1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
2 監査証明について
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取り組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は次のとおりであります。
(1)会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構に加入し、同機構及び監査法人等が主催するセミナー等に参加しております。
(2)IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。
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|
|
|
(単位:百万円) |
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注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
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当連結会計年度 (2024年3月31日) |
資産 |
|
|
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|
流動資産 |
|
|
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|
現金及び現金同等物 |
9 |
|
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|
営業債権及びその他の債権 |
10,36 |
|
|
|
棚卸資産 |
11 |
|
|
|
その他の金融資産 |
12,16,36 |
|
|
|
その他の流動資産 |
13 |
|
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
|
非流動資産 |
|
|
|
|
有形固定資産 |
14,16,17 |
|
|
|
のれん |
15,17 |
|
|
|
無形資産 |
15,17 |
|
|
|
その他の金融資産 |
12,16, 36 |
|
|
|
繰延税金資産 |
18 |
|
|
|
その他の非流動資産 |
13,24 |
|
|
|
非流動資産合計 |
|
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
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|
(単位:百万円) |
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注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
|
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
負債及び資本 |
|
|
|
|
負債 |
|
|
|
|
流動負債 |
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
19,35,36 |
|
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|
社債及び借入金 |
20,36 |
|
|
|
その他の金融負債 |
20,21,36 |
|
|
|
未払法人所得税等 |
|
|
|
|
引当金 |
22 |
|
|
|
その他の流動負債 |
23 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
|
非流動負債 |
|
|
|
|
社債及び借入金 |
20,36 |
|
|
|
その他の金融負債 |
20,21,36 |
|
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|
退職給付に係る負債 |
24 |
|
|
|
引当金 |
22 |
|
|
|
繰延税金負債 |
18 |
|
|
|
その他の非流動負債 |
23 |
|
|
|
非流動負債合計 |
|
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
|
資本 |
|
|
|
|
資本金 |
25 |
|
|
|
資本剰余金 |
25 |
|
|
|
自己株式 |
25 |
△ |
|
△ |
利益剰余金 |
25,26 |
|
|
|
その他の資本の構成要素 |
|
|
|
|
親会社の所有者に帰属する持分合計 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
資本合計 |
|
|
|
|
負債及び資本合計 |
|
|
|
|
|
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|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
売上高 |
7,27,36 |
|
|
|
売上原価 |
11,14,15,16,24,28,29 |
|
|
|
売上総利益 |
|
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
14,15,16,24,28,29,35,38 |
|
|
|
その他の収益 |
30 |
|
|
|
その他の費用 |
14,15,28,31 |
|
|
|
営業利益 |
7 |
|
|
|
金融収益 |
32,36 |
|
|
|
金融費用 |
32,36 |
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
法人所得税費用 |
18 |
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
当期利益の帰属 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
1株当たり当期利益 |
|
|
|
|
基本的1株当たり当期利益(円) |
34 |
|
|
|
希薄化後1株当たり当期利益(円) |
34 |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
純損益に振り替えられることのない項目 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で 測定する金融資産 |
12,33,36 |
|
|
|
確定給付制度の再測定 |
24,33 |
△ |
|
△ |
純損益に振り替えられることのない項目合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目 |
|
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
33 |
|
|
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
33,36 |
|
|
△ |
純損益に振り替えられる可能性のある 項目合計 |
|
|
|
|
税引後その他の包括利益 |
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
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|
当期包括利益の帰属 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
||
|
|
親会社の所有者に帰属する持分 |
||||||||||
|
注記 |
資本金 |
|
資本剰余金 |
|
自己株式 |
|
利益剰余金 |
|
その他の資本の構成要素 |
||
|
|
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|||||
2022年4月1日時点の残高 |
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
△ |
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
33 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
転換社債型新株予約権付社債の転換 |
25 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
25 |
|
|
△ |
|
△ |
|
|
|
|
|
|
自己株式の処分 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
26 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
非支配持分との取引 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
利益剰余金への振替 |
|
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|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
所有者との取引額合計 |
|
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
2023年3月31日時点の残高 |
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
33 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
△ |
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
△ |
自己株式の取得 |
25 |
|
|
△ |
|
△ |
|
|
|
|
|
|
自己株式の処分 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
26 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
所有者との取引額合計 |
|
|
|
△ |
|
△ |
|
△ |
|
|
|
|
2024年3月31日時点の残高 |
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
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|
|
(単位:百万円) |
||
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|
親会社の所有者に帰属する持分 |
|
非支配持分 |
|
合計 |
||||||
|
注記 |
その他の資本の構成要素 |
|
合計 |
|
|
||||||
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
確定給付制度の再測定 |
|
合計 |
|
|
|
||||
2022年4月1日時点の残高 |
|
|
|
|
|
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|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
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|
|
|
|
その他の包括利益 |
33 |
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
転換社債型新株予約権付社債の転換 |
25 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
25 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
△ |
自己株式の処分 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
26 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
△ |
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
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|
|
|
|
|
非支配持分との取引 |
|
|
|
|
|
|
|
△ |
|
△ |
|
△ |
利益剰余金への振替 |
|
△ |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
所有者との取引額合計 |
|
△ |
|
|
|
△ |
|
△ |
|
|
|
△ |
2023年3月31日時点の残高 |
|
|
|
|
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|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
33 |
|
|
△ |
|
|
|
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|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
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|
自己株式の取得 |
25 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
|
△ |
自己株式の処分 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
26 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
△ |
|
△ |
利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
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|
|
|
|
|
|
所有者との取引額合計 |
|
|
|
|
|
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△ |
|
△ |
|
△ |
2024年3月31日時点の残高 |
|
|
|
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|
|
|
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|
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|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
14,15 |
|
|
|
減損損失 |
17 |
|
|
|
負ののれん発生益 |
|
△ |
|
△ |
受取利息及び受取配当金 |
|
△ |
|
△ |
支払利息 |
|
|
|
|
固定資産除売却損益(△は益) |
|
△ |
|
△ |
営業債権及びその他の債権の増減額 (△は増加) |
|
△ |
|
△ |
棚卸資産の増減額(△は増加) |
|
△ |
|
△ |
営業債務及びその他の債務の増減額 (△は減少) |
|
△ |
|
|
その他 |
|
△ |
|
△ |
小計 |
|
|
|
|
利息の受取額 |
|
|
|
|
配当金の受取額 |
|
|
|
|
利息の支払額 |
|
△ |
|
△ |
法人所得税の支払額 |
18 |
△ |
|
△ |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
定期預金の増減額(△は増加) |
|
|
|
|
有形固定資産の取得による支出 |
|
△ |
|
△ |
有形固定資産の売却による収入 |
|
|
|
|
無形資産の取得による支出 |
|
△ |
|
△ |
有価証券の取得による支出 |
|
△ |
|
△ |
有価証券の売却及び償還による収入 |
|
|
|
|
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の 取得による収入 |
|
|
|
|
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の 取得による支出 |
|
△ |
|
△ |
政府補助金による収入 |
|
|
|
|
その他 |
|
|
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
△ |
|
△ |
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
短期借入金の増減額(△は減少) |
|
|
|
△ |
長期借入れによる収入 |
|
|
|
|
長期借入金の返済による支出 |
|
△ |
|
△ |
社債の発行による収入 |
|
|
|
|
社債の償還による支出 |
|
|
|
△ |
非支配持分からの子会社持分取得による支出 |
|
△ |
|
|
自己株式の処分による収入 |
|
|
|
|
自己株式の取得による支出 |
|
△ |
|
△ |
配当金の支払額 |
26 |
△ |
|
△ |
非支配持分への配当金の支払額 |
|
|
|
△ |
リース負債の返済による支出 |
|
△ |
|
△ |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
△ |
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
|
△ |
|
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
9 |
|
|
|
1.報告企業
ミネベアミツミ株式会社(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社であります。
当社及びその子会社(以下、「当社グループ」)はプレシジョンテクノロジーズ事業、モーター・ライティング&センシング事業、セミコンダクタ&エレクトロニクス事業及びアクセスソリューションズ事業に係る製品の製造及び販売等を行っております。各製品の詳細については、注記「7.セグメント情報」をご参照ください。
製品の製造は、当社及び国内子会社並びに中国、タイ、フィリピン、マレーシア、カンボジア、韓国、シンガポールなどのアジア、米国、欧州の各国に所在する子会社が各製造品目を担当しております。
製品の販売は、国内においては主に当社及び国内子会社より直接販売を行っております。海外においては、中国、タイ、韓国などのアジア、米国、欧州の各国に所在する子会社及び当社の支店を通じて行っております。
本連結財務諸表は、2024年6月27日に取締役会によって承認されております。
2.作成の基礎
(1)連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
(2)測定の基礎
当社グループの連結財務諸表は、「3.重要性がある会計方針」に記載している金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
(3)機能通貨及び表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満の端数を四捨五入して表示しております。
3.重要性がある会計方針
当社グループが本連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に記載されている全ての期間に適用しております。
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループは、企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、企業に対するパワーによりそのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合、その企業を支配していると判断しております。子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より支配を喪失する日まで連結の対象に含めております。
子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っております。また、連結会社間の債権、債務及び連結会社間の取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しております。
子会社の非支配持分は、当社の持分とは別個に識別されております。非支配持分は、当初の企業結合日での持分額及び企業結合日からの非支配持分の変動から構成されております。支配が継続する子会社に対する当社の持分変動は、資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。
当社グループが子会社の支配を喪失した場合は、子会社の資産及び負債並びに関連する非支配持分及びその他の資本の構成要素の認識を中止します。支配の喪失から生じた利得及び損失は純損益で認識しております。
② 関連会社
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
関連会社については、当社が重要な影響力を有することとなった日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法によって会計処理をしております。関連会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれんが含まれております。
(2)企業結合
企業結合は支配獲得日に取得法によって会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債、並びに当社及び連結子会社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定します。取得対価、被取得企業の非支配持分の金額及び段階取得の場合には取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において純損益として認識しております。発生した取得関連費用は純損益として認識しております。
条件付対価は、資本又は金融負債のいずれかに分類され、金融負債として分類された金額は、その後、純損益を通じて公正価値で再測定します。また、企業結合が段階取得の場合には、以前より保有していた資本持分の取得日の帳簿価額は、取得日において公正価値に再測定します。この再測定に起因する損益は、純損益として認識されます。
なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識しておりません。
(3)セグメント情報
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位であります。全ての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ、各セグメントへの経営資源の配分の決定及び業績の評価を行うために、当社の取締役会において、定期的に検討を行う対象となっております。
(4)外貨換算
① 外貨建取引の換算
外貨建取引は、取引日における為替レート又はそれに近似する為替レートで各グループ企業の機能通貨に換算しております。
外貨建の貨幣性資産及び負債は、報告日の為替レートで機能通貨に換算しております。外貨換算差額はキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額及びその他の包括利益を通じて測定する金融資産を除き、純損益で認識しております。
② 在外営業活動体の換算
日本円以外の機能通貨を使用している在外営業活動体の資産及び負債の換算は、報告日現在の為替レートで日本円に換算しております。収益及び費用は、取引日の為替レートで円換算しており、為替レートが大きく変動しない限りは、期中平均レートを使用しております。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額は、非支配持分に配分されている場合を除き、その他の包括利益で認識しております。支配又は重要な影響力を喪失する場合には、この営業活動体に関連する為替換算差額の累計額を、処分に係る利得又は損失の一部として純損益に認識しております。
③ 在外連結子会社の機能通貨の変更
当連結会計年度より、連結子会社のCEBU MITSUMI, INC.における機能通貨をフィリピン・ペソから米ドルに変更しております。
この変更は、同社の製造機能が拡大し、主要製品において加工賃のみで製造を委託する取引形態から同社で製品製造プロセスを一貫して担う取引形態へ変更したことに伴い、同社の機能通貨を決定する基礎となる状況に変更が生じたことによるものです。
(5)金融商品
① 当初認識及び認識の中止
当社グループは金融商品の契約条項の当事者となった時においてのみ、金融資産又は金融負債を連結財政状態計算書に認識しております。
認識の中止は、金融資産からのキャッシュ・フローを受け取る権利が消滅又は譲渡されたことで、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんど全てを移転した場合に行っております。認識の中止を行ったものの、当社グループにより引き続き持分を保有しているものについては、別個の資産又は負債として認識しております。金融負債の認識の中止は、契約上の義務が履行されたか、免除されたか、又は失効した場合に行っております。債権などの金融資産は、残高を回収する見込みがなくなった時点で直接減額をしております。これは、当社グループが減損対象の債権について合理的な回収手段を全て失った場合に認識しております。
金融資産の購入又は売却は、取引日会計又は決済日会計により認識及び認識の中止を行っております。当社グループは、金融資産の分類ごとに次の方法を適用しております。
・償却原価で測定する金融資産 決済日会計
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定する(以下、「FVOCI」)金融資産 取引日会計
・純損益を通じて公正価値で測定する(以下、「FVPL」)金融資産 取引日会計
② 分類と測定-金融資産
金融資産は償却原価、FVOCI、FVPLで測定するものに分類されます。
(ⅰ)償却原価で測定する金融資産
金融資産は、次の2つの要件を満たす場合に償却原価で測定しております。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合
これらの資産は、公正価値と直接起因する取引コストの合計で当初認識しております。当初認識後は、実効金利法による償却原価で測定しております。以下⑤の減損要件も適用されます。
(ⅱ)FVOCIで測定する金融資産
金融資産は、次の2つの要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定しております。
・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている場合
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合
さらに、当社グループは当初認識時に、FVPLで測定する資本性金融商品に対して、公正価値の変動をその他の包括利益で認識するという選択(取消不能)を行うことがあります。
FVOCIで測定したこれらの金融資産は、公正価値と直接起因する取引コストの合計で測定しております。当初認識後は、以下の測定となります。
・資本性金融商品
当初認識後、処分費用を控除せずに公正価値で測定しております。受取配当を除き、関連する利得及び損失(関連する外国為替部分を含む)はその他の包括利益に認識しております。その他の包括利益に認識された金額は、事後的に純損益に振り替えられることはありません。
・負債性金融商品
当初認識後、売上からの控除又は処分費用を控除せずに、公正価値で測定しております。事後測定は次の要件を含みます。
-予想信用損失は純損益で認識される。
-為替差額は償却原価に基づき算定し、純損益に認識される。
-利息は実効金利法により算定し、純損益に認識される。
-その他の公正価値に係る利得及び損失は、その他の包括利益に認識される。
-資産の認識の中止があった場合には、過去にその他の包括利益に認識された利得又は損失の累計額は、その他の包括利益から純損益に振り替えられる。
(ⅲ)FVPLで測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産、又はFVOCIで測定する金融資産に該当しない場合には、FVPLで測定する金融資産に分類されます。加えて、当初認識時にFVPLで測定するものとして取消不能の指定をすることがあります。金融資産の取得に直接起因する取引コストは、発生時に純損益として認識しております。当初認識後は公正価値で測定し、利得又は損失については純損益に認識しております。
③ 分類と測定-金融負債
金融負債は、償却原価又はFVPLで事後測定する金融負債に分類されます。この分類は、当初認識時に決定しております。
(ⅰ)償却原価で測定する金融負債
直接帰属する取引費用を控除した金額で当初測定し、当初認識後は実効金利法による償却原価で測定しております。
(ⅱ)FVPLで測定する金融負債
売買目的で保有する金融負債と当初認識時にFVPLで測定すると指定した金融負債を含んでおり、公正価値で当初測定しております。当初認識後は公正価値で測定し、利息費用を含むその変動は純損益に認識しております。
④ 複合金融商品
当社グループが発行した複合金融商品(例えば、転換社債)の構成部分は、契約上の取決めと、金融負債及び資本性金融商品の定義に従って金融負債又は資本に別個に分類されます。
複合金融商品の負債構成要素は、当初、資本構成要素を持たない類似の負債の公正価値で認識されます。
資本構成要素は、複合金融商品全体の公正価値と負債要素の公正価値との差額で当初認識されます。直接起因する取引コストは、負債及び資本構成要素へ当初の帳簿価額に比例して配分されます。
当初認識後、複合金融商品の負債部分は、実効金利法を用いて償却原価で測定します。金融負債に関連する利息は純損益に認識されます。株式に転換された場合、金融負債は資本に組替えられ、純損益には認識されません。また、複合金融商品の資本構成要素は再測定しません。
⑤ 金融資産の減損
当社グループは、償却原価又はFVOCIの負債性金融商品及びリース債権に対し、予想信用損失に基づいた損失評価引当金を認識しております。予想信用損失は、信用損失をそれぞれの債務不履行発生リスクで加重平均しております。信用損失は、契約に従って当社グループに支払われるべき契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいる全てのキャッシュ・フローとの差額を当初の実効金利で割り引いたものです。
当社グループは、各報告日において、信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているかを評価しております。評価は、報告日時点での予想存続期間を通じて債務不履行に陥るリスクと、当初認識日時点でのリスクとを比較しております。当社グループは、当初認識後、信用リスクが著しく増大しているかを評価するため、期日経過情報のほか、利用可能で個々の金融商品又は関連する全ての合理的で裏付け可能な情報を利用しております。
当初認識後、信用リスクが著しく増大していない金融資産については、12ヶ月の予想信用損失に相当する損失評価引当金が認識されます。当初認識後、信用リスクが著しく増大している金融資産については、全期間の予想信用損失に相当する損失評価引当金が認識されます。上記にかかわらず、重要な金融要素を含んでいない売掛債権及びリース債権については、全期間の予想信用損失に基づく損失評価引当金が認識されます。
予想信用損失の測定は、以下の要件を反映しております。
・結果の加重平均、一定範囲の生じ得る結果を評価することによって算定される偏りのない加重平均した金額を反映すること
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況に関する、報告日時点で過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
⑥ 金融資産及び金融負債の相殺
金融資産及び金融負債の相殺は、当社グループが相殺する法的な権利を有しており、決済にあたりこれらを相殺又は同時決済する意向がある場合にのみ、種類及び取引相手によって連結財政状態計算書に純額で表示しております。
⑦ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、金利変動リスク及び為替変動リスクをヘッジするためデリバティブを利用しております。デリバティブは、契約が締結された日に公正価値で当初認識され、当初認識後は各報告日に公正価値で再測定しております。当初認識後の公正価値の変動の会計処理は、デリバティブがヘッジ手段に指定されているかにより異なり、指定されている場合はヘッジ対象の性質により異なります。
(ⅰ)ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブ
当社グループは、デリバティブを以下のいずれかに指定し、ヘッジ取引のリスク管理目的及び戦略を文書化しております。また、当社グループはヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジされるリスクの性質、ヘッジ関係がヘッジ有効性の要件を満たしているかどうかをヘッジ指定時点で評価するとともに毎期継続的に評価しております。当初認識後の公正価値の変動は、以下のように会計処理しております。
公正価値ヘッジ
(認識されている資産もしくは負債又は未認識の確定約定の公正価値の変動のうち、特定のリスクに起因し、純損益の影響に対するエクスポージャーのヘッジ)
ヘッジ対象及びヘッジ手段の公正価値の変動は、純損益に認識されます。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
(認識されている資産もしくは負債又は可能性の非常に高い予定取引の全部又は構成要素に係る特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性があるキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーのヘッジ)
ヘッジ手段に係る公正価値の変動は、その他の資本の構成要素にキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金として認識されます。キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金の残高は、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが純損益に影響を及ぼす期間と同一期間において、その他の包括利益から控除し、ヘッジ対象と同一の項目で純損益に振り替えております。しかしながら、ヘッジされた予定取引が後に非金融資産もしくは非金融負債の認識を生じる場合、又は、非金融資産もしくは非金融負債に係るヘッジされた予定取引が公正価値ヘッジが適用される確定約定となった場合には、当該金額をキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金から除去して、当該資産又は負債の当初の原価又はその他の帳簿価額に振り替えております。また、ヘッジの非有効部分は純損益に認識しております。
なお、公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジともに、ヘッジ会計は、ヘッジ手段が失効、売却、終了又は行使された場合、あるいはヘッジ指定がヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合に将来に向けて中止しております。
リスク管理目的を変わりなく有しているものの、ヘッジ比率に関するヘッジ有効性の要求を満たしていないものに対し、バランス再調整を実施しております。バランス再調整は、予測されるヘッジ対象とヘッジ手段との関係の変化をヘッジ比率が反映するよう変更するもので、ヘッジ対象の分量又はヘッジ手段の分量のいずれかを調整することによって調整しております。
(ⅱ)ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブ
ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブ商品については、当初認識後の公正価値の変動は直ちに純損益に認識されます。
(6)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金及び当座預金並びに満期が3ヶ月以内に到来する短期性預金など、容易に換金可能で価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資から構成されております。
(7)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する原価の見積額及び販売に要するコストの見積額を控除した額です。棚卸資産の原価は、直接材料費及び直接労務費、並びに正常生産能力に基づく製造間接費の配賦額を含み、主として移動平均法に基づき算定しておりますが、一部の製品及び仕掛品については個別法に基づき算定しております。購入原価の算定にあたり値引き、割戻し及びその他の類似の項目は控除しております。
(8)有形固定資産(使用権資産を除く)
有形固定資産の当初認識後の測定モデルにおいて原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。取得原価には、資産の取得に直接付随する借入費用、支出及び資産計上の要件を満たす資産の解体、除去に関する見積費用の現在価値を含めております。
当初取得以降に追加的に発生した支出については、その支出により将来の経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合にのみ、資産計上しております。重要性の高い特定の有形固定資産の部品の交換が必要になった場合、当社グループは資産計上し、各資産の耐用年数に従って減価償却を行います。他の全ての修繕並びに維持に係る費用は、発生時の費用として処理しております。
当社グループは有形固定資産を以下の資産に分類し、記載の耐用年数で減価償却を行っております。減価償却は当該有形固定資産が使用可能になった時点で開始しております。減価償却方法は定率法を採用している液晶用バックライト製品の製造に用いる一部の機械装置等を除いて、主として定額法を採用しております。
・建物及び構築物 5年~50年
・機械装置及び運搬具 2年~15年
・工具、器具及び備品 2年~20年
有形固定資産は処分時、あるいはその使用から将来の経済的便益が見込まれなくなったときに認識を中止します。認識の中止により発生する利得あるいは損失は当該有形固定資産の認識中止時に純損益に含めております。利得あるいは損失は正味の処分収入と当該有形固定資産の帳簿価額との差額として算定しております。なお、減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、各報告日に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
(9)のれん及び無形資産
① のれん
のれんは償却を行わず、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しております。毎期、又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。のれんの減損損失は純損益にて認識され、その後の戻入は行っておりません。
② 無形資産
無形資産の当初認識後の測定モデルにおいて原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。耐用年数を確定できる無形資産は見積耐用年数に基づき定額法で償却しております。償却は当該無形資産が使用可能になった時点で開始しております。なお、償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、各報告日に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。見積耐用年数を確定できる無形資産の耐用年数は次のとおりであります。
・ソフトウエア 2年~10年
・特許権 3年~10年
・商標 7年~10年
・顧客関連資産 9年~21年
・技術関連資産 5年~20年
耐用年数を確定できない無形資産は償却を行わず、毎期、又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
(10)リース
① 借手
リース取引におけるリース負債は、リース開始日におけるリース料総額の未決済分について借手の追加借入利子率で割り引いた割引現在価値として測定を行っております。使用権資産は開始日においてリース負債の当初測定額に当初直接コスト等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っております。使用権資産は、リース期間にわたり規則的に、減価償却を行っております。リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合におけるリースの延長オプションの対象期間と、行使しないことが合理的に確実である場合におけるリースの解約オプションの対象期間を含む期間として決定しております。
リース料は、リース負債残高に対して一定の利子率となるように、金融費用とリース負債残高の返済部分とに配分しております。金融費用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しております。
契約がリースであるか否か、又は契約にリースが含まれているか否かについては、法的にはリースの形態をとらないものであっても、契約の実質に基づき判断しております。
なお、リース期間が12ヶ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについては、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しております。
② 貸手
リースはオペレーティング・リース又はファイナンス・リースのいずれかに分類しております。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを移転する場合にはファイナンス・リースに分類し、移転しない場合にはオペレーティング・リースに分類しております。リースがファイナンス・リースかオペレーティング・リースかは、契約の形式ではなく取引の実質に応じて判定しております。
なお、サブリースを分類する際に、中間の貸手は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しております。
(11)資産の減損
当社グループは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産に関し償却を行わず、毎期、及び事象又は状況の変化により減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しております。その他の資産に関しては、事象又は状況の変化により減損の兆候が存在する場合に減損テストを実施しております。
減損テストを行うため、資産は、他の資産又は資産グループからのキャッシュ・インフローとは概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産又は資産グループ(資金生成単位)に分類しております。
減損テストの結果、資金生成単位又は資金生成単位グループ(資金生成単位等)の回収可能価額が帳簿価額を下回る金額については減損損失を認識しております。また、将来の活用が見込まれない遊休資産は、個別の資産を資金生成単位としております。
回収可能価額とは、資金生成単位等の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額をいいます。
過去の期間において減損損失を認識したのれん以外の非金融資産は、各報告期間の末日において減損損失の戻入れを検討しております。
(12)従業員給付
① 短期従業員給付
短期従業員給付については、関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。短期従業員給付に係る負債については、従業員により供給された過去のサービスの結果、当社グループが現在の法的もしくは推定的債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な場合に、支払われると見積られる額を負債として認識しております。
② 確定拠出制度
確定拠出制度の拠出債務は関連するサービスが提供された時点で費用として計上しております。拠出額の前払は、拠出額が返還される、あるいは将来の支出額が減少する範囲で資産として認識しております。
③ 確定給付制度
確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。
確定給付制度債務は、保険数理人が予測単位積増方式を用いて毎年算定しております。割引率は、退職給付債務の給付見込日と整合する優良社債の報告期間の末日時点の市場利回りに基づき決定しております。
確定給付制度債務の純額に係る利息の純額は、確定給付制度債務の純額に割引率を乗じて算定しております。利息費用の純額及び確定給付制度に関連するその他の費用は、純損益で認識しております。確定給付制度債務の算定の結果、当社グループに資産が生じる可能性がある場合、制度からの将来の現金の返還又は制度への将来掛金の減額の形で、享受可能な経済的便益の現在価値を限度として資産を認識しております。経済的便益の現在価値の算定に際しては、該当する最低積立要件を考慮しております。
確定給付制度の再測定額は、発生した期にその他の資本の構成要素として認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
制度の給付が変更された場合、又は制度が縮小された場合、給付の変更のうち過去の勤務に関連する部分、縮小に係る利得又は損失は即時に純損益に認識しております。確定給付制度の法的もしくは推定的債務を消去する確定給付制度の清算の発生時は、当社グループは清算に係る利得又は損失を認識しております。
④ その他の長期従業員給付
当社グループのその他の長期従業員給付に対する純債務は、従業員が過年度及び当連結会計年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額です。この給付額は現在価値に割り引いております。再測定による差異は発生した期間に純損益で認識しております。
⑤ 解雇給付
解雇給付は、当社グループがそれらの給付の提供を撤回することができなくなった時点と、当社グループが事業構造改革に関するコストを認識する時点とのいずれか早いほうで費用として認識しております。報告日より12ヶ月以内に給付金の全額が決済されると見込まれない場合、給付金を割り引いております。
(13)引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しております。引当金は見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いて測定しております。時の経過に伴う割引率の割戻しは金融費用として処理しております。
環境整備費引当金は、事業地が汚染されたときなどに認識しております。リストラクチャリング引当金は、当社グループが詳細かつ公式な事業構造改革計画を承認したとき、かつ、事業構造改革が開始あるいは公表されたときに認識しております。製品補償損失引当金は製品に欠陥が存在し、顧客の補償のために経済的資源が流出する可能性の高いときに認識しております。
(14)政府補助金
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しております。
資産に関する補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除し、当該資産の耐用年数にわたって、減価償却費の減額として純損益に認識しております。
収益に関する補助金は、当該補助金で補償することを意図している関連コストを当社が費用として認識する期間にわたって、規則的に純損益に認識し、当該関連コストから控除しております。
(15)収益認識
当社グループは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除く顧客との契約について、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に分配する。
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
上記のアプローチに基づき、当社グループでは、以下のように収益を認識及び測定しております。
① 物品の販売
収益は、企業の通常の活動過程で生ずる当会計期間中の経済的便益の増加のうち持分の増加を生じるものであり、既に充足した履行義務に対して当該履行義務に配分した取引価格に基づき当社グループが権利を得たと見込んでいる対価の金額にて測定しております。収益は、返品、値引き及び割戻し並びに売上に関する税金を控除した純額で測定しております。
また、収益は、顧客との契約に基づき、物品の支配が顧客に移転することにより履行義務が充足した時点で認識しております。物品の支配の移転時期は、個々の販売契約の条件によって異なります。ほとんどの場合では、物品が顧客の倉庫に引き渡された時点で移転します。ただし、一部の場合では顧客の検収が完了した時点で、又は港において荷積みした時点で移転します。
② サービスの提供
当社グループは、主にセンシングデバイスの保守サービスを顧客に提供しております。保守サービスには検査、プロセス最適化、改善提案などが含まれます。保守サービス契約については、履行義務が主に時の経過につれて充足されるため、顧客との契約に係る取引額を契約期間にわたり均等に収益認識しております。
約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。また、対価については、履行義務の充足時点から概ね2ヶ月以内に支払を受けております。
(16)法人所得税等
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、資本又はその他の包括利益で直接認識される項目を除き、純損益で認識しております。
当期税金は、当期の課税所得又は損失に係る未払法人所得税あるいは未収法人所得税の見積りに、前年までの未払法人所得税及び未収法人所得税を調整したものであり、当期税金の測定には、当社グループが課税所得を発生させている管轄区域において、決算日までに施行又は実質的に施行されている税率を用いて、税務当局に納付(又は還付)されると予測される額で認識しております。また、未収法人所得税と未払法人所得税は特定の要件を満たす場合にのみ相殺しております。
当社グループは、税務ポジションの不確実性が発生する可能性がある場合に、税法の解釈及び過去の経験を含むさまざまな要因に関する当社グループの評価に基づき、連結財務諸表において税務ポジションの影響を認識しております。
繰延税金は、資産及び負債の連結財務諸表上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除について認識しております。なお、以下の一時差異については、繰延税金資産及び負債を計上しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社及び関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な期間内に一時差異が解消されない可能性が高い場合
上記の一時差異を除き、繰延税金負債は原則として全ての将来加算一時差異について認識しており、繰延税金資産は将来加算一時差異の解消時期、税務計画などを考慮し、課税所得が生じる可能性が高い範囲において認識しております。
繰延税金資産及び繰延税金負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている税率及び税法に基づいて、資産又は負債が決済される期間に適用されると予想される法定実効税率を使用して測定しております。
繰延税金資産及び繰延税金負債の相殺は、関連する未収法人所得税と未払法人所得税を相殺する法的強制力を有し、かつそれらが同一の税務当局によって、同一の納税主体によって課された法人所得税に関するものである場合のみ相殺しております。
(17)資本
① 資本金及び資本剰余金
当社グループが発行した普通株式は資本に分類し、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上しております。普通株式の発行に直接関連する費用は、資本から控除しております。
② 自己株式
当社グループが普通株式を再取得した場合、支払対価を資本の控除項目として認識し、再取得した資本は自己株式として分類しております。自己株式を再取得後に売却又は再発行した場合、受取対価を資本の増加として認識しております。なお、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金として認識しております。
③ 配当金
当社による配当金の分配可能額は日本の会社法に準拠して算定しております。当連結会計年度以前に適法に決議済みであり、かつ当連結会計年度末時点で分配されていない配当は、負債として認識しております。
(18)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期損益を、その期間の発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しております。転換社債型新株予約権付社債に関しては、償還による普通株式数の増加及び転換社債型新株予約権付社債の減少に伴う利息費用の減少による親会社の所有者に帰属する当期損益の増加影響を考慮しております。
4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定
連結財務諸表の作成は、マネジメントによる決算日における資産、負債の報告金額及び報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える判断、見積り及び仮定を必要としております。それらの判断、見積り及びその基礎となる仮定は、過去の経験や当社グループに財務的影響を与えうる将来の事象の予想を含めた、かかる状況下で合理的と考えられるその他の要素を考慮し、継続して見直されます。実際の結果は、それらの見積りと異なる場合があります。
これらの仮定及び見積りに関する不確実性により重要な修正が必要となる重大なリスクを負っている項目は次のとおりであります。
(1)非上場株式の公正価値の測定
活発な市場において取引されていない株式の公正価値に関しては、評価技法を用いて決定しております。当社グループはさまざまな評価方法を選択する判断をしており、主に各報告日における市場条件に基づいて仮定を立てております。評価技法の詳細に関しては注記「36.金融商品」をご参照ください。
(2)資産の減損テスト
当社グループは、有形固定資産及び耐用年数を確定できる無形資産に関し、事象又は状況の変化により減損の兆候が存在する場合に減損テストを実施しております。各資金生成単位等の回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額として測定しております。このうち、使用価値の測定には、耐用年数、将来キャッシュ・フロー、税引前の割引率及び長期成長率に関して特定の見積り及び仮定を使用しております。将来キャッシュ・フローの見積りには、マネジメントが承認した今後3年間又は5年間の事業計画を基礎とした、キャッシュ・フロー予測を使用しております。また、マネジメントが承認した事業計画の期間を超えるキャッシュ・フローに関しては、長期成長率を用いて測定しております。長期成長率は、長期経済成長率及びインフレ率に基づき算定され、各資金生成単位等が事業を展開する業界に固有の予測と整合をとっております。
これらの見積り及び仮定はマネジメントが利用可能な全ての情報及び証拠を基礎としておりますが、将来の不確実な経済状況の変化の影響を受けて事業計画の見直しが行われた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産に関しては、償却を行わず毎期及び事象又は状況の変化により減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しております。各資金生成単位等の回収可能価額は、主として使用価値を基に測定しております。使用価値の測定には、将来キャッシュ・フロー、税引前の割引率及び長期成長率に関して特定の見積り及び仮定を使用しております。将来キャッシュ・フローの見積りは、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産以外の資産と同様に、事業計画を基礎としたキャッシュ・フロー予測及び長期成長率を用いて測定しております。
株式会社ユーシンの使用価値の見積りは3年間の事業計画を基礎としております。また、当該見積りには、主要な仮定となる将来の販売数量及び税引前の割引率15.1%が含まれます。当連結会計年度において、半導体供給の改善による自動車生産の回復を背景に、北米向けは堅調に推移したものの、中国市場の減速に加え、エネルギー価格の高騰や消費の不確実性などにより、先行きの予見は難しく、不透明な状況となっております。このような状況下において、一部の事業拠点は、将来の販売数量の増加に伴う営業損益の改善を見込んでおりますが、当該販売数量の見積りは高い不確実性を伴っております。また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りには、計算手法及びインプットデータの選択にあたり、評価に関する高度な専門知識が必要となります。将来の不確実な経済状況の変化の影響を受け、事業計画及び割引率の見直しが行われた場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
認識している減損の性質及び金額については、注記「17.非金融資産の減損」に記載しております。
(3)退職給付制度債務の測定
当社グループは、確定給付型を含むさまざまな退職後給付制度を有しております。これらの各制度に係る確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定されております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率及びインフレ率等の変数の見積りが求められます。当社グループは、これら変数を含む数理計算上の仮定の適切性について、外部の年金数理人からの助言を得ております。数理計算上の仮定に関してはマネジメントが利用可能な全ての情報及び証拠を基に決定しております。ただし、これらの仮定は将来の不確実な経済条件の変動や関連法令の改正、公布により影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。これらの数理計算上の仮定及び関連する感応度分析については、注記「24.退職後給付」に記載しております。
(4)引当金及び偶発事象に関する会計処理
当社グループは、さまざまな引当金を連結財政状態計算書に認識しております。これらの引当金は、報告日における債務に関連するリスク及び不確実性を考慮に入れた、債務の決済に要する支出の最善の見積りに基づいて認識しております。債務の決済に要する支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。
主として、アクセスソリューションズ事業においては、顧客である自動車メーカーが決定したリコールやサービスキャンペーン等から発生した費用について、当該自動車メーカーとの間で一定の割合又は金額で負担する旨の合意が行われる可能性があります。この負担金額に対して製品補償損失引当金を認識しております。
見込みは予想しえない事象の発生や状況の変化によって影響を受け、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。認識している引当金の性質及び金額については注記「22.引当金」に記載しております。
偶発事象に関しては、各報告日時点における全ての利用可能な証拠を勘案し、その発生可能性及び金額的影響を考慮した上で、将来の事業に重要な影響を及ぼしうる項目を開示しております。
その他
当社グループは、上記の見積り及び仮定と同等の不確実性の程度を含むものではありませんが、当社グループの連結財務諸表の理解に重要な特定の見積り及び仮定を行っております。それらの見積りは棚卸資産の正味実現可能価額及び有形固定資産の特定の品目の耐用年数の決定に関するものです。
5.未適用の新基準
連結財務諸表の承認日までに主に以下の基準書及び解釈指針の新設又は改訂が公表されておりますが、当社グループはこれらを早期適用しておりません。
なお、これらの基準を適用することによる連結財務諸表への影響は検討中であります。
IFRS |
強制適用時期 (以降開始年度) |
当社グループ 適用時期 |
新設・改訂の概要 |
|
IAS第1号 |
財務諸表の表示 |
2024年1月1日 |
2025年3月期 |
負債の流動又は非流動への分類に関する要求事項を明確化 特約条項付の長期債務に関する情報の開示を要求する改訂 |
IAS第7号 IFRS第7号 |
キャッシュ・フロー 計算書 金融商品:開示 |
2024年1月1日 |
2025年3月期 |
サプライヤー・ファイナンス契約の透明性を増進させるための開示を要求する改訂 |
IFRS第16号 |
リース |
2024年1月1日 |
2025年3月期 |
セール・アンド・リースバック取引の取引後の会計処理を明確化 |
IAS第21号 |
外国為替レート変動の影響 |
2025年1月1日 |
2026年3月期 |
通貨が他の通貨と交換可能でない場合の要求事項を明確化 |
IFRS第18号 |
財務諸表における 表示及び開示 |
2027年1月1日 |
2028年3月期 |
損益計算書における比較可能性の改善 経営者が定義した業績指標 財務諸表における情報のより有用なグルーピング |
IAS第7号 |
キャッシュ・フロー 計算書 |
2027年1月1日 |
2028年3月期 |
キャッシュ・フロー計算書の表示の改訂 |
6.会計方針の変更
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を適用しております。
IFRS |
新設・改訂の概要 |
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IAS第12号 |
法人所得税 |
単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金の会計処理を明確化 |
IAS第12号 |
法人所得税 |
経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税制から生じる法人所得税に対する企業のエクスポージャーの開示を要求する改訂 |
上記基準書の適用による連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
7.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会において、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっております。
当連結会計年度より、従来の「機械加工品事業」「電子機器事業」「ミツミ事業」「ユーシン事業」を「プレシジョンテクノロジーズ事業」「モーター・ライティング&センシング事業」「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」「アクセスソリューションズ事業」に名称変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。前連結会計年度のセグメント情報についても、変更後の名称により作成したものを記載しております。
当社は、超精密機械加工部品を統括するプレシジョンテクノロジーズ事業本部と小型モーター、電子機器部品、光学部品等の製品群を統括するモーター・ライティング&センシング事業本部、半導体デバイス、光デバイス、機構部品等を統括するセミコンダクタ&エレクトロニクス事業本部並びに、自動車部品及び産業機器用部品を統括するアクセスソリューションズ事業本部が国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、「プレシジョンテクノロジーズ事業」、「モーター・ライティング&センシング事業」、「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」及び「アクセスソリューションズ事業」の4つを報告セグメントとしております。事業セグメントを集約した報告セグメントはありません。
「プレシジョンテクノロジーズ事業」は、ボールベアリング、ロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び航空機用ねじが主な製品であります。「モーター・ライティング&センシング事業」は、電子デバイス(液晶用バックライト等のエレクトロデバイス、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、ファンモーター、車載モーター及び特殊機器が主な製品であります。「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品及びスマート製品が主な製品であります。「アクセスソリューションズ事業」は、キーセット、ドアラッチ、ドアハンドル等の自動車部品、産業機器用部品が主な製品であります。
なお、セミコンダクタ&エレクトロニクス事業及びその他の事業には2022年9月16日に取得した本多通信工業株式会社の製品が、アクセスソリューションズ事業には2023年1月27日に取得したミネベア アクセスソリューションズ株式会社の製品が含まれております。
(2)報告セグメントに関する情報
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益をベースとしております。
セグメント間の売上高は市場価格、製造原価等を考慮した総合的な判断に基づく仕切価格により算定しております。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
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プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
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売上高 |
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外部顧客への売上高 |
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セグメント間の売上高 |
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△ |
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合計 |
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△ |
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セグメント利益 又は損失(△) |
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△ |
△ |
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金融収益 |
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金融費用 |
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税引前利益 |
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(その他の損益項目) |
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減価償却費及び償却費 |
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負ののれん発生益 |
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減損損失 |
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セグメント資産 |
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(その他の資産項目) |
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資本的支出 |
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△ |
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当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
その他 (注)1 |
調整額 (注)2 |
連結 |
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プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
|||
売上高 |
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外部顧客への売上高 |
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セグメント間の売上高 |
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△ |
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合計 |
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△ |
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セグメント利益 又は損失(△) |
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△ |
△ |
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金融収益 |
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金融費用 |
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税引前利益 |
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(その他の損益項目) |
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減価償却費及び償却費 |
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負ののれん発生益 |
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減損損失 |
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セグメント資産 |
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(その他の資産項目) |
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資本的支出 |
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(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ソフトウエアの設計、開発及び自社製機械が主な製品であります。
2.調整額の内容は、次のとおりであります。
① セグメント利益又は損失に係る調整額は、報告セグメントに帰属しない一般管理費及び研究開発費等の全社費用(前連結会計年度△7,300百万円、当連結会計年度△21,689百万円)であります。
② セグメント資産に係る調整額は、報告セグメントに帰属しない現金及び現金同等物、有形固定資産並びに繰延税金資産等の管理部門に係る資産(前連結会計年度407,212百万円、当連結会計年度431,902百万円)であります。
③ 減価償却費に係る調整額のうち主なものは、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る設備の減価償却費であります。
④ 資本的支出に係る調整額のうち主なものは、報告セグメントに帰属しない管理部門に係る設備に対する設備投資額であります。
3.当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
(3)外部顧客への売上高の地域別情報
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
日本 |
367,067 |
341,814 |
中国 |
225,878 |
249,021 |
韓国 |
150,755 |
40,669 |
タイ |
76,009 |
82,670 |
米国 |
216,938 |
380,702 |
欧州 |
137,320 |
158,320 |
その他 |
118,236 |
148,931 |
合計 |
1,292,203 |
1,402,127 |
売上高は顧客の所在地を基礎として分類しております。
(4)非流動資産(金融資産及び繰延税金資産を除く)の地域別情報
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
日本 |
234,490 |
239,585 |
タイ |
122,574 |
131,956 |
中国 |
41,663 |
45,100 |
欧州 |
36,268 |
44,640 |
フィリピン |
28,883 |
35,883 |
米国 |
19,766 |
26,620 |
その他 |
42,700 |
47,964 |
合計 |
526,344 |
571,748 |
非流動資産は当社グループ各社の所在地を基礎として分類しております。
(5)主要な顧客に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
任天堂株式会社 |
146,016 |
セミコンダクタ&エレクトロニクス事業 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
Appleグループ |
241,943 |
モーター・ライティング&センシング事業 セミコンダクタ&エレクトロニクス事業 |
8.企業結合
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(1) 本多通信工業株式会社
当社は、2022年9月16日に本多通信工業株式会社(以下、「本多通信工業」)の議決権の86.1%を取得し、子会社としました。また、2022年12月22日に株式併合の効力発生により議決権の100.0%を取得しました。
当社は、さまざまな機器に必要な中核製品で、絶対になくならない事業を「コア事業」と定義しております。その中で当社グループが高シェア、高収益をあげ、競争優位性を発揮できるニッチセグメントを今後の重点分野と見極め、ベアリング、モーター、アクセス製品、アナログ半導体、センサー、コネクタ/スイッチ、電源、無線/通信/ソフトウエアを「8本槍」と位置付けております。
本多通信工業は、「8本槍」のうちのコネクタ製品の中でもFA機器向け、通信インフラ機器向けといった、当社のコネクタ事業において製品ラインナップを構成していない製品に関する技術及びノウハウを保有しており、両社のコネクタ事業間で開発技術面、生産面、販売面等における相乗効果が期待できます。さらに、当社の部品、金型製造技術の応用による本多通信工業のコネクタ製品の性能向上と原価改善、当社において組立加工を行う製品への本多通信工業製品の搭載による新用途開発等においても相乗効果が見込まれ、特にコネクタ事業において両社の企業価値の持続的な向上に資する最良の施策であるとの結論に至りました。本取引によって、具体的には以下のような相乗効果が期待されると考えております。
(ⅰ) 両社の相互補完的な開発ロードマップを活かした効率的な事業展開
(ⅱ) 本多通信工業の製品に対する、当社全体の製造力、生産技術力を活用した競争力拡大
(ⅲ) 当社の顧客基盤、事業拠点を活用した販路、市場の開拓
(ⅳ) 材料費低減、価格競争力の向上
(ⅴ) 本多通信工業における生産、外注コントロール手法の当社製品生産への活用
取得日現在における支払対価の公正価値、取得資産及び引受負債の公正価値、並びに非支配持分は次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
金額 |
支払対価の公正価値(現金) |
14,011 |
取得資産及び引受負債の公正価値 |
|
現金及び現金同等物 |
5,681 |
その他の流動資産 |
8,509 |
有形固定資産 |
3,782 |
無形資産 |
1,848 |
その他の非流動資産 |
467 |
流動負債 |
△5,512 |
非流動負債 |
△1,814 |
取得資産及び引受負債の公正価値(純額) 非支配持分 |
12,961 1,803 |
のれん |
2,853 |
非支配持分は、取得資産及び引受負債の公正価値(純額)に対する非支配株主の持分割合で測定しております。
当該企業結合に係る取得関連費用268百万円は、全て連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。
取得したのれんは主として、本多通信工業の生産技術力、販売力によって期待される超過収益力であります。のれんについて、税務上損金算入を見込んでいる金額はありません。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額で遡及修正しております。この結果、前連結会計年度の連結損益計算書は、営業利益及び税引前利益がそれぞれ312百万円減少し、当期利益が216百万円減少しております。
取得に伴うキャッシュ・フローは次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
金額 |
取得により支出した現金及び現金同等物 |
△14,011 |
取得時に被取得会社が保有していた現金及び現金同等物 |
5,681 |
子会社株式の取得による支出 |
△8,330 |
(2) 株式会社ホンダロック
当社は、2023年1月27日に株式会社ホンダロック(以下、「ホンダロック」)の議決権の100.0%を取得し、子会社としました。また、ホンダロックは同日付でミネベア アクセスソリューションズ株式会社へ社名を変更しました。
当社は、超精密加工技術や大量生産技術等の当社の強みを発揮でき、かつ簡単には無くならない製品をコア事業「8本槍」として位置付けるとともに、これらを相合(*1)(そうごう=相い合わせる)することにより新たな価値をお客様に提供していくことを基本戦略としております。自動車(キーセット、ラッチ、ドアハンドル、キーレスエントリーシステム、リアゲートの自動開閉システム等)、産業(スイッチ等電装部品、コントローラ、チェンジレバー等)、住宅(ドアロック、電子錠、カード錠等)向けのアクセス製品は当社のコア事業「8本槍」の一つであり、大きな成長領域と位置付けております。特に自動車関連事業はCASE(*2)に代表される100年に一度の大転換期を迎えており、次世代乗降システム関連製品の開発や電装化・電動化に対する相合製品の推進等を通じて、最終顧客である自動車メーカーの要求に合致した製品と技術の提案を行う役割を一層強化することで、さらなる事業拡大を志向しております。
ホンダロックは、本田技研工業株式会社の中核子会社の一つであり、セーフティ&セキュリティーをキーポイントに自動車の鍵と錠(Security)の分野と安全(Safety)に係わる製品を多数手掛けております。
当社のアクセス製品事業としては、2019年に株式会社ユーシン(以下、「ユーシン」)との経営統合以降、ユーシンの持つ技術力と当社の有する製品開発力を相合することで、自動車の開閉機構やスマートロックの進化に大きく貢献してまいりました。
当社としては、本件を通じ当社グループ全体でホンダのサプライヤーとしてさまざまな分野で協力関係を構築しうるのみならず、ホンダロックとユーシンとの間では親和性の高い製品領域が多く、相互にビジネスを補完することもできるため、さまざまなシナジー効果の発揮が可能と考えております。具体的には、高い技術の相合によりさらなる高性能・高機能製品の開発・製造が可能となること、顧客基盤の相合や販路の相互活用を通じた販売機会の拡大、進出地域の相互補完を通じたグローバルベースでの顧客対応の強化を通じて、Tier1サプライヤーのポジションをさらに強固にすることができると考えております。また、ユーシンのみならず、当社グループとホンダロックとの販路の相互活用や幅広い製品・技術・顧客基盤との相合により、アクセス製品に限定されないシナジー効果の創出も期待できます。
従って、本株式取得は、8本槍の一つであるアクセス製品事業を強化するとともに、自動車部品メーカー及びTier1サプライヤーとしての地位確立に繋がるものであります。
(*1)相合:「総合」ではなく、「相い合わせる」ことを意味し、自社保有技術を融合、活用して「コア製品」を進化させるとともに、その進化した製品をさらに相合することでさまざまな分野で新たな製品を創出すること。
(*2)Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)
取得日現在における支払対価の公正価値、取得資産及び引受負債の公正価値、並びに非支配持分は次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
金額 |
支払対価の公正価値(現金) |
11,182 |
取得資産及び引受負債の公正価値 |
|
現金及び現金同等物 |
14,057 |
その他の流動資産 |
38,586 |
有形固定資産 |
25,890 |
無形資産 |
250 |
その他の非流動資産 |
7,189 |
流動負債 |
△36,215 |
非流動負債 |
△8,806 |
取得資産及び引受負債の公正価値(純額) |
40,951 |
非支配持分 |
6,907 |
負ののれん |
22,862 |
非支配持分は、取得資産及び引受負債の公正価値(純額)に対する非支配株主の持分割合で測定しております。
当該企業結合に係る取得関連費用604百万円は、全て連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。
負ののれんは取得した純資産の公正価値が、支払対価の公正価値を上回っていたため発生しております。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額で遡及修正しております。この結果、前連結会計年度の連結損益計算書は、営業利益及び税引前利益がそれぞれ2,941百万円減少し、当期利益が2,881百万円減少しております。
取得に伴うキャッシュ・フローは次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
|
金額 |
取得により支出した現金及び現金同等物 |
△11,182 |
取得時に被取得会社が保有していた現金及び現金同等物 |
14,057 |
子会社株式の取得による収入 |
2,875 |
(3) 業績に与える影響
当社グループの連結損益計算書には、取得日以降に本多通信工業から生じた売上高及び当期利益がそれぞれ11,925百万円及び164百万円含まれております。また、ホンダロックから生じた売上高及び当期利益がそれぞれ22,555百万円及び1,001百万円含まれております。
なお、これらの企業結合が期首に実施されたと仮定した場合、当連結会計年度における当社グループの売上高及び当期利益(プロフォーマ情報)は、それぞれ1,389,163百万円及び71,935百万円であったと算定されます。当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
特記すべき事項はありません。
9.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
現金及び要求払預金 |
114,566 |
108,024 |
預入期間が3ヶ月以内の定期預金 |
30,105 |
38,640 |
合計 |
144,671 |
146,664 |
現金及び現金同等物は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
10.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
受取手形及び売掛金 |
277,973 |
291,748 |
その他 |
9,401 |
16,672 |
合計 |
287,374 |
308,420 |
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
11.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
製品 |
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仕掛品 |
|
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原材料 |
|
|
貯蔵品 |
|
|
合計 |
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|
前連結会計年度及び当連結会計年度において費用として認識され、売上原価に含まれている棚卸資産の金額は、それぞれ1,065,714百万円、1,166,420百万円であります。
また、売上原価には、前連結会計年度及び当連結会計年度においてそれぞれ602百万円、116百万円の棚卸資産評価損が含まれております。
12.その他の金融資産
(1)その他の金融資産の内訳
その他の金融資産の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
償却原価で測定する金融資産 |
|
|
定期預金 |
7,989 |
7,155 |
貸付金 |
191 |
123 |
その他 |
2,085 |
1,867 |
貸倒引当金 |
△73 |
△69 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
債券 |
6,191 |
7,392 |
デリバティブ資産 |
4,022 |
57 |
出資金 |
- |
10,004 |
その他 |
1,440 |
1,520 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
|
|
株式 |
13,094 |
15,266 |
リース債権 |
490 |
507 |
合計 |
35,429 |
43,822 |
流動資産 |
10,948 |
9,706 |
非流動資産 |
24,481 |
34,116 |
合計 |
35,429 |
43,822 |
連結財政状態計算書では、貸倒引当金控除後の金額で表示しております。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産には、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産は含まれておりません。
(2)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の主な銘柄及び公正価値は次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
銘柄 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
日亜化学工業株式会社 |
3,901 |
1,979 |
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ |
1,857 |
3,409 |
三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 |
1,401 |
2,041 |
株式は主に政策投資目的で保有しているため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
13.その他の資産
その他の資産の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
前払費用 |
12,771 |
15,050 |
未収消費税等 |
7,422 |
11,410 |
退職給付に係る資産 |
4,561 |
2,506 |
その他 |
10,630 |
10,743 |
合計 |
35,384 |
39,709 |
流動資産 |
26,341 |
32,595 |
非流動資産 |
9,043 |
7,114 |
合計 |
35,384 |
39,709 |
14.有形固定資産
増減表
有形固定資産の帳簿価額の期中増減は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
期首残高 |
103,355 |
120,875 |
22,811 |
47,255 |
42,089 |
336,385 |
取得 |
4,899 |
15,157 |
5,411 |
931 |
118,374 |
144,772 |
企業結合による取得 |
12,747 |
8,583 |
3,155 |
5,450 |
2,295 |
32,230 |
売却又は処分 |
△4,423 |
△475 |
△662 |
△8,379 |
- |
△13,939 |
減価償却費 |
△11,454 |
△27,320 |
△10,926 |
△156 |
- |
△49,856 |
減損損失 |
△2,643 |
△6,815 |
△929 |
△205 |
△446 |
△11,038 |
建設仮勘定から振替 |
24,688 |
30,897 |
6,382 |
64,892 |
△126,935 |
△76 |
為替換算差額 |
4,603 |
5,356 |
880 |
957 |
1,594 |
13,390 |
その他 |
△38 |
△456 |
△23 |
△3 |
22 |
△498 |
期末残高 |
|
|
|
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
期首残高 |
131,734 |
145,802 |
26,099 |
110,742 |
36,993 |
451,370 |
取得 |
4,765 |
9,554 |
5,923 |
324 |
60,858 |
81,424 |
企業結合による取得 |
3 |
614 |
103 |
- |
- |
720 |
売却又は処分 |
△534 |
△852 |
△531 |
△3,019 |
- |
△4,936 |
減価償却費 |
△12,917 |
△30,856 |
△11,487 |
△213 |
- |
△55,473 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
建設仮勘定から振替 |
13,310 |
28,965 |
6,481 |
- |
△48,707 |
49 |
為替換算差額 |
8,091 |
11,271 |
1,813 |
1,725 |
1,921 |
24,821 |
その他 |
40 |
△43 |
△242 |
△83 |
223 |
△105 |
期末残高 |
|
|
|
|
|
|
(注)1.有形固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産については、注記「16.リース」に記載しております。
2.有形固定資産の取得のために受領した政府補助金の金額は、当連結会計年度において、2,517百万円であり、取得原価より控除しております。なお、政府補助金に付随する未履行の条件もしくはその他の偶発事象はありません。
有形固定資産の取得原価と減価償却累計額及び減損損失累計額と帳簿価額との関係は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
取得原価 |
|
|
|
|
|
|
減価償却累計額及び減損損失累計額 |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
△ |
期末残高 |
131,734 |
145,802 |
26,099 |
110,742 |
36,993 |
451,370 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具、器具及び備品 |
土地 |
建設仮勘定 |
合計 |
取得原価 |
|
|
|
|
|
|
減価償却累計額及び減損損失累計額 |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
△ |
期末残高 |
144,492 |
164,455 |
28,159 |
109,476 |
51,288 |
497,870 |
減価償却費は連結損益計算書の売上原価及び販売費及び一般管理費に計上しております。
15.のれん及び無形資産
(1)増減表
のれん及び無形資産の帳簿価額の期中増減は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
ソフトウエア |
商標権 |
顧客関連資産 |
技術関連資産 |
その他 |
合計 |
||
期首残高 |
42,865 |
3,927 |
4,243 |
3,273 |
3,262 |
3,085 |
17,790 |
購入による取得 |
- |
1,708 |
- |
- |
- |
560 |
2,268 |
企業結合による 取得 |
2,853 |
488 |
28 |
1,597 |
- |
209 |
2,322 |
償却費 |
- |
△1,322 |
△40 |
△684 |
△631 |
△489 |
△3,166 |
減損損失 |
- |
△27 |
- |
- |
- |
△1 |
△28 |
為替換算差額 |
614 |
31 |
118 |
92 |
64 |
43 |
348 |
その他 |
- |
71 |
- |
- |
- |
△6 |
65 |
期末残高 |
|
|
|
|
|
|
|
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
ソフトウエア |
商標権 |
顧客関連資産 |
技術関連資産 |
その他 |
合計 |
||
期首残高 |
46,332 |
4,876 |
4,349 |
4,278 |
2,695 |
3,401 |
19,599 |
購入による取得 |
- |
1,480 |
- |
- |
- |
666 |
2,146 |
企業結合による 取得 |
240 |
27 |
- |
- |
- |
12 |
39 |
償却費 |
- |
△1,407 |
△37 |
△725 |
△675 |
△588 |
△3,432 |
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
為替換算差額 |
1,151 |
82 |
131 |
178 |
124 |
160 |
675 |
その他 |
△1 |
△29 |
△0 |
- |
- |
44 |
15 |
期末残高 |
|
|
|
|
|
|
|
のれん及び無形資産の取得原価と償却累計額及び減損損失累計額と帳簿価額との関係は、次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
ソフトウエア |
商標権 |
顧客関連資産 |
技術関連資産 |
その他 |
合計 |
||
取得原価 |
|
|
|
|
|
|
|
償却累計額及び 減損損失累計額 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
期末残高 |
46,332 |
4,876 |
4,349 |
4,278 |
2,695 |
3,401 |
19,599 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
ソフトウエア |
商標権 |
顧客関連資産 |
技術関連資産 |
その他 |
合計 |
||
取得原価 |
|
|
|
|
|
|
|
償却累計額及び 減損損失累計額 |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
期末残高 |
47,722 |
5,029 |
4,443 |
3,731 |
2,144 |
3,695 |
19,042 |
償却費は連結損益計算書の売上原価及び販売費及び一般管理費に計上しております。
(2)重要なのれん及び無形資産
のれんのうち重要なものは、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
資金生成単位等 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
エイブリック株式会社 |
22,677 |
22,677 |
株式会社ユーシン |
9,179 |
9,179 |
Minebea Intec GmbH |
4,151 |
4,655 |
本多通信工業株式会社 |
2,853 |
2,853 |
無形資産のうち重要なものは、本多通信工業株式会社並びにエイブリック株式会社の取得により発生した顧客関連資産であります。本多通信工業株式会社の顧客関連資産の帳簿価額は、前連結会計年度と当連結会計年度においてそれぞれ1,465百万円及び1,394百万円であります。エイブリック株式会社の顧客関連資産の帳簿価額は、前連結会計年度と当連結会計年度においてそれぞれ1,333百万円及び1,166百万円であります。
無形資産のうち耐用年数を確定できない資産は、前連結会計年度と当連結会計年度において、それぞれ4,395百万円及び4,489百万円であります。このうち、主なものは企業結合時に取得した商標権であり、事業が継続する限り存続するため、耐用年数を確定できないものと判断しております。
(3)研究開発費
前連結会計年度及び当連結会計年度における売上原価及び販売費及び一般管理費に計上された研究開発費は、それぞれ38,754百万円、42,662百万円であります。なお、資産に計上された開発費の影響は軽微です。
16.リース
借手側
当社グループは、借手として、主に建物等の不動産や機械装置及び運搬具を賃借しております。リース契約には更新オプションを含むものがありますが、エスカレーション条項を含む重要なリース契約はありません。また、リース契約によって課された重要な制限(追加借入及び追加リースに関する制限等)はありません。
① 使用権資産に関連する損益及びキャッシュ・アウトフロー
使用権資産に関連する損益及びキャッシュ・アウトフローは次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
使用権資産の減価償却費 |
|
|
建物及び建物附属設備 |
2,964 |
3,161 |
機械装置及び運搬具 |
811 |
1,129 |
工具、器具及び備品 |
212 |
238 |
土地 |
122 |
208 |
合計 |
4,109 |
4,736 |
リース負債に係る金利費用 |
421 |
492 |
短期リースに係る費用 |
1,428 |
1,560 |
少額資産のリースに係る費用 |
510 |
657 |
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額 |
9,005 |
9,800 |
② 使用権資産の帳簿価額
使用権資産の帳簿価額の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
使用権資産 |
|
|
建物及び建物附属設備 |
10,429 |
9,934 |
機械装置及び運搬具 |
1,802 |
2,211 |
工具、器具及び備品 |
726 |
481 |
土地 |
1,809 |
1,869 |
合計 |
14,766 |
14,495 |
前連結会計年度における使用権資産の新規契約による増加は4,016百万円、企業結合による増加は3,392百万円であります。当連結会計年度における使用権資産の新規契約による増加は3,356百万円、企業結合による増加は114百万円であります。
③ リース負債
リース負債の満期分析については、注記「36.金融商品 (4)流動性リスク」に記載しております。
17.非金融資産の減損
(1)認識した減損損失及び資産の種類別内訳
当社グループは前連結会計年度において11,066百万円の減損損失を計上しており、連結損益計算書の「その他の費用」に計上しております。
なお、当連結会計年度においては、重要な減損損失は生じておりません。
|
(単位:百万円) |
種類別 |
減損損失額 |
建物及び構築物 |
2,643 |
機械装置及び運搬具 |
6,815 |
工具、器具及び備品 |
929 |
土地 |
205 |
建設仮勘定 |
446 |
ソフトウエア |
27 |
その他無形資産 |
1 |
合計 |
11,066 |
(2)減損損失を認識した主な資産及びセグメントの内訳
前連結会計年度において減損損失を認識した主な資産及びセグメントの内訳は、以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度においては、重要な減損損失は生じておりません。
① モーター・ライティング&センシング事業セグメント
コロナ禍においては、巣ごもり需要からくるデータ量の増加に伴い、データセンター向けHDDの旺盛な需要が続きましたが、世界的にコロナ後を迎える局面に入ったことで、当面の需要予測に重要な変化が生じております。当該事業環境の変化や直近の受注実績等を踏まえ、将来想定される販売数量及び収益性が当初の事業計画よりも大幅に低下したことから、スピンドルモーター事業部で4,993百万円の減損損失を認識しております。
減損対象となる事業用資産に係る回収可能価額(10,711百万円)は、主として使用価値により測定しており、税引前割引率18.7%を用いて、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定しております。
|
|
|
(単位:百万円) |
所在地 |
資金生成単位 |
種類 |
金額 |
タイ |
スピンドルモーター事業部 |
建物及び構築物 |
342 |
|
|
機械装置及び運搬具 |
3,499 |
|
|
工具、器具及び備品 |
313 |
|
|
小計 |
4,154 |
|
遊休資産 |
建物及び構築物 |
839 |
|
|
小計 |
839 |
|
|
計 |
4,993 |
② セミコンダクタ&エレクトロニクス事業セグメント
一部の大口顧客による調達先の変更等により、増設した特定の資産グループについて、転用を含め、将来の使用の可能性がなくなったことから、処分費用控除後の公正価値をゼロと評価し、スマート製品事業部で2,496百万円の減損損失を認識しております。
減損対象となる事業用資産の公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類されます。
|
|
|
(単位:百万円) |
所在地 |
資金生成単位 |
種類 |
金額 |
タイ |
遊休資産 |
建物及び構築物 |
401 |
|
|
機械装置及び運搬具 |
1,987 |
|
|
工具、器具及び備品 |
108 |
|
|
計 |
2,496 |
③ アクセスソリューションズ事業セグメント
自動車業界は、半導体供給不足問題、原材料の価格高騰、エネルギー価格の高騰など、事業環境等の変化により、当該資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回ったため、3,245百万円の減損損失を認識しております。回収可能価額(車載デバイス事業部:1,767百万円、MINEBEA ACCESSSOLUTIONS SLOVAKIA S.R.O(旧社名U-Shin Slovakia s.r.o):2,120百万円、Minebea AccessSolutions Hungary Ltd.(旧社名U-SHIN EUROPE LTD.):905百万円)は、処分費用控除後の公正価値をもって評価し、減損対象となる事業用資産の公正価値ヒエラルキーはレベル3に分類されます。
|
|
|
(単位:百万円) |
所在地 |
資金生成単位 |
種類 |
金額 |
主に日本、 |
車載デバイス事業部 |
建物及び構築物 |
900 |
|
機械装置及び運搬具 |
591 |
|
|
|
工具、器具及び備品 |
390 |
|
|
その他 |
167 |
|
|
計 |
2,048 |
スロバキア |
MINEBEA ACCESSSOLUTIONS |
建物及び構築物 |
151 |
|
SLOVAKIA S.R.O |
機械装置及び運搬具 |
327 |
|
|
工具、器具及び備品 |
77 |
|
|
その他 |
138 |
|
|
計 |
693 |
ハンガリー |
Minebea AccessSolutions |
建物及び構築物 |
10 |
|
Hungary Ltd. |
機械装置及び運搬具 |
80 |
|
|
工具、器具及び備品 |
40 |
|
|
その他(建設仮勘定等) |
374 |
|
|
計 |
504 |
合計 |
3,245 |
(3)のれんの減損テスト
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テストの回収可能価額は、マネジメントが承認した今後3年間もしくは5年間の事業計画を基礎としたキャッシュ・フロー予測を使用し、マネジメントが承認した事業計画の期間を超えるキャッシュ・フローに関しては見込み成長率を用いて推定した使用価値に基づき測定しております。
重要なのれんの使用価値の測定に使用した税引前の割引率は、次のとおりであります。
|
|
(単位:%) |
資金生成単位等 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
エイブリック株式会社 |
12.0 |
11.2 |
株式会社ユーシン |
13.9 |
15.1 |
Minebea Intec GmbH |
16.8 |
15.4 |
本多通信工業株式会社 |
15.3 |
11.8 |
その他ののれん及び耐用年数を確定できない無形資産の使用価値の測定に使用した割引率は、9.2~12.8%(前連結会計年度は8.4~12.6%)であります。
当連結会計年度において、いずれの資金生成単位等においても、回収可能価額が帳簿価額を上回っているため減損損失を認識しておりません。株式会社ユーシンにおいては、「4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定 (2)資産の減損テスト」に記載のとおり、主要な仮定となる将来の販売数量及び割引率が見直された場合に減損損失が生じる可能性があります。また、Minebea Intec GmbH及び本多通信工業株式会社においては、将来の業績が事業計画を大幅に下回った場合のほか、それぞれ割引率が0.7%(前連結会計年度は2.6%)及び1.5%(前連結会計年度は2.5%)上昇した場合に減損損失が生じる可能性があります。
なお、エイブリック株式会社においては、回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っていることから、主要な仮定が合理的な範囲で変動したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しております。
18.法人所得税
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
繰延税金資産 |
|
|
未払賞与 |
4,364 |
3,683 |
有給休暇債務 |
1,526 |
1,551 |
退職給付に係る負債 |
4,348 |
3,760 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 資本性金融商品 |
454 |
450 |
棚卸資産 |
2,147 |
2,071 |
未実現棚卸資産売却益 |
1,675 |
1,931 |
有形固定資産 |
7,645 |
6,491 |
減損損失 |
3,787 |
3,244 |
繰越欠損金 |
1,997 |
2,797 |
試験研究費 |
1,570 |
4,776 |
製品補償損失引当金 |
731 |
566 |
その他 |
5,968 |
5,692 |
合計 |
36,212 |
37,012 |
繰延税金負債 |
|
|
有形固定資産・無形資産 |
12,248 |
12,127 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 資本性金融商品 |
2,097 |
2,674 |
子会社の留保利益 |
3,199 |
4,828 |
その他 |
5,838 |
2,741 |
合計 |
23,382 |
22,370 |
繰延税金資産の純額 |
12,830 |
14,642 |
繰延税金資産又は繰延税金負債の純額の変動の内容は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
繰延税金資産の純額 |
|
|
期首残高 |
11,240 |
12,830 |
純利益を通じて認識 |
△2,372 |
△208 |
その他の包括利益において認識 |
△1,378 |
1,233 |
企業結合等に伴う繰延税金資産(負債)の増減等 |
4,090 |
4 |
その他(注) |
1,250 |
783 |
期末残高 |
12,830 |
14,642 |
(注)その他には為替換算差額が含まれております。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
将来減算一時差異 |
35,528 |
32,815 |
税務上の繰越欠損金 |
45,390 |
61,786 |
繰越税額控除 |
2,604 |
2,921 |
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
1年目 |
910 |
12,669 |
2年目~5年目 |
18,186 |
13,218 |
5年目以降 |
4,913 |
7,730 |
失効期限の定めなし |
21,381 |
28,169 |
合計 |
45,390 |
61,786 |
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、繰越税額控除の失効期限別内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
1年目 |
126 |
107 |
2年目~5年目 |
235 |
302 |
5年目以降 |
395 |
450 |
失効期限の定めなし |
1,848 |
2,062 |
合計 |
2,604 |
2,921 |
前連結会計年度及び当連結会計年度の繰延税金資産のうち、前連結会計年度又は当連結会計年度に損失が生じており、繰延税金資産の回収可能性が将来の課税所得の有無に依存している納税主体に帰属しているものは、それぞれ797百万円及び582百万円であります。当社グループは繰延税金資産の回収可能性の評価において、予定される繰延税金負債の取崩し、予測される将来課税所得及びタックスプランニングを考慮しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度において繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は、それぞれ280,651百万円及び354,500百万円であります。これらは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識しておりません。
(2)法人所得税費用
法人所得税費用の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当期税金費用 |
16,435 |
20,091 |
繰延税金費用 |
|
|
一時差異等の発生と解消 |
2,925 |
284 |
未認識の繰延税金資産の増減 |
△553 |
△76 |
合計 |
18,807 |
20,299 |
従前は未認識であった税務上の欠損金又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、当期税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ113百万円及び180百万円であり、これらは当期税金費用に含めております。
また、従前は未認識であった税務上の欠損金又は過去の期間の一時差異から生じた便益のうち、繰延税金費用の減額のために使用した額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ191百万円及び84百万円であり、これらは当期税金費用に含めております。
(3)実効税率の調整
法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異について、原因となった主な項目の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:%) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
法定実効税率 |
30.6 |
30.6 |
(調整) |
|
|
海外子会社の税率差 |
△2.6 |
△5.2 |
未認識の繰延税金資産 |
△0.6 |
△0.1 |
交際費等永久に損金に算入されない項目 |
0.4 |
0.6 |
負ののれん発生益 |
△7.9 |
△0.1 |
過年度法人税等 |
0.2 |
0.1 |
その他 |
0.3 |
1.0 |
税効果会計適用後の法人税等の負担率 |
20.4 |
26.9 |
(4)グローバル・ミニマム課税
当社グループは、2023年5月に公表されたIAS第12号の改訂「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」を適用しております。当該改訂に従い、第2の柱モデルルールに関する税制から生じる税金については、これに関する繰延税金の認識及び開示を行っておりません。
なお、日本においては令和5年度税制改正において、グローバル・ミニマム課税に対応する法人税が創設され、それに係る規定を含めた「所得税法などの一部を改正する法律」(令和5年法律第3号)(以下、「改正法人税法」)が2023年3月28日に成立しております。改正法人税法では、グローバル・ミニマム課税ルールのうち、所得合算ルール(IIR)が導入されており、2024年4月1日以後開始事業年度より、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになりますが、当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。
19.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
支払手形及び買掛金 |
135,838 |
154,544 |
その他 |
36,173 |
41,998 |
合計 |
172,011 |
196,542 |
営業債務及びその他の債務は、償却原価で測定する金融負債に分類しております。
20.社債及び借入金等
(1)金融負債
社債及び借入金、リース負債の内訳は、次のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
平均利率 (%) |
返済期限 |
短期借入金 |
172,043 |
139,853 |
1.48 |
- |
1年内返済予定の長期借入金 |
11,001 |
7,385 |
0.38 |
- |
短期リース負債 |
5,184 |
5,727 |
2.39 |
- |
社債 (注) |
39,777 |
39,832 |
0.39 |
2027年1月~2027年11月 |
長期借入金 |
131,510 |
175,313 |
0.38 |
2025年4月~2030年9月 |
長期リース負債 |
16,489 |
15,855 |
2.39 |
2025年4月~2062年9月 |
合計 |
376,004 |
383,965 |
- |
- |
流動負債 |
188,228 |
152,965 |
- |
- |
非流動負債 |
187,776 |
231,000 |
- |
- |
合計 |
376,004 |
383,965 |
- |
- |
社債及び借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しております。
(注)社債の発行条件の要約は次のとおりであります。
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
会社名 |
銘柄 |
発行 年月日 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
利率 (%) |
担保 |
償還期限 |
ミネベアミツミ 株式会社 |
第9回国内無担保社債 |
2017年 1月16日 |
14,880 |
14,912 |
0.35 |
無担保 |
2027年 1月18日 |
ミネベアミツミ 株式会社 |
第10回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(グリーンボンド) |
2022年 11月25日 |
24,897 |
24,920 |
0.42 |
無担保 |
2027年 11月25日 |
合計 |
- |
- |
39,777 |
39,832 |
- |
- |
- |
(2)担保差入資産及び対応する負債
該当事項はありません。
(3)財務活動に係る負債の変動
財務活動に係る負債の変動は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
2022年 4月1日 |
キャッシュ・フローを伴う変動 |
キャッシュ・フローを伴わない変動 |
2023年 3月31日 |
|||
新規の リース |
企業結合に よる変動 |
為替換算に よる変動 |
その他の 変動 |
||||
短期借入金 |
145,342 |
5,843 |
- |
18,052 |
2,807 |
△1 |
172,043 |
長期借入金 |
97,231 |
41,528 |
- |
3,933 |
△15 |
△166 |
142,511 |
社債 (注) |
28,138 |
25,000 |
- |
- |
- |
△13,361 |
39,777 |
リース負債 |
18,221 |
△6,646 |
6,255 |
3,863 |
518 |
△538 |
21,673 |
(注) 社債のその他の変動には、転換社債型新株予約権付社債の転換による減少13,290百万円が含まれております。 詳細に関しては注記「25.資本及びその他の資本項目 (2)自己株式」に記載しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
||
|
2023年 4月1日 |
キャッシュ・フローを伴う変動 |
キャッシュ・フローを伴わない変動 |
2024年 3月31日 |
|||
新規の リース |
企業結合に よる変動 |
為替換算に よる変動 |
その他の 変動 |
||||
短期借入金 |
172,043 |
△37,189 |
- |
1,586 |
3,735 |
△322 |
139,853 |
長期借入金 |
142,511 |
40,429 |
- |
71 |
- |
△313 |
182,698 |
社債 |
39,777 |
△26 |
- |
26 |
- |
55 |
39,832 |
リース負債 |
21,673 |
△7,091 |
5,989 |
115 |
955 |
△59 |
21,582 |
21.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
預り金 |
2,425 |
2,346 |
その他 |
325 |
310 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
デリバティブ負債 |
2,795 |
4,993 |
リース負債 |
21,673 |
21,582 |
合計 |
27,218 |
29,231 |
流動負債 |
10,178 |
12,840 |
非流動負債 |
17,040 |
16,391 |
合計 |
27,218 |
29,231 |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債には、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債は含まれておりません。
22.引当金
引当金の内訳及び増減は次のとおりであります。
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
環境整備費 引当金 |
リストラクチャリング引当金 |
製品補償損失 引当金 |
その他の引当金 |
合計 |
期首残高 |
380 |
2,817 |
960 |
383 |
4,540 |
企業結合による取得 |
- |
- |
2,211 |
123 |
2,334 |
繰入額及び戻入額 |
802 |
0 |
170 |
- |
972 |
割引計算の期間利息費用 |
4 |
- |
- |
1 |
5 |
目的使用による減少 |
△137 |
△1,520 |
△476 |
△343 |
△2,476 |
在外営業活動体の換算差額 |
49 |
26 |
68 |
0 |
143 |
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
期末残高 |
1,098 |
1,323 |
2,933 |
164 |
5,518 |
流動負債 |
597 |
905 |
2,442 |
- |
3,944 |
非流動負債 |
501 |
418 |
491 |
164 |
1,574 |
合計 |
1,098 |
1,323 |
2,933 |
164 |
5,518 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
環境整備費 引当金 |
リストラクチャリング引当金 |
製品補償損失 引当金 |
その他の引当金 |
合計 |
期首残高 |
1,098 |
1,323 |
2,933 |
164 |
5,518 |
企業結合による取得 |
19 |
- |
- |
- |
19 |
繰入額及び戻入額 |
386 |
△98 |
160 |
- |
448 |
割引計算の期間利息費用 |
37 |
- |
- |
1 |
38 |
目的使用による減少 |
△228 |
△958 |
△491 |
△17 |
△1,694 |
在外営業活動体の換算差額 |
158 |
115 |
207 |
0 |
480 |
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
期末残高 |
1,470 |
382 |
2,809 |
148 |
4,809 |
流動負債 |
1,333 |
300 |
2,326 |
- |
3,959 |
非流動負債 |
137 |
82 |
483 |
148 |
850 |
合計 |
1,470 |
382 |
2,809 |
148 |
4,809 |
① 環境整備費引当金
環境対策費用として、今後発生が見込まれる費用について合理的に見積られる金額を計上しております。これらの費用の支払時期は、将来の事業計画等により影響を受けます。
② リストラクチャリング引当金
構造改革計画の決定に基づき、今後発生が見込まれる費用について、合理的に見積られる金額を計上しております。これらの費用の支払時期は、将来の事業計画等により影響を受けます。
③ 製品補償損失引当金
製品の補償費用として、今後発生が見込まれる費用について、合理的に見積られる金額を計上しております。これらの費用の支払時期は、主に連結会計年度末から1年以内と見込まれます。
23.その他の負債
その他の負債の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
未払費用 |
37,436 |
39,822 |
未払賞与 |
18,047 |
17,311 |
その他 |
10,856 |
14,225 |
合計 |
66,339 |
71,358 |
流動負債 |
62,481 |
65,324 |
非流動負債 |
3,858 |
6,034 |
合計 |
66,339 |
71,358 |
24.退職後給付
当社及び一部の国内子会社は、当社及び子会社が運営する企業年金制度を含む確定給付年金制度を採用しております。企業年金制度は、法定要件を遵守し当社グループが管理しております。当社グループは、制度加入者の利益を最優先にして行動するよう法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。
確定給付年金制度を採用している一部の海外子会社には、英国における積立型の確定給付型制度や、タイにおける非積立型の確定給付型制度が含まれております。
確定給付年金制度では、一時金又は年金で支給いたします。給付額は、通常、勤務期間、退職時の給与、及び一部の海外子会社ではインフレ率などその他の要因に基づいて決定されます。
また、一部の国内子会社及び海外子会社は、確定拠出型の退職給付制度を設けております。
(1)確定給付制度債務及び制度資産の調整表
確定給付制度債務及び制度資産と連結財政状態計算書に計上された退職給付に係る負債及び資産の純額との関係は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
積立型の確定給付制度債務 |
76,813 |
76,373 |
制度資産 |
△78,229 |
△85,755 |
小計 |
△1,416 |
△9,382 |
非積立型の確定給付制度債務 |
18,806 |
20,080 |
資産上限額の影響 |
2,181 |
11,580 |
合計 |
19,571 |
22,278 |
連結財政状態計算書上の金額 |
|
|
退職給付に係る負債 |
24,132 |
24,784 |
退職給付に係る資産 |
△4,561 |
△2,506 |
連結財政状態計算書に計上された 負債と資産の純額 |
19,571 |
22,278 |
(注)退職給付に係る資産は、その他の非流動資産に含まれております。
(2)確定給付制度債務の調整表
確定給付制度債務の増減は次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
期首残高 |
82,449 |
95,619 |
当期勤務費用 |
3,298 |
3,729 |
利息費用 |
1,156 |
1,877 |
再測定による増減 |
|
|
数理計算上の差異-人口統計上の仮定の変更 |
△36 |
287 |
数理計算上の差異-財務上の仮定の変更 |
△6,528 |
△159 |
数理計算上の差異-実績の修正 |
510 |
△1,283 |
給付支払額 |
△4,548 |
△6,143 |
過去勤務費用 |
54 |
6 |
在外営業活動体の換算差額 |
1,430 |
2,913 |
企業結合の影響額 |
16,376 |
- |
その他 |
1,458 |
△393 |
確定給付制度債務の期末残高 |
95,619 |
96,453 |
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、次のとおりであります。
|
|
(単位:年) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
加重平均デュレーション |
13.5 |
10.8 |
(3)制度資産の調整表
制度資産の増減は次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
期首残高 |
65,022 |
78,229 |
利息収益 |
898 |
1,479 |
再測定による増減 |
|
|
制度資産に係る収益(利息収益を除く) |
△4,320 |
6,593 |
事業主からの拠出額 |
2,591 |
3,043 |
給付の支払額 |
△2,690 |
△3,933 |
在外営業活動体の換算差額 |
233 |
1,047 |
企業結合の影響額 |
15,074 |
- |
その他 |
1,421 |
△703 |
制度資産の公正価値の期末残高 |
78,229 |
85,755 |
なお、当社グループは2025年3月期に3,097百万円の掛金を拠出する予定であります。
(4)資産上限額の影響の調整表
資産上限額の影響の増減は次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
期首残高 |
- |
2,181 |
再測定による増減 |
|
|
資産上限額の影響の増減 |
2,181 |
9,399 |
期末残高 |
2,181 |
11,580 |
(5)制度資産の主な内訳
制度資産合計に対する主な分類ごとの内訳は、次のとおりであります。
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
||||
活発な市場 における公表市場価格が あるもの |
活発な市場 における公表市場価格が ないもの |
合計 |
活発な市場 における公表市場価格が あるもの |
活発な市場 における公表市場価格が ないもの |
合計 |
|
資本性金融商品 |
|
|
|
|
|
|
国内株式 |
16,088 |
- |
16,088 |
18,528 |
- |
18,528 |
海外株式 |
11,435 |
- |
11,435 |
13,189 |
- |
13,189 |
負債性金融商品 |
|
|
|
|
|
|
国内債券 |
11,077 |
7,795 |
18,872 |
11,350 |
8,418 |
19,768 |
海外債券 |
5,854 |
5,342 |
11,196 |
6,747 |
5,760 |
12,507 |
合同運用信託 |
|
|
|
|
|
|
資本性及び負債性金融商品 |
- |
2,697 |
2,697 |
- |
2,786 |
2,786 |
保険商品 |
- |
2,546 |
2,546 |
- |
2,655 |
2,655 |
その他 |
- |
843 |
843 |
- |
1,460 |
1,460 |
生保一般勘定 |
- |
7,654 |
7,654 |
0 |
7,642 |
7,642 |
現金及び現金同等物 |
5,789 |
- |
5,789 |
5,748 |
- |
5,748 |
その他 |
30 |
1,079 |
1,109 |
31 |
1,440 |
1,471 |
合計 |
50,273 |
27,956 |
78,229 |
55,593 |
30,161 |
85,754 |
当社グループの制度資産の運用方針は、社内規程に従い、将来にわたる確定給付制度債務の支払を確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としております。具体的には、毎年度定める許容リスクの範囲内で目標収益率及び投資資産別の資産構成割合を設定し、その割合を維持することにより運用を行います。資産構成割合の見直しにあたっては、従業員の人員構成や予測される将来の支払時期などを考慮しており、確定給付債務の変動及びその支払に備える制度資産の構成について必要に応じて検討を行っております。
(6)数理計算上の仮定に関する事項
数理計算上の仮定の主要なものは、次のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:%) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
||
国内 |
海外 |
国内 |
海外 |
|
割引率 |
1.3 |
3.8 |
1.4 |
3.9 |
昇給率 |
2.2 |
- |
2.2 |
- |
物価上昇率 |
- |
2.5 |
- |
2.7 |
(7)感応度分析
主要な基礎率の変化が確定給付制度債務に与える感応度は次のとおりであります。これらの感応度のそれぞれは、その他の変数が一定との前提を置いておりますが、実際には独立して変化するとは限りません。なお、マイナスは確定給付制度債務の減少を、プラスは確定給付制度債務の増加を表しております。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
割引率が0.5%上昇した場合 |
△6,439 |
△5,182 |
|
割引率が0.5%低下した場合 |
6,469 |
5,262 |
(8)確定拠出制度
前連結会計年度及び当連結会計年度における確定拠出型年金制度の拠出額は、それぞれ2,700百万円、2,547百万円であります。
25.資本及びその他の資本項目
(1)資本金
① 授権株式数
授権株式数は、普通株式1,000,000,000株であります。
② 全額払込済みの発行済株式
発行済株式総数の増減は次のとおりであります。
|
|
(単位:株) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
株式の種類 |
普通株式 |
普通株式 |
発行済株式総数 |
|
|
期首残高 |
427,080,606 |
427,080,606 |
期中増減 |
- |
- |
期末残高 |
427,080,606 |
427,080,606 |
当社の発行する株式は、全て権利内容に何ら限定のない無額面の普通株式であります。
(2)自己株式
自己株式数の増減は次のとおりであります。
|
|
(単位:株) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
自己株式の株式数 |
|
|
期首残高 |
20,934,199 |
18,699,377 |
期中増減 |
△2,234,822 |
3,994,892 |
期末残高 |
18,699,377 |
22,694,269 |
前連結会計年度における自己株式数の増減は、主に取締役会決議による自己株式の取得による増加(4,184,000株、10,000百万円)、転換社債型新株予約権付社債の転換請求に伴う自己株式の処分による減少(6,416,819株、11,735百万円)であります。当連結会計年度における自己株式数の増減は、主に取締役会決議による自己株式の取得による増加(4,000,000株、9,644百万円)であります。
(3)剰余金
① 資本剰余金
会社法では、株式の発行に対しての払込又は給付した額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれる資本準備金に組み入れることが規定されております。
② 利益剰余金
会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益剰余金に含まれる利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。
26.配当金
(1)配当金支払額
配当金の支払額は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
決議日 |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2022年6月29日 定時株主総会 (注)1 |
普通株式 |
7,310 |
18.00 |
2022年3月31日 |
2022年6月30日 |
2022年11月2日 取締役会 (注)2 |
普通株式 |
8,251 |
20.00 |
2022年9月30日 |
2022年11月29日 |
(注)1.配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
2.配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
決議日 |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2023年6月29日 定時株主総会 (注)1 |
普通株式 |
8,168 |
20.00 |
2023年3月31日 |
2023年6月30日 |
2023年11月2日 取締役会 (注)2 |
普通株式 |
8,125 |
20.00 |
2023年9月30日 |
2023年11月29日 |
(注)1.配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
2.配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
(2)配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
決議日 |
株式の種類 |
配当の原資 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり 配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2023年6月29日 定時株主総会(注) |
普通株式 |
利益剰余金 |
8,168 |
20.00 |
2023年3月31日 |
2023年6月30日 |
(注)配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
決議日 |
株式の種類 |
配当の原資 |
配当金の総額 (百万円) |
1株当たり 配当額 (円) |
基準日 |
効力発生日 |
2024年6月27日 定時株主総会(注) |
普通株式 |
利益剰余金 |
8,088 |
20.00 |
2024年3月31日 |
2024年6月28日 |
(注)配当金総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口に対する配当金2百万円を含めておりません。
これは役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する連結財務諸表提出会社株式を自己株式として認識しているためであります。
27.売上高
(1)収益の分解
分解した収益とセグメント収益との関連
主要な製品ごとの売上高と関連するセグメントの情報は、次のとおりであります。
収益は、全て顧客との契約に基づくものであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)4 |
合計 |
|||
プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
|||
ボールベアリング |
146,213 |
- |
- |
- |
- |
146,213 |
ロッドエンドベアリング ・ファスナー |
35,190 |
- |
- |
- |
- |
35,190 |
ピボットアッセンブリー |
15,897 |
- |
- |
- |
- |
15,897 |
モーター |
- |
272,934 |
- |
- |
- |
272,934 |
エレクトロデバイス |
- |
51,561 |
- |
- |
- |
51,561 |
センシングデバイス |
- |
37,486 |
- |
- |
- |
37,486 |
セミコンダクタ& エレクトロニクス製品 (注)2 |
- |
- |
530,079 |
- |
- |
530,079 |
アクセス製品(注)3 |
- |
- |
- |
194,699 |
- |
194,699 |
その他 |
- |
4,294 |
- |
- |
3,850 |
8,144 |
合計 |
197,300 |
366,275 |
530,079 |
194,699 |
3,850 |
1,292,203 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
その他 (注)4 |
合計 |
|||
プレシジョンテクノロジーズ |
モーター・ライティング&センシング |
セミコンダクタ&エレクトロニクス |
アクセスソリューションズ |
|||
ボールベアリング |
148,751 |
- |
- |
- |
- |
148,751 |
ロッドエンドベアリング ・ファスナー |
45,171 |
- |
- |
- |
- |
45,171 |
ピボットアッセンブリー |
17,484 |
- |
- |
- |
- |
17,484 |
モーター |
- |
280,183 |
- |
- |
- |
280,183 |
エレクトロデバイス |
- |
49,287 |
- |
- |
- |
49,287 |
センシングデバイス |
- |
35,740 |
- |
- |
- |
35,740 |
セミコンダクタ& エレクトロニクス製品 (注)2 |
- |
- |
494,717 |
- |
- |
494,717 |
アクセス製品(注)3 |
- |
- |
- |
322,108 |
- |
322,108 |
その他 |
- |
4,178 |
- |
- |
4,508 |
8,686 |
合計 |
211,406 |
369,388 |
494,717 |
322,108 |
4,508 |
1,402,127 |
(注)1.グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しております。
2.セミコンダクタ&エレクトロニクス製品には、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品及びスマート製品が含まれております。
3.アクセス製品には、自動車部品、産業機器用部品が含まれております。
4.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、ソフトウエアの設計、開発及び自社製機械が主な製品であります。
5.当連結会計年度より、従来の「機械加工品事業」「電子機器事業」「ミツミ事業」「ユーシン事業」を「プレシジョンテクノロジーズ事業」「モーター・ライティング&センシング事業」「セミコンダクタ&エレクトロニクス事業」「アクセスソリューションズ事業」に名称変更しております。この報告セグメントの名称変更が収益の分解情報に与える影響はありません。
また、前連結会計年度の収益の分解情報については、変更後の名称により作成したものを記載しております。
6.2022年9月16日に取得した本多通信工業株式会社の製品はセミコンダクタ&エレクトロニクス製品及びその他製品に、2023年1月27日に取得したミネベア アクセスソリューションズ株式会社の製品はアクセス製品に含まれております。
(2)重要な判断
① 物品の販売
収益は、企業の通常の活動過程で生ずる当会計期間中の経済的便益の増加のうち持分の増加を生じるものであり、既に充足した履行義務に対して当該履行義務に配分した取引価格に基づき当社グループが権利を得たと見込んでいる対価の金額にて測定しております。収益は、返品、値引き及び割戻し並びに売上に関する税金を控除した純額で測定しております。
また、収益は、顧客との契約に基づき、物品の支配が顧客に移転することにより履行義務が充足した時点で認識しております。物品の支配の移転時期は、個々の販売契約の条件によって異なります。ほとんどの場合では、物品が顧客の倉庫に引き渡された時点で移転します。ただし、一部の場合では顧客の検収が完了した時点で、又は港において荷積みした時点で移転します。
② サービスの提供
当社グループは、主にセンシングデバイスの保守サービスを顧客に提供しております。保守サービスには検査、プロセス最適化、改善提案などが含まれます。保守サービス契約については、履行義務が主に時の経過につれて充足されるため、顧客との契約に係る取引額を契約期間にわたり均等に収益認識しております。
約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。また、対価については、履行義務の充足時点から概ね2ヶ月以内に支払を受けております。
(3)契約残高
当社グループにおける契約残高の内訳は、次のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
2022年4月1日 |
2023年3月31日 |
顧客との契約から生じた債権 |
|
|
受取手形及び売掛金 |
236,546 |
279,667 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
2023年4月1日 |
2024年3月31日 |
顧客との契約から生じた債権 |
|
|
受取手形及び売掛金 |
279,667 |
293,644 |
(4)残存履行義務に配分した取引価格
当社グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引はありません。また、顧客との契約から生じる対価の中に取引価格に含まれていない重要な金額はありません。
(5)顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
当社グループにおいては、資産として認識しなければならない、契約を獲得するための増分コスト、及び履行に係る重要なコストはありません。
28.営業費用
営業費用の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
原材料仕入高 |
|
|
従業員給付費用 |
|
|
減価償却費及び償却費 |
|
|
荷造運賃 |
|
|
外注加工費 |
|
|
棚卸資産の増減 |
△ |
△ |
その他 |
|
|
合計 |
|
|
29.従業員給付費用
従業員給付費用の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
給与、賃金及び手当 |
266,076 |
299,835 |
退職給付費用 |
6,310 |
6,680 |
その他 |
6,650 |
9,541 |
合計 |
279,036 |
316,056 |
従業員給付費用は売上原価及び販売費及び一般管理費に計上しております。
30.その他の収益
その他の収益の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
受取賃貸料 |
|
|
固定資産売却益 |
|
|
保険配当金 |
|
|
受取保険金 |
|
|
負ののれん発生益 |
|
|
その他 |
|
|
合計 |
|
|
31.その他の費用
その他の費用の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
固定資産除売却損 |
|
|
環境整備費引当金繰入額 |
|
|
新型コロナウイルス対策関連費用(注)1 |
|
|
事業構造改革損失 |
|
|
減損損失(注)2 |
|
|
その他(注)3 |
|
|
合計 |
|
|
(注)1.新型コロナウイルス対策関連費用は、新型コロナウイルスに係る対策関連費用及び不稼働期間中の固定費であります。
2.減損損失の内訳は、注記「17.非金融資産の減損」に記載しております。
3.その他には、前連結会計年度において、売却目的の子会社の資産及び負債を公正価値で測定したことにより認識した損失1,108百万円が含まれております。
32.金融収益及び金融費用
(1)金融収益
金融収益の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
受取利息 |
|
|
償却原価で測定する金融資産 |
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
受取配当金 |
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
|
|
為替差益 |
|
|
その他 |
|
|
合計 |
|
|
受取配当金は、主に、期末において保有するその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に係るものであります。
(2)金融費用
金融費用の内訳は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
支払利息 |
|
|
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
その他 |
|
|
為替差損 |
|
|
合計 |
|
|
為替差損には通貨デリバティブの評価損益が含まれております。また、支払利息のその他にはリース利息が含まれております。詳細に関しては注記「16. リース」に記載しております。
33.その他の包括利益
その他の包括利益に含まれている、各項目別の当期発生額及び純損益への組替調整額並びに税効果の影響は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産 |
|
|
当期発生額 |
2,385 |
2,379 |
税効果調整前 |
2,385 |
2,379 |
税効果額 |
△741 |
△727 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する 金融資産 |
1,644 |
1,652 |
確定給付型退職給付制度の再測定 |
|
|
当期発生額 |
△446 |
△1,651 |
税効果調整前 |
△446 |
△1,651 |
税効果額 |
216 |
422 |
確定給付型退職給付制度の再測定 |
△230 |
△1,229 |
在外営業活動体の換算差額 |
|
|
当期発生額 |
25,070 |
51,914 |
税効果調整前 |
25,070 |
51,914 |
在外営業活動体の換算差額 |
25,070 |
51,914 |
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
当期発生額 |
△5,104 |
△8,896 |
組替調整額 |
9,701 |
2,700 |
税効果調整前 |
4,597 |
△6,196 |
税効果額 |
△853 |
1,538 |
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
3,744 |
△4,658 |
その他の包括利益合計 |
30,228 |
47,679 |
34.1株当たり利益
(1)基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
基本的1株当たり当期利益(円) |
178.23 |
133.05 |
希薄化後1株当たり当期利益(円) |
177.38 |
133.04 |
(2)基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益 |
|
|
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) |
73,152 |
54,035 |
利益調整額 |
- |
- |
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する当 期利益(百万円) |
73,152 |
54,035 |
基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する期中平均普通株式数 |
|
|
基本的1株当たり当期利益の計算に使用する期中 平均普通株式数(株) |
410,445,103 |
406,131,156 |
転換社債型新株予約権付社債による希薄化性潜在 普通株式の影響(株) |
1,922,405 |
- |
新株予約権による希薄化性潜在普通株式の影響 (株) |
25,989 |
25,990 |
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する期中平均普通株式数(株) |
412,393,497 |
406,157,146 |
35.株式に基づく報酬
(1)ストック・オプション制度の内容
当社は、ストック・オプション制度を採用しており、当社の取締役に対して付与されております。また、当社が発行するストック・オプションは、全て持分決済型株式報酬であります。
当社が発行するストック・オプションの内容は、次のとおりであります。
|
第1回 |
第2回 |
第3回 |
付与数 |
普通株式 47,000株 |
普通株式 42,000株 |
普通株式 25,200株 |
権利確定条件 |
付されておりません |
付されておりません |
付されておりません |
権利行使期限 |
2042年7月16日 |
2043年7月15日 |
2044年7月17日 |
行使価格 |
1円 |
1円 |
1円 |
(2)ストック・オプションの数及び加重平均行使価格
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
株式数 (株) |
加重平均行使価格 (円) |
株式数 (株) |
加重平均行使価格 (円) |
|
期首未行使残高 |
26,000 |
1 |
26,000 |
1 |
期中付与 |
- |
- |
- |
- |
期中行使 |
- |
- |
- |
- |
期中失効 |
- |
- |
- |
- |
期末未行使残高 |
26,000 |
1 |
26,000 |
1 |
期末行使可能残高 |
26,000 |
1 |
26,000 |
1 |
36.金融商品
(1)資本管理
当社グループは、持続的な成長を通じて、企業価値を最大化することを目指して資本管理をしております。
当社グループは、健全な財務体質の維持に関連する指標としてD/Eレシオを、資本の効率性と収益性に関連する指標としてROEを管理対象としております。
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
D/Eレシオ (注)1 |
0.6 |
0.5 |
ROE(%) (注)2 |
12.5 |
8.1 |
これらの指標については、経営者に定期的に報告され、モニタリングしております。なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制はありません。
(注)1.D/Eレシオは、有利子負債を資本合計で除して計算しております。
2.ROEは、親会社の所有者に帰属する当期利益を親会社の所有者に帰属する持分で除して計算しております。
(2)財務上のリスク管理
当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク、流動性リスク、為替リスク、金利リスク、市場価格の変動リスク)に晒されており、当該財務上のリスクを軽減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。また、当社グループは、デリバティブ取引を為替変動リスク又は金利変動リスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。
(3)信用リスク管理
① 信用リスク管理及び信用リスクに対する最大エクスポージャー
信用リスクは、保有する金融資産の相手先が契約上の債務に関して債務不履行になり、当社グループに財務上の損失を発生させるリスクであります。当社グループは、与信管理規程に従い、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を定期的に把握する体制としております。
当連結会計年度末現在における売掛金残高のうち、13.6%がAppleグループに対するものであります。
売掛金以外の金融資産については、信用格付の観点から信用リスクが集中しておりません。
また、デリバティブ取引については、信用度の高い金融機関等とのみ取引を行っており、信用リスクに及ぼす影響は限定的であります。なお、当社グループは、特定の相手先又はその相手先が所属するグループについて、過度に集中した信用リスクを有しておりません。
連結財務諸表に表示されている金融資産の貸倒引当金控除後の帳簿価額は、当社グループの金融資産の信用リスクに係るエクスポージャーの最大値であります。
② 貸倒引当金
当社グループでは、営業債権と営業債権以外の債権に区分して貸倒引当金を算定しております。
いずれの債権についても、その全部又は一部について回収ができず、又は回収が極めて困難であると判断された場合には債務不履行とみなしております。
また、支払遅延の原因が一時的な資金需要によるものではなく、債務者の重大な財政的困難等に起因するものであり、債権の回収可能性が特に懸念されるものであると判断された場合には、信用減損が発生しているものと判定しております。
貸倒引当金の増減は次のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
営業債権及びリース債権に係る貸倒引当金 |
信用減損した金融資産に対する貸倒引当金 |
||
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
期首残高 |
1,193 |
1,256 |
481 |
531 |
企業結合による取得 |
5 |
9 |
- |
- |
繰入 (注) |
186 |
288 |
31 |
71 |
直接償却による使用 |
△99 |
△121 |
△2 |
△0 |
戻入 (注) |
△140 |
△301 |
△0 |
△8 |
その他 |
111 |
234 |
21 |
49 |
期末残高 |
1,256 |
1,365 |
531 |
643 |
(注)営業債権及びリース債権に係る貸倒引当金に対する繰入及び戻入は、主として販売及び回収により営業債権が増加及び減少したことによるものであります。
貸倒引当金に関する金融資産の帳簿価額(貸倒引当金控除前)は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
営業債権及びリース債権 |
280,158 |
294,152 |
信用減損した金融資産 |
531 |
643 |
③ 信用リスクの分析
営業債権及びリース債権の年齢分析は、次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
期日未経過 |
253,383 |
257,952 |
期日経過30日以内 |
18,787 |
20,207 |
期日経過30日超90日以内 |
5,418 |
9,631 |
期日経過90日超 |
2,570 |
6,362 |
合計 |
280,158 |
294,152 |
(4)流動性リスク
① 流動性リスク管理
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクであります。
当社グループは、適切な返済資金を準備するとともに、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保し、継続的にキャッシュ・フローの計画と実績をモニタリングすることで流動性リスクを管理しております。
当社グループは、各部署からの報告に基づき担当部署が適時に資金繰計画を作成、更新するとともに、手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。子会社においても同様の管理を行っております。
② 金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
帳簿価額 |
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
非デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
172,011 |
172,011 |
172,011 |
- |
- |
- |
- |
- |
社債及び借入金 |
354,331 |
358,893 |
184,264 |
8,061 |
6,751 |
71,592 |
30,326 |
57,899 |
リース負債 |
21,673 |
21,720 |
5,485 |
4,518 |
3,322 |
2,797 |
1,768 |
3,830 |
小計 |
548,015 |
552,624 |
361,760 |
12,579 |
10,073 |
74,389 |
32,094 |
61,729 |
デリバティブ金融負債 |
2,795 |
2,795 |
2,795 |
- |
- |
- |
- |
- |
合計 |
550,810 |
555,419 |
364,555 |
12,579 |
10,073 |
74,389 |
32,094 |
61,729 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
帳簿価額 |
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
非デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
196,542 |
196,542 |
196,542 |
- |
- |
- |
- |
- |
社債及び借入金 |
362,383 |
367,226 |
148,366 |
7,430 |
71,771 |
30,507 |
26,346 |
82,806 |
リース負債 |
21,582 |
21,636 |
5,476 |
4,435 |
3,635 |
2,475 |
1,482 |
4,133 |
小計 |
580,507 |
585,404 |
350,384 |
11,865 |
75,406 |
32,982 |
27,828 |
86,939 |
デリバティブ金融負債 |
4,993 |
4,993 |
4,616 |
377 |
- |
- |
- |
- |
合計 |
585,500 |
590,397 |
355,000 |
12,242 |
75,406 |
32,982 |
27,828 |
86,939 |
(5)為替リスク
① 為替リスク管理
当社グループは、国際的に事業を展開していることから、営業債権及び営業債務は為替リスクに晒されております。為替リスクを管理するために継続的に為替変動をモニタリングしており、為替リスクの低減のため為替予約取引を利用しております。
② 為替感応度分析
当社グループが保有する金融商品において、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、機能通貨が米ドルに対して1%増加した場合の税引前利益に与える影響は、次のとおりであります。
なお、機能通貨建ての金融商品及び在外営業活動体の資産及び負債を表示通貨に換算する際の影響は含んでおりません。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
通貨 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
税引前利益への影響額 |
米ドル |
382 |
298 |
(6)金利リスク
① 金利リスク管理
当社グループは、事業活動の中でさまざまな金利変動リスクに晒されており、特に、金利の変動は借入コストに大きく影響いたします。
当社グループは、金利変動リスクを軽減するために、金利スワップ取引を利用しております。
② 金利感応度分析
当社グループが保有する金利変動の影響を受ける借入金において、他の全ての変数が一定であると仮定した上で、金利が1%上昇した場合の税引前利益に与える影響は、次のとおりであります。
なお、金利スワップ契約等のデリバティブ取引によって金利が固定化された変動金利の借入金による影響は含んでおりません。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
税引前利益への影響額 |
△1,754 |
△1,915 |
(7)金融商品の公正価値
公正価値で測定する金融商品について、測定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格(無調整)
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
公正価値の測定に複数のインプットを使用している場合には、その公正価値の測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。
① 金融商品の公正価値
金融商品の帳簿価額と公正価値は次のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
||
帳簿価額 |
公正価値 |
帳簿価額 |
公正価値 |
|
1年内返済予定の長期借入金 |
11,001 |
11,117 |
7,385 |
7,467 |
社債 |
39,777 |
40,009 |
39,832 |
39,767 |
長期借入金 |
131,510 |
129,480 |
175,313 |
173,610 |
合計 |
182,288 |
180,606 |
222,530 |
220,844 |
(注)社債及び長期借入金の公正価値はレベル2に分類しております。
なお、社債及び借入金以外の金融資産及び金融負債に関しては、帳簿価額が公正価値に近似しているため、記載を省略しております。また、継続的に公正価値で測定する金融商品についても帳簿価額が公正価値と等しいため記載を省略しております。
② 公正価値の算定方法
社債及び借入金は、将来キャッシュ・フローを新規に同様の契約を実行した場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。なお、変動金利借入金の公正価値については、金利が短期間で調整されており帳簿価額が公正価値に近似しているため、帳簿価額を用いております。
③ 公正価値で測定する金融商品
公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
資産: |
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融 資産 |
|
|
|
|
債券 |
6,191 |
- |
- |
6,191 |
デリバティブ資産 |
- |
4,022 |
- |
4,022 |
その他 |
- |
1,440 |
- |
1,440 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
|
|
|
|
株式 |
7,159 |
- |
5,935 |
13,094 |
合計 |
13,350 |
5,462 |
5,935 |
24,747 |
負債: |
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融 負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
2,795 |
- |
2,795 |
合計 |
- |
2,795 |
- |
2,795 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
資産: |
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融 資産 |
|
|
|
|
債券 |
7,392 |
- |
- |
7,392 |
デリバティブ資産 |
- |
57 |
- |
57 |
出資金 |
- |
- |
10,004 |
10,004 |
その他 |
- |
1,520 |
- |
1,520 |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
|
|
|
|
株式 |
10,885 |
- |
4,381 |
15,266 |
合計 |
18,277 |
1,577 |
14,385 |
34,239 |
負債: |
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融 負債 |
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
4,993 |
- |
4,993 |
合計 |
- |
4,993 |
- |
4,993 |
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しております。公正価値レベル1とレベル2の間の重要な振替は行われておりません。
債券のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。また、取引金融機関等から提示された価格に基づいて算定しているものはレベル2に分類しております。
デリバティブ資産及びデリバティブ負債の公正価値は、取引金融機関から提示された価格等に基づき算定した金額で測定しており、レベル2に分類しております。
また、純損益を通じて公正価値を測定し、レベル3に分類される重要な金融資産はありません。
株式のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定しているため、レベル1に分類しております。また、活発な市場が存在しない銘柄のうちインプットが観察不能な場合、主として類似会社比較法で公正価値を測定し、レベル3に分類しております。
出資金は、非上場投資事業組合への出資であり、第3四半期連結会計期間において、当該投資事業組合の投資先の上場廃止に伴い、レベル2からレベル3に振替を行っております。 また、当該出資金の公正価値は、取得原価を公正価値の近似値として使用しております。
なお、重要な観察不能なインプットは主としてEBIT率とP/E率であり、公正価値はEBIT率とP/E率の上昇(低下)により増加(減少)します。
④ 評価プロセス
レベル3に分類した金融商品については、当社グループで定めた公正価値測定の評価方針及び手続に従い、経理財務部門が対象となる金融商品の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。
また、公正価値の測定結果については適切な責任者が承認しております。
⑤ レベル3に分類された金融商品に関する定量的情報
主な観察不能なインプットは次のとおりであります。
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
EBIT率 (%)(注)1 |
9.4~20.8 |
9.4~31.6 |
P/E率 (倍)(注)2 |
14.5 |
13.5 |
(注)1.EBIT率=企業価値/EBIT
2.P/E率=株価/1株当たり当期利益
⑥ レベル3に分類された金融商品の期首残高から期末残高への調整表
レベル3に分類された金融商品の変動は次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
期首残高 |
4,743 |
5,935 |
利得及び損失合計 |
|
|
その他の包括利益 (注)1 |
1,187 |
△1,554 |
新規連結による増加 |
5 |
- |
レベル2からの振替 (注)2 |
- |
10,004 |
期末残高 |
5,935 |
14,385 |
(注)1.その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、決算日時点で保有するその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に関するものであります。これらの利得及び損失は、連結包括利益計算書のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に含まれております。
2.当連結会計年度において、出資する投資事業組合の投資先の上場廃止に伴い、レベル2からレベル3に振替を行っております。
(8)デリバティブ取引及びヘッジ活動
当社グループは、ヘッジ関係の開始時にヘッジ対象の数量とヘッジ手段の数量に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、原則として1対1の関係となるよう設定しております。ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更が無い場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ関係の開始時に設定したヘッジ比率を再調整しております。また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ会計の適用を中止しております。
① キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社グループは、キャッシュ・フロー・ヘッジ手段として主に将来キャッシュ・フローを固定化するために為替予約取引及び通貨スワップ取引を指定しております。
② ヘッジ会計を適用しているヘッジ手段に係る公正価値
ヘッジ手段に係るヘッジ種類別の公正価値は、次のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
||
資産 |
負債 |
資産 |
負債 |
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キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
|
為替取引 |
3,778 |
252 |
- |
2,092 |
通貨スワップ |
- |
445 |
- |
686 |
合計 |
3,778 |
697 |
- |
2,778 |
連結財政状態計算書上において、ヘッジ手段に係る資産の公正価値はその他の金融資産(流動資産)及びその他の金融資産(非流動資産)に含まれており、ヘッジ手段に係る負債の公正価値はその他の金融負債(流動負債)及びその他の金融負債(非流動負債)に含まれております。
③ ヘッジ会計を適用しているヘッジ手段の想定元本及び平均価格
主要なヘッジ手段に係る想定元本及び平均価格は、次のとおりであります。
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内容及び種類 |
想定元本 及び平均価格 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
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1年以内 |
1年超 |
1年以内 |
1年超 |
|||
キャッシュ・ フロー・ ヘッジ |
米ドルの為替予約(売建) |
想定元本(百万円) |
56,514 |
72,975 |
54,997 |
10,636 |
平均価格 (米ドル/タイバーツ) |
33.51 |
34.69 |
34.92 |
34.88 |
||
米ドルの通貨スワップ(米ドル払い) |
想定元本(百万円) |
1,131 |
1,083 |
1,083 |
- |
|
平均価格 (米ドル/円) |
113.05 |
108.33 |
108.33 |
- |
||
インドネシアルピアの通貨スワップ(インドネシアルピア払い) |
想定元本(百万円) |
- |
- |
1,249 |
1,159 |
|
平均価格 (タイバーツ/インドネシアルピア) |
- |
- |
462.75 |
466.42 |
④ キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段のその他の資本の構成要素及び損益
キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段のその他の資本の構成要素及び損益は、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
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|
(単位:百万円) |
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|
その他の資本 の構成要素 の金額 (税引前) |
その他の包括 利益で認識 された ヘッジ損益 の金額 |
純損益に 認識した 非有効部分 |
非有効部分の 連結損益計算 書上の主な 表示科目 |
その他の包括 利益から 純損益への 組替調整額 |
組替調整額の 連結損益計算 書上の主な 表示科目 |
為替取引 |
4,347 |
△5,116 |
1,625 |
金融費用 |
9,701 |
売上高及び 金融費用 |
通貨スワップ |
12 |
12 |
- |
― |
- |
金融費用 |
合計 |
4,359 |
△5,104 |
1,625 |
|
9,701 |
|
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
その他の資本 の構成要素 の金額 (税引前) |
その他の包括 利益で認識 された ヘッジ損益 の金額 |
純損益に 認識した 非有効部分 |
非有効部分の 連結損益計算 書上の主な 表示科目 |
その他の包括 利益から 純損益への 組替調整額 |
組替調整額の 連結損益計算 書上の主な 表示科目 |
為替取引 |
△1,583 |
△8,642 |
350 |
金融費用 |
2,712 |
売上高及び 金融費用 |
通貨スワップ |
△254 |
△254 |
- |
― |
△12 |
金融費用 |
合計 |
△1,837 |
△8,896 |
350 |
|
2,700 |
|
⑤ ヘッジ非有効部分を認識するための基礎として用いたヘッジ手段の公正価値の変動及びヘッジ対象の価値の変動
ヘッジの非有効金額の算定の基礎として使用したヘッジ手段の公正価値の変動額、及びヘッジ対象の価値の変動額は次のとおりであります。
ヘッジ非有効部分の主な発生原因は、ヘッジ手段とヘッジ対象のキャッシュ・フローの予測金額の変動によるものとなっております。
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|
|
(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
ヘッジ手段の 公正価値変動額 |
ヘッジ対象の 価値変動額 |
ヘッジ手段の 公正価値変動額 |
ヘッジ対象の 価値変動額 |
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キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
|
為替取引 |
△3,491 |
△5,116 |
△8,292 |
△8,642 |
通貨スワップ |
12 |
12 |
△254 |
△254 |
合計 |
△3,479 |
△5,104 |
△8,546 |
△8,896 |
(9)金融資産及び金融負債の相殺
当社グループは、金融資産及び金融負債を相殺し、連結財政状態計算書において、純額で表示しております。金融資産及び金融負債の相殺額は、次のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
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|
(単位:百万円) |
|
金融資産の総額 |
相殺額 |
連結財政状態計算書上の 金融資産 |
金融資産: |
|
|
|
営業債権及びその他の債権 |
17,985 |
5,485 |
12,500 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
金融負債の総額 |
相殺額 |
連結財政状態計算書上の 金融負債 |
金融負債: |
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
5,485 |
5,485 |
- |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
(単位:百万円) |
|
金融資産の総額 |
相殺額 |
連結財政状態計算書上の 金融資産 |
金融資産: |
|
|
|
営業債権及びその他の債権 |
9,412 |
2,736 |
6,676 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
金融負債の総額 |
相殺額 |
連結財政状態計算書上の 金融負債 |
金融負債: |
|
|
|
営業債務及びその他の債務 |
2,736 |
2,736 |
- |
37.重要な子会社
(1)重要な子会社
当社の子会社は前連結会計年度144社、当連結会計年度145社であります。当連結会計年度中に、経営統合により2社増加、会社清算により1社減少しております。
当連結会計年度末の主要な子会社の状況は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
重要な非支配持分は、2023年1月27日に経営統合したミネベア アクセスソリューションズ株式会社の子会社であるMinebea AccessSolutions(Guangdong)Co., Ltd.に対する非支配持分であります。報告期間中に非支配持分に配分された当期利益は93百万円であり、非支配持分残高は5,617百万円であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
重要な非支配持分は、2023年1月27日に経営統合したミネベア アクセスソリューションズ株式会社の子会社であるMinebea AccessSolutions(Guangdong)Co., Ltd.に対する非支配持分であります。報告期間中に非支配持分に配分された当期利益は749百万円であり、非支配持分残高は6,674百万円であります。
(2)支配の喪失に至らない子会社に対する親会社の所有持分の変動
前連結会計年度及び当連結会計年度において、支配の喪失に至らない子会社に対する親会社の所有持分の変動のうち、重要なものはありません。
38.関連当事者
(1)当社の主要な経営幹部に対する報酬
当社の取締役及び監査役に対する報酬は、次のとおりであります。
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(単位:百万円) |
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前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
報酬及び賞与 |
952 |
800 |
(2)関連当事者との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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|
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(単位:百万円) |
関連当事者と の関係 |
取引の内容 |
取引金額 |
科目 |
期末残高 |
経営幹部及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社 |
機械設備及び鋼材等の購入 |
9,531 |
営業債務及びその他の債務 |
3,084 |
その他の費用 |
0 |
コミットメント |
863 |
|
工具、器具及び備品等の リース取引及び賃借料等 |
847 |
有形固定資産 |
362 |
|
その他の金融負債 |
31 |
|||
その他の流動負債 |
11 |
|||
その他の非流動負債 |
1 |
|||
土地の賃貸料等 |
4 |
営業債権及びその他の債権 |
36 |
|
その他の収益 |
39 |
その他の流動資産 |
15 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
関連当事者と の関係 |
取引の内容 |
取引金額 |
科目 |
期末残高 |
経営幹部及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社 |
機械設備及び鋼材等の購入 |
6,745 |
営業債務及びその他の債務 |
1,938 |
その他の費用 |
- |
コミットメント |
1,705 |
|
工具、器具及び備品等の リース取引及び賃借料等 |
899 |
有形固定資産 |
372 |
|
その他の金融負債 |
29 |
|||
その他の流動負債 |
29 |
|||
その他の非流動負債 |
1 |
|||
土地の賃貸料等 |
13 |
営業債権及びその他の債権 |
48 |
|
その他の収益 |
46 |
その他の流動資産 |
14 |
(注)取引金額等については、市場価格を勘案し、交渉の上決定しております。
39.コミットメント
決算日以降の支出に関するコミットメントは次のとおりであります。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
有形固定資産の取得 |
17,770 |
7,756 |
無形資産の取得 |
198 |
53 |
合計 |
17,968 |
7,809 |
40.偶発債務
当社グループが納入した自動車部品に関し、顧客による不具合対応費用の一部を負担する可能性がありますが、現時点においては金額の合理的見積りが困難であることから、引当金の計上は行っておりません。
41.後発事象
(株式会社日立パワーデバイスの取得による企業結合及び事業譲受)
当社は、2024年5月2日付で、株式譲渡による株式会社日立パワーデバイスの議決権の100%取得、並びに、株式会社日立製作所グループのパワーデバイス事業に関する海外販売事業の譲受を完了しました。また、株式会社日立パワーデバイスは同日付でミネベアパワーデバイス株式会社(以下、「ミネベアパワーデバイス」)へ社名を変更しました。
ミネベアパワーデバイスは、産業や社会インフラの電化・電動化におけるキー・デバイスであるパワー半導体製品を提供している半導体メーカーです。高度な基礎技術資産とモジュール化技術をベースにした小型化と高性能化を両立した特徴のある製品を数多く生み出し、高い競争力を有した製品ポートフォリオを実現することで、高成長が見込まれるエンドマーケットにおいて確固たるポジションを確立しております。特に、高耐圧SiC、高耐圧IGBT※1、EV向けSG(サイドゲート)-IGBT、高圧IC、オルタネータ用ダイオード等のパワー半導体においては、豊富な技術開発力を背景として、優位性の高い技術・製品を有しています。
当社は、株式取得及び事業譲受により、従来のチップ製造に加え、パッケージ及びモジュールの後工程技術及び生産能力を取得し、「パワー半導体を開発から一貫生産できる垂直統合型のビジネス展開」が可能となります。さらに、統合による技術陣容の強化に加え、ミネベアパワーデバイスの誇るSG-IGBTを含むユニークな技術と当社のチップ製造技術を相合※2します。SiパワーデバイスにおいてもSiCに近い性能を実現することや、ミネベアパワーデバイスのSiC技術者集団が持つ高耐圧SiC技術を活かしたSiCパワーデバイス事業の発展など、パワーデバイス事業と当社の既存事業とのシナジー効果を発現させ、パワー半導体市場をリードできる競争力のある企業への躍進をはかります。新製品開発における相合活動では、高圧モーター制御のノウハウを当社DCモーター製品へ活用することによるモーターソリューションの新提案、先端高効率デバイス等を当社電源へ取り込むことによるハイパワー電源製品の市場投入、特殊プロセス技術と設計技術の融合やエイブリック製品との組み合わせなどによる医療向けデバイス製品の増強等を想定しており、新たな付加価値を創出してまいります。また、従前より当社はミネベアパワーデバイスの前工程Fabとして製造受託しており、さらに、SG-IGBTは既に当社滋賀工場で試作中でありますので、垂直統合で統合初日より付加価値を取り込めるものと考えております。
※1 パワー半導体素子の一つである絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
※2 相合:「総合」ではなく、「相い合わせる」ことを意味し、自社保有技術を融合、活用して「コア製品」を進化させるとともに、その進化した製品をさらに相合することでさまざまな分野で新たな製品を創出すること。
取得日現在における支払対価の公正価値は40,955百万円であります。なお、支払対価の公正価値は、財務数値を含む株式譲渡契約の条件に基づき最終決定される予定であり、変動する可能性があります。また、取得資産及び引受負債の公正価値並びにのれんの金額については、現在算定中であります。
① 当連結会計年度における四半期情報等
(累計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
当連結会計年度 |
売上高(百万円) |
292,370 |
672,117 |
1,053,324 |
1,402,127 |
税引前四半期利益又は税引前利益(百万円) |
8,502 |
31,529 |
52,943 |
75,545 |
親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益(百万円) |
4,109 |
20,496 |
35,708 |
54,035 |
基本的1株当たり四半期 (当期)利益(円) |
10.06 |
50.25 |
87.80 |
133.05 |
(会計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
基本的1株当たり四半期利益(円) |
10.06 |
40.22 |
37.62 |
45.32 |
(注)当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、当連結会計年度の関連する数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
② 決算日後の状況
特記事項はありません。