(Joint Development Brand、以下JB)の品揃えを拡充しました。PBではインフルエンサーとのコラボ企画を拡大し、集客力のアップに効果的でした。また、PB及びJBで高価格帯商品の拡大を進め、「FIBER DRY」シリーズの肌着や天然素材を使用したアウター衣料が好調でした。
・広告宣伝では、チラシの企画力を強化しました。重点催事や各種フェアなどの打ち出しが、集客に大きな効果を発揮しました。また、しまむらの認知度向上と新規顧客の獲得を目的とし、都市部にポップアップショップの出店を行い、オンラインストアとの連動による商品の販売が好調でした。
当中間連結会計期間は5店舗を開設、4店舗を閉店し、店舗数は1,416店舗となりました。
また売上高は前年同期比4.0%増の2,467億5百万円となりました。
④アベイル事業
アベイル事業は、4つのJBを中心にアウター衣料の品揃えを拡充しました。トレンドでは、スポーツ系アイテムやヴィンテージテイストのファッションが売れ筋となりました。キャラクター商品では、アウター衣料に加え、生活雑貨の品揃え拡大により、該当部門の売上が大きく伸長しました。
当中間連結会計期間は3店舗を開設、2店舗を閉店し、店舗数は313店舗となりました。
また売上高は前年同期比6.8%増の337億66百万円となりました。
⑤バースデイ事業
バースデイ事業は、JB「MY LITTLE WONDER(マイリトルワンダー)」の展開を開始し、カジュアルテイストの打ち出しを強化しました。季節商品では、スイム関連や和装の売上が大きく伸長しました。育児用品では、品揃えの改善を進め、ベビーカーやチャイルドシート、食品などが売上を伸ばしました。
当中間連結会計期間は5店舗を開設、1店舗を閉店し、店舗数は328店舗となりました。
また売上高は前年同期比4.8%増の380億79百万円となりました。
⑥シャンブル事業
シャンブル事業は、コスメや食品が売上を大きく伸ばしました。コスメの新たな販促手法としてインスタライブを実施し、新規顧客の獲得を図りました。食品では、帰省需要に対応したギフト向け商品が売れ筋となりました。アウター衣料では、JB「Anne’s pocket(アンズ ポケット)」などの主力JBが売上を伸ばしました。
当中間連結会計期間は2店舗を開設し、店舗数は120店舗となりました。
また売上高は前年同期比1.4%増の76億23百万円となりました。
⑦ディバロ事業
ディバロ事業は、メンズとレディースのスニーカーやカジュアルシューズが売上を伸ばしました。立ったまま履けるスニーカーや防水シューズなど、機能性の高い商品が売れ筋となりました。アウター衣料では、「LOOK BOOK」と売場の連動によるコーディネート提案の強化を図り、トレンド商品が売上を伸ばしました。
当中間連結会計期間の店舗開設・閉店は無く、16店舗での営業となりました。
また売上高は前年同期比9.3%増の4億78百万円となりました。
⑧以上の結果、当中間連結会計期間の日本国内の業績は、売上高3,266億54百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益311億77百万円(同3.9%増)、経常利益318億17百万円(同4.0%増)、中間純利益は219億31百万円(同5.3%増)となりました。
⑨思夢樂事業
台湾全域で店舗を展開する思夢樂は、20代から60代の女性とその家族をターゲットとした総合衣料の専門店として、日常生活で必要なソフトグッズがお客様の欲しい時に必ずある店舗の実現に向けて、事業の再構築を進めています。
商品力の強化では、日本企画のPBやJB、台湾企画のPBを拡充し、オリジナル商品の品揃えを拡大しました。また、現地キャラクター商品や韓国系ファッションなどのラインロビングを進めました。販売力の強化では、台湾の人気インフルエンサーを起用したSNSによる販促などを拡大し、デジタル販促の高度化を進めました。
当中間連結会計期間は1店舗を開設し、店舗数は43店舗となりました。
また売上高は前年同期比9.7%増の8億58百万NT$(39億41百万円)となりました。
⑩以上の結果、当中間連結会計期間の連結業績は、売上高3,305億95百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益314億4百万円(同4.1%増)、経常利益319億87百万円(同4.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は221億円(同5.5%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び新規出店等による
投資活動、ならびに財務活動を行った結果、前中間連結会計期間末に比べ309億15百万円減少し、1,655億30
百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前中間連結会計期間と比べ、31億65百万円増加し、280億45百万円となりま
した。これは税金等調整前中間純利益317億35百万円、たな卸資産の減少額47億53百万円、減価償却費29億
66百万円等に対し、法人税等の支払額85億19百万円、売上債権の増加額28億98百万円、仕入債務の減少額15億
67百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前中間連結会計期間と比べ、222億23百万円減少し、182億32百万円となりました。
これは有価証券の取得による支出2,190億円、有形固定資産の取得による支出51億63百万円等に対し、有価証
券の償還による収入2,095億円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前中間連結会計期間と比べ、3億68百万円増加し、55億22百万円となりました。
これは配当金の支払額55億12百万円等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませ
ん。
(4)会社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。