当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、第1四半期連結会計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年10月1日~2023年6月30日)における国内経済は、一部地域・業種で弱さがみられるものの、総じて経済活動の正常化に向けた動きが継続し、景気は緩やかな回復基調となっております。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、原材料・エネルギー価格の高止まりなど世界的なインフレや各国による政策金利引き上げに伴う景気後退懸念、急激な円安等の影響により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
国内IT市場においては、各企業のデジタル変革(DX)に対する投資意欲は引き続き底堅く、新型コロナウイルス感染症の拡大によるテレワークの急速な普及のみならず、生産性向上や業務効率化に加えて、デジタル技術を活用したビジネスプロセスおよびビジネスモデルの変革を伴う「働き方改革」等のニューノーマルへの対応ニーズが拡大し、システム投資需要が高まっております。企業のIT投資は当面堅調に推移するものと見込まれており、各企業においてクラウドシフトが加速する中、クラウドテクノロジー・サービスへのノウハウ獲得やITベンダーに依存したシステム設計・開発の見直しといったニーズが増加しています。
このような環境のもと、当社グループは市場拡大が続くパブリッククラウド市場において、マイクロソフト製品を中心に、価値のデザインから構築、利活用促進までを一気通貫で担えるソリューション提供力を強みに、大手エンタープライズとの直接取引によって事業拡大を実現してまいりました。当社の既存顧客においては、コミュニケーション基盤であるM365導入が進んできており、新たなID獲得によって、顧客基盤の強化を図っております。また、M365の導入が進んだ顧客企業においては、さらなるクラウド利活用推進のニーズが増加しており、今後はAzure活用を手掛ける案件へのシフトが徐々に拡大していくものと考えており、当社では顧客企業のクラウド利活用の促進を支援する体制強化のためのスキルシフトを先行的に進めております。加えて、2023年4月にChat GPTに関する新規ソリューションサービスの提供を開始して以来、顧客企業からは高い関心が寄せられ、徐々に導入が始まってきており、引き続き新たな需要に対して、迅速に対応してまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は82,312百万円、営業利益は2,679百万円、経常利益は2,804百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,805百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次の通りであります。
(クラウドインテグレーション事業)
当第3四半期連結累計期間は、既存顧客からのM365導入案件の需要が一巡してきている一方で、引き続きクラウド需要は拡大しており、案件受注の増加につながっております。また、ネクストスケープ社の連結化に伴い、同社の業績が加わったこともあり、売上高は16,616百万円、セグメント利益は2,351百万円となりました。
(クラウドサービス事業)
当第3四半期連結累計期間は、大型アウトソース案件を含め継続案件を中心に、事業が順調に拡大し、売上高は11,437百万円、セグメント利益は1,568百万円となりました。
(ライセンス&プロダクツ事業)
当第3四半期連結累計期間は、顧客基盤強化のためのマイクロソフト社のライセンス販売において、製造業および公共向けのライセンスの一括受注を獲得したことで、売上高は54,268百万円、セグメント利益は1,321百万円となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は34,666百万円となりました。その主な内訳は、受取手形、売掛金及び契約資産が23,137百万円、現金及び預金が5,247百万円であります。固定資産は21,190百万円となりました。その主な内訳は、有形固定資産が13,585百万円、投資その他の資産が5,251百万円であります。
この結果、総資産は55,856百万円となりました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は27,314百万円となりました。その主な内訳は、買掛金が18,986百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,238百万円であります。固定負債は7,837百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が6,944百万円であります。
この結果、負債合計は35,152百万円となりました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は20,704百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が11,544百万円、資本剰余金が8,647百万円であります。
この結果、自己資本比率は37.1%となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、僅少であるため、記載を省略しております。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。