【注記事項】
(重要な会計方針)

1 有価証券の評価基準及び評価方法

  その他有価証券

市場価格のない株式等以外のもの

時価法

(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は、移動平均法により算定)

市場価格のない株式等

移動平均法による原価法

投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)

組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。

 

2 棚卸資産の評価基準及び評価方法

① 商品、製品、原材料、貯蔵品

先入先出法による原価法

(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)

② 仕掛品

移動平均法による原価法

(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)

 

3 固定資産の減価償却の方法

① 有形固定資産

定額法

主な耐用年数は以下のとおりであります。

建物      2~50年
機械及び装置  2~10年

なお、取得価額10万円以上20万円未満の少額減価償却資産については、3年間で均等償却する方法によっております。

② 無形固定資産及び長期前払費用

定額法

主な耐用年数は以下のとおりであります。

ソフトウェア    5年

 

4 引当金の計上基準

① 賞与引当金

従業員及び使用人兼務役員の賞与の支払いに備えるため、支給対象期間に応じた支給見積額を計上しております。

② 役員賞与引当金

役員の賞与の支払いに備えるため、支給見積額のうち当事業年度に負担すべき額を計上しております。

③ 退職給付引当金

従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。

a.退職給付見込額の期間帰属方法

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっております。

b.数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法

数理計算上の差異は、その発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(15年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。

過去勤務費用は、その発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(15年)による定額法により費用処理しております。

④ 役員退職慰労引当金

将来の役員退職慰労金の支払いに備えるため、内規に基づく基準退職慰労金の期末要支給額を計上しております。

 

5 収益及び費用の計上基準

商品及び製品の販売

商品及び製品の販売は、顧客へ引き渡した時点で所有に伴う重大なリスク及び経済価値が移転し、顧客が支配を獲得することにより当社の履行義務が充足されると判断しており、引渡時点で収益を認識しております。当社では、「収益認識に関する会計基準の適用指針」第98項の出荷基準等の取扱いを適用し、商品及び製品の出荷時から支配が顧客に移転される時までの期間が1~2日程度であるため、出荷時に収益を認識しております。

商品及び製品の販売から生じる収益は、販売契約における対価から販売数量又は販売金額等に基づく値引きやリベート等を控除した金額で算定しており、顧客に返金すると見込んでいる対価の金額を返金負債として流動負債その他に含めて計上しております。値引き等の見積りにあたっては、契約条件や過去の実績などに基づく最頻値法を用いております。

また、売上収益は重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識しております。

商品及び製品の販売に係る対価は、顧客へ引き渡した時点から主として1年以内に受領しております。

なお、重大な金融要素は含んでおりません。

 

6 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲

キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。

 

 

(重要な会計上の見積り)

棚卸資産の評価

(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

当事業年度

商品及び製品

10,184

11,813

仕掛品

53

49

原材料及び貯蔵品

2,213

2,340

 

(注) 上記の金額は、収益性低下による簿価切下額(前事業年度481百万円、当事業年度602百万円)、評価損の金額(前事業年度106百万円、当事業年度241百万円)及び滞留評価による評価損の金額(前事業年度81百万円、当事業年度87百万円)を控除した金額であります。

 

(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報

当社の棚卸資産の評価は、各在庫品目について滞留により破棄することが見込まれる数量を算出し、該当数量分の正味売却価額を零として評価損の金額を算出した上で、収益性の低下に基づき簿価を切り下げております。その際、当事業年度の販売数量に関する趨勢を踏まえた各在庫品目の将来の販売予測数量を重要な仮定として用いております。当該仮定として用いた販売数量に関する趨勢が変動した場合には、翌事業年度以降の医薬品部門売上原価に追加の評価損を計上する可能性があります。

 

 

(表示方法の変更)

(貸借対照表関係)

前事業年度において、独立掲記しておりました「投資その他の資産」の「出資金」及び「従業員に対する長期貸付金」は、金額的重要性に鑑み、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度の貸借対照表において、「投資その他の資産」に表示していた「出資金」1百万円、「従業員に対する長期貸付金」3百万円、「その他」1,301百万円は、「その他」1,307百万円として組み替えております。

 

前事業年度において、独立掲記しておりました「流動負債」の「前受収益」は、金額的重要性に鑑み、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度の貸借対照表において、「流動負債」に表示していた「前受収益」15百万円、「その他」4,070百万円は、「その他」4,086百万円として組み替えております。

 

(キャッシュ・フロー計算書関係)

前事業年度において、独立掲記しておりました「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「投資事業組合運用損益(△は益)」は、金額的重要性が乏しくなったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度のキャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「投資事業組合運用損益(△は益)」3百万円、「その他」△386百万円は、「その他」△383百万円として組み替えております。

 

前事業年度において、独立掲記しておりました「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「投資事業組合からの分配による収入」は、金額的重要性が乏しくなったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度のキャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「投資事業組合からの分配による収入」12百万円、「その他」△53百万円は、「その他」△40百万円として組み替えております。

 

前事業年度において、独立掲記しておりました「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「リース債務の返済による支出」は、金額的重要性に鑑み、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。

この結果、前事業年度のキャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「リース債務の返済による支出」△1百万円、「その他」0百万円は、「その他」△0百万円として組み替えております。

 

 

(追加情報)

(株主優待について)

2024年1月15日付の取締役会決議において、株主の皆さまの日頃のご支援に対する感謝とともに、当社株式の投資魅力を高め、より多くの方々に当社株式を保有していただくことを目的として、2024年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された株主さまを対象として株主優待制度を開始いたします。

 

(従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度)

当社は、従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度(以下「本制度」といいます。)に基づき、下記のとおり、扶桑薬品工業従業員持株会(以下「本持株会」といいます。)を割当先として、譲渡制限付株式としての自己株式の処分(以下「処分」といいます。)を行っております。

1.処分の概要

(1) 処分期日

2024年3月27日

(2) 処分する株式の種類及び数

当社普通株式 83,160株

(3) 処分価額

1株につき2,153円

(4) 処分総額

179,043,480円

(5) 処分方法(割当予定先)

第三者割当の方法による。

(扶桑薬品工業従業員持株会 83,160株)

 

2.処分の目的及び理由

当社は、2024年1月17日開催の取締役会において、当社従業員に対し、本持株会を通じた当社が発行又は処分する当社普通株式を譲渡制限付株式として取得する機会を創出することによって、当社従業員への福利厚生の拡充策として財産形成の一助とすることに加え、当社従業員が、株主の皆様との価値共有を進めるとともに経営への参画意識を高めること、さらには従業員エンゲージメントの向上を図り、人的資本の向上に寄与することを目的とした本制度を導入することを決議し、2024年3月27日に払込が完了しました。

 

 

(貸借対照表関係)

※1 期末日満期手形の会計処理については、満期日に決済が行われたものとして処理しております。

なお、期末日が金融機関の休日であったため、次の期末日満期手形を満期日に決済が行われたものとして処理しております。

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

受取手形

―百万円

42百万円

 

 

※2 圧縮記帳額

国庫補助金等により有形固定資産の取得価額から控除している圧縮記帳額及びその内訳は、以下のとおりであります。

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

機械及び装置

115百万円

115百万円

 

 

※3 土地の再評価に関する法律(平成10年3月31日公布法律第34号)及び土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律(平成13年3月31日公布法律第19号)に基づき、事業用土地の再評価を行っております。

なお、再評価差額については、当該再評価差額に係る税金相当額を「再評価に係る繰延税金負債」として負債の部に計上し、これを控除した金額を「土地再評価差額金」として純資産の部に計上しております。

・再評価の方法

土地の再評価に関する法律施行令(平成10年3月31日公布政令第119号)第2条第4号に定める地価税法第16条に規定する地価税の課税価格の計算の基礎となる土地の価額を算定するために国税庁長官が定めて公表した方法により算定した価額に合理的な調整を行って算出する方法によっております。

・再評価を行った年月日・・・2002年3月31日

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

再評価を行った土地の期末における時価と再評価後の帳簿価額との差額

△586百万円

△435百万円

(うち、賃貸等不動産に係る差額)

(660 〃 )

(699 〃 )

 

 

 

※4 このうち次の有形固定資産を担保に供しております。

(1) 城東・岡山・茨城工場工場財団

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

建物

6,461百万円

8,130百万円

構築物

239 〃

227 〃

土地

4,145 〃

4,145 〃

その他

0 〃

0 〃

合計

10,845 〃

12,503 〃

 

上記物件に対応する債務

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

1年内返済予定の長期借入金

410百万円

582百万円

長期借入金

2,450 〃

3,067 〃

合計

2,861 〃

3,650 〃

 

(2) 城東・岡山・茨城工場工場財団以外の物件

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

建物

609百万円

572百万円

土地

2,192 〃

2,192 〃

合計

2,802 〃

2,765 〃

 

上記物件に対応する債務

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

1年内返済予定の長期借入金

78百万円

23百万円

長期借入金

1,126 〃

1,181 〃

合計

1,205 〃

1,205 〃

 

 

※5 その他のうち、契約負債の金額は、以下のとおりであります。

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

契約負債

200

百万円

62

百万円

 

 

 6 偶発債務

当社は、東レ株式会社より、2018年12月13日付にて経口そう痒症改善剤ナルフラフィン塩酸塩OD錠2.5μg「フソー」(以下「本製品」)[先発代表製品:レミッチOD錠2.5μg]に関する特許権侵害差止等請求訴訟(以下「本件訴訟」)を東京地方裁判所に提起されました。

その後、東京地方裁判所は東レ株式会社の請求を棄却する判決を下したため、東レ株式会社が知的財産高等裁判所に控訴し係属中でありましたが、2024年3月22日、本件訴訟における当社に対する損害賠償請求金額を4,000万円及び遅延損害金から82億2,400万8,843円及び遅延損害金に拡張する旨の「訴えの変更申立書」が提出されております。

当社は、本件訴訟の控訴審において見解を強く主張し、請求拡張の申立て後の請求金額が明らかに過大であり認容されることはないと考えております。

また、当社による本製品の製造販売については、本件訴訟の影響も含めて何ら問題はなく、引き続き本製品の安定供給に努めてまいります。

 

 

 

(損益計算書関係)

※1 通常の販売目的で保有する棚卸資産の収益性低下による簿価切下額

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

医薬品部門売上原価

481

百万円

602

百万円

 

 

※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は、次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

荷造運搬費

2,208

百万円

2,228

百万円

給料

2,388

 〃

2,354

 〃

賞与引当金繰入額

398

 〃

384

 〃

役員賞与引当金繰入額

21

 〃

20

 〃

役員退職慰労引当金繰入額

11

 〃

8

 〃

退職給付費用

326

 〃

279

 〃

減価償却費

379

 〃

321

 〃

研究開発費

1,353

 〃

1,469

 〃

 

おおよその割合

販売費

75

72

一般管理費

25

28

 

 

※3 販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

 

1,353

百万円

1,469

百万円

 

 

※4 固定資産除却損のうち主なものは、次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

機械及び装置

6百万円

12百万円

撤去費用

1 〃

5 〃

 

 

 

(株主資本等変動計算書関係)

前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

1 発行済株式に関する事項

株式の種類

当事業年度期首

増加

減少

当事業年度末

普通株式(株)

9,451,169

9,451,169

 

 

2 自己株式に関する事項

株式の種類

当事業年度期首

増加

減少

当事業年度末

普通株式(株)

679,242

1,663

22

680,883

 

(注1) 増加の内訳は、次のとおりです。

単元未満株式の買取りによる増加

1,663株

 

(注2) 減少の内訳は、次のとおりです。

単元未満株式の買増請求による減少

22株

 

 

3 配当に関する事項

(1) 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

基準日

効力発生日

2022年6月29日
定時株主総会

普通株式

263

30.00

2022年3月31日

2022年6月30日

2022年11月9日
取締役会

普通株式

263

30.00

2022年9月30日

2022年12月2日

 

 

(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの

決議

株式の種類

配当の原資

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2023年6月29日
定時株主総会

普通株式

利益剰余金

350

40.00

2023年3月31日

2023年6月30日

 

 

 

当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1 発行済株式に関する事項

株式の種類

当事業年度期首

増加

減少

当事業年度末

普通株式(株)

9,451,169

9,451,169

 

 

2 自己株式に関する事項

株式の種類

当事業年度期首

増加

減少

当事業年度末

普通株式(株)

680,883

308,820

83,250

906,453

 

(注1) 増加の内訳は、次のとおりです。

自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による増加

306,800株

単元未満株式の買取りによる増加

2,020株

 

(注2) 減少の内訳は、次のとおりです。

従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブとしての自己株式の処分による減少

83,160株

単元未満株式の買増請求による減少

90株

 

 

3 配当に関する事項

(1) 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり配当額
(円)

基準日

効力発生日

2023年6月29日
定時株主総会

普通株式

350

40.00

2023年3月31日

2023年6月30日

2023年11月10日
取締役会

普通株式

296

35.00

2023年9月30日

2023年12月4日

 

 

(2) 基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの

決議

株式の種類

配当の原資

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2024年6月25日
定時株主総会

普通株式

利益剰余金

299

35.00

2024年3月31日

2024年6月26日

 

 

 

(キャッシュ・フロー計算書関係)

※1 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりであります。

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

現金及び預金

8,014百万円

5,120百万円

現金及び現金同等物

8,014 〃

5,120 〃

 

 

 

 

(金融商品関係)

1 金融商品の状況に関する事項

(1) 金融商品に対する取組方針

当社は、主に医薬品の製造販売事業を行うための設備投資計画、研究開発計画に照らして、必要な資金(主に銀行借入)を調達しております。また、短期的な運転資金を銀行借入により調達しております。

(2) 金融商品の内容及びそのリスク

営業債権である売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。投資有価証券は、主に株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。

営業債務である支払手形、電子記録債務、買掛金は、1年以内の支払期日であります。また、その一部には、原料の輸入に伴う外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されております。借入金は、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、長期借入金については借入後10年以内返済であります。

(3) 金融商品に係るリスク管理体制

① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理

当社は、販売管理規程及び経理規程等に従い、営業本部及び総務本部が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。

当期の決算日現在における最大信用リスク額は、信用リスクに晒されている金融資産の貸借対照表価額により表されています。

② 市場リスクの管理

投資有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。

③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理

当社は、各部署からの報告に基づき財務課が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手許流動性を維持することなどにより、流動性リスクを管理しております。

(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明

金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。

 

2 金融商品の時価等に関する事項

貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。

前事業年度(2023年3月31日

(単位:百万円)

 

貸借対照表計上額

時価

差額

投資有価証券

その他有価証券

 

2,524

 

2,524

 

資産計

2,524

2,524

長期借入金

5,747

5,679

△67

負債計

5,747

5,679

△67

 

(注) 1 「現金及び預金」「売掛金」「支払手形」「電子記録債務」「買掛金」「短期借入金」「1年内返済予定の長期借入金」「未払金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。

2 市場価格のない株式等は、「投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の貸借対照表計上額は以下のとおりであります。

(単位:百万円)

区分

前事業年度

非上場株式

492

 

3 貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については含めておりません。当該出資の貸借対照表計上額は1百万円であります。

 

当事業年度(2024年3月31日

(単位:百万円)

 

貸借対照表計上額

時価

差額

投資有価証券

その他有価証券

 

3,432

 

3,432

 

資産計

3,432

3,432

長期借入金

7,021

6,947

△73

負債計

7,021

6,947

△73

 

(注) 1 「現金及び預金」「売掛金」「支払手形」「電子記録債務」「買掛金」「短期借入金」「1年内返済予定の長期借入金」「未払金」については、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、記載を省略しております。

2 市場価格のない株式等は、「投資有価証券」には含まれておりません。当該金融商品の貸借対照表計上額は以下のとおりであります。

(単位:百万円)

区分

当事業年度

非上場株式

492

 

3 貸借対照表に持分相当額を純額で計上する組合その他これに準ずる事業体への出資については含めておりません。当該出資の貸借対照表計上額は0百万円であります。

 

 

(注1) 金銭債権の決算日後の償還予定額

前事業年度(2023年3月31日

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超

5年以内

5年超

10年以内

10年超

現金及び預金

8,014

売掛金

21,494

合計

29,508

 

 

当事業年度(2024年3月31日

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超

5年以内

5年超

10年以内

10年超

現金及び預金

5,120

売掛金

24,068

合計

29,188

 

 

(注2) 短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金の決算日後の返済予定額

前事業年度(2023年3月31日

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

10年以内

短期借入金

2,350

1年内返済予定の長期借入金

3,313

長期借入金

2,465

1,779

998

320

182

合計

5,663

2,465

1,779

998

320

182

 

 

当事業年度(2024年3月31日

(単位:百万円)

 

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

10年以内

短期借入金

2,350

1年内返済予定の長期借入金

3,351

長期借入金

2,744

1,963

1,285

565

463

合計

5,701

2,744

1,963

1,285

565

463

 

 

 

 

 

3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項

金融商品の時価を、時価の算定に係るインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分類しております。

レベル1の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、活発な市場において形成される当該時価の算定の対象となる資産又は負債に関する相場価格により算定した時価

レベル2の時価:観察可能な時価の算定に係るインプットのうち、レベル1のインプット以外の時価の算定に係るインプットを用いて算定した時価

レベル3の時価:観察できない時価の算定に係るインプットを使用して算定した時価

時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属するレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。

 

(1) 時価で貸借対照表に計上している金融商品

前事業年度(2023年3月31日

区分

時価(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

投資有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

株式

2,524

2,524

資産計

2,524

2,524

 

 

当事業年度(2024年3月31日

区分

時価(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

投資有価証券

 

 

 

 

その他有価証券

 

 

 

 

株式

3,432

3,432

資産計

3,432

3,432

 

 

(2) 時価で貸借対照表に計上している金融商品以外の金融商品

前事業年度(2023年3月31日

区分

時価(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

長期借入金

5,679

5,679

負債計

5,679

5,679

 

 

当事業年度(2024年3月31日

区分

時価(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

長期借入金

6,947

6,947

負債計

6,947

6,947

 

(注)時価の算定に用いた評価技法及び時価の算定に係るインプットの説明

長期借入金

これらの時価については、元利金の合計額を、一定の期間ごとに分類し、その将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。

 

 

(有価証券関係)

1 その他有価証券

前事業年度(2023年3月31日)

(単位:百万円)

区分

貸借対照表計上額

取得原価

差額

貸借対照表計上額が

取得原価を超えるもの

 

株式

 

 

 

2,358

 

 

 

1,065

 

 

 

1,292

小計

2,358

1,065

1,292

貸借対照表計上額が

取得原価を超えないもの

 

株式

 

 

 

166

 

 

 

238

 

 

 

△72

小計

166

238

△72

合計

2,524

1,304

1,220

 

(注) 表中の「取得原価」は、減損処理後の帳簿価額であります。

 

当事業年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

区分

貸借対照表計上額

取得原価

差額

貸借対照表計上額が

取得原価を超えるもの

 

株式

 

 

 

3,348

 

 

 

1,054

 

 

 

2,293

小計

3,348

1,054

2,293

貸借対照表計上額が

取得原価を超えないもの

 

株式

 

 

 

83

 

 

 

84

 

 

 

△1

小計

83

84

△1

合計

3,432

1,139

2,292

 

(注) 表中の「取得原価」は、減損処理後の帳簿価額であります。

 

2 当事業年度中に売却したその他有価証券

前事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

区分

売却額

売却益の合計

売却損の合計

株式

242

138

合計

242

138

 

 

当事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

区分

売却額

売却益の合計

売却損の合計

株式

84

39

合計

84

39

 

 

3 減損処理を行った有価証券

当事業年度において、有価証券について119百万円(その他有価証券の株式119百万円)減損処理を行っております。

 

(退職給付関係)

1 採用している退職給付制度の概要

当社は、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度を設けております。また、確定拠出型の制度として、確定拠出年金制度を設けております。

当社は、複数事業主制度の企業年金基金制度に加入しており、自社の拠出に対応する年金資産の額を合理的に計算することができないため、確定拠出制度と同様に会計処理しております。

 

2 確定給付制度

(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

退職給付債務の期首残高

8,167百万円

8,009百万円

 勤務費用

404 〃

393 〃

 利息費用

32 〃

32 〃

 数理計算上の差異の発生額

△117 〃

△765 〃

 退職給付の支払額

△477 〃

△289 〃

退職給付債務の期末残高

8,009 〃

7,379 〃

 

 

(2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

年金資産の期首残高

7,213百万円

7,219百万円

 期待運用収益

28 〃

28 〃

 数理計算上の差異の発生額

△130 〃

740 〃

 事業主からの拠出額

585 〃

589 〃

 退職給付の支払額

△477 〃

△289 〃

年金資産の期末残高

7,219 〃

8,289 〃

 

 

(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と貸借対照表に計上された退職給付引当金の調整表

 

前事業年度

(2023年3月31日)

当事業年度

(2024年3月31日)

積立型制度の退職給付債務

8,009百万円

7,379百万円

年金資産

△7,219 〃

△8,289 〃

 

789 〃

△909 〃

未認識数理計算上の差異

53 〃

1,623 〃

未認識過去勤務費用

36 〃

22 〃

貸借対照表に計上された負債と資産の純額

879 〃

736 〃

 

 

 

(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

勤務費用

404百万円

393百万円

利息費用

32 〃

32 〃

期待運用収益

△28 〃

△28 〃

数理計算上の差異の費用処理額

160 〃

63 〃

過去勤務費用の費用処理額

△13 〃

△13 〃

確定給付制度に係る退職給付費用

555 〃

446 〃

 

 

(5) 年金資産に関する事項

①年金資産の主な内訳

年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりであります。

 

前事業年度

(2023年3月31日)

当事業年度

(2024年3月31日)

債券

26.5%

32.2%

株式

49.4%

48.8%

その他

24.1%

19.0%

合計

100%

100%

 

 

②長期期待運用収益率の設定方法

年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び将来予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して決定しております。

 

(6) 数理計算上の計算基礎に関する事項

主要な数理計算上の計算基礎

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

割引率

0.4%

0.4%

長期期待運用収益率

0.4%

0.4%

一時金選択率

100%

100%

 

 

 

3 複数事業主制度

確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度の企業年金基金制度への要拠出額は、前事業年度164百万円、当事業年度166百万円であります。

(1) 複数事業主制度の直近の積立状況

 

前事業年度

(2022年3月31日現在)

当事業年度

(2023年3月31日現在)

年金資産の額

38,961百万円

36,788百万円

年金財政計算上の数理債務の額と最低責任準備金の額との合計額

64,555 〃

62,707 〃

差引額

△25,593 〃

△25,918 〃

 

 

(2) 複数事業主制度の掛金に占める当社の割合

前事業年度 3.98%  (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日

当事業年度 3.92%  (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日

 

(3) 補足説明

上記(1)の差引額の要因は、年金財政計算上の過去勤務債務残高(前事業年度30,946百万円、当事業年度30,175百万円)、繰越剰余金(前事業年度5,353百万円、当事業年度4,256百万円)であります。

本制度における過去勤務債務の償却方法は、残余期間20年8ヵ月の元利均等償却であり、当社は財務諸表上、特別掛金(前事業年度72百万円、当事業年度71百万円)を費用処理しております。

なお、上記(2)の割合は当社の実際の負担割合とは一致いたしません。

 

4 確定拠出制度

当社の確定拠出制度への要拠出額は、前事業年度60百万円、当事業年度60百万円であります。

 

 

(税効果会計関係)

1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

繰延税金資産

 

 

賞与引当金

284百万円

282百万円

退職給付引当金

269 〃

225 〃

棚卸資産評価減

57 〃

100 〃

投資有価証券評価損

46 〃

82 〃

未払事業税

47 〃

 47 〃

役員退職慰労引当金

51 〃

46 〃

未払社会保険料

42 〃

42 〃

その他

365 〃

404 〃

繰延税金資産小計

1,165百万円

1,231百万円

評価性引当額

△145 〃

△177 〃

繰延税金資産合計

1,019百万円

1,054百万円

 

 

 

繰延税金負債

 

 

その他有価証券評価差額金

△340百万円

△657百万円

その他

△0 〃

△0 〃

繰延税金負債合計

△340百万円

△657百万円

繰延税金資産純額

678百万円

396百万円

 

 

2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳

 

前事業年度
(2023年3月31日)

当事業年度
(2024年3月31日)

法定実効税率

30.6%

30.6%

(調整)

 

 

交際費等永久に損金に算入されない項目

0.6〃

1.7〃

受取配当等永久に益金に算入されない項目

△0.3〃

△0.4〃

住民税均等割額

1.8〃

2.2〃

試験研究費特別控除等

△4.2〃

△13.8〃

評価性引当額の増減額

△0.7〃

1.8〃

その他

△0.6〃

0.0〃

税効果会計適用後の法人税等の負担率

27.2%

22.1%

 

 

 

(資産除去債務関係)

資産除去債務のうち貸借対照表に計上しているもの

(1) 当該資産除去債務の概要

石綿障害予防規則に基づく調査対策義務等

社有の建物の解体時におけるアスベスト除去費用等であります。

 

(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法

使用見込期間を「石綿障害予防規則」の制定から11年~22年、割引率は1.5576%~2.2060%を使用して資産除去債務の金額を計算しております。

 

(3) 当該資産除去債務の総額の増減

 

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

期首残高

108百万円

108百万円

時の経過による調整額

0 〃

0 〃

期末残高

108 〃

108 〃

 

 

 

(賃貸等不動産関係)

当社では、大阪市その他の地域において、賃貸用のオフィスビル(土地を含む)を有しております。

2023年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は87百万円(賃貸収益は売上高に、賃貸費用は売上原価に計上)であります。

2024年3月期における当該賃貸等不動産に関する賃貸損益は38百万円(賃貸収益は売上高に、賃貸費用は売上原価に計上)であります。

また、当該賃貸等不動産の貸借対照表計上額、期中増減額及び時価は以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

前事業年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

当事業年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

 

期首残高

1,696

1,669

貸借対照表計上額

期中増減額

△27

△28

 

期末残高

1,669

1,640

期末時価

 

1,872

1,891

 

(注) 1 貸借対照表計上額は、取得原価から減価償却累計額を控除した金額であります。

2 期中増減額のうち、主な減少額は、減価償却費の計上であります。

3 期末の時価の算定方法として、主要な物件については、社外の不動産鑑定士による不動産鑑定評価書に基づく金額であり、それ以外は重要性が乏しいと判断されるため、土地については路線価等「容易に入手できる評価額」、建物については「適正な帳簿価額」であります。

 

 

(収益認識関係)

1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報

 

 

(単位:百万円)

 

前事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当事業年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

医療用医薬品及び医療用機械器具

47,898

52,153

その他

3,116

3,253

売上高

51,015

55,407

 

(注) 「その他」の区分は、医療用医薬品の製造受託関係等やコ・プロモーション契約に係る報酬(前事業年度2,941百万円、当事業年度3,091百万円)、不動産の賃貸に関する収入(前事業年度175百万円、当事業年度161百万円)であります。

 

2 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報

医療用医薬品及び医療用機械器具の販売においては、契約上別途定めのない限り、顧客へ引き渡した時点で所有に伴う重大なリスク及び経済価値が移転し、顧客が支配を獲得することにより当社の履行義務が充足されると判断しており、引渡時点で収益を認識しております。当社では、「収益認識に関する会計基準の適用指針」第98項の出荷基準等の取扱いを適用し、商品及び製品の出荷時から支配が顧客に移転される時までの期間が1~2日程度であるため、出荷時に収益を認識しております。

また、取引の対価は、顧客へ引き渡した時点から主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。

なお、一部の取引においては、商品及び製品の販売促進を目的として、販売数量や販売金額等に基づき、顧客に値引きやリベートを提供することがあり、対価の額に変動性があります。

しかし、顧客に提供する値引きやリベートの金額は合理的に見積り可能であることから、通常、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じることはなく、変動対価の見積りが制限されることはないと判断しております。

 

3 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報

(1) 契約負債の残高等

契約負債は、医療用医薬品等の製造受託において、顧客から受け取った前受金であります。

前事業年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、272百万円であります。

また、前事業年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した重要な収益はありません。

当事業年度に認識された収益の額のうち期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、184百万円であります。

また、当事業年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した重要な収益はありません。

 

(2) 残存履行義務に配分した取引価格

当社では、残存履行義務に配分した取引価格の注記にあたって実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。