第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「人を不幸にしないための、デジタルと」というミッションを掲げ、今や人々の人生に必要不可欠となったデジタルを活用、無意識のうちに、つい、あきらめてしまっていることを、叶えられることに変えていけるようなサービスを展開、経営の基本方針としています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが重要と考える経営指標は売上総利益、営業利益及びEBITDAであります。

 

(3) 会社の経営環境と中長期的な経営方針

当社グループは、前連結会計年度及び当連結会計年度において営業損失を計上しております。当連結会計年度においては資金移動業の取得に向けた各種施策を行っております。

当社グループは、「デジタルマーケティング事業」、及び非接触型マーケティング支援ツールであるデジタルギフト®を中心に展開する「フィンテック事業」の2つの事業を中心に展開をしております。「デジタルマーケティング事業」においては、既存事業のメディア運営を一部継続しつつ、デジタルマーケティング支援事業のサービスも展開を開始いたしました。「フィンテック事業」においては、デジタルギフト®を中心として流通額の増加に注力し、最終的に前連結会計年度の62%増にあたる流通総額45億円を達成することができました。

また当連結会計年度においては、これらの既存事業と親和性がある事業に対して積極的なM&Aを行い、当社グループ全体で計5件のM&Aを行いました。具体的には、「デジタルマーケティング事業」において、株式会社コミクスが運営していたデジタルマーケティング支援事業の事業譲受、「フィンテック事業」において株式会社Tsunagaruが運営していたデジタルクリエイティブ事業の事業譲受、株式会社FPGが運営していた給与前払いサービス「Q給」の事業譲受をそれぞれ行いました。さらに株式会社デジタルandにおいて、株式会社アーネラが運営をするメンタルヘルス事業「マヒナ」を事業譲受、オンライン家庭教師「ピース」を運営している株式会社オンコーチの吸収合併を行いました。

今後、「デジタルマーケティング事業」及び「フィンテック事業」で培ってきたノウハウを活用しながら、当連結会計年度においてM&Aを行った事業とのシナジーを創出させ、成長の加速化を図ってまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループは以下の事項を対処すべき課題として取り組んでまいります。

①既存事業の継続的成長

当社グループが事業を展開する「デジタルマーケティング事業」及び「フィンテック事業」において規模の拡大、プロダクト・仕組化の向上、及びマネタイズの強化を図ることで継続的成長に取り組んでまいります。

 

②優秀な人材の採用・育成及び雇用の継続

今後の更なる成長にとって、優秀な人材を適時に採用し育成していくことが、重要な課題と認識しております。優秀な人材を採用し育成していくために、企業としての認知度の向上、採用競争力の強化、及びチャレンジする従業員に対しては人材育成を行うための外部ブレーンも活用した積極的な育成を行ってまいります。また、従業員のライフステージや状況に応じて多様な働き方を選択できる人事制度の整備・運用を進めてまいります。

 

③ブランド知名度の向上

当社グループは、新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア向け広告を実施しておりませんが、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、ブランドのより一層の確立が重要であると認識しております。今後は、費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝活動及びプロモーション活動の強化を図ってまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

ガバナンス

当社は、「人を不幸にしないための、デジタルと」をミッションとして長期的な視点のもと、企業価値の最大化に努めております。また、コーポレートガバナンス機能の拡充化を図ることにより、長期に投資していただける株主の皆様に貢献できる体制を構築し、コンプライアンス(法令順守)精神の浸透・実践に務め、ミッションを重視した経営に重きをおくことによりゴーイングコンサーンを図ることを掲げております。

また、監査体制としては、監査等委員会設置会社として独立役員である社外取締役を4名選任しているとともに、取締役会及び経営会議において経営の基本方針や重要事項並びに法令で定められた重要事項を決定する最高意思決定機関と位置づけております。

 

戦略

人材は当社グループにとって最大の財産です。当社グループには多様な人材が集い、各々の社員が最大限の力を引き出すことで会社として大きな活力を生み出しております。

人材戦略としては、当社のビジョンでもある失敗を恐れずに挑戦をしつづけることを実践し、お客様への課題解決、持続可能な社会の実現のために、社会への価値提供に努めております。

 

リスク管理

当社は、当社グループのリスク管理をサステナビリティ実現のための重要な手段として認識しております。具体的には、社会情勢やステークホルダーからの要請を把握し、当社の中長期的な経営戦略との整合性を図りながら、当社グループにおけるリスク管理の観点からも重要課題(マテリアリティ)の識別を経営会議及び必要に応じて、適宜、取締役会への報告を行います。

また、毎月、従業員サーベイを行い、従業員の健康に注意を払い、いきいきと働ける職場環境を整備することに最善を尽くしております。

 

指標及び目標

当社では、人材の多様性の確保、当社のミッション・ビジョン・バリューに基づく人材の育成及び社内環境整備に係る指標について、具体的な取り組みを行っているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。

今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。

また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載が無い限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

1.外部環境について

(1) インターネット広告について

当社グループの事業のうち、デジタルマーケティング事業においては、その収益の多くをインターネット広告によって獲得しております。

インターネット広告市場は、スマートフォンの普及による需要拡大、テレビを中心としたマス広告からのシフトが顕著に生じていること等から、今後も拡大が想定されております。しかしながら、当該市場は景気変動等に伴う企業が投下する広告費の増減に影響を受ける可能性があるほか、当該市場において提供される広告サービス等の変化が激しいことから、今後における成果報酬型広告に対する需要動向等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、情報収集に努めるとともに、複数の異なるビジネス領域において事業の運営を行うとともに、複数の異なる領域のインターネットメディアを運営、運営するメディアの数の拡大、そしてM&Aも行っており、一定のリスクの分散及び回避を図っております。

 

(2) インターネット業界について

当社グループの事業は、主としてインターネットを通じてサービスを提供しております。当該業界においては、新たな技術やサービスの登場により変化は激しいことから、これら変化への対応が困難となった場合、当社グループが展開する事業に影響が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新たな法的規制、インターネット分野の成長を牽引するGAFA(米国の主要IT企業であるグーグル(Google)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)の頭文字を取った4社の総称)の規約やサービス内容の変更、又はその他予期せぬ要因により、関連業界の成長が阻害された場合にも、当社グループの経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、情報収集に努めるとともに、複数の異なるビジネス領域において事業の運営を行うとともに、複数の異なる領域のインターネットメディアを運営、運営するメディアの数の拡大、そしてM&Aも行っており、一定のリスクの分散及び回避を図っております。

 

(3) 競合について

当社グループが展開する事業・サービスにおいては、複数の事業者が参入しており、競合にさらされております。今後において、既存事業者の拡大や大手企業等の参入が生じ、顧客獲得競争が激化した場合には、価格競争やユーザー獲得コストの増加等により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、「1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)会社の経営環境と中長期的な経営方針」のとおり積極的に人材・マーケティング・新規事業への投資を実施し、事業として競争優位性を保てるよう注力しております。

 

2.事業について

(1) インターネットメディアについて

クラウドメディアサービスを含むインターネットメディアにおいては、多数の成果報酬型広告を取り扱っておりますが、その広告出稿量や報酬単価は、当該業種の業況等に影響を受けやすい傾向があります。また、インターネットメディアは、「1.外部環境について」「(2)インターネット業界について」のとおり外部環境の影響を受けます。当社グループにおいては、インターネットメディアの買収も行っており買収したサイトが、これらの影響を受けた場合、これらの要因に起因して、見込んでいた投資回収が困難になった場合、のれん等の減損処理やキャッシュ・フローへの影響など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、情報収集に努めるとともに、複数の異なるビジネス領域において事業の運営を行うとともに、複数の異なる領域のインターネットメディアを運営、運営するメディアの数の拡大、そしてM&Aも行っており、一定のリスクの分散及び回避を図っております。

 

3.事業体制について

(1) 人材の確保・育成について

当社グループの継続的な事業成長を実現するためには、優秀な人材を確保し育成する事が重要な要素の一つであると認識しております。

しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保もしくは育成出来なかった場合、現在在籍する主要な人材等の離反が生じた場合、新型コロナウイルスを含む感染症に当社グループの役員・従業員等に感染者が発生した場合には、事業展開における制約要因となる又は業務運営に支障が生じる可能性があり、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため、積極的な中途採用及び新卒採用を推進し、かつ、社内教育体制の構築を行い、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。また、新型コロナウイルスを含む感染症については、社内における対策を行い感染防止に取り組んでおります。

 

(2) 内部管理体制について

当社グループは今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、当該強化を推進しております。

しかしながら、事業規模・事業内容に適した内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、まず、当社は、2016年12月22日開催の第12回定時株主総会において、定款の変更が決議されたことにより、同日付にて監査等委員会設置会社に移行いたしました。社外取締役を複数選任するとともに監査等委員である取締役に取締役会における議決権が付与されることで、監査及び監督機能の強化が図られ、コーポレート・ガバナンスをより一層充実させることができるものと判断しております。また、「第4 提出会社の状況」「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(2)役員の状況」「③ 社外取締役又は監査等委員会による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係」のとおり内部監査、監査等委員会監査及び会計監査の相互連携を図るとともに、管理機能は当社に集約されており当社のコーポレート部門において子会社を含む事業部をモニタリングするとともに、税理士・会計士・弁護士等と適宜連携し、内部管理体制の充実を図っています。

 

(3) 情報管理について

当社グループの事業においては、会員の個人情報を多数保有しております。

しかしながら、当社グループの社員又は外部提携先を通じた機密情報及び個人情報の紛失・漏洩・不正利用等が発生した場合、若しくは第三者が当社グループのネットワークに侵入して機密情報及び個人情報を不正取得した場合には、当社グループへの信頼性の低下、ブランドの毀損及び訴訟などの多額の費用負担により、当社グループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、情報セキュリティの重要性を経営の最重要課題の一つとして認識し、「個人情報管理規程」及び「情報管理規程」を定め当社グループ内に周知徹底するほか、外部の専門家も活用しながら技術的対策を講じ、これら情報の個人情報の漏洩等を防止する体制を構築・運営しております。

 

4.システム障害について

当社グループのサービスは、PCやコンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故、外部委託事業者における障害発生等によって通信ネットワークが切断された場合、継続したサービス提供その他に支障が生じる可能性があります。また、当社グループにおけるソフトウェア又はシステム機器等の欠陥等によるトラブルが発生した場合、コンピュータウィルスやハッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合、サイトへの急激なアクセス増加や電力供給の停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合にも、同様のリスクがあります。

上記要因等により継続したサービス提供に支障が生じた場合には、当社グループの収益機会の喪失、システム及び事業運営に対する信頼性低下、クレーム発生その他の要因により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、技術的対策を講じ、これら障害回避のための取り組みを推進しております。

 

5.コンプライアンスについて

(1) 法的規制について

当社グループの事業を規制する主な法規制として、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」「著作権法」及び「個人情報保護法」等があります。これら法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正若しくは新たな法令の制定が行われた場合、又は当社グループの対応が不十分であった場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、関連法令に遵守したサイト運営に努め、制定・改正される法令に対応した事業展開を迅速に行っていく方針でありますが、十分な対応が困難となる場合、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、関連法令に遵守したサイト運営に努め、制定・改正される法令に対応した事業展開を行うとともに、社内の管理体制の構築を図り、適宜顧問弁護士に確認することにより、これら法令を遵守する体制を整備し対応を行っております。

 

(2) サイト運営について

法令等に抵触する不適切な広告やコンテンツを掲載したこと等に起因して、第三者の違法行為やトラブルに巻き込まれた場合又は何らかの法的責任を問われた場合には、当社グループに対する損害賠償請求、信頼性の低下等により、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは、サイト運営に際して、当社グループにて策定したマニュアルに基づき、コンテンツ制作を行い法規制等を遵守する対応を図っております。

 

(3) 知的財産権について

当社グループの事業において使用する、商標、ソフトウェア、システム並びにコンテンツ等については、現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このため、侵害を回避すべく、商標権の取得、並びに著作権及び肖像権等を含めた監視・管理体制の構築を行ってまいります。

 

(4) その他紛争等の可能性について

当社グループの事業運営において、予期せぬトラブル・問題が生じた場合、当社グループの契約不適合に関わらずこれらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。これら事象が発生した場合には、訴訟内容や損害賠償額及びその結果等に応じて、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすほか、経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループにおいては、「3.事業体制について」「(2)内部管理体制について」のとおり内部管理体制の充実を図るとともに、個人情報を多数保有している関係から個人情報漏洩保険を付保するなどリスク回避につとめております。

 

 

6.継続企業の前提に関する重要事象等について

       当社グループは、2017年9月期以降継続的な営業損失を計上しており、当連結会計年度において277,586

    千円の重要な営業損失を計上しているほか、当期損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上し

    ております。また、マッコーリー・バンク・リミテッドを割当先とする第1回無担保転換社債型新株予

    約権付社債(以下、「CB」といいます。)を発行し、2023年8月31日に210,000千円を調達したものの、

       当該CBの財務制限条項に抵触しております。これらの結果、2023年9月末時点で継続企業の前提に重要

       な疑義を生じさせる事象が存在しております。

    当社グループでは、以下の対応策を講じることにより、こうした事象又は状況の解消及び改善に努

    めております。

    まず、財務面においては、以下のような対応策を講じております。

・CBの財務制限条項に基づく繰上償還権の行使に対して、マッコーリー・バンク・リミテッドより2023年12月末の要約四半期連結財務諸表上の現金及び現金同等物残高から2024年7月までの借入金等支払返済予定分を除いた金額がCB残高の105%以上を維持することや一定の株価を下回らないことを条件(以下、「株価維持条件」といいます。)として2023年12月31日に終了する要約四半期連結財務諸表が公表される日もしくは2024年2月29日のいずれか早い日まで、繰上償還権行使の猶予を受けておりましたが、猶予にあたっての株価維持条件に抵触したことを受けて、株価維持条件抵触に関する追加の猶予を受けることになりました。なお、当該繰上償還権行使の猶予期間経過後も連結財務諸表注記20.(3)財務制限条項に該当するような(既に抵触した②(b)及び③(b)除く)当社グループの事業、財政状態及び株式の取引高に重要な変化が生じない場合、同じプロセスにより繰上償還権行使のWaiver(行使をしない意思表示)を発行することを同社に確認いたしました。

・新たな資金調達の手始めに、2023年12月6日に開催した当社取締役会で代表取締役社長が所有する資産管理会社から130,000千円を借入れることについて決議を行い、同日に金銭消費貸借契約を締結し、2023年12月22日に借入れを実行しました。

・財政状態を勘案しながら、第三者割当増資、当社が保有する自己株式100,000株の処分及び第11回の新株予約権(当社取締役会において行使価額が修正可能な条項付き。第4 「提出会社の状況」1(2)③「その他の新株予約権の状況」第11回新株予約権及び第12回新株予約権 参照)の行使を通じた調達等の手段により必要な資金調達を実行する方針です。

      次に、事業面においては、当連結会計年度で新たな事業の譲受や新たな事業会社の吸収合併等を実施

     しており、また、フィンテック事業の成長をさらに加速させ、当社グループの企業価値向上に努めて

     おります。

 しかしながら、今後の資金調達の実行については、資金調達の成否及び調達時期や株価下落などに

より当社グループの方針通りに必要な資金調達額を確保できない可能性があります。加えて、マッコ

 ーリー・バンク・リミテッドによるWaiverを継続的に得られるかどうかや事業運営により得られる

 今後の営業損益が、キャッシュ・フローに及ぼす影響の程度や期間について外部環境に依存するこ

 とから、現時点において継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 

7.配当政策について

当社は、株主に対する利益還元を経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく所存であります。しかしながら、当面は、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させるための資金として、内部留保を優先させ、有効に活用していく方針であります。将来的には、各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、株主に対して利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

※当社グループは当連結会計年度(2022年10月1日から2023年9月30日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2022年10月1日~2023年9月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの影響が和らぎ、世界的な経済活動の本格的な再開が期待され、かつインバウンド需要の回復による消費の後押しをしております。個人の消費においても飲食、宿泊などの対面型のサービス需要においてリバウンドの余地が大きく、経済活動の回復をけん引するとも予想されております。一方で、ウクライナ情勢や円安進行による資源価格及び光熱費等の物価高騰による景気下振れが懸念され、景気は依然として先行き不透明な状況が継続しました。

当社グループを取り巻く事業環境におきましては、顕著に成長するインターネット広告、ソーシャルメディアプラットフォームにおける広告オプションの多機能化に伴い今後も更なる市場の拡大が予想されます。具体的には、デジタルマーケティング市場においては、インターネット広告、ソーシャルメディアマーケティング市場など付随する多くの市場が成長を見込んでいることから、今後も更なる市場規模の拡大が予測されております。また、フィンテック市場においても、世界的な成長が継続しており、モバイルペイメントや仮想通貨によるデジタル決済の急激な普及に伴い、金融取引そのものが変革する時代に突入しております。

そのような中で、当社グループは、「デジタルマーケティング事業」、及び非接触型マーケティング支援ツールであるデジタルギフト®を中心に展開する「フィンテック事業」の2つの事業を中心に展開をしております。「デジタルマーケティング事業」においては、既存事業のメディア運営を一部継続しつつ、デジタルマーケティング支援事業のサービスも展開を開始いたしました。「フィンテック事業」においては、加速するDXの波を受けてデジタルギフト®を中心として、引き続きマーケティング分野におけるDX支援サービスの拡大を推進しております。

当連結会計年度においては、これらの既存事業と親和性がある事業に対して積極的なM&Aを行い、当社グループ全体で計5件のM&Aを行いました。具体的には、「デジタルマーケティング事業」において、株式会社コミクスが運営していたデジタルマーケティング支援事業の事業譲受、「フィンテック事業」において株式会社Tsunagaruが運営していたデジタルクリエイティブ事業の事業譲受、株式会社FPGが運営していた給与前払いサービス「Q給」の事業譲受をそれぞれ行いました。さらに株式会社デジタルandにおいて、株式会社アーネラが運営をするメンタルヘルス事業「マヒナ」を事業譲受、オンライン家庭教師「ピース」を運営している株式会社オンコーチの吸収合併を行いました。

今後、「デジタルマーケティング事業」及び「フィンテック事業」で培ってきたノウハウを活用しながら、当連結会計年度においてM&Aを行った事業とのシナジーを創出させ、成長の加速化を図ってまいります。

更には、第4四半期連結会計期間において、株式会社Macbee Planetとの資本業務提携により、同社のLTVマーケティングにおいて、当社サービスであるデジタルギフト®を活用することにより双方の事業拡大が見込まれることが考えられ、相互の企業価値拡大につながると考えております。

 

 

以上の結果、当連結会計年度の売上収益は665,463千円(前年同期比6.7%増)、営業損失は277,586千円(前年同期は営業損失148,329千円)、親会社株主に帰属する当期損失は289,154千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期損失201,924千円)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次の通りです。なお、第1四半期連結会計期間よりセグメントの名称を「GAFAメディア事業」から「デジタルマーケティング事業」に変更しております。

<デジタルマーケティング事業>

既存メディアの事業運営を一部継続しつつ、当連結会計年度で事業譲受したデジタルマーケティング支援事業とのシナジーを図りました。

以上の結果、デジタルマーケティング事業の売上収益は185,032千円(前年同期比58.1%減)、セグメント利益25,400千円(前年同期比90.2%減)となりました。

 

<フィンテック事業>

国内のキャッシュレス化の浸透、在宅ワークの拡大、副業解禁などにより個人の稼ぎ方がより多様化する社会的背景の中で、現金以上に価値のあるポイントが利用できる報酬支払インフラの構築を目指し、事業を運営してまいりました。当連結会計年度においては、デジタルギフト®を中心として流通額の増加に注力し、更なる事業拡大を見据えデジタルクリエイティブ事業並びに給与前払いサービス「Q給」の事業譲受を行い、最終的に前連結会計年度の62%増にあたる流通総額45億円を達成することができました。

今後も加速するDX化の波を受け、資金移動業の取得、先日リリースした「即払い」における給与前払いサービスなど、事業間シナジーにより更なるサービス強化を推進し、2027年9月期に掲げている流通総額1,000億円に向けて邁進してまいります。

以上の結果、フィンテック事業の売上収益は480,431千円(前年同期比164.2%増)、セグメント利益は78,672千円(前年同期比225.7%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より476,405千円減少し、444,767千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により減少した資金は、229,193千円(前年同期は71,012千円の増加)となりました。

これは主として、税引前当期損失256,037千円を計上したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により減少した資金は、383,067千円(前年同期は169,134千円の増加)となりました。

これは主として、事業譲受による支出262,497千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により獲得した資金は、133,289千円(前年同期は279,285千円の増加)となりました。

これは主として、社債の発行による収入196,917千円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

受注に該当する事項が無いため、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

デジタルマーケティング事業

185,032

41.9

フィンテック事業

480,431

264.2

合計

665,463

106.7

 

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

バリューコマース株式会社

201,174

32.2

-(注1)

-(注1)

 

(注1)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が10/100未満であるため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、連結財務諸表の作成に用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

 

② 財政状態の分析
a.資産の部

流動資産は、前連結会計年度末に比べて、329,132千円減少し、1,014,689千円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が476,405千円減少したことによるものであります。

非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、391,596千円増加し、665,060千円となりました。これは主としてのれんが398,529千円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、62,463千円増加し、1,679,749千円となりました。

 

 

b.負債の部

流動負債は、前連結会計年度末に比べて、478,304千円増加し、983,278千円となりました。これは主として、社債及び借入金が301,742千円増加、その他の流動負債が95,984千円増加、及びその他の金融負債が85,670千円増加したことによるものであります。

非流動負債は、前連結会計年度末に比べて、162,736千円減少し、167,660千円となりました。これは主として、借入金が76,284千円減少、及びその他の非流動負債が58,928千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、315,567千円増加し、1,150,938千円となりました。

 

c.資本の部

資本合計は、前連結会計年度末に比べて、253,104千円減少し、528,811千円となりました。これは主として、親会社の所有者に帰属する当期損失289,154千円を計上したことによるものであります。

 

③ 経営成績の分析

経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

④ キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、システム投資、人材確保、借入金の返済等であります。また、その資金の源泉といたしましては、営業活動等によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等により、必要とする資金を調達しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は232,278千円となり、現金及び現金同等物の残高は444,767千円となっております。

 当連結会計年度において、マッコーリー・バンク・リミテッドを割当先とする第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行して、210,000千円を調達いたしました。

上記に加えて、財務状況を勘案しながら、当社が保有する自己株式100,000株の売却、第三者割当増資、新株予約権の行使等の手段により必要な資金調達を行っていく予定です。

これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。

 

⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

なお、今後の方針につきましては「第2 事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3)会社の経営環境と中長期的な経営方針」に記載しております。

 

⑧ 経営戦略の現状と見通し

当社グループの経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。そのような中、当社グループが今後も持続的に成長するためには、戦略的な選択と集中を推し進め、成長事業に積極的に投資を行い、10年後も継続する事業の柱を創造することが必要であると考えております。

 

 

(3) 並行開示情報

連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、次のとおりであります。

なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、千円未満を切り捨てしております。

 

① 要約連結貸借対照表

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(2022年9月30日)

当連結会計年度

(2023年9月30日)

資産の部

 

 

 流動資産

1,313,278

1,014,814

 固定資産

 

 

  有形固定資産

1,680

0

  無形固定資産

156,267

386,838

  投資その他の資産

58,819

132,918

  固定資産合計

216,766

519,757

 繰延資産

12,366

 資産合計

1,530,044

1,546,938

負債の部

 

 

 流動負債

463,096

658,855

 固定負債

267,121

341,908

 負債合計

730,217

1,000,763

純資産の部

 

 

 株主資本

793,221

518,624

 その他の包括利益累計額

3,108

4,537

 新株予約権

3,497

4,252

 非支配株主持分

18,760

 純資産合計

799,827

546,174

負債純資産合計

1,530,044

1,546,938

 

 

 

② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書
要約連結損益計算書

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

売上高

623,885

665,463

売上原価

29,337

98,488

売上総利益

594,548

566,975

販売費及び一般管理費

591,335

836,550

営業利益または営業損失(△)

3,213

△269,574

営業外収益

452

95,958

営業外費用

5,225

5,618

経常損失(△)

△1,559

△179,234

特別利益

特別損失

144,520

61,836

税金等調整前当期純損失(△)

△146,079

△241,071

法人税等

33,559

16,238

当期純損失(△)

△179,638

△257,309

非支配株主に帰属する当期純利益

17,290

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

△179,638

△274,599

 

 

要約連結包括利益計算書

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

当期純損失(△)

△179,638

△257,309

 その他の包括利益合計

3,113

1,428

包括利益

△176,525

△255,880

(内訳)

 

 

 親会社株主に係る包括利益

△176,525

△273,170

 非支配株主に係る包括利益

17,290

 

 

③ 要約連結株主資本等変動計算書

前連結会計年度(自 2021年10月1日 至 2022年9月30日)

 

(単位:千円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

838,396

△4

2,568

840,960

当期変動額

△45,175

3,113

929

△41,133

当期末残高

793,221

3,108

3,497

  -

799,827

 

 

当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

 

(単位:千円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

793,221

3,108

3,497

799,827

当期変動額

△274,597

1,428

755

18,760

△253,653

当期末残高

518,624

4,537

4,252

18,760

546,174

 

 

 

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

41,826

△256,068

投資活動によるキャッシュ・フロー

170,121

△383,067

財務活動によるキャッシュ・フロー

307,484

160,163

現金及び現金同等物における換算差額

2,566

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

519,431

△476,405

現金及び現金同等物の期首残高

401,741

921,172

現金及び現金同等物の期末残高

921,172

444,767

 

 

⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更

前連結会計年度(自 2021年10月1日 至 2022年9月30日)

(会計方針の変更)

(収益認識に関する会計基準等の適用)

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。

収益認識会計基準等の適用については、収益認識会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っておりますが、当該会計基準の適用による当連結会計年度の損益及び期首利益剰余金に与える影響はありません。

 

(時価の算定に関する会計基準等の適用)

「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準第19項及び「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することとしております。なお、連結財務諸表に与える影響はありません。

 

当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

(時価の算定に関する会計基準の適用指針の適用)

「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号 2021年6月17日。以下「時価算定会計基準適用指針」という。)を当事業年度の期首から適用し、時価算定会計基準適用指針第27-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準適用指針が定める新たな会計方針を将来にわたって適用することとしております。なお、連結財務諸表に与える影響はありません。

 

 

 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

前連結会計年度(自 2021年10月1日 至 2022年9月30日)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「38.初度適用」をご参照ください。

 

 当連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

 (のれんの償却)

日本基準において、のれんはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが求められております。

この結果、IFRSでは日本基準に比べて、連結損益計算書の「販売費および一般管理費」が35,605千円減少しております。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 当社グループは、取得による企業結合の契約を締結しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 8.企業結合」に記載の通りであります。

 

 当社グループは、新株予約権及び無担保転換社債型新株予約権付社債の発行にあたり、契約を締結しました。

 詳細は「第4 提出会社の状況 1株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 3.その他の新株予約権等の状況」に記載の通りであります。

 

(事業の譲受)

当社は、2023年5月12日開催の取締役会において、株式会社FPGが運営する給与前払いサービス「Q

給」を譲り受けることを決議し、2023年7月1日付けで譲受いたしました。

1.企業結合の概要
(1) 相手企業の名称及びその事業の内容

相手企業の名称 株式会社FPG

事業の内容   リースファンド事業、不動産ファンド事業、保険事業、M&A事業

(2) 企業結合を行った主な理由

     当社グループでは、フィンテック事業、及びデジタルマーケティング事業とのシナジーが見込まれ

    るM&Aを積極的に推進しております。当社グループの主要事業であるフィンテック事業では、長期

    的な事業成長を実現すべく、資金移動業者としての登録を推進しており、デジタルギフト®の更なるサ

    ービス領域を拡充することにより流通総額の拡大を目指しております。

     そのような中、今後のフィンテック事業ドメインのさらなる拡大の布石として、このタイミングで

    給与前払いソリューションである当該事業を譲受け、資金移動業者としての登録完了後に報酬のデジ

    タル払いにも参入していくことを見据えてフィンテック事業を推進することが有益であるとの判断に

    至りました。

     当社グループといたしましては、報酬をタイムリー且つ多様な獲得手段を提供できるよう準備し

    つつ、さらに当該事業のマーケティング効果を最大化すべく、メディア運用で培ったノウハウを最大

    限に活用した綿密なマーケティング戦略を推進し、当該事業を当社グループにおける安定収益の一つ

    の柱となるよう成長を促進してまいります。

(3) 企業結合日

2023年7月1日

(4) 企業結合の法的形式

現金を対価とした事業の譲受

(5) 結合後企業の名称

変更はありません。

(6) 取得対価

 10百万円

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、フィンテック事業において新たに資金移動業の取得に向けた活動を行っております。具体的には、取得に向けた各種Webページの作成等を行っております。資金移動業を取得することにより対応業態を拡大することができ、より流通総額・利益を大きくすることができると考えております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は16,848千円であります。

 

 

第3 【設備の状況】

1 【設備投資等の概要】

当社グループは、当連結会計年度において総額47,241千円の設備投資(無形資産を含む)を行いました。その主なものはソフトウエア開発等への投資であります。

なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。

 

2 【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

 2023年9月30日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

建物

その他

合計

本社
(東京都渋谷区)

全社
 

事業施設

0

0

0

20

(1)

 

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。

2.建物は賃借物件であり、年間賃借料は19,359千円であります。

3.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

4.帳簿価額は、減損損失計上後の金額であります。

 

(2) 国内子会社

 2023年9月30日現在

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの
名称

設備の内容

帳簿価額(千円)

従業員数
(名)

ソフトウエア

その他

合計

株式会社
デジタルフィンテック

本社
(東京都渋谷区)

フィンテック事業

ソフトウエア

40,071

23,526

63,598

15

(3)

 

(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。

   2.IFRSに基づく金額を記載しております。

3.帳簿価額のうち「その他」は、ソフトウエア仮勘定であります。

4.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の〔外書〕は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

 

(3) 在外子会社

該当事項はありません。

 

3 【設備の新設、除却等の計画】

(1) 重要な設備の新設等

該当事項ありません。

 

(2) 重要な設備の除却等

重要な設備の除却等の計画はありません。