1 連結の範囲に関する事項
連結子会社
連結子会社名は「第1 企業の概況 3 事業の内容 事業系統図」に記載している。
連結の範囲から除外した非連結子会社(㈱エネルギア・スマイル 他)は、その総資産、売上高、当期純損益及び利益剰余金の規模等からみて、それぞれ連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としてもその影響に重要性がない。
2 持分法の適用に関する事項
持分法適用非連結子会社
持分法適用関連会社
持分法適用会社名は「第1 企業の概況 3 事業の内容 事業系統図」に記載している。
㈱エネルギア介護サービスは保有株式を売却したため、Orchid Wind Power GmbH及びStarwind Offshore GmbHは、連結子会社であるC&Cインベストメント㈱がOrchid Wind Power GmbHの持分の譲渡について合意し、Orchid Wind Power GmbHの議決権を放棄したため、当連結会計年度より持分法の適用範囲から除外している。
持分法を適用していない非連結子会社(Camellia Energy Pte. Ltd.)及び関連会社(ハウスプラス中国住宅保証㈱ 他)は、それぞれ連結純損益及び連結利益剰余金等に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としてもその影響に重要性がない。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日が連結決算日と異なる会社は、Chugoku Electric Power Australia Resources Pty. Ltd.、Chugoku Electric Power International Netherlands B.V.、Chugoku Electric Power America, LLC、Chugoku
Electric Power Singapore Pte. Ltd.及びC&Cインベストメント㈱であり、いずれも12月31日を決算日としている。連結財務諸表の作成にあたっては、当該連結子会社の決算日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っている。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
① 有価証券
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
…時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定している。)
市場価格のない株式等
…主として移動平均法による原価法
② デリバティブ
時価法
③ 棚卸資産
主として総平均法による原価法
(収益性低下による簿価切下げの方法)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産 …主として法人税法に定める耐用年数に基づく定額法
無形固定資産 …主として法人税法に定める耐用年数に基づく定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
売掛債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上している。
② 渇水準備引当金
渇水による損失に備えるため、「電気事業法等の一部を改正する法律」(平成26年法律第72号)附則第16条第3項の規定に基づき、改正前の電気事業法(昭和39年法律第170号)第36条の規定により、「渇水準備引当金に関する省令」(平成28年経済産業省令第53号)に定める額を計上している。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産の額を控除した額を退職給付に係る負債(年金資産の額が退職給付債務を超える場合には退職給付に係る資産)に計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、主として給付算定式基準によっている。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として1年)による定額法により費用処理している。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理している。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上している。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループにおける主要な事業は、当社の電気の発電・販売事業及び中国電力ネットワーク株式会社の一般送配電事業である。
当社の電気の発電・販売事業は、顧客との電気の需給契約に基づいて電気を供給する義務を負っている。当該取引に係る料金収入については、毎月の検針により決定した電力量に基づき収益計上を行っている。
中国電力ネットワーク株式会社の一般送配電事業は、供給区域において託送供給及び電力量調整供給を行う義務を負っている。当該取引に係る料金収入について、託送供給は毎月の検針により決定した電力量に基づき収益計上を行い、電力量調整供給は毎月末日時点で決定した電力量に基づき収益計上を行っている。
(6) 重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用している。
なお、特例処理の要件を満たしている金利スワップ取引については特例処理を、振当処理の要件を満たしている通貨スワップ取引については振当処理を採用している。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段
…金利スワップ取引、商品スワップ取引、通貨スワップ取引、為替予約取引
ヘッジ対象
…当社及び一部の連結子会社の業務から発生する債権・債務
③ ヘッジ方針
当社及び一部の連結子会社の業務から発生する債権・債務に関わる、市場変動リスクの軽減・回避を目的とし、キャッシュ・フローを固定化、又は資産・負債に影響を及ぼす相場変動を相殺するものに限って行うこととしている。
④ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計を四半期ごとに比較することにより行っている。ただし、特例処理を採用している金利スワップ取引及び振当処理を採用している通貨スワップ取引については、有効性の評価を省略している。
(7) のれんの償却方法及び償却期間
20年以内に均等償却している。ただし、金額に重要性が乏しい場合には、発生した期に一時償却することとしている。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から満期日又は償還日までの期間が3か月以内の短期投資からなる。
(9) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
① 借入金利子の資産取得原価算入
電気事業固定資産のうち、主要な電源設備等の建設のために充当した資金の利子については、「電気事業会計規則」(昭和40年通商産業省令第57号)により、資産の取得原価に算入している。
② 特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法
有形固定資産のうち、特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用計上方法は、「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(平成元年通商産業省令第30号)の規定に基づき、解体費の総見積額を発電設備の見込運転期間にわたり、定額法で電気事業営業費用として費用計上する方法によっている。
ただし、エネルギー政策の変更等に伴って原子炉を廃止する場合で、積立期間延長申請に基づき経済産業大臣の承認を受けたときは、特定原子力発電施設の廃止日の属する月から起算して10年(廃止日が発電開始月から40年を経過している場合は、発電開始月から50年)が経過する月までの期間にわたり、定額法で費用計上することとなる。
なお、特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務は、解体費の総見積額を基準として計上している。
(追加情報)
2024年4月1日に「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第44号、以下、「改正法」という。)及び「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令」(令和6年経済産業省令第21号、以下、「改正省令」という。)が施行されたことにより、「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(平成元年通商産業省令第30号、以下、「解体省令」という。)が廃止され、電気事業会計規則が改正された。
実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に必要な費用は、従来、資産除去債務に計上し、資産除去債務相当資産については、解体省令の規定に基づき、解体費の総見積額を発電設備の見込運転期間にわたり、定額法で電気事業営業費用として費用計上していたが、改正省令の施行日以降は、改正法第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」第11条第2項に規定する廃炉拠出金を、電気事業営業費用として計上することとなる。
原子力事業者は、従来、その各々が保有する実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に要する資金を確保する責任を負っていたが、改正法に基づき、毎年度、使用済燃料再処理・廃炉推進機構(以下、「機構」という。) に対して廃炉拠出金を納付することで費用負担の責任を果たすこととなり、機構は廃炉に要する資金の確保・管理・支弁を行う経済的な責任を負うこととなる。
これにより、2024年度第1四半期において、資産除去債務相当資産6,185百万円及び資産除去債務103,197百万円を取崩す予定である。
改正法附則第10条第1項の規定により、廃炉推進業務に必要な費用に充てるため、機構に支払わなければならない金銭の総額97,012百万円は、改正省令附則第7条の規定により、未払廃炉拠出金に計上し、その額を費用として計上するが、同規定により、資産除去債務を取崩した額を当該費用から控除する予定である。
これによる損益への影響はない。このうち3,233百万円を1年以内に期限到来の固定負債に振り替える予定である。
③ 廃炉円滑化負担金
廃炉の円滑な実施等を目的として廃炉会計制度が措置され、エネルギー政策の変更や安全規制の変更等に伴い廃止した原子炉においては、その残存簿価等について同制度の適用を受けることで一般送配電事業者の託送料金の仕組みを通じて回収している。
当社は、「電気事業法施行規則」(平成7年通商産業省令第77号)第45条の21の12の規定に基づき、原子力特定資産簿価及び原子力発電施設解体引当金の要引当額(以下、「廃炉円滑化負担金」という。)について申請を行い、経済産業大臣の承認を得ている。
これを受け、中国電力ネットワーク株式会社において「電気事業法施行規則」(平成7年通商産業省令第77号)第45条の21の11の規定に基づき、託送供給等約款の変更を行い、廃炉円滑化負担金の回収を行っている。
④ 使用済燃料の再処理等の実施に要する拠出金の計上方法
原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施に要する費用は、「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」(平成28年法律第40号、以下、「改正法」という。)に基づき、使用済燃料再処理機構(以下、「機構」という。)に拠出金を納付することにより原子力事業者の費用負担の責任が果たされ、機構が再処理等を実施することになった。なお、改正法第4条第1項に基づき、原子力発電所の運転に伴い発生する使用済燃料の量に応じて算定した拠出金を電気事業営業費用として費用計上する方法によっている。
また、機構に対する拠出金には改正法第2条の規定により使用済燃料の再処理関連加工に係る拠出金が含まれており、当該拠出金については、使用済燃料再処理関連加工仮勘定に計上している。
⑤ グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用している。
(重要な会計上の見積り)
繰延税金資産
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(2)会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資する情報
①当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額の算出方法
当社グループは、中期経営計画等に基づく将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分について繰延税金資産を計上している。
②当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
当該課税所得の見積りには、燃料・電力市場価格、販売電力量及び発受電電力量の予測等を勘案し、現時点で利用可能な情報に基づいた販売単価などの仮定が含まれている。
③翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
競争環境の変化、燃料価格の変動等の予測し得ない要因により、これらの仮定に重要な変更が生じ、将来の課税所得の減少が見込まれることになった場合には、繰延税金資産の回収可能性に影響を与える可能性がある。
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定である。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中である。
(表示方法の変更)
連結損益計算書関係
前連結会計年度において、「営業外収益」に表示していた「有価証券売却益」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示している。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っている。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外収益」に表示していた「有価証券売却益」1,996百万円、「その他」8,633百万円は、「その他」10,630百万円として組み替えている。
連結キャッシュ・フロー計算書関係
前連結会計年度において、独立掲記していた「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「有価証券売却損益(△は益)」及び「その他の流動資産の増減額(△は増加)」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示している。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っている。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「有価証券売却損益(△は益)」△920百万円、「その他の流動資産の増減額(△は増加)」
△43,266百万円、「その他」17,919百万円は、「その他」△26,267百万円として組み替えている。
前連結会計年度において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた「非支配株主からの払込みによる収入」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度から独立掲記している。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っている。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「その他」67百万円は、「非支配株主からの払込みによる収入」2,670百万円、「その他」△2,602百万円として組み替えている。
※1 固定資産の工事費負担金等の受入れによる圧縮記帳額(累計)
※2 有形固定資産の減価償却累計額
※3 非連結子会社及び関連会社の株式等
※4 担保資産及び担保付債務
(1) 当社
担保資産
総財産を社債及び株式会社日本政策投資銀行からの借入金の一般担保に供している。
担保付債務
(2) 連結子会社
担保資産
担保付債務
(3) 一部の連結子会社の出資会社における金融機関からの借入金等に対して担保に供している資産
なお、出資会社が債務不履行となった場合の連結子会社の負担は、当該出資等の金額に限定されている。
※5 受取手形、売掛金及び契約資産のうち、顧客との契約から生じた債権及び契約資産
※6 棚卸資産の内訳
7 偶発債務
保証債務
※1 顧客との契約から生じる収益
営業収益については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載していない。顧客との契約から生じる収益の金額は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりである。
※2 営業費用の内訳
電気事業営業費用のうち、販売費及び一般管理費の内訳(相殺消去前)
電気事業営業費用(相殺消去後1,258,380百万円、相殺消去額△432,513百万円(前連結会計年度は相殺消去後1,572,048百万円、相殺消去額△519,424百万円))に含まれる販売費及び一般管理費の金額(相殺消去前)は、125,120百万円(前連結会計年度125,871百万円)であり、主要な費目及び金額は以下のとおりである。
なお、電気事業における連結会社間の取引に係る相殺消去は電気事業営業費用総額で行っていることから、相殺消去前の金額を記載している。
※3 研究開発費の総額
※4 特別利益の内容
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1)段階取得に係る差益及び負ののれん発生益
持分法適用関連会社であったエネルギア・パワー山口株式会社の株式を追加取得し、連結子会社としたことに伴い計上している。
(2)関係会社株式売却益
持分法適用関連会社であったエア・ウォーター&エネルギア・パワー小名浜株式会社の株式を売却したことに伴い計上している。
※5 特別損失の内容
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1)火力発電所廃止損失
当社は、2022年5月23日開催の取締役会において、水島発電所2号機、下松発電所3号機及び下関発電所1・2号機の廃止を決定したことに伴い、固定資産に係る減損損失8,149百万円及び貯蔵品評価損519百万円の計8,669百万円を火力発電所廃止損失として計上している。減損損失を計上した資産については以下のとおりである。
①グルーピングの方法
上記の火力発電所を廃止決定したことに伴い、電気事業固定資産(汽力発電設備)からその他の固定資産へ振替しており、地点ごとのグルーピングとしている。
なお、当社のグルーピングについては、発電・電力販売事業に使用している固定資産は、発電から販売に至るまですべての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、全体を1つの資産グループとしている。また、その他の固定資産は、地点ごと又は個別資産ごととしている。
②資産の概要及び金額
グルーピングをもとに認識された減損損失は8,149百万円(その他の固定資産)であり、固定資産は以下のとおりである。
③回収可能価額の算定方法
対象資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として火力発電所廃止損失に計上している。回収可能価額は正味売却価額により測定しており、路線価に基づく評価額等による資産グループの時価から処分費用見込額を控除して算定している。
(2)独占禁止法関連損失
当社は、2023年3月30日、公正取引委員会より特別高圧電力及び高圧電力の供給に関し、独占禁止法に違反する行為があったとして、排除措置命令及び課徴金納付命令を受けたことに伴い計上している。
(3)関係会社事業損失
投資子会社を通じて出資した台湾での洋上風力事業について、収益性が大幅に低下すると想定されることに伴い、今後発生すると見込まれる損失を計上している。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当社の連結子会社であるエネルギア・パワー山口株式会社及びChugoku Electric Power Australia Resources Pty. Ltd.において、事業環境の悪化等に伴い、将来の回収可能性を検討した結果、投資の回収は困難であると判断し、減損損失9,532百万円を計上している。
(1)グルーピングの方法
電気事業のうち、発電・電力販売事業に使用している固定資産は、発電から販売に至るまですべての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、全体を1つの資産グループとしている。
電気事業のうち、一般送配電事業に使用している固定資産は、送電、変電及び配電等に係るすべての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、全体を1つの資産グループとしている。
電気事業以外の事業に使用している固定資産は、事業ごと又は地点ごととしている。
上記以外のその他の固定資産は、原則として地点ごと又は個別資産ごととしている。
(2)資産の概要及び金額
グルーピングをもとに認識された減損損失は9,532百万円(その他の固定資産、建設仮勘定及び除却仮勘定)であり、固定資産は以下のとおりである。
(3)回収可能価額の算定方法
対象資産の回収可能価額は使用価値又は正味売却価額を使用している。使用価値は、将来キャッシュ・フローに対し、資本コストに基づいた割引率を適用して算定している。正味売却価額は、売却価額等合理的な見積りにより算定している。
※1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
(単位:百万円)
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(変動事由)
増加数の主な内訳
単元未満株式の買取りによる増加 8,789株
持分法適用会社の持分比率増加に伴う
自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加 1,538株
減少数の主な内訳
単元未満株式の売渡しによる減少 1,387株
(注)配当金の総額は、内部取引消去後
該当事項なし
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
2 自己株式に関する事項
(変動事由)
増加数の主な内訳
単元未満株式の買取りによる増加 13,363株
持分法適用会社の持分比率増加に伴う
自己株式(当社株式)の当社帰属分の増加 2,874株
減少数の主な内訳
単元未満株式の売渡しによる減少 465株
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
(注)配当金の総額は、内部取引消去後
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
(注)配当金の総額は、内部取引消去後
※1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
当社グループは、事業の大半を電気事業が占めており、事業を行ううえで必要な設備投資資金・運転資金を、計画に基づき、主に社債、長期借入金、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーにより調達している。
資金運用については、計画に基づいて安全性の高い金融資産で運用することとしている。
デリバティブ取引は、当社及び一部の連結子会社の業務から発生する債権・債務(実需取引)のみを対象とすることを原則とし、投機目的の取引は行わない。
長期投資(その他有価証券)は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、定期的に株式の時価や出資先の財務状況等を把握している。
受取手形及び売掛金はその過半を電気事業に係る債権が占め、顧客の信用リスクに晒されている。当該リスクに関しては、電気供給約款等に基づき、顧客ごとに期日管理及び残高管理を行っている。
社債及び借入金は主に設備投資資金として調達している。有利子負債残高の多くは固定金利で調達した長期資金(社債や長期借入金)であるため、市場金利の変動による業績への影響は限定的と考えられる。長期資金の一部には、市場変動リスクの軽減・回避を目的にデリバティブ取引(金利スワップ取引及び通貨スワップ取引)をヘッジ手段として利用している。
支払手形及び買掛金は、そのほとんどが1年以内の支払期日である。
デリバティブ取引は、市場変動リスクの軽減・回避を目的に、金利スワップ取引、商品スワップ取引、通貨スワップ取引及び為替予約取引を利用している。なお、そのヘッジ手段・対象等については、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項 (6)重要なヘッジ会計の方法」に記載している。
当社ではデリバティブ取引の執行箇所から独立した管理箇所を設置し、実施決定権限、執行・報告・管理方法等を定めた社内規程に従って、取引を適切に管理している。なお、いずれも信用度の高い金融機関等とのデリバティブ取引であり、また定期的に時価や信用情報等を把握することにより、取引先の契約不履行から生じる信用リスクは極めて少ないと認識している。
また、社債及び借入金等は、流動性リスクに晒されているが、当社グループは、月次の資金繰り計画を作成するとともに、当社グループの事業を行ううえで必要な手許流動性の確保や、資金調達手段の多様化を図ることによって、流動性リスクを管理している。
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもある。
また、注記事項「デリバティブ取引関係」におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではない。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりである。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(*1)「現金及び預金」 「受取手形」 「売掛金」 「支払手形及び買掛金」 「短期借入金」 「コマーシャル・ペーパー」は、現金であること又は短期間で決済されるため時価が簿価に近似することから、注記を省略している。
(*2)市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額
これらについては「(1)長期投資 その他有価証券」には含めていない。
(*3)連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については記載を省略している。なお、当該出資の連結貸借対照表計上額は139百万円である。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(*1)「現金及び預金」 「受取手形」 「売掛金」 「支払手形及び買掛金」 「短期借入金」 「コマーシャル・ペーパー」は、現金であること又は短期間で決済されるため時価が簿価に近似することから、注記を省略している。
(*2)市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額
これらについては「(1)長期投資 その他有価証券」には含めていない。
(*3)連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については記載を省略している。なお、当該出資の連結貸借対照表計上額は368百万円である。
(注)1 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
2 社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
3 社債及び長期借入金については1年以内に返済予定のものを含めている。
4 デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる場合は( )で示している。
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類している。
レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価
レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類している。
(1) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2) 時価で連結貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明
投資信託
投資信託の時価は、市場における取引価格が存在しないことから、基準価額を時価としており、レベル2の時価に分類している。
デリバティブ取引
デリバティブ取引の時価は、市場価格があるものは当該市場価格、市場価格がないものは取引先金融機関等から提示された価格、又はその価格を用いて算定しており、当該提示された価格は、観察可能な金利、外国為替及び石炭の先物価格等をインプットとしていることなどから、これらの時価をレベル2の時価に分類している。
社債
社債の時価は、市場価格があるものは当該市場価格に基づき、市場価格のないものは元利金の合計額を同様の社債を発行した場合に想定される利率で割り引いて現在価値を算定しており、それぞれレベル2の時価に分類している。なお、一部の社債は、通貨スワップの振当処理の対象とされており(「デリバティブ取引関係」注記参照)、当該通貨スワップと一体として処理された元利金の合計額を、同様の社債を発行した場合に想定される利率で割り引いて現在価値を算定している。
長期借入金
長期借入金の時価は、固定金利によるものは、元利金合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算定しており、レベル2の時価に分類している。変動金利によるものは、短期間で市場金利を反映し、また、当社グループの信用状態は実行後大きく異なっていないことから、時価は帳簿価額と近似していると考えられるため、当該帳簿価額によっており、レベル2の時価に分類している。
1 その他有価証券
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注)市場価格のない株式等(連結貸借対照表計上額45,526百万円)及び連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資(連結貸借対照表計上額139百万円)については、上表の「その他有価証券」には含めていない。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注)市場価格のない株式等(連結貸借対照表計上額45,879百万円)及び連結貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資(連結貸借対照表計上額368百万円)については、上表の「その他有価証券」には含めていない。
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
記載すべき事項はない。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(2)商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格によっている。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格によっている。
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
(1)通貨関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 通貨スワップの振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている社債と一体処理されている
ため、その時価は、当該社債の時価に含めて記載している。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 通貨スワップの振当処理によるものは、ヘッジ対象とされている社債と一体処理されている
ため、その時価は、当該社債の時価に含めて記載している。
(2)商品関連
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格によっている。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(注) 時価の算定方法 取引先金融機関から提示された価格によっている。
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び連結子会社は、確定給付型制度(確定給付企業年金制度・退職一時金制度)及び確定拠出制度を採用している。また、従業員の退職に際して割増退職金を支払う場合がある。
なお、一部の連結子会社が有する確定給付企業年金制度及び退職一時金制度は、簡便法により退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用を計算している。
2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産の調整表
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりである。
(7) 年金資産に関する項目
①年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりである。
②長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮している。
(8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎
3 確定拠出制度
当社及び連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は、前連結会計年度860百万円、当連結会計年度993百万円であった。
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(注)税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2023年3月31日)
(a)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額である。
(b)税務上の繰越欠損金は、主に、当社における、燃料価格上昇に伴う燃料費調整制度の期ずれ影響などによるものである。当該税務上の繰越欠損金は、経営者が承認した中期経営計画等に基づく将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分について、繰延税金資産を計上している。
当連結会計年度(2024年3月31日)
(c)税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額である。
(d)税務上の繰越欠損金は、主に、当社における、過年度の燃料価格上昇に伴う燃料費調整制度の期ずれ影響などによるものである。当該税務上の繰越欠損金は、経営者が承認した中期経営計画等に基づく将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断した部分について、繰延税金資産を計上している。
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳
(注)前連結会計年度は、税金等調整前当期純損失を計上しているため記載していない。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社等は、グループ通算制度を適用している。また、「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っている。
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
1 当該資産除去債務の概要
主として「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に規定された特定原子力発電施設の廃止措置について資産除去債務を計上している。なお、これに対応する除去費用は、「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(平成元年通商産業省令第30号)の規定に基づき、原子力発電施設解体費の総見積額を発電設備の見込運転期間にわたり、定額法により費用計上する方法によっている。
ただし、エネルギー政策の変更等に伴って原子炉を廃止する場合で、積立期間延長申請に基づき経済産業大臣の承認を受けたときは、特定原子力発電施設の廃止日の属する月から起算して10年(廃止日が発電開始月から40年を経過している場合は、発電開始月から50年)が経過する月までの期間にわたり、定額法で費用計上することとなる。
2 当該資産除去債務の金額の算定方法
主として「原子力発電施設解体引当金に関する省令」(平成元年通商産業省令第30号)に定める積立期間(発電設備の見込運転期間)を使用見込期間とし、割引率は2.3%を使用して資産除去債務の金額を計算している。
3 当該資産除去債務の総額の増減
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
顧客との契約から生じる収益を分解した情報は、「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりである。
2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報
収益を理解するための基礎となる情報は、「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項 (5) 重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおりである。
3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報
(1) 契約資産及び契約負債の残高等
契約資産及び契約負債については、残高に重要性が乏しく、重大な変動も生じていないため、記載を省略している。また、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から当連結会計年度に認識した収益についても、重要性が乏しいため、記載を省略している。
(2) 残存履行義務に配分した取引価格
当社グループでは、残存履行義務に配分した取引価格の注記にあたって実務上の便法を適用し、当初に予想される契約期間が1年以内の契約について注記の対象に含めていない。当社グループの主要な事業における残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は以下のとおりである。