当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年11月1日~2024年4月30日)における世界経済は、長期化するウクライナ情勢や中東情勢の緊迫化など地政学リスクの高まり、中国経済の先行き懸念等、依然として不透明な状況が続いております。
わが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、インバウンド需要の回復が見られ、緩やかな回復傾向が続いたものの、不安定な国際情勢、原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇、急激な為替変動等、引き続き予断を許さない状況であります。
このような状況のもと、当社グループは、持続的に成長を続ける企業を目指し、2030ビジョン「あらゆる表面のリノベーション&イノベーションカンパニーへ」を掲げ、「ユニークな発想で新しい価値を創造する」という経営理念のもと、塗料・コーティング開発で培った技術の深化により、市場や顧客ニーズに加え、その先のユーザーを据えた製品とサービスの提供(リノベーション)を、また、あらゆる表面の革新と進化により事業領域を拡大(イノベーション)することにより、グローバル展開を加速してまいります。事業活動にあたっては、「表面の進化でよりよい社会をつくる会社」として、環境対応、高品質、高機能、高い意匠性、好触感など、幅広い側面から優れた製品・サービス・情報を提供することによりお客様の満足度を高め、事業収益、経営効率の向上を図ってまいります。
当第2四半期連結累計期間の売上高は9,699百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は402百万円(前年同期比23.1%減)となりました。経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は、為替差益の計上(前年同期は為替差損の計上)により、経常利益は542百万円(前年同期比39.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は367百万円(前年同期比65.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.塗料事業
金属用塗料分野では、工作機械の受注は国内外とも前年割れが続き市況は芳しくないものの、景観資材向けの意匠性・機能性塗料や屋根用遮熱塗料の採用が増えたことで、売上高は前年同期に比べ僅かに増加いたしました。建材用塗料分野では、新設住宅着工戸数の減少による需要減で、売上高は前年同期に比べ減少いたしました。
この結果、塗料事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は6,102百万円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益は408百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
b.ファインケミカル事業
モビリティ(自動車関連)向けのコーティング剤は、在庫調整の影響を受け、需要が減少したものの、PC、スマートフォンのアクセサリー、光学フィルム向けのコーティング剤は、需要の持ち直しの動きが見られ、売上高は前年同期に比べ僅かに増加いたしました。セグメント利益は、原材料費や輸送コストなどの増加により、前年同期に比べ大きく減少いたしました。
この結果、ファインケミカル事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は1,080百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益は181百万円(前年同期比42.9%減)となりました。
c.蒸留事業
新規案件の獲得はあるものの、既存顧客の生産減に伴い需要が低調に推移したことにより、売上高は前年同期に比べ減少いたしました。セグメント利益は、売上高の減少に加え、原料となる廃液収集量の減少により、前年同期に比べ大きく減少いたしました。
この結果、蒸留事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は2,517百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は145百万円(前年同期比29.0%減)となりました。
②財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は28,844百万円となり、前連結会計年度末に比べ3百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が681百万円、機械装置及び運搬具(純額)が142百万円、長期預金が650百万円減少したものの、現金及び預金が1,511百万円増加したことによるものであります。
負債は5,669百万円となり、前連結会計年度末に比べ418百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が257百万円、その他流動負債が70百万円、役員退職慰労引当金が94百万円減少したことによるものであります。
純資産は23,174百万円となり、前連結会計年度末に比べ421百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益を367百万円計上した一方で、配当金の支払226百万円があったことと、その他有価証券評価差額金が74百万円、為替換算調整勘定が200百万円増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前第2四半期連結会計期間末に比べ928百万円増加し、6,666百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期同期は581百万円の収入に対し、前年同期比296百万円収入が増加し、878百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の増加、売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期同期は1,650百万円の支出に対し、前年同期比1,484百万円支出が減少し、166百万円の支出となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期同期は233百万円の支出に対し、前年同期比7百万円支出が減少し、225百万円の支出となりました。これは、配当金の支払の減少によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は427百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。