【連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社リログループ(以下「当社」という。)は日本に所在する株式会社です。その登記されている本社の住所は当社のウェブサイト(https://www.relo.jp/)で開示しております。2024年3月31日に終了する連結財務諸表は、当社およびその子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに当社グループの関連会社に対する持分から構成されております。
当社グループはリロケーション事業、福利厚生事業、観光事業を主な事業としております(「6.事業セグメント」参照)。
2.作成の基礎
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。
本連結財務諸表は、2024年6月26日に当社代表取締役CEO 中村 謙一によって承認されております。
連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成されております。
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円(百万円単位、単位未満切捨て)で表示しております。
(4) 表示方法の変更
(連結貸借対照表)
前連結会計年度において、「流動負債」および「非流動負債」に含めていた借上社宅管理事業における転貸サービスに係る「リース負債」は、「営業債権及びその他の債権」である「リース債権」に対応させ、明瞭性を高めるため当連結会計年度より「営業債務及びその他の債務」として表示することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結財政状態計算書において、「流動負債」の「リース負債」に含めて表示していた43,530百万円、「非流動負債」の「リース負債」に含めて表示していた3,553百万円は「営業債務及びその他の債務」として組み替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の増減」に含めて表示していた借上社宅管理事業における転貸サービスに係るリース負債の減少は、「営業債権及びその他の債権の増減」に含められるリース債権の増減に対応させ、明瞭性を高めるため、当連結会計年度より「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「営業債務及びその他の債務の増減」として表示することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の増減」に含めて表示していた5,113百万円は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「営業債務及びその他の債務の増減」として組み替えております。
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の増減」に含めて表示していた事業用リースに係る使用権資産の減価償却費及びリース負債の減少は、明瞭性を高めるため、それぞれ「減価償却費及び償却費」、「事業用リース負債の減少」として表示することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の増減」に含めて表示していた2,132百万円は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「減価償却費及び償却費」6,849百万円、「事業用リース負債の減少」△4,717百万円として組み替えております。
前連結会計年度において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「貸付けによる支出」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた△7,720百万円は「貸付けによる支出」として組み替えております。
前連結会計年度において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「投資不動産の取得による支出」、「投資不動産の売却による収入」および「貸付金の回収による収入」は、明瞭性を高めるため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた9,618百万円は「投資不動産の取得による支出」△7,035百万円、「投資不動産の売却による収入」6,231百万円、「貸付金の回収による収入」10,421百万円として組み替えております。
3.重要性がある会計方針
子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが次の各要素をすべて有している場合にのみ、投資先を支配していると考えております。
・投資先に対するパワー
・投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利
・投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力
当社グループによる支配の有無は、議決権または類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しております。
子会社については、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、その日より当社グループが支配を喪失するまで連結しております。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行っております。
子会社の決算日が当社と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いております。
当社グループ内の残高、取引高、収益および費用は、重要性が乏しい場合を除き、全額を相殺消去しております。包括利益合計は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分とに帰属させております。
子会社に対する所有持分の変動のうち、子会社に対する支配の喪失とならないものについては、資本取引として会計処理しております。
関連会社とは、当社グループがその財務および経営の方針に関する意思決定に対して、重要な影響力を有するが、支配的持分は有しない企業をいいます。一般的に、当社グループが議決権の20%から50%を保有する場合には、重要な影響力があると推定しております。当社グループが重要な影響力を有しているか否かの評価にあたり考慮されるその他の要因には、取締役会への参加等があります。なお、投資先の議決権の20%未満しか保有していない場合には、重要な影響力が明確に証明できる場合を除き、重要な影響力を有していないと推定しております。
ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)とは、ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め、すなわち、複数の当事者が共同支配を有する取決め)のうち、共同支配を行う参加者が独立の事業体の純資産に対する権利を有するものをいいます。また、共同支配とは、契約上合意された支配の共有であり、参加者が取決めのリターンに重要な影響を及ぼす活動に関して、参加者の全会一致で決定し、当該活動を共同で営むことで成立します。
関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する持分の投資は、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って会計処理される、売却目的で保有する資産に分類される場合を除いて、持分法により会計処理しております。持分法を適用する際に考慮する純損益、その他の包括利益および純資産は、関連会社およびジョイント・ベンチャーの財務諸表で認識された金額に、統一した会計方針を実行するのに必要な修正を加えたものです。持分法においては、当初認識時に関連会社およびジョイント・ベンチャーに対する投資は原価で認識され、その帳簿価額を増額または減額して、株式取得日以降における投資先の純損益およびその他の包括利益等に対する投資者の持分を認識しております。
また、関連会社に対する投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合には、当該関連会社に対する投資全体を単一の資産として、減損テストを実施しております。
企業結合は、取得法を用いて会計処理をしております。
取得対価は、被取得企業の支配と交換に移転した資産、引き受けた負債および発行した資本持分の取得日公正価値の合計額で測定しております。
IFRS第3号「企業結合」に基づく認識の要件を満たす被取得企業の識別可能な資産、負債および偶発負債は、次を除いて、取得日の公正価値で測定しております。
・繰延税金資産(または繰延税金負債)および従業員給付契約に関連する負債または資産は、それぞれIAS第12号「法人所得税」およびIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しております。
・被取得企業の株式報酬取引に係る負債もしくは資本性金融商品、または被取得企業の株式報酬取引の取得企業の株式報酬取引への置換えに係る負債もしくは資本性金融商品に係る部分については、IFRS第2号「株式報酬」の方法に従って取得日現在で測定しております。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産または処分グループは、当該基準書に従って測定しております。
のれんは、取得対価が取得日時点における識別可能な資産および負債の正味価額を上回る場合に、その超過額として測定しております。この差額が負の金額である場合には、直ちに純損益として認識しております。
企業結合を達成するために発生した取得関連費用は、発生時に純損益として認識しております。
企業結合が生じた連結会計年度の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目について暫定的な金額で連結財務諸表上認識しております。測定期間中、取得日時点で存在し、それを知っていたならば取得日時点で認識した金額の測定に影響したであろう事実および状況について入手した新しい情報を反映するために、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及修正します。測定期間は取得日から1年を超えることはありません。
非支配持分の追加取得については、資本取引として処理しているため、当該取引からのれんは認識しておりません。
すべての結合企業または結合事業が最終的に企業結合の前後で同じ当事者によって支配され、その支配が一時的なものではない企業結合取引(共通支配下における企業結合取引)については、帳簿価額に基づき会計処理しております。
当社グループの各企業の個別財務諸表は、それぞれの機能通貨で作成しております。当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しております。
外貨建取引については、取引日における為替レートにより機能通貨に換算しております。期末日における外貨建貨幣性項目は期末日の為替レートを用いて機能通貨に換算し、外貨建非貨幣性項目は取得原価で測定されているものは取引日の為替レート、公正価値で測定されているものは、公正価値が測定された日の為替レートを用いて換算しております。
貨幣性項目の為替差額は、発生する期間の純損益に認識しております。ただし、非貨幣性項目の利得または損失がその他の包括利益に認識される場合は、当該為替差額もその他の包括利益に認識しております。
在外営業活動体の資産および負債(取得により発生したのれんおよび公正価値の調整を含む)については期末日の為替レートにより、収益および費用については会計期間中の為替レートが著しく変動している場合を除き、その期間の平均為替レートにより換算しており、在外営業活動体の換算差額はその他の包括利益に認識しております。
在外営業活動体の処分時には、その他の包括利益に認識され資本に累積されていた、在外営業活動体の換算差額は、処分による利得または損失が認識される時に資本から純損益に振り替えております。
当社グループでは、非デリバティブ金融資産は、契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。営業債権およびその他の債権については、これらの発生日に当初認識しております。
当社グループは、金融資産について、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に、当初認識時において分類しております。
すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で測定しております。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、取引価格で測定しております。
金融資産は、以下の条件を共に満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、金融資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、当初認識時に事後の公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
償却原価で測定する金融資産またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて次のとおりに測定しております。
(ⅰ)償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。
(ⅱ)公正価値で測定する金融資産
公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しております。
ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しております。なお、当該金融資産からの配当金については、純損益として認識しております。
償却原価で測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しております。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
ただし、重要な金融要素を含んでいない営業債権および契約資産、並びにリース債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
予想信用損失は、契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額の現在価値に基づいて測定しております。
当社グループは、金融資産の予想信用損失を、以下のものを反映する方法で見積っております。
・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・貨幣の時間価値
・過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
信用リスクが著しく増加しているか否かは、債務不履行リスクの変化に基づいて判断しており、債務不履行リスクに変化があるか否かの判断にあたっては、主として以下の情報を考慮しております。信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクは当初認識以降に著しく増加していないと評価しております。
・取引先相手の財務状況の悪化
・期日経過の情報
・外部信用格付の著しい変化
履行強制活動を行ってもなお返済期日を大幅に超過している場合、債務者が、破産、会社更生、民事再生、特別清算といった法的手続きを申し立てる場合等には、債務不履行が生じているものと判断しております。債務不履行に該当した場合または債務者の著しい財政的困難等の減損の証拠が存在する場合には、信用減損しているものと判断しております。
当社グループは、ある金融資産の全体または一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しております。
金融資産に係る貸倒引当金の繰入額は、純損益で認識しております。貸倒引当金を減額する事象が生じた場合は、貸倒引当金繰入額を純損益で認識しております。
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しております。
当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。
当社グループは、発行した負債証券を、その発行日に当初認識しております。その他の金融負債は、すべて当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しております。
すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
(ⅰ)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しております。
実効金利法による償却および認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当期の純損益として認識しております。
(ⅱ)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、当初認識後公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しております。
当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消、または失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
当社グループは、為替リスクおよび金利リスクを管理する目的で為替予約取引、金利スワップ取引、通貨スワップ取引などのデリバティブ取引を行っております。デリバティブは、契約の当事者となった時点の公正価値で当初認識し、その後も公正価値で事後測定しております。公正価値の変動額は純損益として認識しております。
なお、上記デリバティブについて、ヘッジ会計を適用しているものはありません。
当社グループは、転換社債型新株予約権付社債を発行しておりますが、当初認識時に発行に伴う払込金額を社債の対価部分と新株予約権の対価部分に区分した上で、社債部分は負債とし、新株予約権部分は資本に分類し表示しております。新株予約権は、払込金額と負債部分の当初測定額(公正価値)との差額で当初測定しております。転換社債型新株予約権付社債の発行に関連する取引コストはすべて、負債要素および資本要素の当初の帳簿価額の比率に応じて各要素に按分しております。当初認識後は、複合金融商品の負債要素は実効金利法を用いた償却原価により測定しております。複合金融商品の資本要素については、当初認識後は再測定を行っておりません。
金融資産と金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、かつ純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しております。
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動リスクを負わない取得日から3ヶ月以内に満期日または償還期限の到来する短期投資からなっております。
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から見積販売費用を控除した額です。取得原価は、主として個別法に基づいて算定されており、購入原価、改修工事費等を含む加工費ならびに現在の場所および状態に至るまでに要したすべての費用を含んでおります。
有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去および土地の原状回復費用が含まれております。
有形固定資産の取得原価から残存価額を控除した償却可能額を耐用年数にわたって、定額法により減価償却しております。主な有形固定資産の耐用年数は、次のとおりです。
なお、減価償却方法、残存価額および見積耐用年数は各連結会計年度の末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
当初認識時におけるのれんの測定については、「(2) 企業結合」に記載のとおりです。当初認識後ののれんについては、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
減損については、「(10) 非金融資産の減損」に記載のとおりです。
無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。
企業結合で取得した無形資産は、当該無形資産の取得原価を取得日現在の公正価値で測定しております。
開発(または内部プロジェクトの開発局面)における支出は、次のすべてを立証できる場合に限り資産として認識することとしており、その他の支出はすべて発生時に費用処理しております。
・使用または売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性
・無形資産を完成させ、さらにそれを使用または売却するという企業の意図
・無形資産を使用または売却できる能力
・無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法
・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、財務上およびその他の資源の利用可能性
・開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力
耐用年数を確定できる無形資産は、当該資産の耐用年数にわたり定額法により償却しております。償却は、当該資産が使用可能となった時点に開始しております。主な無形資産の耐用年数は、次のとおりです。
なお、償却方法、残存価額および見積耐用年数は各連結会計年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
当社グループは、契約の開始時に、当該契約がリースまたはリースを含んだものであるのかどうかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでいると判定しております。
契約がリースであるかまたはリースを含んでいると判定した場合、リース開始日に使用権資産およびリース負債を認識しております。リース負債は未払リース料総額の現在価値で測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に、開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コストおよびリースの契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しております。なお、リース期間は、リースの解約不能期間にリースを延長するオプションを行使することまたはリースを解約するオプションを行使しないことを過去の平均入居期間等を考慮して決定しています。
当初認識後は、使用権資産は耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っております。また、使用権資産の減損については、「(10)非金融資産の減損」のとおりです。
リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しております。
ただし、リース期間が12ヶ月以内の短期リースおよび原資産が少額のリースについては、使用権資産およびリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しております。
当社グループは、リースをオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースのいずれかに分類しております。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合には、ファイナンス・リースに分類し、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものではない場合には、オペレーティング・リースに分類しております。
(a) ファイナンス・リース
リースの開始日において、ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しております。正味リース投資未回収額に対する一定の期間リターン率を反映するパターンに基づいて、リース期間にわたり金融収益を認識しております。
(b) オペレーティング・リース
オペレーティング・リースによるリース料は、定額法により収益を認識しております。
(c) サブリース
転貸不動産などの当社グループが中間の貸手であるサブリースを分類する際に、ヘッドリースが短期リースである場合には、オペレーティング・リースに分類し、それ以外の場合には、サブリースは、原資産ではなくヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しております。
当社グループは、期末日ごとに資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを評価しております。減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積っております。減損の兆候の有無に係わらず、未だ使用可能ではない無形資産、および企業結合で取得したのれんについては毎期減損テストを実施しております。
回収可能価額は、資産の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としております。個別資産についての回収可能価額の見積りが不可能な場合には、当該資産が属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額を算定しております。
使用価値は、資産の継続的使用および最終的な処分から発生する将来キャッシュ・インフローおよびアウトフローの見積額を貨幣の時間価値および当該資産の固有のリスクの市場評価を反映した税引前の割引率により割り引いて算定した現在価値です。
のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位又は資金生成単位グループは、のれんを内部報告目的で管理している最小の単位であり、かつ事業セグメントよりも大きくならないようにしております。
全社資産は独立したキャッシュ・インフローを生成していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、当該全社資産が帰属する資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額に基づき減損テストを行っております。
各資産、資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識しております。資金生成単位又は資金生成単位グループに関連して認識した減損損失は、まず、その単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しております。
のれんに関連する減損損失は戻入れておりません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少または消滅を示す兆候の有無を評価しております。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻入れております。
当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的または推定的義務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しております。
当社グループは、連結会計年度の末日における現在の債務を決済するために要する支出(将来キャッシュ・フロー)の最善の見積りを行い、貨幣の時間的価値の影響に重要性がある場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた割引率で割り引いた現在価値で測定しております。時の経過に伴う割引額の割戻しは、金融費用として認識しております。
なお、当社グループの主な引当金は次のとおりです。
資産除去債務
賃借契約終了時に原状回復義務のある賃借事務所・建物等の原状回復費用見込額について、資産除去債務を計上しております。これらの費用の金額や支払時期の見積りは、現在の事業計画等に基づくものであり、将来の事業計画等により今後変更される可能性があります。
短期従業員給付とは、従業員が関連する勤務を提供した期間の末日後12ヶ月以内に決済の期限が到来する従業員給付をいい、ある会計期間中に従業員が勤務を提供した時に、当社グループは当該勤務の見返りに支払うと見込まれる割り引かない金額で認識しております。当社グループにおける短期従業員給付には賞与および有給休暇に係るものがあります。
累積型の有給休暇に関する従業員給付の予想コストは、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供した時に認識しております。また、当社グループは、累積型有給休暇の予想コストを、連結会計年度の末日現在で累積されている未使用の権利の結果として当社グループが支払うと見込まれる追加金額として測定しております。
なお、賞与については、過去に従業員から勤務を提供された結果、支払いを行う法的または推定的義務を有しており、かつ、当該債務について信頼性のある見積りが可能な場合に負債として認識しております。
当社グループの退職後給付制度は、主として確定拠出制度を採用しております。確定拠出型の退職給付に係る費用は、その拠出時に費用として認識しております。
投資不動産は、賃貸収入またはキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。投資不動産の認識後の測定については原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
土地以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたって、定額法により算定しております。投資不動産の種類別の耐用年数は、次のとおりです。
なお、見積耐用年数、残存価額および減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しております。
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金および資本剰余金に計上し、直接発行費用は関連する税効果を控除後に資本剰余金から控除しております。
自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しております。また、その取得に直接起因する取引費用は、資本から控除しております。自己株式を売却した場合、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価との差額は資本剰余金に含めております。
当社は、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストック・オプション制度、株式給付信託(J-ESOP)および譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
① ストックオプション制度
ストック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるストック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたストック・オプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、モンテカルロ・シミュレーション等を用いて算定しております。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
② 株式給付信託(J-ESOP)
株式給付規程に基づき従業員に対しポイントを付与しております。ポイントの公正価値は付与日時点で測定しており、当該制度に関する従業員報酬費用は権利確定期間にわたって認識しております。
③ 譲渡制限付株式報酬制度
本制度の報酬は、付与する当社株式の公正価値を参照して測定しており、その権利確定期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。
当社グループは、次の5ステップアプローチに基づき、約束した商品または役務を顧客に移転し、顧客が当該商品または役務に対する支配を獲得した時に収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する
なお、顧客との契約獲得の増分コストまたは契約を履行するためのコストのうち、回収が見込まれるものについては資産として認識し、顧客の見積契約期間(4年~25年)にわたり、定額法で償却を行っております。
具体的な収益認識基準は、次のとおりです。
当社グループが行っている販売用不動産の販売については、不動産の受渡時点において、顧客が当該不動産に対する支配を獲得、履行義務が充足されると判断し、収益を認識しております。
次の要件のいずれかに該当する場合は、財または役務に対する支配が一定期間にわたり移転するため、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識しております。
(ⅰ)顧客が履行によって提供される便益を、履行するにつれて同時に受け取って消費する。
(ⅱ)履行が、資産を創出するかまたは増価させ、顧客が当該資産の創出または増価について支配する。
(ⅲ)履行が、他に転用できる資産を創出せず、かつ、現在までに完了した履行に対する支払いを受ける強制可能な権利を有している。
リロケーション事業では、借上社宅管理サービスや賃貸不動産の管理サービス、グローバル企業に対する赴任管理サービスを提供しており、契約期間に応じて履行義務が充足される取引について、当該期間で収益を認識しております。
福利厚生事業では、企業の業務負担とコストを軽減し様々なコンテンツを従業員へ提供する福利厚生代行サービス等を提供しており、契約期間に応じて履行義務が充足される取引について、当該期間で収益を認識しております。
観光事業では、入会時の契約に基づいて顧客に年間ポイントを対価と引換えに付与し、顧客が当該ポイントを利用することで当社グループのサービスを利用できるサービスを提供しております。当該サービスについては顧客に付与した年間ポイント総数に対する消費ポイントの割合から進捗度を測定し、収益を認識しております。
ファイナンス・リースに係る金融収益は、当社グループの正味リース投資未回収額に対して一定の計算利益率を反映する方法で認識しております。
オペレーティング・リースに係るリース収益は、リース期間にわたって定額法により認識しております。
利息収益は、実効金利法により認識しております。
配当収入は、支払いを受ける権利が確定した時に認識しております。
法人所得税は、当期税金と繰延税金から構成されております。これらは、企業結合に関連するもの、および直接資本の部またはその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益に認識しております。
その他の包括利益に認識される項目に関する当期税金および繰延税金は、その他の包括利益として認識しております。
当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局からの還付が予想される金額で測定しております。税額の算定に使用する税率および税法は、決算日までに制定または実質的に制定されたものです。
繰延税金は、連結会計年度の末日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異等に基づいて算定しております。繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し、繰延税金負債は、原則として、将来加算一時差異について認識しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産および負債を認識しておりません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引(企業結合取引を除く)によって発生する資産および負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に当該一時差異が解消する可能性が高くない場合または当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直され、繰延税金資産の全額または一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産は毎期見直され、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しております。
繰延税金資産および負債は、決算日までに制定または実質的に制定されている法定税率(および税法)に基づいて、資産が実現されるまたは負債が決済される期に適用されると予想される税率(および税法)によって測定されます。
繰延税金資産および繰延税金負債は、当期税金資産および当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ以下のいずれかの場合に相殺しております。
・法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合
・異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産および当期税金負債を純額ベースで決済することを意図している、もしくは当期税金資産を実現させると同時に当期税金負債を決済することを意図している場合
なお、当社グループは、2023年5月に公表された「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール(IAS第12号の改訂)」を適用し、OECD第2の柱の法人所得税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関して認識及び情報開示に対する例外措置を適用しております。
(18) 政府補助金
政府補助金は、補助交付のための付帯条件を満たし、補助金を受領することについて合理的な保証が得られた時に認識しています。収益に関する政府補助金は、補助金により保証される費用が認識される期間にわたって、純損益として認識しています。
(19) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者(普通株主)に帰属する純損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の期中平均株式数で除して計算しております。
希薄化後1株当たり当期利益は、すべての希薄化性潜在的普通株式による影響について調整して計算しております。
(20) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業
非流動資産(または処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合には、当該非流動資産(または処分グループ)を売却目的保有に分類しております。売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状で直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られております。
売却目的保有に分類された非流動資産(または処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却または償却を行っておりません。
当社グループは、経営上意思決定を行う単位としての事業について、すでに処分された場合、あるいは売却目的保有として分類すべき要件を満たした場合に、当該事業を非継続事業として分類することとしております。
(21) キャッシュ・フロー
リロケーション事業の借上社宅管理事業等から生じるリース債権およびリース負債のキャッシュ・フローについては、営業活動から生じるキャッシュ・フローとして、営業活動によるキャッシュ・フローに表示しております。なお、借上社宅管理事業における転貸サービスに係るリース負債の増減については、「営業債権及びその他の債権の増減」に含められるリース債権の増減に対応させるために、「営業債務及びその他の債務の増減」で表示しており、それ以外の事業用リースに係るリース負債の減少については「事業用リース負債の減少」として表示しております。
4.重要な会計上の見積り及び判断
連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、会計上の見積りおよび仮定を行うことが要求されております。これらの見積りおよび仮定は、過去の経験および利用可能な情報を収集し、決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいております。しかしながら、その性質上、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直しております。これらの見積りの見直しによる影響は、当該見積りを見直した期間および将来の期間において認識しております。
会計方針を適用する過程で行った重要な判断は、次のとおりです。
・リースを含む契約の処理(「3.重要性がある会計方針 (9)リース」)
・一定の期間にわたり充足される履行義務の収益認識における進捗度の測定方法(「3.重要性がある会計方針 (16)収益認識」)
・投資先に対する重要な影響力を有しているかの判断(「3.重要性がある会計方針 (1)連結の基礎」)
当連結会計年度、翌連結会計年度に資産や負債の帳簿価額に重要な修正を生じる要因となる著しいリスクを伴う将来に関して行った仮定、および当連結会計年度の末日におけるその他の見積りの不確実性に関する主な情報は次の注記に含まれております。
・非金融資産の減損(19.非金融資産の減損)
・繰延税金資産の回収可能性の判断(「3.重要性がある会計方針 (17)」および「21.法人所得税 (1)」)
・引当金の認識および測定(「3.重要性がある会計方針 (11)」および「26.引当金」)
・レベル3の金融商品の公正価値測定、非支配株主に係る売建プット・オプション負債の償還金額の現在価値の測定(「40.金融商品 (4) 金融商品の公正価値」)
・持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損(「20.持分法で会計処理されている投資 (4) 持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失」)
5.未適用の公表済基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている基準書及び解釈指針の新設または改定のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。
これらの基準書を適用することによる連結財務諸表の影響は検討中です。
6.事業セグメント
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、住宅分野とレジャー・ライフサポート分野の双方にまたがる企業福利厚生のアウトソーシングサービスを主力事業とし、その事業基盤を活かして賃貸管理事業やホテル運営事業なども展開しております。
各事業の概要は下記のとおりです。
リロケーション事業:借上社宅管理業務アウトソーシングサービス、賃貸管理事業、
海外赴任サポート、インバウンドサポート、駐在員規程・処遇コンサルティング等
福利厚生事業 :福利厚生代行サービス、顧客特典代行サービス、住まいの駆け付けサービス等
観光事業 :別荘のタイムシェア事業、ホテル運営事業等
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値です。セグメント間の売上収益およびセグメント損益の調整額は市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり金融関連事業等です。
2.セグメント間の売上収益およびセグメント損益の調整額は、セグメント間取引消去および全社費用によるものです。
3.「2.作成の基礎 (4) 表示方法の変更」に記載の通り、当連結会計年度より、連結キャッシュ・フロー計算書において、「その他の増減」に含めて表示していた事業用リースに係る使用権資産の減価償却費は「減価償却費及び償却費」として表示することとしたため、上表における「減価償却費及び償却費」についても組み替えて表示しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり金融関連事業等です。
2.セグメント間の売上収益およびセグメント損益の調整額は、セグメント間取引消去および全社費用によるものです。
営業利益から税引前当期利益への調整表
報告セグメントの情報にて同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
外部顧客からの売上収益および非流動資産の地域別内訳は、次のとおりです。
(注) 金融商品および繰延税金資産を含んでおりません。
特定の外部顧客からの売上収益が連結損益計算書の10%未満であるため、記載を省略しております。
7.企業結合及び非支配持分の取得
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(b) 取得日
2022年11月1日
(c) 取得した議決権付資本持分の割合
(d) 企業結合の主な理由
当社グループは、2011年4月よりスタートしている「第二の創業」で「日本企業が世界で戦うために本業に集中できるよう、本業以外の業務をサポートすること」「真のサムライパワーを発揮できるよう、日本企業の世界展開を支援すること」「これから始まる日本の大転換をサポートすること」という新使命を掲げました。そして、その実現に向け、全世界で、企業とその従業員の移動にともなうすべての問題を解決できる世界最大のグループをつくり、「グローバル・リロケーションカンパニーNo.1になる」というビジョンを掲げております。
「第二の創業」の開始以降、4年毎の中期経営計画である「第一次オリンピック作戦」および「第二次オリンピック作戦」を経て、当社は、大きく成長しました。現在は、2022年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画「新第三次オリンピック作戦」を開始しておりますが、本中期経営計画では、使命・ビジョンの実現に向け、国内市場シェアダントツNo.1に向けた国内事業のさらなる強化と、世界展開の基盤づくりに挑んでおります。
今後、少子高齢化による国内市場の縮小に伴い、世界中からヒト・モノ・カネを呼び込む流れが起きる事を予測し、当社の賃貸管理事業においては「社宅管理で移動ニーズをとらえ、全国賃貸ネットワークでそれを支える」計画ですが、その不動産賃貸管理業界では事業承継問題や労働力不足といった課題を抱えております。
そのような中、当社は、不動産賃貸管理業の受け皿となるべく2013年より「賃貸管理全国7ブロック展開」を開始し、これまで多数の賃貸管理会社からの賛同を受け、40社以上の賃貸管理会社がグループ入りし、その後も成長を続けております。
今般、グループ入りするステージプランナーは、住宅賃貸需要の高い一都三県を中心に賃貸マンションの賃貸管理業を展開、不動産業者との豊富なネットワークから優良物件の管理を受託し、入居者の様々なニーズに対応したきめ細やかなサービスを提供しております。1998年の創業以来、長きにわたる実績とそれに基づく優良顧客基盤を保有し、約7,000戸の賃貸管理戸数を有する不動産管理の大手企業です。
ステージプランナーのグループ入りにより、賃貸管理会社間でのノウハウの共有やサービスの連携を進めることで、顧客満足度の向上や事業シナジーの創出を実現し、当社グループの企業価値の向上と「賃貸管理全国7ブロック展開」の拡大につなげてまいります。
(e) 被取得企業の支配を獲得した方法
株式取得
② 取得対価およびその内訳
(注) 当該企業結合に係る取得関連費用150百万円を連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めて表示しております。
③ 取得資産及び引受負債の公正価値、非支配持分及びのれん(注)1
(注) 1.取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産及び引き受けた負債に配分しております。第4四半期連結会計期間において取得対価の配分が完了しました。これにより当初の暫定的な金額から無形資産が1,281百万円、繰延税金負債が443百万円それぞれ増加し、のれんが838百万円減少しております。
2.取得した営業債権及びその他の債権の公正価値100百万円について、契約金額の総額は100百万円であり、回収不能と見込まれる金額はありません。
3.のれんは、今後の事業展開により期待される超過収益力です。税務上損金算入可能と見込まれる金額は発生しておりません。
④ 取得に伴うキャッシュ・フロー
⑤業績に与える影響
当社グループの当連結会計年度の連結損益計算書には、㈱ステージプランナーの取得日から生じた売上収益33億18百万円、当期利益81百万円が含まれております。なお、企業結合が期首に実施されたと仮定した場合のプロフォーマ情報(非監査情報)の連結財務諸表に対する影響に重要性はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
重要性が乏しいため、記載を省略しております。
8.子会社の売却
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社は、2022年7月29日において、SIRVAグループ(SIRVA Holdings, Inc.とそのグループ会社の総称)を所有するGlobal Relocation and Moving Services, LP(以下、「GRMS」という。)と組織再編を行い、連結子会社であったBGRS Limitedおよびそのグループ会社の全株式を譲渡するとともに、SIRVA Holdings, Inc.(以下、SIRVA)の株式を取得しています。当該組織再編においては、以下のスキームが含まれています。
・当社が受領したSIRVA株式は優先配当および優先償還権が付された議決権のない株式であり、SIRVA株式の価値は、優先償還権等のオプションを考慮した上で、事業計画に基づく割引キャッシュ・フロー法で測定されており、事業計画には将来の売上収益および利益の予測等に重要な仮定が用いられています。
・当社は23%相当の議決権のある普通株式への転換権や2025年4月までに最大100%までSIRVAの株式を購入できるコールオプション等の各種オプションを契約に基づき有しています。
・当社は組織再編合意時に定められた基準運転資本額からクロージング時までに変動した運転資本額に相当する価格調整に係る金銭を受領する権利を有し、当該金銭債権の回収時期は、契約に基づき、将来SIRVAにおける支配権の異動が生じる時と定められており、償却原価に基づき評価するにあたり、将来SIRVAにおける支配権の異動が生じる時を見積っております。
(注)株式交換により行われたため重要な非資金取引に該当します。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
9.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、次のとおりです。なお、現金及び現金同等物は償却原価で測定する金融資産に分類しております。連結財政状態計算書における現金及び現金同等物の残高と、連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物の残高は一致しております。
10.営業債権及びその他の債権
営業債権及びその他の債権の内訳は、次のとおりです。
(注) 1.営業債権及びその他の債権は、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
2.貸倒引当金について、「40.金融商品 (3)財務上のリスク管理 ① 信用リスク」をご参照ください。
3.リース債権は借上社宅管理事業における転貸サービスに係るものです。
11.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、次のとおりです。
(注) 1.その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した金融資産の個別銘柄と公正価値は「40.金融商品」に記載のとおりです。
2.貸倒引当金について、「40.金融商品 (3)財務上のリスク管理 ① 信用リスク」をご参照ください。
12.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、次のとおりです。
(注) 1.前連結会計年度および当連結会計年度において主に連結損益計算書の「売上原価」として費用認識された棚卸資産の金額は、それぞれ16,228百万円、5,351百万円です。
2.評価減およびその戻入として認識された棚卸資産に係る費用の内訳は次のとおりです。
3.各連結会計年度から12ヶ月を超えて販売される予定の販売用不動産を含んでおりますが、正常営業循環基準期間内で保有するものであるため棚卸資産に含めております。
13.その他の資産
その他の流動資産およびその他の非流動資産の内訳は、次のとおりです。
14.非継続事業
当社は、2022年5月6日開催の取締役会において、SIRVAグループ(SIRVA Holdings, Inc.とそのグループ会社の総称)を所有するGlobal Relocation and Moving Services, LP(以下、「GRMS」という。)と連結子会社の異動(株式譲渡)およびグローバル・リロケーション事業の共同経営開始について合意をすることを決議し、同年7月29日に取引が完了いたしました。そのため、前連結会計年度においてBGRS Limitedおよびグループ会社22社を非継続事業に分類しております。
損益は以下のとおりです。
(注) 前連結会計年度において、BGRSグループを譲渡したことによる売却益12,223百万円およびこれに係る法人所得税費用5,432百万円が含まれております。
キャッシュ・フローは以下のとおりです。
(注) 前連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローには、子会社の売却による収入9,736百万円が含まれております。
15.有形固定資産
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額、帳簿価額の明細は次のとおりです。
有形固定資産の帳簿価額の期中増減の明細は次のとおりです。
(注) 1.建設中の有形固定資産に関する金額は建設仮勘定として表示しております。
2.減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含めております。
3.減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。減損損失の内容については、「19.非金融資産の減損」をご参照ください。
4.有形固定資産の取得原価に含めた借入費用はありません。
16.のれん及び無形資産
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額、帳簿価額の明細は次のとおりです。
のれん及び無形資産の帳簿価額の期中増減の明細は次のとおりです。
(注) 1.無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」または「販売費及び一般管理費」に含めております。
2.減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含めております。減損損失の内容については、「19.非金融資産の減損」をご参照ください。
17.リース
当社グループはサブリースを行っており、借手および貸手として、建物を賃貸借しております。
ファイナンス・リースに分類したサブリースについては、サブリースの借手に移転するヘッドリースに係る使用権資産の認識の中止を行い、サブリースに対する投資を認識しております。
オペレーティング・リースに分類したサブリースについては、使用権資産に係る減価償却費とリース負債に係る金利およびサブリースによるリース収益を認識しております。
(1) 借手リース
サブリースのほかに当社グループが使用する事務所および社宅等についてリース契約を締結しております。
(注) リース負債の測定に含めていない変動リース料に係る費用です。
リース負債に係る満期分析については、注記「40.金融商品 (3)財務上のリスク管理」に記載しております。
当社グループが貸手となるリース契約による収益は次のとおりです。
(注) オペレーティング・リースにおけるリース収益は使用権資産のサブリースによる収益です。
オペレーティング・リースに係る割引前受取リース料の満期分析は次のとおりです。
ファイナンス・リースに係る割引前受取リース料の満期分析並びに割引前受取リース料合計と正味リース投資未回収額との調整は次のとおりです。
18.投資不動産
投資不動産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額、帳簿価額の明細は次のとおりです。
投資不動産の帳簿価額の期中増減の明細は次のとおりです。
(注) 投資不動産は、建物および土地等で構成されております。投資不動産の購入、建設もしくは開発または修繕、維持もしくは改良のための契約上の債務はありません。
投資不動産の公正価値は次のとおりです。
投資不動産の公正価値は、現地の不動産売買に精通している社外の鑑定人による鑑定評価額であり、一定の仮定に基づいたDCF法により算定されております。重要性が乏しい投資不動産の公正価値は、「不動産鑑定評価基準」に基づいて自社で算定した金額(指標等を用いて調整を行ったものを含む)です。その評価は、当該不動産が所在する国の評価基準に従い類似資産の取引価格を反映した市場証拠に基づいております。
投資不動産の公正価値のヒエラルキーは、レベル3(観察不能な価格を含むインプット)に分類されます。なお、公正価値のヒエラルキーについては「40.金融商品 (4) 金融商品の公正価値 ② 公正価値で測定する金融商品のレベル別分類」に記載しております。
(注) 1.賃料収入を生み出していない投資不動産に係る固定資産税およびその他の直接営業費用の金額に重要性はありません。
2.投資不動産の収益および売却代金の送金に対する制限はありません。
3.投資不動産からの賃貸料収入は、「売上収益」に含まれております。
4.賃貸料収入に関係する投資不動産から発生している直接営業費は、連結損益計算書の「売上原価」「販売費及び一般管理費」に含まれております。
19.非金融資産の減損
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資金生成単位でグルーピングを行っており、原則として、経営管理上の事業区分を基準として資金生成単位を識別しております。
減損損失の内訳は、次のとおりです。減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれております。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(リロケーション事業に係る減損損失)
リロケーション事業ののれんについては、一部の会社で収益性の低下によりのれんの一部の回収が見込まれなくなったため帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。これらの結果計上された減損損失は491百万円です。
回収可能価額は使用価値により算定しており、将来キャッシュ・フローの見積額を税引前加重平均コストを基礎とした割引率9.11%~9.46%により現在価値に割り引いて算出しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
観光事業では、経営環境が著しく変化した施設、営業活動から生じる損益が継続してマイナスの施設など収益性の悪化がみられる施設について、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。これらの結果計上された減損損失は24百万円です。
回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により算定しており、主にインカムアプローチを用いた第三者による不動産鑑定評価額に基づいて評価しております。なお、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
(3) のれんの減損テスト
のれんが配分されている資金生成単位又は資金生成単位グループについては毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っております。資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されたのれんの帳簿価額は、次のとおりです。
各資金生成単位又は資金生成単位グループののれんの回収可能価額は使用価値により測定しております。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した今後5年分の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引くことにより算定しており、将来の売上収益および利益の予測、成長率等に重要な仮定が用いられております。当連結会計年度の使用価値の算定に使用した割引率は、税引前加重平均資本コストの8.47%~14.90%(前連結会計年度:5.31%~16.2%)です。
なお、キャッシュ・フローの見積りにおいて、経営者が承認した5年間の予測を超える期間におけるキャッシュ・フローについては各期とも成長率を0%~2%として使用価値を算定しております。
当連結会計年度において、リロケーション事業のうちAssociates for International Research, Inc.については、資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を497百万円上回っておりますが、仮に割引率が1.5%上昇した場合、あるいは成長率が2.8%減少した場合には、帳簿価額が回収可能価額と等しくなります。その他の重要な資金生成単位については、回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲で変更されたとしても、それにより当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。
20.持分法で会計処理されている投資
(注) SIRVA-BGRS Holdings, Inc.は、23%相当の議決権のある普通株式への転換権や2025年4月までに最大100%までSIRVAの株式を購入できるコールオプション等の各種オプションを契約に基づき有しています。
なお、当連結会計年度において転換権やコールオプション等を行使した実績はありません。
持分法で会計処理されている重要な関連会社の要約財務情報と、同社に対する当社グループの関与の帳簿価額との調整表は、次のとおりです。なお、当該要約財務情報は、当社グループの会計方針に基づき、同社の財務諸表に調整を加え、作成しております。
日本ハウズイング株式会社
(注) 日本ハウズイング株式会社は東京証券取引所に上場しております。
SIRVA-BGRS Holdings, Inc.
(3) 個々に重要性のない関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する投資の合算情報
個々に重要性のない関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する当社グループの関与の帳簿価額、並びに当期利益、その他の包括利益及び包括利益に対する持分の合算情報は、次のとおりです。
(4) 持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失
当連結会計年度に認識した持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失47,599百万円(投資に係る減損損失27,653百万円、金融債権に係る減損損失19,946百万円)は、SIRVA-BGRS Holdings, Inc.の投資に関して、米国での金利上昇の影響による業績の悪化に伴い、SIRVA-BGRS Holdings, Inc.に関連する債権や株式などを減損損失として計上したことによるものです。当該株式投資の回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値は割引キャッシュ・フロー法等の評価モデルを用いて、将来キャッシュ・フローを税引前加重平均資本コストを基礎とした割引率17.2%で割り引いて算定しております。
21.法人所得税
繰延税金資産及び繰延税金負債の主な原因別の内訳及び増減内容は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 「その他」には当社連結子会社であったBGRS Limitedおよびそのグループ会社の全株式の譲渡に伴う影響額、および企業結合による影響額が含まれております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 「その他」には持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失に係る評価性引当額および企業結合による影響額が含まれております。
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金の金額は、次のとおりです。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限は、次のとおりです。
法人所得税費用の内訳は、次のとおりです。
法定実効税率と平均実際負担税率との調整は、次のとおりです。
(注) 当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として法定実効税率を計算しております。
(5) 第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響
当社グループは制度対象となる構成事業体各社の直近の国別報告書、税務申告書及び財務諸表に基づきグローバル・ミニマム課税制度適用に伴う潜在的な影響を評価した結果、当社グループが事業活動を行う全ての国または地域について、移行期セーフ・ハーバー救済措置が適用される、ないしは移行期セーフ・ハーバー救済措置が適用されない国または地域についても第2の柱に基づく実効税率が15%を上回るため、当社グループは第2の柱の法人所得税に対する重要性があるエクスポージャーを想定しておりません。
22.営業債務及びその他の債務
営業債務及びその他の債務の内訳は、次のとおりです。
(注) 1.営業債務及びその他の債務は償却原価で測定する金融負債に分類しております。
2.「2.作成の基礎 (4) 表示方法の変更」に記載の通り、当連結会計年度より借上社宅管理事業における転貸サービスに係るリース負債について営業債務及びその他債務に組み替えて表示しております。これに伴い、前連結会計年度についても組み替えて表示しております。
23.社債及び借入金
社債及び借入金の内訳は、次のとおりです。
(注) 1.社債及び借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しております。債務不履行の借入金はありません。
2.社債及び借入金の期日別残高については、「40.金融商品 (3) 財務上のリスク管理 ②流動性リスク」をご参照ください。
3.平均利率については、借入金の当連結会計年度末残高に対する加重平均利率を記載しております。
社債の銘柄別明細は、次のとおりです。
(注) 1.「当連結会計年度」欄の(内書)は、1年内償還予定の金額です。
2.転換社債型新株予約権付社債の内容
(注) 1.2024年5月9日開催の取締役会において期末配当を1株につき37円とする剰余金配当案が承認可決され、2024年3月期の年間配当が1株につき37円と決定されたことに伴い、2027年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の転換価額調整条項に従い、2023年4月1日に遡って転換価額を3,404.7円から3,384.5円に調整いたしました。
2.額面金額は23,000百万円です。
3.新株予約権の行使に際しては、当該本新株予約権に係る本社債を出資するものとし、当該本社債の価額は、その額面金額と同額とする。なお、本新株予約権の行使に際して出資された本社債は、直ちに消却されるものとする。
担保に供している資産及び対応する債務は、次のとおりです。
24.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、次のとおりです。
(注) 当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、その償還金額の現在価値を金融負債として認識するとともに、対象となる非支配持分と当該金融負債との差額をその他資本剰余金として処理し、当初認識後の変動については純損益に認識しております。
25.財務活動に係る負債の調整表
財務活動に係る負債の調整表は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 財務活動に係るリース負債には事業目的ではないリース取引から発生したものを集計しております。
26.引当金
引当金の内訳および増減内容は、次のとおりです。
27.その他の負債
その他の流動負債およびその他の非流動負債の内訳は、次のとおりです。
28.従業員給付
当社グループは、主に確定拠出年金制度を採用しております。
確定拠出制度に係る退職給付費用は、次のとおりです。
(注) 当該金額は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含めております。
29.資本及びその他の資本項目
授権株式数および発行済株式数の増減は、次のとおりです。
(注) 当社の発行する株式は、すべて権利内容に何ら限定のない無額面普通株式です。
自己株式の増減は、次のとおりです。
(注) 1.単元未満株式の買取および譲渡制限付株式報酬における退職者からの無償取得によるものです。
2.ストック・オプションの権利行使によるものです。
3.上記のほか、株式給付信託口(J-ESOP)が保有する当社株式が前連結会計年度において19千株、当連結会計年度において16千株あります。
日本における会社法では、株式の発行に対しての払込みまたは給付に係る額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されております。また、会社法では、資本準備金の額は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
会社法では、剰余金の配当により減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されております。積み立てられた利益準備金は、欠損填補に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができることとされております。
(単位:百万円)
持分決済型の株式報酬取引で受け取ったまたは取得した、財貨またはサービスに対応する資本の増加です。詳細は「39.株式報酬」をご参照ください。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得原価と期末時点の公正価値との差額です。
在外営業活動体の財務諸表を表示通貨である日本円に換算したことから生じる換算差額です。
持分法適用会社におけるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産および在外営業活動体の換算差額です。
30.配当金
配当金の支払額は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)が保有する自社の株式に対する配当金0百万円が含まれておりません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)が保有する自社の株式に対する配当金0百万円が含まれておりません。
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)が保有する自社の株式に対する配当金0百万円が含まれておりません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 配当金の総額には、株式給付信託(J-ESOP)が保有する自社の株式に対する配当金0百万円が含まれておりません。
31.売上収益
顧客との契約から認識した売上収益の分解は、次のとおりです。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) その他の源泉から認識した収益は、主にIFRS第9号に基づく利息およびIFRS第16号に基づくリース収益です。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) その他の源泉から認識した収益は、主にIFRS第9号に基づく利息およびIFRS第16号に基づくリース収益です。
顧客との契約から生じた債権および契約負債の金額は、次のとおりです。
(注) 1.前連結会計年度および当連結会計年度における契約負債の期首残高のうち、報告期間中に認識した売上収益の金額はそれぞれ3,237百万円4,400百万円です。
2.前連結会計年度および当連結会計年度において、過去の期間に充足(または部分的に充足)した履行義務から認識した売上収益の額に重要性はありません。
3.連結財政状態計算書において、顧客との契約から生じた債権および契約資産は、「営業債権及びその他の債権」に含まれております。「10.営業債権及びその他の債権」をご参照ください。
当連結会計年度における未充足(または部分的に未充足)の履行義務に配分した取引価格の総額は、26,964百万円(前連結会計年度は27,764百万円)です。当該履行義務の主なものは、観光事業における別荘のタイムシェア事業から生じており、顧客ごとの予想入会期間と年度毎に付与されるポイントの消化状況に応じ、概ね67年以内に認識されると見込まれております。
前連結会計年度および当連結会計年度において、契約獲得のためのコストから認識した資産に係る償却費は、それぞれ、98百万円、118百万円であり、減損損失はありません。
32.その他の収益
その他の収益の内訳は、次のとおりです。
(注) 主な内訳は、政府、自治体等からの雇用調整助成金等の給付を受けたものです。
33.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、次のとおりです。
34.その他の費用
その他の費用の内訳は、次のとおりです。
(注) 減損損失については、「15.有形固定資産」、「16.のれん及び無形資産」、「18.投資不動産」、「19.非金融資産の減損」に記載しております。
35.金融収益及び金融費用
金融収益及び金融費用の内訳は、次のとおりです。
36.その他の包括利益
その他の包括利益の内訳項目ごとの組替調整額および税効果額は、次のとおりです。
37.1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益およびその算定上の基礎は、次のとおりです。
(注) 株主資本において自己株式として計上されている信託に残存する自社の株式は、1株当たり当期利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。
1株当たり当期利益の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は前連結会計年度19千株(J-ESOP)、当連結会計年度16千株(J-ESOP)です。
希薄化後1株当たり当期利益およびその算定上の基礎は、次のとおりです。
(注) 1.当連結会計年度の期末日から連結財務諸表の承認日までの期間において、1株当たり当期利益に影響を与える取引はありません。
2.当連結会計年度において、ストック・オプション10千株および転換社債新株予約権付社債6,742千株は逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の計算に含めておりません。
38.非資金取引
重要な非資金取引の内容は、次のとおりです。
(注) 事業目的で行っているリース取引および事業目的ではないリース取引から発生した非資金取引を含めております。
39.株式報酬
当社グループは、持分決済型の株式報酬として、当社グループの取締役、監査役および従業員等に対するストック・オプション制度および譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
当連結会計年度において存在したストック・オプションは次のとおりです。
(注) 1.株式数に換算して記載しております。
2.2022年3月期において、1,499,500株のストックオプションを対象に、権利確定条件を「2025年3月期連結損益計算書における税引前利益が355億円を超過すること」という条件に変更いたしました。当該変更によって生じる増分公正価値はありません。
期中に付与されたストック・オプションの数量および加重平均行使価格は、次のとおりです。ストック・オプションの数量については、株式数に換算して記載しております。
(注) 期末時点で残存している未行使のストック・オプションの行使価格は前連結会計年度1円、当連結会計年度1円であり、加重平均残存契約年数は前連結会計年度末現在4年、当連結会計年度末現在3年です。
当社グループは、当社の従業員並びに当社子会社の取締役および従業員に対して、権利確定時まで譲渡制限のある株式により報酬を付与する譲渡制限付株式報酬制度を導入しており、持分決済型として会計処理しております。本制度では、勤務条件を満たすことを要件に、付与後10年で譲渡制限を解除します。
公正価値は、付与日における当社株式の観察可能な市場価格を基礎として測定しております。
(5) 株式報酬取引が純損益に与えた影響額
株式報酬に係る費用の認識額は、次のとおりです。
40.金融商品
当社グループは、適切な資本比率を維持し株主価値を最大化するため、適切な配当金の決定、自己株式の取得、新株予約権の付与、他人資本または自己資本による資金調達を実施しております。
当社グループが資本管理において用いる主な指標は、次のとおりです。なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。
当社グループでは、取引関係の維持・強化を目的として保有する資本性金融商品に対する投資について、その保有目的に鑑み、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定した資本性金融商品に対する投資の主な銘柄ごとの公正価値は次のとおりです。
当社グループでは、定期的に保有株式の見直しを実施し、保有意義の薄れた株式の認識の中止をその他の包括利益を通じて行っております。認識の中止日における公正価値および累積利得又は損失は次のとおりです。
当社グループでは、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動による累積利得又は損失は、投資を処分した場合に利益剰余金に振り替えております。利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得又は損失は、前連結会計年度においては115百万円です。当連結会計年度においては25百万円です。
当社グループは、事業活動を遂行する過程において、様々な財務上のリスク(信用リスク、市場リスクおよび流動性リスク)に晒されております。そのため、社内管理規程等に基づき、定期的に財務上のリスクのモニタリングを行い、リスクを回避または低減するための対応を必要に応じて実施しております。
当社グループは、投機目的でのデリバティブ取引は行っておりません。
当社は、債権管理規程に従い、原則として営業債権を取得した部署が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日および残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。連結子会社についても、当社の債権管理規程に準じて、同様の管理を行っております。なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
連結会計年度の末日現在の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、金融資産の減損後の帳簿価額となります。
保証債務については、「43.コミットメント及び偶発事象」に表示されている保証債務の残高が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。
貸倒引当金の増減は、次のとおりです。
(注) 信用減損金融資産の期中増加額19,946百万円は、「20.持分法で会計処理されている投資 (4) 持分法適用会社に対する投資及び金融債権の減損損失」に記載の、SIRVA-BGRS Holdings, Inc.に対する金融債権の減損損失です。
当社グループは流動性リスクに関し、運転資金の効率的な管理による資本効率の最適化、当社によるグループ全体の資金の集中管理等により資金管理の維持に努めております。また、当社グループは各部署からの報告に基づき当社経営企画室が適時に資金繰計画を作成、更新するとともに、手許流動性を連結売上収益の1.5ヶ月分相当額以上を維持することなどにより、流動性リスクを管理しております。
金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別残高は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
(注) 1.デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
2.「2.作成の基礎 (4) 表示方法の変更」に記載の通り、当連結会計年度より一部のリース負債について営業債務及びその他債務に組み替えて表示しております。これに伴い、前連結会計年度についても組み替えて表示しております。
当連結会計年度(2024年3月31日)
市場環境が変動するリスクにおいて、当社グループが晒されている主要なものには為替リスク、金利リスクがあり、これらのリスクに対応するため、以下の対応を行っております。
なお、当社は市場リスクの管理については、社内規程に基づき、当社経営企画室が管理しております。
(ⅰ)為替リスク管理
当社グループは、外貨建の営業取引や金融取引を行っており、外国為替相場の変動リスクに晒されております。当該外国為替相場の変動リスクを低減するために、外貨建ての運転資金の調達を当該通貨で行うなど、為替リスクの低減に努めております。
(ⅱ)為替感応度分析
前連結会計年度および当連結会計年度に当社グループが保有する外貨建金融商品につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、日本円が米ドルに対して1.0%円安となった場合における連結損益計算書の「税引前当期利益」への影響額は、次のとおりです。また、米ドル以外のその他すべての通貨の為替変動に対するエクスポージャーに重要性はありません。なお、円高の場合には以下の金額と同額が税引前当期利益への減少として影響します。
(ⅰ)金利リスク管理
当社グループは、借入金の固定金利と変動金利の適切なバランスを維持し、必要に応じて金利スワップ取引等のデリバティブ取引を利用しております。
(ⅱ)金利リスク感応度分析
前連結会計年度および当連結会計年度に当社グループが保有する変動金利の金融商品につき、その他すべての変数が一定であることを前提として、期末日における金利が1.0%上昇した場合における連結損益計算書の「税引前当期利益」への影響額は、次のとおりです。
公正価値で測定される金融資産および金融負債について、測定に用いたインプットの観察可能性および重要性に応じた公正価値測定額を、次のようにレベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:活発な市場における公表価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接または間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプットを含む評価技法から算出された公正価値
公正価値の測定に使用される公正価値ヒエラルキーのレベルは、公正価値の測定に用いた重要なインプットのうち、最もレベルの低いインプットに応じて決定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期末日に発生したものとして認識しております。なお、前連結会計年度において、重要なレベル間の振替はありません。
償却原価で測定する金融資産および金融負債の公正価値と帳簿価額の比較は、次のとおりです。なお、公正価値で測定する金融商品および帳簿価額と公正価値が極めて近似している金融商品については、以下の表には含めておりません。
(注) 公正価値のヒエラルキーはレベル3であり、公正価値測定に用いた観察不能なインプットは割引率です。
上記金融商品の公正価値の算定方法は、次のとおりです。
敷金及び保証金の公正価値の算定は、将来キャッシュ・フローを平均預け期間に基づき、国債の利回り等適切な指標による利率で割引いた現在価値により算定しております。
(b) 長期未収入金
長期未収入金の公正価値の算定は、将来キャッシュ・フローを回収予定時期までの期間および信用リスクを加味した利率で割引いた現在価値により算定しております。
これらの公正価値は、将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いた現在価値により算定しております。
長期預り敷金の公正価値の算定は、将来キャッシュ・フローを平均預り期間に基づき、国債の利回りで割引いた現在価値により算定しております。
公正価値ヒエラルキーのレベルごとに分類された、経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債の内訳は、次のとおりです。
前連結会計年度(2023年3月31日)
当連結会計年度(2024年3月31日)
上記金融商品の公正価値の算定方法は、次のとおりです。
上場株式については、活発な市場価格に基づいて公正価値を測定しております。非上場株式については、主としてディスカウント・キャッシュフロー法等の適切な評価技法を使用して公正価値を測定しております。
取引金融機関から提示された公正価値に基づいて算定しております。
取引金融機関から提示された公正価値に基づいて算定しております。
子会社株式の非支配株主に係る売建プット・オプションは、契約相手への支払いが要求される可能性がある金額の現在価値に基づいて算定しております。
レベル3に分類された金融資産の期首残高から期末残高への調整表は、以下のとおりです。
(注) 1.純損益に認識した利得または損失は、連結損益計算書の「金融収益」および「金融費用」に含めています。
2.その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、報告日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの利得及び損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産」に含まれております。
3.レベル3に分類した金融資産は、市場価格が入手できない金融商品です。当該金融商品に係る公正価値の測定については、適切な権限者に承認された評価方針および手続に従い、評価者が対象金融商品の評価方法を決定し、公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認しております。
レベル3に分類された非支配株主に係る売建プット・オプションの期首残高から期末残高への調整表は、以下のとおりです。
当社グループは、社債及び借入金に係る為替変動リスクをそれぞれヘッジするため、通貨スワップ取引を利用しておりますが、ヘッジ会計は適用しておりません。
同一の取引先に対して認識した金融資産および金融負債のうち、金融商品の種類別に連結財政状態計算書で相殺した金額および相殺していない金額の内訳は、次のとおりです。
(注) 連結財政状態計算書において、上記金融資産は流動資産および非流動資産のその他の金融資産に、上記金融負債は流動負債および非流動負債のその他の金融負債に含まれております。なお、金融資産と金融負債の相殺の要件を満たさないため連結財政状態計算書において相殺していない金融商品に関する相殺の権利は通常、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
41.関連当事者取引
当社グループと関連当事者との間の取引および債権債務の残高は、次のとおりです。子会社および関連会社については、「20.持分法で会計処理されている投資」「42.重要な子会社」に記載しております。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 上記取引は外貨建ての資金の貸付取引に伴う資金の回収であり、取引条件は、当社と関連を有しない一般取引先と同様の条件によっております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 上記取引は外貨建ての資金の貸付取引に伴う資金の回収であり、取引条件は、当社と関連を有しない一般取引先と同様の条件によっております。
当社グループの主要な経営幹部に対する報酬は次のとおりです。
(注) 株式報酬の権利行使価格等については「39.株式報酬」に記載のとおりです。
42.重要な子会社
当社グループの重要な子会社は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。重要な非支配持分がある子会社はありません。また、当社グループ間での資産の移動、利用および負債の決済能力に係る重大な法的または契約上の制限はありません。
43.コミットメント及び偶発事象
家賃保証業務に係る保証極度相当額は次のとおりです。
44.後発事象
(日本ハウズイング株式会社に対する公開買付に係る応募契約の締結及び公開買付の成立)
当社は、2024年5月9日開催の取締役会において、マルシアンホールディングス合同会社(以下、「公開買付者」という)との間で、公開買付者が実施する当社の持分法適用会社である日本ハウズイング株式会社(以下、「日本ハウズイング」という)の普通株式に対する公開買付け(以下、「本公開買付」という)に、当社が保有する日本ハウズイングの普通株式の全てを応募する旨の契約(以下、「本応募契約」という)を締結することを決議し、同日付で本応募契約を締結いたしました。また、2024年6月21日付で本公開買付が成立しました。本公開買付の成立に伴い、当社が保有する日本ハウズイング株式の譲渡完了後、日本ハウズイングは当社の持分法適用会社から外れる予定です。
1.本応募契約締結の目的及び背景
日本ハウズイングは、東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。
今般、日本ハウズイングの創業家から非公開化の申し出があり、公開買付者と慎重に協議を進めてまいりましたが、当該協議の過程で、本公開買付は日本ハウズイングの企業価値向上に資するとともに、当社としても十分な経済合理性があると認められる提案を受領したことを受け、本応募契約を締結することといたしました。
なお、日本ハウズイングは当社の持分法適用関連会社から外れることとなりますが、当社と日本ハウズイングは、本公開買付後も業務提携契約は維持し、取引関係を従前通り継続してまいります。
2.契約の締結が営業活動等へ及ぼす重要な影響
(注) 1.議決権所有割合は、日本ハウズイングが2023年11月8日付で提出した第60期第2四半期報告書に記載された2023年9月30日現在の日本ハウズイングの議決権の数に対する割合を記載しています。
2.帳簿価額は2024年3月末時点の持分法上の帳簿価額を記載しております。
3.本公開買付の日程