1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
2 監査証明について
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について
当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っております。その内容は以下のとおりであります。
(1)会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等に的確に対応できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同機構及び監査法人等が主催するセミナー等に参加しております。
(2)IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っております。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っております。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
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注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
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資産 |
|
|
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|
流動資産 |
|
|
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現金及び現金同等物 |
8 |
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営業債権 |
9 |
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|
棚卸資産 |
10 |
|
|
|
その他の金融資産 |
11、37 |
|
|
|
その他の流動資産 |
12 |
|
|
|
小計 |
|
|
|
|
売却目的で保有する資産 |
13 |
|
|
|
流動資産合計 |
|
|
|
|
非流動資産 |
|
|
|
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有形固定資産 |
14 |
|
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|
使用権資産 |
15 |
|
|
|
のれん |
16 |
|
|
|
無形資産 |
16 |
|
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|
投資不動産 |
17 |
|
|
|
持分法で会計処理されている投資 |
19 |
|
|
|
その他の金融資産 |
11、37 |
|
|
|
退職給付に係る資産 |
24 |
|
|
|
繰延税金資産 |
35 |
|
|
|
その他の非流動資産 |
12 |
|
|
|
非流動資産合計 |
|
|
|
|
資産合計 |
|
|
|
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|
|
(単位:百万円) |
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|
注記 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
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負債及び資本 |
|
|
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|
負債 |
|
|
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|
流動負債 |
|
|
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営業債務 |
20 |
|
|
|
社債及び借入金 |
21 |
|
|
|
未払法人所得税 |
|
|
|
|
その他の金融負債 |
22、37 |
|
|
|
引当金 |
25 |
|
|
|
その他の流動負債 |
26 |
|
|
|
小計 |
|
|
|
|
売却目的で保有する資産に直接関連する負債 |
13 |
|
|
|
流動負債合計 |
|
|
|
|
非流動負債 |
|
|
|
|
社債及び借入金 |
21 |
|
|
|
その他の金融負債 |
22、37 |
|
|
|
退職給付に係る負債 |
24 |
|
|
|
引当金 |
25 |
|
|
|
繰延税金負債 |
35 |
|
|
|
その他の非流動負債 |
26 |
|
|
|
非流動負債合計 |
|
|
|
|
負債合計 |
|
|
|
|
資本 |
|
|
|
|
資本金 |
27 |
|
|
|
資本剰余金 |
27 |
|
|
|
自己株式 |
27 |
△ |
△ |
|
利益剰余金 |
27 |
|
|
|
その他の資本の構成要素 |
27 |
|
|
|
親会社の所有者に帰属する持分合計 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
資本合計 |
|
|
|
|
負債及び資本合計 |
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
売上収益 |
29 |
|
|
|
売上原価 |
|
△ |
△ |
|
売上総利益 |
|
|
|
|
販売費及び一般管理費 |
7、30、32 |
△ |
△ |
|
その他の営業収益 |
7、33 |
|
|
|
その他の営業費用 |
33 |
△ |
△ |
|
持分法による投資利益 |
19 |
|
|
|
営業利益 |
|
|
|
|
金融収益 |
34 |
|
|
|
金融費用 |
34 |
△ |
△ |
|
税引前利益 |
|
|
|
|
法人所得税費用 |
35 |
△ |
△ |
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
当期利益の帰属 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
1株当たり当期利益 |
|
|
|
|
基本的1株当たり当期利益(円) |
36 |
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
純損益に振り替えられることのない項目 |
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
27 |
|
|
|
確定給付制度の再測定 |
27 |
|
|
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
19、27 |
|
|
|
純損益に振り替えられることのない項目合計 |
|
|
|
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目 |
|
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
27 |
|
|
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動の有効部分 |
27 |
|
|
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
19、27 |
|
|
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 |
|
|
|
|
税引後その他の包括利益合計 |
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益の帰属 |
|
|
|
|
親会社の所有者 |
|
|
|
|
非支配持分 |
|
|
|
|
当期包括利益 |
|
|
|
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
|||||
|
|
資本金 |
資本 剰余金 |
自己 株式 |
利益 剰余金 |
その他の資本の構成要素 |
||
|
|
その他の 包括利益を 通じて 公正価値で 測定する 金融資産 |
確定給付 制度の 再測定 |
|||||
|
2022年4月1日残高 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
27 |
|
|
△ |
|
|
|
|
自己株式の処分 |
27 |
|
△ |
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
27 |
|
△ |
|
|
|
|
|
配当金 |
28 |
|
|
|
△ |
|
|
|
株式報酬取引 |
31 |
|
|
|
|
|
|
|
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
|
|
|
非支配持分との取引 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
△ |
|
△ |
|
△ |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
非支配持分 |
資本合計 |
|||
|
|
その他の資本の構成要素 |
親会社の 所有者に 帰属する 持分合計 |
|||||
|
|
在外営業 活動体の 換算差額 |
キャッシュ ・フロー・ ヘッジの 公正価値の 純変動の 有効部分 |
合計 |
||||
|
2022年4月1日残高 |
|
|
△ |
|
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
27 |
|
|
|
△ |
|
△ |
|
自己株式の処分 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
28 |
|
|
|
△ |
△ |
△ |
|
株式報酬取引 |
31 |
|
|
|
|
|
|
|
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
△ |
△ |
|
非支配持分との取引 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
|
△ |
△ |
△ |
△ |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
△ |
|
|
|
|
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
|||||
|
|
資本金 |
資本 剰余金 |
自己 株式 |
利益 剰余金 |
その他の資本の構成要素 |
||
|
|
その他の 包括利益を 通じて 公正価値で 測定する 金融資産 |
確定給付 制度の 再測定 |
|||||
|
2023年4月1日残高 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
27 |
|
|
△ |
|
|
|
|
自己株式の処分 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
28 |
|
|
|
△ |
|
|
|
株式報酬取引 |
31 |
|
|
|
|
|
|
|
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
|
|
|
非支配持分との取引 |
38 |
|
△ |
|
|
|
|
|
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
△ |
△ |
△ |
|
△ |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
注記 |
親会社の所有者に帰属する持分 |
非支配持分 |
資本合計 |
|||
|
|
その他の資本の構成要素 |
親会社の 所有者に 帰属する 持分合計 |
|||||
|
|
在外営業 活動体の 換算差額 |
キャッシュ ・フロー・ ヘッジの 公正価値の 純変動の 有効部分 |
合計 |
||||
|
2023年4月1日残高 |
|
|
△ |
|
|
|
|
|
当期利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益 |
|
|
|
|
|
|
|
|
当期包括利益合計 |
|
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の取得 |
27 |
|
|
|
△ |
|
△ |
|
自己株式の処分 |
27 |
|
|
|
|
|
|
|
自己株式の消却 |
|
|
|
|
|
|
|
|
配当金 |
28 |
|
|
|
△ |
△ |
△ |
|
株式報酬取引 |
31 |
|
|
|
|
|
|
|
連結範囲の変動 |
|
|
|
|
|
|
|
|
非支配持分との取引 |
38 |
|
|
|
△ |
|
|
|
その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替 |
|
|
|
△ |
|
|
|
|
所有者との取引額等合計 |
|
|
|
△ |
△ |
|
△ |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
税引前利益 |
|
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
|
|
|
|
減損損失 |
18 |
|
|
|
負ののれん発生益 |
7 |
|
△ |
|
受取保険金 |
|
△ |
△ |
|
受取利息及び受取配当金 |
|
△ |
△ |
|
支払利息 |
|
|
|
|
持分法による投資損益(△は益) |
|
△ |
△ |
|
営業債権の増減額(△は増加) |
|
|
△ |
|
棚卸資産の増減額(△は増加) |
|
△ |
△ |
|
営業債務の増減額(△は減少) |
|
△ |
|
|
その他 |
|
△ |
|
|
小計 |
|
|
|
|
利息及び配当金の受取額 |
|
|
|
|
保険金の受取額 |
|
|
|
|
利息の支払額 |
|
△ |
△ |
|
法人所得税の支払額又は還付額(△は支払) |
|
△ |
△ |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
有形固定資産の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
有形固定資産の売却による収入 |
|
|
|
|
無形資産の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
無形資産の売却による収入 |
|
|
|
|
投資有価証券の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
投資有価証券の売却及び償還による収入 |
|
|
|
|
投資有価証券の有償減資による収入 |
|
|
|
|
子会社の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
子会社の取得による収入 |
7 |
|
|
|
子会社の売却による支出 |
|
△ |
|
|
子会社の売却による収入 |
|
|
|
|
事業譲受による支出 |
|
|
△ |
|
持分法で会計処理されている投資の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
持分法で会計処理されている投資の売却による収入 |
|
|
|
|
その他 |
|
|
△ |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
|
△ |
△ |
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
注記 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
|
|
短期借入金の増減額(△は減少) |
23 |
|
△ |
|
コマーシャル・ペーパーの増減額(△は減少) |
23 |
|
|
|
長期借入れによる収入 |
23 |
|
|
|
長期借入金の返済による支出 |
23 |
△ |
△ |
|
社債の発行による収入 |
23 |
|
|
|
社債の償還による支出 |
23 |
△ |
△ |
|
リース負債の返済による支出 |
23 |
△ |
△ |
|
自己株式の売却による収入 |
|
|
|
|
自己株式の取得による支出 |
|
△ |
△ |
|
配当金の支払額 |
28 |
△ |
△ |
|
非支配持分からの払込による収入 |
|
|
|
|
非支配持分への配当金の支払額 |
|
△ |
△ |
|
非支配持分からの子会社持分取得による支出 |
|
△ |
|
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
|
|
△ |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
8 |
|
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
8 |
|
|
1.報告企業
三井化学株式会社(以下、「当社」といいます。)は日本に所在する企業であり、東京証券取引所プライム市場に上場しております。当社の登記されている本社の住所は、ホームページ(https://jp.mitsuichemicals.com/jp)で開示しております。
当社及びその子会社(以下、「当社グループ」といいます。)の連結財務諸表は、3月31日を期末日とし、当社グループ並びに当社グループの関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されております。
当社グループは、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション、ベーシック&グリーン・マテリアルズの製品の製造・販売を主な事業内容とし、さらに、各事業に関連するサービス等の事業活動を展開しております。
当社グループの主な事業内容、主要な活動及び報告セグメント区分変更の詳細は、注記「6.セグメント情報 (1)報告セグメントの概要」に記載しております。
2.作成の基礎
(1)IFRSに準拠している旨
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに準拠して作成しております。また、当社は連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定を適用しております。
当社グループの連結財務諸表は、2024年6月25日に、代表取締役社長 橋本 修及び最高財務責任者である代表取締役専務執行役員 中島 一によって承認されております。
(2)機能通貨及び表示通貨
当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を四捨五入して表示しております。
3.重要性がある会計方針
(1)連結の基礎
①子会社
子会社とは当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、その当該企業を支配していると判断しております。
子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、当社グループの連結財務諸表に含まれております。
支配の喪失を伴わない子会社に対する所有持分の変動は、資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。支配を喪失した場合には、当社グループは残存する投資について支配を喪失した日の公正価値で再測定し、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益で認識しております。
②関連会社及び共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。通常、当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定しております。
共同支配とは、取決めに対する契約上合意された支配の共有をいい、関連性のある活動に関する意思決定が、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めへの投資は、当該取決めの当事者の権利及び義務に応じて、ジョイント・オペレーション(共同支配事業)かジョイント・ベンチャー(共同支配企業)に分類しております。
ジョイント・オペレーションとは、取決めに対する共同支配を有する当事者が当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合の共同支配の取決めをいい、ジョイント・ベンチャーとは、取決めに対して共同支配を有する当事者が当該取決めの純資産に対する権利を有している場合の共同支配の取決めをいいます。
ジョイント・オペレーションに対する持分を有する場合は、当該ジョイント・オペレーションの資産、負債、収益及び費用のうち、当社グループの持分相当額のみを認識しております。
また、当社グループとジョイント・オペレーション間の債権債務残高、取引高及び当該取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に当たり消去しております。
関連会社又はジョイント・ベンチャーに該当しなくなり、持分法の使用を中止した場合には、連結子会社に該当することになる場合を除き、当社グループは残存する投資を持分法の使用を中止した日の公正価値で再測定し、持分法の使用を中止したことから生じた利得又は損失を純損益として認識しております。
(2)企業結合
企業結合は、取得法を適用して会計処理しております。被取得企業における識別可能な資産及び引き受けた負債は、原則として、取得日の公正価値で測定しております。
企業結合で移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額が、取得した識別可能な資産と引き受けた負債の取得日における正味の金額を上回る場合は、その超過額をのれんとして計上しております。反対に下回る場合には、直ちに純損益として認識しております。
移転された対価は、取得企業が移転した資産、取得企業に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債及び取得企業が発行した資本持分の公正価値の合計額として測定しております。
被取得企業の非支配持分の金額は、非支配持分を公正価値で測定するか、又は識別可能な純資産の認識金額の比例割合で測定するかを個々の企業結合取引ごとに選択しております。
企業結合が生じた期の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には、会計処理が完了していない項目を暫定的な金額で測定しております。取得日から1年以内の測定期間に入手した新たな情報が、取得日時点で認識された金額の測定に影響を及ぼすものである場合には、取得日時点で認識した暫定的な金額を遡及的に修正しております。
段階的に達成される企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の資本持分を取得日の公正価値で再測定することにより発生した利得又は損失があれば、純損益又はその他の包括利益として認識しております。
非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識しておりません。
(3)外貨換算
①外貨建取引
外貨建取引は、取引日の直物為替レート又はそれに近似するレートで当社及び各子会社の各機能通貨に換算しております。
期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は期末日の為替レートで、公正価値で測定する外貨建非貨幣性資産及び負債は当該公正価値の算定日の為替レートで、各機能通貨に換算しております。
当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて測定される資本性金融商品及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しております。
②在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産及び負債は期末日の為替レートで、収益及び費用は、為替レートが著しく変動している場合を除き、期中の平均レートでそれぞれ日本円に換算しております。当該換算により生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。
在外営業活動体の持分全体の処分もしくは支配、重要な影響力の喪失を伴う持分の一部処分を行った場合、当該在外営業活動体に関連する換算差額の累計額は、処分時に純損益として認識しております。
(4)金融商品
①金融資産(デリバティブを除く)
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、営業債権を、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき履行義務を充足し、対価に対する無条件の権利を取得した時点で当初認識しております。その他のすべての金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約条項の当事者となった取引日に当初認識しております。
金融資産は、当初認識時に、償却原価で測定する金融資産、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
また、次の条件がともに満たされる負債性金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。それ以外の負債性金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方のために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
資本性金融資産については売買目的で保有するものを除き、資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。
金融資産は、公正価値に当該金融資産に直接帰属する取引コストを加算した金額で当初測定しております。ただし、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、その取引コストは発生時に純損益として認識しております。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産については、実効金利法による償却原価で測定しております。
(b)公正価値で測定する金融資産
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定しております。
公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額は、純損益若しくはその他の包括利益として認識しております。
資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合、あるいは公正価値が著しく下落した場合には利益剰余金に振り替えております。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転している場合において、認識を中止しております。
(ⅳ)減損
当社グループは、金融資産及び金融保証契約の減損の認識にあたっては、期末日ごとに、償却原価で測定する金融資産及び金融保証契約に、当初認識時点からの信用リスクの著しい増大があるかどうかを評価しております。
金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
ただし、営業債権及びリース債権については、常に、貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております。
金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大しているか否かは、当初認識時における債務不履行発生リスクと各期末日における債務不履行発生リスクを比較して判断しております。この判断には、期日経過情報のほか、過去の事象、現在の状況、及び将来の経済状況の予測についての、過大なコストや労力をかけずに利用可能な範囲内における合理的かつ裏付け可能な情報(内部信用格付け、外部信用格付け等)を考慮しております。
いずれの金融資産についても、債務者からの弁済条件の見直しの要請、債務者の深刻な財政難、債務者の破産等による法的整理の手続の開始等があった場合には、信用減損金融資産として取り扱っております。また、将来合理的に回収が見込まれない金額は、金融資産の帳簿価額を直接減額し、対応する貸倒引当金の金額を減額しております。
また、金融商品の予想信用損失は、当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値として測定し、純損益として認識しております。
②金融負債(デリバティブを除く)
(ⅰ)当初認識及び測定
金融負債は、当初認識時に、償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引コストを控除した金額で測定しております。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
(a)償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しております。実効金利法による償却及び認識を中止した場合の利得及び損失は、純損益として認識しております。
(b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、公正価値で測定し、その変動額は純損益として認識しております。
(ⅲ)認識の中止
金融負債は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約上の義務を履行した場合、又は契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効になった場合に認識を中止しております。
③デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替の変動リスクや金利の変動リスクをヘッジするために、為替予約、通貨スワップ及び金利スワップ等のデリバティブを利用しております。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識され、その後も公正価値で再測定しております。
デリバティブの公正価値の変動は純損益として認識しております。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しております。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っております。当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法(ヘッジ非有効部分の発生原因の分析及びヘッジ比率の決定方法を含む。)等を含んでおります。
当社グループは、ヘッジ開始時及び継続的に、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するために有効であるか評価しております。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、以下のように分類し、会計処理しております。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値の変動額は、純損益として認識しております。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は、ヘッジ対象の帳簿価額を調整するとともに、純損益として認識しております。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値の変動額のうち、有効な部分はその他の包括利益にて認識し、非有効部分は純損益に認識しております。
その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えております。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として振り替えております。
予定取引がもはや発生可能性が非常に高いと言えなくなった場合にはヘッジ会計を中止し、さらに発生が見込まれなくなった場合には、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額を純損益に振り替えております。
④金融資産と金融負債の相殺
当社グループは、金融資産及び金融負債について、資産及び負債として認識された金額を相殺するため法的に強制可能な権利を現在有し、かつ、純額で決済するか、もしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ相殺し、純額で表示しております。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されております。
(6)棚卸資産
棚卸資産は取得原価又は正味実現可能価額のいずれか低い金額で認識しております。取得原価は主として総平均法に基づいて算定しており、購入原価、加工費並びに現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでおります。
(7)売却目的で保有する非流動資産又は処分グループ
非流動資産(又は処分グループ)の帳簿価額が、継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合には、当該非流動資産(又は処分グループ)を売却目的保有に分類し、流動資産及び流動負債に振り替えております。
売却目的保有へ分類するためには、売却の可能性が非常に高く、現状のままで直ちに売却が可能なことを条件としており、当社グループの経営者が当該資産の売却計画の実行を確約し、1年以内で売却が完了する予定である場合に限られております。
売却目的保有に分類された非流動資産(又は処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、売却目的保有に分類された後は減価償却又は償却を行っておりません。
(8)有形固定資産
①認識及び測定
有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。
取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、解体・除去及び原状回復費用の当初見積額が含まれております。また、資産の取得や建設などに直接起因し、資産計上の一定の要件を満たす借入コストを当該資産の取得原価の一部として認識しております。
②減価償却
有形固定資産(土地等の償却を行わない資産を除く)は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で減価償却を実施しております。
主要な資産項目ごとの見積耐用年数は、以下のとおりであります。
・建物及び構築物 2~75年
・機械装置及び運搬具 2~25年
(9)リース
(借手)
当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しております。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約がリース又はリースを含んだものであると判定しております。契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、リース開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しております。
リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料をリースの計算利子率で割り引いた現在価値で測定しております。リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、追加借入利子率を割引率として使用しております。使用権資産については、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で当初の測定を行っております。
使用権資産は、当初認識後は、原資産の所有権がリース期間の終了時までに移転される場合、または使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することが合理的に確実である場合には、原資産の見積耐用年数で、それ以外の場合には、リース期間と使用権資産の見積耐用年数のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っております。リース期間については、リースの解約不能期間に加えて、行使することが合理的に確実である場合における延長オプションの対象期間及び行使しないことが合理的に確実である場合における解約オプションの対象期間を含む期間として決定しております。
なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額であるリースについては、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法により費用として認識しております。
(貸手)
リースはオペレーティング・リース又はファイナンス・リースのいずれかに分類しております。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを移転する場合にはファイナンス・リースに分類し、移転しない場合にはオペレーティング・リースに分類しております。リースがファイナンス・リースかオペレーティング・リースかは、契約の形式ではなく取引の実質に応じて判定しております。
なお、サブリースを分類する際に、中間の貸手は、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しております。
(10)無形資産
無形資産については、原価モデルを採用しております。
個別に取得した無形資産は、当初認識に際し取得原価で測定し、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日現在における公正価値で測定しております。なお、内部創出の無形資産については、資産化の要件を満たす開発費用を除き、その支出額はすべて発生した期の費用として認識しております。
耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。
主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・ソフトウェア 2~15年
・特許権及び技術使用権 4~45年
・顧客価値 5~30年
・商標権 5~20年
(11)投資不動産
投資不動産とは、賃料収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産であります。通常の営業過程で販売する不動産や、商品又はサービスの製造・販売、もしくはその他の管理目的で使用する不動産は含まれていません。
投資不動産については、原価モデルを採用しております。減価償却については、土地等の償却を行わない資産を除き、当該資産の見積耐用年数にわたり定額法により減価償却を行っており、有形固定資産に準じた見積耐用年数及び減価償却方法を使用しています。
(12)非金融資産の減損
のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、償却を行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しております。
のれんは、取得日以降、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分しております。
のれんに関連する減損損失は戻入を行っておりません。
のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかを評価しております。そのような兆候が存在する場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行っております。
その回収可能価額が、当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として、減損損失を戻し入れております。
(13)従業員給付
当社グループは、従業員の退職後給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しております。
(ⅰ)確定給付制度
確定給付制度に係る負債又は資産の純額は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値を控除して算定しております。確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額を当該確定給付制度の積立超過額あるいは資産上限額(アセットシーリング)のいずれか低い金額で測定しております。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しております。割引率は、給付が見込まれる期間に近似した満期を有する期末日時点の優良社債の利回りを参照して決定しております。
勤務費用及び確定給付負債又は資産の純額に係る利息純額は純損益として認識しております。過去勤務費用は、即時に純損益として認識しております。数理計算上の差異を含む、確定給付制度に係る負債又は資産の純額の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。
(ⅱ)確定拠出制度
確定拠出型の退職給付に係る掛金は、従業員が勤務を提供した期間に費用として認識しております。
(14)引当金
過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を認識しております。
貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、引当金額は債務の決済に必要と見込まれる支出を、貨幣の時間的価値及び当該負債に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いて算定しております。
(15)資本
①普通株式
当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果調整後)は資本から控除しております。
②自己株式
自己株式を取得した場合は、その直接取得費用(税効果調整後)を含む取得原価を資本から控除しております。
自己株式を売却した場合には、帳簿価額と売却対価との差額は、資本剰余金として認識しております。
(16)収益
当社グループでは、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財又はサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するにつれて)収益を認識する。
当社グループは、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション、及びベーシック&グリーン・マテリアルズの製品の製造販売を主な事業内容としており、これらの製品の販売については、顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足される時期に応じて、製品の引渡時点、船積時点で収益を認識しております。
また、収益は顧客との契約において約束された対価から、返品、値引き及びリベート等を控除した金額で算定しております。変動対価を含む売上収益の金額については、変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ、取引価格に含めております。
なお、製品の販売契約における対価は、製品に対する支配が顧客に移転した時点から概ね1年以内に回収しており、重要な金融要素は含んでおりません。
(17)株式に基づく報酬
当社は、取締役及び執行役員に対する持分決済型の株式に基づく報酬として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。
受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値で測定しており、算定されたサービスの対価は、対象期間にわたって費用として純損益に認識し、同額を資本の増加として認識しております。
(18)政府補助金
政府補助金は、当社グループが補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に公正価値で認識しております。
収益に関する政府補助金は、補助金で補償することを意図している関連コストを費用として認識する期間にわたって、規則的に純損益として認識しております。
資産に関する政府補助金は、当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しております。
(19)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成され、企業結合に関連するもの及びその他の包括利益又は資本に直接認識される項目を除き、純損益として認識しております。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しております。
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識し、繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除を利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しております。繰延税金資産は期末日ごとに再検討を行っており、繰延税金資産の全額又は一部が利用できるだけの十分な課税所得を稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しております。
なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合以外の取引で、取引時に会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えず、かつ取引時に同額の将来加算一時差異と将来減産一時差異とを生じさせない取引における資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関して、予測可能な期間内に当該一時差異が解消し、かつ当該一時差異を活用できる課税所得が稼得される可能性が高くない場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課されている場合に相殺しております。
なお、当社および一部の連結子会社は、三井化学㈱を通算親法人としたグループ通算制度を適用しております。
また、当社グループは、「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(IAS第12号「法人所得税」の改訂)で定められる例外措置を適用し、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債について認識及び開示を行っておりません。
(20)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期利益を、その期の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しております。
(21)会計方針の変更
当社グループが当連結会計年度より新たに適用している主な基準及び解釈指針は以下のとおりです。
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IFRS |
新設・改訂の概要 |
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IAS第1号 財務諸表の表示 |
重要な会計方針に代わって重要性がある会計方針を開示するための改訂 |
重要性がある会計方針の判断につき、改訂基準に基づき見直しを行いました。なお、当連結会計年度の連結財務諸表への重要な影響はありません。
4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
当社グループは、連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。実際の業績は、これらの会計上の見積り及びその基礎となる仮定とは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直され、会計上の見積りの見直しによる影響は、当該見直しを行った会計期間及び将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の判断、見積り及び仮定は以下のとおりであります。
・棚卸資産の評価(注記「10.棚卸資産」参照)
・非金融資産の減損(注記「18.非金融資産の減損」参照)
・確定給付制度債務の測定(注記「24.従業員給付」参照)
・繰延税金資産の回収可能性(注記「35.法人所得税」参照)
・償却原価で測定する金融資産の減損(注記「37.金融商品」参照)
5.未適用の公表済み基準書及び解釈指針
当社グループの連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が行われた基準書及び解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。
下記基準書及び解釈指針を適用することによる当社グループの連結財務諸表への影響は検討中です。
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IFRS |
強制適用開始時期 (以降開始年度) |
当社グループ 適用開始時期 |
新設・改訂の概要 |
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IFRS第18号 財務諸表における表示及び開示 |
2027年1月1日 |
2028年3月期 |
財務諸表における表示及び開示の改訂 |
6.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会(最高経営意思決定者)が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、本社に製品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って、当社グループの報告セグメントは、製品・サービスの内容、市場等の類似性を総合的に勘案し、事業本部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、事業セグメントの集約はせず、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション、ベーシック&グリーン・マテリアルズの4つを報告セグメントとしております。また、報告セグメントに含まれない事業については「その他」の区分としております。
セグメントごとに製造・販売をしている主要製品は、下記のとおりであります。
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セグメント |
主要製品 |
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報告セグメント |
ライフ&ヘルスケア・ ソリューション |
ビジョンケア材料、不織布、オーラルケア材料、パーソナルケア材料、農業化学品 |
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モビリティソリューション |
エラストマー、機能性コンパウンド、ポリプロピレン・コンパウンド、自動車等工業製品の新製品開発支援業務(ソリューション事業) |
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ICTソリューション |
半導体・電子部品工程部材、光学材料、リチウムイオン電池材料・次世代電池材料、高機能食品包装材料 |
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ベーシック&グリーン・ マテリアルズ |
エチレン、プロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、触媒、フェノール類、高純度テレフタル酸、ペット樹脂、ポリウレタン材料、工業薬品 |
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その他 |
その他 |
その他関連事業等 |
(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3.重要性がある会計方針」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益(又は損失)から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出したコア営業利益で表示しております。
セグメント間の取引価格及び振替価格は、市場実勢価格に基づいて交渉の上、決定しております。
(3)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
その他 (注1) |
調整額 (注2) |
連結 |
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ライフ& ヘルスケア・ ソリュー ション |
モビリティ ソリュー ション |
ICT ソリュー ション |
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
計 |
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売上収益 |
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外部顧客への 売上収益 |
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セグメント間の 内部売上収益 |
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△ |
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計 |
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△ |
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セグメント利益又は セグメント損失(△) (コア営業利益) |
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△ |
△ |
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セグメント資産 |
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その他の項目 |
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減価償却費及び 償却費 |
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△ |
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持分法による 投資利益 |
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△ |
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減損損失 |
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持分法で会計処理 されている投資 |
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△ |
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資本的支出 (注3) |
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(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、その他関連事業等を含んでおります。
2.セグメント損益の調整額△3,382百万円には、各報告セグメントには配分していない全社損益△3,725百万円及び、セグメント間消去取引343百万円が含まれております。全社損益は、主に報告セグメントに帰属させることが適当でない一般管理費及び新事業に係る研究開発費、報告セグメントが負担する一般管理費の配賦差額等であります。また、セグメント資産の調整額98,075百万円には、各報告セグメントには配分していない全社資産171,789百万円及び、セグメント間消去取引△73,714百万円が含まれております。全社資産は、当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)、繰延税金資産及び管理部門に係る資産等であります。
3.資本的支出は、有形固定資産、無形資産及び投資不動産などに関するものであります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
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(単位:百万円) |
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報告セグメント |
その他 (注1) |
調整額 (注2) |
連結 |
||||
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ライフ& ヘルスケア・ ソリュー ション |
モビリティ ソリュー ション |
ICT ソリュー ション |
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
計 |
|||
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売上収益 |
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外部顧客への 売上収益 |
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セグメント間の 内部売上収益 |
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△ |
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計 |
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△ |
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|
セグメント利益又は セグメント損失(△) (コア営業利益) |
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|
△ |
|
△ |
△ |
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セグメント資産 |
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|
|
|
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その他の項目 |
|
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減価償却費及び 償却費 |
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持分法による 投資利益 |
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|
|
△ |
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減損損失 |
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|
|
|
|
|
|
持分法で会計処理 されている投資 |
|
|
|
|
|
|
△ |
|
|
資本的支出 (注3) |
|
|
|
|
|
|
|
|
(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、その他関連事業等を含んでおります。
2.セグメント損益の調整額△1,837百万円には、各報告セグメントには配分していない全社損益△1,830百万円及び、セグメント間消去取引△7百万円が含まれております。全社損益は、主に報告セグメントに帰属させることが適当でない一般管理費及び新事業に係る研究開発費、報告セグメントが負担する一般管理費の配賦差額等であります。また、セグメント資産の調整額127,247百万円には、各報告セグメントには配分していない全社資産195,507百万円及び、セグメント間消去取引△68,260百万円が含まれております。全社資産は、当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)、繰延税金資産及び管理部門に係る資産等であります。
3.資本的支出は、有形固定資産、無形資産及び投資不動産などに関するものであります。
セグメント利益から、税引前利益への調整は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
セグメント利益 |
|
|
|
負ののれん発生益 |
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|
|
関係会社株式売却益 |
|
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減損損失 |
△ |
△ |
|
固定資産処分損 |
△ |
△ |
|
関連事業損失 |
△ |
△ |
|
その他 |
|
|
|
営業利益 |
|
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|
金融収益 |
|
|
|
金融費用 |
△ |
△ |
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税引前利益 |
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(4)地域ごとの情報
①売上収益
地域ごとの売上収益は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
日本 |
959,431 |
866,028 |
|
中国 |
233,148 |
225,284 |
|
アジア |
290,652 |
262,968 |
|
アメリカ |
250,306 |
263,611 |
|
ヨーロッパ |
133,462 |
121,128 |
|
その他の地域 |
12,548 |
10,724 |
|
合計 |
1,879,547 |
1,749,743 |
(注)1.売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.日本、中国以外の地域に属する主な国又は地域は下記のとおりであります。
(1)アジア……台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インド
(2)アメリカ……米国、メキシコ
(3)ヨーロッパ……ドイツ、フランス
(4)その他の地域……オセアニア地域、アフリカ地域
②非流動資産
地域ごとの非流動資産の内訳(金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産等を除く)は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
日本 |
565,420 |
587,236 |
|
シンガポール |
39,441 |
63,211 |
|
アジア |
39,034 |
54,745 |
|
その他の地域 |
51,306 |
54,639 |
|
合計 |
695,201 |
759,831 |
(注)1.日本、シンガポール以外の地域に属する主な国又は地域は下記のとおりであります。
(1)アジア……中国、台湾、韓国、タイ、マレーシア、インド
(2)その他の地域……北米、ヨーロッパ
2.非流動資産は、資産の所在地を基礎として、国または地域に分類しています。
(5)主要な顧客ごとの情報
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|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
顧客の名称又は氏名 |
三井物産(株) |
三井物産(株) |
|
売上収益 |
383,221 |
326,423 |
|
関連するセグメント |
ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、 ICTソリューション、 ベーシック&グリーン・マテリアルズ、その他 |
ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、 ICTソリューション、 ベーシック&グリーン・マテリアルズ、その他 |
7.企業結合
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(不織布事業における新会社の設立)
当社及び旭化成株式会社(以下、「旭化成」といいます。)は、2023年10月2日にエム・エーライフマテリアルズ株式会社(以下、「MAL」といいます。)を設立し、各社が営む不織布事業をMALへ承継いたしました。MALへの出資比率は当社60.62%、旭化成39.38%であり、MALは当社の連結子会社となっております。
(1)企業結合の概要
① 取得した事業の内容及び取得した議決権付資本持分の割合
取得した事業の内容:旭化成が日本国内、及びタイにおいて営む不織布関連製品の製造、開発、販売に関する事業
取得した議決権付資本持分の割合:60.62%
② 取得日
2023年10月2日
③ 企業結合を行った主な理由
不織布事業の益々の競争激化が想定される中、当社及び旭化成は、競争力を保持し、継続的に事業を拡大していくことを最重要課題とし、環境対応や安定供給といった社会的な要請が高まっている現状を鑑み、これまで両社共同で事業強化の方策、可能性について議論を重ねてきました。その結果、両社の事業を統合することで、持続的に成長を見込める事業へ変革することが最善との結論に至ったことから、両社が共同で新会社を設立いたしました。
④ 被取得企業の支配の獲得方法
当社と旭化成が共同で設立した新会社の株式の過半数の取得
(2)取得日現在における取得対価の公正価値
|
|
(単位:百万円) |
|
|
金額 |
|
取得日に交付したMALの普通株式の公正価値 |
10,469 |
|
取得対価の公正価値(合計) |
10,469 |
(3)取得資産、引受負債、非支配持分及び負ののれん発生益
|
|
(単位:百万円) |
|
|
金額 |
|
現金及び現金同等物 |
2,416 |
|
営業債権 |
1,134 |
|
棚卸資産 |
3,558 |
|
有形固定資産 |
14,650 |
|
その他の資産 |
308 |
|
金融負債 |
△427 |
|
その他の負債 |
△634 |
|
取得資産及び引受負債の公正価値(純額) |
21,005 |
|
非支配持分 |
9,597 |
|
負ののれん発生益 |
△939 |
(注)1 非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配株主の持分割合で測定しております。
2 第3四半期連結会計期間末において、取得資産及び引受負債の公正価値測定が未了であったため暫定的に算定しておりましたが、当連結会計年度末において取得原価の配分が完了しました。当初の暫定的な金額からの変動はありません。
3 本株式取得により生じた負ののれん発生益939百万円は、取得した純資産の公正価値が取得対価を上回っていたため発生しており、連結損益計算書の「その他の営業収益」に計上しております。
(4)取得関連費用
当該企業結合に係る取得関連費用は593百万円であり、すべて連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に計上しております。
(5)当社グループの業績に与える影響
取得日以降に被取得企業から生じた売上収益及び当期利益は、重要性が乏しいため記載を省略しております。
また、当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の損益情報は、連結財務諸表に与える影響額に重要性がないため開示しておりません。なお、当該プロフォーマ情報は監査を受けておりません。
8.現金及び現金同等物
現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
現金及び預金 |
185,377 |
209,458 |
|
短期投資 |
933 |
834 |
|
合計 |
186,310 |
210,292 |
現金及び現金同等物の連結財政状態計算書上の残高と連結キャッシュ・フロー計算書上の残高は一致しております。
9.営業債権
営業債権の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
受取手形 |
12,338 |
9,413 |
|
売掛金 |
341,032 |
357,607 |
|
貸倒引当金 |
△1,189 |
△1,124 |
|
合計 |
352,181 |
365,896 |
営業債権は償却原価で測定する金融資産に分類しております。
10.棚卸資産
棚卸資産の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
商品及び製品 |
|
|
|
仕掛品 |
|
|
|
原材料及び貯蔵品 |
|
|
|
合計 |
|
|
棚卸資産は取得原価又は正味実現可能価額のいずれか低い金額で認識しております。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除して算定しております。当社グループの保有する棚卸資産は、価格変動の著しい経済環境の影響を受ける傾向にあるため、市場環境が予想より悪化して正味実現可能価額が著しく下落した場合には、損失が発生する可能性があります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ18,741百万円、23,838百万円であります。
11.その他の金融資産
その他の金融資産の内訳は、以下のとおりであります。
(1)内訳
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
償却原価で測定する金融資産 |
|
|
|
未収入金 |
79,016 |
43,731 |
|
債券 |
11,531 |
13,076 |
|
リース債権 |
2,151 |
1,694 |
|
貸付金 |
3,227 |
3,951 |
|
その他 |
10,149 |
11,061 |
|
貸倒引当金 |
△20,244 |
△25,439 |
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
株式及び出資金 |
3,569 |
4,085 |
|
デリバティブ資産 |
43 |
240 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品 |
|
|
|
株式及び出資金 |
45,485 |
48,488 |
|
合計 |
134,927 |
100,887 |
|
流動資産 |
76,409 |
39,218 |
|
非流動資産 |
58,518 |
61,669 |
|
合計 |
134,927 |
100,887 |
(2)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品
当社では、主に取引又は事業上の関係の維持・強化を目的に保有している株式を、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に指定しております。
①主な銘柄ごとの公正価値
主な銘柄ごとの公正価値は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
銘柄 |
金額 |
|
Iharabras, S.A |
10,277 |
|
日本サウジアラビアメタノール(株) |
3,915 |
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
銘柄 |
金額 |
|
Iharabras, S.A |
14,690 |
|
日本サウジアラビアメタノール(株) |
3,886 |
②その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の認識の中止
当社は、主に保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の一部を売却することにより、認識を中止しております。
売却時の公正価値及び累積利得又は損失(税引前)は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
公正価値 |
845 |
412 |
|
累積利得又は損失(△) |
414 |
275 |
その他の資本の構成要素として認識していた累積利得又は損失(税引後)は、売却時に利益剰余金に振り替えております。
③受取配当金
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品について、認識された受取配当金は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期中に認識の中止を行った投資 |
30 |
58 |
|
連結会計年度末現在で保有している投資 |
2,132 |
1,161 |
|
合計 |
2,162 |
1,219 |
12.その他の資産
その他の資産の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
流動資産 |
|
|
|
前払費用 |
6,274 |
6,203 |
|
未収消費税 |
17,564 |
15,480 |
|
未収法人税等 |
6,611 |
7,450 |
|
その他 |
6,988 |
8,097 |
|
合計 |
37,437 |
37,230 |
|
非流動資産 |
|
|
|
前払従業員給付 |
2,572 |
2,012 |
|
長期前払費用 |
1,181 |
6,308 |
|
その他 |
1,373 |
1,336 |
|
合計 |
5,126 |
9,656 |
13.売却目的で保有する資産
売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に直接関連する負債の内訳は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
売却目的で保有する資産 |
|
|
|
営業債権 |
- |
18,124 |
|
棚卸資産 |
- |
10,814 |
|
有形固定資産 |
- |
7,620 |
|
使用権資産 |
- |
641 |
|
その他の金融資産 |
- |
4,159 |
|
その他 |
- |
5,510 |
|
合計 |
- |
46,868 |
|
売却目的で保有する資産に直接関連する負債 |
|
|
|
営業債務 |
- |
4,200 |
|
その他の金融負債 |
- |
4,378 |
|
退職給付に係る負債 |
- |
2,838 |
|
その他 |
- |
3,946 |
|
合計 |
- |
15,362 |
当連結会計年度における売却目的で保有する資産及び直接関連する負債は、当社が保有するICTソリューションセグメントに含まれる連結子会社である三井化学東セロ株式会社(以下、「MCTI」といいます。)のプロテクトフィルム事業及び産業用フィルム・シート事業を分割し、新たに設立する子会社に承継させた上で、MCTIのパッケージソリューション事業(以下、「PS事業」といいます。)について、MCTIが存続会社となり、レンゴー株式会社と株式会社トクヤマの合弁会社であるサン・トックス株式会社を吸収合併すること及びレンゴー株式会社にMCTIのPS事業に関する株式を一部譲渡することを決定し、2023年6月29日付で統合契約を締結したことから、MCTIのPS事業及びPS事業に関するMCTIの子会社に係る資産及び負債を売却目的保有に分類し、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しております。関連する在外営業活動体の換算差額の累計額は、当連結会計年度末において229百万円です。なお、当該譲渡は2024年4月に実行されました。
当該売却目的で保有する資産については、売却コスト控除後の公正価値で測定しております。公正価値は売却先との価格交渉等に基づいて算定しており、公正価値のヒエラルキーはレベル3に分類しております。なお、公正価値のヒエラルキーについては、「37.金融商品 (7)金融商品の公正価値」に記載しております。
14.有形固定資産
(1)増減表
有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は、以下のとおりであります。
①取得原価
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
土地 |
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具器具 及び備品 |
建設仮勘定 |
合計 |
|
2022年4月1日残高 |
155,322 |
404,034 |
1,251,864 |
81,134 |
53,564 |
1,945,918 |
|
取得 |
14 |
511 |
3,034 |
1,166 |
123,501 |
128,226 |
|
企業結合による取得 |
- |
76 |
54 |
6 |
- |
136 |
|
売却又は処分 |
△31 |
△5,751 |
△42,402 |
△3,613 |
△392 |
△52,189 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
振替 |
△155 |
19,819 |
81,880 |
5,342 |
△109,157 |
△2,271 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
266 |
4,546 |
17,999 |
1,257 |
93 |
24,161 |
|
その他 |
△1 |
△5,205 |
△53,460 |
△1,909 |
△235 |
△60,810 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
取得 |
17 |
653 |
3,095 |
1,313 |
134,832 |
139,910 |
|
企業結合による取得 |
1,787 |
4,562 |
20,896 |
547 |
965 |
28,757 |
|
売却又は処分 |
△97 |
△5,104 |
△77,103 |
△3,269 |
△434 |
△86,007 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
△1,790 |
△18,669 |
△56,793 |
△2,496 |
△207 |
△79,955 |
|
振替 |
53 |
16,521 |
87,436 |
6,708 |
△111,918 |
△1,200 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
366 |
6,537 |
22,118 |
1,951 |
3,326 |
34,298 |
|
その他 |
- |
67 |
37 |
1 |
△212 |
△107 |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
②減価償却累計額及び減損損失累計額
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
土地 |
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具器具 及び備品 |
建設仮勘定 |
合計 |
|
2022年4月1日残高 |
13,393 |
283,788 |
1,068,154 |
66,633 |
- |
1,431,968 |
|
減価償却費 |
- |
10,752 |
60,074 |
4,987 |
- |
75,813 |
|
減損損失 |
- |
1,320 |
5,495 |
330 |
- |
7,145 |
|
売却又は処分 |
△7 |
△5,351 |
△40,618 |
△3,465 |
- |
△49,441 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
企業結合による取得 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
振替 |
- |
△9 |
△30 |
16 |
- |
△23 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
1 |
2,369 |
13,821 |
985 |
- |
17,176 |
|
その他 |
△1 |
△4,472 |
△46,531 |
△1,795 |
- |
△52,799 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
- |
10,633 |
63,271 |
5,284 |
- |
79,188 |
|
減損損失 |
- |
6,180 |
15,771 |
388 |
- |
22,339 |
|
売却又は処分 |
△51 |
△3,894 |
△73,958 |
△3,069 |
- |
△80,972 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
△16,469 |
△53,690 |
△2,176 |
- |
△72,335 |
|
企業結合による取得 |
- |
894 |
11,252 |
304 |
- |
12,450 |
|
振替 |
- |
9 |
7 |
△5 |
- |
11 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
- |
3,665 |
17,021 |
1,446 |
- |
22,132 |
|
その他 |
- |
△48 |
464 |
10 |
- |
426 |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
③帳簿価額
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
土地 |
建物 及び構築物 |
機械装置 及び運搬具 |
工具器具 及び備品 |
建設仮勘定 |
合計 |
|
2022年4月1日残高 |
141,929 |
120,246 |
183,710 |
14,501 |
53,564 |
513,950 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれております。
建設中の有形固定資産に関する支出額は、建設仮勘定として記載しております。
(2)借入コスト
当連結会計年度において、有形固定資産の取得に起因する借入コストを当該資産の取得原価の一部として資産化しております。当連結会計年度に資産計上した借入コストは323百万円です。なお、その際に適用した資産化率は0.59%です。
15.リース
(借手)
当社グループは、借手として、主にオフィス及び工場用地として、土地、建物等について賃貸借契約を締結しております。
なお、重要な購入選択権、エスカレーション条項及びリース契約によって課された制限(配当、追加借入及び追加リースに関する制限等)、変動リース料、解約オプション、残価保証を含む契約又は契約しているにもかかわらず、まだ開始していないリース、セール・アンド・リースバック取引はありません。
(1)リース取引に関連する損益及びキャッシュ・アウトフロー
リース取引に関連する損益及びキャッシュ・アウトフローは、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
使用権資産の減価償却費 |
|
|
|
土地 |
814 |
709 |
|
建物及び構築物 |
7,996 |
6,381 |
|
機械装置及び運搬具 |
893 |
941 |
|
工具器具及び備品 |
136 |
79 |
|
合計 |
9,839 |
8,110 |
|
リース負債に係る金利費用 |
842 |
677 |
|
短期リース及び少額資産のリースに係る費用 |
1,250 |
1,276 |
|
リースに関連する費用合計(純額) |
2,092 |
1,953 |
|
リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額 |
12,082 |
11,106 |
(2)使用権資産
使用権資産の帳簿価額の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
使用権資産 |
|
|
|
土地 |
4,959 |
6,132 |
|
建物及び構築物 |
37,382 |
34,784 |
|
機械装置及び運搬具 |
4,890 |
4,883 |
|
工具器具及び備品 |
324 |
510 |
|
合計 |
47,555 |
46,309 |
前連結会計年度、当連結会計年度における使用権資産の増加額は、それぞれ23,232百万円及び8,919百万円であります。
なお、リース負債の満期分析は、注記「37.金融商品 (4)流動性リスク管理」に記載しております。
(3)延長オプション
当社グループの主に土地、建物にかかる賃貸借契約には、借手がリース期間を延長するオプションが付されております。
リースを延長するオプションについて、契約対象資産の収益性、近隣マーケットの環境変化及びオプションの行使条件等を総合的に勘案し、行使する必要があると判断した場合にはこれを行使することとしており、その行使が合理的に確実である場合にのみ、その対象期間はリース期間に含め、当該期間におけるリース料をリース負債の測定に含めております。
なお、リースを延長するオプションを行使して延長可能な期間及び当該延長可能期間におけるリース料は、通常、当初の契約期間及びリース料と同一又は近似しております。
リースを延長するオプションは、その行使の可能性を毎期見直しております。この見直しによる財務上の影響は、前連結会計年度、当連結会計年度において軽微であります。
(貸手)
当社グループは、従業員への福利厚生の一環として借上寮、借上社宅を提供しており、当該取引はサブリースに該当いたします。サブリースのリース期間とヘッドリースのリース期間は同一とみなしているため、ファイナンス・リースへ分類しております。
なお、リース投資未回収総額に重要性はありません。
16.のれん及び無形資産
(1)増減表
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減並びに帳簿価額は、以下のとおりであります。
①取得原価
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
|
ソフト ウェア |
特許権及び技術使用権 |
顧客価値 |
商標権 |
その他 |
合計 |
||
|
2022年4月1日残高 |
45,993 |
51,685 |
36,148 |
23,517 |
11,132 |
6,246 |
128,728 |
|
取得 |
- |
5,337 |
141 |
- |
1 |
35 |
5,514 |
|
企業結合による取得 |
1,301 |
- |
801 |
183 |
224 |
- |
1,208 |
|
売却又は処分 |
- |
△1,404 |
△3 |
- |
△16 |
△123 |
△1,546 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
在外営業活動体の換算差額 |
1,675 |
396 |
683 |
1,155 |
788 |
145 |
3,167 |
|
その他 |
△160 |
1,440 |
△9 |
△1 |
△1 |
21 |
1,450 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
取得 |
- |
9,421 |
393 |
- |
7 |
102 |
9,923 |
|
企業結合による取得 |
1,761 |
251 |
538 |
1,633 |
0 |
- |
2,422 |
|
売却又は処分 |
- |
△736 |
△2 |
- |
- |
△17 |
△755 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
△1,856 |
△6 |
- |
- |
△42 |
△1,904 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
3,325 |
668 |
1,313 |
2,145 |
1,500 |
185 |
5,811 |
|
その他 |
△1 |
817 |
1 |
- |
4 |
△36 |
786 |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
②償却累計額及び減損損失累計額
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
|
ソフト ウェア |
特許権及び 技術使用権 |
顧客価値 |
商標権 |
その他 |
合計 |
||
|
2022年4月1日残高 |
28,012 |
44,007 |
12,811 |
15,623 |
5,759 |
5,187 |
83,387 |
|
償却費 |
- |
2,789 |
2,152 |
708 |
431 |
161 |
6,241 |
|
減損損失 |
- |
- |
56 |
- |
- |
- |
56 |
|
売却又は処分 |
- |
△1,357 |
△1 |
- |
△13 |
△38 |
△1,409 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
企業結合による取得 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
在外営業活動体の換算差額 |
1,620 |
333 |
427 |
484 |
△9 |
78 |
1,313 |
|
その他 |
△161 |
△20 |
54 |
344 |
418 |
- |
796 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
償却費 |
- |
3,304 |
2,062 |
896 |
485 |
207 |
6,954 |
|
減損損失 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
売却又は処分 |
- |
△701 |
△1 |
- |
- |
△1 |
△703 |
|
売却目的で保有する資産への振替 |
- |
△1,199 |
△6 |
- |
- |
△15 |
△1,220 |
|
企業結合による取得 |
- |
161 |
- |
- |
- |
- |
161 |
|
在外営業活動体の換算差額 |
3,254 |
571 |
898 |
1,588 |
829 |
136 |
4,022 |
|
その他 |
- |
△35 |
△1 |
- |
0 |
1 |
△35 |
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
③帳簿価額
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
のれん |
無形資産 |
|||||
|
ソフト ウェア |
特許権及び技術使用権 |
顧客価値 |
商標権 |
その他 |
合計 |
||
|
2022年4月1日残高 |
17,981 |
7,678 |
23,337 |
7,894 |
5,373 |
1,059 |
45,341 |
|
2023年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
2024年3月31日残高 |
|
|
|
|
|
|
|
償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めております。
各連結会計年度において重要な自己創設無形資産はありません。
耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ1,053百万円及び1,192百万円です。
このうち、主なものはライフ&ヘルスケア・ソリューションセグメントに帰属するSDC TECHNOLOGIES,INC.の商標権です。これらは事業が継続する限り基本的に存続するため、耐用年数を確定できないと判断しております。
これらの資産に係る減損テストについては、注記「18.非金融資産の減損」に記載しております。
17.投資不動産
投資不動産の帳簿価額及び公正価値は以下のとおりであります。
(1)帳簿価額
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期首残高 |
21,546 |
21,713 |
|
取得 |
- |
- |
|
企業結合による取得 |
- |
- |
|
売却又は処分 |
- |
- |
|
その他 |
167 |
△46 |
|
期末残高 |
21,713 |
21,667 |
|
減価償却累計額 |
- |
- |
|
取得原価 |
21,713 |
21,667 |
(2)公正価値
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
公正価値 |
22,440 |
22,505 |
投資不動産の購入、建設、開発、修繕、維持及び改良のための契約上の債務はありません。
投資不動産の公正価値は、主として、独立の不動産鑑定士から提示された割引キャッシュ・フロー法による評価額又は類似資産の市場取引価格等に基づいております。当該公正価値のヒエラルキーは、重要な観察可能でないインプットを含むことからレベル3に分類しております。なお、公正価値のヒエラルキーについては、注記「37.金融商品 (7)金融商品の公正価値」に記載しております。
(3)投資不動産に関する損益
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
賃貸料収益 |
452 |
466 |
|
賃貸料収益を生み出した投資不動産から生じた直接営業費 |
△93 |
△96 |
18.非金融資産の減損
当社グループは、期末日ごとに非金融資産(棚卸資産、繰延税金資産、退職給付に係る資産及び売却目的で保有する資産を除く)の減損の兆候の有無について検討しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産又は当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。事業に供している資産については、会社、事業部もしくはそれに準じた単位で資産のグルーピングを実施しており、そのうち事業撤退等による処分の意思決定を行っている資産については個々の単位で把握しております。遊休及び休止資産については個々の単位で把握しております。
資産又は資産が属する資金生成単位の回収可能価額は、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のうちいずれか高い方の金額としております。
処分コスト控除後の公正価値及び使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いて算定しております。個々の資産について回収可能価額を見積ることができない場合には、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もっております。
処分コスト控除後の公正価値及び使用価値の算定においては、資産の耐用年数、将来キャッシュ・フロー割引率、成長率等について、一定の仮定を設定しております。
これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、関連する事業の市場環境、世界的な金利上昇、顧客の設備投資の動向など、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
前連結会計年度及び当連結会計年度における減損損失は、以下のとおりであります。減損損失は、連結損益計算書の「その他の営業費用」に含めております。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
有形固定資産 |
|
|
|
建物及び構築物 |
1,320 |
6,180 |
|
機械装置及び運搬具 |
5,495 |
15,771 |
|
工具器具及び備品 |
330 |
388 |
|
建設仮勘定 |
254 |
599 |
|
使用権資産 |
- |
1,218 |
|
のれん及び無形資産 |
56 |
- |
|
減損損失合計 |
7,455 |
24,156 |
減損損失を認識した主要な資産は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
前連結会計年度において個別に重要な減損損失はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
用途 |
場所 |
種類 |
報告セグメント |
減損損失 (百万円) |
|
製造設備 |
茨城県古河市 他 |
機械装置及び運搬具 等 |
ICTソリューション |
10,775 |
|
製造設備 |
シンガポール |
機械装置及び運搬具 等 |
ベーシック&グリーン・ マテリアルズ |
4,393 |
|
|
|
|
その他 |
8,988 |
|
|
|
|
合計 |
24,156 |
減損損失の内訳
・茨城県古河市 他 製造設備
三井化学東セロ株式会社(以下、「MCTI」といいます。)のパッケージソリューション事業(以下、「PS事業」といいます。)及びPS事業に関するMCTIの子会社に係る資産及び負債を売却目的保有に分類することに伴い、減損損失を計上しております。詳細は、「13.売却目的で保有する資産」に記載のとおりであります。
・シンガポール 製造設備
Prime Evolue Singapore Pte. Ltd.の事業用資産については、市場環境悪化により収益性が大幅に低下しており、投資の回収が見込めなくなったため、帳簿価額を回収可能価額まで減額いたしました。なお、回収可能価額は使用価値により測定し、将来キャッシュ・フローを13.8%(税引前の加重平均資本コスト)で割り引いて算定しております。
使用価値を算定する為の将来キャッシュ・フローは、経営者が作成した事業計画を基礎としておりますが、当該事業計画には今後の需要見込みに基づく販売数量及び販売価格といった経営者による主要な仮定を含んでおります。これらの仮定は、顧客から入手した情報及びポリエチレンの需給バランスや将来の市場見通し等を基に設定されており、厳しい事業環境が継続し得ることから、不確実性の影響を受ける可能性があります。
個別に重要でない減損損失の主な内訳は、事業における建物及び構築物、機械装置等の有形固定資産及び無形資産にかかるものであり、収益見込みの低下等に伴い回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから減損損失を計上しております。
資金生成単位(資金生成単位グループ)に配分されたのれんの帳簿価額は、以下のとおりであります。なお、耐用年数を確定できない無形資産の残高に重要性は無いため、残高の記載を省略しております。
(のれん)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
報告セグメント |
資金生成単位 (資金生成単位グループ) |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
ライフ&ヘルスケア・ ソリューション |
三井化学クロップ&ライフソリューション(株) |
16,782 |
16,782 |
|
- |
その他 |
2,556 |
4,387 |
|
|
合計 |
19,338 |
21,169 |
当連結会計年度において、各資金生成単位に配分されたのれんのうち、主要なものは三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社(以下、「MCCLS」といいます。)に係るものであり、以下のとおり減損テストを実施しております。
前連結会計年度においては、当該のれんは株式会社MMAG(以下、「MMAG」といいます。)に配分されておりました。当連結会計年度においては、MCCLSがMMAGを吸収合併したことに伴い、MCCLSに配分先を変更しております。
資金生成単位グループに配分されたのれん及び耐用年数を確定できない無形資産の回収可能価額は使用価値により測定しております。
使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映させて作成され、経営者によって承認された今後5年間の事業計画を基礎とした見積将来キャッシュ・フローの現在価値に事業計画を超える期間の継続価値を加えて算出しております。事業計画を超える期間の成長率は資金生成単位グループが属する国のインフレ率をもとに仮定し算出しております。
のれんの帳簿価額の一部又は全部が、複数の資金生成単位(単位グループ)にわたって配分されており、そのように各単位(単位グループ)に配分された金額が、企業全体ののれんの帳簿価額に比して重要ではない場合は、その他に集約しております。
回収可能価額の算定に利用している割引率(税引前の加重平均資本コスト)は、以下のとおりであります。
|
報告セグメント |
資金生成単位 (資金生成単位グループ) |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
ライフ&ヘルスケア・ ソリューション |
三井化学クロップ&ライフソリューション(株) |
9.1% |
11.9% |
MCCLSに係るのれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、回収可能価額は当該資金生成単位または資金生成単位グループの帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに使用した主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しております。
他の資金生成単位に係るのれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、減損テストに用いた成長率、割引率が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しております。
19.持分法で会計処理されている投資
(1)関連会社に対する投資
個別に重要でない持分法で会計処理されている関連会社に対する投資の帳簿価額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
投資の帳簿価額 |
48,039 |
51,614 |
持分法で会計処理されている関連会社の当期包括利益に対する持分取込額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
当期利益 |
5,926 |
6,445 |
|
その他の包括利益 |
△938 |
607 |
|
当期包括利益 |
4,988 |
7,052 |
(2)共同支配企業に対する投資
①重要な共同支配企業
当社グループにとって重要性のある共同支配企業は以下のとおりであります。
|
名称 |
主要な事業の内容 |
所在地 |
持分割合 |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|||
|
(2023年3月31日) |
(2024年3月31日) |
|||
|
錦湖三井化学株式会社 |
ポリウレタン材料の製造及び販売 |
韓国 |
50% |
50% |
|
上海中石化三井化工有限公司 |
フェノール類の製造及び販売 |
中国 |
50% |
50% |
錦湖三井化学株式会社及び上海中石化三井化工有限公司については、当社の連結財務諸表に対する重要性が高いため、要約財務諸表を開示しております。
なお、両社とも報告期間を統一することが実務上不可能であるため、報告期間が3ヶ月相違した財務諸表に持分法を適用しており、当注記においても3ヶ月相違した同社の要約財務諸表を開示しております。また、当該要約財務諸表は、当社グループの会計方針に基づき、両社の財務諸表に調整を加え、作成しております。
錦湖三井化学株式会社
錦湖三井化学株式会社の要約財務諸表と、投資の帳簿価額との調整表は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
流動資産 |
82,364 |
73,334 |
|
非流動資産 |
56,073 |
81,384 |
|
流動負債 |
32,415 |
36,194 |
|
非流動負債 |
3,570 |
2,166 |
|
資本合計 |
102,452 |
116,358 |
|
資本合計のうち当社グループ持分 |
51,226 |
58,179 |
|
当社グループにおける連結調整 |
△113 |
△113 |
|
投資の帳簿価額 |
51,113 |
58,066 |
|
上記に含まれる重要な項目: |
|
|
|
現金及び現金同等物 |
11,848 |
8,199 |
|
流動負債に含まれる金融負債 |
24,199 |
28,773 |
|
非流動負債に含まれる金融負債 |
1,436 |
1,433 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
売上収益 |
135,615 |
119,483 |
|
当期利益 |
16,988 |
14,664 |
|
その他の包括利益 |
7,678 |
4,604 |
|
当期包括利益 |
24,666 |
19,268 |
|
上記に含まれる重要な項目: |
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
△3,388 |
△3,180 |
|
受取利息 |
1,092 |
1,928 |
|
支払利息 |
△85 |
△175 |
|
法人所得税費用 |
△5,845 |
△902 |
|
当社グループが受け取った配当金 |
2,300 |
2,681 |
上海中石化三井化工有限公司
上海中石化三井化工有限公司の要約財務諸表は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
流動資産 |
31,360 |
21,192 |
|
非流動資産 |
17,492 |
15,776 |
|
流動負債 |
1,546 |
976 |
|
非流動負債 |
165 |
106 |
|
資本合計 |
47,141 |
35,886 |
|
投資の帳簿価額 |
23,570 |
17,943 |
|
上記に含まれる重要な項目: |
|
|
|
現金及び現金同等物 |
26,064 |
16,027 |
|
流動負債に含まれる金融負債 |
1,502 |
939 |
|
非流動負債に含まれる金融負債 |
165 |
106 |
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
売上収益 |
63,554 |
48,080 |
|
当期利益 |
2,357 |
△7,340 |
|
その他の包括利益 |
2,427 |
1,254 |
|
当期包括利益 |
4,784 |
△6,086 |
|
上記に含まれる重要な項目: |
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
△2,355 |
△2,425 |
|
受取利息 |
516 |
409 |
|
支払利息 |
△13 |
△10 |
|
法人所得税費用 |
△765 |
△32 |
|
当社グループが受け取った配当金 |
1,103 |
1,086 |
②個々に重要性のない共同支配企業
個々に重要性のない共同支配企業に対する投資の帳簿価額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
投資の帳簿価額 |
26,170 |
28,301 |
個々に重要性のない共同支配企業に対する投資の当期包括利益の持分取込額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
当期利益 |
6,095 |
2,195 |
|
その他の包括利益 |
690 |
938 |
|
当期包括利益 |
6,785 |
3,133 |
当社グループでは、各共同支配企業について、将来において経済的資源の流出をもたらすような未認識のコミットメントはありません。
20.営業債務
営業債務の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
支払手形 |
1,383 |
1,217 |
|
買掛金 |
159,814 |
175,822 |
|
契約負債 |
3,070 |
2,908 |
|
合計 |
164,267 |
179,947 |
営業債務は償却原価で測定する金融負債に分類しております。
21.社債及び借入金
社債及び借入金の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
平均利率 (%) |
|
短期借入金 |
184,120 |
146,627 |
3.47 |
|
コマーシャル・ペーパー |
140,000 |
143,000 |
0.14 |
|
1年内償還予定社債 |
296 |
5,000 |
0.26 |
|
1年内返済予定長期借入金 |
44,047 |
29,461 |
0.70 |
|
社債 |
130,000 |
151,000 |
0.42 |
|
長期借入金(注3) |
239,786 |
281,670 |
0.68 |
|
合計 |
738,249 |
756,758 |
- |
|
流動負債 |
368,463 |
324,088 |
- |
|
非流動負債 |
369,786 |
432,670 |
- |
|
合計 |
738,249 |
756,758 |
- |
(注)1.社債及び借入金は償却原価で測定する金融負債に分類しております。
2.平均利率については、当連結会計年度の期末残高に対する加重平均利率を記載しております。
3.長期借入金の返済期限は2025年~2035年です。
社債の契約条件は、以下のとおりであります。
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
会社名 |
銘柄 |
発行 年月日 |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
利率 (%) |
担保 |
償還期限 |
|
当社 |
第45回 無担保社債 |
2017年 7月24日 |
5,000 |
5,000 |
年0.26 |
なし |
2024年 7月24日 |
|
(5,000) |
|||||||
|
当社 |
第46回 無担保社債 |
2017年 7月24日 |
5,000 |
5,000 |
年0.37 |
なし |
2027年 7月23日 |
|
当社 |
第47回 無担保社債 |
2018年 6月19日 |
10,000 |
10,000 |
年0.26 |
なし |
2025年 6月19日 |
|
当社 |
第48回 無担保社債 |
2018年 6月19日 |
15,000 |
15,000 |
年0.39 |
なし |
2028年 6月19日 |
|
当社 |
第49回 無担保社債 |
2018年 6月19日 |
10,000 |
10,000 |
年0.9 |
なし |
2038年 6月19日 |
|
当社 |
第50回 無担保社債 |
2019年 12月5日 |
10,000 |
10,000 |
年0.27 |
なし |
2029年 12月5日 |
|
当社 |
第51回 無担保社債 |
2019年 12月5日 |
10,000 |
10,000 |
年0.68 |
なし |
2039年 12月5日 |
|
当社 |
第52回 無担保社債 |
2020年 12月2日 |
15,000 |
15,000 |
年0.13 |
なし |
2025年 12月2日 |
|
当社 |
第53回 無担保社債 |
2021年 6月16日 |
15,000 |
15,000 |
年0.09 |
なし |
2026年 6月16日 |
|
当社 |
第54回 無担保社債 |
2021年 12月3日 |
10,000 |
10,000 |
年0.28 |
なし |
2031年 12月3日 |
|
当社 |
第55回 無担保社債 |
2021年 12月3日 |
10,000 |
10,000 |
年0.68 |
なし |
2041年 12月3日 |
|
当社 |
第56回 無担保社債 |
2023年 3月1日 |
15,000 |
15,000 |
年0.30 |
なし |
2026年 2月27日 |
|
当社 |
第57回 無担保社債 |
2024年 3月1日 |
- |
10,000 |
年0.35 |
なし |
2027年 3月1日 |
|
当社 |
第58回 無担保社債 |
2024年 3月1日 |
- |
10,000 |
年0.66 |
なし |
2029年 3月1日 |
|
当社 |
第59回 無担保社債 |
2024年 3月1日 |
- |
6,000 |
年1.13 |
なし |
2034年 3月1日 |
|
(株)アーク |
第1回 無担保普通社債 |
2017年 3月30日 |
80 |
- |
年0.07 |
なし |
2024年 3月29日 |
|
(80) |
|||||||
|
(株)アーク |
第2回 無担保普通社債 |
2017年 3月30日 |
68 |
- |
年0.31 |
なし |
2024年 3月29日 |
|
(68) |
|||||||
|
(株)アーク |
第3回 無担保普通社債 |
2017年 3月30日 |
80 |
- |
年0.07 |
なし |
2024年 3月29日 |
|
(80) |
|||||||
|
(株)アーク |
第4回 無担保普通社債 |
2017年 3月30日 |
68 |
- |
年0.31 |
なし |
2024年 3月29日 |
|
(68) |
|||||||
|
合計 |
- |
- |
130,296 |
156,000 |
- |
- |
- |
|
(296) |
(5,000) |
||||||
(注) ( )内は1年以内償還予定額であります。
担保に供している資産及び担保付債務は以下のとおりであります。
担保に供している資産
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
有形固定資産 |
980 |
67 |
|
その他の金融資産 |
98 |
106 |
|
合計 |
1,078 |
173 |
担保付債務
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
社債及び借入金(流動) |
298 |
- |
|
その他の金融負債 |
27 |
22 |
|
社債及び借入金(非流動) |
- |
530 |
|
合計 |
325 |
552 |
22.その他の金融負債
その他の金融負債の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
|
未払金 |
101,738 |
96,548 |
|
その他 |
10,416 |
10,644 |
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
デリバティブ負債 |
165 |
635 |
|
リース負債 |
56,451 |
54,699 |
|
その他 |
1,337 |
1,397 |
|
合計 |
170,107 |
163,923 |
|
流動負債 |
112,933 |
109,774 |
|
非流動負債 |
57,174 |
54,149 |
|
合計 |
170,107 |
163,923 |
23.財務活動に係る負債の調整表
前連結会計年度及び当連結会計年度における財務活動から生じた負債の変動は以下のとおりであります。
①前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
2022年 4月1日残高 |
キャッシュ ・フロー |
非資金取引 |
2023年 3月31日残高 |
||
|
企業結合 |
新規リース |
外貨換算等 |
||||
|
社債(注) |
115,580 |
14,716 |
- |
- |
- |
130,296 |
|
コマーシャル・ペーパー |
120,000 |
20,000 |
- |
- |
- |
140,000 |
|
短期借入金 |
177,437 |
4,064 |
- |
- |
2,619 |
184,120 |
|
長期借入金(注) |
253,069 |
30,593 |
- |
- |
171 |
283,833 |
|
リース負債 |
48,973 |
△9,810 |
208 |
23,467 |
△6,387 |
56,451 |
|
合計 |
715,059 |
59,563 |
208 |
23,467 |
△3,597 |
794,700 |
②当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
2023年 4月1日残高 |
キャッシュ ・フロー |
非資金取引 |
2024年 3月31日残高 |
||
|
企業結合 |
新規リース |
外貨換算等 |
||||
|
社債(注) |
130,296 |
25,704 |
- |
- |
- |
156,000 |
|
コマーシャル・ペーパー |
140,000 |
3,000 |
- |
- |
- |
143,000 |
|
短期借入金 |
184,120 |
△41,678 |
- |
- |
4,185 |
146,627 |
|
長期借入金(注) |
283,833 |
26,642 |
- |
- |
656 |
311,131 |
|
リース負債 |
56,451 |
△8,961 |
455 |
8,689 |
△1,935 |
54,699 |
|
合計 |
794,700 |
4,707 |
455 |
8,689 |
2,906 |
811,457 |
(注) 1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。
24.従業員給付
当社及び主要な国内連結子会社は、確定給付型の退職給付制度として、規約型企業年金制度及び退職一時金制度を設けており、一部の海外連結子会社でも確定給付型の退職給付制度を設けております。また、当社及び一部の国内連結子会社は、確定拠出型の退職給付制度を設けております。
(1)確定給付制度
積立型の退職給付制度の制度資産については、退職給付信託を設定しております。
規約型企業年金制度における給付額は、主として職能等級等に基づくポイントの累計額によって計算されます。
確定給付企業年金法に基づき、当社には企業年金制度を運営する企業年金基金(以下、「基金」)への掛金の拠出等の義務が課されております。
積立金の運用については、当社の取締役会の決議を経た運用管理規定により定められている契約内容に基づき、運用受託機関が行っております。基金は運用に関する基本方針を作成するとともに、基本方針に整合した運用指針を作成し運用受託機関に交付すること等により、積立金の運用を安全かつ効率的に行う義務を果たしております。
当社は、将来にわたり基金が定める積立金の掛金の拠出義務を負っております。掛金の額は法令が認める範囲で定期的に見直されます。
上記の年金制度に加えて、従業員は、解雇以外の理由に基づく退職に際して、その時点における職能等級等に基づくポイント累計額及び勤続年数に基づく支給率等を基礎とする退職一時金の受給資格を有しております。会社都合又は死亡による退職の場合、給付額は自己都合による退職の場合の給付額を上回ります。
なお、従業員の退職等に際して割増退職金を支払う場合があります。
当社グループの主要な制度は、投資リスク、金利リスク、寿命リスク等の数理計算上のリスクに晒されております。
①連結財政状態計算書において認識している資産及び負債
確定給付制度について連結財政状態計算書に計上している資産及び負債の金額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
確定給付制度債務の現在価値 |
158,319 |
149,117 |
|
制度資産の公正価値 |
△199,113 |
△214,012 |
|
合計 |
△40,794 |
△64,895 |
|
連結財政状態計算書上の金額 |
|
|
|
退職給付に係る負債 |
20,242 |
17,882 |
|
退職給付に係る資産 |
△61,036 |
△82,777 |
|
確定給付負債(資産)の純額 |
△40,794 |
△64,895 |
②確定給付制度債務の現在価値
確定給付制度債務の現在価値の変動は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期首残高 |
168,895 |
158,319 |
|
当期勤務費用 |
5,165 |
5,173 |
|
利息費用 |
1,278 |
2,016 |
|
確定給付制度の再測定 |
|
|
|
人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
△172 |
7 |
|
財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異 |
△6,678 |
△1,532 |
|
実績修正により生じた数理計算上の差異 |
1,110 |
902 |
|
給付支払額 |
△11,727 |
△10,577 |
|
企業結合及び処分の影響額 |
△67 |
△6,443 |
|
その他 |
515 |
1,252 |
|
期末残高 |
158,319 |
149,117 |
当社及び主要な連結子会社の確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、前連結会計年度及び当連結会計年度ともに14年です。
確定給付制度債務及び勤務費用は、割引率や死亡率等の数理計算上の仮定に基づき算定しており、これらの仮定を設定するためには見積り及び判断が求められます。割引率については優良社債の利回りに基づいており、死亡率については厚生労働省告示の最新の死亡率を採用しております。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
確定給付制度債務の現在価値の算定に使用した重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
割引率 |
1.1% |
1.4% |
重要な数理計算上の仮定が変動した場合に確定給付制度債務の現在価値に与える影響は、以下のとおりであります。
なお、マイナスは確定給付制度債務の減少を、プラスは確定給付制度債務の増加を表しております。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
仮定 |
仮定の変動 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
割引率 |
0.5%の上昇 |
△6,717 |
△6,350 |
|
|
0.5%の低下 |
7,360 |
6,947 |
上記の分析は重要な数理計算上の仮定の1つが合理的な範囲で変動した場合における確定給付制度債務への影響を示しており、その他の全ての仮定が一定であることを前提に行っておりますが、実際には他の数理計算上の仮定の変化が影響する可能性があります。
③制度資産の公正価値
当社は、年金制度積立金の運用に関する基本方針を作成し、受給者に対する将来の年金給付に対応できる十分な制度資産を確保すべく、継続的にその準拠性及び適切性を監視しております。また、当社は、制度資産のリスクを考慮した上で、期待リターンを達成すべく、基準ポートフォリオを策定しております。制度資産は、基準ポートフォリオに基づき株式及び債券投資されます。当社は、この基準ポートフォリオを修正する必要があるかどうか判断するため、制度資産の長期的な期待収益と実際の運用収益との乖離幅を毎年検証しております。当社は、制度資産の期待リターンを達成するために必要に応じて基準ポートフォリオの見直しを行っております。
制度資産の公正価値の変動は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期首残高 |
210,788 |
199,113 |
|
利息収益 |
1,623 |
2,948 |
|
確定給付制度の再測定 |
|
|
|
制度資産に係る収益 |
△4,608 |
23,895 |
|
事業主拠出 |
1,341 |
530 |
|
給付額 |
△10,168 |
△9,163 |
|
その他 |
137 |
△3,311 |
|
期末残高 |
199,113 |
214,012 |
なお、当社グループは、翌連結会計年度に3,879百万円の掛金を拠出する予定です。
制度資産の種類別の公正価値は、以下のとおりであります。
(ⅰ)前連結会計年度(2023年3月31日)
|
前連結会計年度 |
|
|
(単位:百万円) |
|
|
活発な市場における 公表市場価格が あるもの |
活発な市場における 公表市場価格が ないもの |
合計 |
|
現金及び現金同等物 |
13,192 |
- |
13,192 |
|
資本性金融商品 |
|
|
|
|
国内株式 |
61,412 |
- |
61,412 |
|
外国株式 |
37,564 |
- |
37,564 |
|
負債性金融商品 |
|
|
|
|
国内債券 |
2,713 |
- |
2,713 |
|
外国債券 |
49,817 |
- |
49,817 |
|
その他(注) |
218 |
34,197 |
34,415 |
|
合計 |
164,916 |
34,197 |
199,113 |
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
|
当連結会計年度 |
|
|
(単位:百万円) |
|
|
活発な市場における 公表市場価格が あるもの |
活発な市場における 公表市場価格が ないもの |
合計 |
|
現金及び現金同等物 |
18,200 |
- |
18,200 |
|
資本性金融商品 |
|
|
|
|
国内株式 |
70,928 |
- |
70,928 |
|
外国株式 |
25,538 |
- |
25,538 |
|
負債性金融商品 |
|
|
|
|
国内債券 |
9,367 |
- |
9,367 |
|
外国債券 |
55,597 |
- |
55,597 |
|
その他(注) |
291 |
34,091 |
34,382 |
|
合計 |
179,921 |
34,091 |
214,012 |
(注) 主にファンドオブファンズ投資、株式ロング・ショート・ヘッジファンド投資が含まれております。
(2)確定拠出制度及び公的制度
確定拠出制度及び公的制度において費用として認識した金額は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
確定拠出制度における費用 |
1,114 |
1,095 |
|
公的制度における費用 |
169 |
182 |
(3)従業員給付費用
連結損益計算書上、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれる従業員給付費用(研究開発に従事する人員に係るものを除く)の合計は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ183,289百万円及び195,442百万円です。
25.引当金
前連結会計年度における引当金の増減内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
資産除去債務 |
環境対策引当金 |
その他 |
合計 |
|
2022年3月31日残高 |
3,641 |
638 |
3,246 |
7,525 |
|
期中増加額 |
782 |
7 |
3,201 |
3,990 |
|
期中減少額(目的使用) |
- |
△453 |
△1,567 |
△2,020 |
|
期中減少額(戻入) |
- |
- |
△192 |
△192 |
|
割引計算による期間利息費用 |
56 |
- |
- |
56 |
|
その他 |
△848 |
- |
△61 |
△909 |
|
2023年3月31日残高 |
3,631 |
192 |
4,627 |
8,450 |
|
流動負債 |
730 |
5 |
1,614 |
2,349 |
|
非流動負債 |
2,901 |
187 |
3,013 |
6,101 |
|
合計 |
3,631 |
192 |
4,627 |
8,450 |
当連結会計年度における引当金の増減内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
資産除去債務 |
環境対策引当金 |
その他 |
合計 |
|
2023年3月31日残高 |
3,631 |
192 |
4,627 |
8,450 |
|
期中増加額 |
216 |
4 |
1,340 |
1,560 |
|
期中減少額(目的使用) |
△677 |
△100 |
△1,194 |
△1,971 |
|
期中減少額(戻入) |
△238 |
- |
△101 |
△339 |
|
割引計算による期間利息費用 |
17 |
- |
- |
17 |
|
その他 |
276 |
- |
119 |
395 |
|
2024年3月31日残高 |
3,225 |
96 |
4,791 |
8,112 |
|
流動負債 |
9 |
- |
1,258 |
1,267 |
|
非流動負債 |
3,216 |
96 |
3,533 |
6,845 |
|
合計 |
3,225 |
96 |
4,791 |
8,112 |
資産除去債務
資産除去債務は、主に当社グループが海外で賃借している土地の上に所有している工場設備・事業所の原状回復義務に備えて、解体撤去費用を見積り引当計上したものになります。これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれておりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
環境対策引当金
環境対策引当金は、当社工場跡地で検出された土壌汚染対策に係る設備維持及び処理工事に係る総費用を見積り、引当計上したものになります。これらの費用は主に1年以上経過した後に支払われることが見込まれておりますが、将来の事業計画等により影響を受けます。
26.その他の負債
その他の負債の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
未払賞与 |
17,809 |
16,841 |
|
未払有給休暇 |
8,500 |
8,694 |
|
未払費用 |
8,099 |
8,904 |
|
未払消費税等 |
1,763 |
3,280 |
|
前受金 |
951 |
1,183 |
|
その他 |
3,885 |
3,953 |
|
合計 |
41,007 |
42,855 |
|
流動負債 |
40,016 |
42,103 |
|
非流動負債 |
991 |
752 |
|
合計 |
41,007 |
42,855 |
27.資本
(1)資本金及び自己株式
授権株式総数及び発行済株式数は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:株) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
発行可能株式総数 |
600,000,000 |
600,000,000 |
|
発行済株式数 |
|
|
|
期首残高 |
204,653,315 |
200,763,815 |
|
期中増減(注2) |
△3,889,500 |
80,000 |
|
期末残高 |
200,763,815 |
200,843,815 |
(注)1.当社が発行する株式はすべて無額面の普通株式であり、発行済株式は全額払込済みです。
2.前連結会計年度における期中増減は、取締役会決議に基づく有償第三者割当増資による増加110,500株及び、取締役会決議に基づく自己株式の消却による減少4,000,000株であります。当連結会計年度における期中増減は、取締役会決議に基づく有償第三者割当増資による増加80,000株であります。
自己株式の株式数の期中における増減は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:株) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期首 |
11,417,375 |
10,697,729 |
|
増加(注1) |
3,282,135 |
12,042 |
|
減少(注2) |
4,001,781 |
590 |
|
期末 |
10,697,729 |
10,709,181 |
(注)1.前連結会計年度における自己株式の株式数の増加は、単元未満株式の買取7,735株、取締役会決議に基づく取得3,274,400株であります。当連結会計年度における自己株式の株式数の増加は、単元未満株式の買取12,042株であります。
2.前連結会計年度における自己株式の株式数の減少は、単元未満株式の売渡し1,781株、取締役会決議に基づく自己株式の消却4,000,000株であります。当連結会計年度における自己株式の株式数の減少は、単元未満株式の売渡し590株であります。
(2)資本剰余金及び利益剰余金
資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額であり、資本準備金とその他の資本剰余金により構成されております。利益剰余金は、利益準備金とその他利益剰余金により構成されております。
日本の会社法では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。日本の会社法では、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金額の4分の1に達するまで、剰余金が配当により減少する金額の10分の1を資本準備金又は利益準備金として積立てることが要求されております。資本準備金及び利益準備金は、配当原資とすることはできませんが、株主総会の決議を経て資本剰余金、その他の剰余金又は資本金に振替えることが可能です。
また、取得した自己株式については、分配可能額の計算に含めることが制限されております。取得した自己株式に関して、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ32,704百万円及び32,751百万円を分配可能額の計算に含めることが制限されております。
(3)その他の資本の構成要素
その他の資本の構成要素は、以下のとおりであります。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の評価差額であります。
(確定給付制度の再測定)
確定給付制度の再測定は、期首時点の数理計算上の仮定と実際の結果との差異による影響額及び数理計算上の仮定の変更による影響額です。これについては、発生時にその他の包括利益で認識し、その他の資本の構成要素から利益剰余金に直ちに振り替えております。
(在外営業活動体の換算差額)
外貨建てで作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額であります。
(キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動の有効部分)
キャッシュ・フロー・ヘッジに係るヘッジ手段の公正価値の変動から生じた利得又は損失のうち、ヘッジ有効部分の累計額です。
その他の包括利益の各項目の内訳とそれらに係る税効果額(非支配持分を含む)は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当期発生額 |
組替調整額 |
税効果前 |
税効果 |
税効果後 |
|
純損益に振り替えられることのない項目 |
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
5,972 |
- |
5,972 |
△1,786 |
4,186 |
|
確定給付制度の再測定 |
1,242 |
- |
1,242 |
△341 |
901 |
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
14 |
- |
14 |
- |
14 |
|
純損益に振り替えられることのない項目合計 |
7,228 |
- |
7,228 |
△2,127 |
5,101 |
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目 |
|
|
|
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
23,052 |
△5,173 |
17,879 |
- |
17,879 |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動の有効部分 |
558 |
△308 |
250 |
△90 |
160 |
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
4,790 |
- |
4,790 |
- |
4,790 |
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 |
28,400 |
△5,481 |
22,919 |
△90 |
22,829 |
|
合計 |
35,628 |
△5,481 |
30,147 |
△2,217 |
27,930 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
当期発生額 |
組替調整額 |
税効果前 |
税効果 |
税効果後 |
|
純損益に振り替えられることのない項目 |
|
|
|
|
|
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
6,232 |
- |
6,232 |
△1,033 |
5,199 |
|
確定給付制度の再測定 |
25,040 |
- |
25,040 |
△7,619 |
17,421 |
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
500 |
- |
500 |
- |
500 |
|
純損益に振り替えられることのない項目合計 |
31,772 |
- |
31,772 |
△8,652 |
23,120 |
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目 |
|
|
|
|
|
|
在外営業活動体の換算差額 |
33,098 |
45 |
33,143 |
△2,651 |
30,492 |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の純変動の有効部分 |
△91 |
205 |
114 |
△44 |
70 |
|
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分 |
3,974 |
- |
3,974 |
- |
3,974 |
|
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 |
36,981 |
250 |
37,231 |
△2,695 |
34,536 |
|
合計 |
68,753 |
250 |
69,003 |
△11,347 |
57,656 |
28.配当
①前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(ⅰ)配当金の支払額
配当金の支払額は、以下のとおりであります。
|
(決議) |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
配当の原資 |
1株当たり 配当額(円) |
基準日 |
効力発生日 |
|
2022年6月24日 定時株主総会 |
普通株式 |
12,560 |
利益剰余金 |
65.00 |
2022年3月31日 |
2022年6月27日 |
|
2022年11月8日 取締役会 |
普通株式 |
11,601 |
利益剰余金 |
60.00 |
2022年9月30日 |
2022年12月2日 |
(ⅱ)基準日が当期に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌期となるもの
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは以下のとおりであります。
|
(決議) |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
配当の原資 |
1株当たり 配当額(円) |
基準日 |
効力発生日 |
|
2023年6月27日 定時株主総会 |
普通株式 |
11,404 |
利益剰余金 |
60.00 |
2023年3月31日 |
2023年6月28日 |
②当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(ⅰ)配当金の支払額
配当金の支払額は、以下のとおりであります。
|
(決議) |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
配当の原資 |
1株当たり 配当額(円) |
基準日 |
効力発生日 |
|
2023年6月27日 定時株主総会 |
普通株式 |
11,404 |
利益剰余金 |
60.00 |
2023年3月31日 |
2023年6月28日 |
|
2023年11月8日 取締役会 |
普通株式 |
13,310 |
利益剰余金 |
70.00 |
2023年9月30日 |
2023年12月4日 |
(ⅱ)基準日が当期に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌期となるもの
基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは以下のとおりであります。
|
(決議) |
株式の種類 |
配当金の総額 (百万円) |
配当の原資 |
1株当たり 配当額(円) |
基準日 |
効力発生日 |
|
2024年6月25日 定時株主総会 |
普通株式 |
13,309 |
利益剰余金 |
70.00 |
2024年3月31日 |
2024年6月26日 |
29.売上収益
(1)収益の分解
当社グループは、ライフ&ヘルスケア・ソリューション事業、モビリティソリューション事業、ICTソリューション事業、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業及びその他事業を基本にして組織が構成されており、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績の評価をするために、定期的に検討を行う対象としていることから、これらの事業で計上する収益を売上収益として表示しております。また、当社グループは、顧客との契約から生じる収益を顧客との契約に基づき、製品・商品の販売、ライセンス収入及びその他に分解しています。
これらの分解した売上収益と各報告セグメントの売上収益との関連は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
ライフ& ヘルスケア・ ソリュー ション |
モビリティ ソリュー ション |
ICT ソリュー ション |
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
報告セグ メント計 |
その他 |
合計 |
|
製品・商品の販売 |
257,194 |
521,169 |
235,657 |
847,587 |
1,861,607 |
12,132 |
1,873,739 |
|
ライセンス収入 |
1,032 |
405 |
24 |
1,389 |
2,850 |
- |
2,850 |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
2,958 |
2,958 |
|
合計 |
258,226 |
521,574 |
235,681 |
848,976 |
1,864,457 |
15,090 |
1,879,547 |
(注)1.グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しております。
2.当社グループの売上収益はほとんどが顧客との契約から認識した収益であり、その他の源泉から認識した収益に重要性はありません。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
ライフ& ヘルスケア・ ソリュー ション |
モビリティ ソリュー ション |
ICT ソリュー ション |
ベーシック& グリーン・ マテリアルズ |
報告セグ メント計 |
その他 |
合計 |
|
製品・商品の販売 |
270,190 |
543,587 |
237,478 |
680,050 |
1,731,305 |
11,711 |
1,743,016 |
|
ライセンス収入 |
1,512 |
391 |
19 |
1,731 |
3,653 |
- |
3,653 |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
- |
3,074 |
3,074 |
|
合計 |
271,702 |
543,978 |
237,497 |
681,781 |
1,734,958 |
14,785 |
1,749,743 |
(注)1.グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しております。
2.当社グループの売上収益はほとんどが顧客との契約から認識した収益であり、その他の源泉から認識した収益に重要性はありません。
当社グループは、ライフ&ヘルスケア・ソリューション、モビリティソリューション、ICTソリューション及びベーシック&グリーン・マテリアルズの製品の製造販売を主な事業内容とし、さらに、各事業に関連するサービス等の事業活動を展開しております。これらのビジネスから生じる収益は顧客との契約で明確にされている対価に基づき測定し、第三者のために回収する金額を除いております。変動対価を含む売上収益の金額については、変動対価に関する不確実性がその後に解消される際に、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ、取引価格に含めております。
製品の製造・販売に係る収益は、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断していることから、製品の引渡時点で認識しております。また、取引の対価は履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでいません。
ライセンス収入のうち、特許ライセンス契約については、譲渡又は提供契約の効力発生時点で収益を計上しております。また、知的財産のライセンスと交換に約束した売上高ベースのロイヤリティについては、以下のうち、いずれか遅い方が発生する時点で収益を認識しております。
・その後の売上又は使用が発生する。
・売上高ベース又は使用量ベースのロイヤリティの一部又は全部が配分されている履行義務が充足(又は部分的に充足)されている。
(2)契約残高
顧客との契約から生じた債権、契約負債に関する情報は以下のとおりであります。
連結財政状態計算書において、顧客との契約から生じた債権は、「営業債権」に含まれており、契約負債は、「営業債務」及び「その他の非流動負債」に含まれております。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度期首 (2022年4月1日) |
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
顧客との契約から生じた債権 |
370,426 |
352,181 |
365,896 |
|
契約負債 |
1,812 |
3,070 |
2,908 |
契約負債は主に、顧客から受け取った前受対価に関連するものです。
前連結会計年度及び当連結会計年度において認識した収益のうち、期首時点の契約負債残高に含まれていた金額は、それぞれ1,422百万円、2,305百万円です。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、契約資産はありません。
(3)残存履行義務に配分する取引価格
当社においては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を適用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しております。
(4)顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
前連結会計年度および当連結会計年度において、顧客との契約の獲得又は履行のために発生したコストはありません。
30.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
人件費 |
|
|
|
研究開発費 |
|
|
|
運送保管料 |
|
|
|
減価償却費及び償却費 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
合計 |
|
|
31.株式に基づく報酬
(1)譲渡制限付株式報酬制度の概要
当社は、取締役(社外取締役を除く。)、執行役員及び常務理事(以下「対象取締役等」といいます。)に当社の企業価値の持続的な向上のためのインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、対象取締役等を対象とする譲渡制限付株式報酬制度(以下「本制度」といいます。)を導入しており、持分決済型として会計処理しております。本制度で付与される株式には、付与日から、当社の役職員の地位のうち、取締役会が予め定める地位である取締役、監査役、執行役員、常務理事、理事、参与、顧問、相談役又は使用人その他これに準ずる地位(譲渡制限地位)を退任又は退職する時までを譲渡制限期間として設定しております。
(2)譲渡制限付株式報酬制度に基づき期中に付与された当社株式の株式数と加重平均公正価値
期中に付与された当社株式の株式数と1株当たり加重平均公正価値は以下のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
|
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
|
期中に付与された株式数 |
110,500 |
株 |
80,000 |
株 |
|
1株当たり加重平均公正価値 |
2,850 |
円 |
4,164 |
円 |
株式報酬の公正価値は、付与日における株価を参照した上で測定しております。
(3)株式に基づく報酬に係る費用
譲渡制限付株式報酬制度により認識した費用の総額は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
|
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
持分決済型 |
316 |
332 |
上記は、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に計上しております。
32.研究開発費
前連結会計年度及び当連結会計年度において、費用として認識された研究開発費は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
研究開発費 |
42,954 |
44,695 |
33.その他の営業収益及びその他の営業費用
その他の営業収益及びその他の営業費用の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
固定資産売却益 |
|
|
|
受取保険金 |
|
|
|
受取賃貸料 |
|
|
|
関係会社株式売却益(注1) |
|
|
|
負ののれん発生益 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
その他の営業収益計 |
|
|
|
固定資産除売却損 |
|
|
|
減損損失(注2) |
|
|
|
関連事業損失 |
|
|
|
災害損失 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
その他の営業費用計 |
|
|
(注)1.前連結会計年度において、当社の連結子会社であったMitsui Phenols Singapore Pte. Ltd.の全株式をINEOS
Holdings Limitedに譲渡したことにより、関係会社株式売却益23,244百万円を計上しております。
2.当第1四半期連結会計期間において、当社の連結子会社である三井化学東セロ株式会社(以下、「MCTI」とい
います。)のパッケージソリューション事業(以下、「PS事業」といいます。)及びPS事業に関するMCTIの子
会社に係る資産及び負債を売却目的保有に分類することに伴い、減損損失を計上しております。詳細は「13.
売却目的で保有する資産」、「18.非金融資産の減損」に記載のとおりであります。
34.金融収益及び金融費用
(1)金融収益
金融収益の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
受取配当金 |
|
|
|
受取利息 |
|
|
|
為替差益 |
|
|
|
その他 |
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|
合計 |
|
|
(2)金融費用
金融費用の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
支払利息 |
|
|
|
償却原価で測定する金融負債 |
|
|
|
リース負債 |
|
|
|
貸倒引当金繰入 |
|
|
|
その他 |
|
|
|
合計 |
|
|
35.法人所得税
(1)繰延税金
①繰延税金資産及び繰延税金負債の主な内訳及び増減内容
繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別内訳及び増減は、以下のとおりであります。
(ⅰ)前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
2022年 4月1日 |
純損益を 通じて認識 |
その他の 包括利益に おいて認識 |
その他 (注) |
2023年 3月31日 |
|
繰延税金資産 |
|
|
|
|
|
|
未払賞与 |
5,188 |
△14 |
- |
1 |
5,175 |
|
退職給付に係る負債 |
11,578 |
△452 |
△327 |
920 |
11,719 |
|
繰越欠損金 |
2,091 |
△1,240 |
- |
29 |
880 |
|
減価償却超過額 |
6,563 |
△773 |
- |
1,025 |
6,815 |
|
棚卸資産 |
1,452 |
635 |
- |
66 |
2,153 |
|
資産調整勘定 |
5,698 |
1,759 |
- |
- |
7,457 |
|
リース負債 |
9,244 |
3,389 |
- |
219 |
12,852 |
|
その他 |
19,475 |
801 |
△99 |
△1,905 |
18,272 |
|
繰延税金資産合計 |
61,289 |
4,105 |
△426 |
355 |
65,323 |
|
繰延税金負債 |
|
|
|
|
|
|
退職給付に係る資産 |
21,224 |
△343 |
△159 |
- |
20,722 |
|
退職給付信託設定益 |
8,126 |
- |
△686 |
- |
7,440 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
5,752 |
- |
1,926 |
- |
7,678 |
|
子会社及び関連会社等の留保利益 |
7,744 |
2,084 |
- |
- |
9,828 |
|
有形固定資産 |
8,336 |
△820 |
- |
228 |
7,744 |
|
評価差額 |
10,709 |
△651 |
- |
207 |
10,265 |
|
使用権資産 |
9,011 |
3,820 |
- |
291 |
13,122 |
|
その他 |
9,941 |
2,193 |
2,062 |
△780 |
13,416 |
|
繰延税金負債合計 |
80,843 |
6,283 |
3,143 |
△54 |
90,215 |
(ⅱ)当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
2023年 4月1日 |
純損益を 通じて認識 |
その他の 包括利益に おいて認識 |
その他 (注) |
2024年 3月31日 |
|
繰延税金資産 |
|
|
|
|
|
|
未払賞与 |
5,175 |
△63 |
- |
139 |
5,251 |
|
退職給付に係る負債 |
11,719 |
△949 |
△1 |
143 |
10,912 |
|
繰越欠損金 |
880 |
908 |
- |
63 |
1,851 |
|
減価償却超過額 |
6,815 |
△833 |
- |
333 |
6,315 |
|
棚卸資産 |
2,153 |
△254 |
- |
15 |
1,914 |
|
資産調整勘定 |
7,457 |
△1,530 |
- |
△198 |
5,729 |
|
リース負債 |
12,852 |
△2,017 |
- |
187 |
11,022 |
|
その他 |
18,272 |
3,621 |
△45 |
△754 |
21,094 |
|
繰延税金資産合計 |
65,323 |
△1,117 |
△46 |
△72 |
64,088 |
|
繰延税金負債 |
|
|
|
|
|
|
退職給付に係る資産 |
20,722 |
△241 |
7,655 |
14 |
28,150 |
|
退職給付信託設定益 |
7,440 |
- |
△552 |
- |
6,888 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
7,678 |
- |
1,787 |
11 |
9,476 |
|
子会社及び関連会社等の留保利益 |
9,828 |
967 |
2,651 |
- |
13,446 |
|
有形固定資産 |
7,744 |
△22 |
- |
345 |
8,067 |
|
評価差額 |
10,265 |
△789 |
- |
267 |
9,743 |
|
使用権資産 |
13,122 |
△205 |
- |
189 |
13,106 |
|
その他 |
13,416 |
△2,599 |
1,531 |
△39 |
12,309 |
|
繰延税金負債合計 |
90,215 |
△2,889 |
13,072 |
787 |
101,185 |
(注)1 その他には在外営業活動体の換算差額が含まれております。
2 当連結会計年度より「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を適用しており、比較情報については遡及適用後の金額となっております。
当社グループは繰延税金資産の認識において、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を利用できる課税所得が生ずる可能性が高い範囲内で計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は、当社を通算親法人とした通算グループにおける収益力に基づく課税所得の十分性、タックス・プランニングの存在、将来加算一時差異の十分性に基づいて判断しております。収益力に基づく将来の課税所得の見積りは、翌連結会計年度の事業計画を基礎としておりますが、その中にはグループ・グローバル経営の基盤強化に向けた資源投入による成長・拡大を含んでおります。当該事業計画には、売上収益に係る計画販売数量に関して、経営者による主要な仮定を含んでおります。
当社グループの事業内容は広範多岐にわたっており、中国経済の停滞など不確実な経済条件の変動の影響を受ける可能性があり、計画販売数量の変動により将来の課税所得が当初の見積りと異なる結果となった場合に、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの繰延税金資産の主要な残高は当社を通算親法人とした通算グループに係るものであり、その多くが当社において計上したものであります。
当社グループは、IAS第12号で定められる例外措置を適用し、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び繰延税金負債について認識及び開示を行っておりません。
損失を計上しており、かつ繰延税金資産の回収可能性が将来の課税所得の有無に依存している一部の子会社について、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金資産をそれぞれ5,542百万円及び5,190百万円認識しております。これらの会社が繰延税金資産の認識にあたって使用した将来の課税所得は、経営者が承認した事業計画のもとで想定されたものであり、過去の計画と実績の推移からその実現可能性は高いことから、繰延税金資産の回収可能性に問題はないと判断しております。
②繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の金額並びに繰越期限は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
税務上の繰越欠損金 |
22,497 |
64,170 |
|
(内、繰越期限) |
|
|
|
1年以内 |
6,740 |
1,880 |
|
1年超5年以内 |
1,513 |
9,853 |
|
5年超 |
14,244 |
52,437 |
|
将来減算一時差異 |
157,125 |
202,123 |
|
合計 |
179,622 |
266,293 |
当社グループは、日本国内においてグループ通算制度を適用しております。
上記「繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金」には、国内グループ通算制度の適用外である、地方税(住民税及び事業税)に係る繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び将来減算一時差異の金額が含まれております。
③繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に関する将来加算一時差異
繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に関する将来加算一時差異の総額は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ17,616百万円及び29,870百万円です。当社グループが一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予見可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には、繰延税金負債を認識していません。
(2)法人所得税費用
①法人所得税費用の内訳
法人所得税の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
当期税金費用 |
23,081 |
20,965 |
|
過去の事業年度の修正 |
2,312 |
363 |
|
繰延税金費用 |
|
|
|
一時差異等の発生及び解消 |
1,857 |
△5,493 |
|
繰延税金資産の修正及び取崩 |
△110 |
3,721 |
|
繰延税金費用 計 |
1,747 |
△1,772 |
|
法人所得税費用合計 |
27,140 |
19,556 |
②適用税率の調整
当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は前連結会計年度及び当連結会計年度ともに30.6%です。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
法定実効税率と平均実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:%) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
法定実効税率 |
30.6 |
30.6 |
|
交際費等永久に損金に算入されない項目 |
1.9 |
1.5 |
|
受取配当金等永久に益金に算入されない項目 |
0.6 |
1.6 |
|
海外連結子会社の税率差異 |
△5.8 |
△7.4 |
|
未認識の繰延税金資産の変動 |
1.6 |
10.1 |
|
持分法による投資損益 |
△5.7 |
△5.1 |
|
試験研究費等税額控除 |
△4.6 |
△2.4 |
|
過年度法人税計上額との調整 |
2.0 |
0.3 |
|
その他 |
2.5 |
△2.5 |
|
平均実際負担税率 |
23.1 |
26.7 |
(3)第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響
当社グループは、グローバル・ミニマム課税制度を制定した法域において事業を展開しております。
当社が所在する日本において、グローバル・ミニマム課税制度を導入する「所得税法等の一部を改正する法律」(2023年法律第3号)が2023年3月28日に成立しました。
当社グループにおいてグローバル・ミニマム課税制度は、2024年4月1日に開始する連結会計年度から適用されるため、当連結会計年度の法人所得税への影響はありません。
また、当社グループは、2024年3月31日までの連結財務諸表作成の一環で決定された利益及び税金費用を基礎として、法令の適用にあたり要求される一定の調整を考慮して、グローバル・ミニマム課税制度が適用された場合の影響を評価しております。
この評価の結果、当社グループが事業を展開する一部の法域において追加の法人所得税が発生する可能性があるものの、ほとんどの法域において追加の法人所得税の発生が見込まれないため、当社グループに与える影響は軽微であると想定しております。
36.1株当たり情報
基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
親会社の普通株主に帰属する当期利益 |
82,936百万円 |
49,999百万円 |
|
期中平均普通株式数 |
192,349,712株 |
190,120,582株 |
|
基本的1株当たり当期利益 |
431円17銭 |
262円99銭 |
(注) 希薄化後1株当たり当期利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
37.金融商品
(1)資本管理
当社は、事業の成長・拡大による企業価値の向上を最重点課題として認識するとともに、株主の皆様への利益還元を経営上の重要課題と位置付けております。
そのために、当社は資本管理において、財務健全性の確保及び事業活動における資本効率の最適化を基本方針として、コア営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益、ROIC(投下資本利益率)、Net D/E及びROE(親会社所有者帰属持分利益率)を重要な指標として用いております。
当連結会計年度における当該指標は、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
なお、当社が適用を受ける重要な資本規制はありません。
(2)財務上のリスク管理方針
当社は、事業活動を遂行する過程において、様々な財務上のリスク(信用リスク、流動性リスク、市場リスク)にさらされており、これらのリスクを回避又は低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っております。
また、デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針であります。当社のデリバティブ取引については、担当役員の承認を得て行っており、取引の実行・管理は財務部門で行っております。取引の結果は、財務部門が半年毎に経営会議に報告しております。連結子会社についても、各社のデリバティブ取引の管理基準等に基づき、取引の実行及び管理を行っております。
(3)信用リスク管理
営業債権である受取手形及び売掛金、営業債権以外の債権は、顧客の信用リスクに晒されております。また、海外で事業を行うにあたり生じる外貨建ての営業債権は、為替の変動リスクに晒されておりますが、同じ外貨建ての買掛金の残高の範囲内にあるものを除いた額の一部について先物為替予約等を利用してヘッジしております。
当社は与信管理規則に従い、営業債権について、取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高管理するとともに、財務状況等の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。連結子会社についても、当社の与信管理規則に準じて、同様の管理を行っております。
デリバティブ取引については、当社及び連結子会社は信用度の高い金融機関と取引しているため、取引先の不履行から生じる信用リスクはほとんどないと判断しております。
連結会計年度末における信用リスクに対する最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書における金融資産の貸倒引当金控除後の帳簿価額です。債務保証の信用リスクにかかる最大エクスポージャーは、注記「41.偶発負債」に記載の保証債務等の金額です。
これらの信用リスクに係るエクスポージャーに関し、一部の営業債権等に対する担保として主に預り保証金を保有しております。なお、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。
貸倒引当金の金額は、以下のように算定しております。
・営業債権
過去の貸倒実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を帳簿価額に乗じて算定しております。ただし、信用減損金融資産に該当する場合には、取引相手先の財務状況に将来の経済状況の予測等を加味した上で個別に算定しております。
・営業債権以外の債権
信用リスクが著しく増加していると判定されていない資産については、同種の資産の過去の貸倒実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を帳簿価額に乗じて算定しております。
信用リスクが当初認識時点から著しく増加していると判定された金融資産及び信用減損金融資産は、12ヶ月または全期間の予想信用損失を見積もっております。予想信用損失の見積りは、債務不履行の可能性、信用状況回復の時期、発生損失額に関する将来の予測や、割引率等、多くの仮定、見積りのもとに実施されており、実際の損失が予想信用損失より過大又は過少になる可能性を、当社グループの経営者が判断しております。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、償却原価で測定する金融資産の減損損失の金額が著しく異なり、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
金融資産に係る貸倒引当金は、連結財政状態計算書上、「営業債権」及び「その他の金融資産」に含まれております。
貸倒引当金の増減は以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
営業債権 |
営業債権以外の債権 |
合計 |
||
|
常に全期間の 予想信用損失 を計上する 金融資産 |
12ヵ月の予想 信用損失を 計上する 金融資産 |
信用リスクが 著しく増大 した金融資産 |
信用減損 金融資産 |
||
|
期首 |
1,261 |
3 |
469 |
12,395 |
14,128 |
|
期中増加 |
327 |
0 |
37 |
7,888 |
8,252 |
|
期中減少額(目的使用) |
△167 |
- |
- |
△460 |
△627 |
|
期中減少額(戻入) |
△284 |
△0 |
- |
△88 |
△372 |
|
その他 |
52 |
△2 |
△1 |
3 |
52 |
|
期末残高 |
1,189 |
1 |
505 |
19,738 |
21,433 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
営業債権 |
営業債権以外の債権 |
合計 |
||
|
常に全期間の 予想信用損失 を計上する 金融資産 |
12ヵ月の予想 信用損失を 計上する 金融資産 |
信用リスクが 著しく増大 した金融資産 |
信用減損 金融資産 |
||
|
期首 |
1,189 |
1 |
505 |
19,738 |
21,433 |
|
期中増加 |
410 |
0 |
64 |
5,236 |
5,710 |
|
期中減少額(目的使用) |
△155 |
- |
- |
△7 |
△162 |
|
期中減少額(戻入) |
△286 |
△0 |
- |
△98 |
△384 |
|
その他 |
△34 |
- |
- |
- |
△34 |
|
期末残高 |
1,124 |
1 |
569 |
24,869 |
26,563 |
当連結会計年度における貸倒引当金の増加は、主に信用減損が生じた金融資産に対するものです。
(4)流動性リスク管理
流動性リスクは、当社グループが期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクであります。当社は、資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、各部署の入出金予定に基づき財務部門が適時に資金繰計画を作成・更新すると共に、コミットメント・ライン、当座貸越枠等の代替調達手段を備えることで流動性リスクを管理しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な金融負債(デリバティブ金融商品を含む)の期日別の残高は、以下のとおりであります。
①前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
帳簿価額 |
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
|
非デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
営業債務 |
164,267 |
164,267 |
164,267 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
短期借入金 |
184,120 |
184,120 |
184,120 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
コマーシャル・ペーパー |
140,000 |
140,000 |
140,000 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
283,833 |
290,699 |
45,439 |
30,891 |
5,765 |
27,487 |
33,539 |
147,578 |
|
社債 |
130,296 |
152,901 |
771 |
5,475 |
40,372 |
15,358 |
5,340 |
85,585 |
|
リース負債 |
56,451 |
58,996 |
8,443 |
7,955 |
7,046 |
6,440 |
6,285 |
22,827 |
|
その他 |
113,316 |
113,316 |
105,285 |
821 |
33 |
123 |
46 |
7,008 |
|
デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
通貨関連 |
7 |
7 |
7 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
金利関連 |
158 |
158 |
78 |
80 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
1,072,448 |
1,104,464 |
648,410 |
45,222 |
53,216 |
49,408 |
45,210 |
262,998 |
②当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
帳簿価額 |
契約上の キャッシュ ・フロー |
1年以内 |
1年超 2年以内 |
2年超 3年以内 |
3年超 4年以内 |
4年超 5年以内 |
5年超 |
|
非デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
営業債務 |
179,947 |
179,947 |
179,947 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
短期借入金 |
146,627 |
146,627 |
146,627 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
コマーシャル・ペーパー |
143,000 |
143,000 |
143,000 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
311,131 |
322,359 |
31,589 |
11,098 |
29,843 |
34,961 |
29,522 |
185,346 |
|
社債 |
156,000 |
160,345 |
5,638 |
40,586 |
25,534 |
5,483 |
25,444 |
57,660 |
|
リース負債 |
54,699 |
60,232 |
9,509 |
8,488 |
7,649 |
7,211 |
6,930 |
20,445 |
|
その他 |
108,287 |
108,262 |
101,752 |
619 |
54 |
8 |
2 |
5,827 |
|
デリバティブ金融負債 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
通貨関連 |
618 |
618 |
5 |
175 |
175 |
175 |
88 |
- |
|
金利関連 |
17 |
17 |
17 |
- |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
1,100,326 |
1,121,407 |
618,084 |
60,966 |
63,255 |
47,838 |
61,986 |
269,278 |
なお、金融保証契約については、上記に含まれておりません。金融保証契約は、その履行請求に基づき支払い義務が発生します。金融保証契約は、「注記41.偶発負債」に記載しております。
(5)市場リスク管理
①為替リスク
当社グループのグローバルな事業展開から生じる外貨建ての債権債務は、為替の変動リスクに晒されております。当社グループは、外貨建ての営業債権債務及び借入金について、通貨別に把握された為替の変動リスクに対して、その一部については先物為替予約及び通貨スワップ取引を利用してヘッジしております。
為替変動リスクの感応度分析
当社グループが各連結会計年度末に保有する外貨建金融商品において、期末日における為替レートが、米ドル、ユーロ及び人民元に対してそれぞれ1%円高になった場合に、連結損益計算書の税引前利益に与える影響額は、以下のとおりであります。
本分析は、機能通貨建ての金融商品及び在外営業活動体の資産及び負債、収益及び費用を円貨に換算する際の影響は含んでおりません。また、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としております。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
米ドル |
△609 |
△711 |
|
ユーロ |
△4 |
△26 |
|
人民元 |
△10 |
△15 |
②金利リスク
当社グループの借入金は、主に設備投資に係る資金調達を目的としたものであり、このうち一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されております。当社グループは、借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、金利スワップ取引を利用してヘッジしております。
金利変動リスクの感応度分析
当社グループが各連結会計年度末に保有する金融商品において、金利が100ベーシス・ポイント上昇した場合に、連結損益計算書の税引前利益に与える影響額は、以下のとおりであります。
本分析は、金利変動の影響を受ける金融商品を対象としており、その他の変動要因(残高、為替レート等)は一定であることを前提としております。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
税引前利益 |
△1,569 |
△1,208 |
③市場価格の変動リスク
当社グループの保有する有価証券及び投資有価証券は、主に業務上の関係を有する企業の株式であり、市場価格の変動リスクに晒されております。有価証券及び投資有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況を把握し、また満期保有目的の債券以外のものについては、市況や取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。連結子会社についても、当社と同様の管理を行っております。
(6)デリバティブ及びヘッジ会計
当連結会計年度において、ヘッジ手段から生じるキャッシュ・フローの発生が見込まれる期間及びそれらが純損益に影響を与えることになると見込まれる期間は為替リスクについては当連結会計年度末から最長で1年であり、金利リスクについては当連結会計年度末から最長で3年であります。
為替予約取引及び通貨スワップ取引の主な予約レート、並びに金利スワップ取引等の主な支払利率は、以下のとおりであります。
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
為替リスク |
|
|
|
為替予約取引 |
|
|
|
米ドル |
131円-133円 |
147円 |
|
金利リスク |
|
|
|
金利スワップ取引 |
|
|
|
支払固定・受取変動 |
0.98%-1.30% |
0.98% |
|
金利通貨スワップ取引 |
|
|
|
支払固定・受取変動 |
- |
- |
ヘッジ手段に指定された項目に関する金額は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
契約額等 |
帳簿価額 |
連結財政状態計算書の科目 |
|
|
資産 |
負債 |
|||
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
|
|
為替リスク |
|
|
|
|
|
為替デリバティブ |
280 |
43 |
2 |
その他の金融資産 |
|
その他の金融負債 |
||||
|
金利リスク |
|
|
|
|
|
金利デリバティブ |
29,600 |
- |
158 |
|
|
その他の金融負債 |
||||
当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
契約額等 |
帳簿価額 |
連結財政状態計算書の科目 |
|
|
資産 |
負債 |
|||
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
|
|
為替リスク |
|
|
|
|
|
為替デリバティブ |
600 |
16 |
- |
その他の金融資産 |
|
|
||||
|
金利リスク |
|
|
|
|
|
金利デリバティブ |
10,000 |
- |
17 |
|
|
その他の金融負債 |
||||
ヘッジ対象に指定された項目に関する金額は、以下のとおりであります。
|
|
|
|
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
|
キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金 |
キャッシュ・ フロー・ヘッジ 剰余金 |
|
キャッシュ・フロー・ヘッジ |
|
|
|
為替リスク |
|
|
|
予定購入 |
- |
- |
|
外貨建債務 |
19 |
△3 |
|
金利リスク |
|
|
|
借入金利息 |
△100 |
3 |
キャッシュ・フロー・ヘッジの詳細は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
その他の包括 利益に認識した ヘッジ手段の 公正価値の 変動額 |
純損益に認識 したヘッジ 非有効部分 |
ヘッジ非有効 部分の損益が 含まれる連結 損益計算書の 科目 |
純損益への組替 調整額 |
組替調整による 損益が含まれる 連結損益計算書 の科目 |
|
為替リスク |
|
|
|
|
|
|
為替予約取引 |
△47 |
- |
- |
- |
- |
|
金利リスク |
|
|
|
|
|
|
金利スワップ取引 |
308 |
- |
- |
459 |
金融費用 |
|
金利通貨スワップ取引 |
△13 |
- |
- |
△767 |
金融収益 |
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
その他の包括 利益に認識した ヘッジ手段の 公正価値の 変動額 |
純損益に認識 したヘッジ 非有効部分 |
ヘッジ非有効 部分の損益が 含まれる連結 損益計算書の 科目 |
純損益への組替 調整額 |
組替調整による 損益が含まれる 連結損益計算書 の科目 |
|
為替リスク |
|
|
|
|
|
|
為替予約取引 |
△27 |
- |
- |
- |
- |
|
金利リスク |
|
|
|
|
|
|
金利スワップ取引 |
141 |
- |
- |
205 |
金融費用 |
|
金利通貨スワップ取引 |
- |
- |
- |
- |
- |
(7)金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、公正価値測定に用いたインプット情報における外部からの観察可能性に応じて、以下のいずれかに分類しております。
・レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における無調整の公表価格により測定された公正価値
・レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
・レベル3:重要な観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
金融商品のレベル間の振替は、振替のあった報告期間の末日に認識することとしております。なお、前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の重要な振替が行われた金融商品はありません。
公正価値の測定に使用される公正価値測定のヒエラルキーのレベルは、公正価値の測定の重要なインプットのうち、最も低いレベルにより決定しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値で測定される金融商品の内訳は、以下のとおりであります。
①経常的に公正価値で測定する金融商品
(ⅰ)前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
金融資産: |
|
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
株式及び出資金 |
- |
506 |
3,063 |
3,569 |
|
デリバティブ資産 |
- |
43 |
- |
43 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
株式及び出資金 |
6,927 |
- |
38,558 |
45,485 |
|
合計 |
6,927 |
549 |
41,621 |
49,097 |
|
金融負債: |
|
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
165 |
- |
165 |
|
合計 |
- |
165 |
- |
165 |
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
|
金融資産: |
|
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
株式及び出資金 |
2 |
509 |
3,574 |
4,085 |
|
デリバティブ資産 |
- |
17 |
223 |
240 |
|
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
|
|
|
|
|
株式及び出資金 |
5,371 |
- |
43,117 |
48,488 |
|
合計 |
5,373 |
526 |
46,914 |
52,813 |
|
金融負債: |
|
|
|
|
|
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 |
|
|
|
|
|
デリバティブ負債 |
- |
635 |
- |
635 |
|
合計 |
- |
635 |
- |
635 |
株式及び出資金
レベル1に分類される市場性のある株式の公正価値は、同一の資産又は負債の活発な市場における無調整の公表価格によっております。
レベル3に分類される活発な市場における公表価格が入手できない非上場株式及び出資金の公正価値は、類似企業比較法又は純資産価値に基づく評価技法等を用いて算定しております。当該公正価値の測定には、割引率、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用しており、必要に応じて一定の非流動性ディスカウント等を加味しております。
デリバティブ資産及びデリバティブ負債
レベル2に分類されるデリバティブ資産及びデリバティブ負債の公正価値は、取引先金融機関から提示された価格、又は為替レート及び金利等の観察可能なインプットに基づき算定しております。
レベル3に分類される金融商品は、適切な権限者に承認された公正価値測定に係る評価方法を含む評価方針及び手続に従い、評価者が各対象金融商品の評価方法を決定し、公正価値を算定しております。その結果は適切な権限者がレビュー及び承認しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値測定のヒエラルキーのレベル3に分類された経常的に公正価値で測定される金融商品の増減の内訳は、以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
期首残高 |
35,643 |
41,621 |
|
利得又は損失合計 |
4,277 |
4,637 |
|
純損益 |
377 |
81 |
|
その他の包括利益(注1) |
3,900 |
4,556 |
|
購入 |
2,069 |
1,807 |
|
売却 |
△334 |
△847 |
|
レベル3からの振替(注2) |
△42 |
△39 |
|
その他 |
8 |
△265 |
|
期末残高 |
41,621 |
46,914 |
(注)1.その他の包括利益に認識された利得及び損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含めております。
2.レベル3からの振替は、投資先が上場したことによるものであります。
②償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値は以下のとおりであります。
(ⅰ)前連結会計年度(2023年3月31日)
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|
|
|
|
(単位:百万円) |
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帳簿価額 |
公正価値 |
|||
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
||
|
金融資産: |
|
|
|
|
|
|
その他の金融資産 |
|
|
|
|
|
|
公社債等 |
11,531 |
- |
- |
11,531 |
11,531 |
|
合計 |
11,531 |
- |
- |
11,531 |
11,531 |
|
金融負債: |
|
|
|
|
|
|
社債及び借入金 |
|
|
|
|
|
|
社債 |
130,296 |
- |
126,216 |
- |
126,216 |
|
長期借入金 |
283,833 |
- |
281,293 |
- |
281,293 |
|
合計 |
414,129 |
- |
407,509 |
- |
407,509 |
(ⅱ)当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
|
帳簿価額 |
公正価値 |
|||
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
合計 |
||
|
金融資産: |
|
|
|
|
|
|
その他の金融資産 |
|
|
|
|
|
|
公社債等 |
13,076 |
|
|
13,076 |
13,076 |
|
合計 |
13,076 |
- |
- |
13,076 |
13,076 |
|
金融負債: |
|
|
|
|
|
|
社債及び借入金 |
|
|
|
|
|
|
社債 |
156,000 |
- |
150,483 |
- |
150,483 |
|
長期借入金 |
311,131 |
- |
306,534 |
- |
306,534 |
|
合計 |
467,131 |
- |
457,017 |
- |
457,017 |
公社債等
レベル3に分類される公社債等の公正価値は、金融機関等から提示された価格を参照し算定しております。
社債
レベル2に分類される社債の公正価値は、市場価格のあるものは市場価格に基づき、市場価格のないものは、元利金の合計額を当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。
長期借入金
レベル2に分類される長期借入金の公正価値は、元利金の合計額を新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
上記以外のその他の金融資産及び負債は、主に短期間で決済されるものであり、公正価値は帳簿価額に近似していることから、注記を省略しております。
38.主要な子会社
主要な子会社についての基礎情報は「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載をしております。
(1)重要な非支配持分がある連結子会社
当社が重要な非支配持分を認識している連結子会社の要約財務情報は以下のとおりであります。なお、要約財務情報はグループ内取引を消去する前の金額です。
株式会社プライムポリマー
①非支配持分割合及び非支配持分の累積額
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
非支配持分持分割合(%) |
35% |
35% |
|
非支配持分の累積額 |
39,104 |
38,217 |
②非支配持分に配分された純損益及び非支配持分に支払った配当
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
非支配持分に配分された純損益 |
1,279 |
△904 |
|
非支配持分に配分された包括利益 |
1,228 |
△887 |
|
非支配持分に支払った配当 |
901 |
- |
③要約財務情報
(ⅰ)要約財政状態計算書
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
流動資産 |
148,622 |
147,054 |
|
非流動資産 |
45,891 |
58,440 |
|
資産合計 |
194,513 |
205,494 |
|
流動負債 |
85,107 |
100,206 |
|
非流動負債 |
14,322 |
21,415 |
|
負債合計 |
99,429 |
121,621 |
|
資本合計 |
95,084 |
83,873 |
|
負債及び資本合計 |
194,513 |
205,494 |
(ⅱ)要約損益計算書及び要約包括利益計算書
要約損益計算書
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
売上収益 |
300,629 |
266,184 |
|
当期利益 |
△469 |
△11,333 |
要約包括利益計算書
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
その他の包括利益 |
△108 |
123 |
|
当期包括利益 |
△577 |
△11,210 |
(ⅲ)要約キャッシュ・フロー計算書
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
△6,816 |
18,638 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△18,443 |
△18,439 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
7,682 |
△197 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△17,577 |
2 |
(2)支配の喪失を伴わない子会社に対する所有持分の変動
当社及び旭化成株式会社は、当連結会計年度において、エム・エーライフマテリアルズ株式会社(以下、「MAL」といいます。)を設立し、各社が営む不織布事業をMALへ承継いたしました。これにより、当社の不織布事業の子会社であるMITSUI HYGIENE MATERIALS THAILAND CO.,LTD.及びサンレックス工業株式会社に対する所有割合は100.00%から60.62%となりました。
支配の喪失を伴わない子会社に対する所有持分の変動による当社所有持分への影響は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
当社所有持分の変動 |
- |
△3,060 |
39.関連当事者
(1)関連会社及び共同支配企業との取引
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
開示すべき関連当事者との重要な取引は以下のとおりであります。
|
|
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
属性 |
会社等の名称 |
議決権等の所有割合 |
関連当事者との関係 |
取引の内容 |
取引金額 (百万円) |
勘定科目 |
期末残高 (百万円) |
|
共同支配企業 |
Mitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc. |
50.0% (注1) |
出資先 |
有償減資 |
43,145 |
- |
- |
(注)1.2022年7月14日において、Mitsui Chemicals & SKC Polyurethanes Inc.から当社に対する有償減資による出資持分の払い戻しが行われ、合弁解消の一連の手続が完了し、共同支配企業ではなくなっております。このため、議決権等の所有割合については、有償減資時点のものを記載しております。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
開示すべき重要な取引はありません。
(2)主要な経営幹部の報酬
当社の主要な経営幹部に対する報酬は以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
|
報酬及び賞与 |
538 |
527 |
|
株式報酬 |
115 |
117 |
|
合計 |
653 |
644 |
40.コミットメント
決算日以降の支出に関するコミットメントは以下のとおりであります。
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2023年3月31日) |
当連結会計年度 (2024年3月31日) |
|
有形固定資産及び無形資産の取得 |
88,641 |
84,594 |
41.偶発負債
当社グループは、当社グループ以外の会社の金融機関等からの借入に対して、債務保証及び保証予約を行っております。これらの債務保証先が債務不履行となった場合、当社は返済不能額を負担し、また付随する損失を負担する必要があります。
前連結会計年度及び当連結会計年度における債務保証の状況は以下のとおりであります。
①前連結会計年度(2023年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
Nghi Son Refinery&Petrochemical LLC |
19,363 |
|
たはらソーラー・ウインド共同事業 (注1) |
6,300 |
|
台塑三井精密化學有限公司 |
1,155 |
|
その他(2社) (注2) |
849 |
|
合計 |
27,667 |
(注)1.うち3,465百万円については、三井物産(株)より再保証を受けております。
2.うち485百万円については、他社より再保証を受けております。
②当連結会計年度(2024年3月31日)
|
|
(単位:百万円) |
|
Nghi Son Refinery&Petrochemical LLC |
19,071 |
|
たはらソーラー・ウインド共同事業 (注) |
4,900 |
|
台塑三井精密化學有限公司 |
237 |
|
その他(1社) |
98 |
|
合計 |
24,306 |
(注)うち2,695百万円については、三井物産(株)より再保証を受けております。
42.後発事象
(三井化学東セロ株式の一部譲渡)
当社は、2023年6月29日に締結した統合契約に基づき、2024年4月1日に、当社の連結子会社である三井化学東セロ株式会社(以下、「MCTI」といいます。)のプロテクトフィルム事業及び産業用フィルム・シート事業を分割し、新たに設立した子会社に承継させた上で、MCTIはパッケージソリューション事業(以下、「PS事業」といいます。)について、MCTIを存続会社としてレンゴー株式会社(以下、「レンゴー」といいます。)と株式会社トクヤマの合弁会社であるサン・トックス株式会社を吸収合併し、PS事業統合会社となりました。
当社は、当社が所有するMCTI株式の一部をレンゴーに譲渡することにより、MCTIに対する支配を喪失し、PS事業統合会社及びその子会社は持分法適用会社となりました。
なお、当社は当連結会計年度において当該事業の資産及び負債を売却目的保有に分類しております。また、PS事業統合会社は、2024年4月1日付で「アールエム東セロ株式会社」に商号変更しております。
当連結会計年度における四半期情報等
|
(累計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
当連結会計年度 |
|
売上収益(百万円) |
407,925 |
823,655 |
1,274,530 |
1,749,743 |
|
税引前四半期利益又は税引前利益 (百万円) |
14,151 |
32,978 |
59,174 |
73,331 |
|
親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益(百万円) |
9,591 |
20,687 |
37,261 |
49,999 |
|
基本的1株当たり四半期(当期)利益 (円) |
50.46 |
108.82 |
195.99 |
262.99 |
|
(会計期間) |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
|
基本的1株当たり四半期利益 |
50.46 |
58.36 |
87.16 |
67.00 |