当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間(2024年1月1日~2024年6月30日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の「5類」に引き下げられた前後から経済活動の正常化が進み、サービス需要やインバウンド需要が高まるなど、緩やかな景気回復がみられました。一方、地政学的リスクの長期化に伴う物価上昇、供給面での制約や金融市場の変動など、先行き不透明な状況が続いております。
国内の情報サービス業においては、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機にリモートワークを前提とした新しい働き方への移行が進んだことで、企業向けのシステムにおけるクラウドサービスの需要が継続的に高まっております。また、企業のデジタル化(DX)の流れに伴い、生産性向上、及び業務効率化に対して高いコストパフォーマンスと利便性を備えた情報システムが求められております。
インターネット業界においては、大手企業を中心として既存のビジネスモデルや業界構造を変化させてきたDXの流れが根強くありながら、広告市場ではメディアのデジタルシフトだけでなく、従来のレガシーメディアを取り入れた複合的な顧客へのアプローチがみられております。
このような市場環境の中、当社グループは製販一体体制を継続し、クラウドサービス・マーケティングソリューションの提供を行ってきました。クラウドソリューション事業の主力製品であるクラウドERP「ZAC」及び「Reforma PSA」は、プロジェクト管理を必要としている企業を軸とした業界・業種に幅広く求められ安定的に伸長し、業績に寄与いたしました。マーケティングソリューション事業においてはデータ分析に基づくウェブ広告の戦略策定・運用・効果検証、ウェブサイトやデジタルコンテンツの制作、アプリケーションの企画・制作、SNS活用の戦略立案・運用支援など、顧客のマーケティング戦略を戦術に落とし込んで実行支援を行うためのさまざまなソリューションを提供してまいりました。そして持続的な企業価値の向上を実現すべく、各事業において新規顧客の開拓、重点顧客の深掘活動、マーケティング活動への投資、採用強化にも取り組みました。
以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上収益3,815,658千円(前年同期比16.3%増)、営業利益1,309,525千円(同11.4%増)、税引前中間利益1,444,529千円(同16.2%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益995,672千円(同16.2%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
売上収益は2,335,616千円(前年同期比10.6%増)、セグメント利益は971,013千円(同0.4%減)となりました。計画に対し売上収益は軟調、セグメント利益は堅調に推移しております。
(b)マーケティングソリューション事業
売上収益は1,480,042千円(前年同期比26.6%増)、セグメント利益は337,284千円(同41.1%増)となりました。計画に対し売上収益は順調、セグメント利益は堅調に推移しております。
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ383,899千円増加し、12,757,422千円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物が742,990千円増加、営業債権及びその他の債権が153,200千円減少、並びに契約資産が85,366千円減少したことによります。負債については、前連結会計年度末と比べ157,575千円減少し、3,331,666千円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務が148,064千円減少したことによります。資本については、前連結会計年度末と比べ541,475千円増加し、9,425,756千円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する中間利益995,672千円の計上による増加、配当金の支払い483,785千円による減少があったことによります。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は9,450,476千円となり、前連結会計年度末と比べ742,990千円の増加となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,347,455千円(前中間連結会計期間は1,432,618千円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期利益1,444,529千円の計上による資金の獲得と、法人所得税の支払252,280千円による資金の使用があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は80,705千円(前中間連結会計期間は38,536千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出56,749千円及び無形資産の取得による支出20,633千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は582,705千円(前中間連結会計期間は419,661千円の使用)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出99,105千円及び配当金の支払483,527千円があったことによるものであります。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は45,271千円であり、クラウドソリューション事業において発生したものであります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。