第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会活動の正常化に伴う人流の回復や、インバウンド需要の増加などにより、緩やかな回復傾向が見られました。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰や円安による物価上昇、不安定な海外情勢等の影響により、依然として先行き不透明な状況は継続しております。

当社グループが属する靴・衣料品小売業界では、社会行事の再開や外出機会の増加による需要の伸びが見込まれる一方、更なる物価上昇や、実質賃金の伸び悩み等の影響による消費者マインドの低下が懸念されております。

このような状況下、当社グループは、専門店ならではの視点で日常の便利さを追求し、快適な生活を目指したプライベートブランド商品の開発、提案を行ってまいりました。

また、広告手法の見直しを行うことで売上の拡大と経費の効率化に努め、不採算店舗の閉店遂行、人事効率の改善等に取り組むことで、利益確保に努めてまいりました。更に、EC事業や法人営業の強化等、販売チャネルの拡大を推進することで、時代に対応した事業ポートフォリオの最適化を目指してまいりました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高25,680百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益1,538百万円(同1.8%増)、経常利益1,683百万円(同10.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,334百万円(同6.8%増)となりました

 

セグメント別の業績の概要は次のとおりであります。

 

<靴事業>

靴事業におきましては、靴専門店としてのサービス向上と商品提案力の強化をテーマとして、プライベートブランド商品の開発やマーケティング強化に取り組んでまいりました。また、EC事業のブラッシュアップによる店舗以外の販売チャネル拡大、売場の標準化推進による店舗作業負担の軽減、更には、サステナビリティ経営の実践にも取り組んでまいりました。

商品面では、主力プライベートブランド「セダークレスト」の、手を使わずに立ったまま履ける「スパットシューズ」100万足の販売目標に向け、新たにジュニアシリーズを発売し、YouTubeアニメとのコラボレーションを実施する等、販促を強化することで、認知度拡大に努めました。また、同じく「セダークレスト」の、晴れでも雨でも、オンでもオフでも、365日快適に履くことが出来る「透湿防水ユーティリティスニーカー」や、「フワラク」の、ニット材を使用し、ソフトかつ快適性を重視した「極ラクパンプス(リラックスシリーズ)」等、消費者の利便性を追求した、靴専門店ならではの商品を多数発売してまいりました。更には、天候や季節に左右されにくい商品を拡充することで、売上の安定化を図りました。

販売促進では、「スパットシューズ」や「フワラク」のテレビCMを全国放映し、WEBサイトやSNSを活用して商品認知度を高める等、新規顧客の獲得に努めました。また、自社アプリ会員の入会促進を強化するとともに、自社アプリ会員向けのポイント増量キャンペーンを実施することで売上増加を図りました。更に、WEB広告を活用して自社ECサイトへの流入を図る等、デジタル販促を活用したマーケティング活動を推進し、集客力向上に努めました。

出退店につきましては、3店舗を出店、6店舗を閉店し、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は883店舗(前連結会計年度末比3店舗減)となりました。

 

経費につきましては、賃金上昇やインフレ等の影響により増加が避けられない項目はありましたが、人事効率の改善や管理費の抑制を行い、販売費及び一般管理費は前年同期比3.2%増となりました。

以上の結果、靴事業の売上高は22,363百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益は1,711百万円(同9.2%増)となりました。

 

<衣料品事業>

衣料品事業におきましては、「暮らしに役立つ商品と企業活動を通じて地域社会に貢献します。」という企業理念のもと、お客様の生活に密着したライフスタイル提案を行ってまいりました。

商品面では、レディース部門再構築の一環として、株式会社ワールドとの協業によるブランド「HusHusH」の販売を開始し、知名度の高い新たなブランドと、売場作りのノウハウを導入することで集客力向上を図りました。また、夏の機能性商品として、プライベートブランド「NAVY」の「SA・RA・RI」シリーズを拡充し、ファッション性と機能性を融合させた商品群の展開を行ってまいりました。

収益体質の改善に向けた取り組みとして、不採算店舗の閉鎖、持ち越し在庫の処分を進めると共に、徹底した仕入コントロールにより過剰なキャッシュアウトを抑制し、収益性の改善に努めてまいりました。

出退店につきましては、1店舗を出店、6店舗を閉店し、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は273店舗(前連結会計年度末比5店舗減)となりました。

経費につきましては、一般管理費の抑制、及び退店による固定費の削減により、販売費及び一般管理費は前年同期比15.3%減となりました。

以上の結果、衣料品事業の売上高は3,316百万円(前年同期比22.9%減)、営業損失は173百万円(前年同期は営業損失59百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産の状況)

当第1四半期連結会計期間末における当社グループの総資産は、87,616百万円(前連結会計年度末比2,853百万円増)となりました。

流動資産は、59,109百万円(前連結会計年度末比2,771百万円増)となっております。これは、主として現金及び預金が25,465百万円(前連結会計年度末比1,139百万円減)、受取手形及び売掛金が4,881百万円(同1,546百万円増)、商品が26,455百万円(同2,558百万円増)となったことによるものであります。

固定資産は、28,506百万円(前連結会計年度末比81百万円増)となっております。これは、主として投資有価証券2,539百万円(前連結会計年度末比222百万円増)、繰延税金資産4,265百万円(同23百万円減)、敷金及び保証金9,054百万円(同80百万円減)となったことによるものであります。

(負債の状況)

当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、34,981百万円(前連結会計年度末比2,071百万円増)となりました。

流動負債は、22,383百万円(前連結会計年度末比2,115百万円増)となっております。これは、主として買掛金4,214百万円(前連結会計年度末比1,385百万円増)、電子記録債務13,260百万円(同1,347百万円増)、未払法人税等502百万円(同112百万円減)となったことによるものであります。

固定負債は、12,597百万円(前連結会計年度末比43百万円減)となっております。これは、主としてリース債務691百万円(前連結会計年度末比64百万円減)、長期預り保証金468百万円(同12百万円減)、退職給付に係る負債8,979百万円(同56百万円増)となったことによるものであります。

(純資産の状況)

当第1四半期連結会計期間末における純資産は、52,634百万円(前連結会計年度末比781百万円増)となりました。これは、主として利益剰余金が44,011百万円(前連結会計年度末比834百万円増)、非支配株主持分が973百万円(同79百万円減)となったことによるものであります。自己資本比率は59.0%(前連結会計年度末比0.9ポイント減)となっております。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。