当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響については、今後の推移状況を注視してまいります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、足踏みがみられるものの、景気は緩やかに回復しています。設備投資は持ち直しの動きがあるものの、個人消費は持ち直しに足踏みがあります。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、欧米における高い金利水準の継 続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このようななか、当社グループの売上については、半導体向けの研磨材の売上が得意先の在庫調整により受注が減少したことから、売上高は2,035,352千円(前年同期比3.5%減)となりました。
また利益面においては、売上高減による粗利の減少に加え、研磨布紙内製品における固定費の負担増、研磨材も円安により輸入単価の上昇が在庫単価の上昇をもたらしたことにより、売上原価率が高止まったことから、営業利益は15,488千円(前年同期比80.4%減)となりました。経常損益については外貨建て取引の決済時生じる為替差損や一時的に支払手数料が膨らんだことにより経常利益19,159千円(前年同期比78.8%減)となり、親会社株主に帰属する中間純利益については11,880千円(前年同期比80.6%減)となりました。
セグメントの概況は、以下のとおりであります。
(研磨布紙等製造販売事業)
当社グループの中核事業である研磨布紙等製造販売事業の当中間連結会計期間の業況は、半導体向けの研磨材の売上が得意先の在庫調整により受注が減少したことから売上高は1,660,081千円(前年同期比7.1%減)となり、売上高減による粗利の減少に加え、昨年来の固定負担増や円安による輸入仕入単価増の影響で在庫単価が上昇し売上原価率が上昇したことから、営業損失25,731千 円(前年同期は営業利益88,475千円)となりました。
(OA器材部材等製造販売事業)
事務機器に組み込まれる紙送り用各種ローラー部品の受注生産をしているOA器材部材等製造販売事業の当中間連結会計期間の業況は、2023年度からの新札需要が一段落し、ATM用の受注が減少したことから売上高は248,011千円(前年同期比2.1%減)となり、営業利益は売上構成の変化により粗利が減少したことから、56,721千円(前年同期比7.0%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
イオンリテール株式会社に賃貸しております土地の賃貸収入の売上は、店舗の開店による増収で127,260千円(前期比84.0%増)となり、営業利益は同様に増益で110,169千円(前期比104.4%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ185,799千円増加し、6,594,246千円になりました。これは主に、設備関係支払手形の減少および配当金の支払等により現金及び預金と長期性預金合計で126,255千円減少、仕入高の減少により棚卸資産が85,241千円減少しましたが、当中間連結会計期間の最終月の売上高が増加したことにより売上債権が122,941千円増加、建物及び構築物の改修工事により有形固定資産が84,055千円増加、時価評価等の増加により投資有価証券が196,148千円増加したことによるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ54,670千円増加し、1,601,356千円になりました。これは主に、投資有価証券の時価評価額の増加により繰延税金負債が62,031千円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ131,128千円増加し、4,992,890千円になりました。これは主に、投資有価証券の時価評価の増加によりその他有価証券評価差額金が136,323千円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて126,255千円(19.0%)減少し、537,404千円となりました。
また、当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、105,713千円(前年同期は165,831千円の支出)となりました。
資金増加の要因としては、非資金取引である減価償却費108,980千円、棚卸資産の減少87,070千円が主なものであります。
一方、資金減少の要因としては、売上債権の増加123,238千円が主なものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、198,666千円(前年同期は240,033千円の支出)となりました。
資金減少の要因としては、有形固定資産の取得による支出198,666千円が主なものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、38,245千円(前年同期は146,883千円の支出)となりました。
資金減少の要因としては、配当金の支払額26,995千円、ファイナンス・リース債務の返済による支出11,250千円が主なものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、22,544千円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当中間結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
研磨布紙製造販売事業 |
907,590 |
104.8 |
|
OA製品製造販売事業 |
211,547 |
95.4 |
|
合計 |
1,119,137 |
102.9 |
(注)上記金額は販売価格によっております。
②商品仕入実績
当中間連結累計期間における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
研磨布紙製造販売事業 |
508,619 |
70.9 |
|
OA製品製造販売事業 |
16,513 |
60.7 |
|
合計 |
525,132 |
70.6 |
(注)上記金額は仕入価格によっております。
③受注実績
当中間連結累計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
研磨布紙製造販売事業 |
1,704,374 |
93.6 |
|
OA製品製造販売事業 |
241,468 |
95.3 |
|
合計 |
1,945,842 |
93.8 |
(注)上記金額は販売価格によっております。
④販売実績
当中間連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
研磨布紙製造販売事業 |
1,660,081 |
92.9 |
|
OA製品製造販売事業 |
248,011 |
97.9 |
|
不動産賃貸事業 |
127,260 |
184.0 |
|
合計 |
2,035,352 |
96.5 |
事業用定期借地権設定契約について
|
契約会社名 |
契約内容 |
存続期間 |
締結日 |
|
イオンリテール株式会社 |
事業用定期借地権設定契約 東京都北区 |
2021年8月10日から 2071年8月9日まで |
2021年8月10日 |