当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略等
(経営理念、長期ビジョン)
当社は、2024年5月に中期経営計画(2024年度から2026年度)を策定し、新たな「経営理念」及び「長期ビジョン」を策定いたしました。
経営理念:「変革・創造・挑戦」
当社グループがより多くのステークホルダーに「選ばれる企業」になるために、
・これまでの常識や既成概念にとらわれないための「変革」を行い、
・新しい感性や自由な発想で「創造」し、
・新しい効率的な経営に「挑戦」していくことを理念とします。
長期ビジョン:「選ばれる企業」
「ホテルオペレーターのTopTier」として、ステークホルダーから「選ばれる企業」へ
・お客様に選ばれる企業:お客様の満足を追求し、心地よい空間を提供します。
・従業員に選ばれる企業:従業員の多様性を尊重し、働きやすい環境を共創します。
・投資家・オーナー様に選ばれる企業:高い収益力と安定した財務体質を構築し、収益の安定成長を実現します。
(2027年3月期までの定量目標)
当社が策定した中期経営計画(2024年度から2026年度)において、2027年3月期に向けて下記の定量目標を定めております。
■主な財務目標 ■その他の定量目標
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2027年3月期 |
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2027年3月期 |
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売上高 |
250億円 |
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運営客室数 |
10,000室 |
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営業利益 |
29億円 |
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運営ホテル数 |
60店舗 |
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親会社株主に帰属する 当期純利益 |
25億円 |
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配当性向(連結) |
30% |
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株主資本利益率 |
15% |
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営業利益平均利益率 |
30% |
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(2)経営環境
国内のホテルマーケットは、2023年の宿泊旅行統計調査によれば、国内全体の延べ宿泊者数は5億9,275万人泊で2019年と比較して△0.5%とコロナ禍前の水準まで回復しており、2024年1月第2次速報値では、国内全体の延べ宿泊者数は4,565万人泊(2019年同月比+6.9%、前年同月比+15.6%)、2024年2月第2次速報値では、国内全体の延べ宿泊者数は4,785万人泊(2019年同月比+9.9%、前年同月比+16.3%)となり、日本人宿泊者数の堅調な回復に加え外国人宿泊者数の大幅な増加の影響により、2019年同月比の水準を大きく上回っております。また、訪日外国人の平均宿泊日数の長期化及び旅行消費額の増大など、ホテルマーケットの成長に繋がる質的な変化も見て取れます。これらの良好なホテルマーケットは、日本政府による観光立国推進の施策などにより、今後も拡大していくものと考えております。特に近畿地方においては大阪・関西万博の開催を2025年に控え、世界的に注目を集める地域となることからインバウンド消費の増大が期待されます。
フィリピンのホテルマーケットは、フィリピン観光局の調査によれば、フィリピンへの外国人観光客数は、2023年5百万人で2019年の8百19万人と比較して△38.9%となり、日本国内に比べるといまだ回復の途上にあります。ただし、2024年1月から4月までの同数値は、2023年同月と比較して+16.8%と大幅に改善しており、今後の回復が期待されます。
(経営戦略)
上記の目標を達成するために当社では以下の戦略を実行してまいります。
1.運営プラットフォームの拡大
当社グループではホテル店舗数及び運営客室数の増大を図り、運営プラットフォームの拡大を図ってまいります。2024年3月期末現在におけるホテル店舗数及び運営客室数は47店舗8,205室であり、開業予定店舗を含めますと50店舗8,958室であります。当社では、2027年3月期までに国内外の運営プラットフォームを60店舗10,000室まで拡大することを目標としており、運営プラットフォームの拡大により、規模の経済の追及し収益性の向上を図ってまいります。
当社グループは、以下の柔軟な運営方針に基づき、出店機会を的確に捉え運営プラットフォーム拡大を実現してまいります。
① 契約形態
フィー収入型で損益分岐点が低い運営委託型、変動賃料型及び固定+変動賃料型と、アップサイドをより享受可能な固定賃料型及び自社所有型をバランスよく受託し、成長性と安定性を両立するポートフォリオの構築を推進いたします。
② ブランド
自社ブランドであり出店における柔軟性が高いKOKO HOTELを積極的に展開し、リソースを集約することでよりブランド価値を高める方針であります。また、案件属性及びオーナー様のニーズを踏まえて、ベストウェスタン及びバリュー・ザ・ホテルのブランドも合わせて展開してまいります。
③ ホテルタイプ
既存ポートフォリオで運営しているミッドスケール、アッパースケールタイプの宿泊特化型ホテルの出店を積極的に行いながら、より高価格帯のホテルであるリゾート、旅館、フルサービスホテルへの出店など、これまで取組みがないタイプの宿泊施設への出店も積極的に検討を行い、事業機会、顧客層、及び収益の拡大を推し進めてまいります。
④ 出店エリア
現在、出店実績のある大都市圏を始めとする地域に加え、競合性が相対的に低く今後も安定した需要を見込むことが可能な地方都市などへの出店につきましても検討してまいります。
2.ホテル運営力の強化
運営プラットフォームの拡大に伴うチェーンのメリットを活かし、ホテル運営チーム、セールス&マーケティングチーム、レベニューマネジメントチームとの連携を通じて、収益の最大化を図ってまいります。
レベニューマネジメントにおいては、本部のレベニューマネジメント専門チームがホテル現場、セールス、マーケティングチームと連携しながら、マーケットの需要の変化に即した精緻なレベニューマネジメントを徹底し、売上の増大を実践してまいります。また、セールス&マーケティングにおいては、SNSを活用したブランドのPR、チェーンでのプロモーションの実施、ブランディングの強化により認知度の向上などを行ってまいります。
加えて、ホテル運営においてもチェーンのメリットを活かし、近接ホテルとの支配人の共通化やシフト効率化、マルチタスク化などによる人財の最適化を通じて、人件費の効率的なコントロールを実施してまいります。
3.ホテル投資
不動産事業に豊富な実績を有するスポンサーグループであるスターアジアグループとスターアジアグループに属するスターアジア投資顧問株式会社に資産の運用を委託するスターアジア不動産投資法人との間で更なる連携を図り、スタ―アジアグループとのホテル物件への共同投資、スターアジア不動産投資法人へのホテル物件の売却等により、運営プラットフォームの拡大を継続するとともに、ホテルの運営収益に加えてホテル物件の売却に伴う売却益の実現も目指してまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 国内ホテル運営
コロナ禍においては、運営コストの削減のため効率的な運営体制の確立による収益の最大化、並びに不採算店舗からの撤退及びフィー収入型モデルである運営委託型・固定+変動賃料型の運営ホテル数の拡大による損益分岐点の低下に努めてまいりました。
今後につきましては、ホテル需要の成長を当社グループの収益により効果的に取り込み、コスト上昇のインパクトを軽減するため、客室販売戦略及び料金戦略の立案、実行を通じた売上・利益の最大化を目的とするレベニューマネジメントの更なる実践、損益分岐を意識したコスト抑制を実現する効率的な運営手法の徹底、高い成長性を創出する固定賃料型及び自社所有型の運営形態の検討等を通して、更なる利益の最大化を図ってまいります。
② 海外ホテル運営
「Red Planet」ブランドは、フィリピンにおいて同国2位のホテル棟数規模を有する宿泊特化型ホテルチェーンであり、統一したブランドスタンダードの下、ハード及びソフトの両面から高品質のサービス提供を通じて、高い競争力を誇るホテル運営手法を強みとしています。運営するホテルの建物は当社の子会社が所有しており、損益分岐点が低く抑えられていることから、今後のアフターコロナの需要回復に伴い、スケールメリットを活かした運営による収益の回復が見込まれています。今後につきましては、国内ホテル運営と共同でのマーケティング施策の実施等、シナジー創出のための取組みについても推進してまいります。また、フィリピンの金融機関からの高い借入れコストの低減についても、リファイナンス等の財務的戦略の実施により引き続き推し進めてまいります。
③ IR活動
当社は、積極的な情報開示と開示情報の充実を図るべく、上場規則等に定める適時開示のみならず、当社の状況を的確にご理解いただくための情報開示を行っております。また、国内外の幅広い投資家への公平な情報配信のため、日英での同時開示に努めており、今後も、積極的な情報開示と開示内容の充実を継続してまいります。
④ コーポレート・ガバナンス
当社グループは、当社を取り巻く幅広いステークホルダーとの信頼関係を構築し、経営の透明性を高め、内部統制機能の強化を図っていくことが企業価値の向上に重要であると考えております。経営の監督を行う取締役においては、コーポレートガバナンス・コードを遵守に努め、スキルマトリックスなどによりバランスの取れた経営陣の確保と監督機能の充実を図ります。また、内部統制においては、社内外のリソースを有効活用し、社内において高い専門性を有する人財を登用するとともに、内部監査のアウトソーシングなども行いながら効率的なガバナンスの体制を構築してまいります。
⑤ 財務関連・資金調達
持続的な成長資金を確保するため、金融機関との関係を強化し新規借入れの交渉を行うとともに、資本市場における資金調達を検討し、調達コストの最適化を含む機動的な財務戦略の実践を行ってまいります。また、財務基盤を強化するとともに、金利負担の軽減を図るため既存借入れのリファイナンス等も合わせて検討してまいります。
⑥ 株主還元
当社グループは過去16期にわたり無配が継続しておりますが、復配の実現による株主還元策の拡充を優先課題と位置付け、2025年3月期末に1株当たり3円(連結配当性向25.3%)として復配を行う予定としております。また、当社グループ事業との関連性の低い現行株主優待制度から当社グループの運営ホテルへの宿泊の割引を受けられる新株主優待制度へ変更することも合わせて予定しており、継続的かつ安定的な株主還元策の充実に取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、サステナビリティの推進を重要な経営課題の1つと捉え、当社の代表取締役を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、サステナビリティに関する様々な取組みを進めております。
(1)ガバナンス
サステナビリティ委員会は、当社グループ全体のサステナビリティ経営を推進する役割を担い、社会と当社グループ事業の持続的な発展に向けて、サステナビリティ戦略の立案、推進等を行ってまいります。また、サステナビリティ委員会は、サステナビリティ関連の重要な意思決定事項について取締役会にて上程を行い、取締役会では更なる審議・決議を行ってまいります。
サステナビリティ委員会は、当社の代表取締役を委員長とし、委員としてサステナビリティに関する知見のある取締役及び従業員で構成し、必要に応じて外部の専門家等を招聘し、意見交換等を行い審議の内容を充実させる施策を図ってまいります。
(2)戦略
当社は、環境や地域社会との共存、共栄を可能にする健全な経営が中長期的な企業価値の向上に資すると考え、E(環境)S(社会)G(ガバナンス)への取組みを通じたサステナビリティの向上に取り組んでいます。
当社では、ステークホルダーが求める期待と当社グループの事業へのインパクトの二つの観点から、当社にとってのESGに関わるマテリアリティ(重要課題)を以下のとおり特定しました。また、時代の変化に伴う社会の課題やニーズの変化を踏まえ、マテリアリティは必要に応じて見直してまいります。
・環境(Environment)
① 気候変動へのアクション
当社グループは、温室効果ガスの排出削減、エネルギーの効率的な使用等の取組みを通じて、気候変動へのアクションを実行してまいります。
② 水資源の保全、自然環境・生態系への配慮
当社グループは、事業活動において水資源の節約や使用効率の改善、廃棄物の適切な処分、再利用及びリサイクルの推進を行い、水資源を保全し、自然環境・生態系への配慮を行います。
・社会(Social)
③ 良好なステークホルダーとの関係性の構築
当社グループは、日々の業務の中で、投資家、借入先、取引先、地域社会、役職員といった当社を取り巻く様々なステークホルダーとの誠実なコミュニケーションを通じて、相互に信頼を高めて、良好な関係性を構築していきます。
④ 人権の尊重と人財育成
当社グループは、多様な文化や価値観を尊重し受け入れるとともに、事業を展開している地域や国の特性・文化を尊重しながら雇用機会を創出し、人財育成や役職員の能力を生かした持続的な企業活動を行っていきます。
・ガバナンス(Governance)
⑤ 健全な企業統治体制の構築
当社グループは、経営の健全性・透明性の向上、取締役会を中心としたより高度な経営の意思決定及びその迅速化、グループ全体の内部統制システムの継続的な強化を行います。また、コーポレートガバナンス・コード等、会社に求められる企業統制の在り方について理解し、その遵守に努めます。
⑥ コンプライアンス経営
当社グループは、法令や規制、倫理的な規範を遵守し、健全かつ倫理的な事業運営を実現し、社会から信頼される企業を目指します。
(3)リスク管理
当社では、「リスク対策」や「グループ全体の適法かつ公正な企業活動の推進」など、企業品質向上に向けた活動を統括し、グループ全体のリスク管理及びコンプライアンスに係る施策を取締役会に提案・報告する組織としてリスク管理・コンプライアンス委員会を設置しております。今後は、サステナビリティ委員会において特にサステナビリティ、ESG、SDGsを含む種々の課題を含むリスクの抽出、対応策の立案及び対応状況の計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルを回してまいります。
(4)指標及び目標
当社グループでは、既に下記の施策を実施しております。今後は、サステナビリティ戦略のもと、当該施策を更に広げてまいります。
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アクション |
概要 |
指標及び目標 |
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E 環境 |
気候変動への対応
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二酸化炭素(CO2)やその他の温室効果ガスの排出削減などにより、地球温暖化や気候変動に対処するための取組みを行う。 |
・連泊者については、清掃回数を抑制し、リネンの交換頻度を下げる。 ・改装時に照明器具にLED照明を採用する。 ・運営するホテルにおいて、節水型シャワーヘッドを導入し、水資源の節約を図る。 ・客室にて使用するアメニティを全室設置するのではなく、アメニティバーから必要なものだけをお持ちしていただく形とする。 ・料飲部門において、ホテルの稼働状況に応じた食材の仕入れを行い、冷凍保存等を活用して、フードロス対策を実施する。 |
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環境負荷の低減 |
資源の効率的利用、廃棄物削減、リサイクル、リユースなどにより、事業活動による環境への負担を最小限に抑える取組みを行う。 |
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S 社会 |
地域社会との共生 |
コミュニティへの貢献、雇用の創出、地域サプライヤーとの協力などにより、事業を展開する各拠点における地域社会との共生を図る。 |
・地域で生産された食材を使ったメニューを作成し、地産地消を推進する。 ・地域開催のイベントへの協賛など、地域社会の活性化に貢献する。 ・全国的なホテルの展開を通じて、地域における雇用を創出する。 ・地域の企業との取引を通じて、地域経済の発展に寄与する。 |
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ホテルの安全性確保 |
宿泊されるお客様が快適に過ごされ、宿泊を支えるスタッフが安全に働くことのできるホテルを運営する。 |
・ホテルにAEDを設置し、万が一の事態にお役立てできるようにする。 ・法令に従いユニバーサルルームを設置し、車いすでの利用がしやすいよう配慮する。 ・順次客室は完全禁煙化し、共用部の喫煙室のみで喫煙可とする。 |
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人財の活躍 |
オープンなコミュニケーション、ダイバーシティとインクルージョンなどにより、多様な人財が自身のスキルや経験を発揮し、活躍できる職場環境を作る。 |
・ハラスメント防止に関する基本方針を定め、ハラスメントに関する相談窓口を設置するなど、ハラスメントを防止する体制を整備する。 ・全役職員を対象とする研修プログラムを実施する。 ・外国人の採用及び登用を推進する。 |
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G ガバナンス |
強固な企業統治 |
経営における管理監督機能を十分に発揮するための組織体制を確立する。 |
・「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針」を定め、遵守する。 ・内部監査室を設置し、日々の内部統制の監査を行う。 ・内部通報制度を導入し、社内における違法行為を未然に防ぎ、早期に発見できる体制を整備する。 |
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コンプライアンス経営 |
経営者及び従業員の一人ひとりが業務遂行において法令順守の意識を常に持ち日々の職務を遂行する。 |
・企業倫理綱領を制定し、企業倫理遵守の基本方針とする。 ・全役職者を対象として、テーマ別のコンプライアンス研修を実施する。 |
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情報開示 |
ステークホルダーに対して、当社の事業活動に関する情報の開示を適時に行う。 |
・財務情報等は、適時に日英同時開示する。 |
また、フィリピンのレッド・プラネットホテル運営会社においては、下記の施策を実施しております。
① 2019年から長期的ESG目標に関する3つの戦略的フォーカスエリア(廃棄物の分別、使い捨てプラスチック製品の段階的廃止、責任ある調達活動)を掲げております。
② 環境への負荷を抑えるため、廃棄物の最小化、プラスチック以外の代替品への切り替え、ホテル建物のエネルギー効率化(例:省エネタイプの照明とコントロールユニットの設置、自然光が最大限取り入れられるよう設計)、ロビーへの飲料水器の順次設置(ペットボトルの削減)、海や海岸から定期的にゴミを取り除く活動の実施・協力などの具体的な施策を実施しております。
(5)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標
当社では、以下の企業倫理綱領を作成し、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備を含む行動指針としております。
① 全ての事業領域において、国際ルールも含めた法令等はもとより、社会規範及び社内諸規程を遵守し、倫理的にすぐれた企業を目指して事業活動を行う。
② 社会的に有用な商品、サービスを開発、提供し、消費者の信用獲得に努める。
③ 同業他社、関係機関との公正、透明、自由な競争と取引を行う。また、政治、行政との健全かつ正常な関係を維持し、関係者からの信頼獲得に努める。
④ 企業は社会の一員であることを認識し、事業活動を通じて環境保全、社会貢献に努める。また、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体とは企業組織として対決し、不法、不当な要求には一切応じない。
⑤ 海外においては、その土地の文化や慣習を尊重し、各国、各地域の発展に貢献する活動を行う。
⑥ お客さま、取引先、地域社会、投資家に信頼される企業として、企業情報を適時、適切、かつ公正に開示する。
⑦ 社員一人ひとりの人格と個性を尊重し、人権と安全に配慮した良好な職場環境の確保に努める。
⑧ 経営トップは、この企業倫理綱領の精神の実現が自らの役割であることを認識し、率先垂範して、社内体制の整備と企業倫理の徹底を図る。また、この企業倫理綱領に反するような事態が発生したときは、経営トップ自らが問題解決に当たり、原因究明、再発防止に努めるとともに、自らを含めて厳正な処分を行う。
また、「(2)戦略」のとおり、ESGに関わるマテリアリティ(重要課題)として「④ 人権の尊重と人財育成」を特定しており、「(4)指標及び目標」のとおり、当社グループでは、人財の活躍ための施策を実施しております。
当社は、法令に基づき主要な連結子会社における「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」及び「労働者の男女の賃金の差異」を公表しております。当社では、当社グループの各社において、これらの指標について男女の格差を是正してまいりたいと考えております。
主要な連結子会社における「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」及び「労働者の男女の賃金の差異」は、「
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
ホテル事業につきましては、以下の事業等のリスクがあります。
① 訪日外国人旅行客の減少
為替相場の状況や地政学的リスクの高まりなどにより、訪日外国人旅行客が減少し、稼働率及び客室単価が低迷する場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、運営ポートフォリオを拡大し利用顧客層を拡充することで、業績に与えるリスクの低減を図っております。
② 自然災害や伝染病の発生
当社グループのホテルが、大規模地震や自然災害の発生により、建物や施設に損害を被り、一時的な営業停止となった場合や広域の伝染病の流行により、旅行や団体行動に制限が生じた場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 賃貸不動産の契約及び運営委託契約の条件変更及び中途解約
当社グループが一括借上している或いは運営受託しているホテル建物オーナーが、経済情勢等の理由により賃貸借契約又は運営委託契約を同条件で継続できなくなった場合、また中途解約となった場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、長期の賃貸借契約等の安定的な収益が確保できる契約形態による出店を推し進めることで、当該リスクの低減を図っております。
④ 保有物件の不動産リスク
当社グループが運営しているホテルでは、当社グループが土地と建物を保有している物件や土地を賃借し建物を保有している物件があります。当該保有物件については、災害等によりホテル運営が行えなくなった場合や物件に被害が発生した場合、並びに不動産市況が悪化した場合などに減損などの損失が発生する可能性があります。
⑤ 食中毒等の事故
当社グループの運営するホテルは、安全衛生には充分な配慮を行っておりますが、万が一に事故が発生した場合などに、一時的な営業停止や評判の悪化により、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは年間を通してホテルを運営しており、当該事業等のリスクは、常時顕在化する可能性があります。当社グループでは、事故防止を徹底するとともに、事故が発生した場合の対応方法を定め業績への影響の低減を図っております。
⑥ 海外事業
当社グループがフィリピンにおいて運営するホテルは、海外拠点であることによる特有のリスクがあります。同国の政治情勢、インフレーション、金利動向などが不安定となり当該海外拠点の経済全体に悪影響を与えるリスクがあります。また、急激な為替変動が当社に不利益を及ぼす可能性があります。
⑦ 情報システム・情報管理
当社グループでは、円滑な業務遂行のためIT機器、情報システムを導入しております。事故、災害、人為的ミス等により、IT機器、情報システムの機能に重大な障害が発生した場合、当社グループの事業運営に重大な影響を与えるリスクがあります。また、事故等の被害状況に応じて対策のための費用が発生する可能性があります。
不動産事業につきましては、景気後退や供給過剰等による賃料水準の低下や不動産市況の悪化などにより保有不動産の資産価値が減少することがあります。その場合、保有不動産の評価損、減損などにより損失を計上する可能性があります。また、不動産開発事業につきましては、規制当局からの許認可の取得の遅延、建築コストの上昇、開発スケジュールの遅延、不具合の発生等により、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、複数の金融機関と借入契約を締結しております。当該借入契約の一部において財務制限条項が付されており、事業活動をする上で、これらを遵守する必要があります。なお、これらの財務制限状況に抵触することとなった場合には、借入先金融機関からの請求により、当該借入れについての期限の利益を喪失する可能性があり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、各金融機関との交渉を行い、財務制限条項に抵触することとなった場合にも、期限の利益喪失の権利行使をしない旨の同意を得るように努めます。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.連結業績
|
(単位:百万円) |
前期 (2023年3月期) |
当期 (2024年3月期) |
増減率 |
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売上高 |
7,018 |
22,545 |
+221.3% |
|
営業利益 |
3 |
3,382 |
- (注) |
|
経常利益 |
△215 |
2,609 |
- |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
534 |
3,297 |
+517.2% |
(注)増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に変更され、社会活動の正常化が更に進みました。
当社グループのメイン事業であるホテル業界におきましては、円安による国内旅行へのシフト、入国制限の大幅な緩和による訪日外客数の回復により、国内宿泊者数及び外国人宿泊者数はともに新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前の水準に戻りつつあります。観光庁が公表している宿泊旅行統計調査によると、2023年・年間速報値は、国内全体の延べ宿泊者数は5億9,275万人泊(2019年比△0.5%、前年比+31.6%)、その内訳として日本人延べ宿泊者数が4億7,842万人泊(2019年比△0.4%、前年比+10.2%)、外国人延べ宿泊者数が1億1,434万人泊(2019年比△1.1%、前年比+592.8%)となっております。また、2024年1月第2次速報は、国内全体の延べ宿泊者数は4,565万人泊(2019年同月比+6.9%、前年同月比+15.6%)、2024年2月第2次速報は、国内全体の延べ宿泊者数は4,785万人泊(2019年同月比+9.9%、前年同月比+16.3%)となり、2019年同月比の水準を大きく上回っております。
このような環境下において、当連結会計年度における経営成績は、売上高22,545百万円(内、国内売上高20,415百万円、海外売上高2,130百万円)、営業利益3,382百万円(内、国内営業利益3,203百万円、海外営業利益 180百万円)となりました。主な要因は、「b.セグメント別業績」に記載のとおりであります。
経常利益2,609百万円(内、国内経常利益2,910百万円、海外経常利益△301百万円)となりました。海外事業においては、Red Planet Hotels Manila Corporationに係る借入コストの増加等により、当連結会計年度において支払利息653百万円を計上しております。
親会社株主に帰属する当期純利益3,297百万円(内、国内親会社株主に帰属する当期純利益3,370百万円、海外親会社株主に帰属する当期純利益△72百万円)となりました。
b.セグメント別業績
<ホテル事業>
|
(単位:百万円) |
前期 (2023年3月期) |
当期 (2024年3月期) |
増減率 |
|
売上高 |
6,999 |
14,507 |
+107.3% |
|
営業利益 |
221 |
1,746 |
+690.3% |
ホテル事業は、売上高14,507百万円、営業利益1,746百万円となりました。前連結会計年度末において「Red Planet」ブランドにてフィリピン共和国でリミテッドサービスホテルを所有・運営するRed Planet Holdings(Philippines)Limited及びその子会社を連結子会社化したことにより大幅な増収となりました。当連結会計年度におきましては、引き続きレベニューマネジメントの強化を進めるとともに、新規店舗の出店や収益拡大の施策に積極的に取り組んでまいりました。2023年4月に京都府京都市においてKAYA 京都 二条城 BWシグネチャーコレクションbyベストウェスタン、9月には宮城県仙台市においてKOKO HOTEL 仙台勾当台公園、KOKO HOTEL 仙台駅前South、KOKO HOTEL 仙台駅前West、本年3月には愛知県名古屋市においてベストウェスタンプラス名古屋栄の運営を開始いたしました。また、10月にはフィリピン共和国の首都であるマニラの中心部であるBonifacio Global CityにおいてRed Planet BGC The Fortを開発中であったRed Planet Hotels Manila Corporationの買収を完了し、12月に当ホテルの運営を開始いたしました。また、ベストウェスタンブランド、KOKO HOTELブランドの各ホテルのレストラン営業を再開、コロナ軽症者療養施設となっておりましたKOKO HOTEL 銀座一丁目及びKOKO HOTEL 神戸三宮は2023年4月から、KOKO HOTEL 鹿児島天文館は6月から通常営業に戻り運営を開始しております。更に、KOKO HOTEL 大阪心斎橋、KOKO HOTEL 名古屋栄及びKOKO HOTEL 福岡天神において客室等の改装工事を実施しており、今後の売上向上が期待できます。加えて、ホテルマーケットが持続的に回復している状況を受けて、ホテルの運営ストラクチャ―の変更を行っており、2023年10月からKOKO HOTEL2店舗(神戸三宮、日本橋浜町)の運営を運営委託契約から固定賃料型の賃貸借契約へ、12月からKOKO HOTEL5店舗(札幌駅前、銀座一丁目、広島駅前、福岡天神、鹿児島天文館)の運営を運営委託契約から変動賃料を含む賃貸借契約へ移行し、収益性の更なる向上を図っております。
<不動産事業>
|
(単位:百万円) |
前期 (2023年3月期) |
当期 (2024年3月期) |
増減率 |
|
売上高 |
386 |
8,318 |
- (注) |
|
営業利益 |
67 |
2,324 |
- (注) |
(注)増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。
不動産事業は、売上高8,318百万円、営業利益2,324百万円となりました。当連結会計年度においてベストウェスタンプラス福岡天神南及びフィーノホテル札幌大通のホテル2物件を売却したことにより、売上高と営業利益が大幅に増加しております。
当連結会計年度末の当社グループの財政状態は、次のとおりとなりました。
総資産は、23,208百万円となりました。これは、前連結会計年度末より1,445百万円の減少であります。主な要因は、販売用不動産の減少5,857百万円、建物及び構築物の増加2,730百万円、繰延税金資産の増加337百万円、敷金及び保証金の増加329百万円などによるものであります。
負債合計は、16,323百万円となりました。これは、前連結会計年度末より5,419百万円の減少であります。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)の減少4,682百万円、社債の減少918百万円などによるものであります。
純資産合計は、6,885百万円となりました。これは、前連結会計年度末より3,974百万円の増加であります。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などに伴う利益剰余金の増加4,072百万円などによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ848百万円減少し、2,723百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、7,739百万円のプラス(前期は110百万円のマイナス)となりました。主な増加要因は、販売用不動産の減少5,826百万円、税金等調整前当期純利益3,008百万円などによるものであります。主な減少要因は、利息の支払額647百万円、賃貸借契約解約益406百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,659百万円のマイナス(前期は728百万円のマイナス)となりました。増加要因は敷金及び保証金の回収による収入272百万円などによるものであります。主な減少要因は、債権譲受けによる支出937百万円、敷金及び保証金の差入による支出549百万円、有形固定資産の取得による支出235百万円、資産除去債務の履行による支出168百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、6,943百万円のマイナス(前期は2,185百万円のプラス)となりました。主な増加要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入612百万円、短期借入れによる収入450百万円などによるものであります。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出6,406百万円、長期預り金の返還による支出1,061百万円、社債の償還による支出900百万円などによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や事業の状況を勘案の上、将来キャッシュ・フローの状況を把握し資金の管理を行っており、資金需要が生じた場合には、主として金融機関等からの借入れにより資金調達を行う予定であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産業務を行っていないため、生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、売上高に占める受注販売割合の重要性が低いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
ホテル事業 |
14,507 |
107.3 |
|
不動産事業 |
8,039 |
- (注)2 |
|
合計 |
22,545 |
221.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
|
(単位:百万円) |
前期 (2023年3月期) |
当期(注)1 (2024年3月期) |
増減率 (注)1 |
|
売上高 |
7,018 |
14,545 |
+107.3% |
|
営業利益 |
3 |
1,335 |
- (注)2 |
|
経常利益 |
△215 |
688 |
- |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
534 |
1,376 |
+157.7% |
(注)1.2024年3月期における販売用不動産の売却による影響を除外した数値であります。
2.増減率が1,000%以上となるため記載を省略しております。
当連結会計年度の経営成績は、販売用不動産の売却により売上高8,000百万円、営業利益2,047百万円を不動産事業において計上し大幅な増収増益となりましたが、当該販売用不動産の売却による一時的な影響を除外した場合でも、前連結会計年度対比において増収増益を達成いたしました。これは、当社グループのメイン事業であるホテル事業における業績が好調であったためであり、その要因は、「(1)経営成績等の状況の概要、① 財政状態及び経営成績の状況、b.セグメント別業績、<ホテル事業>」に記載のとおりであります。また、当該販売用不動産の売却に伴い流動資産及び有利子負債は大幅に減少しております。
財政状態においては、当連結会計年度において、フィリピン共和国においてホテル運営を行うRed Planet Hotels Manila Corporationの全株式を当社の子会社を通じて取得し子会社化したことにより、総資産及び負債は増加しており、その詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。「(1)経営成績等の状況の概要、① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり当連結会計年度における大幅な親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、自己資本比率は前連結会計年度末11.8%から当連結会計年度末29.7%と大幅に改善しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、経営環境や事業の状況を勘案の上、将来キャッシュ・フローの状況を把握して、資金の管理を行っており、資金需要が生じた場合には、主として金融機関等からの借入れを行っております。上記のとおり、当社グループでは、新規のホテル出店やホテル不動産の取得等に伴う成長資金、運転資金等の資金需要が生じる可能性がありますが、その場合当社グループでは、主として金融機関等からの借入れにより資金調達を行う予定であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(業務提携)
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
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Star Asia Management LLC |
Wilmington,Delaware, U.S.A. |
業務提携契約 |
2018年 10月25日 |
Star Asia Management LLCの属するスターアジアグループ各企業との人的・物的リソースの有効活用による両社の企業価値の向上に向けた取組みに係る契約 |
(売上保証契約の締結及び開業準備資金の受領)
当社の連結子会社であります株式会社フィーノホテルズは、2023年6月30日に当社の親会社グループであるスターアジアグループに属する企業との間で新たに2023年9月に運営を開始した宮城県仙台市に所在するKOKO HOTELS 仙台勾当台公園、KOKO HOTEL 仙台駅前West、KOKO HOTEL 仙台駅前Southの3店舗の開業準備業務に係る開業準備資金177百万円を受領する売上保証契約を締結いたしました。
(運営委託契約の締結)
当社の連結子会社である株式会社フィーノホテルズは、2023年8月29日に大阪府大阪市に建設予定である宿泊特化型ホテルの運営に関するホテル運営委託契約を締結し、「KOKO HOTEL 大阪日本橋 なんば(仮称)」にて2025年春を目途に運営を開始することといたしました。
(信託受益権売買契約及び建物賃貸借契約の締結)
当社の連結子会社である合同会社天神ホテル管理は、2023年9月1日に同社が保有するベストウェスタンプラス福岡天神南の建物及び借地権を対象資産とする信託受益権及びフィーノホテル札幌大通の土地及び建物を対象資産とする信託受益権を売却するための信託受益権売買契約を締結いたしました。また、売却に伴い同日付で当社の連結子会社であります株式会社フィーノホテルズは、ベストウェスタンプラス福岡天神南及びフィーノホテル札幌大通の物件について建物賃貸借契約を締結いたしました。
(定期建物賃貸借契約の締結)
当社の連結子会社であります株式会社フィーノホテルズは、2023年10月31日に愛知県名古屋市中区に所在するホテル物件に関する定期建物賃貸借契約を締結し、「ベストウェスタンプラス名古屋栄」の運営を開始いたしました。
当社の連結子会社であります株式会社フィーノホテルズは、2023年3月27日に沖縄県那覇市に所在するホテル物件に関する定期建物賃貸借契約を締結し、「KOKO HOTEL 那覇前島(仮称)」にて2027年春を目途に運営を開始することといたしました。
(地位承継覚書の締結)
当社の連結子会社であります株式会社ココホテルズは、2023年11月14日に「KOKO HOTEL 札幌駅前」、「KOKO HOTEL 銀座一丁目」、「KOKO HOTEL 広島駅前」、「KOKO HOTEL 福岡天神」及び「KOKO HOTEL 鹿児島天文館」のホテル物件に関する定期建物賃貸借契約における賃借人の地位を承継する覚書を締結し、2023年12月1日に当該地位の承継を行いました。
(運営委託契約変更覚書の締結)
当社の連結子会社であります株式会社フィーノホテルズは、2023年11月30日に2023年8月29日付で締結した大阪府大阪市に建設予定である宿泊特化型ホテルに関するホテル運営委託契約について、運営ホテル建物の追加及び運営客室数を変更するための覚書を締結いたしました。
(吸収合併契約の締結)
当社は、2023年12月20日に連結子会社であります株式会社バリュー・ザ・ホテル宮城、株式会社衣浦グランドホテル及び株式会社プレミアリゾートオペレーションズを吸収合併するための合併契約を締結し、2024年2月28日開催の臨時株主総会の承認を経て、2024月3月1日を合併期日として吸収合併いたしました。
(金銭消費貸借契約による資金の借入れ)
当社は、2024年3月25日に当社のスポンサーグループであるスターアジアグループに属するSAO Ⅲ LLCからの借入れを行うことを決定し、2024年3月29日に金銭消費貸借契約を締結いたしました。
① 借入額 1,500百万円
② 担保の有無 無
該当事項はありません。