第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

(経営成績の状況)

当社は、「中期経営計画2025」の初年度として、電動化対応の開発推進、デジタル技術と匠の技の融合によるモノづくり革新「未来Factory」の実証ライン構築、食糧課題対応としての昆虫食を含めた新規事業開拓、カーボンニュートラルへの取組みを含めたESG経営などに積極的にリソーセスの投入を進めております。

このような状況のなか、当第3四半期連結累計期間の売上高は28,957百万円と前年同四半期に比べ4,415百万円(18.0%)の増収、営業利益は128百万円と前年同四半期と比べ629百万円の増益、経常利益は336百万円と前年同四半期と比べ941百万円の増益、親会社株主に帰属する四半期純損失は673百万円と前年同四半期と比べ42百万円の増益となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

なお、なお、第1四半期連結会計期間より、「粉末冶金製品事業」を「自動車焼結事業」及び「鉄道焼結事業」の2区分へ変更しております。

 

①自動車焼結事業

当第3四半期連結会計期間においては、国内、米国を中心とした半導体不足及び東南アジアからの部品供給停滞に伴う得意先での生産調整により、売上高は前年同四半期連結会計期間との比較では207百万円(△2.3%)の減収となりました。(為替影響を除くと前年同四半期連結会計期間比414百万円△4.5%の減収)

当第3四半期連結累計期間では、第3四半期の売上減、米国子会社での要員不足による生産ロスや原材料価格の高騰等はあったものの、総じて前年同四半期の新型コロナウィルス感染拡大による売上減少から大幅に回復し、トヨタハイブリッド車用インバーター部品の売上増(既存品の増産及び新型ハイブリッド車用新規品の生産開始)や、原価改善や休業日設定を含む柔軟な稼働対応などの取組みにより、増収増益となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は26,241百万円と前年同四半期と比べ4,053百万円(18.3%)の増収となり、セグメント利益につきましては、1,073百万円と前年同四半期と比べ525百万円(96.0%)の増益となりました。半導体不足及び部品供給停滞など先行きが不透明ななか、ロスの低減や原価改善を一層推進し、需要に見合った生産を徹底することで、さらなる利益の積み上げに注力してまいります。

 

②鉄道焼結事業

新幹線用ブレーキライニング及び新幹線用すり板の搭載車両増加が売上に寄与しておりますが、前年度第2四半期以降の新型コロナウイルス感染拡大に伴う減便の影響により、売上減少となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,156百万円と前年同四半期と比べ211百万円(△15.5%)の減収となり、セグメント利益につきましては、12百万円と前年同四半期と比べ86百万円(△87.2%)の減益となりました。

 

③油圧機器製品事業

デンタルチェア用製品や手術台用製品等における、新型コロナウイルス感染拡大に伴う需要低迷からの回復に加え、海上輸送遅延を背景とした得意先の資材先行調達により、売上増となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は1,552百万円と前年同四半期と比べ574百万円58.7%)の増収となり、セグメント利益につきましては、447百万円と前年同四半期と比べ244百万円120.2%)の増益となりました。また、新型コロナウイルス感染拡大前の2020年3月期第3四半期連結累計期間との比較では、売上高は49百万円(3.3%)の増収、セグメント利益は10百万円(2.3%)の増益となりました。

 

(財政状態の状況)

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、現金及び預金の減少(前連結会計年度末比1,251百万円減)、原材料及び貯蔵品の増加(前連結会計年度末比476百万円増)等により、19,514百万円(前連結会計年度末比851百万円減)となりました。固定資産につきましては、デジタル技術を活用した生産工程の変革や新規事業、国内・中国・米国などの新規品対応用設備投資はあるものの減価償却が進み、有形固定資産は減少(前連結会計年度末比1,032百万円減)、株価回復に伴う評価額の上昇による投資有価証券の増加(前連結会計年度末比210百万円増)等により、28,417百万円(前連結会計年度末比908百万円減)となりました。

以上により、資産合計は47,931百万円(前連結会計年度末比1,759百万円減)となりました。

 

 (負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債につきましては、電子記録債務の増加(前連結会計年度末比181百万円増)、賞与引当金の減少(前連結会計年度末比394百万円減)、1年内返済予定の長期借入金の減少(前連結会計年度末比261百万円減)等により、19,725百万円(前連結会計年度末比434百万円減)となりました。固定負債につきましては、長期借入金の減少(前連結会計年度末比844百万円減)等により、9,099百万円(前連結会計年度末比894百万円減)となりました。

この結果、負債合計は28,825百万円(前連結会計年度末比1,329百万円減)となりました。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ配当金支払等による利益剰余金の減少(805百万円)、その他の包括利益累計額は234百万円増加した結果、非支配株主持分を除くと16,509百万円(自己資本比率34.4%)となりました。

 

(2)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は337百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。