文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、1927年の創業以来約100年にわたって、時代の変化をとらえ、世の中にないものをつくり続けてまいりました。経営理念を「独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する」と定め、新しい価値の提供を目指して事業を展開しております。これまで事業の中心であった文具事務用品に加えて、インテリアライフスタイルの分野に事業領域を広げ、グループ経営を推進する中で、2021年にコーポレートメッセージ「おどろき、快適、仕事と暮らし」を制定しました。今後も仕事と暮らしを快適にし、「あたらしさ」にこだわり続けてまいります。
また、サステナビリティ向上のための基本的な指針を明示するものとして「キングジムグループ サステナビリティ基本方針」を定めております。
キングジムグループ サステナビリティ基本方針
キングジムグループは、企業活動を通じて持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な発展を目指します。
■仕事と暮らしを便利で快適にする商品を開発し、世の中に新しい価値を提供することで社会に貢献します。
■社会の責任ある一員として資源の有効活用を積極的に行い、企業活動の全域で地球環境の保全につとめます。
■多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮し、自分らしく活躍するための職場環境づくりを推進します。
■健全なガバナンスにより社会から信頼される経営を行い、継続的な企業価値の向上を目指します。
当社グループは、上記経営方針の実践によって、引き続き企業価値を高めてまいります。
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境としては、DXの加速によるペーパーレスが進行する中、主力のファイル市場が縮小しており、ファイル依存の収益構造からの脱却が課題となっております。
一方でEC市場の伸長により、EC事業は業績を伸ばしております。2023年2月に吸収合併した旧㈱エイチアイエムのEC店舗「Latuna(ラチュナ)」も売上に寄与しております。
このような環境のもと、当社グループは第11次中期経営計画の達成に向けて、課題に取り組んでまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、2027年6月期を最終年度とする第11次中期経営計画において、売上高 520億円、経常利益 28億円、経常利益率 5.4%、自己資本当期純利益率(ROE)8.0%を目標としております。
(4) 会社の中長期的な経営戦略と対処すべき課題
当社の経営理念およびサステナビリティの考え方に基づき、ESGの観点から当社の事業活動と社会課題の関連性が高い4つの項目、「独創的な商品の開発による社会貢献」「環境への配慮」「多様な人材の活躍推進」「ガバナンスの充実」をマテリアリティ(重要課題)として特定しております。マテリアリティ(重要課題)の解決を通して、持続可能な社会の実現と更なる企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループは、「社会の変化の波をチャンスと捉え新たな成長へ」をテーマに掲げ、2027年6月期を最終年度とする3ヶ年の第11次中期経営計画を策定いたしました。既存ビジネスを強化しながら、「サービス事業への展開」「ライフスタイル分野の拡大」「海外事業の強化」の3つの骨太の方針を遂行してまいります。

既存ビジネスの強化は、社会の変化に合わせ、働く現場と暮らしに寄り添う開発戦略と、お客様と商品の特性に合った販売チャネルに商品を提供する販売戦略を進めてまいります。新たな取り組みとして、営業と開発、2つの機能を併せ持つ新部門 (デマンドチェーンクリエーション部)を編成し、販路開拓とマーケットイン型の商品開発を並行して行い、新たな価値を提供してまいります。また、デザイン力による企業価値の向上を目指し、国内外のアーティストやデザイナーを巻き込み、キングジムデザインを総合的にプロデュースするデザイン・ブランドコミッティ構想を進めてまいります。
サービス事業への展開は、デザイン×デジタルを活用した新サービスの開始を目指します。デザインデジタルプラットフォームを構築し、「表示」ニーズをビジネスに結び付ける事業の立ち上げや、AIをサービスに活用し、「表示」のお客様ニーズを分析し、新しい価値を創造します。
ライフスタイル分野の拡大は、グループ各社の成長とグループシナジー強化を進めます。グループ会社間で成功事例や強み、課題を共有しあうグループマネジメントコミッティを設立し、各社の成長とグループシナジーを高めます。また、M&Aによるライフスタイル用品のジャンルの拡大も検討いたします。
海外事業の強化は、海外向けにマーケットインでの商品展開を進めます。お客様・商品・チャネル・生産の一気通貫モデルを実現し、海外売上比率の向上を目指します。また、海外販路を強化する戦略的M&Aも検討します。
当社グループの資源については、海外工場の活用として「ファイル+ライフスタイル用品の工場」へと進めてまいります。ファンとのコミュニケーション展開では、新価値を創造するカスタマーエンゲージメントの向上を目指し、強みのSNSとECを連動させ、お客様中心のブランディング・商品づくりを推進します。人的資本経営においては、会社と社員が共に成長し、挑戦し続ける組織を目指します。
上記の施策により、第11次中期経営計画の最終年度である2027年6月期における経営数値目標は、売上高 520億円、経常利益 28億円、経常利益率 5.4%、自己資本当期純利益率(ROE) 8.0%といたします。

(注)1.2025年6月期より、従来の「インテリアライフスタイル事業」を「ライフスタイル用品事業」に名称変更いたしました。
2.従来「文具事務用品事業」に含めていた当社の連結子会社であるウインセス㈱は、「ライフスタイル用品事業」に区分を変更しております。
当社グループは、企業活動を通じて持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な発展を目指しており、ESGに関するさまざまな施策や国際社会共通の目標であるSDGsの達成につながる取り組みを推進しております。また、気候変動課題への取り組みを進めるにあたり、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しております。以下、TCFDの枠組みに沿ってサステナビリティの情報を開示いたします。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティに対する取り組みについては、サステナビリティ担当役員を推進委員長とするサステナビリティ委員会において、各種方針や課題の解決に向けた詳細な目標の設定、それらを実践するための体制および具体的な施策を決定しております。サステナビリティ委員会における重要な検討・決定事項は、必要に応じて経営会議で事前に審議した上で、取締役会に付議・報告されており、経営における意思決定や取り組み状況に対する監督が適切に行われる体制を整備しております。
サステナビリティの向上を推進するにあたり、「キングジムグループ サステナビリティ基本方針」を定めております。基本方針に沿って、ESGの観点から当社の事業活動と社会課題の関連性が高い項目をマテリアリティ(重要課題)として特定し、これらに紐づく重要テーマを選定いたしました。特定したマテリアリティ(重要課題)をSDGsと関連付け、マテリアリティ(重要課題)の解決に向けた取り組みを通してSDGsの達成に貢献してまいります。
●マテリアリティ(重要課題)・SDGs対照表

<人的資本・多様性に関する取り組み>
当社グループは、性別、年齢、ワークスタイル、障がいの有無など多様な背景を持つ従業員に対応した労働環境を提供し、その従業員の発想を取り入れることが事業環境の変化への対応と会社の成長につながると考えております。
多様な人材がより自分らしく、より高いモチベーションを保ちながら働ける会社を目指し、変化に対応した制度の導入や従業員のサポートを行っております。
当社グループでは従業員ひとりひとりと会社が成長することを目指して、「人材育成・社内環境整備方針」を以下のとおり定めております。
「人材育成・社内環境整備方針」
●具体的な取り組み
当社では「人材育成・社内環境設備方針」に基づき、以下の取り組みを行っております。
①人材育成
当社では従業員の能力開発を促進し、チャレンジ意欲を高めることで、生きがい・働きがいを感じ、自己実現が可能になると考えています。また、従業員個々の自己実現と成長が会社の業績向上にも不可欠なことから、人材育成を積極的に行っております。
チャレンジ精神の奨励を目的とした「キャリアチャレンジ制度」や「社内提案制度」のほか、グローバル人材を育成するための「海外派遣研修制度」などを設けております。その他にもeラーニングや外部集合研修、通信教育、社員自己啓発支援など学習の機会を幅広く提供しております。
②労働安全衛生
当社は従業員の安全を第一に考え、労働安全衛生の向上に努めております。安全衛生委員会を設置し、当社本社と松戸事業所において事業所総括安全衛生管理者が安全管理者、衛生管理者などを指揮し、従業員の安全と健康を守る取り組みを行っております。従業員の健康増進企画として「ヘルシーウォーキング」を年2回、産業医による講話を年1~2回実施しております。
③DE&Iの推進
当社は年齢・性別・人種・国籍・障がいの有無・LGBTQ+などの違いを受け入れ、多様な価値観やパーソナリティを尊重し、ひとりひとりが最大限に力を発揮できる会社を目指し、取り組んでおります。DE&Iの理解促進を目的に、「DE&I」「アンコンシャス・バイアス」に関するeラーニングを利用した教育を全社員向けに実施するとともに、階層別の研修を実施いたしました。
また従業員が柔軟な働き方を実現できるよう、時差勤務制度やテレワーク勤務制度を導入しているほか、ノー残業デーや最終退社時刻の設定を行い、時間外労働の削減に取り組んでおります。そのほかにも育児休業のうち5日間を有給休暇とし、取得を推進しております。育児による短時間勤務制度は法定以上の「小学校3年生を修了まで」を対象としており、介護が事由の場合も利用が可能です。
<気候変動への対応>
気候変動が及ぼす事業へのリスク・機会による中長期的な影響の把握、対応策の検討のため、売上高構成比の高い「文具事務用品事業」を対象に、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)やIEA(International Energy Agency)の報告書を参照し、シナリオ分析を実施いたしました。
●当社が考えるシナリオ

シナリオ分析の結果、政策・法規制の強化などによる「移行リスク」、異常気象の激甚化・慢性化による「物理リスク」ともに、事業・財務への影響が大きいことが判明すると同時に、事業拡大の「機会」も存在していることが明らかになりました。
それぞれの対応策を講じることで、気候変動リスクを低減し、成長のための機会を積極的に活用してまいります。
●気候変動における事業リスクと機会、事業/財務影響への評価とその対応策

(3) リスク管理
当社グループが留意すべき気候変動をはじめとする環境課題を含むサステナビリティに係るリスクは、サステナビリティ委員会にて特定・評価し、対応策を決定しております。対応策は、各部門・グループ会社に展開し、サステナビリティ委員会がリスク状況のモニタリングを行っております。経営に重大な影響をおよぼす事象が発生するおそれが生じた場合には、直ちに代表取締役社長を委員長とするリスクマネジメント委員会に報告しております。報告を受け、リスクマネジメント委員会で対応を検討いたします。
「人的資本・多様性に関する取り組み」「気候変動への対応」を含む、サステナビリティに関する5つの指標と目標を設定し、それぞれの達成に向けて、活動に取り組んでおります。
なお、今後、サステナビリティの充実を図るために新たな指標と目標を検討・設定してまいります。
●サステナビリティに関する指標と目標

(注)1.CO₂排出量はScope1とScope2を対象にしております。
2.有給休暇取得日数の実績集計期間は2023年6月16日~2024年6月15日となります。
3.「CO₂排出量低減」以外の指標と目標は、当社のみが対象となっております。
4.下記指標について当期に目標の見直しを行いました。いずれも上方修正となります。
・「CO₂排出量<Scope1+2>低減」:2030年6月期に2021年6月期比30%低減を32%低減に。
SBTの温室効果ガス排出削減目標に準拠した目標としました。
・「女性管理職比率」:2030年6月期に20%達成を30%達成に。
政府目標である「2030年までに30%以上」を目指すこととしました。
・「有給休暇取得日数」:2025年6月期に平均10日取得を2030年6月期に平均13.5日取得に。
現目標の10日はすでに継続して達成できているため上方修正としました。
<CO₂排出量実績推移>
(単位:tCO2)

当期にCO₂排出量算定システムを導入し、Scope1、2の過年度分の再計算を行った結果、過年度分の排出量実績 に若干の誤差が生じたため、修正しております。なお、この修正による影響は軽微です。
CO₂排出量Scope3について、当社単体の算定を始めました。今後連結での算定も行う予定です。
(単位:tCO2)

当社は、当社グループの事業活動に影響を与える可能性のあるリスクを洗い出し、リスク項目ごとに所管部を定めて常時リスクを管理しております。各所管部は、担当するリスクの危険度をモニタリングし、経営上重要と思われる事象が発生するおそれが生じた場合は、直ちに担当役員を通じてリスクマネジメント委員会に報告するとともに、リスクマネジメント委員会が対応策を協議・承認しております。各所管部は、毎年1回、リスクの発生回避、対策、管理状況等を取締役会へ報告しております。また、リスク項目については、当社グループの事業活動を取り巻く環境の変化、影響度合いや発生頻度に応じて見直しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 研究開発投資
当社グループの事業環境は、デジタル化の進展に伴うペーパーレス化により、主力のファイル市場が縮小しております。新型コロナウイルス感染症の流行およびアフターコロナの状況に伴い変化したワークスタイルや生活スタイルに適応した、新たな商品開発に積極的に投資をしております。しかしながら、これらすべての開発投資が市場に受け入れられるとは限らず、その結果によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、新しい市場を作り出す商品の開発やサステナビリティの観点から環境に配慮した商品の開発に注力し、キングファイル・テプラと並ぶ第3の柱の構築を模索してまいります。
(2) 知的財産の保護
当社グループは、第三者の知的財産権を侵害することがないように、侵害回避のための体制を整えております。また、当社グループが販売する商品の形態が模倣等されないように、知的財産保護のための体制を整えております。しかしながら、第三者から知的財産権を侵害する旨の訴訟が提起されたり、第三者により商品の形態が模倣等されたりする可能性があります。このような事態は、当社グループの業績に影響を与えるおそれがあります。
リスクへの対応として当社グループは、商品化に際して、第三者の知的財産権の有無等を調査するとともに、第三者から訴訟を提起されたときは、社外の弁護士・弁理士と連携して対応しております。また、当社グループの知的財産権を侵害する疑いがある商品を発見した場合は、警告文を送る等、販売停止や製造中止を求める対応を行っております。
(3) 製造物責任
当社グループは、定められた品質管理基準に従って管理体制を確立し運用しております。しかしながら、予期せぬ欠陥が生じ顧客に損害が発生した場合には、顧客の信頼を喪失する可能性があり、また、製造物責任保険に加入しておりますが、保険で賠償額をカバーできない可能性もあるため、このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、継続して品質管理基準に従った管理体制の整備・構築と運用の遵守・徹底を図ってまいります。
(4) 原材料等の価格変動
当社グループの製品は、主な原材料として合成樹脂、紙、鋼板、半導体等を使用しており、これらは原油価格の市況や、世界的な需給バランスの乱れによる原料不足により、価格が大きく変動する場合があります。原油価格や原材料価格が予期せず急激に高騰し、原材料の安定的な調達が困難となった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、原材料の複数社購買、仕入先との連携、代替品対応、生産の効率化による原価低減等の施策を実施し、リスク低減に取り組んでおります。
(5) 海外情勢
当社グループの製品は、主に海外で生産を行っております。海外における経済情勢や政治情勢の変動、戦争やテロに起因する輸送障害、感染症拡大による操業停止等により部品の調達や製造が困難になり、当社グループ製品の安定的供給に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、主要商品の調達先については特定の国や地域に集中せず分散化を図っており、また部品の市場動向等の情報を収集して安全在庫を確保しております。
また、当社グループはアジアを中心に世界各国へ営業活動を展開しております。予測できない急激な政治的・経済的変動、法規制の大幅な改定、テロや戦争の勃発、感染症による混乱は、海外における販売状況に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、海外事業担当部門および海外現地法人が連携を図ることによって、営業活動を展開している国のカントリーリスクを事前に調査、把握し対処するよう努めております。
(6) 為替変動
当社グループは、主に海外で生産を行っており、製品および原材料等の輸出入において、一部外貨建取引を行っております。また、外貨建債権債務を保有しているため、大幅な為替変動が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、為替予約取引等を行っております。
(7) 棚卸資産
当社グループでは、需要予測に基づいた生産計画等を行い、適切な在庫管理に努めております。しかしながら、市場環境の変化や販売見込みの相違により、販売実績が当初の予測を大きく下回る結果となる場合もあります。市場環境の変化や商品の陳腐化等による価値の大幅な減少や、収益性低下により、正味売却価額が取得原価よりも下落した場合、棚卸資産の評価損を計上することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、外部環境や営業情報などを適宜収集し需要予測の精度を向上させるとともに、在庫水準を随時監視し生産調整を図っております。
(8) M&A
当社グループは、M&Aを事業拡大の一つの手段と考え、当社グループの成長戦略に十分貢献することができる案件、当社の既存ビジネスとのシナジー効果が期待できる案件を中心に鋭意検討しております。M&Aにあたっては、対象企業の主力商品および事業の競争力、強みと弱み、財務内容、契約関係、特許等の訴訟関係等について事前調査を行い、決定しております。しかしながら、事前調査で把握できなかった偶発債務や未認識債務等が存在した場合や、市場環境の変化等により事業の展開が計画通りに進まなかった場合には、対象企業の投資価値の減損処理を行う等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、M&Aの検討時においては、詳細な事前調査の徹底で調査漏れを防ぎ、経営統合後の事業展開や損益計画について討議・検証を実施し決定します。また、シナジー効果を早期に発揮するために、社内に部門横断の委員会を設置し、経営統合を円滑に進めております。
(9) 情報セキュリティ
当社グループは、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、ソフトウエアや情報機器の欠陥および内部からの不正な情報持ち出しによって、情報の流出、改ざん等が発生するおそれがあります。このような事象が発生した場合、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、重要な情報の紛失、個人情報・機密情報漏洩等の防止のため、アンチウイルスソフトの導入および社員教育・啓蒙活動を実施しております。また、内部からの不正情報持ち出し対策として外部ストレージの利用についてルールを定めて運用しております。
(10) 自然災害・感染症
当社グループは、想定範囲を超えた自然災害等により事業活動の中断や設備の損傷が発生した場合には、商品供給が停止し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、これらの復旧にも多大の費用を要する可能性があります。
リスクへの対応として当社グループは、「キングジムグループ危機管理規程」「危機管理細則」および「緊急災害時行動マニュアル」等を定めております。危機が発生し、またはそのおそれが差し迫ったとの情報を把握した場合は、当該規程等に定める危機管理体制に基づいて、直ちに対策を講じます。また、感染症対策として、感染症対応マニュアルを制定し、テレワークや時差勤務制度を整備しております。
(11)人材確保
当社グループは、従業員を会社の最も大切な資産、かつ成長の原動力であると考えております。しかしながら、有能な人材の確保をめぐる競争は激化しており、労働人口が減少する中、必要な人材の獲得・確保ができない可能性があります。また、急激な円安、突発的な景気の変動などによっても、採用数を抑えなければならなくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
リスクへの対応策として、個人の知識や能力を最大限に引き出すための教育機会を提供するとともに、適正な評価と成果に応じた報酬、テレワーク等の柔軟な働き方を可能にする勤務体系の提供等、DE&Iの推進に取り組んでおります。また、エンゲージメントサーベイを実施し、組織課題を可視化することで、その改善に取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の制限が緩和され、景気は持ち直す動きがみられました。一方で、世界的な金融引き締めに伴う為替変動や、継続的な物価上昇の影響により、今後の国内経済の先行きは依然として不透明な状況にあります。
このような状況のもと、第10次中期経営計画(2022年6月期から2024年6月期)の目標達成に向けた取り組みを実行してまいりました。「テプラ」やファイルといった基盤事業のさらなる強化を図りつつ、インテリアライフスタイル事業の拡大や衛生・健康用品の拡販、M&Aによる事業領域拡大など、成長分野への注力をしております。
当連結会計年度の業績につきましては、2023年2月に吸収合併した旧㈱エイチアイエムの売上寄与もあり、売上高は 395億5,306万円(前連結会計年度比 0.4%増)となりました。利益面では、価格改定による原価率の改善がありましたが、想定を上回る円安進行により大きな改善とはなりませんでした。また、新型コロナ関連用品を中心とした一部滞留商品の評価減の増加や販管費の増加等もあり、営業損失は2億4,188万円(前連結会計年度は3億6,830万円の利益)、経常利益は1億3,027万円(前連結会計年度比 79.6%減)となりました。また、特別損失として旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)に係るのれんの減損損失等があり、親会社株主に帰属する当期純損失は3億1,806万円(前連結会計年度は4億1,979万円の利益)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
・文具事務用品事業
基盤事業である文具事務用品事業は、新たな用途提案や商品のリニューアルによって需要の掘り起こしを図り、売上拡大に努めました。「テプラ」では、「ヨシ!」でおなじみの人気キャラクター『仕事猫』と新キャラクター『テプラ猫』が職場で起きたトラブルを「テプラ」で解決していくインターネット広告第2弾を公開するなど、ラベル表示需要の掘り起こしを図るため、各種販促・広告活動を積極的に展開しました。
デジタル文具では、「ビジュアルバータイマー」を発売いたしました。横方向の大きな目盛りで残り時間が一目で分かるため、時間管理をサポートする商品としてご好評をいただいております。
ステーショナリーでは、実用的で可愛いミニチュアサイズの文房具『キングミニ』シリーズの新作を発売いたしました。その他、さまざまな場面で役立つ商品を展開しております。
スタイル文具では、「HITOTOKI NOTE」シリーズ初の布製のラウンドジップタイプを発売いたしました。2024年4月には、「HITOTOKI」ブランドによって生まれた、お客様や作家様との“つながり”をさらに広げていきたいという想いから、初のポップアップイベント“ひとと いいひと HITOTOKI展”を開催し、多くの方々にご来場いただきました。「HITOTOKI」のアイテムを使ったデコレーション体験やオリジナルの「KITTA」を作れるワークショップなどを開催し、ご来場いただいた皆様に「HITOTOKI」のこれまでの歩みをご紹介することができました。
この結果、手指消毒器「テッテ」の販売減はありましたが、「テプラ」の販売は回復傾向にあり、EC事業も伸長していることから、売上高は 262億228万円(前連結会計年度比 1.0%増)となりました。また、想定以上の円安や、新型コロナ関連用品を中心とした一部滞留商品の評価減、一部の開発商品の中止決定、および2023年2月に吸収合併した旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)の販管費の増加により、営業損失は4億2,174万円(前連結会計年度は2,007万円の営業損失)となりました。
・インテリアライフスタイル事業
㈱ぼん家具は、為替変動などによる原価高騰に対して価格改定を実施したことや、出店しているモール自体の成長鈍化により厳しい状況でしたが、Amazonでの売上拡大や新たなカテゴリーとして発売した照明、キッズ用収納品が好調に推移しました。ライフオンプロダクツ㈱では、ハンディファンやサーキュレーターなどの新作夏物家電が好調に推移しました。特にLEDライトが7色に光るクリアファンや日傘クリップファンの売上が伸びており、TVや雑誌など多くのメディアにも取り上げられ注目度の高い商品となりました。㈱ラドンナでは、消費者の節約・節電志向の高まりに加え、為替の影響から実施した価格改定が消費者の買い控えを招き、主力のキッチン家電やフォトフレームの売れ行きが大きく落ち込みました。一方で、TV通販の案件拡大やネット販売の伸長など、来期以降につながる成果を得られました。㈱アスカ商会では、花類はブライダル関連、観葉類はオフィス装飾案件を中心に好調を維持しています。
この結果、ライフオンプロダクツ㈱は好調だったものの、その他の国内グループ会社が振るわず、インテリアライフスタイル事業全体で売上高は 133億5,078万円(前連結会計年度比 0.8%減)となりました。また、値上げ効果や新製品の導入で原価率はやや改善したものの、販管費の増加があり、営業利益は1億4,832万円(前連結会計年度比 60.0%減)となりました。
また、財政状態の状況については、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して7億8,711万円減少し、350億2,503万円となりました。これは主に、のれん、商品及び製品、現金及び預金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して2億5,512万円減少し、107億2,369万円となりました。これは主に、短期借入金が増加した一方で、支払手形及び買掛金、長期借入金が減少したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比較して5億3,199万円減少し、243億134万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が増加した一方、配当金の支払いや親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したこと、および自己株式が増加したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して2億3,428万円減少し、56億8,946万円(前連結会計年度比 4.0%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、10億4,719万円(前連結会計年度は1億6,626万円の資金獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額4億4,445万円や法人税等の支払額2億8,240万円等があった一方、減価償却費6億5,566万円や棚卸資産の減少額5億8,410万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ7億9,021万円減少し、4億4,464万円となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入1億5,427万円があった一方、有形固定資産の取得による支出4億2,566万円、無形固定資産の取得による支出1億9,159万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、10億7,172万円(前連結会計年度は 10億6,532万円の資金獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増額3億4,000万円があった一方、長期借入金の返済による支出5億9,483万円や自己株式の取得による支出4億1,613万円や配当金の支払額3億9,979万円等によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、文具事務用品のみ生産活動を行っております。
(注) 金額は標準出荷価格で表示しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 当社および連結子会社においては、大部分は見込生産であり、特注品のみ受注生産であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
イ.売上高
「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
ロ.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価につきましては、価格改定による原価率の改善があり、売上原価率は 63.8%となり、前連結会計年度の売上原価率 64.0%より 0.2ポイントの低下となりましたが、想定を上回る円安進行により大きな改善とはなりませんでした。
販売費及び一般管理費につきましては、2023年2月に吸収合併した旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)の販管費の増加等により、売上高に対する割合は 36.8%となり、前連結会計年度の 35.1%より 1.7ポイントの上昇となりました。
ハ.営業損失
当連結会計年度につきましては、新型コロナ関連用品を中心とした一部滞留商品の評価減の増加や販管費の増加等もあり、営業損失2億4,188万円(前連結会計年度は3億6,830万円の利益)となりました。
ニ.親会社株主に帰属する当期純損失
当連結会計年度につきましては、旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)に係るのれんの減損損失1億7,212万円を含む特別損失2億2,615万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失3億1,806万円(前連結会計年度は4億1,979万円の利益)となりました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
イ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
ロ.資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金需要は、原材料調達や製品の製造費用、商品仕入費用、販売費及び一般管理費等の運転資金、企業価値向上を目的とした各種設備投資資金、また、事業拡大の一つの手段として実施しているM&Aのための資金等であります。これらは、自己資金、借入金により調達しております。
④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりであります。
(棚卸資産)
「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(固定資産の減損)
当社グループは、原則として継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を考慮し資産のグルーピングを行い、遊休資産については個別に資産のグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、この検討は一定の仮定に基づき見積もった割引前将来キャッシュ・フロー等を基に行っております。対象となる資産または資産グループの帳簿価額に減損が生じていると判断した場合、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上します。
減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定にあたっては、将来キャッシュ・フロー等の見積りやその前提となる仮定を用いており、今後、経営環境等の変化により前提条件や仮定に変動が生じた場合には、固定資産の減損処理に影響を及ぼす可能性があります。
なお、のれんの評価方法については、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で計上しております。市場環境の変化等により、課税所得の見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度を最終年度とした第10次中期経営計画の達成状況は以下のとおりであります。
DXの加速によるペーパーレス推進の影響によるファイルやテプラの売上減、想定を上回る円安進行や原材料費、物流費の高騰に加えて、新型コロナ関連用品を中心とした一部滞留商品の評価減の増加や販管費の増加、また、旧㈱エイチアイエム(ラチュナ事業)に係るのれんの減損損失等があり、計画未達となりました。
また、当社グループは、2027年6月期を最終年度とする第11次中期経営計画を策定いたしました。「サービス事業への展開」「ライフスタイル分野の拡大」「海外事業の強化」の3つの骨太の方針に基づき、売上高 520億円、経常利益 28億円、経常利益率 5.4%、自己資本当期純利益率(ROE) 8.0%を目標としております。
なお、経営者の問題認識、今後の方針については、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)会社の中長期的な経営戦略と対処すべき課題」をご参照ください。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動につきましては、トレンドを取り入れたシリーズ商品や機能性・デザイン性に優れた商品のラインアップ強化、新たな需要獲得のため従来手掛けていなかったジャンルの研究開発を行い、当連結会計年度は研究開発活動に対して総額
当連結会計年度中の主な新製品開発の成果は、次のとおりであります。
(1) 文具事務用品事業
① 電子および生活環境用品
「テプラ」では、グッドデザイン賞を受賞したスマホ専用「テプラ」PRO MARK SR-MK1を開発いたしました。また、グローバル(多言語対応)版の新たなラインアップとして英語に対応した「テプラ(TEPRA)」PRO SR5900GSを開発、さらに中国語に対応した「テプラ」PRO SR5900Cを開発いたしました。国内市場だけでなく海外市場の拡販に努めてまいりました。
デジタル文具では、近視対策ライト「めまもりん」を開発いたしました。タブレットなどの画面に顔が近づくとライトの点滅とブザー音で近視対策をサポートします。近年の社会問題の一つである、デジタルデバイスの普及によって、画面を近い距離で見る「子どもの近視」を解決する製品です。さらに、入学試験や資格試験の対策に役立つ、ラップタイム機能を搭載した学習タイマー「ルラップ」を開発いたしました。1台で全体の試験時間と大問ごとのラップタイムを同時に計測できます。ブギーボードシリーズでは、何度も繰り返し使用できる次世代の電子ふせん「ブギーボードペーパリー」を開発いたしました。紙のようにやわらかく軽い電子ふせんで、保管時は重ねてかさばらずに収納できます。また本体にマグネットが内蔵されているため、ホワイトボードや冷蔵庫などに貼り付けて使用できます。
オフィス・生活環境用品では、WEB会議などによる会議室や個室利用の需要の高まりを受けて「光る表示プレート」を開発いたしました。共有スペースの使用状況をライトで知らせ、本体をスライドするとライトが点灯するため、使用状況をひと目で判断することができます。
② ステーショナリー
㈱伊藤園とのコラボレーションにより、茶殻をアップサイクルした茶殻紙を利用して、環境面に配慮したホルダーを開発いたしました。バッグ・収納用品では、動物をモチーフにしたポーチ「ポーズー」や、機能性バッグの「ジプト」や「カルシェット」など新規概念のジャンルの研究開発にも積極的に取り組んでまいりました。
スタイル文具ブランド「HITOTOKI(ヒトトキ)」では、透明スタンプ「氷印」や手帳のように使える「HITOTOKI NOTE」、コスメモチーフのシール「COFFRET」を開発し、ラインアップ拡大による新たなファン層の獲得に努めてまいりました。
文具事務用品事業に係る研究開発費は
(2) インテリアライフスタイル事業
㈱ぼん家具では、主力商品の収納商品に加えて、ペット用品、トラベル用品、革製品の研究開発に取り組みました。ライフオンプロダクツ㈱では、季節商材のファンにおいて、身体の熱を帯びた箇所を直接冷やすことができるペルチェ式の冷却プレートを採用した商品を開発いたしました。㈱ラドンナでは、主力商品のキッチン家電に加えて、ハンディファンなどの季節商材の研究開発に取り組みました。今後は、キッチン家電にさらに力を入れ、新製品の開発や新規カテゴリへの参入を進めてまいります。㈱アスカ商会では、ウエディングやホテルなどのデコレーター向けに、高品質でディテールにこだわった「premium collection」を開発いたしました。
インテリアライフスタイル事業に係る研究開発費は