当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している以下の主要なリスクが発生しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
事業の拡大・展開に関するリスク
投資および買収について
当社グループは、事業規模の拡大、国外市場への進出、新規サービスの展開、既存サービスの拡充等を目的として、国内外を問わず買収(M&A)や合弁事業の展開を行っており、これらを経営の重要戦略として位置付けています。
買収を行う際には、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するように努めていますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューデリジェンスが実施できない場合もあり、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する可能性があります。これらの結果、投下資本の回収に想定以上の期間を要したり、その回収ができない可能性やのれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの事業、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。更に、被買収企業と情報システムの統合、内部統制システム等の統一や被買収企業の役職員および顧客の維持・承継等が計画通りに進まない可能性があり、当社グループの事業、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
合弁事業や業務提携の展開においても、パートナーとなる事業者の経営成績および財政状態について詳細な調査を行うとともに、将来の事業計画ならびにシナジー効果について事前に十分に議論することによって極力リスクを回避するように努めていますが、事業開始後に双方の経営方針に相違が生じ、期待通りのシナジー効果が得られない可能性もあります。
かかる場合、当社グループの事業、経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性や、投下資本の回収に計画以上の期間を要するまたはその回収ができない可能性があります。
(継続企業の前提に関する重要事象等について)
当社グループは、前連結会計年度に営業損失、経常損失、 親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、また、
営業キャッシュ・フローのマイナスも計上しております。また、当中間連結会計期間も同様の状況となっており
ます。
これらにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しております。
当社グループは、当該状況を解消すべく、以下の施策に取り組んでまいります。
(1) 主たる貿易事業の内、廃金属(主にアルミニウム、銅、ステンレス等)リサイクル事業におけるリサイクル
ならびに廃棄物中間処理技術の向上による機能的な生産体制への転換。
(2) 主たる貿易事業の内、プラスチック再生品事業における機械化対応促進ならびに高付加価値製品の製造、販
売による収益の確保。
(3) 主たる貿易事業の内、酒類販売チャネルのアジア圏拡大による収益の確保。
なお、当社グループでは、当期末現在の現金及び預金残高は233百万円、現金及び預金を含む当座資産は1,479
百万円あり、重要な資金繰りの懸念はありません。従って、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められ
ないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および当社の関係会社)
が判断したものであります。
当中間連結会計期間(2024年2月1日~2024年7月31日)において、引き続き、欧米を中心とした金融の引き締め政策、ウクライナ・中東情勢の緊迫化による地政学リスクや中国経済の停滞等が、足許の景気を下押しする要因とはなったものの、世界経済は緩やかな回復基調となりました。
欧州では、雇用環境の改善が進むにつれ個人消費も緩やかに回復し、景況感にも回復の兆しが見え始めました。
米国では、金融の引き締め政策が続くなか、良好な雇用環境が個人消費を下支えし、景気は堅調に推移しまし
た。
中国では、不動産市場の長期的な低迷と個人消費の鈍化により、景気は力強さを欠きました。
日本では、所得政策の実施に加えて雇用環境に持ち直しが見られ、景気は緩やかに回復しました。
このような環境の下、当社グループは、廃プラスチックおよび廃金属リサイクル事業に関する貿易取引を軸に事業規模の拡大に努めてまいりました。
加えて、当中間連結会計期間におきましては、2024年5月15日を効力発生日とする簡易株式交付により、株式会社北山商事(本店 長野県長野市大字赤沼767番地1)を子会社化しております。
株式会社北山商事は、2008年に開業後長野県を主体とし信越・北陸地方一帯において一貫して原材料(鉄、非鉄金属、プラスチック等)の集積、選別、加工、販売を行う資源リサイクル事業ならびにリユース事業を営んでおり、今後さらに大きく成長が見込まれる企業ですが、当社が今日まで培ってきた廃プラスチック事業、工場設備や廃金属リサイクル事業との相乗効果を図り、相互の国内外販路を一層拡大させることが、当社グループにとっての喫緊の課題であります。
そのような中、当社グループの当中間連結会計期間の業績におきましては、売上高は1,990,932千円(前年同期比47.08%減)、営業損失は18,860千円(前年同期は161,361千円の営業損失)、経常損失は11,458千円(前年同期は126,027千円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間純損失は12,760千円(前年同期は127,485千円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。
なお、株式会社北山商事については、みなし取得日を2024年6月30日としており、かつ中間連結決算日との差異が3か月を超えないことから、当中間連結会計期間は貸借対照表のみ連結しており、上記業績には含まれておりません。
当社のセグメント別の業績は以下のとおりです。
① 貿易事業
当社グループの収益性の改善及び安定的な収益の柱の構築を目的に、日用雑貨品およびその他製品の輸出取引に加え、ポリエチレンテレフタレート(PET)の輸入及びプラスチック再生製品、廃金属および再生製品等の輸出入業務を行っております。また、アルミニウム、銅やステンレスを主体とする非鉄廃金属に関する輸出入貿易業務をさらに推し進めてまいります。これら非鉄廃金属リサイクル事業に係る業界大手とのアライアンスを強化しつつ資源リサイクル等に積極的に取り組みながら、地球環境に配慮したカーボンニュートラルの実現に邁進してまいりました。
この結果、売上高は1,936,461千円(前年同期比48.38%減)、セグメント利益は68,081千円(前年同期は150千円のセグメント利益)となりました。
② アパレル事業
アパレル事業につきましては、事業全体の見直しならびに事業の再構築を進めております。その一環として、既存の卸売事業構造を抜本的に見直す一方、自社が保有するブランドライセンスの認知度向上に注力して参りました。
また、中国子会社を中心に展開している中国市場向けの自社ユニフォームブランドの企画・販売事業につきましては、中国本土における深刻な不動産市場の悪化、耐久消費財の低迷や厳しい雇用・所得環境等が消費者の購買意欲を減退させており、本格的な回復には至っておりません。
この結果、売上高は481千円(前年同期比95.45%減)、セグメント損失は718千円(前年同期は1,581千円のセグメント利益)となりました。
③ 不動産関連サービス事業
不動産関連サービス事業につきましては、主に中華圏および在日中国人顧客を対象としたインバウンド不動産事業(開発・売買・仲介業務等)を展開してまいりました。インバウンド向けの水際対策が緩和され、インバウンド購買意欲はコロナ禍以前の実績を上まわりつつあり、海外マネーの獲得が徐々に可能となった結果、売上高は53,989千円(前年同期売上高はありません)、セグメント利益は39,161千円(前年同期は2,980千円のセグメント損失)となりました。
(資産)
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて4,865,128千円増加し、6,277,923千円となりました。これは、新たに株式会社北山商事を連結したこと等により、売掛金が766,764千円、商品及び製品が2,194,432千円、有形固定資産が1,587,251千円、現金及び預金が52,696千円増加したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,257,808千円増加し、4,824,709千円となりました。これは、新たに株式会社北山商事を連結したこと等により、買掛金が1,020,432千円、社債が440,000千円、1年内返済予定の長期借入金を含む短期借入金が1,324,636千円、長期借入金が990,050千円増加したこと等によるものであります。
当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて607,320千円増加し、1,453,213千円となりました。これは、株式交付に伴い、資本剰余金が440,200千円、非支配株主持分が180,621千円増加したこと等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて52,696千円増加(株式交付に伴う現金及び現金同等物の増加額97,188千円を含む)し、233,423千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動の結果、支出した資金は、31,195千円(前年同期は4,281千円の支出)となりました。
これは主として、税金等調整前中間純損失を11,458千円計上したこと、売上債権の増加額が88,029千円、前渡金の減少額が257,680千円、仕入債務の減少額が90,170千円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動の結果、支出した資金は2,009千円(前年同期は3,425千円の支出)となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出1,614千円、無形固定資産の取得による支出が394千円となったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動の結果、支出した資金は11,401千円(前年同期は16,925千円の支出)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出が9,982千円、長期未払金の返済による支出が1,419千円となったこと等によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、販売の実績に著しい変動がありました。その内容については「(1)業績の状況」に記載の通りであります。今後とも、国内外において、地球環境に配慮した非鉄金属スクラップ・廃棄物再生リサイクル事業の変革・発展に寄与してまいります。
当社は、2024年4月18日開催の取締役会決議に基づき、株式会社北山商事(本店長野県長野市大字赤沼767番地
1)との間で、廃金属商材関連製品の輸出、販売事業の拡大と成長を目的として、同日付けで株式交付契約を締結
いたしました。
株式交付の概要は、以下のとおりであります。
1.株式交付の内容
当社を株式交付親会社、株式会社北山商事を株式交付子会社とする簡易株式交付。
2.株式交付の日(本効力発生日)
2024年5月15日
3.株式交付の方法
当社は普通株式 6,200,000株を新たに発行し、株式会社北山商事 代表取締役 北山聡明氏に対し割当交付
いたしました。
4.株式交付比率
5.株式交付の算定根拠
当社は、本株式交換比率の検討にあたり、その公平性・妥当性を確保するため、独立した第三者算定機関として株式会社HGKコンサルティング(以下、「HGKコンサルティング」といいます。)を選定し、株式交付比率の算定を依頼いたしました。当社は、両社の財務状況、将来の見通し、当社の株価動向等の要因、およびHGKコンサルティングから提出を受けた株式交付比率の算定結果を総合的に勘案し、慎重に協議を重ねた結果、本株式交付比率がそれぞれの株主の利益を損ねるものではなく妥当であるとの判断に至ったため、本株式交付比率により本株式交付を行うことにつき、2024年4月18日に開催された当社の取締役会決議および2024年4月18日に開催された株式会社北山商事の株主総会決議に基づき、両社間で本株式交付契約を締結し、2024年5月15日付で実施いたしました。
6.株式交付親会社の概要