文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「化学技術の絶えざる革新を通じ、お客様が期待し満足する高品質の製品・サービスを
世界に提供し、環境調和型の生活文化の創造に貢献する」ことをPURPOSE[経営理念]としております。
現在は、中期経営計画「SPEED 25/30」(2021~2030年度)で掲げるVISIONに基づき、企業活動を推進しております。
(2) 経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の持ち直しが見られ緩やかな回復基調となりましたが、
継続している不安定な国際情勢等の影響によるエネルギー価格の高止まり、円安の長期化、それらに伴う物価の上昇等、依然として先行き不透明な状況は継続しています。
このような状況下、当社グループは、機能性色素・機能性樹脂・基礎化学品・アグロサイエンス・物流関連等の各分野において、独自の技術力やネットワークを活かし、研究開発・生産・販売部門が三位一体となり、
お客様の多種多様なご要望に対応し、常に高品質の製品やサービスを提供してまいります。
当社グループの力をさらに高めるために、今後も、コスト競争力・収益力・リスク抵抗力に対し優位性を持った当社グループの経営基盤を構築すべく、以下に述べる中期経営計画を達成していく所存であります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2021年度を初年度とする中期経営計画「SPEED 25/30」を開始しています。
「SPEED 25/30」は、その策定にあたって前中期経営計画の課題を踏まえつつ、200年企業を目指す
当社グループが、不透明な今後の10年間でどの様に成長を実現していくか?を念頭に置きました。
先行きを見通すことが難しい中、将来の「メガトレンド」を意識し、「2030年度のありたい姿」を設定。
「バックキャスト」に基づき、今後10年間の当社グループの成長シナリオを策定したものとなっています。
また、その中間地点として、「2025年度までの目指す姿」も明確にしています。
[「SPEED 25/30」のVISION]
目指す企業像
スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、
持続可能な社会の実現に貢献する企業
[「SPEED 25/30」のメッセージ]
保土谷化学グループは
S:スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれる
P:ポートフォリオを構築し
E:エンゲージメントの向上による
E:ESG経営の推進と
D:DXによる競争力強化で
目指す姿(2025年度)・ありたい姿(2030年度)にスピーディーに変わっていきます
[2030年度のありたい姿]
項目 |
「ありたい姿」 |
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事業強化 |
事業ポートフォリオが適切に構成されている |
DX
の
推進 |
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規模拡大 |
グローバル市場に新製品が継続して創出されている |
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効率化 |
高い生産性を実現している |
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従業員視点 |
働きがいが向上している |
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社会的視点 |
SDGs 達成に貢献し、環境に優しいを実現している |
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株主視点 |
長期に継続して安定的な配当を実現している |
[2025年度までの目指す姿]
項目 |
「目指す姿」 |
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事業強化 |
・「戦略事業」「基盤事業」それぞれの持続的な成長を実現 ⇒選択と集中を進め、新たなポートフォリオを構築 |
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新製品創出 |
・戦略事業の技術革新を推進し、事業拡大に貢献 ・研究開発テーマの早期事業化 ・新たな領域展開のために研究開発テーマの持続的な創出 |
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生産性向上 |
・新製品を速やかに立ち上げる体制の完備 ・環境に優しい製品を、常に高い生産性で、安全・安定に、生産 |
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経営基盤強化 |
・組織能力の向上 ・働きがいの向上 ・社会的価値の台頭への対応 ・財務面でのさらなる改善 ・業務効率の向上 |
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成長に資する「戦略投資(事業〈M&A含む〉・設備・IT・インフラ)」の実行 |
|
「サステナビリティの推進」 「DXの推進」 |
上記、「2025年度までの目指す姿」の実現に向けた、事業面での進捗は下記のとおりです。
[機能性色素セグメント]
有機EL材料 :新製品の開発により大手顧客による採用がさらに拡大
バイオ材料 :SFC(韓国)のBio Park(研究開発・生産拠点)が稼働を開始
-次世代医薬品である核酸医薬原料向けオリゴ核酸への参入を目標
アルミ着色用染料:環境対応型製品の対応が進展。郡山工場での生産が拡大
その他 :ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外吸収色素
▶REXCEL(韓国)を連結子会社化 (2023年度より)
・「忠州キャンパス」では、第2工場を新設
・「陰城キャンパス」では、2024年6月に新工場が竣工
これら2つの戦略投資により、有機EL材料の一部の工程の生産能力を倍増させるとともに、
独自の精製技術を活かした、半導体レジスト材料の展開等を進めていきます。
[機能性樹脂セグメント]
樹脂材料 :バイオPTGは、一部顧客に採用。既存需要と新規需要の獲得に向け、重点的に活動中
新規ポリオール(PTG-SOFTENA)も上市を達成。国内外の既存・潜在顧客へのPR継続、
評価受領、データ蓄積を行い、採用を推進する。
ホスゲン誘導体 :剥離剤向けホスゲン誘導体(ODI)は生産能力の増強を完了
各種ホスゲン誘導体の新たな需要獲得に向け、試作品生産用ベンチスケールの新設に着手
▶ 欧米拠点とともに、国外マーケットの需要を獲得し販売拡大を目指す。
[基礎化学品セグメント]
過酸化水素 :効率的な生産体制と販売価格の是正により収益改善を達成
過酢酸 :サニテーション、食品向けで本格的な市場調査、採用活動を推進
[アグロサイエンスセグメント]
農業用過酸化物 :段階的設備増強(第一期)を実施し、既存取引先の課題解決に取り組むとともに、
緑化・園芸向け需要の開拓も実施し、販売対応を加速
▶朝日アグリア(有機肥料メーカー)と新たな複合農業資材の共同開発を積極的に推進中
[物流関連セグメント]
・ISOタンクコンテナ保管事業が拡大中
上記の進捗を踏まえ、当社グループの「2025年度までの目指す姿」に向けて、2024年度以降も、引き続き、
下記の重要施策に取り組みます。
〔事業強化〕
・有機EL:日本国内評価拠点の強化、販売チャンネルの多様化
・環境対応型アルミ着色用染料の販売拡大
・バイオPTGの販売拡大
・農業用過酸化物の事業拡大
〔新製品創出〕
・有機EL、環境対応型アルミ着色用染料、新規ポリオールの開発推進
・ペロブスカイト型太陽電池材料、近赤外線吸収材料、有機正極材料の新規テーマの探索を推進
〔生産性向上〕
・アルミ着色用染料の増産体制の確立
・ホスゲン誘導体の増設検討と推進
・新製品開発に資する試作専用設備の設置
・原単位削減のコストダウン
〔経営基盤強化(DXの推進)〕
・業務改革の推進と基幹システムの更改に向けた各種検討の推進
経営目標(財務目標)
連結 |
2023年度実績 |
2024年度予想 |
2025年度経営目標 |
売上高 |
442億円 |
480億円 |
500億円 |
営業利益 |
39億円 |
45億円 |
75億円 |
営業利益率 |
8.9% |
9.4% |
15% |
ROE |
5.5% |
― |
9% |
経営目標(非財務目標)
連結 |
2023年度実績 |
2025年度経営目標 |
エネルギー原単位(※) |
0.506kl 売上高・百万円当たり |
0.606kl 売上高・百万円当たり |
二酸化炭素排出量原単位(※) |
0.842t-CO2 売上高・百万円当たり |
0.868t-CO2 売上高・百万円当たり |
産業廃棄物発生量(※) |
2,523t |
前年度発生量以下 |
ESG評価スコア(FTSE Russell 評価) |
3.0(2022年度実績) |
3.7 |
エンゲージメントスコア |
― |
スコアの段階的向上 |
女性管理職比率 |
11.3% |
13% |
(※)2024年5月20日現在の推定値です。確定数値は、本年度発行の統合報告書で開示予定です。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
〔サステナビリティ全般に関する考え方〕
当社グループは、2021年度から開始している、中期経営計画「SPEED 25/30」のVISION(目指す企業像)を
「スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、
持続可能な社会の実現に貢献する企業」とし、サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)を
重要な経営課題であると位置づけております。
「PURPOSE(経営理念)」「VISION(目指す企業像)」に従い、中長期的に持続可能な地球・社会の実現に向けた
責任を果たすため、「経済利益の追求と社会課題の解決を両立させ、全てのステークホルダーに価値を
提供する」ことを基本とし、サステナビリティ活動を積極的に推進しております。
TCFDの提言に対しては、化学企業として気候変動に真摯に向き合い、その取り組みを推進し、積極的な開示に
努めてまいります。
〔ガバナンス及びリスク管理〕
〈サステナビリティ推進委員会〉 ・当社の「経営理念」、「企業行動指針」に従い、持続可能な地球・社会の実現に向けた責任を積極的に推進していくための委員会組織です。 ・その下部組織として、従来からの「RC・QM分科会」に加え、地球環境の保護・改善に関する活動を推進する「地球環境分科会」、TCFD提言に 対応した活動を推進する「TCFD分科会」を設置しております。 ・委員会、分科会の討議内容は、取締役会及び経営会議に付議・報告し、経営陣が一体となって取り組んでおります。
|
|
|
〈リスクマネジメント委員会〉
・全社的なリスク認識・評価、リスク軽減策を討議しております。
・「TCFD分科会」で進める気候変動に関するリスクと機会の認識及びその対応についても、
リスクマネジメント委員会の中で「環境リスク」として、討議しております。
・委員会での討議内容は、取締役会及び経営会議に付議・報告しております。
〈危機管理委員会〉
・当社グループの「経営危機」についての情報を一元管理し、リスクレベル毎での対応策を決定、指示、
実施、再発防止策の策定及び対外発表の検討と実施を実行しております。
〔戦略・リスク分析〕
中期経営計画「SPEED 25/30」の事業戦略「新たなポートフォリオへの展開」を進めることで、
生産量は増加が見込まれますが、2030年を見据えた長期的な視点で予測されるリスクをTCFDの
リスクカテゴリーに分類し、気候シナリオ分析を実施し、解析結果から、移行リスクと物理的リスクへの対応
と機会について、新たな取り組みを推進しております。
〈移行における主な事業機会〉
〈気候変動への対応について〉
当社が排出する温室効果ガス(GHG)のほとんどが、エネルギー起源の二酸化炭素です。
2022年度のGHG排出量は、約46,000t-CO2です(SCOPE1※1+SCOPE2※2)。今後、生産量増加が見込まれる中、
2030年度を見据えた長期的視点で緩和と適応の両面から気候変動対応に取り組みます。
二酸化炭素排出量削減を促進するため、自らの炭素排出量に対して、価格付けを行う、
ICP(Internal Carbon Pricing)についても、2022年度から導入を開始しております。
低炭素社会に向けた気候変動対応として、投資を後押しできる体制としております。
※1 SCOPE1 直接排出量
※2 SCOPE2 エネルギー起源間接排出量
※2023年度実績は集計中であり、本年度発行の統合報告書にて開示予定です。
〔指標と目標〕
当社グループは、中期経営計画「SPEED 25/30」で、非財務目標として「二酸化炭素排出量の削減」
「エネルギー原単位の削減」「産業廃棄物発生量の削減」を掲げており、地球環境分科会にて検討の上、
サステナビリティ推進委員会で議論を実施し、取締役会・経営会議にて進捗を確認しております。
非財務目標 |
2023年度実績 |
2025年度経営目標 |
エネルギー原単位(※) |
0.506kl 売上高・百万円当たり |
0.606kl 売上高・百万円当たり |
二酸化炭素排出量原単位(※) |
0.842t-CO2 売上高・百万円当たり |
0.868t-CO2 売上高・百万円当たり |
産業廃棄物発生量(※) |
2,523t |
前年度発生量以下 |
ESG評価スコア (FTSE Russell 評価) |
3.0(2022年度実績) |
3.7 |
(※)2024年5月20日現在の推定値です。確定数値は、本年度発行の統合報告書で開示予定です。
〔人材戦略〕
価値創造の担い手である人材を最大限に活かして、中長期的な企業価値向上につなげるためには、
人的資本の拡充が重要と考えております。具体的には、成長意欲、挑戦意欲、革新志向を持った
「自ら学び考え行動できる人材」の採用・育成を推進すべく、企業価値向上と連動した人事企画に基づき、
下図の人事サイクルを着実に遂行しております。
「SPEED 25/30」では、このサイクルを着実に遂行することにより、「エンゲージメント向上」を図り、
「役職員全員が働きがいを実感できること」の達成を戦略目標としております。
〔指標と目標〕
当社グループは、上記において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び
社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、
次のとおりであります。
非財務目標 |
2023年度実績 |
|
エンゲージメントスコア |
― |
スコアの段階的向上 |
|
|
|
当社グループを取り巻くリスクは、グローバルな事業展開の進展や経営環境の変化等を受けて、一層多様化・
複雑化しております。
こうした観点から、当社グループでは、「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業を取り巻くさまざまな
リスクを認識・評価し、適時適切にリスクを統制しております。
当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項及び記載したリスクは、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断
したものであり、記載は将来発生し得るすべてを、必ずしも網羅したものではありません。
(景気動向)
当社グループは、機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、農薬等の製造・販売を主な事業内容としております。
これらの製品の需要は、主要市場である日本・欧米・アジアの景気動向に左右され、当社グループの経営成績
及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(為替レートの変動)
当社グループは、欧米・アジアを含む海外市場で事業活動を行っており、売上高に占める海外比率は、
当連結会計年度において約5割となっております。
そのため、為替レートの変動により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性が
あります。
(金融市場の変動)
当社グループは、他社との事業上の関係等を維持・促進するため、株式等の市場性のある有価証券を保有して
おります。
そのため、株式の市場価格の下落に伴い、当社グループは、保有する株式の評価損を計上しなければならない
可能性があります。
また、当社グループの有利子負債は固定金利又は金利スワップ取引により金利の固定化を図っておりますが、
将来、市場金利の変動によって、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(国内外の活動)
当社グループが事業活動を展開する国や地域において、紛争やテロ・デモ・ストライキ・政情不安・通貨危機・
伝染病等が発生した場合、加えて、足元での地政学リスクの高まりは、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
特に、韓国には3つの現地法人を有しており、朝鮮半島の政治・経済情勢の不安定性が増す場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(原材料調達)
当社グループは、製造する製品の原材料・燃料を、国内外より調達しております。
コストの低減を図るため、近年、調達先はますます多様化しており、調達先の情勢、経済環境、需給変動及び
物流網の混乱等によって、調達コストが上昇するリスク及び入手自体が困難となるリスクがあり、
これにより当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
特に、国外からの原料調達については、各国の環境規制等により、調達が困難な状況になるリスクもあり、
調達先の複数化や内製化の検討に努めておりますが、リスクが増大した場合、当社グループの経営成績及び
財政状態等に影響を与える可能性があります。
(製品価格等)
当社グループが関連する事業分野において、競合会社との価格競争の激化、市場・顧客ニーズの変化、新規参入等による熾烈な環境下に晒されるリスクが考えられます。
その結果、シェアの低下や利益の減少等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(研究開発)
当社グループは、有機合成等の基盤技術と、これまで積み重ねてきたノウハウを活かして、最先端の研究開発に取り組むと共に、顧客との共同開発等の積極的な連携により、真のニーズの発掘を目指しております。
しかしながら、市場や顧客ニーズの急変等、予期し得ない開発方針の変更が発生する可能性が常に存在し、
結果として、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(知的財産権等)
当社グループは、これまでの研究開発・生産活動等で得た、多くの知的財産権を強みとした事業活動を行って
おります。
しかしながら、他社が当社グループの知的財産権や製品を調査・解析し、類似の技術や製品を開発する可能性は
皆無ではありません。
一方、当社グループは、他社の知的財産権等を十分に調査・解析した上で、研究開発・生産活動等を行って
おりますが、将来的に、他社から知的財産権への抵触を訴えられる可能性もあります。
こうしたリスクが顕在化することにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性が
あります。
(製品の品質)
当社グループは、品質マネジメントシステムの認証取得や工程管理の徹底等により、品質保証体制の充実に
努め、お客様が期待し満足する高水準の品質を追求しております。
しかしながら、予期しない品質の欠陥が生じる可能性は皆無ではなく、そうした事態が発生した場合、
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(事故)
当社グループは、製造設備の定期点検等を確実に実行する等、設備事故等の発生防止に努めております。
しかしながら、製造設備等で発生する事故による影響を完全に防止することはできません。
事故により、物的・人的被害や、環境汚染等が発生する可能性があります。
そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(災害)
当社グループは、東北地方(福島県)、関東地方(神奈川県、茨城県)及び中国地方(山口県)、大韓民国
(忠清北道)に、重要な生産・研究開発拠点を有しております。
地震をはじめとする自然災害に対して、工場及び主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)を
策定しており、今後も強化と充実を図ってまいります。
しかしながら、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故等が発生した場合、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(環境規制)
当社グループは、各種の化学物質を取り扱っており、国内外の環境規制等を遵守して、事業活動を行って
おります。
しかしながら、これらの規制強化等により、多額の対応コストの発生や事業活動が制限される等の事態が生じる可能性があります。
そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(訴訟)
当社グループは、コンプライアンスを重視し、各国の法令及び定款の遵守の徹底を図っておりますが、
さまざまな事業活動を行う中で、訴訟の提起を受ける可能性があります。
そうした事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末時点において、当社グループの経営成績及び財政状態等に大きな影響を与えるような
訴訟はありません。
(税務)
当社グループは、各国の税制の遵守に努めておりますが、税務当局から指摘を受けた場合、追徴課税等が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(公的規制)
上記に掲げる項目の他に、各国における法的規制等が、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(気候変動)
気候変動に関するリスクにつきましては、2「サステナビリティに関する考え方及び取組〔戦略・リスク分析〕」に記載のとおりであります。
(パンデミック)
新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ又は新たな感染症の拡大は、当社グループを取り巻くさまざまな
ステークホルダー(販売先、原材料調達先、委託先、従業員等)の活動に影響し、当社グループの事業活動に
影響を及ぼすことが想定されます。
このことが、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(情報セキュリティ)
サイバー攻撃を含む意図的な行為、過失による機密情報・個人情報の外部流出や、自然災害発生等の不測の事態による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの事業活動に多大なる影響を及ぼす可能性が
あります。
また、グローバルで個人情報・データ保護等に関する制度改正や運用強化により、事業運営において違反が発生
した場合、社会的信頼を喪失し、事業が行えなくなったり、多額の罰金が課されたりする可能性があります。
このことが、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の持ち直しが見られ緩やかな回復基調となりましたが、
継続している不安定な国際情勢等の影響によるエネルギー価格の高止まり、円安の長期化、それらに伴う物価の上昇等、依然として先行き不透明な状況は継続しています。
このような情勢下、当期の売上高は、前期比937百万円増(2.2%増)の44,261百万円になりました。
損益面では、営業利益は、前期比250百万円増(6.8%増)の3,951百万円となりました。
また、経常利益は、前期比499百万円増(11.9%増)の4,711百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、
前期比257百万円増(11.6%増)の2,480百万円となりました。
〔営業利益の増減要因〕
販売増等の影響 +411百万円
為替変動の影響 +304百万円
原価の影響 +141百万円
諸経費の増加等 △179百万円
販売価格の影響 △427百万円
〔機能性色素セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比3,248百万円増(18.1%増)の21,238百万円、
営業利益は、前期比594百万円増(22.9%増)の3,197百万円となりました。
〔機能性樹脂セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比3,239百万円減(28.0%減)の8,341百万円、
営業利益は前期比956百万円減の△94百万円となりました。
〔基礎化学品セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比694百万円増(9.7%増)の7,846百万円、
営業利益は、前期比782百万円増の207百万円となりました。
〔アグロサイエンスセグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比311百万円増(6.7%増)の4,940百万円、
営業利益は、前期比81百万円減(17.9%減)の376百万円となりました。
〔物流関連セグメント〕
当セグメントの売上高は、前期比169百万円減(9.1%減)の1,704百万円、
営業利益は、前期比91百万円減(26.7%減)の250百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、81,157百万円となり、前連結会計年度末比9,106百万円の増加となりま
した。
主な増減要因は、有形・無形固定資産の増加5,253百万円、現金及び預金の増加2,477百万円、投資有価証券の増加2,361百万円、長期貸付金の減少1,196百万円等であります。
負債合計は、23,714百万円となり、前連結会計年度末比1,560百万円の増加となりました。
主な増減要因は、繰延税金負債の増加615百万円、その他流動負債の増加531百万円、支払手形及び買掛金の増加530百万円、未払法人税等の増加552百万円、短期・長期借入金の減少1,134百万円等であります。
純資産合計は、57,443百万円となり、前連結会計年度末比7,546百万円の増加となりました。
主な増減要因は、非支配株主持分の増加2,646百万円、利益剰余金の増加2,048百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,871百万円、為替換算調整勘定の増加942百万円等であります。
以上の結果、自己資本比率は58.8%となり、前連結会計年度末の59.5%から0.7ポイント減少しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は10,664百万円となり、前連結会計年度末比3,956百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,693百万円、減価償却費2,387百万円、売上債権の減少1,000百万円等により、8,343百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出5,347百万円、定期預金の預入による支出2,283百万円、定期預金の払戻による収入4,068百万円等により、3,950百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出1,134百万円、配当金の支払額564百万円及び非支配株主への配当金の支払額174百万円等により、2,067百万円の支出となりました。
なお、REXCEL CO.,LTD.を連結の範囲に含めたことにより、現金及び現金同等物は1,280百万円増加しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
17,815 |
32.8 |
機能性樹脂 |
7,969 |
△11.0 |
基礎化学品 |
5,340 |
△3.2 |
アグロサイエンス |
3,729 |
△0.6 |
物流関連 |
- |
- |
報告セグメント計 |
34,854 |
10.2 |
その他 |
- |
- |
合計 |
34,854 |
10.2 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
618 |
52.2 |
機能性樹脂 |
3,020 |
△10.5 |
基礎化学品 |
1,100 |
△0.2 |
アグロサイエンス |
1,972 |
3.6 |
物流関連 |
- |
- |
報告セグメント計 |
6,712 |
△1.1 |
その他 |
- |
- |
合計 |
6,712 |
△1.1 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
3)受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産をしており、
受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
4)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
機能性色素 |
21,238 |
18.1 |
機能性樹脂 |
8,341 |
△28.0 |
基礎化学品 |
7,846 |
9.7 |
アグロサイエンス |
4,940 |
6.7 |
物流関連 |
1,704 |
△9.1 |
報告セグメント計 |
44,072 |
2.0 |
その他 |
189 |
94.2 |
合計 |
44,261 |
2.2 |
(注1) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(注2) 海外売上高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(注3) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
Samsung Display Co.,LTD |
8,653 |
20.0 |
12,721 |
28.7 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に
記載のとおり、増収増益となりました。
〔売上高〕
売上高は、機能性樹脂セグメント、物流関連セグメントが減少したものの、機能性色素セグメント、基礎化学品セグメント、アグロサイエンスセグメントが増加し、前期比937百万円増の44,261百万円となりました。
〔売上原価、販売費及び一般管理費〕
売上原価は、前期比508百万円増の27,162百万円となり、売上高に対する売上原価の比率は0.1ポイント減少し、61.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加等により前期比179百万円増の13,147百万円となりました。
〔営業外収益、営業外費用〕
営業外収益は、為替差益の増加230百万円や受取利息の増加40百万円等により、前期比278百万円増の931百万円となりました。
営業外費用は、支払利息の増加22百万円や環境整備費用の増加15百万円等により、前期比29百万円増の171百万円となりました。
〔特別利益、特別損失〕
特別利益は、固定資産売却益の減少67百万円や投資有価証券売却益の減少57百万円により、前期比125百万円減の0百万円となりました。
特別損失は、固定資産除却損の減少20百万円や本社移転費用の減少19百万円等により、前期比47百万円減の18百万円となりました。
各セグメントの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
〔機能性色素セグメント〕
イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要が海外を中心に引き続き低迷しており、
大幅な減収となりました。
ペーパーレス等による需要の縮小は継続するものと思われますが、引き続き、事業収益の維持を
目指してまいります。
色素材料事業は、繊維向け染料の海外での需要が好調に推移し、アルミ着色用染料においても、
スマートフォン向けを中心とする販売増に加え、価格改定を引き続き進めたこと等から、
大幅な増収となりました。
今後とも、環境対応型製品の開発・上市による販売拡大を目指してまいります。
有機EL材料事業は、当社の海外子会社におけるPCR診断キット用材料の需要が引き続き低迷しているものの
スマートフォン向けを中心とするディスプレイ分野において、有機EL材料の需要増や、為替影響による増収効果もあり、有機EL材料事業全体としては大幅な増収となりました。
有機EL材料は、今後もIT向け等、大きな成長が期待されている分野ですが、競合各社との開発競争が
非常に厳しく、高性能・低コストが求められることから、これに勝ち抜いていくため、
一層のコストダウン・研究開発の強化に取り組んでまいります。
〔機能性樹脂セグメント〕
建築材料事業は、材料販売を中心に堅調に推移し、前期並みとなりました。
今後とも、新たに製品化した次世代防水材等の販売拡大を目指してまいります。
一方、医薬向け及び剥離剤向けの特殊化学品事業での需要が引き続き低迷し、また、樹脂材料事業においても、一部製品での終売や、海外顧客でのウレタン材料の在庫調整等の影響が続いたことで、大幅な減収となりました。
特殊化学品事業では、さらなる販売拡大を目的とし一部設備の増強を実施いたしました。また、新設した
試作製品製造設備を活かし、引き続き販売拡大を目指してまいります。
樹脂材料事業では、引き続き、バイオ化製品等の販売拡大を目指してまいります。
〔基礎化学品セグメント〕
過酸化水素の販売において、一部で需要減が見られるものの、コスト上昇分の価格転嫁を進めたことで、前期並みを確保しました。
過炭酸ナトリウムは、価格転嫁に加え、需要の回復並びに新規顧客の取り込みにより、大幅な増収となりました。
引き続き、原燃料価格高騰の影響は継続するものと思われますが、各種コストダウンの推進による事業収益の
改善と新たな市場が見込まれる食品添加物用過酢酸等において、新規顧客の獲得、販売増を目指してまいります。
〔アグロサイエンスセグメント〕
一部製品で、海外顧客の在庫調整に伴い、大幅な輸出の減少が見られたものの、家庭園芸向け除草剤にて需要が回復し、さらにゴルフ場向け除草剤での需要好調により増収となりました。
今後も、事業収益を維持拡大すべく、農業用過酸化物等、他社との協業も含め、魅力ある商品の投入に向け、
取り組んでまいります。
〔物流関連セグメント〕
中国をはじめとする海外での景気減速により、輸出貨物の取り扱いが低迷し、減収となりました。
ISOタンクコンテナ保管事業等、危険物取扱のノウハウを活かした顧客獲得に向け、引き続き、取り組んでまいります。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に
記載したとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
1)キャッシュ・フロー
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計を
フリーキャッシュ・フローと定義しております。
フリーキャッシュ・フローは、事業拡大のための投資や負債返済の充当、あるいは外部からの資金調達の
必要性の測定に有用な指標と考えております。
フリーキャッシュ・フローの前期比は以下のとおりです。
(単位:百万円)
|
当期 |
前期 |
増減 |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
8,343 |
1,058 |
7,285 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△3,950 |
△7,036 |
3,086 |
フリーキャッシュ・フロー |
4,393 |
△5,977 |
10,371 |
2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、将来必要となる運転資金及び設備投資等に係る資金について、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達に加え、社債発行や資本金の増加等による資本市場からの資金調達を組み合わせることにより、資金の流動性を確保することとしております。
その中で、金融機関からの借入による資金調達は、主に、運転資金は短期借入金により、長期資金は長期借入金により、調達しております。
長期借入金の金利は、現在の金融環境等を勘案し、原則固定金利としております。なお、社債等による資本市場からの資金調達は、現在は行っておりません。
また、連結子会社では、原則として外部からの資金調達を行わず、親会社に一元化することにより、グループ全体での資金効率化を図っております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、作成しており
ます。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上
の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表
作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
事業提携
契約会社名 |
契約の相手方 |
国名 |
契約期間 |
契約内容 |
保土谷化学工業㈱(当社) |
大連化學工業股份有限公司 |
中華民国 (台湾) |
2020年10月13日から2030年10月12日まで |
PTG及び1,4-ブタンジオール 事業に関する提携 |
研究開発活動は、当社グループが長年に渡り培ってきた技術をもとに、
「スペシャリティ製品を軸としたオリジナリティにあふれるポートフォリオと環境に優しいモノづくりで、
持続可能な社会の実現に貢献する企業」の実現に向けた、研究開発を行っております。
研究開発は、国内では、筑波研究所と各事業所開発部で、国外では、大韓民国において、SFC CO.,LTD.
及び HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO.,LTD. で取り組んでおります。
全社的な研究開発活動としては、「新規テーマ探索プロジェクト」を立ち上げ、
次世代の新事業の創出に向けて、「食品・農業」「環境・エネルギー」「電子・情報」「ライフサイエンス」
「モビリティ」をキーワードに、長期的視野に立った研究開発戦略の構築を行っております。
また、産官学との共同の枠組みも積極的に推進し、次世代の基盤技術の構築・新事業の創出を図っております。
当期における当社グループ全体の研究開発費は、
当社グループは、引き続き、積極的な知的財産への投資を継続していきます。
(機能性色素セグメント)
機能性色素セグメントでは、有機EL材料の開発、半導体レジスト材料、イメージング材料事業であるトナー用電荷制御剤、有機光導電体材料、カラーフィルター用染料等の開発、色素材料事業であるアルミ着色用染料、文具用染料及びカラートリートメント用染料、食品添加物(食用色素)等の開発を推進しております。
有機EL材料の開発では、当社の正孔輸送材料、電子輸送材料、表面保護材料に加え、SFC CO.,LTD. の発光材料と、各材料の技術を融合して、新規の材料を開発しております。
また、SFC(韓国)ではBio Park(研究開発・生産拠点)が稼働を開始し、次世代医薬品である核酸医薬原料向け
オリゴ核酸への参入を目標としております。
筑波研究所、SFC CO.,LTD.及びHODOGAYA CHEMICAL KOREA CO.,LTD. の研究所を最大限に活用して、
お客様に密着した開発活動に、取り組んでおります。
さらに、有機EL材料の応用として、ペロブスカイト型太陽電池材料等にも取り組んでおります。
当セグメントに係る研究開発費は、
(機能性樹脂セグメント)
機能性樹脂セグメントでは、ウレタン原料のポリオールであるPTGについて、植物由来原料を
100%用いたバイオPTGを中心とした特殊ポリオールの開発、ウレタン系防水材の開発、
医薬・農薬・電子材料等の中間材料の開発を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は、
(基礎化学品セグメント)
基礎化学品セグメントでは、過酸化水素及びその誘導品について、動物薬用過酸化水素、
医療用器具の消毒、食品添加物用過酢酸等の新規分野への用途展開を積極的に図っております。
当セグメントに係る研究開発費は、
(アグロサイエンスセグメント)
アグロサイエンスセグメントでは、新規農薬製剤の開発を引き続き推進し、逐次上市しております。
また、過酸化水素やその誘導体を利用した酸素供給剤や殺菌剤等の農業資材への展開も推進しております。
さらに、朝日アグリア株式会社との新たな農業資材の共同開発に取り組んでおります。
当セグメントに係る研究開発費は、
(物流関連セグメント)
物流関連セグメントに係る研究開発費は、該当ありません。