第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当行及び当行の関係会社(以下「当行グループ」という。)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

・経営の基本方針

当行は、「地域社会への貢献と健全経営」を経営の基本理念として掲げており、2024年4月に新たに鳥取銀行のパーパスとして“地域社会の未来を「創る」「守る」「支える」”を制定しております。

また、2026年度までの中長期ビジョンを設定しており、「地域を支え地域社会の発展に全力を尽くす」「プロフェッショナル人財を育成する」「強靭な経営体質を構築する」という3つのミッションを掲げております。地域企業が発展し、人々が豊かに暮らせる住みよい社会を創っていくため、経験と実績に裏付けされた付加価値の高いコンサルティング機能の発揮を通じ、お客さまの信頼と笑顔を積み重ねていくことで、「地域社会の発展を力強くリードするコンサルティングバンク」を目指してまいります。

2021年度から2023年度の中期経営計画「共創Innovation」に掲げていた各目標を概ね達成し、中長期ビジョンに向けた後半の3年間として2024年度から2026年度にかけて中期経営計画「for the FUTURE ~未来に向けて~」に取組んでまいります。

 


 


 

・経営環境および対処すべき課題

人口減少や少子高齢化、気候変動や多様性への対応など、当行や地域を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした環境の下で、地域が存続していくためには、企業が持続的な成長を実現し、にぎわいのある中心市街地や安心して暮らし続けられる中山間地域が形成され、多様性をお互いが認め合い、一人ひとりが家庭や地域、職場で心豊かに暮らせる社会の実現が必要です。

当行は、地域金融機関として、これまでの金融の枠組みを越えたサービスを提供するとともに、更なる地域の価値向上に取組むことで、持続可能な地域社会の未来を「創り、守り、支える存在」になりたいと考え、“地域社会の未来を「創る」「守る」「支える」”というパーパスを掲げています。

このパーパスを踏まえ、当行では2024年度から2026年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画「for the FUTURE~未来に向けて~」を策定しました。本計画では、「新たな地域価値の創造」「コンサルティング深化」「経営基盤の強化」「人的資本経営の実践」という4つの重点テーマに取組むことで、「地域社会の発展を力強くリードするコンサルティングバンク」を目指してまいります。

 

また、中期経営計画「for the FUTURE ~未来に向けて~」では、「収益性」、「健全性」、「効率性」、「専門性」の4つの視点で計数目標を設定しております。

  <中期経営計画の計数目標(最終年度:2026年度)>

テーマ

項目

目標

収益性

経常利益

 

 

20億円

健全性

自己資本比率

 

 

8%程度

効率性

コアOHR

 

 

80%台前半

専門性

行内プロフェッショナル人財

 

 

150人

 

※「行内プロフェッショナル人財」とは、行内資格である「スペシャリスト」「エキスパート」資格取得者のことです。

 


 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組み】

当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

当行グループでは、経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」に基づき、地域社会の持続可能な発展と課題解決に資するサステナビリティの取組みを実践しております。

2022年4月にサステナビリティ委員会を設置し、脱炭素社会に向けた取組みやSDGs・ESGを含むサステナビリティの諸課題に組織的に対応していくための議論を行っております。なお、2024年4月に「鳥取銀行SDGs宣言」を発展的に見直した「鳥取銀行グループサステナビリティ基本方針」を制定し、グループ全体でサステナビリティを推進する体制を構築しております。

 

(1)サステナビリティ全般

①ガバナンス

当行グループでは、脱炭素社会に向けた取組みやSDGs・ESGを含むサステナビリティの諸課題に組織的に対応していくため、2022年4月にサステナビリティ委員会を設置しました。 同委員会は半期に一回の頻度で開催され、代表取締役頭取を委員長とし、本部担当役員や本部各部長から構成されており、サステナビリティへの取組みに関する重要事項を審議することで、持続可能な地域社会の実現に向けたサステナビリティ経営を推進しております。なお、2024年4月に同委員会のオブザーバーに監査部担当役員、監査役に加えて関係会社を追加いたしました。サステナビリティ委員会にて議論、審議した事項は必要に応じて経営会議、取締役会に付議され、委員会の開催と同頻度で取締役会に報告される体制としております。

 


 

≪サステナビリティ委員会における主な審議内容(2023年4月~2024年3月≫

開催時期

テーマ

2023年6月

・人的資本に関する各種方針および指標と目標設定について

・TCFD開示項目:炭素関連資産の報告(2022年度)

2023年9月

・2022年度CO2排出量について

・2022年度ESGデータについて

2023年12月

・サステナビリティ基本方針の策定について

・TCFD開示に関する取組みの進捗状況について

2024年3月

・サステナビリティ基本方針の戦略について

・TCFD開示案について

・気候変動関連リスク管理規定の制定について

 

 

 

②戦略

サステナビリティ経営の実現に向けて、サステナビリティ委員会にて議論を重ね、2024年4月に「鳥取銀行SDGs宣言」を発展的に見直した「鳥取銀行グループサステナビリティ基本方針」を制定しました。

当行グループは、本方針のもと、地域社会の持続可能な発展と課題解決に資するサステナビリティの取組みを実践してまいります。

 

◆サステナビリティ基本方針

鳥取銀行グループは、経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」にもとづき、持続的な企業価値の向上に努めるとともに、サステナビリティに関する諸課題の解決に積極的に取組み、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。

 

 

◆重要課題(マテリアリティ)の設定

「サステナビリティ基本方針」に基づき、地域社会や当行を取り巻くさまざまな課題の中から、当行グループが特に取組むべき重要課題を特定し、銀行の方針、戦略を決定しました。

重要課題

リスク

機会

銀行の方針

戦略

環境への配慮

・気候変動・環境保全の対応不足による社会的信頼の低下

・気候変動・環境保全に関連したファイナンスへの関心の高まり

地域社会の環境負荷低減や環境保全活動に取組むとともに、お客さまの環境に配慮した取組みを支援します。

・環境方針の遵守

・TCFD開示  

・生物多様性対応

・CO2排出量削減

・脱炭素経営の支援

地域社会の持続的発展

・少子高齢化、中山間地の衰退等による経済の低迷

・加速するデジタル化への対応不足による顧客離れ

・地域課題解決に資するソリューションの提供

・DX推進による新たな顧客の確保

・金融経済教育、ボランティア等による社会貢献

金融仲介機能を発揮するとともに、お客さまや地域の課題解決に向けた取組みを通じて、地域の持続的な発展に貢献します。

・ソリューション力の強化(創業支援・ビジマ・M&A・経営改善支援等)

・DXの推進

・多様なステークホルダーとの連携・協働

・金融教経済育の実施

・地域行事やボランティア活動への参加

多様な人財の活躍推進

・価値観の多様性への対応不足による従業員のモチべーションの低下や若年層の早期退職

・価値観の多様性への対応による働きがいの向上や新たな人財の確保

すべての役職員が個性や能力を十分に発揮し、働きがいを感じ、活躍できる、多様性と創造性を尊重した職場づくりに取組みます。

・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン

・プロフェッショナル人財の育成

・自律と挑戦によるキャリア形成を支援

・副業・兼業の推進

・エンゲージメントの向上

・人権方針の遵守

ガバナンスの強化

・リスクの多様化・複雑化への対応不足による社会的信頼の低下

・顧客本位の業務運営による信頼確保

・情報開示による企業価値の向上

コンプライアンスの遵守やリスク管理体制の強化を図り、健全経営の実践に努めるとともに、積極的に情報を開示し、信頼される企業を目指します。

・リスク管理体制の高度化

・コンプライアンス態勢の強化

・情報開示の充実

・お客さま本位の業務運営方針の遵守

・投融資方針の遵守

・トップライン増強と生産性向上に向けた取組み

 

 

③リスク管理

当行グループは、サステナビリティに関連するリスク、機会をサステナビリティ委員会にて審議し、重要な事項は経営会議、取締役会に報告、付議する体制としております。また、経営に重大な影響をもたらす可能性があるリスクについては、統合的リスク管理として「信用リスク」「市場リスク」「流動性リスク」「オペレーショナル・リスク」に分類し、評価しております。それぞれのリスクについての詳細は、「3 事業等のリスク」を参照ください。

なお、気候変動に関するリスク管理は、「(2)気候変動に関する取組み ③リスク管理」を参照ください。

 

◆投融資方針の制定

当行では、地域経済・社会の持続可能性の向上を実現するため、環境・社会にポジティブな影響を与える事業者を積極的に支援する一方、特定事業等への投融資は慎重に判断し、環境・社会へのネガティブな影響の低減・回避に努めることを目的に、2022年8月に「地域社会・環境に配慮した投融資方針」を策定しました。

1.基本方針

当行は、経営の基本理念である「地域社会への貢献と健全経営」にもとづき、地域社会の持続可能な発展と課題解決に資する投融資を積極的に行い支援します。また、地域社会や環境に対して負の影響を与えるおそれがある投融資については、十分に注意しながら取組み可否を検討し、その影響を低減・回避することに努めます。

2.積極的に支援する事業

以下に例示するような事業に対して、積極的に支援を行います。

1.地方創生、まちづくり、地域社会や地域経済の持続的な発展に資する取組み及びその事業

2.気候変動リスクを低減する省エネルギーや再生可能エネルギー事業、脱炭素社会の実現に寄与する事業

3.水資源や森林資源などの保全に資する事業

4.SDGs・ESGの趣旨に沿った経営を志向する事業

5.少子高齢化に対応する教育、医療や福祉に資する事業

6.農林水産業や観光産業をはじめとした地域産業の振興に資する事業

7.防災や減災に資する取組み及びその事業

3.地域社会や環境に与える影響が大きい業種・セクターへの対応

地域社会や環境に対して負の影響をもたらす可能性の高い特に以下に対しては、原則、事業への投融資を行いません。

ただし、例外的に取組みを検討していく場合は、国のエネルギー政策のほか環境社会配慮ガイドラインや公的輸出信用アレンジメントをはじめ国際的なガイドラインや認証取得状況などを参考に、地域社会や環境への影響など個別案件ごとの背景や特性を十分に検討のうえ、慎重に対応いたします。

1.新設の石炭火力発電事業

2.クラスター爆弾製造関連事業など非人道的事業

3.人権侵害や強制労働が懸念されるパーム油農園開発事業など

4.原生林や生態系の破壊など環境への甚大な影響が懸念される森林伐採事業など

 

 

④指標及び目標

重要課題

指標

目標

環境への配慮

CO2排出量削減

2030年度:2013年度比で60%削減

2050年度:ネットゼロ

(注1)

サステナブルファイナンスの取組み

2021年度~2030年度の10年間で2,000億円

(注1)

脱炭素アドバイザー取得

推進

目標は設定していませんが、脱炭素経営支援のため、積極的に取得します。

地域社会の

持続的発展

金融経済教育受講者数

2021年度~2030年度で累計5千人

(実績:2023年度までで累計約1,400人)

ボランティア活動の参加

人数の増加

目標は設定していませんが、地域社会へ貢献できるよう積極的に参加します。

多様な人財の

活躍推進

キャリアスキル認定者

(累計)

2026年度末で150名

(注2)

一人当たりの人財開発投資額(研修費+人財開発関連手当+教育関連システム経費)

2026年度:400千円

(注2)

一人当たりの研修参加回数

2026年度:年間8回

(注2)

女性管理・監督職比率

2026年度末で27%

(注2)

男性育児休業一人当たり

取得日数

2026年度:14日以上

(注2)

障がい者雇用率

2026年度末で3.00%

(注2)

ガバナンスの

強化

危機管理・リスク管理の高度化により強固なリスク管理体制を目指します。

 

(注)1 詳細は(2)気候変動に関する取組み④指標及び目標を参照ください。

   2 詳細は(3)人的資本に関する取組み②指標及び目標を参照ください。

 

 

(2)気候変動に関する取組み

気候変動への対応が経営戦略のうえで取組むべき重要な課題であると認識し、2022年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明いたしました。併せて、地域社会の一員としての社会的責任を認識し、環境保全の取組みを推進するため、「環境方針」を策定し、地域社会の環境負荷低減や環境保全活動に取組むとともに、お客さまの環境に配慮した取組みを支援することで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

今後、TCFD提言および環境方針に沿って気候変動への対応を強化するほか、情報開示の充実に努めてまいります。

 

①ガバナンス

気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティに関するガバナンスの中で実践しておりますので、詳細は、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」を参照ください。

 

②戦略

当行では、気候変動関連のリスク及び機会を短期(~5年)、中期(5年~10年)、長期(10年~20年)の時間軸にて1.5℃と4.0℃の2つのシナリオを用いて定性的、定量的に分析しています。気候変動リスクについては、脱炭素社会への移行における規制強化に伴う「移行リスク」と、気候変動による自然災害がもたらす水害等の発生を対象とした「物理的リスク」が、当行及び当行の投融資先のお客さまへもたらす影響を認識しています。

 

◆リスク及び機会

リスク/機会

要因

事業への影響

時間軸

財務影響

移行リスク

市場リスク

市場の変化

脱炭素化に向けた産業の変化に伴う保有株式、債券の価値低下

中期~長期

レピュテーショナルリスク

顧客からの評価

気候変動関連に対する取組みや情報開示の対応不足に対するステークホルダーからの批判

短期~長期

信用リスク

炭素税の導入、規制の強化

脱炭素に関する規制や税制、取引先からの要請強化による融資先の費用負担増加及び業績悪化

中期~長期

物理的リスク

有形資産リスク

自然災害の激甚化・頻発化

風水災等の被災に伴う自行資産の毀損・修繕費用発生

短期~長期

有形資産リスク

自然災害の激甚化・頻発化

風水災等の被災に伴う自行の事業の中断

短期~長期

信用リスク

自然災害の激甚化・頻発化

風水災等の発生に伴う自行不動産担保の価値毀損

短期~長期

信用リスク

自然災害の激甚化・頻発化

風水災等に伴う融資先の直接的な損害やサプライチェーンの間接的な損害による事業の中断および復旧費用負担増加による業績悪化

短期~長期

信用リスク

平均気温の上昇

海面上昇による融資先の直接的な損害やサプライチェーンの間接的な損害による事業の中断および復旧費用負担増加による業績悪化

長期

機会

資源効率

省エネ需要の増加

省エネルギー化等による自行の事業コストの低減

短期~長期

製品及びサービス

再エネ需要の増加

再生可能エネルギー関連融資を含むサステナブルファイナンスの取組みによる収益増加

短期~長期

脱炭素支援の市場拡大

脱炭素支援に関するコンサルティング実施による収益増加

短期~長期

インフラ強化の需要増加

災害対策や事業継続目的のためのインフラ投資に基づく資金需要拡大による収益増加

短期~長期

レジリエンス

社会的評価の向上

気候変動対応強化と積極的な開示による企業価値・社会的価値の向上

中期~長期

 

 

 

◆リスク及び機会への当行の対応

取組み

取組内容

CO2排出量の算定・情報開示

当行グループのCO2排出量の削減に取組むとともに気候変動への当行の取組みを開示しています。

 ・CO2排出量を算定、削減目標の開示

  ・CO2排出量の削減策の実施

 ・気候変動に関する情報収集

脱炭素経営支援

お客さまの脱炭素経営を支援しています。

  ・CO2排出量の可視化

  ・省エネ診断、省エネ・再エネ設備の導入

  ・Jクレジットの仲介

 ・脱炭素経営に関連したセミナーの実施 など

サステナブルファイナンス

お客さまのサステナブル経営を資金面から支援しています。

 ・グリーンローン

 ・ソーシャルローン

 ・サステナビリティ・リンク・ローン

 

 

◆気候変動に関するシナリオ分析

・移行リスク 

移行リスクは、当行の融資ポートフォリオにおいて気候変動リスクの影響度が高い「電力」、「ガス」、「石油」セクターを対象にIEAが公表する1.5℃シナリオのもとで、炭素税の導入による個社の財務への影響に起因した当行の与信コストについて分析しました。

・物理的リスク

物理的リスクは、当行の担保物件、与信先企業に与える水害被害を対象とし、担保毀損影響及び与信先企業の業務停止・停滞に伴う売上減少の影響に起因した当行の与信コストについて分析しました。

 

移行リスク

物理的リスク

シナリオ

1.5℃シナリオ:IEA“NZE Scenario”

※IEA:International Energy Agency(国際エネルギー機関)

4.0℃シナリオ:IPCC“RCP8.5”

※IPCC:Intergovermental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)

セクター

電力、ガス、石油セクター

鳥取県内の当行融資先(法人)

分析手法

IEAの”NZE Scenario”における炭素税データを基に投融資先の業績・財務状況について推計し、債務者区分の変化による与信コストの増加額を分析

洪水発生時の浸水規模に応じて担保毀損額および業務の停止・停滞に伴う売上減少額について推計し、与信コストの増加額を分析

分析期間

2050年まで

2050年まで

分析結果

13億円程度

9億円程度

 

 

◆炭素関連資産の状況

当行では、TCFD提言を踏まえた気候変動に及ぼす影響の高いセクターへの貸出金について、気候変動リスクを定量的に把握するため炭素関連資産をモニタリングしております。2022年度より2021年10月のTCFD提言の改定を踏まえ、炭素関連資産とする対象セクターを「エネルギー(水道事業、再生可能エネルギー発電事業を除く)」、「運輸」、「素材・建築物」、「農業・食糧・林産物」の4セクターに拡大しました。2023年度の貸出金に占める割合は16.9%(2023年度末)となっています。なお、従来の炭素関連資産の定義に基づく炭素関連セクター向け貸出金の、当行の貸出金に占める割合は1.6%です。当行貸出金残高に占める4つのセクターの割合は以下の通りです。

炭素関連

セクター

エネルギー

運輸

素材・建築物

農業、食品、林産物

合計

割合

1.6%

1.6%

11.3%

2.4%

16.9%

 

 

③リスク管理

◆気候関連リスクの識別・評価

当行では、業務運営におけるリスク管理の基本指針である「リスク管理統括規定」を制定し、事業運営上において発生しうるあらゆるリスクの予防、発見、及び再発防止に係る管理体制を構築しております。特に気候変動に伴うリスクについては、短期的なリスクのみならず中・長期的なリスクの識別・評価を経営統括部サステナビリティ推進室が実施し、サステナビリティ委員会にて審議された後、特に重要であるリスクについては必要に応じて取締役会等に報告しています。

 

◆統合的なリスク管理

識別・評価された気候関連リスクに関しては、当行への影響度と蓋然性の観点から重要度を決定し、リスク軽減のためにサステナビリティ委員会にて予防策、対応方針を管理する体制としています。また、当行が定める「気候変動関連リスク管理規定」において、「物理的リスク」「移行リスク」を「信用リスク」「市場リスク」「流動性リスク」「オペレーショナル・リスク」のリスクカテゴリーに分類することで、統合的なリスク管理を実施しています。

 

④指標及び目標

◆サステナブルファイナンスの目標と実績

当行では、2021年から2030年までの10年間において累計で2,000億円のサステナブルファイナンスの実行計画を掲げております。2021年度において達成率は12.2%、2022年度では26.4%、2023年度においては39.5%と年平均13.1%の割合で拡大しております。

算定期間

2021年度から2030年度の10年間

累計実行目標

2,000億円

 

※サステナブルファイナンスの定義:脱炭素社会および持続的な地域社会の実現に貢献する融資、私募債など

環境

再エネ、省エネなど環境負荷低減に資する事業など

社会

医療、福祉・介護、教育関連、創業資金、事業承継資金など

 

 


 

◆温室効果ガス排出量の削減目標と実績

当行では、気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、GHGプロトコルの基準に基づき温室効果ガス排出量の算定を実施しております。温室効果ガスの削減目標については、2013年度比で60%削減、2050年度にネットゼロを掲げております。 また、2022年度より新たにサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量を把握するためにScope3排出量を算定いたしました。今後は投融資先ポートフォリオ排出量(ファイナンスド・エミッション)の算定を進めるとともに、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルへの取組みを強化していきます。

※2022年度より連結で開示しております。

指標

CO2排出量の削減

目標

2030年度に、2013年度比で60%削減

2050年度にネットゼロ※(Scope1,2)

 

※ネットゼロとは、CO2などを含む温室効果ガスが“実質ゼロ”という意味で、温室効果ガス排出量から吸収量を差し引いた合計がゼロになる状態をいいます。世界中の多くの政府や企業が採用している温室効果ガス算定基準である「GHGプロトコル」にもとづく分類(サプライチェーン排出量)では、以下のように定めています。

Scope1:事業者自らによる直接排出量で、ガソリン、重油、ガス等の燃料の使用によるCO2排出量

Scope2:事業者が他者から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出量

 


 

                                    (単位:t-CO2)

 

2013年度

2020年度

2021年度

2022年度

2023年度

2030年度

Scope1

485

437

409

412

387

Scope2

2,795

1,782

1,482

1,474

1,490

Scope1+2

3,280

2,220

1,891

1,886

1,877

1,312

 

 

温室効果ガス排出量の実績(Scope3)                  (単位:t-CO2)

カテゴリー

2023年度

カテゴリー1:購入した製品サービス

579

カテゴリー2:資本財

1,569

カテゴリー3:Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー

280

カテゴリー4:輸送、配送(上流)

535

カテゴリー5:事業から出る廃棄物

105

カテゴリー6:出張

107

カテゴリー7:雇用者の通勤

280

合   計

3,455

 

Scope3:事業者自ら排出している温室効果ガス(CO2等)であるScope1、2以外の事業者の活動に関連する他社の温室効果ガスの排出量

 

 

(3)人的資本に関する取組み

①戦略

組織、事業内容が異なる当行グループ全体での設定が困難なため、当行単体で戦略を設定しております。

当行では2023年度までの中期経営計画「共創Innovation」においては、「基盤戦略」として「人財強化」を位置づけ、続く2024年4月にスタートした新中期経営計画「for the FUTURE ~未来に向けて~」では「人的資本経営の実践」を重点テーマとして、以下の「人財育成方針」および「社内環境整備方針」に基づき、人的資本に関する継続的な取組みを進めております。

 

<人財育成方針>

当行は、すべての役職員が、地域社会の未来を「創り、守り、支える存在」になるために、以下記載の方針に基づき、経営陣指導のもと人財育成に取り組んでおります。

≪方針≫

1.お客さま・地域社会の発展のためのコンサルティング機能を提供できるスキルを持った人財を育成する

2.専門性を発揮できるプロフェッショナル人財の育成に取組む

3.部下の育成支援に係る管理・監督者のマネジメント力の強化をはかる

4.各々が強みや適性を活かし自律的にキャリア形成を行う体制を整備し、自律・挑戦による成長をサポートする

5.支店長および本部各部長が先頭に立ち、営業店・本部が一体となって組織全体で人財を育成する

 

<社内環境整備方針>

当行は、すべての役職員が、それぞれの個性や能力を十分に発揮し、やりがいを持って活躍できるよう、 行員一人ひとりの自律・挑戦による成長をサポートする、多様性と創造性を尊重した職場環境の整備を推進します。

 

また、上記の方針を達成するため以下の「方針テーマ」を定め、各種施策の推進に取組んでおります。

<方針テーマ>

◆自律人財の育成

「やりがい」ある制度の充実と成長をサポートする仕組みづくり

◆挑戦する風土の醸成

挑戦をすることで自己実現を目指せる環境づくり

◆ダイバーシティ&インクルージョンの推進

多様性を認め合い、個々の能力を発揮できる組織づくり

 

 

②指標及び目標

事業内容が異なる当行グループ全体での設定が困難なため、当行単体で指標及び目標を設定しております。

イ 2023年度における指標・目標と実績について

 ・当行では、上記「①戦略」における「人財育成方針」および「社内環境整備方針」に基づき、各方針テーマにおいて指標を定めています。

    2023年度における中期経営計画「共創Innovation」(2021年4月~2024年3月)に基づいた当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりです。

方針テーマ

項目

指標・目標

(中計「共創Innovation」期間中)

2021年度

実績

2022年度

実績

2023年度

実績

目標

達成率

・自律人財

 の育成

 

・挑戦する

 風土の

 醸成

・プロフェッショナル

 人財増強

 (キャリアスキル

 認定制度)

・キャリアスキル
 認定者(累計)

110

70人

104

94.5%

・人財開発投資の充実

・一人当たり研修費

30,000

18,146円

22,675円

30,845

102.8%

・研修強化

・一人当たり研修
 参加回数

4

3.16回

3.29回

4.07

101.8%

・ダイバー

 シティ&

 インクル

 ージョン

 の推進

・女性リーダーの養成

・女性部店長人数

15

9人

13人

13

86.7%

・女性活躍推進

・女性管理・監督職
 比率

24

22.5%

23.6%

24.8

103.3%

・育児休業取得推進

・男性育児休業取得率

100

25.0%

26.7%

106.7

106.3%

 

(注)本目標は、中期経営計画「共創Innovation」期間中(2021年4月~2024年3月)の目標であり、期間最終年度である2023年度末の当行目標を記載しております。実績は各年度末時点の数値を記載しております。

(1)キャリアスキル認定者は、当行制度であるキャリアスキル認定制度におけるプロフェッショナル人財(スペシャリスト・エキスパート)を対象としております。

(2)一人当たり研修費は、総研修費を各年度の平均従業員数(嘱託及び臨時従業員を除く)で除して算出しております。

(3)一人当たり研修参加回数は、各年度の総研修参加人数を平均従業員数(嘱託及び臨時従業員を除く)で除して算出しております。

(4)女性部店長人数は、当行における女性リーダー(部店長、部長待遇出向者、エリア支店長、室長、所長等)を対象としております。

(5)女性管理・監督職比率における、管理職とは「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」にある労働者を、監督職とは管理職の手前の「係長級より上位の役職(上席支店長代理・支店長代理等)」にある労働者を範囲としております。

(6)男性育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

ロ 新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」における指標・目標について

 ・当行では、2024年4月より新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)をスタートし、重点テーマとして「人的資本経営の実践」を位置づけ、各方針テーマにおいて指標を定めています。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりです。

方針テーマ

項目

指標・目標

(中計「for the FUTURE」期間中)

2021年度

実績

2022年度

実績

2023年度

実績

・自律人財

 の育成

 

・挑戦する

 風土の

 醸成

・プロフェッショナル

 人財増強

 (キャリアスキル

 認定制度)

・キャリアスキル
 認定者(累計)

150

70人

104

・人的資本投資の充実

・一人当たりの人財開
 発投資額(教育関連
 費)

400

千円

38千円

162千円

249

千円

・人財開発強化

・一人当たり研修
 参加回数

8

3.16回

3.29回

4.07

・ダイバー

 シティ&

 インクル

 ージョン

 の推進

・女性活躍推進

・女性管理・監督職
 比率

27

22.5%

23.6%

24.8

・多様な働き方推進

・男性育児休業
 一人当たり取得日数

14

日以上

7.0日

8.0日

8.1

・多様性ある職場環境

 の推進

・障がい者雇用率

3.00

2.71%

2.80%

2.67

 

(注)本目標は、中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」期間中(2024年4月~2027年3月)の目標であり、期間最終年度である2026年度末の当行目標を記載しております。実績は各年度末時点の数値を記載しております。

(1)キャリアスキル認定者は、当行制度であるキャリアスキル認定制度におけるプロフェッショナル人財(スペシャリスト・エキスパート)を対象としております。

(2)一人当たり人財開発投資額は、総研修費、人財開発関連手当(自己成長サポート手当、スキル手当等)、教育関連システム経費の合計金額を各年度の平均従業員数(嘱託及び臨時従業員を除く)で除して算出しております。

(3)一人当たり研修参加回数は、各年度の総研修参加人数を平均従業員数(嘱託及び臨時従業員を除く)で除して算出しております。

(4)女性管理・監督職比率における、管理職とは「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」にある労働者を、監督職とは管理職の手前の「係長級より上位の役職(上席支店長代理・支店長代理等)」にある労働者を範囲としております。

(5)男性育児休業一人当たり取得日数は、厚生労働省が明示している『「育児休業平均取得日数」を公表する場合の公表・計算例』に基づいて算出したものであります。

(6)障がい者雇用率は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」第43条第1項の規定に基づく、障害者雇用率制度における雇用率設定基準にて算出したものであります。

 

1.プロフェッショナル人財増強(キャリアスキル認定制度)

当行では、行員一人ひとりが各々の強みや適性を活かしたキャリアを選択し、自律的にキャリア形成にチャレンジする風土をつくり、行員の各専門分野におけるスキル向上、プロフェッショナル化を目的に、2022年度より行内認定制度として「キャリアスキル認定制度」を導入し、プロフェッショナル人財の育成に取り組んでおります。

新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においても、この「キャリアスキル認定制度」における認定者の増加を図ることで、当行行員一人ひとりの積極的な自律と挑戦を促し、プロフェッショナル人財の増強を行ってまいります。

 

2.人的資本投資の充実

当行では、2023年度までの前中期経営計画「共創Innovation」(2021年4月~2024年3月)においては「人財強化」を基盤戦略の一つとし、一人ひとりが自律的にキャリア形成を行える体制を整備し、自律・挑戦による成長をサポートするために、研修体制の充実、自己啓発環境の整備、人財開発に向けた手当の新設等の取り組みを積極的に進めてまいりました。

新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においても、すべての役職員が地域社会の未来を「創り、守り、支える存在」になるために、行員の自律的な学習を支援するラーニングマネジメントシステムの新規導入やタレントマネジメントシステムの利用拡充などのシステム投資に加え、研修体制の更なる充実強化を図るなど、自己啓発を含めた人財開発支援に向けた投資に積極的に取り組んでまいります。

 

3.人財育成強化

当行では、「地域社会の発展を力強くリードするコンサルティングバンク」を実現する行員を育成するため、2022年度より「人財育成プラン」を策定しております。分野別・スキルレベル別の「分野別コンサルティング育成プログラム」、階層ごとの必要な能力開発を行う「階層別キャリアサポートプログラム」を実施、またWeb研修システムを導入するなど研修体系を整備することで体系的、継続的に行員全体がスキルアップし、一人ひとりが自律的なキャリア形成を行えるよう取り組んでおります。引き続き、新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においても、「人財育成プラン」の充実を図ることで、各分野別、階層別の研修体系を強化するとともに、管理監督者の人財育成に向けたマネジメント力の強化にも取り組み、営業店・本部が一体となり組織全体で人財を育成してまいります。

 

4.女性活躍推進

当行では、イノベーションを生み出す多様な人財が活躍する組織を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を行っております。特に、従業員の約45%を占める女性の活躍推進は、当行の企業価値向上において大きな課題と捉え、前中期経営計画「共創Innovation」(2021年4月~2024年3月)において、人事制度の改定(「総合職」・「一般職」を「営業職」へ統合し「事務職」を新設)や、女性向けの各種研修制度の充実を図り、女性のキャリア形成支援に注力してまいりました。その結果、監督職(上席支店長代理、支店長代理等)における女性比率は着実に増加、女性管理・監督職比率の向上につながっております。

   (参考)女性管理職比率及び女性監督職比率の推移

 

2021年度実績

2022年度実績

2023年度実績

女性管理職比率

5.7%

5.8%

6.0%

女性監督職比率

37.7%

39.1%

40.2%

 

新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においても、女性管理職比率向上に向けて「女性管理職養成プログラム」の導入を行い、また、管理職の土台となる監督職層の女性比率においては、男女比率同水準までの更なる向上を目指し「営業職女性行員パワーアッププラン」を実施するなど、女性のキャリアアップに向けた支援を積極的に進め、ジェンダー平等に向けた取り組みを行ってまいります。

 

5.多様な働き方推進

当行では、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、多様な働き方を推進すべく、男性の育児休業取得を支援しております。前中期経営計画「共創Innovation」(2021年4月~2024年3月)においては、「男性育児休業取得率」の100%取得を目標に推進し、2023年度において106.7%と、目標を達成することができました。しかし、女性に比べると、男性の育児休業における取得日数は非常に限られたものになっているという現状の課題を踏まえ、新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においては、「男性育児休業一人当たり取得日数」14日以上を目標に掲げ、制度休暇新設の検討を含めた取得しやすい環境づくりに取り組むことにより、更なる推進を図ってまいります。

 

6.多様性ある職場環境の推進

当行では、それぞれの個性や能力を十分に発揮し、やりがいを持って活躍できるよう、多様性と創造性を尊重した職場環境の整備に努めております。新中期経営計画 「for the FUTURE ~未来に向けて~」(2024年4月~2027年3月)においては、障がいがある方の職場環境整備の更なる推進を目指して、2024年度中に障がい者雇用グループを組織化し、障がい者が働きやすく、各々の能力を最大限に発揮できるような支援、環境作りに取り組んでまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場リスク(①価格変動リスク、②金利変動リスク)があげられます。

当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率(信頼区間99%)のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり、把握しております。

これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行グループでは業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう統合リスク管理(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。

なお、当行グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、これらのリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。

 

(1) 信用リスク

当行グループの2024年3月末時点での開示債権額は100億円で、開示債権の貸出金に占める割合は1.12%と引続き低水準を維持しております。しかしながら、今後日本経済の減速や地域経済の景気後退及びそれに伴う需要の減少があった場合、地方経済にも悪影響を及ぼすことが予想されます。そのため当行グループの融資先の財務内容が悪化したり、倒産・事業閉鎖となった場合、債務者区分の変更により当行グループの不良債権及び与信関係費用が増加する可能性があり、その結果、当行グループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 市場リスク

① 価格変動リスク

当行グループの保有株式の多くは、取引先との間の良好な関係を構築又は維持することを目的としたものであり、その大半は市場性のある株式であります。今後大幅に株価が下落した場合、保有株式に減損又は評価損が発生する可能性があります。また債券運用については信用力の高いものを対象とし、且つ金利上昇局面にも対応できるよう分散投資を念頭としたポートフォリオの構築を行っております。ただし、急激なイールドカーブ(利回り曲線)の変動が生じた場合、想定外の評価損が発生する可能性があります。こうした市場変動による有価証券の価格変動リスクが顕在化した場合、当行グループの業績に悪影響を与えるとともに自己資本比率の低下を招く可能性があります。

② 金利変動リスク

当行グループの資金利益は、主に預金として受け入れた資金を貸出金や有価証券で運用して得ておりますが、調達資金と運用資金との間で、資金の満期や適用金利更改時期等に差異があるため、将来の金利動向等により資金利益が減少し、当行グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

③ 為替リスク

当行グループが保有する外貨建資産及び負債は、為替レートが変動した場合において、これら外貨建資産及び負債に係る為替リスクが相殺されないとき又は適切にヘッジされていないときは、損失の発生等により当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 流動性リスク

当行グループの業務を行うにあたり、交換尻の決済等のため、一時的にコールマネー等、市場から資金を調達することがあります。その際、当行グループの信用力が低下する等により必要な資金が確保できなくなり、資金繰りがつかなくなる場合や、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での調達を余儀なくされることにより損失を被る資金繰りリスクがあります。また、当行グループが保有する株式・債券等を売却するにあたり、市場の混乱等により市場で取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより当行グループが損失を被る市場流動性リスクも存在します。

これらのリスクに対しては、ALM委員会及びリスク管理部署等で適切に管理しておりますが、当行グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) オペレーショナルリスク

① 事務リスク

当行グループでは、業務運営にあたり事務規定等に基づき厳正な事務処理を徹底し、役職員による事務ミス・事故の発生や不正等の未然防止に努めておりますが、事務事故や不祥事件が発生した場合、当行グループの信用が失墜し、グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

② システムリスク

当行は、2012年5月に、国内最大規模の基幹系システムの共同利用型センターである地銀共同センターに、基幹系システムを移行しました。共同化システムは、コンピュータシステムと通信ネットワークに大きく依存しており、災害や停電などにより通信ネットワークが機能しなくなった場合、またシステムトラブルの発生や外部からの不正手段侵入によるデータプログラムの破壊などで共同化システムが稼動しなくなる可能性があります。予想されるシステムトラブルへの対応として、東西2つのセンターと最新鋭のバックアップ機能を備えておりますが、システムの複雑化や高度化などにより予想外の障害が生じる場合もあり、その時には当行グループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 情報資産リスク

当行グループでは、お客さまとのあらゆるお取引に伴い、数多くの顧客情報を保有しております。当行グループではこれらの顧客情報の大半をコンピュータシステムと通信ネットワークにより管理しており、お客さまのお取引等の管理や当行グループからお客さまへのご提案等に活用しています。

当行グループでは、顧客情報を適切に管理し利用するため、個人情報保護法等にも対応した顧客情報管理体制を整備し、役職員への教育や情報機器の充実等による顧客情報管理の高度化等、顧客情報管理を徹底しておりますが、予期せぬ事態により、情報漏えい、紛失、改ざん等が発生した場合、当行グループの信用が失墜し、グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 人的リスク

人事処遇や勤務管理などの人事労務上の問題等に関連する訴訟等が発生した場合、当行グループの信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 有形資産リスク(災害リスク)

地震等の自然災害や停電等の社会インフラの障害、あるいはテロや犯罪等で、当行の役職員や店舗等の施設及び取引先が被害を受けることにより、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ レピュテーショナル(風評・評判)リスク

当行グループに対する中傷や風評等が流布し拡大した場合、その事態によっては、当行グループの信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ コンプライアンス・リスク

取引上の契約等について法律的な不確実性、及び役職員等の法令・ルール等の遵守違反や不徹底、法務知識不足等により当行グループが損失を被る可能性があります。加えて、必ずしも既存の法令・ルールに直ちに抵触しないものの、当行グループの役職員が業務遂行にあたって当然に遵守すべき、社会的規範、商慣習や市場慣行、倫理規定、経営理念等に反する行為や、その他利用者の視点が欠如した行為等により、ステークホルダーの期待に応えることができなかった結果として、当行グループが不利益を被る可能性があります。

 

 

(5) 気候変動関連リスク

気候変動に伴う自然災害や異常気象の激甚化により、当行担保物件の毀損や営業拠点の毀損などが発生した場合、また、気候関連の規制強化や脱炭素技術への対応といった脱炭素社会への移行により、取引先の業績悪化が発生した場合、当行グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) その他

① 感染症の流行に伴うリスク

新型コロナウイルスや新型インフルエンザ等感染症の流行により、当行グループ内での感染者の発生や増加等により業務継続に支障をきたしたり、感染症の流行の影響が経済・市場全体に波及することで、当行の信用リスク、市場リスク、流動性リスクが増加する、又は当該リスクの顕在化により、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 上位大口株主の当行株式売却に伴うリスク

当行の上位大口株主の中には、保有株式を削減する目的で当行株式を売却する株主も予想されます。これらの上位大口株主による当行株式の売却が促進され、当行株式の市場売却が増加した場合には当行の株価は悪影響を受けて、当行の資金調達が一定の制約を受ける可能性があります。

③ 退職給付債務のリスク

当行グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産の運用の結果が前提条件と異なる場合、又は割引率の低下等により前提条件が変更された場合、損失が発生する可能性があります。厚生年金基金の代行部分返上により、当行グループの年金費用は低下しておりますが、一層の割引率低下や運用利回りの悪化は当行グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 自己資本比率が悪化するリスク

当行は、海外営業拠点を有しておりませんので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)以上に維持しなければなりません。

当行グループの自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受けることになります。

当行グループの自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。

・有価証券ポートフォリオの価値の低下

・不良債権の処分に際して生じうる与信関係費用の増加

・債務者の信用力の悪化に際して生じうる与信関係費用の増加

・自己資本比率の基準及び算定方法の変更

・本項記載のその他の不利益な展開

⑤ 繰延税金資産

繰延税金資産は、現時点の会計基準に基づき計上しておりますが、今後会計基準に何らかの変更があり、繰延税金資産の算入に何らかの制限が課された場合、あるいは繰延税金資産の一部又は全部の回収が出来ないと判断される場合は、当行グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの業績並びに自己資本比率に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 経済状況

当行グループの貸出金の大宗を鳥取県内の中小企業及び個人が占めており、地域経済の低迷による中小企業倒産・個人破産の増減動向は、当行グループの業績、財務状況に影響を及ぼします。鳥取県内経済の景気後退、及びそれに伴う需要の減少は、鳥取県内の中小企業の倒産及び個人破産が増加するなどにより、当行グループの業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 競争

近年の金融制度の大幅な規制緩和により、金融業界の競争が激化してきております。当行グループが、こうした事業環境において、他の金融機関などとの競争により優位性を得られない場合、当行グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 当行グループの営業戦略が奏功しないリスク

当行グループは、経営基盤強化のために、2024年度から2026年度までの3年間を計画期間とする中期経営計画 「for the FUTURE~未来に向けて~」など様々な営業戦略を実施していますが、以下に記載したものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、これら戦略が功を奏しないか、当初想定した結果をもたらさない可能性があります。

・貸出ボリュームの増大が期待通り進まないこと

・利鞘の拡大が期待通りに進まないこと

・手数料収入の増加が期待通りの成果とならないこと

・経費削減等の効率化が期待通りに進まないこと

⑨ 格付について

当行は、外部格付機関より格付を取得しております。格付が引き下げられた場合、資金・資本調達に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 各種の規制及び制度等(法律、政策及び会計制度等)に伴うリスク

当行グループは、現時点での法律、政策及び会計制度等の規制に従って業務を遂行しております。将来における法律、規制、実務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務遂行や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当行グループがコントロールしうるものではありません。

⑪ 訴訟について

当連結会計年度末現在において、当行グループの事業その他経営全般に関し、重要な訴訟は提起されておりません。しかし、不特定多数の顧客と取引がある銀行業の特殊性から、将来にわたって重要な訴訟が提起される可能性が皆無とは言えません。重要な訴訟が提起された場合にはグループの経営成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 固定資産の減損に係るリスク

当行グループは、営業拠点等の固定資産を保有しておりますが、今後の経済環境や不動産価格の変動等によって、当該固定資産の収益性の低下又は損失が発生した場合には、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当行グループ(当行、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

  

・業績

2023年度の国内経済は、物価高の影響により個人消費が弱い動きとなったものの、コロナ禍から回復した経済活動により、企業収益が好調となったことから、総じて景気は緩やかな回復基調となりました。

金融市場では、堅調な米国経済や、ハイテク関連企業等の先行き期待感を背景とする米国の株高を受けて、2024年3月には日経平均株価が終値で初の4万円台となりました。日本銀行が同年3月の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除を決定し、今後は“金利のある世の中”に戻っていくことが予想されますが、利上げが国内経済に及ぼす影響に加え、中国経済の失速に伴う世界経済の減速、今冬に実施される米国の大統領選挙の結果等を注視していく必要があります。

鳥取県経済をみますと、アフターコロナの需要回復により、2023年度上期には景気は持ち直しの動きが見られたものの、長引く物価高の影響が消費者マインドの冷え込みにつながり、個人消費が弱含んだほか、人手不足による供給制約等が県内経済の下押し要因となりました。

今後については、企業の賃上げが中小企業も含めた幅広い業種に広がることで、個人消費の底支えが期待されるほか、クルーズ船の来航などインバウンド消費の増加による需要の回復が、経済の好循環を創出することが期待されます。

このような環境の下、当行は役職員一体となってお取引先に対する質の高いコンサルティングの提供及び業績の進展に努めました結果、以下のような業績となりました。

財政状態につきましては、預金は、個人預金や法人預金が増加したほか、公金預金も増加したことから、前期末比494億31百万円増加の1兆419億76百万円となりました。貸出金は、大企業向け貸出の減少を主因に、同83億75百万円減少の8,700億5百万円となりました。有価証券は、その他の証券などの増加により、同56億46百万円増加の1,202億48百万円となりました。

経営成績につきましては、経常収益は、資金運用収益や役務取引等収益が増加したほか、株式等売却益も増加したことから、前期比7億34百万円増加の146億46百万円となりました。経常費用は、与信関連費用や営業経費が増加したことなどにより、同8億32百万円増加の130億33百万円となった結果、経常利益は、同97百万円減少の16億13百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額が減少したことから、同11百万円増加の10億56百万円となりました。

 

セグメント状況は次のとおりであります。

 (銀行業)

経常収益は、前期比7億41百万円増加の142億98百万円、セグメント利益(経常利益)は、前期比77百万円減少の15億81百万円となりました。

 (カード事業)

経常収益は、前期比9百万円減少の3億82百万円、セグメント利益(経常利益)は、前期比21百万円減少の32百万円となりました。

 

・キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における連結キャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物の残高は、前期比521億84百万円増加の1,247億64百万円となりました。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、預金の増加等により566億55百万円となり、前期比948億57百万円獲得が増加いたしました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により△40億2百万円となり、前期比157億35百万円支出が増加いたしました。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により前期並みの△4億68百万円となりました。

 

 

① 国内・国際業務部門別収支

当行グループは、海外拠点を有しないため、国内・海外別収支等にかえて、国内取引を「国内業務部門」「国際業務部門」に区分して記載しております。

国内業務部門では、資金運用収支が3億97百万円の増加、役務取引等収支が77百万円の増加、その他業務収支が2億76百万円の増加となりました。

国際業務部門では、資金運用収支が96百万円の増加、役務取引等収支は2百万円の増加、その他業務収支は96百万円の減少となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

9,696

141

9,837

当連結会計年度

10,093

237

10,331

うち資金運用収益

前連結会計年度

9,919

145

△1

10,064

当連結会計年度

10,285

247

△1

10,530

うち資金調達費用

前連結会計年度

223

4

△1

226

当連結会計年度

191

9

△1

198

役務取引等収支

前連結会計年度

1,607

19

1,627

当連結会計年度

1,684

21

1,705

うち役務取引等収益

前連結会計年度

3,046

33

3,079

当連結会計年度

3,160

35

3,196

うち役務取引等費用

前連結会計年度

1,438

13

1,452

当連結会計年度

1,476

14

1,491

その他業務収支

前連結会計年度

△79

△77

△157

当連結会計年度

197

△173

23

うちその他業務収益

前連結会計年度

217

217

当連結会計年度

208

208

うちその他業務費用

前連結会計年度

297

77

375

当連結会計年度

11

173

185

 

(注) 1  「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引等は国際業務部門に含めております。

2  相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

 

② 国内・国際業務部門別資金運用・調達の状況

イ  国内業務部門

平均残高では、資金運用勘定は有価証券を中心に32億52百万円減少し、資金調達勘定は借用金を中心に41億70百万円の減少となりました。

利息では、貸出金が1億44百万円の増加となったほか、有価証券が3億9百万円の増収となり、資金運用勘定の利息は3億66百万円の増収となりました。資金調達勘定の利息は、預金利息が30百万円の減少となったこと等により32百万円の減少となりました。

利回りでは、貸出金利回りが前連結会計年度並みであった一方で、有価証券利回りが前連結会計年度比0.29ポイント上昇したこと等により、資金運用利回りは同0.04ポイントの上昇となりました。また、資金調達勘定の利回りは同0.01ポイントの低下となりました。

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(3,412)

1,085,262

(1)

9,919

0.91

当連結会計年度

(4,289)

1,082,010

(1)

10,285

0.95

うち貸出金

前連結会計年度

858,233

9,054

1.05

当連結会計年度

869,113

9,198

1.05

うち商品有価証券

前連結会計年度

0

0

0.07

当連結会計年度

0

0.00

うち有価証券

前連結会計年度

120,831

691

0.57

当連結会計年度

115,559

1,000

0.86

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

8

0

0.00

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

102,777

171

0.16

当連結会計年度

93,047

80

0.08

資金調達勘定

前連結会計年度

1,069,806

223

0.02

当連結会計年度

1,065,636

191

0.01

うち預金

前連結会計年度

999,817

202

0.02

当連結会計年度

1,002,191

172

0.01

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

15,900

△3

△0.02

当連結会計年度

13,587

△3

△0.02

うち債券貸借取引受入
担保金

前連結会計年度

8,374

0

0.00

当連結会計年度

7,857

0

0.01

うち借用金

前連結会計年度

45,714

0.00

当連結会計年度

42,000

0.00

 

(注) 1 平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度86百万円、当連結会計年度75百万円)を控除して表示しております。

3 (  )内は、国内業務部門と国際業務部門との資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

 

 

ロ  国際業務部門

平均残高では、資金運用勘定は7億82百万円の増加となり、資金調達勘定は7億82百万円の増加となりました。

利息では、資金運用勘定の利息は前連結会計年度比1億2百万円の増加となり、資金調達勘定の利息は同5百万円の増加となりました。

利回りでは、資金運用利回りが前連結会計年度比1.45ポイントの上昇となりました。また、資金調達勘定の利回りは、同0.07ポイントの上昇となりました。

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

4,427

145

3.29

当連結会計年度

5,209

247

4.74

うち貸出金

前連結会計年度

60

2

4.29

当連結会計年度

60

4

6.97

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

3,144

132

4.21

当連結会計年度

4,181

230

5.52

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

(3,412)

4,427

(1)

4

0.10

当連結会計年度

(4,289)

5,209

(1)

9

0.17

うち預金

前連結会計年度

918

0

0.09

当連結会計年度

834

3

0.42

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

63

1

2.40

当連結会計年度

61

3

5.01

うち債券貸借取引受入
担保金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

 

(注) 1 連結子会社は国際業務を取扱っておりませんので、国際業務部門は国内店のみ記載しております。

2 (  )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

3 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。

 

ハ  合計

 

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り
(%)

小計

相殺
消去額
(△)

合計

小計

相殺
消去額
(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

1,089,690

△3,412

1,086,277

10,065

△1

10,064

0.92

当連結会計年度

1,087,219

△4,289

1,082,929

10,532

△1

10,530

0.97

うち貸出金

前連結会計年度

858,293

858,293

9,057

9,057

1.05

当連結会計年度

869,173

869,173

9,202

9,202

1.05

うち商品有価証券

前連結会計年度

0

0

0

0

0.07

当連結会計年度

0

0

0.00

うち有価証券

前連結会計年度

123,975

123,975

823

823

0.66

当連結会計年度

119,741

119,741

1,231

1,231

1.02

うちコールローン
及び買入手形

前連結会計年度

8

8

0

0

0.00

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

102,777

102,777

171

171

0.16

当連結会計年度

93,047

93,047

80

80

0.08

資金調達勘定

前連結会計年度

1,074,234

△3,412

1,070,821

227

△1

226

0.02

当連結会計年度

1,070,845

△4,289

1,066,555

200

△1

198

0.01

うち預金

前連結会計年度

1,000,736

1,000,736

203

203

0.02

当連結会計年度

1,003,025

1,003,025

175

175

0.01

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー
及び売渡手形

前連結会計年度

15,963

15,963

△1

△1

△0.01

当連結会計年度

13,649

13,649

△0

△0

△0.00

うち債券貸借取引
受入担保金

前連結会計年度

8,374

8,374

0

0

0.00

当連結会計年度

7,857

7,857

0

0

0.01

うち借用金

前連結会計年度

45,714

45,714

0.00

当連結会計年度

42,000

42,000

0.00

 

(注) 1 平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。

2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度86百万円、当連結会計年度75百万円)を控除して表示しております。

3 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。

 

 

③ 国内・国際業務部門別役務取引の状況

役務取引等収益は31億96百万円で前連結会計年度比1億17百万円の増収となりました。国内業務部門は31億60百万円で同1億14百万円の増収、国際業務部門は35百万円で同2百万円の増収となりました。

役務取引等費用は14億91百万円で前連結会計年度比39百万円の増加となりました。国内業務部門は14億76百万円で同38百万円の増加、国際業務部門は14百万円で同1百万円の増加となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

3,046

33

3,079

当連結会計年度

3,160

35

3,196

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

526

526

当連結会計年度

482

482

うち為替業務

前連結会計年度

472

32

505

当連結会計年度

474

35

510

うち証券関連業務

前連結会計年度

370

370

当連結会計年度

493

493

うち代理業務

前連結会計年度

381

381

当連結会計年度

421

421

うち保護預り・
貸金庫業務

前連結会計年度

20

20

当連結会計年度

20

20

うち保証業務

前連結会計年度

63

0

63

当連結会計年度

60

0

61

役務取引等費用

前連結会計年度

1,438

13

1,452

当連結会計年度

1,476

14

1,491

うち為替業務

前連結会計年度

141

13

155

当連結会計年度

143

14

157

 

(注) 1 当行グループは、海外拠点等を有しないため、国内・海外別にかえて、国内取引を「国内業務部門」・「国際業務部門」に区分して記載しております。

2 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。

3 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。

 

 

④ 国内・国際業務部門別預金残高の状況

○  預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

991,271

1,273

992,544

当連結会計年度

1,041,241

735

1,041,976

うち流動性預金

前連結会計年度

630,135

630,135

当連結会計年度

661,465

661,465

うち定期性預金

前連結会計年度

357,122

357,122

当連結会計年度

377,023

377,023

うちその他

前連結会計年度

4,013

1,273

5,286

当連結会計年度

2,752

735

3,487

譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

総合計

前連結会計年度

991,271

1,273

992,544

当連結会計年度

1,041,241

735

1,041,976

 

(注) 1  流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2  定期性預金=定期預金+定期積金

3  「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。

4  相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。

 

 

⑤ 国内・海外別貸出金残高の状況

イ  業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

878,380

100.00

870,005

100.00

製造業

64,593

7.35

62,925

7.23

農業, 林業

1,873

0.21

1,769

0.20

漁業

85

0.01

99

0.01

鉱業, 採石業, 砂利採取業

119

0.01

183

0.02

建設業

29,894

3.40

28,017

3.22

電気・ガス・熱供給・水道業

43,356

4.94

46,150

5.31

情報通信業

7,081

0.81

5,557

0.64

運輸業, 郵便業

9,661

1.10

9,265

1.07

卸売業, 小売業

57,625

6.56

52,618

6.05

金融業, 保険業

71,662

8.16

67,844

7.80

不動産業, 物品賃貸業

144,110

16.41

136,819

15.73

その他サービス業

92,112

10.49

94,168

10.82

地方公共団体

149,575

17.03

152,019

17.47

その他

206,628

23.52

212,563

24.43

海外及び特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

合計

878,380

870,005

 

(注) 1 「国内」とは、当行及び国内子会社であります。

2 当行及び子会社は海外に拠点等を有しないため、「海外」は該当ありません。

 

ロ  外国政府等向け債権残高(国別)

該当事項はありません。

 

 

⑥ 国内・国際業務部門別有価証券の状況

○  有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

11,097

11,097

当連結会計年度

10,286

10,286

地方債

前連結会計年度

58,755

58,755

当連結会計年度

56,339

56,339

短期社債

前連結会計年度

当連結会計年度

社債

前連結会計年度

23,619

23,619

当連結会計年度

24,757

24,757

株式

前連結会計年度

5,759

5,759

当連結会計年度

7,180

7,180

その他の証券

前連結会計年度

11,964

3,406

15,370

当連結会計年度

15,632

6,051

21,684

合計

前連結会計年度

111,195

3,406

114,601

当連結会計年度

114,196

6,051

120,248

 

(注) 1 当行グループは、海外拠点等を有しないため、国内・海外別にかえて、国内取引を「国内業務部門」、「国際業務部門」に区分して記載しております。

2 「国内業務部門」は国内店及び国内子会社の円建取引、「国際業務部門」は国内店の外貨建取引であります。

3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

4 相殺消去の金額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の金額であります。

 

 

(自己資本比率等の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:百万円、%)

 

2024年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

8.06

2.連結における自己資本の額

45,031

3.リスク・アセットの額

558,246

4.連結総所要自己資本額

22,329

 

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:百万円、%)

 

2024年3月31日

1.単体自己資本比率(2/3)

8.04

2.単体における自己資本の額

44,666

3.リスク・アセットの額

555,411

4.単体総所要自己資本額

22,216

 

 

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1  破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2  危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3  要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4  正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

債権の区分

2023年3月31日

2024年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

632

1,509

危険債権

6,980

7,646

要管理債権

1,189

874

正常債権

891,987

882,160

 

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

当行グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、経営成績等の状況の分析は以下のとおりとなりました。

 

① 経営成績の分析

2023年度を最終年度とする前中期経営計画「共創Innovation」の計数目標につきましては、行内プロフェッショナル人財の計数目標がわずかに未達となりましたが、そのほかの項目は目標を達成しており、引き続き一定の業容と収益力を維持しております。

 

 <前中期経営計画の計数目標と実績>

項  目

2023年度

目  標

実  績

法人ソリューション成約件数

(3年間累計) 1,300件

1,774件

行内プロフェッショナル人財

(23年度末)  110人

104人

コアOHR

(23年度)  84%程度

82.7%

コア業務純益

(23年度)   17億円

20億円

 

 

② 財政状態の分析

イ 貸出金

事業性貸出が減少したことから、貸出金は前年度比83億75百万円減少の8,700億5百万円となりました

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

貸出金合計

878,380

870,005

△8,375

事業性貸出

470,914

456,351

△14,563

個人向け

257,892

261,635

3,743

公共向け

149,575

152,019

2,444

 

 

 

ロ 金融再生法開示債権(単体)

開示債権総額は、前年度比12億27百万円増加し、総与信が同86億円減少したため、総与信に占める割合は同0.15ポイント上昇いたしました。また、担保・保証と引当による保全引当率は、開示債権総額の86.02%となりました。

(金融再生法開示債権額と総与信に占める割合)

 

前事業年度
(百万円)(A)

当事業年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

632

1,509

877

危険債権

6,980

7,646

666

要管理債権

1,189

874

△315

小計  (イ)

8,802

10,029

1,227

正常債権

891,987

882,160

△9,827

合計(総与信)

900,789

892,189

△8,600

開示債権の総与信に占める割合

0.97%

1.12%

0.15%

 

 

(金融再生法開示債権の保全状況)

 

前事業年度
(百万円)(A)

当事業年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

保全引当額 (ロ)

7,530

8,627

1,097

担保保証等

6,579

6,893

314

貸倒引当金

951

1,734

783

保全引当率 (ロ)/(イ)

85.55%

86.02%

0.47%

 

 

(金融再生法に基づく開示債権の保全・引当情報)

 

破産更生債権及び
これらに準ずる債権

危険債権

要管理債権

合計

債権残高(百万円) A

1,509

7,646

874

10,029

担保等による保全額(百万円) B

625

5,964

303

6,893

貸倒引当金(百万円) C

884

840

9

1,734

保全引当率 (B+C)/A

100.00%

89.00%

35.82%

86.02%

引当率 C/(A-B)

100.00%

50.00%

1.65%

55.30%

 

 

ハ 預金

公金預金の増加を主因に、預金は前年度比494億32百万円増加の1兆419億76百万円となりました。

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

預金合計

992,544

1,041,976

49,432

個人預金

700,232

706,132

5,900

法人預金

223,133

230,358

7,225

公金預金

67,040

103,795

36,755

金融預金

2,139

1,689

△450

 

 

 

ニ 自己資本比率(国内基準)

自己資本比率は新たな自己資本比率規制(バーゼルⅢ(国内基準))により算出しており、国内基準の4%を上回っております。

 

前連結会計年度
(百万円)(A)

当連結会計年度
(百万円)(B)

増減(百万円)
(B)-(A)

自己資本比率

8.08%

8.06%

△0.02%

自己資本(イ)-(ロ)

44,635

45,031

396

(イ)コア資本に係る基礎項目

47,516

48,358

842

(うち一般貸倒引当金)

561

606

45

(ロ)コア資本に係る調整項目

2,881

3,326

445

リスク・アセット等

552,159

558,246

6,087

(うちオン・バランス項目)

526,592

529,502

2,910

(うちオフ・バランス項目)

3,907

4,609

702

(うちCVAリスク相当額を8%で除して
得た額)

778

2,604

1,826

(うちオペレーショナル・リスク相当額を
8%で除して得た額)

20,882

21,530

648

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度の資金の状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローでは、貸出金の純減83億75百万円や預金の純増494億31百万円などにより566億55百万円の資金を得ました。

一方、投資活動によるキャッシュ・フローでは、有価証券の売却による収入181億47百万円及び有価証券の償還による収入124億81百万円に対し、有価証券の取得による支出334億37百万円となったことなどから、40億2百万円の資金を使用しました。

また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払4億67百万円等により4億68百万円の資金を使用したことから、資金全体では当連結会計年度中521億85百万円の増加となりました。

資金の流動性につきましては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)1(3)③資金調達に係る流動性リスクの管理」に記載のとおり、適切に管理しております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

・貸倒引当金の計上

当行グループにおける貸出金等の債権の評価は、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があるため、貸倒引当金は会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。当行の貸倒引当金は予め定めている償却・引当基準に則り計上しており、その内容は「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4(6)貸倒引当金の計上基準」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

  

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。