第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間(2024年3月1日~2024年5月31日)におけるわが国経済は、企業の堅調な設備投資やインバウンド需要が高まる一方、円安や物価の上昇による原材料価格の高騰や人手不足の影響が懸念されています。また個人の消費マインドは、賃上げなどの動きがみられましたが、長引く物価の上昇から景況感は停滞しており、依然として不透明な状況となりました。

 このような状況のもと当社グループは、中期経営計画の3年目の方針「Action For The Future」に基づき、資本コストと株価を意識した経営の推進、収益力の強化、M&Aを含めた新たな事業の開発を重点課題として、工事会社主体の体制で次の成長に繋げるポジションの獲得に向け取り組んでまいりました。

 当第1四半期連結累計期間は、大型案件の完工や進行が計画以上に進んだこともあり売上高は前年同四半期を大きく上回る推移となりました。利益面では、売上高の増加に加え、前期より進めている資材等の運搬の内製化や先行仕入等による利益率の改善が進んだことなどの効果で前年同四半期を大きく上回りました。

 この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は4,257百万円(前年同四半期比42.2%増)、営業利益は385百万円(前年同四半期比455.3%増)、経常利益は389百万円(前年同四半期比419.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は314百万円(前年同四半期比515.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 2023年11月30日付で当社の連結子会社であった㈱アヴァンセ・アジルの全株式を譲渡したため連結の範囲から除外しております。これに伴い、前第4四半期連結会計期間より人材サービス事業を報告セグメントから除外しております。

 

(内装工事事業)

 内装工事事業は、㈱日商インターライフが展開しております。

 前期からの持越し案件の完工や受注する案件の大型化などにより専業工事部門、商環境工事部門ともに、売上高は前年同四半期を大幅に上回る推移となりました。大阪営業所においては、大阪・関西万博開催による周辺地域の再開発に伴う受注などが堅調に推移いたしました。また、資材等の運搬や倉庫管理を内製化したことによる効果などにより利益率の改善に繋がっており、売上高の向上だけでなく利益面に大きく貢献しております。

 この結果、売上高は2,615百万円(前年同四半期比75.6%増)、セグメント利益は265百万円(前年同四半期比372.8%増)となりました。

 

(音響・照明設備事業)

 音響・照明設備事業は、㈱システムエンジニアリング、㈱サンケンシステムが展開しております。

 ㈱システムエンジニアリングは、大型工事案件が計画以上に進んだことや保守サービス部門、大阪営業所における新規案件の受注などが堅調に推移したことなどにより、売上高は前年同四半期とほぼ同水準で推移となりました。営業利益は資材の先行仕入などによる利益率の改善が進み前年同四半期を上回りました。2023年11月30日付で子会社化した㈱サンケンシステムは、受注済み案件の完工に加えグループのシナジーを活用した受注も進み堅調に推移しました。

 この結果、売上高は1,294百万円(前年同四半期比23.0%増)、セグメント利益は142百万円(前年同四半期比215.8%増)となりました。

 

 

(設備・メンテナンス事業)

 設備・メンテナンス事業は、ファシリティーマネジメント㈱、玉紘工業㈱が展開しております。

ファシリティーマネジメント㈱は、前年同四半期と比べ空調のオーバーホールや法定点検などの保守点検などが堅調に進み売上高は前年同四半期を上回る推移となりましたが、営業利益は外注費や原材料費などの原価高騰による影響があり前年同四半期を下回る推移となりました。玉紘工業㈱は、売上高は前年同四半期を上回る推移となりましたが、前期から当期にかかる公共工事の入札が不調だったことから営業利益は前年同四半期を大幅に下回る推移となりました。

 この結果、売上高は347百万円(前年同四半期比57.4%増)、セグメント利益は2百万円(前年同四半期比68.5%減)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて281百万円増加し、8,417百万円となりました。これは現金及び預金が1,051百万円増加した一方、受取手形、完成工事未収入金及び契約資産等が604百万円、未成工事支出金が176百万円減少したことなどによるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べて96百万円増加し、4,593百万円となりました。これは短期借入金が130百万円、未払法人税等が36百万円、契約負債が116百万円、賞与引当金が80百万円増加した一方、支払手形・工事未払金等が289百万円減少したことなどによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べて185百万円増加し、3,823百万円となりました。これは利益剰余金が183百万円増加したことなどによるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。