第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

また、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当社グループは、「世の中のあらゆる関係性を良好にする」というミッションを軸に、日本・中国・シンガポールに拠点を有するコミュニケーション分野に専門性を持ったグループ会社と連携し、PR発想でのコミュニケーションコンサルティングサービスを包括的に提供しております。

 

当第3四半期連結累計期間における日本経済は、入国制限措置の緩和後の訪日外国人の増加によって、インバウンド需要の回復傾向が持続し、経済活動の正常化に向けた動きが進展しました。

また、当社グループが拠点を有する中国や東南アジアでは、新型コロナ感染症の影響は抑制されており、国境を越えた人の移動や企業投資が活発化しております。

このような状況のもと、当社グループは、この数年間注力してきたリアルとデジタルの両面でクライアントのコミュニケーション活動を支援するためのサービス提供に努めました。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は5,038百万円(前年同四半期比0.6%増)、営業利益は412百万円(前年同四半期比31.1%減)、経常利益は419百万円(前年同四半期比31.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は135百万円(前年同四半期比63.4%減)となりました。

 

なお、当社の連結子会社であるWild Advertising & Marketing Pte. Ltd.に関するのれんについては、当第3四半期連結累計期間において業績が当初想定していた事業計画を下回って推移することが見込まれることから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失としてのれんの未償却残高87百万円を特別損失に計上いたしました。

 

セグメントごとの経営成績などの概要は、以下のとおりです。

 

①コミュニケーションサービス事業

当社単体を含むコミュニケーションサービス事業では、コミュニケーション戦略策定などのコンサルテーション、メディアやインフルエンサーとの関係性を構築するリレーション活動や、情報をメディアを通じてステークホルダーへ伝えるパブリシティ活動を含めた情報流通のデザインなど、コミュニケーション活動において包括的なサービス提供を行っております。

 

国内PR会社では、ニーズが拡大しているサステナビリティPR、豊富な実績を有する危機管理広報コンサルティングやヘルスケア・IT業界向けの案件を中心に受注を獲得した一方で、前期に獲得したイベント案件やメディアタイアップ案件の反動減をカバーするには至らず、また、M&A調査費用や採用費などの影響により販売費及び一般管理費が増加した結果、コミュニケーションサービス事業の売上高は4,298百万円(前年同四半期比0.6%増)、セグメント利益は468百万円(前年同四半期比20.1%減)となりました。 

 

 

②デジタルソリューション事業

デジタルソリューション事業では、広報PRのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するクラウドツールの提供、デジタル広告やソーシャルメディアの運用、動画・バナー・WEBサイト等のクリエイティブ制作といったサービスを提供しております。

 

プラップノードが提供する広報PR業務のSaaS型クラウドサービス「PRオートメーション」は、広報PRのDX推進に向けて、クライアントのニーズに対応した機能追加・改善を継続的に実施しながら堅調に導入クライアント数を増やしており、さらなるクライアント獲得に向けた投資を実施しました。また、プレシジョンマーケティングは、継続してクライアントのニーズが高いデジタル広告やSNS運用といったデジタルマーケティング関連サービスの受注を獲得した一方で、前期に国内外で離脱した大口クライアントの減収分をカバーするまでには至らず、これらの結果、デジタルソリューション事業の売上高は866百万円(前年同四半期比6.0%減)、セグメント利益は3百万円(前年同四半期比95.1%減)となりました。

 

② 財政状態の分析

(流動資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、5,969百万円と前連結会計年度末に比べ249百万円の増加となりました。これは、有価証券100百万円が減少したものの、現金及び預金107百万円、売掛金104百万円、棚卸資産95百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(固定資産)

当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、989百万円と前連結会計年度末に比べ142百万円の減少となりました。これは、のれん142百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(流動負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、1,567百万円と前連結会計年度末に比べ114百万円の増加となりました。これは、未払法人税等85百万円が減少したものの、契約負債106百万円支払手形及び買掛金87百万円が増加したことが主な要因であります。

 

(固定負債)

当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、65百万円と前連結会計年度末に比べ34百万円の減少となりました。これは、固定負債その他に含まれる長期未払金29百万円が減少したことが主な要因であります。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、5,326百万円と前連結会計年度末に比べ27百万円の増加となりました。これは、利益剰余金39百万円が減少したものの、為替換算調整勘定28百万円その他有価証券評価差額金6百万円が増加したこと、譲渡制限付株式報酬として自己株式の処分により26百万円増加したことが主な要因であります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況の分析

当第3四半期連結累計期間における四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成しておりません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間より、コミュニケーションサービス事業においてAIツールの開発を目的とした研究開発活動を進めております。

当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は4百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。