第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により行動制限が解除されたことに伴い、個人消費やインバウンド需要が回復傾向にあるものの、不安定な国際情勢や円安等による原材料価格の高止まりが続き、依然として、景気の先行きは不透明な状況にあります。

 当社の当第3四半期累計期間における売上高は7,169,856千円となり前年同四半期累計期間比(以下、「前年同期比」)61,755千円の減収、営業利益は369,616千円で前年同期比189,886千円の減益、経常利益は374,354千円で前年同期比181,080千円の減益、四半期純利益は183,954千円で前年同期比161,663千円の減益となりました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

①ネット印刷通信販売事業

 当第3四半期累計期間において、印刷売上高は7,055,709千円で前年同期比341千円の減収、内、大口得意先への印刷売上高は2,560,925千円で前年同期比131,186千円の減収、大口得意先以外の会員への印刷売上高は4,494,783千円で前年同期比130,844千円の増収になりました。また、新規会員数は10,378社(予想における通期累計新規会員数に対する進捗率68.3%)であり、大口得意先以外の新規及び既存を含めた会員1社当たりの平均売上高は20,549円となっております。なお、1社当たりの新規獲得に係る広告宣伝活動における単価は4,528円となっております。

 印刷業界におきましては、コロナ禍における生活様式の変化に伴うWEB会議システム等を利用したオンラインでのコミュニケーションの増加やデジタル化の加速などにより、紙媒体の需要は減少しております。しかしながら、ネット印刷通販業界は現在でも需要が増加しており、印刷業全体に比べ印刷需要の落ち込みは少なかったと考えております。とはいえ、原材料やエネルギー価格の高騰が重なり、厳しい経営環境となっております。

 

 このような状況のもと、当社は強みをさらに伸ばすため、下記3項目に関して全社的な取り組みを進めております。

・生産性向上:プロセスの効率化、自働化の推進、従業員のスキル向上を通じて、コスト削減に取り組む。

・環境への配慮:環境にやさしい印刷材料とテクノロジーの採用を検討し、環境に配慮した選択肢を提供する。

・価格と品質の維持:顧客ニーズに合わせた柔軟な価格戦略を構築し、品質管理プロセスの強化に努める。

 

 また、今期より新たに事業戦略本部を設け、マーケティング及びWEBサイト周辺の機能強化を図るとともに、

IR活動も強化し、企業イメージの向上や株価の安定化を目指しております。

 

 当第3四半期累計期間におきましては、原材料の高騰が続き、商品の価格転嫁をしきれていないことにより利益に影響が生じております。そのため、利益率の向上を優先すべく大口取引先と価格交渉した結果、売上高に影響が生じたものの、利益率の上昇にはつながっております。またサイト周りの強化やインサイドセールス等により新規顧客の注文も増加しており、業績は回復傾向にあると認識しております。

 

 この結果、売上高は7,067,314千円で前年同期比49,599千円の減収、セグメント利益は477,137千円で前年同期比233,141千円の減益となっております。

 

②その他の事業

 その他の事業の売上高は102,541千円で前年同期比12,156千円の減収、セグメント損失は7,295千円(前年同四半期累計期間は35,334千円の損失)です。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期会計期間末における流動資産合計は、前事業年度末に比べ97,244千円減少し、2,658,089千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が69,866千円減少したこと、受取手形及び売掛金が104,487千円減少したこと、原材料及び貯蔵品が62,930千円増加したこと等によるものです。

 当第3四半期会計期間末における固定資産合計は、前事業年度末に比べ101,526千円減少し、4,555,320千円となりました。その主な要因は、有形固定資産が78,276千円減少したこと及び無形固定資産が65,525千円減少したこと等によるものです。

 この結果、当第3四半期会計期間末における資産合計は前事業年度末に比べ198,770千円減少し、7,213,410千円となりました。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における流動負債合計は、前事業年度末に比べ296,028千円減少し、2,164,519千円となりました。その主な要因は、未払法人税等が151,000千円減少したこと及び短期借入金が76,080千円減少したこと等によるものです。

 当第3四半期会計期間末における固定負債合計は、前事業年度末に比べ96,342千円減少し、1,222,823千円となりました。その主な要因は、長期借入金が86,795千円減少したこと等によるものです。

 この結果、当第3四半期会計期間末における負債合計は前事業年度末に比べ392,370千円減少し、3,387,343千円となりました。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ193,600千円増加し、3,826,067千円となりました。その主な要因は、利益剰余金が183,954千円増加したこと等によるものです。

 この結果、自己資本比率は53.0%となり、前事業年度末に比べ4.1ポイント増加しました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。