第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復がみられる一方で、世界的な金融引締めや中国経済の先行き懸念などの海外景気、円安や物価上昇による影響、中東地域情勢や金融資本市場の変動等による下振れリスクを注視する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況の下で当社グループは、2024年11月期より2030年11月期までの新中期経営計画Progress & Development 2030(P&D 2030)をスタートいたしました。P&D 2030では、当社グループの経営理念のもと、「特殊アクリル酸エステルのリーディングカンパニーとして、グローバル市場に価値を提供する」という経営ビジョンを掲げ、ESGに配慮したサステナブル経営を推進し、企業価値の向上と持続的成長を目指してまいります。

化成品事業におきましては、製品の統廃合により採算性の向上に努めるとともに、バイオマス由来などの環境に配慮した製品の拡販に注力いたしました。電子材料事業におきましては、最先端半導体材料の開発を加速し、フォトレジスト材料の新規用途への展開に努めてまいりました。機能化学品事業におきましては、化粧品原料の海外展開の強化や高純度特殊溶剤の拡販に取り組んでまいりました。

この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は153億3千8百万円(前年同四半期比7.5%増)、営業利益は18億5千9百万円(前年同四半期比4.1%減)、経常利益は19億8千8百万円(前年同四半期比4.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は20億2千万円(前年同四半期比25.8%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(セグメント間取引を含んでおりません。)

①化成品事業

化成品事業におきましては、アクリル酸エステルグループは、自動車用塗料向けの販売は減少いたしましたが、ディスプレイ用粘着剤向けやUVインクジェット用インク向けの販売が大幅に増加いたしました。メタクリル酸エステルグループは、販売が好調に推移いたしました。この結果、売上高は59億9千2百万円(前年同四半期比30.8%増、セグメント利益は8億4千9百万円(前年同四半期比166.2%増となりました。

 

②電子材料事業

電子材料事業におきましては、半導体材料グループは、最先端のEUVレジスト用原料の販売は大幅に増加いたしました。しかしながら、主力であるArFレジスト用原料は、在庫調整の長期化による需要低迷から回復の兆しはあるものの販売は減少し、グループ全体の売上高は減少いたしました。表示材料グループは、タッチパネル用絶縁膜向けの販売が増加し、グループ全体の売上高は堅調に推移いたしました。この結果、売上高は66億5千9百万円(前年同四半期比1.4%増、セグメント利益は6億4千4百万円(前年同四半期比39.3%減となりました。

 

③機能化学品事業

機能化学品事業におきましては、化粧品原料グループは、販売が海外で堅調に推移いたしました。機能材料グループは、受託品の販売が低調に推移いたしました。子会社の高純度特殊溶剤の販売は減少いたしました。この結果、売上高は26億8千6百万円(前年同四半期比13.8%減、セグメント利益は3億5千6百万円(前年同四半期比36.7%減となりました。

 

当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べて24億5千5百万円増加し、570億9千2百万円となりました。これは、主に現金及び預金の増加41億4百万円受取手形、売掛金及び契約資産の増加5億6千万円製品の減少2億6千6百万円機械装置及び運搬具の減少9億5千2百万円、未収消費税の還付等によるその他流動資産の減少8億6千4百万円及び投資有価証券の減少1億2百万円などによるものです。

当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比べて12億8千9百万円増加し、122億9千7百万円となりました。これは、主に支払手形及び買掛金の増加8億2百万円及び未払法人税等の増加5億7千5百万円などによるものです。

当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比べて11億6千6百万円増加し、447億9千5百万円となりました。これは、主に利益剰余金の増加14億2千4百万円自己株式の増加4億1千9百万円及びその他有価証券評価差額金の増加8千9百万円などによるものです。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて41億4百万円増加し、119億9千5百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、54億7千3百万円の増加(前年同四半期は20億2千万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益28億2百万円減価償却費15億8千9百万円未払又は未収消費税等の増減額9億3千2百万円及び法人税等の支払額2億6千万円などによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、4億6千万円の増加(前年同四半期は9億9千万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出5億9千3百万円及び投資有価証券の売却による収入10億5千4百万円などによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、19億6百万円の減少(前年同四半期は20億7千4百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出10億4千4百万円自己株式の取得による支出4億2千7百万円及び配当金の支払額5億9千5百万円などによるものです。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループが計上した研究開発費の総額は8億9千9百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。