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回次 |
第20期 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
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決算年月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
2024年3月 |
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売上高 |
(千円) |
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|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
|
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|
|
△ |
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親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
|
△ |
△ |
|
包括利益 |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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純資産額 |
(千円) |
|
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総資産額 |
(千円) |
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|
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
△ |
|
△ |
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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|
|
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
△ |
△ |
|
△ |
△ |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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|
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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|
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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(注)1.第20期、第21期、第23期および第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.第20期、第21期、第23期および第24期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
3.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイトを含む。)は、年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。
4.第21期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第20期に係る主要な経営指標等については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させた後の指標等となっております。
|
回次 |
第20期 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
|
|
決算年月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
2024年3月 |
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|
売上高 |
(千円) |
|
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|
|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
|
△ |
|
|
△ |
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当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
|
△ |
|
△ |
△ |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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|
1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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|
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
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△ |
|
△ |
△ |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
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|
自己資本利益率 |
(%) |
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△ |
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△ |
△ |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
|
株主総利回り |
(%) |
|
|
|
|
|
|
(比較指標:東証グロース市場250指数) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
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最高株価 |
(円) |
691 |
855 |
492 |
326 |
1,419 |
|
最低株価 |
(円) |
291 |
342 |
277 |
237 |
251 |
(注)1.第21期、第23期および第24期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.第21期、第23期および第24期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
3.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く。)であり、臨時雇用者数(アルバイトを含む。)は、年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所グロース市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所マザーズ市場におけるものであります。
5.株主総利回りの比較指数は、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、「東証マザーズ指数」から「東証グロース市場250指数」へ変更いたしました。
当社は2000年7月に、データ分析の技術力で実社会の変革(企業の業務改善や消費者生活の向上)を推進するために設立されました。世界のデータ部(セクション)として、人々の暮らしを世界中でバージョンアップし続けることをVisionとして掲げております。当社の主な沿革は、以下のとおりであります。
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2000年7月 |
東京都渋谷区神宮前にてデータセクション株式会社(当社)設立 |
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2002年11月 |
“といえば検索”を実現する「DATASECTION Technology」(※1)発表 |
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2003年9月 |
海外IT事例調査及びコンサルティングサービス「コンセプトドライブ」(※2)をリリース |
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2008年6月 |
「ウェブクローリングサービス」(※3)をリリース |
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2009年2月 |
インターネット上のリスク監視・危機対応サービス(※4)をリリース |
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2009年6月 |
「インターネット上の風評リスク監視・危機対応サービス」が公益財団法人日本デザイン振興会主催の2009年度グッドデザイン賞を受賞 |
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2009年10月 |
「ブログデータ収集ASP」(※5)をリリース |
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2010年1月 |
SaaS型 CGMダッシュボードサービス「Insight Intelligence for Marketing(現Insight Intelligence)」(※6)をリリース |
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2010年10月 |
社名を入れるだけで取引先の情報・ポジショニングをリアルタイムに検索できる「企業ソーシャルグラフ」(※7)をリリース |
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2012年2月 |
RT数×フォロワー数×Tweetインフルエンサーランキングから影響度を可視化できる「Tweet Analyzer」(※8)をリリース |
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2012年5月 |
東京都渋谷区渋谷に本社を移転 |
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2012年7月 |
株式会社博報堂と資本業務提携を締結し、ソーシャルメディア情報を活用したマーケティングソリューションの共同開発体制を構築 |
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2013年4月 |
連結子会社であるソリッドインテリジェンス株式会社を設立(注1) |
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2013年7月 |
株式会社エヌ・ティ・ティ・データから「Twitterデータの商用利用許諾」を取得 |
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2014年3月 |
データエクスチェンジコンソーシアム有限責任事業組合を設立(注2) |
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2014年3月 |
TBSグループとの資本業務提携を目的とし、株式会社東京放送ホールディングス(現 株式会社TBSホールディングス)の子会社 である、TBSイノベーション・パートナーズ合同会社を引き受け先とし、第三者割当増資を実施 |
|
2014年4月 |
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社と資本業務提携を締結し、ビッグデータ分析を活用した広告・マーケティングプラットフォームの共同研究開発体制を構築 |
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2014年12月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
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2016年2月 |
株式会社日本データ取引所を設立(注3) |
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2016年9月 |
株式会社共同通信イメージズと資本業務提携を締結し、AIによる画像解析技術を活用した共同研究開発体制を構築 |
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2017年11月 |
AI分野における研究開発及びソリューション構築のプラットフォームとして「MLFlow」(※9)α版をリリース |
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2018年1月 |
KAGネットワークソリューションズ株式会社(現 株式会社ディーエスエス)の株式を取得し、子会社化(注4) |
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2018年2月 |
「MLFlow」により開発されたメガソーラーにおける太陽光発電施設点検パッケージ「SOLAR CHECK(ソーラーチェック)」を株式会社ブイキューブロボティクス(現 株式会社センシンロボティクス)と共同開発 |
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2018年5月 |
株式会社アルムと資本業務提携を締結し、AIによるデータ解析技術を活用した共同研究開発体制を構築 |
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2018年7月 |
株式会社アルムより店舗内カメラデバイスによる小売店支援ツール「FollowUP」(※10)の日本における開発・販売事業を譲受 |
|
2018年7月 |
KDDI株式会社と資本業務提携を締結(2021年6月資本業務提携解消)し、画像分析・ソーシャルメディア分析を活用した共同事業開発体制を構築 |
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2018年8月 |
東京都品川区西五反田に本社を移転 |
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2018年8月 |
「ドローントラフィックモニター」(※11)をリリース |
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2018年8月 |
「MLFlowアノテーション」(※12)をリリース |
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2019年7月 |
「Insight Intelligence Q」(※13)をリリース |
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2019年12月 |
「FollowUP」(※10)の海外における開発・販売事業を行うJach Technology SpAの普通株式を取得し、同社及びその子会社を子会社化(注5) |
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2020年6月 |
「Store Capacity Control」(※14)、「HealthyUP」(※15)、「COVID-19 Tasking」(※16)をリリース |
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2021年9月 |
Jach Technology SpAの中南米における競合企業である、Inteligenxia S.A.を子会社化(注6) |
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2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、マザーズ市場からグロース市場に移行 |
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2023年9月 |
The ROOM4D株式会社よりデータ分析に関するコンサルティング及び関連システムの受託開発事業を譲り受け、当社子会社の株式会社ディーエスエスにおいて、The ROOM Door株式会社よりSES事業(システム開発、データ分析、データ活用支援等)を譲り受ける。 |
<サービス解説>
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※1 |
DATASECTION Technology |
「AといえばB」のような人間思考における物事の関連性を、意味の相似性や同ジャンル、同時に記載されやすい等の関係性を自動的に検索、認識し、元の単語や文章から意味のある情報の繋がりを提示できる検索技術です。 |
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※2 |
コンセプトドライブ |
欧米を中心とするドットコムビジネスを総合的にデータベース化し、プロフィール分析と評価情報を集積し、それをもとにレポートを作成するリサーチパッケージです。 |
|
※3 |
ウェブクローリングサービス |
ソーシャルメディアや掲示板等、インターネット上で公開されるテキストデータを大規模に検索、利用できるサービスです。なお、現在は「データ収集代行」としてサービスを提供しております。 |
|
※4 |
インターネット上のリスク監視・危機対応サービス |
ソーシャルメディアから発生するインターネット上のリスクを監視し、危機に発展しそうな情報を事前に検知し、危機に発展した際の対応を支援するサービスです。 |
|
※5 |
ブログデータ収集ASP |
インターネット上で提供するSaaS画面にて検索クエリ(抽出キーワードの条件)及びストップキーワードを入力することで、キーワードに合ったブログのデータを抽出するサービスです。 |
|
※6 |
Insight Intelligence for Marketing |
インターネット上で提供するSaaS画面にて検索クエリ(抽出キーワードの条件)及びストップキーワードを入力することで、キーワードに合ったソーシャルメディアや掲示板等のデータを抽出するサービスです。なお現在は「Insight Intelligence」としてサービスを提供しております。 |
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※7 |
企業ソーシャルグラフ |
インターネット上で提供するSaaS画面にて企業名を入力するだけで企業のソーシャルメディア上でのポジショニングを一括に把握する事ができるサービスです。 |
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※8 |
Tweet Analyzer |
ツイートの拡散規模を確認するソーシャルリスニングツールの提供サービスです。 |
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※9 |
MLFlow (Machine Learning Data Flow) |
当社が独自開発したAIプラットフォームです。大学や研究機関、企業のAIエンジニアはもちろん、一般的なユーザーにとっても使いやすいインターフェースとなります。 当社がこれまで強みとしてきたビッグデータを収集する技術とこのAIプラットフォームを接続することで、お客様のご要望に合わせてデータ収集・解析までを一貫して行うことができます。 |
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※10 |
FollowUP |
小売店舗に設置したAIカメラで取得する画像・動画データから店前通行量・入店客数をカウントし、店舗毎のPOSデータと掛け合わせることで購買率の向上を支援するSaaS型のサービスです。 |
|
※11 |
ドローントラフィックモニター |
ドローンによる撮影にて、車や人の動画像をAI技術で分析し、自動で交通量を計測するサービスです。 |
|
※12 |
MLFlowアノテーション |
機械学習(Deep Learinig)に必要な教師データの作成代行を行うサービスです。 |
|
※13 |
Insight Intelligence Q |
マーケター視点のソーシャルメディア分析をツール上で素早く実行し、マーケターが効率よく知見(ファインディングス)を得ること支援します。 |
|
※14 |
Store Capacity Control |
スーパーマーケット、ドラッグストア、アパレル、銀行などの店舗及びショッピングモールにおいて、店舗内の人数を可視化し、入り口にて入店の可否を表示することで入店制限の自動化を支援いたします。 |
|
※15 |
HealthyUP |
店舗入場者の発熱やマスク着用の有無を検知いたします。また、店舗スタッフの入退室を顔認識で管理することで万が一スタッフに感染者が発生した場合に、いつどの店舗にいたかのトレーサビリティを実現いたします。 |
|
※16 |
COVID-19 Tasking |
店舗内で実施する消毒などの感染対策オペレーションのスタッフ教育が行えるeラーニングと、日々の感染対策オペレーションの確実な実行を支援するタスキング機能を提供いたします。 |
<設立、子会社化の目的>
|
注1 |
ソリッドインテリジェンス株式会社 |
ソーシャルメディアを使った多様なリサーチ業務の展開や、事業開発及び市場の拡大を行うべく、当社内のコンサルティング事業部を子会社として設立いたしました。現在は、多言語ソーシャルメディアの分析コンサルティングを行い訪日インバウンド・アウトバウンド業務支援のサービスに注力して事業展開を行っております。 |
|
注2 |
データエクスチェンジコンソーシアム有限責任事業組合 |
企業間のデータ交換を通じて新しいビジネスを創出するべく有期3年の有限責任事業組合として設立いたしました。 |
|
注3 |
株式会社日本データ取引所 |
データエクスチェンジコンソーシアムの事業を受け継ぎ公正性・安全性・信頼性を備えた最適なデータ取引市場の提供を目的として、株式会社デジタルインテリジェンスと共同出資にて設立いたしました。 |
|
注4 |
株式会社ディーエスエス |
システム保守運用業務がAIに全面移行する前に必要となる人的サポート業務における人材の確保や、システム運用による安定した売上利益による財政基盤の強化を目的として同社を子会社化いたしました。 |
|
注5 |
Jach Technology SpA |
中南米、南アジアなどでの営業・販売権利を持つ同社と当社の経営ノウハウや販売ノウハウを掛け合わせることによるシナジーを得るため子会社化いたしました。 |
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注6 |
Inteligenxia S.A. |
Inteligenxia は、チリ、ペルー、エクアドル、メキシコ等に事業展開する中南米における Jach の競合企業で、同社を子会社化することにより、中南米における当社グループの事業展開が加速することが可能となりま す。 |
1.当社グループのミッション
当社グループは、「Change the Frame 〜テクノロジーで実社会に変革をもたらし、新しい暮らしをつくりあげる〜」というミッションを掲げています。これは、データセクション株式会社の強みはその名のとおりデータ分析の「技術力」であり、その技術を世の中にしっかりと実装することを最重要視しているためです。創業から今日に至るまでデータ分析の領域をテキスト、画像・動画、音声データへと広げて参りました。
創業当初から当社は「自然言語処理」というテキスト解析の技術をベースにビッグデータ(※1)、特にソーシャルメディア(※2)から得られる情報の分析サービスを提供してまいりました。具体的には、消費者のクチコミを把握し、広報・プロモーション業務や世の中の風評リスク対策業務へ活用すべくSaaS(※3)による分析ツールの提供や、これらの分析を人的に行うコンサルティングサービス、更には個別企業向けにカスタマイズ開発を行うソリューションサービスを展開しております。
また、近年ではテキスト解析技術のみならずDeep Learning(※4)による「画像・動画解析」をAI技術にて開発しております。この画像・動画解析技術を活用して様々な新規事業開発を行い、後述の「(1)SaaS」に記載されている店舗内カメラデバイスによる小売店支援ツールである「FollowUP」は現在当社グループの中核サービスとして位置づけられております。 また、AI技術という手段は様々な業界・業務に活用できる可能性を秘めております。そのためには、しっかりと業界毎、もしくは業務毎の課題を理解した上で技術を実装する必要があります。こうした業界毎の課題や知識・ノウハウを深く把握するための手段として、その業界に強みを持つ企業との資本業務提携やM&Aを視野に入れた事業展開を行ってまいります。
2.具体的なサービスの内容
当社グループは、当社と連結子会社8社及び関連会社1社により構成されております。当社はソーシャルメディアから得られる情報分析についての「SaaS」及び「リサーチコンサルティング」と、AI技術やソーシャルメディアのデータ分析に関するシステム開発を行う「ソリューション」を担っております。また、連結子会社であるソリッドインテリジェンス株式会社は海外特化型の「リサーチコンサルティング」、連結子会社である株式会社ディーエスエスは基幹システムの保守運用受託、システム受託開発に関する「ソリューション」、連結子会社であるJach Technology SpA、Alianza FollowUP S.A.S.、Inteligenxia S.Aは「SaaS」の主力である「FollowUP」の海外展開をそれぞれ担っております。
当社グループの主な特徴は以下のとおりです。
・自然言語処理技術、画像動画解析技術、音声解析技術などのデータ解析技術が強みの源泉
・「SaaS」、「リサーチコンサルティング」、「ソリューション」という3つのサービスを提供
・AI、データ分析関連新規ビジネスの創出力
サービスごとの具体的な説明は以下のとおりです。
(1)SaaS
SaaSで提供するサービスには「FollowUP」や「Insight Intelligence」等があります。
①FollowUP
FollowUPは、入店客の店内行動から、販売パフォーマンスの向上や改善の施策を導き出す店舗分析ツールです。店舗の現状を常時把握できる分析機能や、店舗オペレーションの改善に結びつく充実したサポート体制により、売り上げ向上に貢献します。
また、アフターコロナにおける小売業界のDX推進等を支援するため、店舗内(スーパーマーケット、ドラッグストア、アパレル、銀行などの店舗及びショッピングモール)の人数を可視化し、入り口にて入店の可否を表示することで入店制限の自動化を支援する「Store Capacity Control(SCC)」、店舗入場者の発熱やマスク着用の有無を検知し、店舗スタッフの入退室を顔認識で管理することで万が一スタッフに感染者が発生した場合に、いつどの店舗にいたかのトレーサビリティを実現する「HealthyUP」、店舗内で実施する消毒などの感染対策オペレーションのスタッフ教育が行えるeラーニングと、日々の感染対策オペレーションの確実な実行を支援するタスキング機能を提供する「COVID-19 Tasking」などのサービスも提供しております。
②Insight Intelligence
Insight Intelligenceは、「ソーシャル・ビッグデータの傾聴・分析を行うツール」であり、調べたいトピックに対して、ソーシャルメディアのデータ分析をリアルタイムに行うことができるツールであります。
対象顧客としては、一般消費者向けに商品やサービスを提供する大手メーカーやサービス提供会社及び広告会社・PR会社、コンサルティング会社等の広報部、宣伝部、コンサルティング部、営業戦略部、経営戦略部、リスク管理部などで、「広告出稿後の効果測定を行いたい」、「マーケティング戦略に活用したい」、「リスク情報を認知したい」といった顧客の要望に応えるサービスです。
③Insight Intelligence Q
Insight Intelligence Qは、当社がソーシャルメディア分析コンサルティングのサービス提供を通して長年培ってきたノウハウを取り入れ、「マーケター視点のソーシャルリスニングツール」として開発されたものです。
Insight Intelligence Qにより、マーケターが手間暇をかけて行っていたデータ解析の結果をスピーディーに取得することができ、様々な施策に生かすための知見(ファインディングス)を得ることが可能となります。
④その他提供サービス
ソーシャルリスクモニタリングツール「Social Monitor」
ソーシャルメディア上に存在するリスク情報を、素早くかつ効率的に把握できるサービスであります。
(2)リサーチコンサルティング
SaaSのツール活用にとどまらず、ソーシャルメディアのデータをアナリストが分析、コンサルティングするサービスを提供しております。大手広告代理店との共同サービスを基に、ソーシャルメディアのデータ分析の切り口を定型化した手法により、属人的にならない品質の高い分析を提供できる体制を整備しています。当社の連結子会社であるソリッドインテリジェンス株式会社では、外国人が投稿する多言語のソーシャルメディアの分析・コンサルティングサービスを官公庁・自治体・訪日インバウンド事業を展開している企業に提供しています。新型コロナウイルス感染症の影響より、早期回復を模索するために訪日外国人の意識調査への関心は依然高いままであると認識しております。
ソーシャルメディアのデータ分析・評価は、顧客から定期的に求められることが多く、リサーチコンサルティングにおいても、継続的な売上を期待できる体制となっております。
(3)ソリューション
ソリューションは、顧客が持つ自社内のデータを基に、当社グループに蓄積されているソーシャルメディアのデータや、AI技術を組み合わせて、セミオーダー型にてシステムの受託開発を行うものです。
一般的に大手のシステムインテグレーターにおけるシステム開発においては、「ユーザインターフェース設計」「システム設計」「プログラムコーディング」「プログラムテスト」「システムテスト」「オペレーションテスト」等多くの工程を経て成果物が作り出されるため、開発のための時間とコストが多くなる等により、顧客の修正要望に応えることが難しい状況であると考えられます。
当社グループでは、プロトタイピング手法により、まず成果物の外形を作り出し、その外形から修正を加えていくという手法をとることで、コストをリーズナブルに、短期間で、お客様の要望を満たす成果物を開発することを目指した体制を整えております。
また、当社の連結子会社である株式会社ディーエスエスにおいては、金融系システムのアプリケーション開発・基盤構築及び運用・保守事業を行っており、当社グループの事業においてフィンテック領域を担っております。同社は2021年4月に共同印刷株式会社の100%子会社であるTOMOWEL Payment Service株式会社と、法人向けプリペイドカードサービス「Bizプリカ」( https://bizpreca.jp/ )の共同運営に関する業務提携を締結するなどフィンテック領域での事業展開の加速を図っております。
(4)AI新規事業開発
当社グループは、上記のサービスに加え独自のAI技術(Deep Learning)を活用したソリューションを提供しております。サービス内容としましては、AIプラットフォームである「MLFlow(Machine Learning Data Flow)」などがあります。
AIソリューションについて、主な差別化要因として、Deep Learningを活用したAIソリューションに早期から着手していることによるノウハウの蓄積と先行優位性が挙げられると当社では考えております。
3.当社グループの今後の新たな可能性について
前述した、SaaS、リサーチコンサルティング、ソリューションが、当社の現在における主力サービスとなっており、これら既存サービスにおいても継続的な発展が期待できます。また今後は、どの業界も「IT化」が進んだように「機械学習」を生かしたビジネス開発をしていくことが主流となると考えられます。このように「機械学習前提社会」へと変革していく流れを当社が主導し、AI技術とデータ分析のさらなる活用により、様々なビジネスモデルでのイノベーションを創出していく可能性も期待ができます。
AI技術とデータ分析の活用による取り組みの事例
データセクションが保有する、データ解析技術(自然言語処理、画像・動画解析、音声解析)を核に、AI技術の多様な産業領域への適用・拡大が期待されています。今後、更に開発スピードを速めるとともに、AI技術を適用する産業領域の拡大に努めてまいります。
具体的には、以下に示す分野へ取り組んでおります。
a.コミュニケーション分野
音声解析AIを活用した、議事録作成、音声翻訳、合成音声、スマートカンファレンス(リアルタイムで音声をテキスト化・多言語翻訳し、議事作成や情報管理を実現)などのサービスの実装を目指しております。
また、コールセンターの自動応答システムや、音声アシスタント端末など、自然言語によるユーザインターフェイスのコアAI技術獲得を目指しております。
b.小売・流通分野
小売・流通業に対する取り組みとして、AIの画像解析技術を活用した、売上向上及びコスト削減、マーケティング施策の立案などに向けたソリューション開発を進めております。
c.医療分野
医療分野についての取り組みとして、遠隔地の医療データを収集し、収集した医療データへAI技術を適用することで遠隔医療を推進し、医療・介護の社会負担を軽減するソリューションの開発を進めております。
<用語解説>
|
※1 |
ビッグデータ |
従来のデータベース管理システム等では記録や保管、解析が困難な大規模なデータの集合です。 |
|
※2 |
ソーシャルメディア |
インターネット上で展開される情報メディアのあり方で、個人による情報発信や個人間のコミュニケーション、人の結びつきを利用した情報流通等、社会的な要素を含んだメディアです。 |
|
※3 |
SaaS |
ソフトウェアを通信ネットワークなどを通じて提供し、利用者が必要なものを必要なときに呼び出して使う利用形態です。 |
|
※4 |
Deep Learning |
データから規則性や判断基準を学習し、それに基づき未知のものを予測、判断する技術です。機械学習や深層学習とも呼ばれています。 |
[事業系統図]
|
名称 |
住所 |
資本金 又は出資金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
|
(連結子会社) |
|
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|
ソリッドインテリジェンス株式会社 (注)1 |
東京都渋谷区 |
18,260 千円 |
データ分析ソリューション事業 |
86.9 |
役員の兼任3名 業務受託 |
|
株式会社ディーエスエス (注)1 |
東京都品川区 |
20,000 千円 |
データ分析ソリューション事業 |
100.0 |
事務所賃貸 役員の兼任2名 業務受託 |
|
Jach Technology SpA (注)1 |
Santiago, Chile |
610 百万チリペソ |
リテールマーケティング事業 |
100.0 |
役員の兼任1名 資金の貸付 商品の販売 |
|
Alianza FollowUP S.A.S. |
Bogotá, Colombia |
279 百万コロンビアペソ |
リテールマーケティング事業 |
100.0 |
商品の販売 |
|
Inteligenxia S.A |
Santiago, Chile |
434 百万チリペソ |
リテールマーケティング事業 |
100.0 |
商品の販売 |
|
Follow UP Peru S.A.C. |
Lima, Peru |
1,000 ペルー・ソル |
リテールマーケティング事業 |
55.0 |
商品の販売 |
|
FollowUP Customer Experience S.L. |
Madrid, Spain |
86,258 ユーロ |
リテールマーケティング事業 |
95.0 |
商品の販売 |
|
Alianza Follow Up Panamá S.A. |
Ciudad de Panama, Panama |
2,000 パナマ・バルボア |
リテールマーケティング事業 |
100.0 |
商品の販売 |
|
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
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株式会社日本データ 取引所 |
東京都渋谷区 |
46,211 千円 |
ソーシャル・ビッグデータ事業 |
24.6 |
役員の兼任1名 |
(注)1.特定子会社に該当しております。
2.ソリッドインテリジェンス株式会社、株式会社ディーエスエスJach Technology SpA及びAlianza FollowUP S.A.S.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等
ソリッドインテリジェンス株式会社 (1)売上高 265,251千円
(2)経常利益 12,074千円
(3)当期純利益 970千円
(4)純資産額 115,034千円
(5)総資産額 174,920千円
株式会社ディーエスエス (1)売上高 724,190千円
(2)経常利益 77,260千円
(3)当期純利益 43,698千円
(4)純資産額 268,096千円
(5)総資産額 419,925千円
Jach Technology SpA (1)売上高 557,296千円
(2)経常利益 61,456千円
(3)当期純利益 28,294千円
(4)純資産額 346,509千円
(5)総資産額 1,676,031千円
Alianza FollowUP S.A.S. (1)売上高 229,962千円
(2)経常利益 43,126千円
(3)当期純利益 29,408千円
(4)純資産額 85,839千円
(5)総資産額 233,285千円
(1)連結会社の状況
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2024年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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国内事業 |
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( |
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海外事業 |
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( |
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報告セグメント計 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(アルバイトを含む。)は、年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
3.使用人数が前連結会計年度末と比べて33名増加しましたのは、主に2023年9月にThe ROOM4D株式会社及びThe ROOM Door株式会社を事業譲り受けしたためであります。
(2)提出会社の状況
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2024年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
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( |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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国内事業 |
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( |
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海外事業 |
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( |
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報告セグメント計 |
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( |
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全社(共通) |
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( |
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合計 |
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( |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く。)であり、臨時雇用者数(アルバイトを含む。)は、年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
4.使用人数が前事業年度末と比べて21名増加しましたのは、主に2023年9月にThe ROOM4D株式会社を事業譲り受けしたためであります。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社
2024年3月31日現在
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当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1. |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2. |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1. |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
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(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.連結子会社については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。