名 称 燦ホールディングス株式会社
所在地 大阪市中央区北浜二丁目6番11号
(同所は登記上の本店所在地であり、実際の業務は「大阪市北区天神橋四丁目6番39号」で行っているとのことです。)
① 2016年12月16日開催の臨時株主総会及び同日開催の取締役会(注1)の決議に基づき発行された第1回新株予約権(以下「第1回新株予約権」といいます。)(行使期間は2017年6月1日から2026年12月15日まで)
② 2017年12月25日開催の臨時株主総会及び同日開催の取締役会(注2)の決議に基づき発行された第2回新株予約権(以下「第2回新株予約権」といいます。)(行使期間は2017年12月25日から2027年12月24日まで)
③ 2019年5月30日開催の臨時株主総会及び同日開催の取締役会の決議に基づき発行された第3回新株予約権(以下「第3回新株予約権」といいます。)(行使期間は2022年6月1日から2029年5月30日まで)
第1回新株予約権、第2回新株予約権及び第3回新株予約権を総称して、以下「本新株予約権」といいます。
(注1) 株式会社エポック・ジャパン(現 株式会社家族葬のファミーユ)における株主総会及び取締役会を指します。
(注2) 株式会社エポック・ジャパン・ホールディングス(現 当社)における株主総会及び取締役会を指します。
3 【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】
当社は、2024年7月12日開催の取締役会において、下記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権の保有者(以下「本新株予約権者」といいます。)の皆様に対して、本公開買付けに応募することを推奨することを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議のない旨の意見」に記載の方法により決議されております。
本公開買付けに関する意見の根拠及び理由のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
公開買付者は、2024年7月12日開催の取締役会において、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)グロース市場に上場している当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み当社が所有する自己株式を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得し、当社を公開買付者の完全子会社とするための取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決議したとのことです。なお、本書提出日現在、公開買付者は、当社株式及び本新株予約権を所有していないとのことです。
本公開買付けに際して、公開買付者は、当社の筆頭株主である投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号(所有株式数:2,176,654株、所有割合(注1):30.80%)、第2位株主であるAP Cayman Partners III,L.P.(所有株式数:744,206株、所有割合:10.53%)、第4位株主であるJapan Fund V, L.P.(所有株式数:192,058株、所有割合:2.72%)、及び第19位株主であるアドバンテッジパートナーズ投資組合64号(所有株式数:63,952株、所有割合:0.90%)(以下、これらの株主を総称して「APファンド」といいます。合計所有株式数:3,176,870株、合計所有割合:44.95%)との間で、2024年7月12日付で公開買付応募契約(以下「本応募契約」といいます。)を締結し、それぞれが所有する当社株式の全てについて、本公開買付けに応募する旨を合意したとのことです。
本応募契約の詳細については、下記「(7) .当社の株主による本公開買付けへの応募その他本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「① 本応募契約」をご参照ください。
(注1) 「所有割合」とは、(ⅰ)当社が2024年7月12日に公表した「2024年5月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」(以下「当社決算短信」といいます。)に記載された2024年5月31日現在の当社の発行済株式総数(6,907,417株に、(ⅱ)本書提出日現在残存する第1回新株予約権50,000個の目的となる当社株式の数(100,000株)、第2回新株予約権25,000個の目的となる当社株式の数(50,000株)及び第3回新株予約権5,200個の目的となる当社株式の数(10,400株)](注2)を加算した株式数(7,067,817株)から、(ⅲ)当社決算短信に記載された2024年5月31日現在の当社が所有する自己株式数(341株)を控除した株式数(7,067,476株)(以下「潜在株式勘案後株式総数」といいます。)に占める割合をいいます。小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について同じです。
(注2) 本書提出日現在残存する本新株予約権の内訳は以下のとおりです。
公開買付者は、本公開買付けにおいて4,694,700株(所有割合:66.43%)を買付予定数の下限として設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限(4,694,700株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、上記のとおり、公開買付者は、当社株式の全て及び本新株予約権の全てを取得することにより、当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的としていることから、買付予定数の上限は設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(4,694,700株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。なお、買付予定数の下限(4,694,700株)については、潜在株式勘案後株式総数(7,067,476株)に係る議決権の数である70,674個に3分の2を乗じた数(47,116個、小数点以下を切り上げ)から、当社が譲渡制限付株式報酬制度に基づき当社の取締役に対して割り当てている譲渡制限付株式(合計16,947株、所有割合:0.24%、以下「本譲渡制限付株式」といいます。)に係る議決権の数169個を控除し、当社の単元株式数(100株)を乗じた株式数(4,694,700株)としているとのことです。これは、公開買付者が、本取引において、当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的としているところ、本公開買付けが成立したものの、本公開買付けにより当社株式の全て及び本新株予約権の全てを取得できず、下記「(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の株式併合の手続を実施する際には、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされることから、本取引の実施を確実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者及び株式併合の手続に賛同すると見込まれる者(注3)が当社の総株主の総議決権数の3分の2以上を所有することで、当該要件を満たすことができるように設定したものであるとのことです。公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者のみとし、当社を公開買付者の完全子会社とするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。
(注3) 本譲渡制限付株式に関しては、譲渡制限が付されていることから本公開買付けに応募することができませんが、2024年7月12日開催の当社取締役会において、上場廃止を前提とした本公開買付けに賛同する意見を表明することを決議しており、当該決議に際しては、本譲渡制限付株式を割り当てられている取締役のうち、利益相反の疑いを回避する観点から、当社の立場で公開買付者との協議及び交渉に参加していない当社の代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏以外の取締役全員が賛成の議決権を行使していることから、本公開買付けが成立した場合には本スクイーズアウト手続に賛同する見込みであると考えておりますので、買付予定数の下限を考慮するに当たって、これらの本譲渡制限付株式に係る議決権の数を控除しているとのことです。
公開買付者は、本公開買付けに係る決済等に要する資金を、自己資金及び株式会社三井住友銀行(以下「三井住友銀行」といいます。)からの借入れ(以下「本銀行融資」といいます。)により賄うことを予定しており、本公開買付けの成立等を条件として、本公開買付けに係る決済の開始日の前営業日までに本銀行融資を受けることを予定しているとのことです。本銀行融資に係る融資条件の詳細は、三井住友銀行と別途協議のうえ、本銀行融資に係る融資契約において定めることとされているとのことです。
公開買付者は、1932年に葬儀の請負と霊柩運送事業を主目的として設立された「株式会社公益社」を前身としているとのことです。太平洋戦争末期に国策による企業統合が進められた際、「大阪府貨物自動車運送事業整備統合要項」に基づいて、大阪府下の全霊柩運送業者が上記「株式会社公益社」を中心に統合し、1943年10月1日に霊柩運送と葬儀請負を主目的とした株式会社公営社として発足した後、1945年10月に株式会社公益社と社名を変更したとのことです。また、公開買付者は、1994年3月に株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)第二部特別指定銘柄に葬儀会社として初めて株式を上場し、1995年9月には、大阪証券取引所特別指定銘柄の指定を解除され、1999年7月に現在の連結子会社であるエクセル・スタッフ・サービス株式会社(現・エクセル・サポート・サービス株式会社、以下「エクセル・サポート・サービス」といいます。)を設立し、また、公開買付者の株式につき2000年12月に東京証券取引所第二部へ上場した後、2001年9月には東京証券取引所及び大阪証券取引所の市場第一部へ上場したとのことです。その後、公開買付者は、2004年10月に、葬祭事業と運輸事業を会社分割により新設子会社の「株式会社公益社(以下「公益社」といいます。)」に承継させる方法により持株会社体制へと移行したことに伴い「燦ホールディングス株式会社」に商号変更を行い、また、2005年4月に株式会社葬仙(以下「葬仙」といいます。)の全株式を、2006年10月には株式会社タルイ(以下「タルイ」といいます。)の全株式をそれぞれ取得し、連結子会社としたとのことです。また、2020年4月には現連結子会社であるライフフォワード株式会社(以下「ライフフォワード」といいます。)を設立し、本書提出日現在、公開買付者の株式については、2022年4月の東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所プライム市場に上場しているとのことです。
公開買付者のグループは、本書提出日現在、純粋持株会社である公開買付者、連結子会社5社及び持分法適用会社1社(以下「公開買付者グループ」といいます。)で構成され、持株会社である公開買付者を親会社として、葬祭サービスを提供する公益社、葬仙及びタルイの3社と、葬儀関連事業及びライフエンディングサポート事業を提供するエクセル・サポート・サービス及びライフフォワードから成る、葬祭を中心としたシニアに対する総合サービス事業者であるとのことです。
公開買付者グループを取り巻く環境は、65歳以上の高齢者人口の増加を背景に、葬儀に関する潜在ニーズは2040年まで継続的な増加が見込まれる一方、核家族化の進行やコロナ禍を契機とした葬儀の小規模化・簡素化の傾向が続いているとのことです。加えて、各地での新規出店の加速、マッチングサイト運営業者の台頭等により、特に小規模葬儀のサービス提供をめぐる競争が激化しているとのことです。また、近年では葬儀業界及びライフエンディング業界におけるM&Aは増加しており、このような環境を鑑みると、現在葬儀業界全体は再編が進むことが想定されると考えているとのことです。
そのような状況において、公開買付者は、2022年5月に公開買付者が進むべき方向、ありたい姿を「新10年ビジョン」として定め、上記長期ビジョンにおいて、「シニア世代とそのご家族の人生によりそい、ささえるライフエンディングパートナー」として、幅広いお客様へご満足いただけるサービスの提供のために、葬儀会館の出店エリアを現在の関西・首都圏・山陰圏から全国規模へ広げ、葬儀会館数を2031年度には公開買付者グループ全体で210会館(注1)まで増加することを目指しているとのことです。
また、上記のとおり葬儀施行の事業規模拡大に加えて、ライフエンディングサポート事業(注2)において、シニア世代にライフエンディング・ステージを通じて様々な価値を提供することで、多くのシニア世代とそのご家族のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献し、中長期的には、他の葬儀事業者等向けに「ソリューション」モデルの構築と提供を行うことで、業界全体の成長にも貢献し、2031年度には同事業の売上高100億円の達成を目指しているとのことです。
(注1) 当社グループ(以下で定義します。)の葬儀会館数を含まない数値目標であるとのことです。
(注2) 「ライフエンディングサポート事業」とは、ライフエンディング・ステージにおいて必要とされる日常生活や、人生の「終末期」の準備サポート等をいうとのことです。
一方、当社の前身である株式会社エポック・ジャパン(以下「旧株式会社エポック・ジャパン」といいます。)は2000年7月に東京都港区で設立され、家族葬(注3)という新しいジャンルの葬儀を生み出し、2001年10月に「家族葬のファミーユ」ブランドを確立しました。その後、旧株式会社エポック・ジャパンは、2005年3月に「家族葬のファミーユ」事業の全国展開を開始いたしました。2015年11月には、旧株式会社エポック・ジャパンの創業者及びその親族が保有していた旧株式会社エポック・ジャパンの過半数の株式は、株式会社アドバンテッジパートナーズ(以下「アドバンテッジパートナーズ」といいます。)がサービスを提供するファンドにより設立された株式会社AP51に譲渡され、2016年2月までに他株主が保有していた残りの株式も全て同社に譲渡されたことにより、旧株式会社エポック・ジャパンは株式会社AP51の100%子会社となりました。そして、2016年4月に株式会社AP51が形式上の吸収合併存続会社として旧株式会社エポック・ジャパンを吸収合併し、かつ同日付で株式会社AP51から株式会社エポック・ジャパン(以下「新株式会社エポック・ジャパン」といいます。)へと商号を変更し、新株式会社エポック・ジャパンが旧株式会社エポック・ジャパンの事業を承継してこれを継続しております。新株式会社エポック・ジャパンは、2016年11月に、愛知県刈谷市の株式会社ファミーユから葬儀事業を吸収分割で譲り受け、2017年6月に株式移転により純粋持株会社として当社を設立しております。なお、当社の設立時の商号は株式会社エポック・ジャパン・ホールディングスであり、その後、2018年6月に当社の商号を現行の株式会社きずなホールディングスに変更するとともに、子会社の新株式会社エポック・ジャパンの商号を現行の株式会社家族葬のファミーユに変更しております。
2024年5月31日時点において、全国12都道府県での葬儀施行業の実施(業務委託契約先による実施を含みます。)を含め、全国33都道府県で当社グループのサービスを提供しております。また、当社株式については、2020年3月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、2022年4月の東京証券取引所の市場区分見直しにより、本書提出日現在においては、東京証券取引所グロース市場に上場しております。
(注3) 「家族葬」とは、故人の家族や親族等の少人数で営まれるプライバシーを重視した葬儀のことをいいます。
当社のグループは、本書提出日現在持株会社である当社、連結子会社3社(株式会社家族葬のファミーユ、株式会社花駒及び株式会社備前屋)及び関連会社1社(株式会社学研ファミーユ)の計5社(以下「当社グループ」といいます。)で構成され、葬儀施行業、インターネットを使ったプロモーションによりお客様から葬儀施行の依頼をいただき提携葬儀社及び代理店に仲介を行うネット集客業、仏壇等のアフター商材の販売、及び葬儀施行業のフランチャイズ(FC)展開等のその他のサービスを行っております。当社グループは、「葬儀再生は、日本再生。」を企業理念とし、葬儀を通じて改めて人との結びつきに価値を感じて生きようとする人であふれる世の中の実現を目指し、家族葬を提供することで人と人との絆をつなげ、これを以て社会貢献とすることを経営の基本方針としております。
当社グループを取り巻く経営環境は、日本の人口動態に密接に関係しております。厚生労働省公表資料の「人口動態統計(2023年次)」及び国立社会保障・人口問題研究所公表資料の「日本の将来推計人口(2023年次)」によれば、日本の人口は戦後一貫して増加を続け、2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じましたが、高齢化の進展に伴い、死亡数は増加を続けております。また、上記公表資料によれば、2040年までは死亡数の増加が継続する見通しであり、葬儀の需要も拡大を続けると予想されます。そのような環境の中、当社グループが2つのビジネスモデル(葬儀施行業、ネット集客業)を構築するに至った背景は、(ⅰ)会葬者数の減少、(ⅱ)不透明な業界慣行、(ⅲ)儀礼儀式に止まった葬儀、(ⅳ)零細事業者が多い葬儀業界構造の4つの事業環境に対応する必要性を認識したためです。それぞれの事業環境に係る当社の認識、また、当該事業環境を踏まえた当社グループとしての対応策は以下のとおりです。
少子高齢化の進展や地域コミュニティの関係性の希薄化に伴い、葬儀における会葬者数は減少の一途を辿っています。その中で、従来のように百名を超える会葬者を想定した大ホールにて少人数の葬儀を行うことは「寂しい葬儀」という芳しくない印象を与えて故人や喪主の尊厳を損ないかねません。また、投資効率の観点からみても、大規模ホールは投資回収が長期間にわたり維持費が高額になる等、投資効率が悪く大きなリスクが内在します。そこで当社グループは、葬儀施行業において「家族葬」という葬儀カテゴリーに注力し、「一日一組」限定で葬儀を行うことで顧客満足を得るとともに、会葬者数の変化に対応した小規模ホールを展開することで投資効率を高める直営モデルを推進しております。
但し、自社ホール出店では十分な投資効率を得られない地域もあり、このような地域については、業務委託モデルも活用しながら、展開エリアを拡大してまいります。
生活者が葬儀内容や価格に詳しくないという状況の中で、不要なアイテムや高価格のアイテムを売り込むといった従来の葬儀業界の悪しき慣習が一部で残っております。このような状況を打破し、生活者の支持を得る必要があると考えた当社グループでは、アイテム選択の煩わしさと価格の不透明さからお客様を解放するためのシンプルで明瞭な葬儀プランを提供することで、お客様の納得感を高めていると考えております。
従来の葬儀は儀礼儀式を滞りなく行うことのみに重きが置かれていました。しかし、葬儀は本来、故人を心を込めてお見送りし、残されたご家族が「家族のきずな」を再確認する機会であるべきだと考えております。このような儀礼儀式に止まっている従来の葬儀からの脱却の必要性を当社グループは認識し、徹底的にお客様のお気持ちに耳を傾け、ご家族の故人に対する弔いの心情を理解し、お客様ごとに異なるそれらの想いを葬儀に表現する「オリジナルプラン」というサービスを開発する等、従来の葬儀のあり方に囚われない新たな葬儀サービスの提案を行っております。
葬儀は地域に密着した形態のビジネスであるため、葬儀業界においては、多くの葬儀社が特定の地場エリアのみで事業を展開しており、その大部分が中小零細事業者です。一方、顧客ニーズの多様化があらゆる業界で起こり、またインターネットの普及により情報が拡散するようになった事業環境下において、他業種からの参入も進んでおります。かかる状況下において、葬儀業界も、これまでのような地域に閉ざされた営業範囲のみで経営を継続できる時代ではなくなってきていると考えております。当社グループは、このような業界の構造変化を成長の機会と捉えており、M&Aを活用して零細事業者の事業を承継していくことで、直営ホールエリアの全国展開を推進してまいります。
公開買付者グループは、上記の「新10年ビジョン」の実現に向けた実行計画として、3ヵ年の中期経営計画を3回策定・実行することを想定しており、2022年5月にはその第1期となる中期経営計画(2022年度から2024年度)を策定しており、重点項目として以下5項目を掲げ推進しているとのことです。
これまで葬儀事業で提供してきた葬儀ブランドに加えて、2023年3月に、価格を抑えながらも高品質のサービスを提供する小規模家族葬向けの新たな葬儀ブランド「エンディングハウス」を立ち上げたとのことです。この新葬儀ブランドを中心とした低投資、低コストオペレーションの会館を全国規模で展開し、より多くのお客様へサービス提供を行っているとのことです。また、新葬儀ブランドだけではなく、従来の葬儀ブランドの拡大やM&Aの活用も含めて出店を加速し、2022年度から2024年度の3ヵ年で31会館の出店を目指しているとのことです。
現在葬儀事業会社で行っている仏壇・仏具の販売から法事・法要、相続等の葬儀前後のサービスや、子会社のライフフォワードで行っている終活関連プラットフォーム事業等の終活から葬儀後までのライフエンディングサポート事業分野を拡大し、お客様とご家族の長期間のサポートを実現させることで顧客満足度の向上を図っているとのことです。第1期中期経営計画の最終年度である2024年度には当事業の売上を30億円とし、葬儀事業に続く柱となる事業へ育成することを目指しているとのことです。
葬儀事業の拡大に向け、コンタクトセンターや葬儀関連業務(お葬式に必要な物の手配、寝台霊柩乗務、事務等)やその業務のコントロール機能等、従来グループ各社で行っていた施策や機能を集約することにより効率的・高品質な業務を提供する体制を実現することや、デジタルマーケティングによる営業機能の強化を行うことで他社との差別化を目指しているとのことです。
付加価値の高いサービスとその品質が公開買付者の強みであり、その質の向上・維持のため、公開買付者の葬儀施行サービス、関連商品(供養品、料理等)、葬儀前後のサポート、空間(会館)に至る品質管理と教育を実施し、クオリティマネジメントシステムを強化し顧客満足度向上を目指しているとのことです。
成長戦略を加速させるために人材の採用と既存人材の育成を行うことで、組織の経営基盤を強化するとのことです。またESG(環境、社会、統治)に積極的に取り組み、環境・社会的課題(SDGs等)にも真摯に取り組むことで持続可能な社会の構築に積極的な役割を果たし社会に貢献するとのことです。
その中で、公開買付者は、2023年10月中旬に、アドバンテッジパートナーズより、当社株式の譲渡に関する打診を受け、本取引の検討を開始したとのことです。
当該打診を受け公開買付者は、独自に検討を進めた結果、「葬儀再生は、日本再生。」との経営理念を掲げる当社は、公開買付者の日本全国へのサービス提供拡大のパートナーとして最適な存在であり、また当社とのアライアンスを実現させることは、公開買付者及び当社共に下記(ⅰ)から(ⅳ)に記載のとおりの様々なシナジー効果が期待され、両社の企業価値向上に資する取引であると考えるに至ったとのことです。なお、本取引によって当社の株主を公開買付者のみとすることによるディスシナジーとして、当社における企業信用力の低下や人材確保の難化が一般的には想定されるものの、当社は葬儀業界内において既に高い知名度を有していると考えていることから、本取引後においても、東京証券取引所プライム市場に上場する公開買付者のグループ内における主要なグループ会社として、本取引前と遜色のない企業信用力及び優秀な人材の採用機会を維持できると考えているとのことです。
公開買付者が本取引によって期待できると考えるに至った具体的なシナジーは以下のとおりとのことです。
公開買付者は、主に関西、首都圏及び山陰圏を中心に2024年3月期末時点で計91会館出店しており、それぞれの地域において確固たる営業基盤を築いていると考えているとのことです。一方、当社は、九州地域を中心として北海道、愛知県、千葉県等11道府県に2024年5月末時点で計150会館出店をしており、両社の出店地域においてその重複は殆ど存在せず、本取引による地域補完の効果は大きいと考えているとのことです。
また、葬儀業界の特徴として、地域との連携やつながりは非常に重要であると考えており、両社が共に協業を行うことは、単純な出店地域の補完性のみならず、それぞれの地域において両社独自の営業基盤を有していることで、将来に渡る出店戦略においても積極的かつ効果的に推進することが可能と考えており、日本全国の幅広いお客様へそれぞれの質の高いサービスの提供を実現することが可能となると考えているとのことです。
公開買付者は、当社は、当社前身である旧株式会社エポック・ジャパン創業以来、従来の葬儀施行とは異なり、家族のみで葬儀を行う「家族葬」という新しいジャンルの葬儀を生み出しており、葬儀業界内で「家族葬のパイオニア」として高いプレゼンスを有していると考えており、現在も「家族葬のファミーユ」を中心として小規模葬儀を日本全国に展開し、安定した成長を遂げていると理解しているとのことです。
上記のとおり、葬儀業界全体として葬儀の小規模化のニーズは年々高まっている中、公開買付者においても、2023年3月より、新ブランドである「エンディングハウス」を立ち上げ、小規模葬儀へ注力をしているとのことです。
このような中で、本取引が実現した際には、当社の培ってきた小規模葬儀に関する業界有数のノウハウや人材を活用することにより「エンディングハウス」のさらなる成長を実現させることが可能になると考えているとのことです。
公開買付者のグループ会社である、エクセル・サポート・サービスや、ライフフォワードのBPO機能を、当社の管理機能へ活用することにより、コスト削減を実現することが可能となると考えているとのことです。
公開買付者のグループ会社である公益社は、特殊な技術が必要となるエンバーミング(注4)サービスを提供するエンバーミング専門スタッフも27名在籍しており、公開買付者の有するエンバーミングサービスのノウハウを当社事業へも活用することで、両社のお客様へ提供するサービスをさらに向上させることが可能となると考えているとのことです。
(注4) 「エンバーミング」とは、よりよいお別れのために、ご遺体に消毒殺菌・防腐・修復・化粧をし、生前のお姿に近づける技術をいいます。
以上の検討を経て公開買付者は、上記のシナジー効果を最大限に発揮するためには、公開買付者グループと当社グループの機動的な連携を最大限実現することが必要であり、当社を上場維持としたアライアンスではなく、完全子会社化することが必要不可欠と考えるに至ったため、2024年1月中旬に、アドバンテッジパートナーズに対し、公開買付けの方法による、当社とのアライアンスの検討を推進することを応諾したとのことです。
また、公開買付者は、公開買付者や当社を取り巻く市場環境の変化や、競争環境の激化を踏まえ、これまでに培ってきた両社のノウハウや人材を相互に活用し、互いに持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、当社を完全子会社とすることで、より機動的かつ効率的な連携を実現させることが必要不可欠であると考え、2024年3月5日に公開買付け等を通じて当社を公開買付者の完全子会社とすることを含む施策について議論したい旨を当社に対し意向表明書(以下「本意向表明書」といいます。)にて正式に提案し、当社より前向きに検討を開始するとの回答を口頭にて受領したとのことです。
その後、公開買付者は、本取引の本格的な検討をするために、2024年2月上旬に公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したリーガル・アドバイザーとしてシティユーワ法律事務所、会計アドバイザー及び第三者算定機関として、株式会社エスネットワークス(以下「エスネットワークス」といいます。)を、同年3月上旬にファイナンシャル・アドバイザーとして、SMBC日興証券株式会社(以下「SMBC日興証券」といいます。)をそれぞれ選任したとのことです。
公開買付者から当社に対する上記2024年3月5日付の本意向表明書を受けて、当社は、公開買付者がAPファンドとの間で本応募契約を締結することを想定していることを踏まえ、当社の少数株主の皆様への影響に配慮し、本公開買付けに関する本公開買付けを含む本取引に関し、当社の意思決定の恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性のある意思決定過程を確立することを目的とした検討体制の構築を開始いたしました。具体的には、当社は、下記「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)検討体制の構築の経緯」に記載のとおり本特別委員会(下記「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」において定義します。以下同じです。)の設置に向けた準備を進め、本特別委員会を2024年4月12日に設置し、同日付で公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、野村證券株式会社(以下「野村證券」といいます。)を、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)を選任いたしました。
なお、当社の取締役のうち、代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏については、公開買付者より、公開買付者との間で経営委任契約(以下「本経営委任契約」といいます。)を締結する旨の意向を2024年4月10日に受領しており、公開買付者による本取引の完了後も継続して当社グループの経営に当たることが想定されたため、利益相反の疑いを回避する観点から、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言を踏まえ、2024年4月12日以降、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉に参加しておりません。
その後、2024年4月中旬より、公開買付者と当社は、両社の専門家を交えた、本取引を実施するうえでのスケジュールや論点の初期的な検討等を踏まえ、本取引に向けた本格的な協議・検討を開始いたしました。そのうえで、公開買付者は、本取引に関する本格的な検討を加速させ、当社に対して、2024年5月上旬から同年6月上旬までの間、法務・財務・税務等の観点からの各種デュー・ディリジェンスを実施するとともに、2024年5月中旬以降、本特別委員会に対して、公開買付者及び当社のシナジーの創出に向けた具体的な施策や本取引に関するより詳細な説明を行い、2024年7月12日に至るまで、本公開買付価格について本格的な協議・検討を進めたとのことです。
具体的には、公開買付者は、2024年6月11日に当社の過去の市場株価推移(提案実施日の前営業日である2024年6月10日の当社株式の終値が1,534円、直近1ヶ月間の終値単純平均値が1,514円(小数点以下を四捨五入。以下、終値単純平均値について同じです。)、直近3ヶ月間の終値単純平均値が1,436円、直近6ヶ月間の終値単純平均値が1,448円)、デュー・ディリジェンスにおいて開示された情報、エスネットワークスによる当社株式の算定結果を総合的に勘案し、本公開買付けにおける当社株式の買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)価格を1,850円(提案実施日の前営業日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,534円に対して20.60%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアムの計算について同じです。)、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,514円に対して22.19%、同直近3ヵ月間の終値単純平均値1,436円に対して28.83%、同直近6ヵ月間の終値単純平均値1,448円に対して27.76%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権1個当たりの買付け等の価格(以下「本新株予約権買付価格」といいます。)は、本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第1回提案を行ったとのことです。これに対して、公開買付者は、当社より、2024年6月13日、本特別委員会における意見等を聴取のうえ、①過去の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準、②当社の第三者算定機関である野村證券のディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による当社株式価値の算定結果を総合的に考慮すると、当該公開買付価格では当社として本取引に賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準ではないとして、本公開買付価格の引き上げに関する再検討の要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、2024年6月19日、本公開買付価格を1,900円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,370円に対して38.69%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,484円に対して28.03%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,440円に対して31.94%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,438円に対して32.13%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第2回提案を行ったとのことです。これに対して、当社より、2024年6月21日、本特別委員会における意見等を聴取のうえ、①過去の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準、②当社の第三者算定機関である野村證券のDCF法による当社株式価値の算定結果を総合的に考慮すると、当該公開買付価格では当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から著しく乖離しているとして、再度、本公開買付価格の引き上げに関する再検討の要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、2024年6月24日、本公開買付価格を2,000円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,343円に対して48.92%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,463円に対して36.71%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,436円に対して39.28%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,432円に対して39.66%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第3回提案を行ったとのことです。これに対して、当社より、2024年6月25日、本特別委員会における意見等を聴取のうえ、①「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「M&A指針」といいます。)が公表された2019年6月28日以降に公表の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準、②当社の第三者算定機関である野村證券のDCF法による当社株式価値の算定結果を総合的に考慮すると、当該公開買付価格では当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から引き続き著しく乖離しているとして、本公開買付価格を2,900円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,360円に対して113.24%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,450円に対して100.00%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,434円に対して102.23%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,430円に対して102.80%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、2024年7月3日、本公開買付価格を2,050円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,393円に対して47.16%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,417円に対して44.67%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,434円に対して42.96%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,422円に対して44.16%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第4回提案を行ったとのことです。これに対して、当社より、2024年7月4日、本特別委員会における意見等を聴取のうえ、第4回提案における本公開買付価格は、依然として①M&A指針が公表された2019年6月28日以降に公表の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準、②当社の第三者算定機関である野村證券のDCF法による当社株式価値の算定結果を総合的に考慮すると、当該公開買付価格では当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から引き続き著しく乖離しているとして、再度、本公開買付価格の引き上げに関する再検討の要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、2024年7月8日、本公開買付価格を2,070円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,350円に対して53.33%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,400円に対して47.86%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,436円に対して44.15%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,419円に対して45.88%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第5回提案を行ったとのことです。これに対して、当社より、2024年7月9日、第5回提案における本公開買付価格は、当社が本取引に際して作成した2025年5月期から2029年5月期までの財務予測(以下「本事業計画」といいます。)を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして十分な価格であると評価できないことから、当社として応募推奨意見を出せる水準から依然として乖離しているとして、本公開買付価格を2,200円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,350円に対して62.96%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,387円に対して58.62%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,437円に対して53.10%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,419円に対して55.04%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、2024年7月10日、第5回提案の2,070円から本公開買付価格を引き上げることは困難であり、本公開買付価格を引き続き2,070円とする旨の第6回提案を、本特別委員会との直接協議を実施したい旨の意向とともに伝達したとのことです。同日、当社より本特別委員会との直接協議の開催を応諾する旨の回答を受け、2024年7月11日、本特別委員会と公開買付価格に関する協議を実施したとのことです。かかる協議の場で、公開買付者は、本公開買付価格を2,100円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,370円に対して53.28%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,377円に対して52.51%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,438円に対して46.04%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,416円に対して48.31%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の第7回提案を行ったとのことです。これに対して、本特別委員会より、かかる協議の場で公開買付者に対して、第7回提案における本公開買付価格は、本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジの中央値を下回る価格であり、当社の少数株主、従業員をはじめとしたステークホルダーの利益を最大化し、当社としての説明責任を果たす観点からは当社理論株価の算定結果に照らして十分な価格であると評価できないことから、本公開買付価格を2,200円に引き上げる旨の要請を受けたとのことです。これを受け、公開買付者は、同日、第7回提案の2,100円から本公開買付価格を引き上げることは困難であり、本公開買付価格を第7回提案価格である2,100円としたい旨を伝達したとのことです。これに対して、当社より、同日、第7回提案価格である2,100円では当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準ではないとして、再度、本公開買付価格の引き上げに関する再検討の要請を受けたとのことです。これを受けて、公開買付者は、2024年7月12日、本公開買付価格を2,120円(提案実施日の前営業日の当社株式の終値1,388円に対して52.74%、同直近1ヶ月間の終値単純平均値1,369円に対して54.86%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値1,439円に対して47.32%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値1,415円に対して49.82%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権買付価格は本公開買付価格と本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に本新株予約権の目的となる当社株式の数を乗じた金額とする旨の最終提案を行ったとのことです。これに対して、当社より、同日、最終合意には本特別委員会の答申等を踏まえたうえで、2024年7月12日開催の当社の取締役会における決議が必要になるものの、最終提案価格を受諾する旨の回答を受領し、本公開買付価格を2,120円とすることについて当社との間で合意に至ったとのことです。
また、公開買付者は、当社への第1回提案以降、APファンドとの間で継続して本応募契約及び本公開買付価格について協議を行ったとのことです。具体的には、公開買付者は、APファンドに対し、2024年6月12日に、本公開買付価格を1,850円としたい旨、当社に申し入れている旨を伝達し、2024年6月19日に、本公開買付価格を1,900円としたい旨、当社に申し入れている旨を伝達し、2024年6月26日に、本公開買付価格を2,000円としたい旨、当社に申し入れている旨を伝達したとのことです。これに対して、2024年6月27日、APファンドより、2024年6月19日の公開買付者による提案価格は、目標とする価格水準に達していないとして、価格引き上げの再検討の要請を受けたとのことです。その後、2024年7月3日に、本公開買付価格を2,050円としたい旨、当社に申し入れる予定である旨を伝達したとのことです。これに対して、同日、APファンドより、目標とする価格水準に達していないとして、価格引き上げの再検討の要請を受けたとのことです。その後、2024年7月8日に、本公開買付価格を2,070円としたい旨、当社に申し入れている旨を伝達したところ、2024年7月9日、当該公開買付価格はAPファンドが目標とする価格水準に引き続き達していないとして、価格引き上げの再検討の要請を受けたとのことです。その後、2024年7月10日に、APファンドに対し、本公開買付価格を2,100円として当社に申し入れる予定である旨を伝達したところ、2024年7月11日に、APファンドから当該価格で提示することについて応諾する旨の回答を得たとのことです。そして、2024年7月12日に、最終合意には本特別委員会の答申等を踏まえたうえで、2024年7月12日開催の当社の取締役会における決議が必要になるものの、本公開買付価格を2,120円とすることについて当社との間で合意をした旨を伝達した結果、当社及び本特別委員会との協議・交渉の結果も踏まえ、2024年7月12日、APファンドから当該価格であれば応募に合意する旨の回答を受領し、2024年7月12日、本公開買付価格を2,120円、第1回新株予約権1個当たり3,240円、第2回新株予約権1個当たり2,640円、第3回新株予約権1個当たり2,240円とする本応募契約について合意に至ったことから、2024年7月12日、APファンドとの間で本応募契約を締結のうえ、最終的に本公開買付価格を2,120円とし、本取引の一環として本公開買付けを実施することを決議したとのことです。
上記「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、公開買付者は、本公開買付けが成立した場合、当社の株主を公開買付者のみとすることを企図しており、本スクイーズアウト手続の完了後、公開買付者が当社株式の全てを直接に保有することとなるとのことです。
公開買付者は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のシナジー効果を実現させるべく各経営施策を推進する予定とのことです。本取引後の経営体制については、当社の現執行体制を前提としつつ、公開買付者の他のグループ会社と同様に、公開買付者グループから役員を派遣する等、公開買付者のグループ経営体制やガバナンス体制を踏まえたかたちへの移行を進めたいと考えているとのことです。なお、本取引後の当社の経営体制及び取締役会の構成については、役員の有無その他人事に関する事項を含め現時点で決定している事実はなく、本取引後に当社と公開買付者の間で協議するとのことです。
また、下記「(7) 当社の株主による本公開買付けへの応募その他本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「② 本経営委任契約」に記載のとおり、公開買付者は、2024年7月12日、当社の代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏との間で、本経営委任契約を締結し、本取引完了後も継続して当社の経営に当たることに合意しているとのことです。
当社は、2024年2月1日に、当社の大株主であるAPファンドにサービスを提供するアドバンテッジパートナーズから、APファンドが所有する全ての当社株式の取得を前提とする公開買付けにより、公開買付者が当社を子会社化し、当社株式を非公開化する取引の実施を検討している旨の説明を受け、当社は、2024年2月20日に、公開買付者と当社との間での上記取引の目的及び想定ストラクチャー並びにスケジュール等の当該時点における想定を聴取することを目的とした上記取引に係る初期的な協議を行いました。その後、当社は、2024年3月上旬に、公開買付者の上記取引の目的及び想定ストラクチャー並びにスケジュールの当該時点における想定を明確化し、これを基に当社内で上記取引の本格的な検討を進めるか否かを判断することを目的として公開買付者に上記取引に係る意向表明書の提出を依頼し、2024年3月5日に、公開買付者より公開買付け等を通じて当社を公開買付者の完全子会社とすることを含む施策について議論したい旨の本意向表明書を受領いたしました。本意向表明書の提出を受け、2024年4月9日付で公開買付者に対し独占交渉権を付与し、その後、2024年4月12日開催の当社取締役会により本取引に係る検討を前向きに進めることを決定いたしました。そして、当社は、公開買付者がAPファンドとの間で本応募契約を締結することを想定していること、公開買付者が当社の代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏との間で本経営委任契約の締結を本取引の前提としていることを踏まえ、当社の少数株主の皆様への影響に配慮し、本公開買付けに関する本公開買付けを含む本取引に関し、当社の意思決定の恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性のある意思決定過程を確立することを目的として、松本大輔氏(当社独立社外取締役)、青木実氏(当社独立社外監査役)、柏原智行氏(当社独立社外監査役)、及び寺田芳彦氏(当社独立社外監査役)の4名によって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を2024年4月12日に設置し、同日付で公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、野村證券を、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任いたしました。なお、当社の取締役のうち、代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏については、公開買付者より、公開買付者との間で本経営委任契約を締結する旨の意向を2024年4月10日に受領しており、公開買付者による本取引の完了後も継続して当社グループの経営に当たることが想定されたため、利益相反の疑いを回避する観点から、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言を踏まえ、2024年4月12日以降、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉に参加しておりません。
当社は、上記の検討体制を整備したうえで、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づき、また野村證券及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を受けながら、本公開買付けの実行の是非及びその取引条件に関して、公開買付者との間で複数回に亘る協議・交渉を行いました。具体的には、当社は、公開買付者から、2024年6月11日に本公開買付価格を1株当たり1,850円(1,850円は、当該提案がなされた2024年6月11日の前営業日である2024年6月10日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,534円に対して20.60%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,514円に対して22.19%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,436円に対して28.83%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,448円に対して27.76%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第1回提案を書面で受領しました。当社は、第1回提案を受けて、公開買付者に対して、2024年6月13日付で第1回提案における本公開買付価格は、①過去の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準に照らして、十分な水準にあると評価できないこと、また、②本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして、十分な価格であると評価できないことを総合的に勘案し、当該公開買付価格では当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準ではないとして、本公開買付価格の引き上げに関する再検討を要請しました。その後、当社は、2024年6月19日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けて、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を1,900円(1,900円は、当該提案がなされた2024年6月19日の前営業日である2024年6月18日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,370円に対して38.69%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,484円に対して28.03%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,440円に対して31.94%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,438円に対して32.13%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第2回提案を書面で受領しました。当社は、第2回提案を受けて、公開買付者に対して、2024年6月21日付で第2回提案における本公開買付価格は、依然として①過去の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準に照らして、十分な水準にあると評価できないこと、また、②本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして、十分な価格であると評価できないことを総合的に勘案し、当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から著しく乖離しているとして、再度、本公開買付価格の引き上げに関する再検討を要請しました。その後、当社は、2024年6月24日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けて、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を2,000円(2,000円は、当該提案がなされた2024年6月24日の前営業日である2024年6月21日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,343円に対して48.92%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,463円に対して36.71%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,436円に対して39.28%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,432円に対して39.66%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第3回提案を書面で受領しました。当社は、第3回提案を受けて、公開買付者に対して、2024年6月25日付で第3回提案における本公開買付価格は、依然として①M&A指針が公表された2019年6月28日以降に公表の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準に照らして、十分な水準にあると評価できないこと、また、②本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして、十分な価格であると評価できないことを総合的に勘案し、当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から依然として著しく乖離しているとして、本公開買付価格を2,900円に引き上げる旨の要請を行いました。なお、2,900円は、本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジの上限値の近傍であり、公開買付者との交渉戦略上の観点からかかる価格を提示したものです。その後、当社は、2024年7月3日に、公開買付者より、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を2,050円(2,050円は、当該提案がなされた2024年7月3日の前営業日である2024年7月2日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,393円に対して47.16%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,417円に対して44.67%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,434円に対して42.96%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,422円に対して44.16%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第4回提案を書面で受領しました。当社は、第4回提案を受けて、公開買付者に対して、2024年7月4日付で第4回提案における本公開買付価格は、依然として①M&A指針が公表された2019年6月28日以降に公表の同種の完全子会社化事例における一般的なプレミアム水準に照らして、十分な水準にあると評価できないこと、また、②本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして、十分な価格であると評価できないことを総合的に勘案し、当社として賛同表明及び応募推奨意見を出せる水準から依然として著しく乖離しているとして、再度、本公開買付価格の引き上げに関する再検討を要請しました。その後、当社は、2024年7月8日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けて、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を2,070円(2,070円は、当該提案がなされた2024年7月8日の前営業日である2024年7月5日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,350円に対して53.33%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,400円に対して47.86%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,436円に対して44.15%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,419円に対して45.88%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第5回提案を書面で受領しました。当社は、第5回提案を受けて、公開買付者に対して、2024年7月9日付で第5回提案における本公開買付価格は、本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジに照らして十分な価格であると評価できないことから、当社として応募推奨意見を出せる水準から依然として乖離しているとして、本公開買付価格を2,200円に引き上げる旨の要請を行いました。その後、当社は、2024年7月10日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けて、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を第5回提案と同額である2,070円(2,070円は、第6回提案がなされた2024年7月10日の前営業日である2024年7月9日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,331円に対して55.52%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,385円に対して49.46%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,437円に対して44.05%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,417円に対して46.08%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第6回提案を、本特別委員会と本公開買付価格に関する協議を行いたい旨の意向とともに受領しました。これを受け、本特別委員会は、2024年7月11日に本特別委員会と公開買付者との間で、本公開買付価格に関する協議・交渉を行い、第1回提案乃至第6回提案に至った背景に関する質疑応答を行いました。かかる協議の場で、本特別委員会は、公開買付者より、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を2,100円(2,100円は、当該提案がなされた2024年7月11日の前営業日である2024年7月10日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,370円に対して53.28%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,377円に対して52.51%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,438円に対して46.04%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,416円に対して48.31%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とする旨の第7回提案を口頭で受領いたしました。これを受け、本特別委員会は、かかる協議の場で公開買付者に対して、第7回提案における本公開買付価格は、本事業計画を基に合理的な前提を置いてDCF法により評価される当社理論株価の算定レンジの中央値を下回る価格であり、当社の少数株主、従業員をはじめとしたステークホルダーの利益を最大化し、当社としての説明責任を果たすという観点からは当社理論株価の算定結果に照らして十分な価格であるとは評価できないことから、本公開買付価格を2,200円に引き上げる旨の要請を行いました。その後、当社は、同日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けてもなお、本公開買付価格を引き上げることは難しい旨の連絡を受けました。当社は、これを受け、公開買付者に対して、当社の第三者算定機関である野村證券のDCF法による当社株式価値の算定結果並びに当社の少数株主及び従業員その他のステークホルダーの利益を最大化し当社としての説明責任を果たすという観点から、本公開買付価格の引き上げを再度検討するよう要請を行いました。その後、当社は、2024年7月12日に、公開買付者より、当社のかかる要請を受けて、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの本公開買付価格を2,120円(2,120円は、当該提案がなされた2024年7月12日の前営業日である2024年7月11日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,388円に対して52.74%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,369円に対して54.86%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,439円に対して47.32%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,415円に対して49.82%のプレミアムをそれぞれ加えた金額です。)とし、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、最終提案を受領しました。当社は、公開買付者による最終提案を受けて、下記「(ⅲ)判断内容」に記載のとおり慎重に協議及び検討を行ったうえで、2024年7月12日付で、最終合意には本特別委員会の答申等を踏まえたうえで、2024年7月12日開催の当社の取締役会における決議が必要になるものの、最終提案における本公開買付価格に応諾する旨の連絡をいたしました。
以上の経緯の下で、当社は、2024年7月12日開催の当社取締役会において、野村證券から受けた財務的見地からの助言及び2024年7月11日付で提出を受けた当社株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)の内容、並びにアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的見地からの助言を踏まえつつ、2024年7月12日付答申書(以下「本答申書」といいます。)において示された特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付けを含む本取引に係る諸条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、当社は、公開買付者及び当社がそれぞれの経営資源を集約し、互いに強みとする事業ノウハウ等を活用することにより、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の(ⅰ)出店地域の補完作用、(ⅱ)家族葬等の小規模葬儀の成長、(ⅲ)管理コスト削減及び(ⅳ)エンバーミングサービスの共用による収益機会の確保といったシナジーの実現が期待され、本公開買付けを含む本取引を行うことで公開買付者及び当社が一体となり、スピード感をもって事業運営を実施しシナジーの早期実現を目指すことが当社の企業価値の向上に資するとの認識を有するに至りました。
なお、一般に、株式の非公開化に伴うデメリットとしては、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなることや、知名度や社会的信用の向上といった上場会社として享受してきたメリットを享受できなくなることが挙げられます。しかしながら、当社の現在の財務状況及び昨今の間接金融における低金利環境等を考慮すると、自己資金及び金融機関からの借入れによって資金を確保することが可能であり、また、知名度や社会的信用の向上についても、公開買付者及び当社グループは業界内において既に一定の知名度を確立しており、当社株式の非公開化に伴うデメリットは限定的と考えております。
また、当社は、以下の各点等の諸事情を考慮し、本公開買付価格である1株当たり2,120円は当社の一般株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であり、本公開買付けは、当社の一般株主の皆様に対して適切なプレミアムを付した価格での合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
(a)本公開買付価格は、当社において、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正さを担保するための措置が十分に講じられたうえで、当社が公開買付者との間で十分な交渉を重ねた結果合意された価格であること。
(b)本公開買付価格は、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、特別委員会から取得した2024年7月12日付答申書において、妥当であると認められると判断されていること。
(c)本公開買付価格は、本取引の公表日の前営業日である2024年7月11日の東京証券取引所グロース市場における当社株式の終値1,388円に対して52.74%、2024年6月12日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値1,369円に対して54.86%、2024年4月12日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値1,439円に対して47.32%、2024年1月12日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値1,415円に対して49.82%のプレミアムをそれぞれ付された価格であるところ、M&A指針が公表された2019年6月28日以降に公表の国内上場企業を対象とし完全子会社化を企図した上限が付されていない他社株公開買付けの事例(マネジメント・バイアウト(MBO)(注)及び買付者と対象会社との間に一定の資本関係がある事例等を除く。)33件のプレミアム水準(公表日前営業日の終値に対するプレミアムの中央値・平均値(45.95%、62.52%)、直近1ヶ月間の終値単純平均値に対するプレミアムの中央値・平均値(51.64%、63.05%)、直近3ヶ月間の終値単純平均値に対するプレミアムの中央値・平均値(56.63%、65.97%)及び直近6ヶ月間の終値単純平均値に対するプレミアムの中央値・平均値(55.99%、65.10%)と比較しても、遜色のない水準にあり、本公開買付価格には合理的なプレミアムが付されていると考えられること。
(d)本公開買付価格は、下記「(3) 算定に関する事項」に記載されている野村證券による当社株式の価値算定結果のうち、市場株価平均法及び類似会社比較法に基づくレンジの上限を上回っており、DCF法に基づくレンジの範囲内の水準となっていること。
(注) 「マネジメント・バイアウト(MBO)」とは、公開買付者が対象者の役員である取引、又は公開買付者が対象者の役員の依頼に基づき公開買付けを行う者であって対象者の役員と利益を共通にする者である取引をいいます。
同様に、本新株予約権買付価格についても、本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とし、本公開買付価格を基に算定されているものであるため、本公開買付けは、当社の本新株予約権者の皆様に対して合理的な本新株予約権の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
以上より、当社は、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値向上に資するものであるとともに、本公開買付価格を含む本取引に係る条件は妥当なものであると判断し、2024年7月12日開催の当社取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。
2024年7月12日開催の上記当社取締役会の意思決定過程の詳細については、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議のない旨の意見」をご参照ください。
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うに当たり、本公開買付価格に関する意思決定の過程における公正性を担保するため、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券に対して、当社株式価値の算定を依頼しました。なお、野村證券は、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に対して重要な利害関係を有しておりません。
当社は、本取引に際して実施されている他の本公開買付価格の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置(具体的な内容については、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」乃至「⑥ 本公開買付けの公正性を担保するための客観的状況の確保」をご参照ください。)を踏まえると、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考え、本公開買付けの価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。また、本取引に係る野村證券の報酬は、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行等も勘案すれば、本公開買付けの完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないと判断のうえ、上記の報酬体系により野村證券を当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任いたしました。
(a)普通株式
野村證券は、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社株式が東京証券取引所グロース市場に上場しており、市場株価が存在していることから市場株価平均法による算定を行うとともに、当社と比較可能な上場会社が複数存在し、類似会社比較法による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、さらに将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を採用して当社株式の株式価値の算定を行い、当社は、野村證券から2024年7月11日付で本株式価値算定書を取得いたしました。野村證券により上記各手法において算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は、それぞれ以下のとおりです。
市場株価平均法 :1,358円から1,439円
類似会社比較法 :1,318円から2,035円
DCF法 :1,262円から3,079円
市場株価平均法では、本公開買付けの公表日の前営業日である2024年7月11日を基準日として、東京証券取引所グロース市場における当社株式の基準日終値1,388円、直近5営業日の終値単純平均値1,358円、直近1ヶ月間の終値単純平均値1,369円、直近3ヶ月間の終値単純平均値1,439円及び直近6ヶ月間の終値単純平均値1,415円を基に、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を1,358円から1,439円までと算定しております。
類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との比較を通じて当社株式の株式価値を分析し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を1,318円から2,035円までと算定しております。
DCF法では、本事業計画に基づく収益予測や投資計画等、合理的と考えられる前提を考慮したうえで、当社が2025年5月期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を1,262円から3,079円までと算定しております。なお、本公開買付け実行により実現することが期待されるシナジー効果については、算定時点において具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画には加味されておりません。また、上記DCF法の算定の基礎となる本事業計画については、対前期比較において大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれており、具体的には出店数の増加及び葬儀単価の上昇に伴う葬儀売上の伸長により、2025年5月期の営業利益、税引前当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益がそれぞれ、1,805百万円(対前年比42%増加)、1,558百万円(対前年比49%増加)、1,020百万円(対前年比37%増加)となることを見込んでおります。
下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、特別委員会は、本事業計画の算定基礎となる財務予測や前提条件等の策定に当たり設定された仮定及びそれに基づく数値等について、当社より説明を受けたうえで質疑応答を行いましたが、特段不合理な点は見受けられず、その算定方法及び算定結果は合理的なものと認められることを確認しております。
(注) 野村證券は、当社株式の株式価値の算定に際して、公開情報及び野村證券に提供された一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。当社の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、当社の経営陣により算定時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。野村證券の算定は、2024年7月11日までに野村證券が入手した情報及び経済条件を反映したものです。なお、野村證券の算定は、当社の取締役会が当社株式の株式価値を検討するための参考に資することを唯一の目的としております。
(b)本新株予約権
本新株予約権の買付価格に関しては、本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額を基に算定されているものであるため、本公開買付けは、当社の本新株予約権者の皆様に対して合理的な本新株予約権の売却の機会を提供するものであると判断しております。なお、本新株予約権はいずれも、譲渡による取得については当社取締役会の承認を要するものとされておりますが、当社は、本新株予約権の譲渡が可能となるよう、2024年7月12日開催の当社取締役会において、本公開買付けの成立を条件として、本新株予約権者の皆様が、その所有する本新株予約権を本公開買付けに応募することにより公開買付者に対して譲渡することについて、実際に本新株予約権者の皆様から本公開買付けに応募のあった本新株予約権に限り、包括的に承認する旨を決議しております。なお、公開買付者は、本新株予約権買付価格の決定に際し、本公開買付価格を基に算定していることから、第三者算定機関からの算定書は取得しておりません。
公開買付者は、本公開買付価格を決定するに当たり、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立した第三者算定機関であるエスネットワークスに対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2024年7月11日付で株式価値算定書を取得したとのことです。なお、エスネットワークスは、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズの関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有していないとのことです。また、公開買付者は、本取引に際して実施されている他の本公開買付価格の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置を踏まえて、当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えていることから、エスネットワークスから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
公開買付者がエスネットワークスから取得した株式価値算定書の概要については、下記「(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所グロース市場に上場していますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本スクイーズアウト手続が実行された場合には、東京証券取引所の上場廃止基準に該当し、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となります。上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所グロース市場において取引することはできません。なお、上場廃止を目的とする理由につきましては、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおりです。
公開買付者は、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的とする取引の一環として本公開買付けを実施するため、本公開買付けにより当社株式の全て及び本新株予約権の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。
公開買付者は、本公開買付けの成立により、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%以上となり、会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)の全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全部を売り渡すことを請求(以下「株式売渡請求」といいます。)するとともに、併せて、本新株予約権者の全員(以下「売渡新株予約権者」といいます。)に対し、その有する本新株予約権の全部を売り渡すことを請求(以下「新株予約権売渡請求」といい、株式売渡請求と併せて「株式等売渡請求」と総称します。)する予定とのことです。株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対して交付することを定める予定であり、また、新株予約権売渡請求においては、本新株予約権1個当たりの対価として、本新株予約権買付価格と同額の金銭を当社の売渡新株予約権者に対して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対して株式等売渡請求の承認を求める予定とのことです。当社がその取締役会の決議により株式等売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続に従い、売渡株主及び売渡新株予約権者の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、株式等売渡請求において定めた取得日をもって、売渡株主からその所有する当社株式の全部を取得し、売渡新株予約権者からその所有する本新株予約権の全部を取得するとのことです。この場合、公開買付者は、売渡株主がそれぞれ所有していた当社株式1株当たりの対価として、各売渡株主に対し、本公開買付価格と同額の金銭を交付するとともに、売渡新株予約権者がそれぞれ所有していた本新株予約権1個当たりの対価として、各売渡新株予約権者に対し、本新株予約権買付価格と同額の金銭を交付する予定とのことです。なお、当社は、公開買付者より株式等売渡請求をしようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社取締役会において上記株式等売渡請求を承認する予定です。
株式等売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、会社法第179条の8その他関係法令の定めに従って、売渡株主及び売渡新株予約権者は、裁判所に対して、その所有する当社株式又は本新株予約権の売買価格の決定の申立てを行うことができる旨が定められています。なお、上記申立てがなされた場合の売買価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
本公開買付けの成立後、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%未満である場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき、当社株式の併合を行うこと(以下「株式併合」といいます。)及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定とのことです。また、公開買付者は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。本書提出日現在においては、本臨時株主総会の開催時期は、2024年10月下旬を予定しているとのことです。
本臨時株主総会において株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主の皆様は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することになるとのことです。株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主の皆様に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定したうえで、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に対して要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本書提出日現在において未定とのことですが、公開買付者は、当社に対して、公開買付者が当社株式の全て及び本新株予約権の全てを所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことです。当社は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者によるこれらの要請に応じる予定です。
株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従って、当社の株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)は、当社に対してその所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められています。
上記のとおり、株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)の所有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、株式併合に反対する当社の株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)は、上記申立てを行うことができることになる予定とのことです。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の賛同を勧誘するものでは一切ないとのことです。
上記の株式等売渡請求及び株式併合の各手続については、関係法令についての改正、施行、当局の解釈等の状況等によっては、実施の方法及び時期に変更が生じる可能性があるとのことです。但し、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定とのことであり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。
公開買付者は、本公開買付けの成立後、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%未満である場合において、本公開買付けにおいて本新株予約権の全てを取得できず、かつ、本新株予約権が行使されずに残存した場合には、当社に対して、本新株予約権の取得及び消却、又は本新株予約権者に対して本新株予約権の放棄の勧奨等、本取引の実行に合理的に必要な手続を実施することを要請し、又は実施することを予定しているとのことです。なお、当社は、当該要請を受けた場合にはこれに協力する意向です。なお、当該手続の実施に伴い、本公開買付けに応募されなかった本新株予約権者に対して金銭を交付する場合には、本新株予約権買付価格に当該新株予約権者が所有していた当社の本新株予約権の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。
以上の各場合における具体的な手続及びその実施時期等については、公開買付者が当社と協議のうえ、決定次第、当社が速やかに公表する予定です。また、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様及び本新株予約権者の皆様が自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
本書提出日現在、当社は公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)にも該当いたしません。
もっとも、本公開買付けは当社を公開買付者の完全子会社とすることを目的の一環として実施されることから、APファンド以外の当社の株主の皆様との利害が一致しない可能性があること、当社の代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏が公開買付者との間で本取引完了後も継続して当社の経営に当たることについて本経営委任契約において合意することを踏まえ、当社及び公開買付者は、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保しつつ、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、本取引の公正性及び透明性を担保するため、以下の措置を講じております。
なお、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けによる当社株式の売却を希望する当社の少数株主の皆様の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限は設定していないとのことです。もっとも、公開買付者及び当社において、以下の措置をそれぞれ実施していることから、公開買付者としては、当社の少数株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置等については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
公開買付者は、本公開買付価格を決定するに当たり、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立した第三者算定機関であるエスネットワークスに対して、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。なお、エスネットワークスは、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズの関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有していないとのことです。
エスネットワークスは、複数の株式価値算定手法の中から当社株式の株式価値の算定に当たり採用すべき算定手法を検討のうえ、当社が東京証券取引所グロース市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法、類似会社比較による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法及び将来の事業活動を評価に反映するためにDCF法の各手法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、公開買付者はエスネットワークスから2024年7月11日付で当社株式の株式価値に関する株式価値算定書(以下「買付者株式価値算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、公開買付者は、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載された各措置を踏まえて、当社の少数株主の利益に十分な配慮がなされていると考えていることから、エスネットワークスから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
エスネットワークスによる当社株式の1株当たり株式価値の算定結果は以下のとおりとのことです。
市場株価法 :1,369円~1,439円
類似会社比較法 :967円~1,268円
DCF法 :1,664円~2,561円
市場株価法では、算定基準日を2024年7月11日として、東京証券取引所グロース市場における当社株式の算定基準日までの直近1ヶ月間(2024年6月12日から2024年7月11日まで)の終値単純平均値1,369円、直近3ヶ月間(2024年4月12日から2024年7月11日まで)の終値単純平均値1,439円及び直近6ヶ月間(2024年1月12日から2024年7月11日まで)の終値単純平均値1,415円を基に、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を1,369円から1,439円までと算定しているとのことです。
類似会社比較法では、当社と類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性を示す財務指標との比較を通じて、当社株式の株式価値を評価し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を967円から1,268円までと算定しているとのことです。
DCF法では、当社から提供された2025年5月期から2029年5月期までの事業計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2025年5月期以降に当社が将来創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引くことにより当社の企業価値や株式価値を評価し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を1,664円から2,561円までと算定しているとのことです。なお、DCF法において前提とした当社の将来の財務予測においては、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、出店数の増加及び葬儀単価の上昇に伴う葬儀売上の伸長により、2025年5月期の営業利益、税引前当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益がそれぞれ、1,805百万円(対前年比42%増加)、1,558百万円(対前年比49%増加)、1,020百万円(対前年比37%増加)となることを見込んでいるとのことです。また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、反映していないとのことです。
公開買付者は、エスネットワークスから取得した買付者株式価値算定書の算定結果に加え、公開買付者において実施した当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、当社株式の市場株価の動向及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社との協議・交渉の結果等も踏まえ、最終的に2024年7月12日開催の取締役会において、本公開買付価格を1株当たり2,120円とすることを決定したとのことです。
本公開買付価格2,120円は、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2024年7月11日の当社株式の東京証券取引所グロース市場における終値1,388円に対して52.74%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値1,369円に対して54.86%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値1,439円に対して47.32%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値1,415円に対して49.82%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となるとのことです。また、本公開買付価格2,120円は、本書提出日の前営業日である2024年7月12日の当社株式の東京証券取引所グロース市場における終値1,442円に対して47.02%のプレミアムを加えた価格となるとのことです。
本新株予約権は、本書提出日現在において、当社株式1株当たりの行使価格(第1回新株予約権:500円、第2回新株予約権:800円、第3回新株予約権:1,000円が本公開買付価格(2,120円)を下回っており、かつ、権利行使期間が到来し権利行使条件を充足していることから、公開買付者は、本新株予約権買付価格を、本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該本新株予約権1個の目的となる株式数(第1回新株予約権:2株、第2回新株予約権:2株、第3回新株予約権:2株)を乗じた金額とすることとし、第1回新株予約権については、当社株式1株当たりの行使価額との差額である1,620円に2株を乗じた金額である3,240円、第2回新株予約権については、当社株式1株当たりの行使価額との差額である1,320円に2株を乗じた金額である2,640円、第3回新株予約権については、当社株式1株当たりの行使価額との差額である1,120円に2株を乗じた金額である2,240円とそれぞれ決定したとのことです。
公開買付者は、上記のとおり、本公開買付価格を基に本新株予約権買付価格を決定していることから、第三者算定機関からの算定書や意見(フェアネス・オピニオン)は取得していないとのことです。
当社は、本取引に関する当社取締役会の意思決定過程の透明性及び合理性を確保するために、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として野村證券を選任し、野村證券より、当社株式の価値算定、公開買付者との交渉方針に関する助言を含む財務的見地からの助言及び補助を受けるとともに、2024年7月11日付で本株式価値算定書を取得しております。本株式価値算定書の概要については、上記「(3) 算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」の「(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係」をご参照ください。
なお、野村證券は、公開買付者及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会は、第1回の特別委員会において、野村證券の独立性に問題がないことを確認したうえで、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として承認しております。
上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、当社は、本公開買付けを含む本取引に関し、当社の意思決定の恣意性を排除し、公正性、透明性及び客観性のある意思決定過程を確立することを目的として、2024年4月12日に開催された取締役会における決議により、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズ並びに本公開買付けを含む本取引の成否に利害関係を有しない、松本大輔氏(当社独立社外取締役)、青木実氏(当社独立社外監査役)、柏原智行氏(当社独立社外監査役)、及び寺田芳彦氏(当社独立社外監査役)の4名から構成される本特別委員会を設置いたしました(なお、本特別委員会の委員は設置当初から変更されておりません。)。
本特別委員会の委員長については、当社の取締役会の構成員として経営判断に直接関与する立場にあり、当社の事業に相当程度の知見を有していること、また、本公開買付けを含む本取引を検討する専門性・適格性を有すること等を踏まえ、委員の互選に基づき、松本大輔氏が就任しております。なお、本特別委員会の委員の報酬については固定額となっており、本公開買付けを含む本取引の公表や成立等を条件とする成功報酬は含まれておりません。
当社取締役会は、本特別委員会に対し、(a)本取引の目的は合理的と認められるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含みます。)、(b)本取引に係る取引条件(本公開買付けにおける買付け等の価格を含みます。)の公正性・妥当性が確保されているか、(c)本取引に係る手続の公正性が確保されているか、(d)上記(a)から(c)までを踏まえ、本取引を行うことの決定は当社の少数株主にとって不利益でないと考えられるか、(e)当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること並びに当社の株主及び本新株予約権の保有者に対して本公開買付けに応募することを推奨することの是非(以下これらを総称して「本諮問事項」といいます。)について諮問し、これらの点についての答申書を当社に提出することを委嘱いたしました。さらに、当社取締役会は、本取引に関する当社取締役会の意思決定は本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行われるものとし、特に本特別委員会が本取引に係る取引条件を妥当でないと判断したときには、当社取締役会は本取引に賛同しないものとすることを2024年4月12日開催の取締役会にて併せて決議しております。また、当社取締役会は本特別委員会に対して、①本公開買付けにおける公開買付価格その他の本取引に係る取引条件等に関する交渉について事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと等により、本取引の取引条件等に関する交渉過程に実質的に関与する権限、②当社のファイナンシャル・アドバイザー及びリーガル・アドバイザー等を承認(事後承認を含みます。)する権限、③本諮問事項に関する答申を行うに際し、必要に応じ、独自の第三者算定機関その他のアドバイザー等を選任する権限(なお、特別委員会は、当社のアドバイザー等が高い専門性を有しており、独立性にも問題がない等、特別委員会として当社のアドバイザー等を信頼して専門的助言又は説明を求めることができると判断した場合には、当社のアドバイザー等に対して専門的助言又は説明を求めることができ、また、特別委員会のアドバイザー等の専門的助言に係る合理的な費用は当社が負担することとしております。)、④当社の役職員その他特別委員会が必要と認める者から本取引の検討及び判断に必要な情報を受領する権限を付与することを2024年4月12日開催の取締役会にて併せて決議いたしました。
本特別委員会は、2024年4月19日から2024年7月12日までの間に合計13回にわたって開催されたほか、各会日間においても必要に応じて都度電子メール等を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定等を行う等して、本諮問事項に係る職務を遂行いたしました。具体的には、本特別委員会は、2024年4月19日、当社が選任したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券並びにリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所については、その専門性及び独立性に問題がないことから、本特別委員会としても当社がこれらのアドバイザーから専門的助言を受けることに異議がない旨が確認されました。さらに、本特別委員会は、本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する当社の取締役につき、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズ並びに本公開買付けを含む本取引の成否との間での利害関係の観点から問題がないことを確認のうえ、承認しております。なお、当社が選任したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である野村證券並びにリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所は独立性及び専門性のいずれの観点からも問題がないことから、野村證券と異なる特別委員会独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関並びにアンダーソン・毛利・友常法律事務所と異なる特別委員会独自のリーガル・アドバイザーについては選任しない旨が確認されました。
その後の具体的な審議状況として、本特別委員会は、①当社に対して質問事項を提示し、当社から、本取引の目的及び背景、本取引後の経営方針等についてインタビュー形式により質疑応答を実施し、②別の会合において、公開買付者に対して質問事項を提示し、同社から、本取引の目的及び背景、本取引後の経営方針等についてインタビュー形式により質疑応答を実施しております。
また、本特別委員会は、当社が作成した本事業計画について、当社からその内容、重要な前提条件及び作成経緯等について説明を受けるとともに、これらの事項について合理性を確認しております。また、野村證券からの本事業計画を基礎として行った株式価値算定の内容、DCF法における割引率の計算根拠、類似会社比較法における類似会社の選定理由を含む重要な前提条件についての説明も踏まえて、質疑応答及び審議・検討を行ったうえで、これらの事項について合理性を確認しております。
さらに、本特別委員会は、当社、野村證券及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所から、本取引の手続面における公正性を担保するための措置並びに本取引に係る当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の利益相反を回避するための措置の内容について説明を受け、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置について審議・検討を行っております。
本特別委員会は、野村證券から受けた財務的見地からの助言を踏まえ、公開買付者からより高い価格を引き出すために、相互に独立した第三者間のM&Aで行われる一般的な交渉プロセスに即して十分な交渉を実施することを含む交渉方針について審議・検討するとともに、2024年6月11日に公開買付者より公開買付価格を1株当たり1,850円、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、第1回提案を受領して以降、本特別委員会が公開買付者から公開買付価格に関する提案を受領する都度、野村證券から受けた財務的見地からの助言も踏まえて公開買付者に対する交渉方針を審議・検討したうえで、公開買付者と直接書面のやり取りを行うこと等により、公開買付者との間で公開買付価格に関する協議・交渉を行い、その結果、公開買付者から、同年7月12日に公開買付価格を1株当たり2,120円、本新株予約権買付価格を本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とする、最終的な提案を受けるに至りました。
本特別委員会は、以上の経緯の下、当社の依頼により当社のファイナンシャル・アドバイザーである野村證券から受けた財務的見地からの助言及び本株式価値算定書の内容、並びにアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的見地からの助言を踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2024年7月12日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。
(A)答申内容
(a)本取引は企業価値の向上に資するものであって、その目的は合理的と認められる。
(b)本取引に係る取引条件(本公開買付けにおける買付け等の価格を含む。)の公正性・妥当性は確保されていると認められる。
(c)本取引に係る手続の公正性は確保されていると認められる。
(d)上記(a)から(c)までを踏まえ、本取引を行うことの決定は、当社の少数株主にとって不利益なものでないと認められる。
(e)当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること並びに当社の株主及び本新株予約権の保有者に対して本公開買付けに応募することを推奨することは相当であると認められる。
(B)答申理由
(a)本取引の目的は合理的と認められるか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)
以下の点を踏まえると、本取引により想定されるシナジーは合理的なものということができ、公開買付者の想定と当社の想定との間に矛盾・齟齬もなく、本取引の実行は、当社が認識する経営課題の解決に資することが認められる。また、業務提携等の他の手法によるのではなく、本取引によるべき理由として説明された内容も合理的なものであると認められ、本取引によることも相当であると考えられる。加えて、本取引による当社の企業価値向上に対する重大な支障となる事情として認められるものも見受けられない。したがって、本取引は企業価値の向上に資するものであって、その目的は合理的と認められる。
・当社によれば、当社グループを取り巻く事業環境は、日本の人口動態に密接に関係しており、具体的には、日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じたが、高齢化の進展に伴い、死亡数は増加を続け、2040年までは死亡数の増加が継続する見通しであり、葬儀の需要も拡大を続けると予想している。そのような環境の中、当社グループが葬儀施行業及びネット集客業の2つのビジネスモデルを構築するに至った背景は、①会葬者数の減少、②不透明な業界慣行、③儀礼儀式に止まった葬儀、④零細事業者が多い葬儀業界構造、の4つの事業環境に対応する必要性を認識したことによる。
・以上のような当社による事業環境及び経営課題の認識については、矛盾した点や明らかに客観的事実に反している点はない。したがって、これら①から④に寄与する方策(M&Aを含むがこれに限られない。)を講じることは、個別に当該方策に係るリスクや当該方策に伴うデメリットを勘案する必要はあるものの、一般論としては当社の企業価値の向上に資するものであると考えることができる。
・公開買付者によれば、公開買付者が想定する本取引のシナジーは、①出店地域の補完作用、②家族葬等の小規模葬儀の成長、③管理コストの削減及び④エンバーミングサービスの共用による収益機会の確保であり、当社としても、本取引により、公開買付者及び当社が一体となり、スピード感をもって事業運営を実施し、これらのシナジーの創出を見込むことができるとのことである。
・公開買付者は、当社の上場維持を前提とするか、完全子会社化を前提とするかについても慎重に検討したが、公開買付者グループ各社と当社グループ各社の機動的な連携を最大限実現していくため、完全子会社化を前提とした提案としたとのことである。また、「株式対価の組織再編行為」としては「株式交換」が考えられるが、当社少数株主及び公開買付者の株主への配慮という観点から、現金対価が望ましいと考えているとのことである。
・以上の点に鑑みると、他の手法によらず、本取引による経営課題の解決を目指すという判断は、合理的なものと考えられる。
・当社及び公開買付者によれば、当社の事業について、①本取引後における株式譲渡や会社分割、事業譲渡等によるカーブアウト、又は、子会社の解散、事業の廃止等は予定されていないこと、②本取引後の人員削減の有無・既存従業員への悪影響は現時点で想定されていないこと、③本取引に伴う資金調達及び人材採用への悪影響は認められないこと、及び④本取引後の当社と当社の顧客・仕入先その他の取引先との関係性への悪影響等を及ぼすような施策は予定されていない。また、本公開買付けを含む本取引に要する資金について、公開買付者は、金融機関からの借入れにより賄う予定とのことであるが、本取引後における公開買付者の負債は、過度に大きいものとはいえず、また、本取引に係る金融機関からの借入れについてはコベナンツが付されない予定であり、比較的自由に資金を活用できるというメリットがあること等から、本取引後の当社の事業運営に重大な支障をきたし、本取引による当社の企業価値向上という目的が達成できないおそれがあるものとは認められない。そのため、本取引による当社の企業価値向上に対する重大な支障となる事情として認められるものも見受けられない。
(b)本取引に係る取引条件(本公開買付けにおける買付け等の価格を含みます。)の公正性・妥当性が確保されているか
以下の点を踏まえると、本取引の交渉状況やスキーム等の妥当性を前提に、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格については、その妥当性が認められる。また、本取引においては、少数株主が本公開買付け又は本スクイーズアウト手続のいずれによって対価を得たとしても、当社株式1株当たり本公開買付価格と同額の対価を得ることが確保されていること、本新株予約権の保有者については、本公開買付けに応募しなかった本新株予約権の保有者に対して金銭を交付する場合には、本新株予約権買付価格に当該各本新株予約権の保有者が所有していた本新株予約権の数を乗じた価格と同一になるよう算定される予定であることから、本公開買付けを含む本取引の条件の妥当性は確保されていると認められる。
・本公開買付価格の交渉状況についてみると、公開買付者による当初の提示額(1株当たり1,850円)を出発点として、当社が、野村證券から取得した暫定的な株式価値算定結果及び本特別委員会における審議・検討に基づく本特別委員会からの買付価格の引き上げ要請を踏まえ、野村證券の助言を受けながら公開買付者と交渉を重ねた結果、公開買付者から、6度にわたり買付価格を引き上げる提案を引き出したうえ、最終的に本公開買付価格(1株当たり2,120円)での合意に至ったものとのことである。また、第12回委員会においては、当委員会が直接、対面にて公開買付者との間で、本公開買付価格の引き上げに係る交渉を行い、1株当たり2,070円から1株当たり2,100円への引き上げの提示を受け、さらなる引き上げを要請したところ、最終的に1株当たり2,120円の提示を受けている。その結果、最終的な本公開買付価格は、当初に公開買付者が提示した価格から相応の上積みがされており、当社として、少数株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指して交渉がされたことが経緯として認められる。この点については、本新株予約権買付価格についても同様である。以上からすれば、本取引における本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の合意は、当社と公開買付者との間において、実質的にも独立当事者間に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果なされたものであることが推認され、合意プロセスの透明性や公正性を疑わせるような事情は見当たらない。
・本事業計画は、2023年5月期を最終年度とする中期経営計画に続くものとして2024年2月より当社が策定に着手しており、本取引に係る真摯な提案といえる2024年3月5日付の本意向表明書の受領前後で策定のプロセスに変更なく、当社において検討・作成が進められていたものであり、公開買付者又はそれらの関係者がその作成に関与し、又は影響を及ぼした事実は窺われない。また、公開買付者の指示により、又はその意を汲んで、策定又は修正が行われたという事実も窺われず、本事業計画の修正を要する事情その他本事業計画の合理性に疑念を差し挟むべき事情は見当たらなかった。以上からすれば、本事業計画については、本取引が実施される可能性が具体的に認識される前から作成が進められていたものであり、その策定プロセスに、公開買付者の圧力が介在した事実は認められず、また、その内容において不合理な予測となっている点は認められない。
・野村證券が採用した当社株式の株式価値の評価手法は、継続企業を前提とした企業価値評価手法であり、具体的には、市場株価平均法、類似会社比較法及びDCF法を採用している。市場株価を基準にして、将来キャッシュフローの現在価値を評価に織り込むDCF法にて評価上限を把握する評価手法の組み合わせは、企業評価の標準的アプローチに沿ったもので妥当であると認められる。野村證券による市場株価平均法、類似会社比較法及びDCF法の選択、並びにそれぞれの算定方法及び算定根拠について、いずれも不合理な点は見当たらず、本特別委員会は、当社株式の株式価値の検討に当たり、野村證券が作成した本株式価値算定書に依拠することができるものと評価した。本公開買付価格である1株当たり2,120円は、(ⅰ) 市場株価平均法により算定された当社株式の1株当たり株式価値のレンジの上限を上回り、(ⅱ) 類似会社比較法により算定された当社株式の1株当たり株式価値のレンジの上限を上回り、かつ、(ⅲ) DCF法により算定された当社株式の1株当たり株式価値のレンジの下限を優に上回り、その範囲内に入る価格であると認められる。さらに、本公開買付価格は、2024年7月11日の東京証券取引所における当社株式の終値に対して52.74%、同過去1ヶ月の平均終値に対して54.86%、同過去3ヶ月の平均終値に対して47.32%、同過去6ヶ月の平均終値に対して49.82%のプレミアムを加えた金額となっている。これは、プレミアムは、M&A指針公表の2019年6月28日以降に公表された、国内上場企業を対象とし完全子会社化を企図した上限が付されていない他社株公開買付けの事例(MBO及び買付者と対象会社との間に一定の資本関係がある事例等を除く。)33件のプレミアム水準と比較しても、本公開買付けにおいては他の同種案件と遜色ないプレミアムが確保されていると認められる。以上のような野村證券による株式価値算定の結果との比較の観点に加え、本取引においては、近時の公開買付けにおけるプレミアムとの関係でも遜色のないプレミアムが確保されていること及び本公開買付価格は当社のこれまでの株価推移に照らしてもその上場来最高値を超える水準にあることを勘案すれば、本公開買付価格の水準は、不合理とはいえない。
・本新株予約権買付価格は、本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に、当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額とされることが予定されている。上記のとおり、本公開買付価格はその価格の妥当性が否定される水準ではないと評価できるものと考えられるところ、本新株予約権買付価格は、本公開買付価格と各本新株予約権の行使価額との差額により算定されていることから、本新株予約権買付価格についてもその価格の妥当性が否定される水準ではないと評価できるものと考えられる。
・本取引においては、一段階目に公開買付けを行い、二段階目に株式等売渡請求又は株式併合を行うという手法が想定され、株式交換等の組織再編によることは想定されていない。本取引の手法は、この種の非公開化取引においては一般的に採用されている方法であり、かつ、二段階目のいずれの手続においても、裁判所に対する売渡価格の決定の申立て又は株式買取請求後の価格決定の申立てが可能である。また、本取引の方法は、株主及び本新株予約権の保有者が受領する対価が現金であることから、対価の分かり易さ、並びにその価値の安定性及び客観性が高いという点で望ましく、当社の完全子会社化を迅速に行うという要請と、少数株主等による十分な情報に基づく適切な判断の機会と時間の確保を両立させることができるという観点でも、特に株式等を対価とする株式交換等の組織再編よりも望ましいと考えられる。さらに、本公開買付けにおいては買付予定数の上限が設定されておらず、強圧性の問題も小さいと認められる。以上より、買収の方法として公開買付けを伴う二段階買収の方法を採用し、買収対価を現金とすることには、合理性が認められる。
(c)本取引に係る手続の公正性が確保されているか
以下のとおり、本取引では、①取引条件の形成過程において実質的にも独立当事者間取引といえる状況が確保され、②少数株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保という視点から見ても充実した公正性担保措置が採用され、かつ、実効性をもって運用されていると認められるため、本公開買付けを含む本取引に係る手続の公正性は確保されていると認められる。
・本特別委員会は、当社より、諮問事項の検討に当たって、①当社の企業価値の向上に資するか否かの観点から、M&Aの是非について検討・判断するとともに、②少数株主の利益を図る観点から、(ア)取引条件の妥当性及び(イ)手続の公正性について検討・判断することを実施している。
・このほか、本特別委員会については、独立社外取締役1名及び独立社外監査役3名で構成されており、各委員について、公開買付者、APファンド及びアドバンテッジパートナーズ並びに本取引の成否から独立していることが確認されていること、当社取締役会は、当社取締役会における本取引に関する意思決定は、本公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して行うこと、及び、本特別委員会が本公開買付けを含む本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本公開買付けを含む本取引に賛同しないこととすることを決議している等が認められることから、公正性担保措置として有効に機能していると認められる。
・当社は、本取引に関する意思決定過程における透明性及び合理性を確保するため、当社グループ、公開買付者グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズ並びに本取引の成否から独立したリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常律事務所から、特別委員会の設置や委員の選定、その他の公正性担保措置に係る助言を受けている。また、本特別委員会は、第1回委員会において、当社のリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所について、高い専門性及び独立性に問題がないことを確認したうえで、本特別委員会として、必要に応じて専門的助言を求めることを確認し、助言を受けている。
・当社は、本公開買付価格の公正性を担保するために、当社グループ、公開買付者グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関である野村證券から、当社株式の株式価値に関する資料として本株式価値算定書を取得している。
・本公開買付けの買付期間(以下「公開買付期間」という。)は、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日とされることが予定されている。公開買付期間を法令に定められた最短期間より長期に設定することにより、当社の株主及び本新株予約権の保有者に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、対抗的買収提案者による買収提案の機会を確保するものと認められる。また、当社と公開買付者との間において、当社による対抗的買収提案者との接触等を過度に制限するような内容の合意は行われない。このように、本件では、公表後に他の潜在的な買収者が対抗提案を行うことが可能な環境を構築したうえでM&Aを実施することによる、いわゆる間接的なマーケット・チェックが実施されていると認められる。
・本公開買付けにおける買付予定数の下限につきマジョリティ・オブ・マイノリティは採用していないものの、他の公正性担保措置が行われていることも踏まえると、当社の少数株主について相当程度の配慮が行われていると認められる。
・本取引では、公開買付届出書及びプレスリリースにおいて、本特別委員会に付与された権限の内容、本特別委員会における検討経緯や公開買付者との取引条件の交渉過程への関与状況、本答申書の内容及び本特別委員会の委員の報酬体系等、本株式価値算定書の概要、本取引の実施に至るプロセスや交渉経緯等について充実した情報開示がなされる予定となっており、当社の株主等に対し、取引条件の妥当性等についての判断に資する重要な判断材料が提供されるものと認められる。
・公開買付者は、本公開買付けにおいて当社株式及び本新株予約権の全てを取得するに至らなかった場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、当社株式及び本新株予約権の全ての株式等売渡請求を行い、又は株式併合を行うことを付議議案に含む臨時株主総会の開催を当社に要請する予定であるところ、株式等売渡請求又は株式併合をする際に、当社の株主に対価として交付される金銭が、本公開買付価格に各株主の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一になるように算定する予定であることが明らかにされていること、本公開買付けに応募しなかった本新株予約権の保有者に対して金銭を交付する場合には、本新株予約権買付価格に当該各本新株予約権の保有者が所有していた当社の本新株予約権の数を乗じた価格と同一になるよう算定される予定であることが明らかにされていること、さらに、株式等売渡請求の場合は当社の株主及び本新株予約権の保有者に裁判所に対する価格決定申立権が、株式併合の場合は当社の株主に株式買取請求権及びそれに伴う裁判所に対する価格決定申立権が、それぞれ確保されていることを踏まえると、強圧性が生じないように配慮がなされていると認められる。
(d)上記(a)から(c)までを踏まえ、本取引を行うことの決定は当社の少数株主にとって不利益でないと考えられるか
上記(a)から(c)までについて、いずれも問題があるとは認められないことからすると、本諮問事項(d)について、本取引を行うことの決定は、当社の少数株主にとって不利益なものでないと認められる。
(e)当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること並びに当社の株主及び本新株予約権の保有者に対して本公開買付けに応募することを推奨することは相当であると認められるか。
・諮問事項(a)から(d)までについて、いずれも問題があるとは認められないことを踏まえると、当社取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権の保有者に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議を行うことは相当であると認められる。
当社は、本取引に関する当社取締役会の意思決定過程の透明性及び合理性を確保するために、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅰ)検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズから独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任し、同法律事務所より、本公開買付けを含む本取引に関する意思決定過程、意思決定方法その他本取引に関する意思決定に当たっての留意点等について、必要な法的助言を受けております。
なお、アンダーソン・毛利・友常法律事務所は、公開買付者グループ、当社グループ、APファンド及びアドバンテッジパートナーズの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会は、第1回の特別委員会において、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の独立性に問題がないことを確認したうえで、リーガル・アドバイザーとして承認しております。また、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
当社は、上記「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載の本特別委員会から提出された本答申書、上記「④ 当社における独立した法律事務所からの助言の取得」に記載の法的助言及び上記「② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載の当社株式価値算定書を踏まえ、本公開買付けについて、慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、上記「(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付を含む本取引により、公開買付者及び当社がそれぞれの経営資源を集約し、互いに強みとする事業ノウハウ等を活用することにより、(ⅰ)出店地域の補完作用、(ⅱ)家族葬等の小規模葬儀の成長、(ⅲ)管理コスト削減及び(ⅳ)エンバーミングサービスの共用による収益機会の確保といったシナジーの実現が期待され、本公開買付けを含む本取引を行うことで公開買付者及び当社が一体となり、スピード感をもって事業運営を実施しシナジーの早期実現を目指すことで当社の企業価値が向上すると見込まれるとともに、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は、当社の一般株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であり、本公開買付けは、当社の一般株主の皆様に対して適切なプレミアムを付した価格での合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであることから、当社の一般株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の一般株主の皆様に対して、合理的な株式売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
同時に、本新株予約権買付価格についても、本公開買付価格と各本新株予約権の当社株式1株当たりの行使価額との差額に当該各本新株予約権1個の目的となる当社株式数(各新株予約権につき2)を乗じた金額をとし、本公開買付価格を基に算定されているものであるため、本公開買付けは、本新株予約権者の皆様に対して合理的な本新株予約権の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
以上より、当社は、2024年7月12日開催の当社取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をいたしました。当該取締役会においては、当社の取締役4名のうち、利害関係を有しない当社の取締役3名全員が審議及び決議に参加し、決議に参加した取締役全員一致により上記決議を行いました。また、上記取締役会には、当社の監査役3名が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議に異議がない旨の意見を述べております。
なお、当社の取締役のうち、代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏については、公開買付者より、公開買付者との間で本経営委任契約を締結する旨の意向を2024年4月10日に受領しており、公開買付者による本取引の完了後も継続して当社グループの経営に当たることが想定されたため、利益相反の疑いを回避する観点から、リーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言を踏まえ、2024年4月12日以降、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉に参加しておらず、上記取締役会における審議及び決議には参加しておりません。
公開買付者は、当社との間で、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。また、公開買付者は、公開買付期間を法令に定められた最短期間である20営業日より長い30営業日に設定しているとのことです。公開買付者は、公開買付期間を法令に定められた最短期間より長期に設定することにより、当社の株主及び本新株予約権者の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保することをもって本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の適正性を担保することを企図しているとのことです。
公開買付者は、2024年7月12日付で、APファンドとの間で、本応募契約を締結しており、APファンドが所有する当社株式の全て(合計所有株式数:3,176,870株、合計所有割合:44.95%)について、本公開買付けに応募する旨の合意をしているとのことです。なお、本応募契約を除いてAPファンドとの間で本取引に関する合意は締結されておらず、本公開買付価格の支払いを除き、本公開買付けに際して付与される利益はないとのことです。
本応募契約の概要は、以下のとおりであるとのことです。
本応募契約において、APファンドが本公開買付けに応募する前提条件として、(ⅰ)本公開買付けが開始され、かつ撤回されていないこと、(ⅱ)本応募契約においてなされた公開買付者の表明及び保証(注1)が、本応募契約締結日時点及び本公開買付開始日時点において重要な点において真実かつ正確であること、(ⅲ)本公開買付けを制限又は禁止することを求める司法・行政機関等の判断等が本公開買付開始日において存在していないこと、(ⅳ)公開買付者が、APファンドが応募する時点において、当該時点までに履践すべき本応募契約上の義務(注2)をすべて履践し、かつ遵守していること(ただし、客観的に軽微な違反を除く。)、(ⅴ)当社の取締役会において、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明する旨の決議がなされ、これが公表されており、かつ、かかる意見表明が撤回されていないこと、(ⅵ)公開買付者による当社株式の取得に関して、独占禁止法(以下に定義します。)上の法定の待機期間が経過しているか、又は本公開買付終了日までに法定の待機期間が経過する合理的な見込みがあり、かつ、公正取引委員会により、排除措置命令等が行われていないこと、(ⅶ)当社の業務若しくは当社株式に関する未公表のインサイダー情報(法第166条第2項に定める重要事実及び法第167条第2項に定める公開買付け等の実施に関する事実及び中止に関する事実を意味する。以下同じ。)が存在せず、又は、APファンドが未公表のインサイダー情報を認識していないことが規定されているとのことです。ただし、APファンドは、その裁量により、かかる条件の全部又は一部の未成就を主張する権利を放棄することができるものとされているとのことです。
(注1) 公開買付者はAPファンドに対して、本応募契約締結日及び本公開買付開始日において、(ⅰ)適法な設立及び有効な存続、(ⅱ)本応募契約の締結及び義務の履行に係る能力及び権能の存在、(ⅲ)本応募契約の締結及び履行が公開買付者の目的の範囲内であり、社内手続を適法に履践していること、(ⅳ)強制執行の可能性、(ⅴ)本応募契約の締結及び履行並びに本応募契約において企図される取引の遂行が法令等又は公開買付者の定款その他の社内規則への違反、公開買付者が当事者となっている契約等の債務不履行事由等の構成、又は司法・行政機関等の判断等への違反に該当しないこと、(ⅵ)本契約の締結及び履行のために公開買付者において必要とされるすべての許認可等の取得、(ⅶ)法的倒産手続等の不存在、(ⅷ)反社会的勢力との関係等の不存在、並びに(ⅸ)本公開買付けに要する資金の支払いに足る十分な資金を調達できる合理的な見込みがあることについて表明及び保証を行っているとのことです。
(注2) 本応募契約において、公開買付者は、表明及び保証違反又は義務違反に係る通知義務・補償義務、秘密保持義務並びに本応募契約上の地位又は本応募契約に基づく権利義務の譲渡禁止に係る義務を負っているとのことです。
本応募契約においては、(ⅰ)本契約締結日から本公開買付終了日までの間に、第三者により当社株式を対象とする公開買付け(以下「本対抗公開買付け」という。)が開始され、本対抗公開買付けの公開買付価格が本公開買付けに係る公開買付価格(買付条件の変更により当該公開買付価格が引き上げられた場合には、当該変更後の買付価格をいう。)を上回る場合において、APファンドが公開買付者に対して、本公開買付けに係る公開買付価格の引き上げを要請したにもかかわらず、(a)公開買付者が10営業日を経過する日又は本公開買付終了日の前営業日のいずれか早い日までに本対抗公開買付けの公開買付価格を上回る水準まで本公開買付けに係る公開買付価格の引き上げをしない場合、若しくは、(b)当該引き上げをしない旨が客観的に明らかになった場合、又は(ⅱ)その他本対抗公開買付けに応募しないこと又は本公開買付けに応募すること(応募を撤回しないことを含む。)が、APファンドにおいてAPファンド又はその業務執行者(代表者、業務執行組合員、無限責任組合員、ジェネラル・パートナー等を含むが、それらに限られない。)の善管注意義務に違反する合理的なおそれがある場合には、APファンドは、本応募契約に定める義務を履行しない旨を書面にて公開買付者に通知することにより、本公開買付けに応募する義務を免れることができ、既にAPファンドが本公開買付けに応募している場合においても、上記(ⅰ)又は(ⅱ)に定める事由に該当する場合には、APファンドは何らの責任を負担することなく当該応募を撤回することができる旨、規定されているとのことです。
また、APファンドは、公開買付者に対して、本応募契約締結日及び本公開買付開始日において、(ⅰ)適法な組成及び有効な存続、(ⅱ)本応募契約の締結及び義務の履行に係る能力及び権能の存在、(ⅲ)本応募契約の締結及び履行がAPファンドの目的の範囲内であり、社内手続を適法に履践していること、(ⅳ)強制執行の可能性、(ⅴ)本応募契約の締結及び履行並びに本応募契約において企図される取引の遂行が法令等又はAPファンドの定款その他の社内規則への違反、又は司法・行政機関等の判断等への違反に該当しないこと、(ⅵ)本契約の締結及び履行のためにAPファンドにおいて必要とされるすべての許認可等の取得、(ⅶ)APファンドが所有する当社株式の全てに対して権利を有し、負担等は存せず、APファンドが本公開買付けに応募することにより、公開買付者が一切の負担等が存しない完全な権利を取得すること、(ⅷ)法的倒産手続等の不存在、並びに(ⅸ)反社会的勢力との関係等の不存在について表明及び保証を行っており、表明及び保証違反又は義務違反に係る通知義務・補償義務、秘密保持義務並びに本応募契約上の地位又は本応募契約に基づく権利義務の譲渡禁止に係る義務を負っているとのことです。さらに、APファンドは、本応募契約締結日から決済日までの間、いかなる第三者に対しても、又はいかなる第三者との間においても、本応募契約において企図されている取引を除き、公開買付者又は公開買付者の指定する者以外との間で、直接又は間接に、本契約と矛盾又は抵触し得る資本提携、当社グループの株式譲渡(公開買付者以外の第三者による公開買付けの実施を含みます。)、新株・新株予約権の発行、事業の全部又は一部の譲渡、株式移転、株式交換、会社分割、合併その他これらに類する取引に関連して、情報提供、提案、申込み、申込みの誘引、承諾、協議、交渉、取決め、合意及び実行等を一切行わず、第三者より自らに対する提案又は勧誘が行われた場合は、直ちにその内容を公開買付者に対して通知し、対応につき誠実に公開買付者と協議する義務を負っているとのことです。加えて、APファンドは、決済日以前の日を議決権の行使の基準日として本公開買付けの成立後に開催される当社の株主総会においてAPファンドが応募対象株式に係る議決権を有する場合、公開買付者の指図に従って、当該議決権を行使することを合意しているとのことです。
公開買付者は、2024年7月12日付で、当社の代表取締役社長兼グループCEOである中道康彰氏(以下本②において「本取締役」といいます。)との間で、本経営委任契約を締結しているとのことです。
本経営委任契約の概要は、以下のとおりであるとのことです。
公開買付者は、本取引の実施に伴い、本取引後の当社グループの企業価値の向上及び本取締役による適切な業務執行の確保を目的として、本取締役に対し、当社グループの取締役としての職務を遂行することを委任し、本取締役はこれを受任する。
本取締役は、公開買付者が本経営委任契約に違反した場合又は健康上の理由、所在不明、その他やむを得ない事由により取締役又は代表取締役としての職務遂行が不可能又は困難になった場合を除き、当社グループの取締役又は代表取締役に選任・選定(再任の場合を含む。)された場合に当該選任・選定を拒否せず、また、これらの地位を任期満了前に辞任しない。公開買付者は、本取締役について本経営委任契約の違反があった場合又は取締役若しくは代表取締役としての義務違反があった場合に、本取締役を解任し又は本取締役に対して辞任を求めることができる。
本取締役に対して支払われる当社グループの取締役及び代表取締役としての報酬は、本取引の完了時点と同一の水準(固定報酬については本取引の完了時点で支給されているものと同額、変動報酬又は非金銭報酬については本取引の完了時点で適用されているのと同一の方法により算定される金額又は価値を意味する。)とする。
本取締役は、本経営委任契約の有効期間中、公開買付者が別途書面で事前に認める場合を除き、当社グループの取締役及び代表取締役としての職務に専任し、他社(当社グループ以外の者を意味する。以下、本②において同じ。)の取締役、執行役若しくは監査役その他役員(以下、本②において「役員」と総称する。)、従業員、顧問、代理人、コンサルタント、アドバイザー又はこれらに類する地位としての任務又は業務に従事せず、また他社の役員、従業員、顧問、代理人、コンサルタント、アドバイザー又はこれらに類する地位に就いてはならない。本取締役は、本経営委任契約の有効期間中及び本契約の終了後2年間(以下、本②において「本禁止期間」という。)、公開買付者の書面による事前の同意を得た場合を除き、直接又は間接を問わず、当社グループの事業と同一若しくは類似する事業又は当社グループの事業と競合する可能性のある事業を行わず、また、かかる事業を行う他社の役員若しくは従業員に就任若しくは就職せず、又はかかる事業を行う個人又は法人との間で、役務提供契約(経営顧問業務の受任を含むが、これに限定されない。)、組合契約その他損益配分にかかわる契約を締結してはならない。
本取締役は、本禁止期間中、直接又は間接を問わず、当社グループの役員及び従業員に対し、他社への転職、独立又はその他の理由による離職の仲介又は勧誘を行ってはならない。
本経営委任契約の有効期間は、本取引が完了した日(疑義を避けるために述べると、本スクイーズアウト手続の効力発生日を意味する。)から2年以内に終了する最終の当社グループ各社の事業年度に係る定時株主総会終結の時までとする。
本経営委任契約は、(ⅰ)本取引の実行が見込まれなくなった場合又は本経営委任契約の有効期間開始後に公開買付者が当社の株式を一切保有しなくなった場合、(ⅱ)公開買付者及び本取締役が本契約を終了することに書面で合意した場合、(ⅲ)本取締役が死亡した場合、(ⅳ)本取締役が当社グループの取締役の地位をいずれも有しなくなった場合、直ちに終了する。
4 【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】
(注) 所有株式数及び議決権の数は本書提出日現在のものです。
(注1) 所有個数、株式に換算した数及び株式に換算した議決権の数は本書提出日現在のものです。
(注2) 中道康彰は、第1回新株予約権を50,000個、関本彰大は、第2回新株予約権を25,000個、岡崎仁美は、第3回新株予約権を2,500個それぞれ所有しています。
5 【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】
6 【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】
7 【公開買付者に対する質問】
8 【公開買付期間の延長請求】
以 上