本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、「『出会えて良かった!』のために」を経営理念とし、社会で必要とされる存在であり続けるためお客様には「心から頼んで良かった」と思っていただき、従業員には「心から働いて良かった」と誇りを持って働ける会社であることを目指しています。そのために、お客様に嘘をつかない、お客様をがっかりさせないことを何より大切な信条とし、安心と納得のサービスの提供を第一としております。
(2) 経営戦略
当社グループは、住宅設備機器の故障や劣化などによる機器交換時のニーズに対して、「透明性のある料金体系を提示し安心施工を約束すること」を事業コンセプトに住宅設備機器と工事のセットを販売するeコマース事業を展開してまいりました。
そして、集客の要である「交換できるくん」Web媒体において、商品紹介、施工事例及びユーザーレビューといった情報を蓄積し、ユーザーに有益なコンテンツを提供しています。コンテンツ力が強化されることでサイト流入が増加し、それがユーザーからの見積り依頼の増加に繋がるという循環が当社の成長サイクルとなっています。その成長サイクルにより、当社グループがこれまでに培ってきたWebマーケティングのノウハウや実績をもとに、検索エンジンへのインターネット広告(リスティング広告)の出稿とWebサイトを検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO※)に取組み、経年劣化により概ね7~15年程度で訪れる住宅設備機器の交換需要により顕在化される新規顧客の獲得を積極的に展開してまいります。
(注) SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称で、GoogleやYahoo!の検索結果で自社Webサイトを上位に表示させるために様々なアプローチでWebサイトを最適化するマーケティングの手法です。
当社グループでは、事業を継続的に発展させていくためには、収益力を高め、適正な利益確保を図ることが重要と認識し、客観的な経営指標として、売上高、営業利益を重視しており、その向上を図る経営に努めてまいります。また、当社グループの事業モデルを勘案したうえでのKPIは、売上高を構成する指標として工事件数と平均単価となっておりますが、平均単価は毎期大きな変動がないため、その中でも工事件数を重要な指標としております。
インターネット上にてサービスを展開している当社グループにおきましては、BtoCのEC市場規模が毎年堅調に推移しており、2022年の市場規模は22兆円となっており、EC化率は9.13%と引続き増加傾向にあるため、当社の事業機会の増加にも繋がっております(出所:経済産業省「令和4年度 デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」)。
一方、リフォーム市場におきましては、居住空間で過ごす時間の充実を図ることが、コロナ禍前と比較すると大きな変化となっており、住環境に対する関心の高まりがリフォームをはじめとする住宅・住宅環境関連への投資が活発化したことに寄与したこともあり、2022年度の市場規模は7.3兆円(前年度比5.7%増)となっており、市場は拡大しております(出所:㈱矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2023年)」)。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後更なる事業の安定性の確保と拡大、そしてリスク低減のため、特に下記の5点を重要課題として取組んでおります。
売上拡大には集客数の増加が必要であり、集客数の増加には集客コストがかかってまいります。低コストで多数の集客を実現するためには、インターネット広告出稿に頼らない検索エンジンからの自然流入の更なる上昇が必要不可欠になります。そのためには検索結果の順位の上位獲得が重要であり、SEO内部施策、コンテンツマーケティング施策、モバイルフレンドリー対応、SNSなどを活用した良質な外部リンク獲得対策などの各種SEO対策に取組んでまいります。また、サイト流入者の集客歩留まりを向上させるためスマートフォン/PC向けサイトの読込み速度の改善やUI/UX(※)の改善に取組んでまいります。
(注) UI/UXとは、User Interface/User Experienceの略称で、UIとはデザイン、フォントや外観などユーザーの視覚に触れるすべての情報のことであり、UXとはユーザーがこれらのUIを実装したサービスを通じて得られる体験を指します。
持続的に成長するためには、新規ユーザーを継続的に獲得していくことが必要不可欠であると認識しております。そのために、効果的な広告宣伝やメディア活動等により、「交換できるくん」の知名度を向上させ、ユーザー数の拡大に取組んでまいります。
当社グループは、インターネット上にてサービスを提供していることから、安定した事業運営を行うにあたりシステムの安定的な稼働が重要であると認識しております。そのために、継続的なシステム投資及び人材補強等によりシステム強化に取組んでまいります。
当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの徹底等に取組むことが企業価値の向上につながるものと認識しております。そのために、事業規模拡大の基礎となる経営管理体制をより強化してまいります。
当社グループは、インターネット経由での受注獲得は事業拡大に不可欠であるものの、中長期的な成長のためにはインターネット以外の集客チャネル・販路拡大も必要と認識しております。そのために、住宅設備メーカーや住宅設備関連企業などとのBtoBの取引強化を進めてまいります。
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2023年1月31日内閣府令第11号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30-2)の規定を当連結会計年度に係る有価証券報告書から適用しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

国際情勢や社会環境が大きく変化し、これまでにも増して環境への意識が高まり、当社を取り巻く環境も変化しております。このような急速に変化し続ける事業環境に即応し、安定的な成長を実現するため、多様性に対応した取締役会を中心に体制を構築しております。経営基盤を強化し、事業機会の拡大と課題の解決を図ってまいります。
長期的な社会・環境の変化に伴うサステナビリティに関する取り組みについても、課題を考慮した経営を行うため、重要な課題については取締役会の中で活動内容の報告を行い、活動の推進を行っております。
当社サービスはサステナビリティへの貢献が大きい事業であると自負しておりますが、まだネット販売に不安を覚えるお客様も少なからずいらっしゃいます。より多くのお客様に安心して当社をご利用いただけるよう、ガバナンスのさらなる徹底も推進してまいります。くらしに密着した事業であるからこそ、社会に貢献・共存しながら成長する企業を目指していきます。
当社は、2023年5月にSDGs宣言書(https://www.dekirukun.co.jp/co/sust/decl/)を掲げ、住宅設備機器の単品交換という新しい市場を創造し、そこにITをかけあわせることで、「まだ使えるところはそのままに、必要な部分だけを交換する。昨日よりもすこしだけ人にも地球にも優しい住まいに。」という理念のもと、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。具体的には、以下の取組みを実施していく予定です。
①カーボンニュートラルへの取組み
当社グループの主事業である住宅設備機器の交換事業は、省エネ効果の高い機器に交換することにより各家庭において手軽に環境への負荷を軽減させるとともに、節水型の商品に交換することで水資源の節約になり、また、ガスではなく電気を使用した給湯器に交換することで二酸化炭素の排出量を軽減し温室効果ガスの削減となります。当社では、エコな製品を取り扱うだけでなく、それらの機器の節電、節水、節ガスを促進する使い方や利用上のポイントについてもHP上で発信し、環境負荷を下げるライフスタイルの啓蒙活動を継続しております。
②廃棄物削減への貢献
一般的にリフォーム工事は、キッチンや浴室全体をまるごと交換する工事となりますが、当社グループでは老朽化した設備だけを交換することにより、大量の廃棄物を発生させる大規模な工事を削減し、コストを抑えつつも長期にわたって住居を持続可能な状態に保つことに繋がっております。回収した古い機器は資源リサイクル可能な物を分別し、廃棄物削減・資源の再利用に貢献しています。また、「全品無料10年保証」により交換サイクルを最低10年にまで引き伸ばし、利用可能な状態を最大限持続可能となっております。
③職人育成への貢献
工事を施工する職人不足の社会課題解決に向け、パートナーシップ推進を構築しております。職人一人ひとりの技術力、商品知識向上等を目標とし、電気、ガス、給排水、内装等の複数の資格技能を有するジェネラリストの育成を行います。
(3) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
少子高齢化に伴う労働人口の減少や有効求人倍率の増加による採用環境の競争激化により人材確保が難しくなってきており、採用活動と人材育成は重要な課題と認識しております。当社グループでは、中途採用者による中核人材の登用と新卒者の定期採用を合わせることで多様な人材の確保を意識し、積極的に採用活動を行っております。
賃金ベースアップや人事制度の見直し、働き方改革による残業時間の削減、日々やりがいを感じられる文化の醸成など、働く環境と働きがいの両面を向上させ、人材の確保と従業員の定着に努めております。
また、従業員のキャリアアップ支援のため、入社時から定期的に階層別・部門別の研修を実施し、プロフェッショナル人材の育成に努めております。
さらに、仕事と生活の両立を重視し、従業員が産休・育休後に復職しやすい環境整備や従業員の健康増進支援の取組みを実施するなど福利厚生制度の充実を図り、健康経営優良法人認定の取得も目指してまいります。
当社は、リスク・コンプライアンス委員会を設置しており、リスクマネジメント体制を構築し、リスクの特定、分析、評価、対応等のERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。リスク管理の詳細は
当社グループでは、戦略にも記載の通りサステナビリティに貢献してまいりますが、本報告書提出日現在においては、指標および目標は検討中でございます。
(6) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
当社グループでは、人材の育成方針及び社内環境整備に関する方針に関する数値目標等は定めておりませんが、一人ひとりが個々の能力を最大限に発揮し多様な人材が活躍できる職場環境の整備を進めております。
当社グループの経営成績、財務状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
インターネットでリフォームの情報を収集するユーザーを効率的なインターネット広告の運用、検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO)及び効果的な広告宣伝やメディア活動等により、「交換できるくん」の知名度を向上させ、当社ECサイトへ効果的に誘導を図っておりますが、リフォーム市場の規模拡大が予測される中、不動産や家具家電など、リフォーム業界と近しい異業種からの参入があります。さらにその一部はeコマースを主力販路としているため、今後競争が激化し、インターネット上にてサービスを展開している当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が運営する「交換できるくん」への集客は、検索サイトを経由したものが大半を占めております。当社は、SEO(検索エンジン最適化)対策を実施することにより、検索結果において上位に表示されるような対策を講じておりますが、今後、検索エンジン運営者が検索結果を表示するロジックを変更するなどして、それまで有効であったSEO対策が十分に機能しなくなった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社や当社のサービスについて何らかの否定的な風評が広まった場合、当社や当社のサービスの信用や信頼が低下する可能性があります。当社はコンプライアンス規程、リスク管理規程、クレーム・インシデント対応規程に基づきリスク発生の未然防止やリスク発生時の対応を行いますが、それらにも関わらず否定的な風評が広まった場合には、顧客離れが生じるなどし、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
当社では、自社運営による商品センターを構えており、商品の入荷から出荷に至るまでを主に神奈川県横浜市の商品センターにて行っております。当商品センターが自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、当社在庫に対する保険は適用されるものの、在庫の損失やサービスの遅延又は一時停止などといった事態の発生により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の主要な仕入先は、リンナイ株式会社、株式会社ヨコヤマ、冨士機材株式会社、であり、2024年3月期における当社の総仕入実績に対する割合は22.49%、21.37%及び11.42%となっております。当社では安定度の高い仕入先として認識しておりますが、今後、取引の継続が困難となった場合や主要仕入先の製品供給の動向によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫管理、発送、売上までの大半の業務を業務管理システムに依存しております。そのため、これらのシステムではそれぞれ予備系統やバックアップ対策による可用性向上やウイルスチェック等外部からの攻撃を回避するためのセキュリティ対策を講じております。
しかしながら、万一、システム障害が発生した場合には復旧に要する期間等によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、日々高度化するサイバー攻撃などの脅威に備え、ファイアウォールやWebアプリケーションファイアウォールの導入、PCやスマートフォンなどのデバイスとWebサーバー間の通信データを暗号化、接続元IPアドレス制限、アクセス権管理など必要な対策に努めています。
しかしながら、想定以上にサイバー攻撃などの脅威が高度化し発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、EC等による役務の提供に際し、お客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、「個人情報の保護に関する法律」に規定する個人情報取扱事業者に該当します。当社は、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、個人情報の外部漏洩、不適切な利用等の防止を徹底すべく、社内規程を策定し、内部管理体制を徹底するとともに、システムやセキュリティの強化などに取組むことで厳重に管理しております。
しかしながら、当該施策に関わらず当社のお客様の個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や信用失墜等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制等はありませんが、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、水道法及び電気工事法等の法令による規制を受けております。当社では、これらの法令等を遵守するための管理体制及び従業員教育を徹底し、コンプライアンス体制の整備に努めております。
しかしながら、新たな法的規制の制定や既存法令等の改正又は解釈変更等がなされた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、自然災害及び感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合には、当社又は当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社創業者である代表取締役社長栗原将は、当社の経営方針や経営戦略等の事業活動全般において重要な役割を果たしております。
当社においては、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や幹部社員への権限移譲等を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社において、主力事業である住宅設備機器の交換工事サービスを拡大していくうえで、今後、施工協力パートナーを増やしていく方針でありますが、そのためには施工品質の維持向上に資する技術力とサービス力を兼ね備えた社員人材の確保及びその育成を行うことが重要な課題となります。当社では優秀な人材の確保に努めておりますが、万一、当社が求める人材が必要な時期に十分に確保できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は設立以来、業績向上のための人的投資やシステム投資の強化並びに財務基盤を強固にすることが重要であると考え、配当を実施しておりません。
株主への利益還元については、重要な経営課題の一つであると認識しており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当を検討する所存でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。
当社は、当社取締役及び従業員の業績向上へのインセンティブを高めることを狙いとして、また当社監査役の適正な監査に対する意識を高めることにより当社の経営の健全性の向上を図る観点から、ストックオプション制度を採用しております。会社法の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役及び監査役並びに従業員に対して新株予約権の発行と付与を行いました。
本書提出日現在における当社の発行済株式総数は2,274,400株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに45,600株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
③ 大株主について
当社の代表取締役社長である栗原将は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社である株式会社CRESCUNT及び親族の所有株式数を含めると本書提出日現在で発行済株式総数の66.8%を所有しております。同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同人は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国の経済活動は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行に伴う個人消費マインドやインバウンド需要の回復により正常化が進んでおります。一方で、原燃料価格の高騰や欧米各国の金融引き締め政策による物価上昇、国際的な情勢不安は長期化しており、先行きが不透明な状況が続いております。
このような経済環境下におきまして、キッチン・トイレ・洗面室・浴室まわりといった日常生活に欠かせない住宅設備機器の交換サービスをインターネット上で展開している当社では、「交換できるくん」Web媒体において、これまで培ってきたWebマーケティングのノウハウや実績をもとに、Webサイトを検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO※)に取組むとともに、テレビCM、動画及びSNSを活用することにより、サービスの魅力や特性を波及させてまいりました。また、継続してテレビCM放映を行う事でブランド認知度向上にも努めております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は7,565,059千円(前期比25.2%増)、営業利益は328,675千円(前期比9.0%増)、経常利益は335,847千円(前期比11.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は230,028千円(前期比24.3%増)となりました。また、工事件数は49,157件(前期件数は42,892件)となりました。
なお、当社グループは住宅設備機器のeコマース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称で、GoogleやYahoo!の検索結果で自社Webサイトを上位に表示させるために様々なアプローチでWebサイトを最適化するマーケティングの手法です。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,999,197千円となり、前連結会計年度末に比べ132,361千円の増加となりました。これは主にTVCM放映等により現金及び預金が157,219千円減少した一方で、売上高増加により売掛金が237,405千円、商材確保により商品が22,630千円、それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は1,187,264千円となり、前連結会計年度末に比べ840,041千円の増加となりました。これは主にアイピーエス社取得によるのれんが246,341千円、基幹システムの機能改修によりソフトウェアが122,179千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,410,213千円となり、前連結会計年度末に比べ395,661千円増加となりました。これは主に繁忙期に向けた商材確保により買掛金が198,290千円、1年内返済予定の長期借入金が88,135千円増加したことによるものであります。
固定負債は497,944千円となり、前連結会計年度末に比べ345,918千円の増加となりました。これは運転資金調達に伴い長期借入金が216,649千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,278,303千円となり、前連結会計年度末に比べ230,822千円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が230,028千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ157,219千円減少し、975,365千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は、149,100千円となりました(前連結会計年度は327,767千円の増加)。これは主に、売上債権の増加により資金が137,207千円減少した一方で、税金等調整前当期純利益335,847千円を計上したことにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は、587,734千円となりました(前連結会計年度は82,551千円の減少)。これは主に、新規拠点開設に伴う内装工事及び基幹システムの改修等の有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出183,716千円並びに 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出401,380千円が発生したことにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は、281,414千円となりました(前連結会計年度は147,099千円の増加)。これは主に、運転資金調達に伴う長期借入395,000千円により資金が増加したことによるものであります。
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。
b 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは住宅設備機器のeコマース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注) 主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
a 財政状態
財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績
当連結会計年度におきましては、上期は前連結会計年度から続く商品供給遅延によるバックオーダーの解消を優先しネット広告を抑制した事や世の中の巣ごもり需要が一服した影響により受注が伸び悩みましたが、テレビCM放映やマーケティング戦略等の反響効果により下期需要が回復し、当連結会計年度における売上高は7,565,059千円、工事件数は49,157件となりました。
当連結会計年度における売上原価は5,721,801千円となりました。売上原価を構成するものとしては、主に住宅設備機器の仕入れ及び経費でありますが、販売量が増え、一定量の仕入れを行う事で費用削減効果が上がることで売上総利益は1,843,257千円となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,514,582千円となりました。販売費及び一般管理費を構成するものとしては、主に人件費及び広告宣伝費でありますが、当連結会計年度におきましては新CM関連費用や業務体制強化に伴うアウトソーシング費用等の一時的な費用が発生しております。その結果、営業利益は328,675千円となりました。
当連結会計年度において、営業外収益が10,949千円、営業外費用が3,777千円発生しております。営業外収益につきましては、主に連結子会社である株式会社アイピーエスの保険解約返戻金及び投資事業組合への出資による為替差益によるものであります。営業外費用につきましては、主に支払利息によるものであります。この結果、経常利益は335,847千円となりました。
当連結会計年度における特別損失は0千円となりました。これは、横浜商品センター移転に伴う固定資産除却損によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)につきましては105,819千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は230,028千円となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主たるものは、住宅設備機器の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備投資は、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は573,416千円となっております。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は975,365千円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。