当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業100周年を迎えるにあたって改めて「成形イノベーション&Customers´Value Up」で未来を豊かに!世界を笑顔に、をパーパス(存在意義)として、「成形をモット簡単に!」をビジョン(将来像)として新たに策定しました。射出成形機及びダイカストマシンの製造・販売に即した健全な事業活動を通じて、環境と調和し、社会の進歩発展に貢献することとしております。また、株主・取引先・社員などの会社を取り巻くすべての人々の信頼と期待に応えるとともに、共存共栄を図ることを基本理念として活動しております。
(2)目標とする経営指標
当社は、2027年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画においても、引き続き売上高、売上高営業利益率及び資本に対する収益性である自己資本利益率(ROE)を重点指標として位置付けております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2024年度からスタートした3ケ年の中期経営計画の基本方針である①競争力のあるダイカストマシンの売上比率を向上させるとともに、射出成形機主力機種の計画生産を推し進める「持続的に稼ぐ力の向上」②ソリューションビジネスの場として成形イノベーションセンターを新設し、成形技能士不足や技術承継問題に対応するための成形AI技術を開発・発展を推し進める「成形イノベーションの創出とCustomers´Value Up」③サステナビリティ経営の高度化、経営戦略と連動した人材戦略の構築、資本コストを意識した経営の強化を進める「経営基盤の更なる強化」に関する各種諸施策を全社一丸となって取組み、中長期的な収益向上への事業活動を推進してまいります。
特に「経営基盤の更なる強化」では、2022年4月26日付けで設置したサステナビリティ委員会を中心に、ESGの重要課題への対応を通じたサステナビリティへの取組みを引き続き推進してまいります。
また、事業戦略として製品ポートフォリオの再構築、短納期生産体制の強化、高付加価値製品の開発、ソリューションビジネスの進化を推進してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経済見通しにつきましては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、中東での軍事衝突などグローバルでの地政学的リスクや世界的な金融の引き締めによるインフレの進行及びそれに伴う景気減速の懸念により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想しております。
一方、当社の事業に関連する市場においては、電気自動車関連や電子部品関連が上向き、新たな動きが見られるものの、米国・中国経済の停滞に伴う設備投資需要の低迷や行き過ぎた円安の進行、資源エネルギー・原材料価格の高騰により、受注環境は当面厳しい状況が続くものと予想されます。
このような状況のもと、当社グループで優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につきましては、以下のとおりであります。
①収益性の向上
当社のダイカストマシンは国内生産台数首位であり、ニッチな市場で高い競争力を有しています。今後の自動車産業のEVシフトに伴い、製品の軽量化ニーズが高まっており、ダイカストマシンの需要の更なる増加が見込まれることから、2024年度からスタートする3ケ年の中期経営計画期間で当社のダイカストマシンの売上比率を10%以上増加させ、製品ポートフォリオの再構築を図ってまいります。特に中・大型機の需要増加が顕著なことから、明石工場に大型組立工場を新設することで、2025年度より増産開始を予定しております。
②短納期生産体制の強化
射出成形機において、ボリュームゾーンかつ収益性が高い主力の小型機を中心に、計画生産を推し進めることで生産効率を向上させ原価低減を図るとともに、需要増加が見込まれる中・大型機の生産キャパシティーを確保してまいります。また、半製品在庫を持つことで納期の短縮を実現し、成長著しいアジアを中心としたグローバル市場における競争力の強化を図ってまいります。
③高付加価値製品の開発
持続可能な社会の実現と収益性向上に向けて、ビジョン「成形をモット簡単に!」に基づいて、誰でも簡単に高品質かつ安定した成形を実現し、成形技能士不足や技術承継問題の解消を図ることができる成形AIの開発を推し進めていくことで、価格競争に影響されにくい差別化製品の開発に努めてまいります。
④ソリューションビジネスの進化
グローバル市場における競争力向上には、据付工事や修理対応をはじめ迅速性あるメンテナンス体制の充実や、サービス部品の即納体制の強化を図っていくことが重要であると考えております。2024年1月に明石工場に新設したサービス部品センターを起点にして、世界のお客さまへサービス部品を即納し、万が一のトラブルがあった際にも迅速に対応できる環境を整備することでグローバル市場における競争力強化を図ってまいります。
⑤経営基盤の強化
マテリアリティに基づく経営戦略を着実に実行するためのサステナビリティ経営の高度化、当社の持続可能な成長に向けて経営戦略と連動した人材戦略の再構築、資本コストを意識した経営の強化をそれぞれ図ってまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関する考え方及び取組
当社グループは、経営理念「新たな価値創造を通じて社会に貢献し、一人ひとりが輝けるより豊かな未来を実現する」のもと、当社グループの製品である射出成形機とダイカストマシン及びより良いサービスの提供により、お客さま及び社会の課題解決に貢献することで、持続可能な社会の実現を目指しております。
このような考え方に基づき、サステナビリティの取組みを推進するため、当社グループでは以下の4つの重要課題(マテリアリティ)を特定しています。これらの重要課題の解決を通じて、サステナビリティの大前提であるステークホルダーの継続的な支持を得られるように取り組むことをサステナビリティの基本方針としております。
重要課題(マテリアリティ)
1. 「形をつくる(成形)」を通じて豊かな未来を実現する
2. 環境にやさしい行動をする
3. 人を大切にする
4. 健全な経営基盤を構築する
①ガバナンス
当社は2022年4月26日開催の取締役会において、サステナビリティ委員会を設置することを決議いたしました。
サステナビリティ委員会は、サステナビリティに関する基本方針や重要課題(マテリアリティ)の特定、重要課題に基づく目標設定や進捗管理、サステナビリティ関連情報開示に関する事項等の審議を行い、定期的に取締役会へ報告・提言を行います。
サステナビリティ委員会は代表取締役社長を委員長とし、委員は業務執行取締役および執行役員により構成されております。また、オブザーバーとして社外取締役、常勤監査役および社外監査役ならびに社外専門家(適宜)が参加しております。
②リスク管理
サステナビリティに関する基本方針や重要課題の特定のため、サステナビリティ関連のリスクと機会について分析し、対応策について検討を行っております。リスクと機会については今後サステナビリティ委員会にて定期的に確認を行い、見直す必要が生じた場合は重要課題と合わせて適切に対応してまいります。
(2)人的資本・多様性への取組
(人材育成への取組)
当社グループはメーカーであり、イノベーションを生み出す「人」および「チームワーク」こそが価値創造の源泉と考えています。
また、当社グループでは1925年の創立以来、「お客さまを大切にし、お客さまとともに発展したい」との想いを胸に、お客さまの商品価値を高める「Customers' Value Up」の精神を大切にしてきました。
当社グループが求める人材像は、この精神を体現すべく、お客さまの課題や要望に対して真摯に向き合い、最適なソリューションを提案できる人材です。そのような人材を輩出できるよう、研修制度をはじめとして、人が育つ仕組みの構築に取組んでいく方針です。
具体的な取り組みとしては、役職や勤続年数などに応じたビジネススキルの習得を目的とした階層別研修、営業職や技術職などの職種に応じた専門スキルの習得を目的とした職能別研修に加え、自己啓発支援を目的とした外部研修や語学研修も用意しています。また、キャリア支援を目的としたキャリア面談も実施しています。
(社内環境整備への取組)
当社グループでは従来から性別や国籍にとらわれることなく、能力や経験を重視する人物本位の登用を実施しておりますが、持続的な成長と企業価値向上を図るため、経験、スキル、キャリアの異なる人材を積極的に採用しつつ、これらの人材が活躍できる職場環境を整備していく方針です。
具体的な取り組みとしては、人事教育課を中心に若手・中堅従業員向けのキャリア形成施策の実施や次世代の幹部候補への育成プログラムを推進するとともに、適正な能力評価による管理職等への登用を行っています。
指標及び目標
当社グループでは、上記において記載した人材の多様性への取組みを含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
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指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
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(3)気候変動対応(TCFD提言)への取組み
当社グループは、気候変動(地球温暖化)による気温の上昇や異常気象がもたらす自然災害の激甚化によって、安定的に事業を継続することが困難となるリスクを抱えております。当社は、2000年にISO14001認証を取得し、ISO14001の要求事項に沿って、事業活動が地球環境と地域生活環境にもたらす影響を考慮し、独自に環境活動方針および環境目標を掲げ、環境と調和した事業活動を行えるよう取組んでまいりました。また、当社グループは、気候変動の影響が世界中で深刻な問題となる中で、2015年に採択された2020年以降の温室効果ガス(GHG)排出削減等のための新たな枠組みである「パリ協定」の趣旨に基づき、世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えることを目標として、生産活動の見直しや「脱炭素」をテーマとした対環境製品の開発など、環境に配慮した企業活動をより一層進めています。
①ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに組み込まれています。詳細については、「
②戦略
当社グループでは、2030年における気候変動が事業に及ぼす影響を網羅的に把握するために、各部門へヒアリングを行い、自然環境に影響があると想定される重要な事象を幅広く洗い出しを行いました。それらのリスク・機会に対して「1.5℃シナリオ」と「4℃シナリオ」に基づきシナリオ分析を実施し、当社グループに及ぼす影響度を評価しました。
シナリオ分析には国際エネルギー機関(IEA)「World Energy Outlook」の中で想定される「STEPS」、「SDS」、「NZE 2050」、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次報告書の「SSP1-1.9」、「SSP5-8.5」を参照しました。
(気候変更に主なリスクと機会の一覧表)
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リスク・機会類型 |
小分類 |
リスク・機会と影響 |
対応策・戦略 |
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移行リスク (1.5℃) |
政策・ 法規制 |
気候変動関連の規制強化 |
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」や「先進的省エネルギー投資促進支援事業」などの各種規制・取組みへの対応コストの増加 |
・各種法規制や関連機関の動向の確認・対応 |
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技術・市場 |
脱炭素化に伴うエネルギー、原材料等の価格高騰および入手困難 |
生産への影響、各種コストの増加、それに伴う収益減少 |
・省エネの推進、再生可能エ ネルギーへの転換 ・省エネ設備の導入 ・仕入先の見直し、多様化 |
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評判 |
CO2排出量削減対策の遅れ |
新規・既存のお取引先と継続して取引が出来なくなるリスク |
・ロードマップに沿ったGHG排出量の削減 ・低炭素技術の開発 ・適切な情報開示の実施 |
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物理リスク (4℃) |
急性リスク |
気候変動に伴う台風、豪雨、洪水、雹などの自然災害激甚化 |
資材の調達難、工場の被災による生産停止の発生 |
・災害対策の定期的な見直し ・損害保険によるリスクヘッジ ・仕入先の多様化 |
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慢性リスク |
平均気温の上昇 長期的な熱波・寒波 |
労働環境の悪化、気候変動に起因する疾病の増加などによる従業員の生産性低下(欠勤の増加等) |
・労働環境の改善、従業員の健康管理 ・DX、自動化・無人化の推進 |
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機会 (1.5℃) |
市場 |
脱炭素社会に向けた製品・サービスへの注目の高まり |
環境性能の高い製品の売上増加 |
・環境負荷低減技術の開発、 サービスの提供 ・継続的な設備投資 |
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レジリエンス (弾力性) |
排出量等の環境要件への適合、および適切な情報開示 |
信頼の維持・確保、それに伴う取引先の維持・拡大 |
・ロードマップに沿ったGHG排出量の削減 ・省エネや電化の推進、再生可能エネルギーへの転換 ・適切な情報開示の実施 |
③リスク管理
気候変動関連を含む事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクに関して各部門にて洗い出しを行い、「事業への影響度」、「発生可能性」の2軸からリスクレベルを総合的に評価し、評価結果に基づいてリスク低減に向けたアクションを実施しています。管理しているリスクに関しては、取締役管理本部長が委員長を務めるコンプライアンス・リスク管理委員会で集約し、意見交換、各部門のアクションについて評価を行った後、サステナビリティ委員会に報告し、議論しています。
④指標及び目標
当社グループでは、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、事業活動に伴う温室効果ガスの排出量(Scope1、Scope2)について、2030年度に2018年度を基準とし46%を削減する目標を掲げました。具体的な削減手段として、太陽光発電システムやEMS(エネルギー管理システム)の導入および空調の使用エネルギーの転換等を検討しております。
なお、2023年度分よりScope3についても集計可能なカテゴリーより算定を開始しており、2024年度内に集計結果の公表を行う予定としております。算定が出来次第削減目標も定めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)競争環境の激化について
当社グループの主力製品である射出成形機については、競合企業が多く、低コスト・短納期を強みとする中国企業の台頭による更なる競争の激化も懸念され、価格競争により収益性が悪化する可能性があります。
当社グループでは、製品の品質、保守・サービスの向上、短納期の競争力の強化に努めるとともに、顧客の商品価値を高める当社独自技術を活かした顧客ニーズに対応するカスタマイズ提案などにより、付加価値を上げて製品の販売単価を維持するように努めております。また、中国では常熟第3工場の増設による更なる現地生産の拡大を図り、短納期化に伴う競争力の向上に努めてまいります。
(2)部品の調達難について
当社の製品に使用される部品の不足に伴う納期の遅れが顕著になってきた場合、これに連動して当社製品の生産に影響し、顧客への納期遅れが懸念され、受注・売上が減少し、経営成績が悪化する可能性があります。
当社グループでは、設計の見直しや複数社購買に努め、生産計画に基づいた安定した調達を維持するよう努めております。
(3)顧客の技術革新について
当社グループでは、顧客の技術革新に対して製品をモデルチェンジすることで対応する必要があります。これに対応できない場合は、販売単価の下落やマーケットシェアの低下により経営成績が悪化する可能性があります。
当社グループでは、市場の動向調査を行い、製品リリース計画に基づいた製品開発に努めております。また、各国の規制などの的確な情報収集や分析を行い、適正な製品開発にも努めております。
(4)新型コロナウイルス感染症等のパンデミックの発生について
当社グループは、アジアを中心とする複数の海外営業拠点において事業を展開しております。新型コロナウイルス感染症拡大のような人類を脅かすパンデミックが発生した場合、人の移動制限、活動の自粛及びロックダウンなどの異常事態により、当社グループの操業度低下や資金繰り悪化、取引先の倒産、売上債権の回収遅延、サプライチェーンの分断など、当社グループの事業運営、財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループでは、主要部材の調達の確保、柔軟な製品政策、供給体制の維持に努めることで経営成績等の状況に与える影響を最小限にするよう努めております。
(5)原材料価格の上昇について
当社グループでは、鉄、石油等の原材料の値上がりが顕著になってきた場合、これに連動して当社製品の原材料費の上昇が懸念され、コストアップを吸収しきれず、経営成績への影響を受ける可能性があります。
当社グループは、海外調達を推進する原価低減活動を通じてコストダウンに努め、また、見積価格に原材料費の上昇を織り込み、販売価格への転嫁に努めております。
(6)労働人口の減少について
当社グループは、当社グループが必要とする適切な人材を確保できない場合、顧客の技術革新やグローバル化等に対応できずに競争力が低下する懸念があり、当社グループの財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、テレワーク環境の整備や工場の空調設置をはじめとする福利厚生の充実を図り、職場環境の改善及びIT人材の採用・育成に力を入れて自社工場のDX化に努めております。
(7)環境問題への対応について
当社グループは、当社グループ各国の規制強化や脱プラスチックの加速に伴う受注減少、気候変動に伴うビジネス継続に対する懸念があり、当社グループの財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、各国の規制等の適格な情報収集と分析を行い、それらを踏まえた新素材の研究開発や更なる環境負荷低減製品の開発に努めております。また、順次TCFDへの対応とBCPの整備に努めてまいります。
(8)人権問題への対応について
当社グループは、当社グループのサプライチェーンにおいて人権問題が発生した場合に、取引先の変更を余儀なくされた結果、事業活動への悪影響が懸念され、当社グループの財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、サプライチェーンへの的確な情報収集に加え、コンプライアンス教育の徹底に努めております。
(9)設備等の老朽化について
当社グループは、既存事業の拡大や競争力強化のため投資を行っています。固定資産の減損に係る会計基準に従い、同資産の貸借対照表計上額について、将来キャッシュ・フローにより回収することができるかを定期的に検証しています。充分なキャッシュ・フローが見込めない場合は、当社グループの業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。また、設備の老朽化に伴うキャパシティ不足による機会費用が発生する懸念もあります。
当社グループの設備投資計画に対し、経営会議において投資計画の妥当性の審議を行い決定しております。また、重要な投資に関しては、投資後の業績計画と大きく乖離していないかを確認して、関係部門は対策を検討し、その実行に努めております。
(10)製品の欠陥について
当社グループの製品については、全く欠陥が発生しないことを保証するものではなく、製品の欠陥によるリコールや製造物賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、社内の基準に従って品質及び安全管理を徹底しております。また、過去に起こった不具合から学んだ技術・ノウハウを活かした新製品の開発に努めております。
(11)特定の業界への依存について
当社グループは、射出成形機及びダイカストマシンを製造販売しております。その製品の主な需要先は、携帯電話やパソコン、液晶表示装置の樹脂部品等のIT業界向けや自動車部品業界向け、また、容器類や雑貨、日用品などの生活用品関連向けが大きな比重を占めております。当社グループの経営成績は、これらの需要先の設備投資動向に影響を受けやすい傾向があります。
当社グループでは、回復すれば比較的安定市場となる自動車関連のEV化や軽量化などの動向を見据えながら、現時点でも安定した需要が見込める生活用品関連の需要開拓を進めるとともに、医療、第5世代通信(5G)関連その他新規需要を適時にキャッチし、市場開拓に努めております。
(12)海外売上高への依存について
当社グループでは、主に国内で製造して輸出しておりますが、2023年度の海外売上高は20,645百万円となり、海外売上高比率は71.6%と比率が高くなっております。これは中国を中心とするアジアにおける現地顧客や、関連業界において国内生産から海外生産へと移行された日系顧客に対応して、当社グループが積極的に海外、特に中国への販売に注力したからであります。中国の連結売上高に占める割合は、2023年度は24.0%となっており、主要輸出地域における政治・経済環境等にも影響を受ける可能性があります。また、円高時には価格競争力が低下する可能性もあります。
当社グループは、海外取引においては為替リスクに対するヘッジ目的として、基本は円建契約としているため、為替変動による財務への影響は軽微であります。しかし、円高時には実質価格が上昇することから、為替が変動し安定しない場合、販売価格の低下や発注が手控えられる可能性があります。中国リスクについては他の国に影響が及ばないよう中国内でのビジネスを拡大しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制や入国制限が撤廃されたことにより、経済活動の正常化が進んだ一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源エネルギーの不安定な供給や原材料価格の高騰が続き、先行きは不透明な状況で推移しました。国内経済においても、新型コロナウイルス感染症による行動制限がなくなり、個人消費やインバウンド需要が持ち直したことによって景気は回復傾向となったものの、急激な円安の影響による原材料価格の高騰や物価の上昇などで厳しい状況で推移しました。
当社グループに関連する業界におきましては、世界的な需要低迷の長期化と急激な円安進行による鉄鋼を中心とした調達部材価格の上昇および燃料エネルギー価格の高騰等の影響により非常に厳しい状況で推移しました。
このような市場環境のもと、当社グループは2024年3月期を最終年度とする第3期中期経営計画に基づいた事業活動を推進し、中長期的な視点から持続的な成長と安定した収益確保に取り組んでまいりました。11月に開催された展示会「IPF JAPAN 2023」では、約10年ぶりのフルモデルチェンジとなる多用途多目的成形を実現した新機種を発表いたしました。また、1月にはメンテナンス部品の供給拠点を新築し、迅速に交換部品、消耗品などをお客様のもとへお届けできるよう、サービス体制を強化いたしました。
以上をはじめとする収益の確保に向けた事業活動を行ってきたものの、世界的な需要の低迷、特に中国での景気減速の影響を受け、当連結会計年度の業績につきましては、受注高は26,537百万円(前年同期比15.0%減)、売上高は28,842百万円(同18.3%減)となりました。このうち、国内売上高は8,197百万円(同13.5%減)、海外売上高は20,645百万円(同20.1%減)となり、海外比率は71.6%となりました。
損益面につきましては、生産量減少で操業度が低下したことによる固定費回収不足と部材価格高騰等の影響による製品原価増大により、営業損失が119百万円(前年同期は営業利益1,319百万円)、経常損失が64百万円(前年同期は経常利益1,538百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、海外子会社で発生した元従業員による私的流用事案に関する貸倒引当金および特別調査委員会による調査費用を計上したこと、繰延税金資産の取崩しで法人税等調整額648百万円が発生したこと等により、1,293百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益648百万円)となりました。
また、当社グループにおける当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は30,062百万円(前年同期比1,839百万円減)、負債は11,478百万円(同438百万円減)、純資産は18,584百万円(同1,400百万円減)となりました。
製品別の売上の状況は、次のとおりであります。
[射出成形機]
射出成形機につきましては、国内は、自動車関連・工業部品関連の売上が大きく減少しました。海外におきましては、中国でIT機器関連、医療機器や米州での生活用品関連の売上が減少した一方で、東アジア・東南アジアにおいて家電・工業部品関連の売上が増加しました。
この結果、受注高は19,451百万円(前年同期比20.4%減)、売上高は21,580百万円(同21.3%減)となりました。このうち、海外売上高は15,481百万円(同22.6%減)となり、海外比率は71.7%となりました。
[ダイカストマシン]
ダイカストマシンにつきましては、国内は工業部品・自動車関連の売上が増加しました。海外におきましては、中国での工業部品関連売上が増加しましたが、自動車関連が大幅に減少しました。一方、インドにおいて自動車関連が増加しました。
この結果、受注高は7,087百万円(前年同期比4.6%増)、売上高は7,261百万円(同7.8%減)となりました。このうち、海外売上高は5,163百万円(同11.3%減)となり、海外比率は71.1%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は6,167百万円となり、前連結会計年度末と比べ335百万円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少、税金等調整前当期純損失の計上、棚卸資産の増加及び法人税等の支払による支出要因があったものの、売上債権の減少等により552百万円の収入(前連結会計年度256百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得を行ったこと等により643百万円の支出(前連結会計年度565百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入500百万円があったものの、長期借入金の返済及び配当を行ったこと等により370百万円の支出(前連結会計年度470百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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区分 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
成形機 |
28,500 |
△19.9 |
(注)金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
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区分 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
成形機 |
26,537 |
△15.0 |
6,660 |
△25.7 |
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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区分 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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成形機 |
28,842 |
△18.3 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
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TOYO europe srl |
3,023 |
8.6 |
3,699 |
12.8 |
|
株式会社マルカ |
3,820 |
10.8 |
2,044 |
7.1 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なる可能性があります。当社グループが採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
a.貸倒引当金
債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
b.投資有価証券の減損
取引関係の維持・強化のために、特定の顧客・仕入先の株式を保有しております。市場価格のない株式等以外のものについては、期末における時価が取得価額に比べ50%以上下落した場合に時価まで減損処理を行い、30%以上50%未満下落した株式等の減損は、個別銘柄毎に回復可能性を検討し、回復する見込みがないものについて減損処理を行っております。また、市場価格のない株式等については、期末における実質価額が著しく低下した場合に減損処理を行っております。将来、株式市場の悪化又は投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び事業計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。なお、すでに計上した繰延税金資産については、その実現可能性について毎期検討し、内容の見直しを行っておりますが、将来の課税所得の見込みの変化やその他の要因に基づき繰延税金資産の実現可能性の評価が変更された場合、繰延税金資産の取崩又は追加計上により親会社株主に帰属する当期純利益が変動する可能性があります。
d.製品保証引当金
成形機のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、保証書の約款に従い、過去の実績を基礎にして、当連結会計年度における必要見込額を計上しております。予期せぬ不良の発生等により追加引当が必要になる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制や入国制限が撤廃されたことにより、経済活動の正常化が進んだ一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源エネルギーの不安定な供給や原材料価格の高騰が続き、先行きは不透明な状況で推移しました。国内経済においても、新型コロナウイルス感染症による行動制限がなくなり、個人消費やインバウンド需要が持ち直したことによって景気は回復傾向となったものの、急激な円安の影響による原材料価格の高騰や物価の上昇などで厳しい状況で推移しました。
当社グループに関連する業界におきましては、世界的な需要低迷の長期化と急激な円安進行による鉄鋼を中心とした調達部材価格の上昇および燃料エネルギー価格の高騰等の影響により非常に厳しい状況で推移しました。
(売上高)
国内は自動車関連や工業部品関連の売上が大きく減少しました。また、海外におきましては、中国での工業部品関連、インドにおける自動車関連、アジアにおける家電・工業部品関連の売上が増加したものの、中国での自動車関連が大幅に減少したうえ、IT機器関連、医療機器も減少したことから、売上高は28,842百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
(営業損失)
販売費及び一般管理費は、出荷減に伴い輸送費が減少したことに加え、値上がりしていた海上運賃が一服したことを受けて物流コストが減少したことから前年同期比3.6%減の5,405百万円となりました。また、売上原価は生産量減少による操業度の低下に伴う固定費回収不足と部材価格高騰等の影響を受けて製品原価が増大したことで、原価率が1.3ポイント増加したことから、営業損失が119百万円(前年同期は営業利益1,319百万円)となりました。
(経常損失)
営業外収益において固定資産賃貸料や受取利息及び配当金などがあったものの、営業外費用において為替差損があったことから、経常損失が64百万円(前年同期は経常利益1,538百万円)となりました。
(税金等調整前当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失)
税金等調整前当期純損失は、370百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益1,163百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失は、海外連結子会社の元従業員による私的流用事案に関する貸倒引当金及び特別調査委員会による調査費用を計上したこと、繰延税金資産の取崩しに伴い法人税等調整額648百万円が発生したこと等により、1,293百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益648百万円)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、21,912百万円となり前連結会計年度末に比べ1,818百万円減少しました。これは、主に棚卸資産の増加156百万円があったものの、売上債権の減少1,562百万円、現金及び預金の減少335百万円があったことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、8,149百万円となり前連結会計年度末に比べ20百万円減少しました。これは、主に有形固定資産の増加104百万円があったものの、繰延税金資産の減少73百万円及び無形固定資産の減少40百万円があったことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、8,866百万円となり前連結会計年度末に比べ669百万円減少しました。これは、主に短期借入金の増加500百万円があったものの、仕入債務の減少969百万円及び前受金を含むその他流動負債の減少103百万円があったことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、2,612百万円となり前連結会計年度末に比べ231百万円増加しました。これは、主に退職給付に係る負債の減少289百万円及び長期借入金の減少160百万円があったものの、繰延税金負債651百万円の増加があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、18,584百万円となり前連結会計年度末に比べ1,400百万円減少しました。これは、主に為替換算調整勘定の増加297百万円及び退職給付に係る調整累計額の増加124百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少1,293百万円及び配当を行ったことによる利益剰余金の減少667百万円があったことによるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの事業活動における主な資金需要は、運転資金及び設備資金等であります。運転資金需要は、生産活動のための原材料費や労務費及び製造経費をはじめ、受注獲得に向けた販売手数料等の販売費、新製品開発のための研究開発費等であります。設備資金等の需要は、事業規模拡大及び生産性向上を目的とした生産設備等の取得であります。これらの資金需要については、営業キャッシュ・フローを源泉としつつ、必要に応じて、運転資金等の短期的な資金については金融機関からの短期借入、設備資金等の長期的な資金については、金融機関からの長期借入及び自己資本での資金調達にて対応していくこととしております。
資金の流動性については、事業活動に必要な資金の効率的な管理により流動性の確保を行っておりますが、ロシアによるウクライナ侵攻やロシアに対する各国政府の経済制裁に対する影響による資金繰り悪化に備え、金融機関と2,000百万円のコミットメントライン契約を行い、機動的かつ安定的な調達手段の確保を行っております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2024年3月期を最終年度とする3ケ年の中期経営計画における“TOYO GO CHALLENGE 2023”において、売上高、売上高営業利益率、及び自己資本利益率(ROE)を重点指標として位置付けております。計画最終年となる当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症による行動制限や入国制限が撤廃されたことにより、経済活動の正常化が進んだ結果、個人消費やインバウンド需要が持ち直したことによって景気は回復傾向となったものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源エネルギーの不安定な供給や円安進行に伴う鉄鋼を中心とした調達部材価格の上昇をはじめ、世界的な需要低迷の長期化により非常に厳しい状況で推移しました。このような市場環境のもと、当社グループは中期経営計画に基づいた事業活動を推進し、中長期的な視点からの持続的な成長と安定した収益確保に取り組んでまいりました。この結果、計画最終年となる当連結会計年度の計画値は、売上高350億円、営業利益率6%、自己資本利益率8%としておりましたが、いずれもこれを下回る結果となりました。当連結会計年度の結果は、下記のとおりであります。なお、当社グループは、サステナビリティ経営の重要性が増すなかにおいて、急速に変化する事業環境を、お客さまの価値向上への貢献、そして更なる成長の機会と捉え、2027年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画を策定いたしました。今後は当中期経営計画で掲げた新たなパーパスやビジョン、基本方針、経営戦略のもと、持続的な成長と企業価値向上に向けた経営基盤の強化に取り組んでまいります。
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区分 |
当連結会計年度 |
中期経営計画 (2024年3月期計画値) |
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売上高 (百万円) |
28,842 |
35,000 |
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営業利益率 (%) |
- |
6.0 |
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自己資本利益率(ROE) (%) |
- |
8.0 |
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、激しく変化する経営環境と地球環境に対応するために、広く世界に目を向けて『世界が求める製品、地球に優しい製品開発』を基本方針とし、顧客の立場で世界の一流品作りを目指しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
当社グループは、経営上の意思決定及び業績の評価は単一セグメントにより行っておりますが、主力製品であります射出成形機及びダイカストマシンの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
[射出成形機]
近年カーボンニュートラルに対応した環境負荷低減への技術提案が強く求められています。そのため、「地球環境との調和」、「ダウンサイジング」、「作業環境改善」をキーワードとして、成形現場における成形品質要求の高度化、生産性の向上やリサイクル材使用などの環境負荷低減を目的として機能向上を図りました「新Si-7シリーズ」をIPF2023に展示し、好評をいただきました。
当連結会計年度の具体的な取り組みは、以下のとおりとなっております。
(1)成形品質要求の高度化、環境負荷低減の実現を図った新機種「Si-7シリーズ」の開発
(2)成形技術に頼らずとも高品質で安定した成形を実現するAI技術を駆使した成形自動化の発展
(3)リサイクル材等にも対応し得るようAI技術を駆使した樹脂可塑化状態の安定化による製品安定性能の向上
(4)射出成形の前工程で行われる樹脂のコンパウンド工程を成形機内で行うことができる射出成形機の開発
今後はこれらの技術をベースに新ビジョン「成形をモット簡単に!」に基づき、お客様の生産性向上に寄与する高付加価値製品の開発を強化してまいります。
[ダイカストマシン]
当連結会計年度内においては、当社独自技術「T-HRV System」を搭載させ、射出加速度100Gを実現した「BD-V7EXシリーズ」の技術を成熟させてまいりました。また、環境負荷低減(カーボンニュートラル)と高性能化を両立させた「Ds-EX2シリーズ」の製品ラインラップが完了いたしました。当社のダイカストマシンは、カーボンニュートラルに向けて成長市場である電気自動車(EV)及びお客様のニーズに対応できる高性能機能の開発と改良を進めております。
射出の高性能化や環境負荷低減(カーボンニュートラル)と高性能化を両立させる本技術は、大型ダイカスト製品にも有効であることから、当社における大型機種のシェアが高まっております。
また、電気自動車(EV)化に伴って扱われる部品の大型化及び複雑化が想定されており、ダイカスト製品の大型化が今後加速すると思われるため、当社は大型化に必要な技術の研究を進めてきました。
現在、当社明石工場に大型組立工場の新設を計画しており、大型機を短納期で効率よく生産できる環境を整備しております。ユーザー様のニーズに合わせた多岐にわたる技術提案を用意しており、必要な機能を搭載した製品を短納期で供給していくことができる環境を整えることで、大型機の大幅なシェア拡大を図ってまいります。