当第1四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、当第1四半期累計期間における重要事象等は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
重要事象等
当第1四半期累計期間において当社は、2020年3月期以来の四半期純利益として280百万円を計上することができました。新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に引き下げられるなどの影響で、前年同期に比して業績は大きく改善し、確実に回復基調に進んでおります。しかしながらロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー・原材料価格の高騰が続くなど、事業環境の不確実性は今なお残り、直近3期の営業損失が大きい状況にあるため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。ただし、当社では、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の対応策を着実に実行していくことで、当面の資金繰りに懸念はないと判断しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類の引き下げに伴うサービス分野のリバウンド需要や、個人消費の増加などにより、景気は回復傾向にあります。しかしながらウクライナ情勢の長期化によるエネルギー・原材料価格の高騰や供給面での制約の影響により、先行きは不透明な状況が続いております。
京都のホテル業界におきましても、水際対策の緩和などによる訪日外国人観光客の増加や、飲食を伴う宴会の利用が増えつつあり、緩やかな回復傾向にあります。
当社では引き続きお客様の安心安全を第一に考え、宿泊・宴会・レストランなど各ご利用に合わせた感染予防ガイドラインに沿って運営を行うとともに、ホテル従業員及び関連スタッフに対して感染予防対策を徹底し、お客様に安心してホテルをご利用いただける環境づくりに努めてまいりました。
営業面におきましては、全国旅行支援や水際対策の緩和などの後押しを受け、宿泊・レストランを中心に売上を拡大させました。宴会部門においても、飲食を伴う宴会の利用が徐々に増えてまいりました。一方で、本年は創業135周年にあたり、プロジェクトチームを立ち上げ、様々な企画やイベントを実施しております。加えて、エネルギー・原材料価格の高騰に対応すべく販売価格の見直しを行うなど、売上・利益の最大化に努めてまいりました。
また、今後の需要回復を見据えて国内外へのセールス活動を再開したほか、人員不足が深刻化する中、部署の垣根を越えた社内ヘルプ体制を強化するとともに、業務の効率化・省力化を図る取り組みにも注力いたしました。
この結果、当第1四半期累計期間の業績は、売上高2,305百万円(前年同期比730百万円増)、営業利益320百万円(前年同期は営業損失131百万円)、経常利益283百万円(前年同期は経常損失35百万円)、四半期純利益280百万円(前年同期は四半期純損失38百万円)となりました。
ホテルの部門別営業概況は次のとおりです。
(宿泊部門)
ホテルオークラ京都では、全国旅行支援や訪日外国人観光客の急激な増加等により、売上はコロナ禍前に近い状況まで回復いたしました。
からすま京都ホテルでは、外国人の団体旅行客や、引き続き修学旅行を中心に予約が堅調に回復しております。
この結果、宿泊部門の売上高は945百万円(前年同期比419百万円増)となりました。
(宴会部門)
ホテルオークラ京都では、新型コロナウイルスの感染症法上の分類の引き下げによる社会経済活動の回復等に伴い、飲食を伴う宴会が増え、件数自体はコロナ禍前と同水準まで回復いたしました。しかしながら現在でも従来に比べ少人数での開催が多い傾向であることから、室料等の引き上げによる利益確保に努めてまいりました。
からすま京都ホテルでも、業種を問わず、企業による会食を伴う宴会の開催が増加しており、売上は堅調に推移しております。
この結果、宴会部門の売上高は662百万円(前年同期比197百万円増)となりました。
(レストラン部門)
ホテルオークラ京都では、コロナ禍前より削減しておりました席数を従来に戻すことによる増席の影響や社会的なリバウンド需要等により、堅調に売上を伸ばしております。
からすま京都ホテルでは、中国料理レストランのランチ営業がコロナ禍前よりも好調に推移し売上が増加するなど、堅調に回復しております。
この結果、レストラン部門の売上高は565百万円(前年同期比100百万円増)となりました。
(その他部門)
テナント部門やホテルオークラ京都のフィットネスクラブなどの売上については、引き続き堅調に推移しております。
この結果、その他部門の売上高は131百万円(前年同期比13百万円増)となりました。
部門別の売上高及び構成比等は、以下のとおりです。
(財政状態)
当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ22百万円減少し、16,056百万円となりました。
負債は、前事業年度末に比べ263百万円減少し、14,721百万円となりました。
純資産は、前事業年度末に比べ240百万円増加し、1,334百万円となり、自己資本比率は8.3%となりました。
なお、当社は一定の業績回復を見込んでおり、当事業年度におきましては、必要不可欠なメンテナンス工事を含む設備投資を計画的に検討、実施することといたしました。また、金融機関との良好な関係のもと、資金確保を確実に実行いたします。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。