第5【経理の状況】

1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について

(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」)第93条の規定により、国際財務報告基準(以下、「IFRS」)に基づいて作成しています。なお、本報告書の連結財務諸表その他の事項の金額については、百万円未満を切り捨てて表示しています。

 

(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」)に基づいて作成しています。また当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成しています。

 

2.監査証明について

当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツにより監査を受けています。

 

3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について

当社は、以下のとおり連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成するための体制の整備を行っています。

(1)会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等に適時かつ的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナーへの参加や会計専門誌の定期購読等を行っています

 

(2)IFRSの適用においては、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っています。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針を作成し、それに基づいて会計処理を行っています。

 

1【連結財務諸表等】

(1)【連結財務諸表】

①【連結財政状態計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

資産

 

 

 

流動資産

 

 

 

現金及び現金同等物

56,186

57,874

営業債権及びその他の債権

58,157

67,863

契約資産

28

2,996

4,748

その他の金融資産

10,34

3,552

4,914

棚卸資産

11

67,830

62,906

製品回収権

 

261

254

未収法人所得税等

 

976

924

その他の流動資産

12

6,231

6,547

小計

 

196,191

206,032

売却目的で保有する資産

13

995

16

流動資産合計

 

197,187

206,049

 

 

 

 

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

14,16

54,721

61,955

のれん

15,16

2,379

2,665

無形資産

15,16

18,065

17,969

退職給付に係る資産

23

1,933

1,052

投資不動産

17

3,817

4,077

持分法で会計処理されている投資

39

4,983

5,880

その他の金融資産

10,34,40

9,758

10,432

繰延税金資産

25

6,128

6,160

その他の非流動資産

12

380

576

非流動資産合計

 

102,167

110,770

資産合計

 

299,355

316,819

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

負債及び資本

 

 

 

負債

 

 

 

流動負債

 

 

 

営業債務及びその他の債務

19

52,868

53,430

契約負債

28

4,088

4,968

返金負債

28

5,084

4,915

借入金

21,34,35

26,292

19,194

その他の金融負債

18,20,34,35

4,643

6,110

未払法人所得税等

25

2,995

1,700

引当金

22

1,814

2,303

その他の流動負債

24

26,062

29,093

流動負債合計

 

123,849

121,717

 

 

 

 

非流動負債

 

 

 

借入金

21,34,35

36,190

38,103

その他の金融負債

18,20,34,35

11,999

13,380

退職給付に係る負債

23

18,459

17,436

引当金

22

1,252

1,402

繰延税金負債

25

2,981

2,663

その他の非流動負債

24

890

895

非流動負債合計

 

71,774

73,881

負債合計

 

195,624

195,598

資本

 

 

 

資本金

26

13,645

13,645

資本剰余金

26,42

42,029

42,209

利益剰余金

26

28,811

40,004

自己株式

26,42

140

7,125

その他の資本の構成要素

26

14,461

26,067

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

98,807

114,801

非支配持分

 

4,923

6,418

資本合計

 

103,731

121,220

負債及び資本合計

 

299,355

316,819

 

②【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

売上収益

6,17,28

336,910

359,459

売上原価

11,14,15,17,23

241,710

250,695

売上総利益

 

95,200

108,763

販売費及び一般管理費

14,15,23,29

79,363

89,053

その他の収益

13,16,31

11,342

4,762

その他の費用

14,15,16,31

4,971

6,158

為替差損益(△は損失)

 

573

88

営業利益

 

21,634

18,226

金融収益

30,34

454

957

金融費用

30,34

1,221

1,485

持分法による投資損益(△は損失)

39

293

547

税引前利益

 

21,161

18,245

法人所得税費用

25

4,316

4,353

当期利益

 

16,844

13,892

 

 

 

 

当期利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

 

16,229

13,016

非支配持分

 

615

875

当期利益

 

16,844

13,892

 

 

 

 

1株当たり当期利益

(親会社の所有者に帰属)

 

 

 

基本的1株当たり当期利益

33

99.27

84.34

希薄化後1株当たり当期利益

33

99.10

83.84

 

【連結包括利益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

当期利益

 

16,844

13,892

その他の包括利益

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で

測定する金融資産

32,34

108

196

確定給付制度の再測定

23,32

243

135

持分法適用会社における

その他の包括利益に対する持分

32,39

1

10

純損益に振り替えられることのない

項目合計

 

136

322

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

在外営業活動体の外貨換算差額

32

5,609

11,103

キャッシュ・フロー・ヘッジ

32

1,211

645

持分法適用会社における

その他の包括利益に対する持分

32,39

127

316

純損益に振り替えられる可能性のある

項目合計

 

4,269

12,065

その他の包括利益合計

 

4,406

12,388

 

 

 

 

当期包括利益

 

21,250

26,280

 

 

 

 

当期包括利益の帰属

 

 

 

親会社の所有者

 

20,376

24,761

非支配持分

 

874

1,519

当期包括利益

 

21,250

26,280

 

③【連結持分変動計算書】

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

資本剰余金

利益剰余金

自己株式

2022年4月1日時点の

残高

 

13,645

42,112

13,346

140

当期利益

 

 

 

16,229

 

その他の包括利益

 

 

 

 

 

当期包括利益

 

16,229

自己株式の取得

26,42

 

 

 

0

株式報酬取引

42

 

27

 

 

配当金

27

 

 

980

 

連結範囲の変動

 

 

 

 

 

子会社に対する

所有持分の変動

 

 

111

 

 

子会社の増資による

非支配持分の増減

 

 

 

 

 

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

 

 

216

 

所有者との取引額合計

 

83

764

0

2023年3月31日時点の

残高

 

13,645

42,029

28,811

140

当期利益

 

 

 

13,016

 

その他の包括利益

 

 

 

 

 

当期包括利益

 

13,016

自己株式の取得

26,42

 

12

 

7,001

株式報酬取引

42

 

192

 

16

配当金

27

 

 

1,961

 

連結範囲の変動

 

 

 

 

 

子会社に対する

所有持分の変動

 

 

 

 

 

子会社の増資による

非支配持分の増減

 

 

 

 

 

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

 

 

137

 

所有者との取引額合計

 

179

1,824

6,984

2024年3月31日時点の

残高

 

13,645

42,209

40,004

7,125

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

非支配

持分

資本合計

 

その他の資本の構成要素

合計

 

確定給付制度の再測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

在外営業活動体の外貨換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

投資不動産の公正価値

合計

2022年4月1日時点の

残高

 

1,002

6,176

2,960

391

10,530

79,495

4,465

83,961

当期利益

 

 

 

 

 

 

16,229

615

16,844

その他の包括利益

 

243

107

5,326

1,315

 

4,147

4,147

258

4,406

当期包括利益

 

243

107

5,326

1,315

4,147

20,376

874

21,250

自己株式の取得

26,42

 

 

 

 

 

0

 

0

株式報酬取引

42

 

 

 

 

 

27

 

27

配当金

27

 

 

 

 

 

980

555

1,536

連結範囲の変動

 

 

 

 

 

 

 

子会社に対する

所有持分の変動

 

 

 

 

 

 

111

17

93

子会社の増資による

非支配持分の増減

 

 

 

 

 

 

121

121

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

243

26

 

 

 

216

 

所有者との取引額合計

 

243

26

216

1,064

416

1,481

2023年3月31日時点の

残高

 

921

11,503

1,644

391

14,461

98,807

4,923

103,731

当期利益

 

 

 

 

 

 

13,016

875

13,892

その他の包括利益

 

135

186

10,810

611

 

11,744

11,744

643

12,388

当期包括利益

 

135

186

10,810

611

11,744

24,761

1,519

26,280

自己株式の取得

26,42

 

 

 

 

 

7,014

 

7,014

株式報酬取引

42

 

 

 

 

 

209

 

209

配当金

27

 

 

 

 

 

1,961

528

2,490

連結範囲の変動

 

 

 

 

 

 

306

306

子会社に対する

所有持分の変動

 

 

 

 

 

 

 

子会社の増資による

非支配持分の増減

 

 

 

 

 

 

198

198

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

135

1

 

 

 

137

 

所有者との取引額合計

 

135

1

137

8,766

24

8,790

2024年3月31日時点の

残高

 

1,106

22,313

2,256

391

26,067

114,801

6,418

121,220

 

④【連結キャッシュ・フロー計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税引前利益

 

21,161

18,245

減価償却費及び償却費

 

17,615

18,182

減損損失

 

2,450

2,993

退職給付に係る負債の増減額

(△は減少)

 

1,952

952

退職給付に係る資産の増減額

(△は増加)

 

426

293

金融収益

 

454

957

金融費用

 

1,221

1,485

純損益を通じて公正価値で測定する

金融資産の評価損益(△は益)

 

428

54

固定資産売却損益(△は益)

 

9,772

415

固定資産除却損

 

178

84

子会社売却損益(△は益)

 

407

2,436

営業債権及びその他の債権の増減額

(△は増加)

 

3,002

4,607

棚卸資産の増減額(△は増加)

 

9,314

10,715

営業債務及びその他の債務の増減額

(△は減少)

 

2,203

2,480

未払費用の増減額(△は減少)

 

1,195

1,172

その他の流動負債の増減額(△は減少)

 

1,443

865

その他

 

999

3,162

小計

 

30,382

38,972

利息の受取額

 

356

866

配当金の受取額

 

63

276

利息の支払額

 

1,048

1,320

法人所得税の支払額

 

3,146

5,622

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

26,607

33,172

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

有形固定資産の取得による支出

 

7,367

11,697

有形固定資産の売却による収入

 

11,317

2,530

無形資産の取得による支出

 

8,445

9,312

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

持分法で会計処理されている投資の取得による支出

 

300

888

連結範囲の変更を伴う子会社の売却による収入(△は支出)

35

2,541

2,858

負債性金融商品からの分配による収入

 

712

その他

 

8

265

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

7,329

16,062

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入れによる収入

35

7,357

24,068

短期借入金の返済による支出

35

10,254

21,519

長期借入れによる収入

35

17,190

14,573

長期借入金の返済による支出

35

23,042

23,447

リース負債の返済による支出

35

3,583

3,958

自己株式の取得による支出

 

0

7,001

配当金の支払額

27

980

1,961

その他

 

719

106

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

14,032

19,353

現金及び現金同等物に係る換算差額

 

2,266

3,931

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

7,511

1,688

現金及び現金同等物の期首残高

8

48,707

56,186

連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額

 

32

現金及び現金同等物の期末残高

8

56,186

57,874

 

【連結財務諸表注記】

1.報告企業

株式会社JVCケンウッド(以下、「当社」)は、日本国に所在する株式会社です。当社の登記されている本社の住所は、当社のホームページ(https://www.jvckenwood.com/corporate/outline/)で開示しています。当社の連結財務諸表は3月31日を期末日とし、当社及び子会社(以下、「当社グループ」)、並びに当社グループの関連会社に対する持分により構成されています。当社グループは主として、国内外におけるモビリティ&テレマティクスサービス分野関連、セーフティ&セキュリティ分野関連、エンタテインメント ソリューションズ分野関連の製造・販売を主要な事業とし、かつ、これに付帯する事業を営んでいます。各事業の内容については注記「6.セグメント情報」に記載しています。

 

 

2.作成の基礎

(1)連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載

当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。

 

(2)連結財務諸表の承認

本連結財務諸表は、2024年6月21日に代表取締役 社長執行役員 最高経営責任者(CEO)江口祥一郎及び代表取締役 専務執行役員 最高財務責任者(CFO)宮本昌俊によって承認されています。

 

(3)測定の基礎

連結財務諸表は、注記「3.重要性がある会計方針」に記載している公正価値で測定している金融商品、退職後給付制度に係る負債又は退職後給付制度に係る資産等を除き、取得原価を基礎として測定しています。

 

(4)機能通貨及び表示通貨

連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を切り捨てて表示しています。

 

(5)会計方針の変更

(IAS第12号「法人所得税」の適用)

当社グループは、「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」及び「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(IAS第12号「法人所得税」の修正)を当連結会計年度より適用しています。なお、当該基準の適用が当社グループの連結財務諸表に与える重要な影響はありません。

 

(6)表示方法の変更

(連結キャッシュ・フロー計算書)

前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の流動負債の増減額(△は減少)」に含めていた「未払費用の増減額(△は減少)」は、金額的重要性が増したため当連結会計年度より独立掲記することといたしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替を行っています。

この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の流動負債の増減額(△は減少)」に表示していた2,638百万円は、「未払費用の増減額(△は減少)」1,195百万円、「その他の流動負債の増減額(△は減少)」1,443百万円として組替えています。

 

前連結会計年度において、独立掲記しておりました「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「資本性金融商品の売却による収入」は金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度においては「その他」に含めて表示することといたしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。

 この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の 「資本性金融商品の売却による収入」に表示していた3百万円は、「その他」として組み替えています。

前連結会計年度において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「自己株式の取得による支出」は、金額的重要性が増したため当連結会計年度より独立掲記することといたしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替を行っています。

この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた△720百万円は、「自己株式の取得による支出」△0百万円、「その他」△719百万円として組替えています。

 

3.重要性がある会計方針

(1)連結の基礎

当社グループの連結財務諸表は、当社及び子会社の財務諸表並びに関連会社の持分相当額を含めています。

① 子会社

子会社とは、当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していると判断しています。

子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。

親会社の子会社に対する持分の変動は、子会社の支配の獲得後に生じ、子会社に対する支配の喪失とならない場合は資本取引として会計処理しています。当社の持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整しています。

子会社に対する支配を喪失した場合には、子会社の資産及び負債、子会社に係る非支配持分の認識を中止し、支配喪失後も継続して保持する残余持分について支配喪失日の公正価値で再測定し、生じた利得又は損失は純損益として処理しています。

非支配持分は、当初の支配獲得日での持分額及び支配獲得日からの非支配持分の変動から構成されています。

子会社の包括利益は、非支配持分が負の残高になる場合であっても、原則として親会社の所有者に帰属する持分と非支配持分に配分しています。

子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表に調整を加えています。また、子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いています。

当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。

② 関連会社

関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。関連会社は、当社グループが重要な影響力を有し始めた日より重要な影響力を喪失する日まで持分法によって会計処理しています。

重要な影響力を喪失した後、残存持分がある場合、公正価値にて測定し、持分法を中止した日現在の投資の帳簿価額との差額を純損益にて認識しています。

関連会社に対する投資には、取得に際して認識されたのれんを含めています。

 

(2)企業結合

企業結合は取得法を用いて会計処理しており、被取得企業において取得時に識別可能な資産及び負債、並びに非支配持分を公正価値(ただし、IFRS第3号「企業結合」により公正価値以外で測定すべきとされている資産及び負債については、IFRS第3号「企業結合」に規定する価額)で認識し、既保有持分を取得時における公正価値で再測定したうえで、移転された対価、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計から識別可能な資産及び負債の公正価値の合計を差し引いたものをのれんとして認識しています。ただし、識別可能な資産及び負債の価額の合計が取得価額、再測定後の既保有持分価額及び非支配持分の公正価値の合計を上回る場合には、直ちに連結損益計算書において利益として純損益に計上しています。

仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引コストは、発生時に費用処理しています。

すべての企業結合当事者が企業結合前後において、いずれも当社グループの支配下にある企業結合(共通支配下での企業結合)については、移転元の資産及び負債の帳簿価額を移転先に引き継ぐ処理を行っています。

企業結合が発生した報告期間末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、未完了の項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明した場合には取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる、取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(最長で1年間)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債を認識しています。

なお、支配獲得後の非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。

 

 

(3)外貨換算

① 外貨建取引

当社グループ各社の財務諸表は、その企業が事業活動を行う主たる経済環境の通貨である機能通貨で作成されます。連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示されます。

外貨建取引は、取引日における為替レートで当社グループ各社の機能通貨に換算します。期末日における外貨建の貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算します。また、公正価値で測定する外貨建の非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に換算します。当該取引の換算又は決済から生じる外貨換算差額は、純損益で認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて測定する金融資産及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる外貨換算差額については、その他の包括利益で認識しています。

 

② 在外営業活動体

在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については、期末日の為替レート、収益及び費用については、連結会計期間中の為替レートが著しく変動していない限り、その期間の平均為替レートを用いて日本円に換算しています。

在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる外貨換算差額は、その他の包括利益で認識しています。当該外貨換算差額は「在外営業活動体の外貨換算差額」として、その他の資本の構成要素に含めています。在外営業活動体の持分全体の処分及び支配又は重要な影響力の喪失をともなう持分の一部処分につき、当該累積外貨換算差額は、処分損益の一部として純損益に振り替えています。

 

(4)現金及び現金同等物

現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する流動性の高い短期投資からなっています。

 

(5)金融商品

① 金融資産

(ⅰ)デリバティブ以外の金融資産の当初認識及び測定

当社グループは、デリバティブ以外の金融資産を、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産及び純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の各区分に分類しています。デリバティブ以外の金融資産は、金融商品の契約上の当事者になった時点で当初認識しています。

 

償却原価で測定する金融資産

以下の要件を共に満たす金融資産を、償却原価で測定する金融資産として分類しています。

・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている場合

・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合

償却原価で測定する金融資産は、公正価値(直接帰属する取引コストを含む)で当初認識しています。当初認識後は、実効金利法を用いて帳簿価額を算定しています。

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産

以下の要件を共に満たす金融資産を、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類しています。

・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている場合

・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合

資本性金融商品のうち売買目的で保有する金融資産以外の金融資産は、その公正価値の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行っています。その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産は、公正価値(直接帰属する取引コストを含む)で当初認識しています。当該金融資産に係る利得又は損失は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益として認識しています。当該金融資産の認識の中止を行う際には、過去にその他の包括利益に認識した利得又は損失の累計額を、その他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産から生じる配当金については、明らかに投資の払い戻しの場合を除き、純損益として認識しています。

 

純損益を通じて公正価値で測定される金融資産

償却原価で測定される場合又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定される場合を除いて、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産として分類しています。純損益を通じて公正価値で測定される金融資産は、当初認識後、公正価値で測定し、その公正価値の変動は純損益として認識しています。

 

(ⅱ)デリバティブ以外の金融資産の認識の中止

金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合又は金融資産のキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した場合に認識を中止します。当該譲渡において創出又は保持された権利及び義務については、資産又は負債として別個に認識しています。

 

(ⅲ)デリバティブ以外の金融資産の減損

償却原価により測定される金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産、契約資産及びリース債権に係る予想信用損失について、貸倒引当金を認識しています。

当社グループは、各報告日に、当初認識時と比べた信用リスクの著しい増大の有無を検証しています。なお、当社グループは、特定の金融資産が報告日現在で信用リスクが低いと判断される場合には、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していないと評価しています。

金融資産に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大している場合、又は信用減損金融資産については、全期間の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。著しく増大していない場合には、12ヶ月間の予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。予想信用損失は、次のものを反映する方法で見積っています。

・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額

・貨幣の時間価値

・過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報

また、営業債権、契約資産及びリース債権については当初認識時から全期間の予想信用損失を認識しています。なお、当社グループは、ある金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。

金融資産に係る貸倒引当金の繰入額又は貸倒引当金を減額する場合における貸倒引当金の戻入額は、連結損益計算書上純損益で認識しています。

 

② 金融負債

(ⅰ)デリバティブ以外の金融負債の当初認識及び測定

当社グループは、金融負債を、金融商品の契約上の当事者になった時点で当初認識しています。当初認識時において、公正価値から発行に直接起因する取引コストを控除した金額で測定します。当初認識後は実効金利法を用いた償却原価で測定します。

 

(ⅱ)認識の中止

金融負債は、契約上の義務が免責、取消又は失効となった場合に認識を中止します。

 

③ デリバティブ及びヘッジ会計

当社グループは、為替変動リスクや金利変動リスクをヘッジするために、先物為替予約、金利スワップ等のデリバティブ取引を行っています。これらのデリバティブは、公正価値で当初測定し、その後も各報告期間末の公正価値で再測定しています。

ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するにあたってのリスク管理目的及び戦略について公式に指定し、文書化を行っています。当該文書には、ヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジされるリスクの性質、及びヘッジ関係がヘッジ有効性の要求を満たしているかどうかを判定する方法を記載しています。これらのヘッジは、キャッシュ・フローの変動を相殺する上で非常に有効であることが見込まれますが、ヘッジ指定を受けたすべての財務報告期間にわたって実際に有効であったか否かを判断するために継続的に評価しています。

当社グループは、ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブについては、ヘッジ手段として指定し、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しており、ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効な部分は、その他の包括利益として認識し、非有効部分は純損益として認識しています。その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与える時点で純損益に振り替えています。

ヘッジ指定を取消した場合、ヘッジ手段が失効、売却、終結又は行使された場合、もはやヘッジ会計として適格でない場合には、ヘッジ会計を中止しています。

なお、ヘッジ会計の要件を満たさないデリバティブは、公正価値の事後的な変動を純損益で認識しています。

 

④ 金融商品の相殺

金融資産と金融負債は、認識している金額を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で計上しています。

 

(6)棚卸資産

棚卸資産の取得原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用が含まれており、主として総平均法に基づいて算定しています。棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額を測定します。取得原価と正味実現可能価額との差額は、当期の費用として処理します。

 

(7)有形固定資産

有形固定資産の測定については原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。

取得原価には、資産の取得に直接関連するコスト、解体・除却及び原状回復費用並びに資産計上の要件を満たす借入コストが含まれています。

取得後に追加的に発生した支出については、その支出により将来の経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、金額を信頼性をもって測定することができる場合にのみ、当該取得資産の帳簿価額に算入するか個別の資産として認識するかのいずれかにより会計処理しています。取得原価に算入しない追加的な支出は、発生時に損益で認識しています。

土地及び建設仮勘定以外の各有形固定資産の減価償却費は、取得原価から残存価額を控除した償却可能価額について、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計上しています。

主要な有形固定資産の見積耐用年数は以下のとおりです。

・建物及び構築物    2~50年

・機械装置及び運搬具  2~10年

・工具、器具及び備品  2~20年

なお、有形固定資産の減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、変更があった場合には、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。

有形固定資産は、処分時、もしくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に認識を中止しています。有形固定資産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産の認識の中止時に純損益に含めており、連結損益計算書上「その他の収益」又は「その他の費用」に含めて計上しています。

 

(8)のれん及び無形資産

① のれん

子会社の取得から生じたのれんは、取得日時点の公正価値で測定される被取得企業のすべての非支配持分の金額を含む移転される譲渡対価の公正価値から、取得した識別可能な取得資産及び引受負債の取得日における正味の金額を超過した額として当初測定しています。のれんは当初、取得原価で資産として認識し、償却は行わず、毎期減損テストを実施しています。

のれんは、企業結合によるシナジー効果によりキャッシュ・フローの獲得への貢献が期待される資金生成単位(最小の単位又はグループ)に配分され、のれんが配分された資金生成単位は、各連結会計年度末、又は減損の兆候がある場合には随時、減損テストが実施されます。連結財政状態計算書には、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上しています。のれんの減損損失は連結損益計算書の「その他の費用」において認識され、その後の戻入れは行っていません。

子会社の処分の際には、関連するのれんの金額は処分の純損益に含められます。

 

 

② 無形資産

のれんを除く無形資産(社内利用ソフトウエア、開発費及びその他の無形資産)の認識後の測定については原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。

個別に取得した無形資産の取得原価は、資産の取得に直接起因する費用を含めて測定し、企業結合において取得した無形資産の取得原価は、取得日時点における公正価値で測定します。

自己創設の無形資産については、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上しています。

・使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性

・無形資産を完成させて、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図

・無形資産を使用又は売却する能力

・無形資産が蓋然性が高い将来の経済的便益を創出する方法

・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性

・開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力

 

開発資産の当初認識額は、無形資産が上記の認識条件の全てを初めて満たした日から開発完了までに発生したソフトウエア及びハードウエア開発費用の合計額であり、定額法で償却しています。

無形資産は、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって、定額法で償却しています。

主要な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりです。

・社内利用ソフトウエア:3年~5年

・開発費       :開発した製品の見積ライフサイクル期間(主に1年~3年)

無形資産の償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、変更があった場合には、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。

 

(9)投資不動産

投資不動産とは、賃貸収入又はキャピタル・ゲイン、もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。

投資不動産は、当初認識時には取得原価で測定し、当初認識後は割引キャッシュ・フロー法又は外部の鑑定評価によって毎年算定される公正価値で測定しており、公正価値の変動は純損益で認識しています。

自己使用不動産から投資不動産への用途変更日においては、帳簿価額と公正価値との差額について帳簿価額に生じたすべての増加額は、当該増加額が過去に当該不動産のそれ以前の減損の戻入になるものでない限り、その他の包括利益に認識しています。

 

(10)リース

当社グループでは、契約の締結時に契約により特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースである又はリースを含んでいると判定しています。

契約がリースである又はリースを含んでいると判定した場合には、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しています。

 

① 借手としてのリース

リース開始日において、使用権資産は取得原価で、リース負債はリース開始日における未払リース料総額の現在価値で測定しています。使用権資産の取得原価はリース負債の当初測定額に直接コスト、前払リース料等を調整し、リース契約に基づき要求される原状回復義務等のコストを加えた額で測定しています。

使用権資産は、見積り耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法により減価償却しています。リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は純損益で認識しています。

リース負債は、残存リース料をリースの開始日の借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定しています。リース料には固定リース料、変動リース料のうち指数又はレートに応じて決まる金額、購入オプションの行使価格、リースの解約におけるペナルティの支払額を含めています。リースの開始日後は、リース負債の残高に対して毎期一定の率となる金利費用を純損益で認識し、当該金利費用及び支払われたリース料をリース負債に反映するように測定しています。

リース期間は、リース契約に基づく解約不能期間に行使することが合理的に確実な延長オプション、解約オプションの対象期間を調整して決定しています。

なお、リース期間が12カ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、当該リースに関連したリース料を、リース期間にわたり定額法又は他の規則的な基礎のいずれかにより費用として認識しています。

 

② 貸手としてのリース

ファイナンス・リース取引については、正味リース投資未回収額をリース債権として認識し、受取リース料総額をリース債権元本相当部分と利息相当部分とに区分し、受取リース料の利息相当部分への配分額は、利息法により算定しています。

オペレーティング・リース取引については、受取リース料をリース期間にわたって定額で純損益にて認識しています。

 

(11)非金融資産の減損

当社グループは各年度において、各資産についての減損の兆候の有無の判定を行い、減損の兆候が存在する場合又は耐用年数を確定できない無形資産、のれん等毎年減損テストが要求されている場合には、その資産の回収可能価額を見積ります。個々の資産について回収可能価額を見積ることができない場合には、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積ります。

回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定します。処分費用控除後の公正価値の算定にあたっては、利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用します。また、使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価及び当該資産に固有のリスク等を反映した税引前割引率を使用して、現在価値まで割り引きます。

資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合は、回収可能価額まで減損損失を計上します。

のれん以外の資産に関しては、過年度に認識された減損損失について、損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候が存在しているかどうかについて評価を行います。そのような兆候が存在する場合は、当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として、減損損失を戻入れます。

 

(12)従業員給付

① 退職後給付

(ⅰ)確定給付型制度

当社及び一部の連結子会社では、確定給付型の企業年金制度及び退職一時金制度を設けています。確定給付制度に関連して連結財政状態計算書で認識される負債及び資産は、報告期間の末日現在の退職給付債務の現在価値から年金資産の公正価値を差し引いた額(又は報告期間の末日現在の年金資産の公正価値から退職給付債務の現在価値を差し引いた額)です。この計算により積立超過がある場合は、制度からの返還又は制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値を上限として、資産として計上しています。退職給付債務は、独立した年金数理人が予測単位積増方式を用いて毎年算定します。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間をもとに割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定します。

退職給付費用のうち、勤務費用、確定給付負債の純額に係る利息純額については純損益で認識し、見積りと実績との差異及び数理計算上の仮定の変更から生じた数理計算上の差異を含む再測定は、発生した期間にその他の包括利益として認識し、直ちにその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えます。過去勤務費用は、直ちに純損益で認識しています。

 

(ⅱ)確定拠出型制度

当社及び一部の連結子会社では、確定給付型制度のほか、確定拠出型制度を設けています。確定拠出型制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払いについて法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しています。

 

② その他の従業員給付

その他の従業員給付は、割引計算をせず、従業員が関連するサービスを提供した時点で費用として認識しています。賞与及び有給休暇費用については、それらを支払う法的債務又は推定的債務を有し、信頼性のある見積りが可能な場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積れる金額を負債として認識しています。

 

(13)引当金

引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的又は推定債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その金額について信頼性をもって見積ることができる場合に認識しています。

貨幣の時間的価値の影響が重要な場合には、当該引当金は負債の決済に必要と予想される支出額の現在価値で測定しています。現在価値は、貨幣の時間的価値とその負債に特有なリスクを反映した税引前割引率を用いて計算しています。時間の経過による影響を反映した引当金の増加額は、金融費用として認識しています。

 

①製品保証引当金

販売製品に係る一定期間内の無償サービスの費用に備えるため、当該費用の発生割合に基づいて見積った額を計上しています。

 

②資産除去債務

当社グループが使用する工場設備や敷地等の賃貸借契約に付随する原状回復義務等、通常の使用に供する固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される法律上の義務を有する場合には、主に過去の実績等に基づき算出した将来支出の見積額に基づき資産除去債務を認識しています。

 

(14)資本

① 資本金及び資本剰余金

当社が発行する資本性金融商品は、資本金及び資本剰余金に計上しています。また、その発行に直接起因する取引コストは資本剰余金から控除しています。

 

② 自己株式

自己株式を取得した場合には、取得原価で認識し、資本から控除して表示しています。また、その取得に直接起因する取引コストは、資本剰余金から控除しています。

自己株式を売却した場合には、帳簿価額と処分時の対価との差額は資本剰余金として認識しています。

 

(15)収益認識

当社グループでは、以下の5ステップモデルを適用して収益の認識及び測定を行っています。

ステップ1:顧客との契約を識別する

ステップ2:契約における履行義務を識別する

ステップ3:取引価格を算定する

ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する

ステップ5:履行義務の充足時点に(又は充足するにつれて)収益を認識する

 

当社グループの事業は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野及びエンタテインメント ソリューションズ分野より構成されており、各分野において製品販売及び役務の提供を行っています。また、セーフティ&セキュリティ分野においては製品販売に付随して無線システム及び業務用システムの据付サービスなどの役務の提供も行っています。

 

・製品販売

製品販売については、主として顧客への製品の引渡し時点で製品に対する支配が顧客に移転し、履行義務が充足されたと判断して収益を認識しています。これは、法的所有権、製品の所有にともなう重大なリスクと経済価値、物理的占有の移転及び対価の支払いを受ける権利が製品の引渡し時点で生じると総合的に判断したためです。

製品販売においては、販売の促進のために顧客に対してリベート等を付して販売することがありますが、その場合には顧客との契約で定める価格から過去の経験及び顧客との交渉により合理的に予想される見積り額を控除した金額で取引価格を算定しており、重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を認識しています。

また、顧客に対して返品権を付して販売する製品については、収益の控除として返金負債を認識しています。返金負債の見積りは過去の経験及び報告期間の末日現在で入手可能な情報に基づき行っており、仮定の妥当性及び見積り返金額は期末日ごとに再評価しています。なお、顧客が製品を返品する場合、当社グループは顧客から製品を回収する権利を有するため、当該製品の従前の帳簿価額から回収のための予想コストを控除した金額で当該権利を資産として認識しています。

・役務の提供

役務の提供については、以下の3つの要件のいずれかを満たす場合、その基礎となる財又はサービスの支配は一定期間にわたり顧客に移転しているとみなし、一定期間にわたり収益を認識しています。

(a)当社グループが履行義務を履行するにつれて、顧客が履行による便益を受け取り、同時に消費する

(b)当社グループの履行により、仕掛品などの資産が創出されるか又は増価し、当該資産の創出又は増価につれて顧客が当該資産を支配する

(c)当社グループの履行により、当社グループにとって代替的な用途がある資産が創出されず、かつ、当社グループが現在までに完了した履行義務に対する支払を受ける法的に強制可能な権利を有している

無線システム及び業務用システムの据付サービスのうち一部のサービスは契約の観点から区分可能であるため、製品販売とは独立した別個の履行義務として識別していますが、上記の要件を満たした据付サービスは、一定の期間にわたり発生コストを基礎とした進捗度を測定して収益を認識しています。

また、当社グループでは当社製品の販売後において有償の保守サポートサービスを提供していますが、独立した履行義務として識別され、かつ、上記の要件を満たしたサービスは、一定の期間にわたり経過期間を基礎とした進捗度を測定して収益を認識しています。

・金融要素

当社グループは、製品又はサービスの顧客への移転と顧客による支払の間の期間が1年を超えることが予想される重要な契約はないため、取引価格について貨幣の時間価値は調整していません。

 

(16)借入コスト

意図された使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産である、適格資産の取得、構築又は製造に直接関連する借入コストは、当該資産が実質的に使用又は売却することができるようになるまで、当該資産の取得原価の一部として資産に計上します。その他の借入コストは、発生した会計期間に費用として認識しています。

 

(17)法人所得税

法人所得税費用は当期税金費用及び繰延税金費用から構成されています。

これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、当期利益で認識しています。

当期税金費用は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を乗じて算定する当期の課税所得又は損失に係る納税見込額あるいは還付見込額の見積りに、前年までの納税見込額あるいは還付見込額の調整額を加えて算定しています。

繰延税金費用は、報告期間の末日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務基準額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。

企業結合以外の取引で、会計上又は税務上のいずれの損益にも影響を与えず、かつ取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産又は負債の当初認識に係る差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。さらに、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。

繰延税金資産は、未使用の税務上の欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産は各報告期間の末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しています。

繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消されるときに適用されると予想される税率を用いて測定しています。繰延税金資産及び負債は、当期税金資産及び負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が当期税金資産及び負債を純額ベースで決済することを意図している場合、もしくはこれらの税金資産及び負債が同時に実現する予定である場合に相殺しています。

当社グループでは従来、リース及び資産除去債務にかかる繰延税金について当初認識に関する適用除外を適用して会計処理をしていましたが、2023年1月1日以降開始される連結会計年度に適用されるIAS第12号「法人所得税」第15項及び第24項の改訂を受けて、当初認識の免除規定を適用せず、繰延税金負債及び繰延税金資産をそれぞれ認識しています。ただし、それぞれの残高はIAS第12号「法人所得税」第74項に基づく相殺の対象となるため、連結財政状態計算書の表示における実質的な影響はありません。したがって、この変更による当連結会計年度の期首時点での利益剰余金への影響はありません。当社グループへの主な影響は、認識された繰延税金資産及び負債に関係しています。

当社及び国内の100%出資子会社は、グループ通算制度を適用しています。

当社グループは、経済協力開発機構が公表した第2の柱モデルルールを導入するために制定又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税に係る繰延税金資産及び負債に関して、認識及び情報開示に対する例外を適用しています。

 

(18)1株当たり利益

基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期損益をその期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。

希薄化後1株当たり当期利益は、すべての希薄化効果のある潜在的普通株式による影響について、親会社の所有者に帰属する当期損益及び自己株式を調整した発行済株式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。

 

(19)配当

配当金については、取締役会により承認された日の属する期間の負債として認識しています。

 

(20)売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業

継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当社グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産及び処分グループとして分類し、非流動資産は減価償却又は償却は行わず、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。

非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの一つの事業若しくは地域を構成し、その一つの事業若しくは地域の処分の計画がある場合に認識しています。

 

(21)株式に基づく報酬

当社は、信託を用いた株式報酬制度を導入しています。当制度により算定された報酬は費用として認識し、同額を資本剰余金の増加として認識しています。

 

4.重要な会計上の見積り及び判断

当社の連結財務諸表は、経営者の見積り及び判断を利用しています。これらの見積り及び判断は過去の実績及び報告期間の末日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づきますが、将来において、これらの見積り及び判断とは異なる結果となる可能性があります。

見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されており、その影響は、その見積りを見直した期間及びそれ以降の期間において認識しています。

 

当社グループが行った連結財務諸表に重要な影響を与える判断に関する情報は以下のとおりです。

・連結の範囲(注記「3.重要性がある会計方針(1)連結の基礎」)

・収益認識(注記「3.重要性がある会計方針(15)収益認識」)

・固定資産の耐用年数(注記「3.重要性がある会計方針(7)有形固定資産」及び注記「3.重要性がある会計方針(8)のれん及び無形資産」)

 

連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積り及び仮定に関する情報は以下のとおりです。

・繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要性がある会計方針(17)法人所得税」及び注記「25.法人所得税」)

当社グループは、将来減算一時差異、繰越欠損金及び税額控除のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限り繰延税金資産を認識しています。課税所得が生じる可能性の判断においては、事業計画に基づき課税所得の発生時期及び金額を見積っています。事業計画における主な重要な仮定は、当社の無線システム事業及びOEM事業やアフターマーケット事業等などのその他の事業の重要な仮定から構成されます。

無線システム事業における重要な仮定は、米州地域の市場の成長率及び大型案件の受注の見込みを基礎とした売上収益及び営業利益の予測です。当連結会計年度において、無線システム事業は好調を継続し、その営業利益は通算グループの営業利益合計のうち重要な割合を占めています。これに関して、当社は将来の事業計画においても無線システム事業の業績が引き続き堅調に推移すると見込んでいます。

OEM事業やアフターマーケット事業等などのその他の事業における重要な仮定は、事業ごとに異なるが、主にOEM事業における受注の見込み及びアフターマーケット事業等における製品サービスカテゴリーごとの市場規模や市場シェアの見込みを基礎とした売上収益の予測、並びに物価上昇を踏まえたコスト見込みを基礎とした営業利益の予測です。当社はこれらの予測に関して、一定の回復を見込んでいます。

このような重要な仮定は、経営者による最善の見積りによって行っていますが、将来の経営状況の悪化等により重要な仮定の見直しが行われる場合には、翌連結会計年度において、繰延税金資産が減額される可能性があります。

 

・引当金(注記「3.重要性がある会計方針(13)引当金」及び注記「22.引当金」)

引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しています。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しています。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しています。

 

・確定給付債務の測定(注記「3.重要性がある会計方針(12)従業員給付」及び注記「23.従業員給付」)

当社グループの従業員及び元従業員の確定給付費用及び確定給付制度債務は、割引率、退職率及び死亡率等年金数理計算上の基礎率に基づき見積られています。割引率は、各年度の測定日における優良社債の利回りに基づき決定しています。経営者は、これらの数理計算上の仮定を合理的であると考えていますが、実績との差異や仮定の変動は将来の確定給付費用及び確定給付制度債務に影響します。

確定給付制度債務の現在価値の算定に用いられた割引率及び感応度については、注記「23.従業員給付」に記載しています。

 

・金融商品の公正価値(注記「3.重要性がある会計方針(5)金融商品」及び注記「34.金融商品」)

金融商品の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチ等の算出手順に基づき決定しています。経営者は、当該公正価値の評価は合理的であると判断していますが、これらの評価には管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により金融商品の評価に関する見積りが変化した場合には、将来の当社グループにおける公正価値評価額が変動する可能性があります。

公正価値の算定方法については、注記「34.金融商品」に記載しています。

 

・偶発債務(注記「36.偶発債務」)

偶発事象は、報告日におけるすべての利用可能な証拠を勘案し、その発生可能性及び金額的影響を考慮した上で、将来の事業に重要な影響を及ぼしうる項目がある場合には開示しています。

 

5.未適用の公表済み基準書及び解釈指針

連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が公表された基準書及び解釈指針のうち、以下の基準の改訂による当社グループへの影響は検討中であり、現時点では見積もることができません。

基準書

基準名

強制適用時期

(以降開始年度)

当社グループ

適用時期

改訂の概要

IFRS第7号

金融商品:開示

2026年1月1日

2027年3月期

金融商品の開示要求に関する修正又は追加

IFRS第18号

財務諸表における表示及び開示

2027年1月1日

2028年3月期

・損益計算書における比較可能性の改善

・経営者が定義した業績指標(MPMs:management-defined performance measures)の透明性の向上

・財務諸表における情報のより有用なグルーピング

 

6.セグメント情報

(1)報告セグメントの概要

当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

当社グループは、各分野に分野責任者を置き、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

当社グループは、製品を製造し販売する従来型の「製造販売業」から、顧客の課題を解決するためのソリューションを提供する「顧客価値創造企業」への進化を図るため、「モビリティ&テレマティクスサービス分野」「セーフティ&セキュリティ分野」「エンタテインメント ソリューションズ分野」の3つの顧客業界分野別組織で事業活動を展開しており、報告セグメントの区分もこのとおりです。

当連結会計年度より、従来の「パブリックサービス分野」を「セーフティ&セキュリティ分野」に、「メディアサービス分野」を「エンタテインメント ソリューションズ分野」に名称変更しています。

各報告セグメント区分の主な製品・サービス又は事業内容は、以下のとおりです

モビリティ&テレマティクスサービス分野

カーAVシステム、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、車載用デバイス等の製造・販売、テレマティクスソリューション

セーフティ&セキュリティ分野

業務用無線機器、アマチュア無線機器、業務用映像監視機器、業務用オーディオ機器及び医用画像表示モニター等の製造・販売

エンタテインメント

ソリューションズ分野

プロジェクター、ヘッドホン、ホームオーディオ、ポータブル電源、業務用ビデオカメラ等の製造・販売、CD/DVD(パッケージソフト)等の受託ビジネス、CD/DVD(パッケージソフト)の製造、オーディオ・ビデオソフト・配信等のコンテンツ等

その他

サービスパーツ他

 

(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産及びその他の項目

報告セグメントの会計方針は、注記3.「重要性がある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同じです。

 

 

当社グループの報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、資産及びその他の項目は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

(注1)

連結財務

諸表計上額

 

モビリティ&テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント ソリューションズ分野

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上収益

197,564

74,652

57,265

329,482

7,427

336,910

336,910

セグメント間の

内部売上収益

又は振替高

197,564

74,652

57,265

329,482

7,427

336,910

336,910

セグメント利益

(△損失)(注2)

4,396

10,675

798

15,870

33

15,836

15,836

その他の収益

 

 

 

 

 

 

 

11,342

その他の費用

 

 

 

 

 

 

 

4,971

為替差損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

573

営業利益

 

 

 

 

 

 

 

21,634

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

454

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

1,221

持分法による投資損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

293

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

21,161

セグメント資産

163,388

57,685

45,065

266,139

5,963

272,102

27,252

299,355

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

及び償却費

12,318

2,644

2,500

17,463

151

17,615

17,615

減損損失

663

796

990

2,450

2,450

2,450

減損損失戻入益

有形固定資産及び

無形資産の増加額

13,412

4,179

2,001

19,593

168

19,761

19,761

(注)1.セグメント資産の調整額27,252百万円は、主に全社資産であり、主に現金預金及び長期投資資産(公正価値で測定する金融資産)です。

2.セグメント利益(△損失)は売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した事業利益で表示しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

合計

調整額

(注1)

連結財務

諸表計上額

 

モビリティ&テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント ソリューションズ分野

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への

売上収益

199,435

93,755

55,978

349,170

10,289

359,459

359,459

セグメント間の

内部売上収益

又は振替高

199,435

93,755

55,978

349,170

10,289

359,459

359,459

セグメント利益

(△損失)(注2)

3,871

16,485

257

20,099

389

19,710

19,710

その他の収益

 

 

 

 

 

 

 

4,762

その他の費用

 

 

 

 

 

 

 

6,158

為替差損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

88

営業利益

 

 

 

 

 

 

 

18,226

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

957

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

1,485

持分法による投資損益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

547

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

18,245

セグメント資産

169,684

66,904

45,377

281,967

6,421

288,388

28,430

316,819

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

及び償却費

12,639

3,267

2,120

18,027

155

18,182

18,182

減損損失

1,295

607

1,084

2,987

6

2,993

2,993

減損損失戻入益

94

94

94

94

有形固定資産及び

無形資産の増加額

15,289

6,656

3,946

25,891

437

26,329

26,329

(注)1.セグメント資産の調整額28,430百万円は、主に全社資産であり、主に現金預金及び長期投資資産(公正価値で測定する金融資産)です。

2.セグメント利益(△損失)は売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した事業利益で表示しています。

 

(3)主要な製品及び役務からの収益

注記「28.顧客との契約から生じる収益」に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。

 

(4)地域別情報

地域別売上収益

外部顧客の所在地域別売上収益は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

外部顧客への売上収益

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

日本

128,556

125,756

米州

80,009

96,004

欧州

62,101

71,632

アジア

59,502

59,682

その他の地域

6,740

6,382

合計

336,910

359,459

(注)1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっています。

2.各区分に属する主な国又は地域

(1)米州            アメリカ、カナダ、パナマ

(2)欧州            ドイツ、フランス、イギリス、イタリア

(3)アジア          中国、インドネシア、シンガポール、アラブ首長国連邦

(4)その他の地域    オーストラリア、アフリカ

3.地域別売上収益は、当社グループの本邦以外の国又は地域における売上収益(ただし、連結会社間の内部売上収益は除く)を、販売先の国又は地域ごとに区分し表示したものです。

4.前連結会計年度及び当連結会計年度において、日本を除き、外部顧客向け売上収益が重要な単一の国及び地域はありません。

 

非流動資産

当社グループの所在地域別の非流動資産の帳簿価額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

所在地域別の非流動資産

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

日本

45,056

49,748

米州

5,639

6,856

欧州

14,833

16,777

アジア

17,935

18,616

その他の地域

882

1,127

合計

84,347

93,125

非流動資産は、資産の所在地によっており、「その他の金融資産」、「繰延税金資産」及び「退職給付に係る資産」を含んでいません。

 

(5)主要な顧客に関する情報

単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループの売上収益の10%を超える外部顧客がないため、記載を省略しています。

 

7.企業結合

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

該当事項はありません。

 

8.現金及び現金同等物

現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

現金及び預金(預入期間3ヵ月以内)

56,186

57,874

合計

56,186

57,874

 

9.営業債権及びその他の債権

営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

受取手形

1,706

1,749

売掛金

55,704

65,377

その他

1,471

1,513

控除:貸倒引当金(注記34)

△724

△777

合計

58,157

67,863

 

10.その他の金融資産

その他の金融資産の内訳は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

資本性金融商品(注記34)

4,210

5,191

負債性金融商品(注記34)

4,026

3,369

デリバティブ資産(注記34)

3,306

5,191

その他

1,767

1,594

合計

13,310

15,346

流動資産

3,552

4,914

非流動資産

9,758

10,432

合計

13,310

15,346

 

11.棚卸資産

(1)棚卸資産の内訳

棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

商品及び製品

40,894

35,932

仕掛品

5,423

5,796

原材料及び貯蔵品

21,513

21,177

合計

67,830

62,906

当連結会計年度に売上原価として費用認識した棚卸資産の金額は230,276百万円(前連結会計年度:221,993百万円)です。

 

(2)棚卸資産の評価減

連結損益計算書の「売上原価」に含まれている、期中に認識した棚卸資産の評価減及び評価減の戻入れの金額は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

評価減

4,451

5,779

評価減の戻入れ

 

12.その他の資産

その他の資産の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

その他の流動資産

 

 

前払費用

2,096

2,160

前渡金

218

600

未収消費税等

3,523

3,504

その他

393

281

合計

6,231

6,547

その他の非流動資産

 

 

長期前払費用

196

216

その他

183

359

合計

380

576

 

13.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債

売却目的で保有する資産の内容は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

売却目的で保有する資産

 

 

有形固定資産

995

16

合計

995

16

前連結会計年度における売却目的で保有する資産は、当社連結子会社であるJVCKENWOOD Electronics (Thailand) Co., Ltd.清算手続き中にともなう不動産売却等に係るものです。当該資産については、当連結会計年度において94百万円の減損損失戻入益を計上しており、連結損益計算書の「その他の収益」に計上しています。なお、当連結会計年度中に売却が完了しています。

当連結会計年度における売却目的で保有する資産は、当社連結子会社である株式会社JVCケンウッド長岡の土地譲渡に係るものです。

 

14.有形固定資産

有形固定資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに減価償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりです。

[帳簿価額]

(単位:百万円)

 

 

建物及び

構築物

機械装置

及び

運搬具

工具、器具及び

備品

土地

建設仮勘定

使用権

資産

合計

2022年4月1日残高

11,407

10,648

5,348

12,589

1,025

15,229

56,249

取得

277

1,835

1,190

95

3,737

4,267

11,404

減価償却費

△1,219

△2,373

△2,947

△3,226

△9,766

減損損失

△75

△583

△449

△55

△143

△175

△1,481

処分

△11

△68

△111

△1,259

△133

△5

△1,589

建設仮勘定からの振替

473

1,579

1,749

△3,802

売却目的で保有する資産への振替

△78

△0

△1

△915

△995

在外営業活動体の外貨換算差額

289

499

129

113

32

680

1,745

その他

13

△344

△168

207

△550

△843

2023年3月31日残高

11,077

11,192

4,738

10,568

924

16,220

54,721

取得

282

2,715

1,042

7,880

5,047

16,967

減価償却費

△1,497

△2,612

△2,530

△3,656

△10,297

減損損失

△20

△145

△429

△6

△66

△197

△866

処分

△150

△118

△590

△12

△87

△238

△1,197

建設仮勘定からの振替

512

1,202

1,657

△3,371

売却目的で保有する資産への振替

△16

△16

在外営業活動体の外貨換算差額

425

902

283

14

153

1,365

3,142

その他

△65

△77

△78

182

△463

△501

2024年3月31日残高

10,563

13,058

4,092

10,548

5,615

18,077

61,955

 

[取得原価]

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び

運搬具

工具、器具及び

備品

土地

建設仮勘定

使用権資産

合計

2022年4月1日残高

51,658

50,363

64,540

13,756

1,055

22,294

203,668

2023年3月31日残高

49,457

49,711

63,179

11,700

1,068

25,270

200,389

2024年3月31日残高

49,988

51,594

57,150

11,678

5,688

29,540

205,641

 

[減価償却累計額及び減損損失累計額]

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び

運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

使用権資産

合計

2022年4月1日残高

40,251

39,715

59,191

1,167

29

7,064

147,419

2023年3月31日残高

38,380

38,518

58,441

1,132

144

9,050

145,667

2024年3月31日残高

39,425

38,535

53,058

1,130

73

11,463

143,686

(注)1.建設仮勘定には、建設中の有形固定資産に関する支出額が含まれています。

2.減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めています。

3.取得原価に含めた借入コストはありません。

4.減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含めています。

 

なお、使用権資産の帳簿価額の内訳は以下のとおりです。

(単位:百万円)

使用権資産

建物及び構築物

機械装置及び

運搬具

工具、器具及び備品

土地

合計

2022年4月1日残高

9,480

1,377

217

4,154

15,229

2023年3月31日残高

10,620

1,537

170

3,891

16,220

2024年3月31日残高

12,635

1,785

105

3,551

18,077

 

15.のれん及び無形資産

のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりです。

[帳簿価額]

(単位:百万円)

 

 

のれん

無形資産

社内利用

ソフトウエア

開発費

その他の

無形資産

合計

2022年4月1日残高

2,231

1,894

15,627

1,079

18,601

取得

277

519

797

内部開発による増加

7,560

7,560

償却費

△609

△6,884

△354

△7,848

減損損失

△83

△854

△938

処分

△25

△117

△152

△295

在外営業活動体の

外貨換算差額

147

22

264

10

298

その他

291

△79

△321

△109

2023年3月31日残高

2,379

1,767

15,516

780

18,065

取得

391

56

448

内部開発による増加

8,913

8,913

償却費

△647

△7,047

△190

△7,885

減損損失

△124

△2,002

△0

△2,127

処分

△8

△23

△8

△40

在外営業活動体の

外貨換算差額

286

111

582

24

718

その他

△109

△43

29

△123

2024年3月31日残高

2,665

1,381

15,896

692

17,969

 

[取得原価]

(単位:百万円)

 

 

のれん

無形資産

社内利用

ソフトウエア

開発費

その他の

無形資産

合計

2022年4月1日残高

6,717

11,667

96,483

6,188

114,338

2023年3月31日残高

7,229

13,144

104,713

5,517

123,376

2024年3月31日残高

8,100

12,877

115,122

6,131

134,130

 

 

[償却累計額及び減損損失累計額]

(単位:百万円)

 

 

のれん

無形資産

社内利用

ソフトウエア

開発費

その他の

無形資産

合計

2022年4月1日残高

4,485

9,772

80,856

5,108

95,737

2023年3月31日残高

4,850

11,377

89,197

4,736

105,310

2024年3月31日残高

5,435

11,496

99,226

5,438

116,160

(注)1.無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めています。

2.取得原価に含めた借入コストはありません。

3.減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含めています。

 

当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度における期中に費用として認識された研究開発費は17,379百万円及び19,429百万円であり、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。

 

16.非金融資産の減損

(1) 資金生成単位

 非金融資産は、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成させるものとして識別される資産グループの最小単位を基礎として、主に事業領域ごとにグルーピングを行っています。

 

(2) 減損損失

 各報告セグメントにおいて減損損失を認識した資産の種類別内訳は次のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

モビリティ&テレマティクスサービス分野

建物及び構築物

5

機械装置及び運搬具

473

0

工具、器具及び備品

59

62

土地

55

使用権資産

7

社内利用ソフトウエア

69

118

開発費

1,106

小計

663

1,295

セーフティ&セキュリティ

分野

建物及び構築物

69

4

機械装置及び運搬具

59

16

工具、器具及び備品

27

81

建設仮勘定

22

2

使用権資産

104

97

社内利用ソフトウエア

4

6

開発費

509

399

小計

796

607

エンタテインメント

ソリューションズ分野

建物及び構築物

16

機械装置及び運搬具

51

129

工具、器具及び備品

362

285

建設仮勘定

120

63

使用権資産

71

92

社内利用ソフトウエア

9

0

開発費

345

496

その他の無形資産

0

長期前払費用

30

小計

990

1,084

 その他

土地

6

小計

6

合計

2,450

2,993

減損損失は、連結損益計算書の「その他の費用」に含めています。

 

前連結会計年度における主な減損損失は以下のとおりです。

 モビリティ&テレマティクスサービス分野において、傘下の車載機器事業子会社の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しています。処分コスト控除後の公正価値は処分価額により算定しており、当該公正価値のヒエラルキーはレベル3です。

 セーフティ&セキュリティ分野において、傘下の業務用システム事業関連子会社及びヘルスケア事業の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。

 エンタテインメント ソリューションズ分野において、ヘッドホン及びホームオーディオ関連事業の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。この他一部の事業用資産グループについても業績が悪化したため、帳簿価額と将来キャッシュ・フローによる回収可能価額を慎重に比較検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。

 

当連結会計年度における主な減損損失は以下のとおりです。

 モビリティ&テレマティクスサービス分野において、テレマティクス事業の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。

 セーフティ&セキュリティ分野において、傘下の業務用システム事業関連子会社及びヘルスケア事業の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。

 エンタテインメント ソリューションズ分野において、ヘッドホン、ホームオーディオ及び業務用カメラ事業の有形固定資産及び無形資産について、業績が悪化したことを勘案して、今後の事業計画及び回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。この他一部の事業用資産グループについても業績が悪化したため、帳簿価額と将来キャッシュ・フローによる回収可能価額を慎重に比較検討した結果、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。なお、回収可能価額には使用価値を用いており、将来キャッシュ・フローがマイナスであるため、その価値を零としています。

 

(3) 減損損失戻入

 減損損失戻入は、連結損益計算書の「その他の収益」に含めています。

 当連結会計年度に認識した減損損失戻入は、94百万円です。過年度に減損損失を認識したエンタテインメント ソリューションズ分野傘下のタイの関連機器製造子会社において、不動産売却に伴い回収可能価額の増加が見込まれたため、過去に減損損失を計上した金額を減損損失戻入として計上しています。なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しています。処分コスト控除後の公正価値は、売却プロセスの過程で合意した売却価額を基に算定しており、当該公正価値のヒエラルキーはレベル3です。

 

 

(4) のれんの減損

 企業結合により取得したのれんは、取得日に企業結合から利益がもたらされる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分しています。

 各資金生成単位又は資金生成単位グループに配分されたのれんの帳簿価額の合計は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

セーフティ&セキュリティ分野

2,379

2,665

合計

2,379

2,665

 

当連結会計年度におけるセーフティ&セキュリティ分野ののれんのうち主なものは、ドイツの手術室映像ソリューション関連子会社の持分取得時に発生したのれん1,772百万円(前連結会計年度1,582百万円)です。のれんについて、毎期又は減損の兆候がある場合には、随時減損テストを実施しています。

 

ドイツの手術室映像ソリューション関連子会社の持分取得時に発生したのれん

回収可能価額は使用価値により算定しており、過去の経験と外部からの情報を反映し、取締役会が承認した直近の事業計画及び事業計画の期間経過後は成長率を基礎とした継続価値によるキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割引いて算定しています。

使用価値の算定に当たって基礎とした主要な仮定は以下のとおりです。

当該資金生成単位又は資金生成単位グループの税引前加重平均資本コストを基礎とした割引率:15.7%(前連結会計年度は16.0%)、資金生成単位又は資金生成単位グループの属する国における長期の平均成長率を参考に決定した継続価値を算定するのに使用した成長率:2.0%(前連結会計年度は2.0%)

 

なお、当該減損テストに用いた主要な仮定に合理的な範囲で変動があった場合にも、帳簿価額が回収可能価額を上回る可能性は低いと判断しています。

 

17.投資不動産

(1)増減表

投資不動産の帳簿価額の増減は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期首残高

3,626

3,817

取得

12

6

取得後支出による増加

売却又は処分

有形固定資産からの振替

在外営業活動体の外貨換算差額

182

288

公正価値の変動による利得又は損失

△3

△35

その他

期末残高

3,817

4,077

 

投資不動産の公正価値は、専門的資格を有する独立の鑑定人による評価に基づいており、その評価は、当該不動産の所在する国の評価基準に従い類似資産の取引価格を反映した市場証拠に基づいています。

投資不動産の公正価値ヒエラルキーは、観察可能でないインプットを含むことからレベル3に分類しています。

なお、公正価値ヒエラルキーについては注記「34.金融商品」に記載しています。

 

 

(2)投資不動産からの収益及び費用

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

賃貸料収入

167

172

直接営業費

36

37

 

18.リース取引

当社グループは、借手として、主として建物及び構築物、機械設備及び運搬具、工具、器具及び備品、土地を賃借しています。貸手として、建物及び構築物を第三者に賃貸しています。

 

(1)借手としてのリース

財政状態計算書上の有形固定資産には、リース取引による使用権資産が含まれています。

 

使用権資産の帳簿価額の期末残高内訳及び使用権資産の増加額は、注記「14.有形固定資産」をご参照ください。

 

当社グループにおいてリース契約の条件は個別交渉されるため多様な契約条件を含んでいます。当社グループでは使用権資産をより柔軟に使用する目的で、延長及び解約オプションを含むリース契約を締結しています。

リース開始時において、当社グループによる延長オプションの行使が合理的に確実な場合には、当該オプションの行使によって延長されるリース期間に関連する支払はリース負債に含めています。また、解約オプションを行使しないことが合理的に確実である場合には、当該オプションの行使によって解約されないリース期間に関連する支払はリース負債に含めています。

 

リース負債に不履行が発生した場合には、貸手が使用権資産に対する権利を取り戻すことができるため、リース負債は実質的に担保されています。

リース契約によって課された制限は該当ありません。

 

 

借手としてのリースについて純損益に認識した金額の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

使用権資産の減価償却費

 

 

建物及び構築物

2,167

2,564

機械装置及び運搬具

605

677

工具、器具及び備品

82

80

土地

369

334

小計

3,226

3,656

リース負債に係る利息費用

366

387

短期リースに関連する費用

289

329

短期リースではない少額資産リースに関連する費用

76

105

リース負債に含まれない変動リース料に関連する費用

38

25

控除:使用権資産のサブリースによる収益

△40

△34

その他

221

197

合計

4,178

4,667

 

前連結会計年度及び当連結会計年度における借手としてのリースのキャッシュ・アウトフローの合計は、それぞれ3,949百万円及び4,345百万円であります。

 

当社は、前連結会計年度において、東京都八王子市の八王子事業所を売却し、リースバックする取引を実施しました。

当社は中長期的な企業価値向上を目指し、技術開発強化及びさらなる働き方改革促進を図るためのオフィス拠点再編を進めています。その一環として当該取引を実施しました。

譲渡及び賃借資産等の、主な内容は以下のとおりです。

                                                                                    (単位:百万円)

資産の内容及び所在地

譲渡益

帳簿価額

現況

所在地:東京都八王子市石川町2967-3

土地:23,040.82㎡

9,731

1,177

事務所

1:賃貸借期間は、譲渡日から2年間です。なお、延長オプションまた解約オプションは有しておりません。

2:譲渡価額及び賃料額等は、譲渡先との取り決めにより開示を控えさせていただきますが、競争入札による市場価格を反映した適正な価格であります。

3:譲渡益については、連結損益計算書の「その他の収益」に含まれています。

4:帳簿価額1,177百万円の内訳は、有形固定資産であります。

 

賃貸借契約のリース料総額は、33百万円であり、当該リース部分を再購入するオプションは有しておりません。

当該取引の結果、前連結会計年度において使用権資産25百万円及びリース負債32百万円をそれぞれ計上しています。キャッシュ・フローへの影響は、連結キャッシュ・フロー計算書の「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「有形固定資産の売却による収入」をご参照ください。

当連結会計年度において、重要なセール・アンド・リースバック取引を実施しておりません。

 

 

リース負債の満期分析は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

1年以内

3,806

3,984

1年超5年以内

7,246

8,483

5年超

5,866

6,474

控除(△)-金利相当額

△1,953

△1,994

リース負債の現在価値

14,965

16,948

(注)固有の流動性リスクについては、注記「34.金融商品 (2)財務リスク管理方針 ②流動性リスクの管理」をご参照ください。

 

(2)貸手としてのリース

当社グループは一部の使用権資産と投資不動産を第三者に賃貸しています。これらのリースは資産の所有にともなうリスクと経済価値を実質的にすべて移転するものではないため、当該リースをオペレーティング・リースに分類しています。

 

オペレーティング・リース契約

オペレーティング・リースに係る将来の受取リース料総額は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

1年以内

202

99

1年超2年以内

86

24

2年超3年以内

62

16

3年超4年以内

29

13

4年超5年以内

12

10

5年超

83

80

合計

477

245

 

前連結会計年度及び当連結会計年度におけるオペレーティング・リース収益は、それぞれ224百万円及び205百万円であります。

 

19.営業債務及びその他の債務

営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

支払手形

168

144

買掛金

43,876

43,134

未払金

8,822

10,151

合計

52,868

53,430

 

20.その他の金融負債

その他の金融負債の内訳は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

リース負債(注記18)

14,965

16,948

デリバティブ負債(注記34)

749

1,244

その他

928

1,298

合計

16,643

19,491

流動負債

4,643

6,110

非流動負債

11,999

13,380

合計

16,643

19,491

 

21.借入金

借入金の内訳

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

平均利率(%)

返済期限

短期借入金

3,196

6,176

1.54

1年内返済予定の長期借入金

23,095

13,017

1.04

借入金(流動負債)

26,292

19,194

借入金(非流動負債)

36,190

38,103

0.99

2029年

3月31日

 

平均利率は期末残高に対する各々の約定利率と期末残高の加重平均利率によっています。

当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため、取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しています。その詳細は、以下のとおりです。

 

コミットメントライン契約(円貨建)

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

借入極度額

13,000

13,000

借入実行残高

未実行残高

13,000

13,000

 

 

コミットメントライン契約(外貨建)

(単位:千米ドル)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

借入極度額

70,000

60,000

借入実行残高

未実行残高

70,000

60,000

 

財務制限条項

当社グループの一部の借入金については、一定の純資産水準、利益水準、キャッシュフロー水準の維持並びに有利子負債のEBITDAに対する比率が一定水準を上回らないこと等を要求する財務制限条項が付されています。

当該条項については、要求される水準を維持するようモニタリングしていますが、当連結会計年度末において、抵触するような事象は生じていません。

 

担保に供している資産及び担保付債務は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

担保資産

 

 

営業債権及びその他の債権

9,181

9,946

棚卸資産

10,011

9,603

その他の流動資産

144

905

有形固定資産

732

424

無形資産

59

42

その他の金融資産

46

52

その他の非流動資産

2,297

2,100

担保資産合計

22,473

23,076

担保付債務

 

 

短期借入金

72

担保付債務合計

72

 

上記のうち、当連結会計年度の金額は、当社の米国子会社における金融機関からのコミットメントライン契約(外貨建)60百万米ドルに対して提供した担保資産です。

 

22.引当金

引当金の増減は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

製品保証

引当金

資産除去

債務

その他

合計

2022年4月1日現在

1,408

1,147

450

3,006

繰入額

725

75

277

1,077

時の経過による調整額

2

2

減少額(目的使用)

△632

△81

△713

減少額(戻入)

△91

△0

△338

△430

在外営業活動体の外貨換算差額

89

4

30

124

2023年3月31日現在

1,498

1,230

337

3,066

繰入額

1,115

108

230

1,454

時の経過による調整額

8

8

減少額(目的使用)

△925

△1

△41

△968

減少額(戻入)

△47

△5

△122

△175

在外営業活動体の外貨換算差額

157

9

39

205

その他

116

116

2024年3月31日現在

1,797

1,349

559

3,706

流動負債

1,797

83

422

2,303

非流動負債

1,265

136

1,402

 

当社グループが計上している引当金の性質については、注記「3.重要性がある会計方針(13)引当金」に記載しています。

 

23.従業員給付

(1)確定給付制度

①確定給付制度の特徴及び関連するリスク

当社グループでは、従業員の退職給付に充てるために、確定給付型制度として、外部積立型の確定給付企業年金制度及び非積立型の退職一時金制度を有しています。

確定給付制度の国内における主要な制度は当社及び一部の国内子会社が加入するJVCケンウッド企業年金基金(以下、「基金」)が運営する外部積立型の年金制度及び退職金制度です。当基金は厚生労働大臣の認可により設立された特別法人で、確定給付企業年金法に基づき運営されています。当基金の理事会及び年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っています。

退職一時金制度については、当社グループが直接受給者への支給義務を負っています。

 

当社グループの確定給付制度は、以下のようなリスクに晒されています。

(ⅰ)投資リスク

制度資産は、短期的には運用収益の変動の影響を受ける可能性があります。制度資産の運用利回りが割引率を下回る場合、積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。

 

 

(ⅱ)金利リスク

確定給付制度債務の現在価値は、期末日の優良社債の市場利回りに基づき決定される割引率により算定されます。優良社債の市場利回りの下落にともない割引率が引下げられる場合、確定給付制度債務の現在価値が増加し積立状況が悪化することにより資本が減少するリスクがあります。

 

②財務諸表上の金額

確定給付制度の連結財政状態計算書上の金額は次のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

確定給付制度債務の現在価値

74,155

68,673

制度資産の公正価値

69,951

69,510

資産上限額による調整額(注)

12,322

17,220

連結財政状態計算書に認識された確定給付負債(資産)の純額

16,526

16,383

退職給付に係る負債

18,459

17,436

退職給付に係る資産

1,933

1,052

連結財政状態計算書に認識された確定給付負債(資産)の純額

16,526

16,383

(注)資産上限額による調整額は、「従業員給付」(IAS第19号)において制度資産が確定給付制度債務の現在価値を上回る積立超過の場合に当該超過額を退職給付に係る資産として資産計上しますが、その資産計上額が一部制限されることによる調整額です。

 

確定給付制度債務の現在価値の変動は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期首残高

82,823

74,155

当期勤務費用

1,860

1,619

利息費用

670

898

再測定による増減

 

 

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△88

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△2,708

△1,591

実績の修正により生じた数理計算上の差異

△46

△66

給付額

△6,233

△6,475

過去勤務費用

△18

連結範囲の変動

△2,419

その他

△105

△100

在外営業活動体の外貨換算差額

315

341

期末残高

74,155

68,673

 

 

制度資産の公正価値の変動は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期首残高

76,198

69,951

利息収益

511

757

再測定による増減

 

 

制度資産に関する収益

△3,617

3,015

事業主による拠出額

874

502

給付額

△3,971

△4,752

連結範囲の変動

△58

その他

△13

△20

在外営業活動体の外貨換算差額

28

56

期末残高

69,951

69,510

(注)当社及び一部の子会社は、退職年金規約に基づき、将来の給付発生に対する充当や積立不足がある場合の年金財政の均衡保持を目的として、定期的に財政検証を行うと共に、掛金拠出額の再計算を行っています。

なお、当社及び一部の子会社は翌連結会計年度に464百万円の掛金を拠出する予定です。

 

資産上限額の影響の増減は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

資産上限額の影響の期首残高

13,311

12,322

利息収益の制限

85

130

再測定

 

 

資産上限額の影響額の変動

△1,074

4,767

(利息収益の制限に含まれる金額を除く)

 

 

資産上限額の影響の期末残高

12,322

17,220

 

 

資産カテゴリー別の制度資産の構成は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

 

活発な市場での市場価値があるもの

活発な市場での市場価値がないもの

活発な市場での市場価値があるもの

活発な市場での市場価値がないもの

資本性金融商品

16,473

14,736

国内株式

4,808

4,991

外国株式

11,664

9,745

負債性金融商品

29,999

31,035

国内債券

外国債券

29,999

31,035

その他資産

1,488

3,336

企業年金保険(一般勘定)

11,049

10,048

その他

10,940

10,353

合計

47,961

21,990

49,107

20,402

(注)1.資本性金融商品は、国内株式、海外株式ともにファンドへの投資を通じた保有形態を含みます。また、海外株式は国内株式と海外株式を混在して保有するファンドを含みます。

2.負債性金融商品は、国内債券、海外債券ともにファンドへの投資を通じた保有形態を含みます。また、海外債券は国内債券と海外債券が混在して保有するファンドを含みます。

3.企業年金保険(一般勘定)は、保険業法施行規則によって定められた運用対象規制に従って運用されており、一定の予定利率と元本が保証されています。

 

退職給付の満期情報は以下のとおりです。

確定給付制度債務は、現時点までに発生していると考えられる給付額を支払時から現時点まで割引いて算出します。このため、給付金の支払時期は確定給付制度債務や勤務費用の額に影響を与えることから、給付金の発生時期に関する情報の開示をIAS第19号「従業員給付」では要請しています。この要請に応じるための情報として、確定給付制度債務の加重平均デュレーションを開示することが有用な情報であると考えています。当社の前連結会計年度の確定給付制度債務の加重平均デュレーションは9年、当連結会計年度の加重平均デュレーションは9年となっています。

 

確定給付制度債務の現在価値の算定に用いられた主要な数理計算上の仮定は、以下のとおりです。

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

割引率

主として1.056%

主として1.339%

 

割引率が報告期間の末日現在で0.5%変動した場合に確定給付制度債務の現在価値に与える影響は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

0.5%増加した場合

△2,794

△2,378

0.5%減少した場合

3,031

2,571

当該試算は数理計算上の仮定を割引率以外は変動させずに割引率のみ変動させた場合として算出しています。なお、当該算出方法は仮定に基づく試算であるため、実際の計算ではそれ以外の変数の変動により影響を受ける場合があります。

 

 

(2)確定拠出制度

確定拠出制度に係る退職給付費用は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識し、未払拠出額を債務として認識しています。

確定拠出制度に係る退職給付費用は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

確定拠出制度に係る退職給付費用

1,868

1,921

確定拠出制度に係る退職給付費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めています。

 

24.その他の負債

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

その他の流動負債

 

 

未払消費税等

1,313

1,545

未払賞与

6,320

7,088

未払有給休暇

4,782

5,221

未払費用

12,404

13,996

その他

1,240

1,242

合計

26,062

29,093

その他の非流動負債

 

 

長期契約負債 (注)(注記28)

317

328

その他

573

566

合計

890

895

(注)「長期契約負債」には、長期有償保証契約売上等の長期前受収益を含んでいます。

 

25.法人所得税

(1)繰延税金資産及び負債の変動内訳

繰延税金資産及び負債の変動の内訳は以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

前連結

会計年度期首

(2022年

4月1日)

純損益で

認識した額

その他の

包括利益で

認識した額

その他

(注1)

前連結

会計年度末

(2023年

3月31日)

繰延税金資産

 

 

 

 

 

減価償却費

722

63

14

801

退職給付に係る負債

2,288

△392

△33

30

1,892

棚卸資産評価減

644

118

38

801

繰越欠損金

3,460

△961

254

2,754

未払費用

2,344

245

35

2,625

リース負債

3,702

65

168

3,935

その他

1,691

1,151

△14

58

2,887

小計

14,855

290

△48

600

15,697

繰延税金負債

 

 

 

 

 

退職給付に係る資産

828

△137

△59

630

その他の包括利益を通じて公正価値で

測定される金融資産

2,406

△512

1,894

減価償却費

2,241

17

27

2,286

使用権資産

3,532

99

169

3,801

その他

3,541

321

73

3,936

小計

12,550

301

△571

271

12,551

純額

2,304

△11

523

329

3,146

(注)1.その他には在外営業活動体の換算差額等が含まれています。

2.「注記3.重要性がある会計方針(17)法人所得税」に記載のとおり、改訂IAS第12号を遡及的に適用し、前連結会計年度を修正再表示しています。

 

上記のうち、当連結会計年度末における当社及び国内の100%出資子会社に関する繰延税金資産(総額)は6,879百万円、繰延税金負債(総額)は7,556百万円、繰延税金負債(純額)は677百万円です。

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

当連結

会計年度期首

(2023年

4月1日)

純損益で

認識した額

その他の

包括利益で

認識した額

その他

(注)

当連結

会計年度末

(2024年

3月31日)

繰延税金資産

 

 

 

 

 

減価償却費

801

8

35

845

退職給付に係る負債

1,892

△200

△42

40

1,690

棚卸資産評価減

801

122

78

1,002

繰越欠損金

2,754

343

282

3,380

未払費用

2,625

△32

70

2,663

リース負債

3,935

469

98

4,503

その他

2,887

△287

△5

100

2,695

小計

15,697

424

△47

707

16,782

繰延税金負債

 

 

 

 

 

退職給付に係る資産

630

△90

△183

357

その他の包括利益を通じて公正価値で

測定される金融資産

1,894

527

2,422

減価償却費

2,286

△306

43

2,023

使用権資産

3,801

631

90

4,523

その他

3,936

△100

121

3,958

小計

12,551

134

343

255

13,285

純額

3,146

289

△391

452

3,497

(注)その他には在外営業活動体の換算差額等が含まれています。

 

上記のうち、当連結会計年度末における当社及び国内の100%出資子会社に関する繰延税金資産(総額)は7,594百万円、繰延税金負債(総額)は8,027百万円、繰延税金負債(純額)は433百万円です。

 

(2)未認識の繰延税金資産及び負債

繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金は、以下のとおりです。なお、金額は税額ベースです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

将来減算一時差異

11,963

12,800

繰越欠損金

12,482

10,414

合計

24,445

23,214

上記のうち、当連結会計年度末における当社及び国内の100%出資子会社に関する繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金は、16,888百万円(税額ベース)です。

 

繰延税金資産の実現可能性を評価するにあたり、当社グループは、繰延税金資産の一部又は全部が実現しない蓋然性の検討を行っています。繰延税金資産が最終的に実現するか否かは、これらの一時差異等が、将来、それぞれの納税地域における納税額の計算上、課税所得の減額あるいは税額控除が可能となる会計期間において、課税所得を計上し得るか否かによります。実現可能性は確定的ではありませんが、実現可能性の評価において、当社グループは、将来加算一時差異の解消の予定及び予想される将来の課税所得を考慮しています。これらの諸要素に基づき当社グループは、当連結会計年度末現在の認識可能と判断された繰延税金資産が実現する蓋然性は高いと判断しています。

なお、直近2連結会計年度のいずれかで損失に陥ったグループ会社のうち一部の会社で、繰延税金負債を超過する繰延税金資産を認識しています。前連結会計年度においてこのような繰延税金資産を1,862百万円認識しており、当連結会計年度においてはこのような繰延税金資産を認識している会社はありません。当該繰延税金資産については、納税主体の事業の特性に基づく将来課税所得発生の確実性及び繰越欠損金の失効期限等を勘案して、回収可能性を判断した上で認識しています。

 

繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限別の金額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

1年目

1,413

601

2年目

668

465

3年目

440

235

4年目

232

139

5年目以降

9,726

8,972

合計

12,482

10,414

 

繰延税金負債を認識していない子会社等に対する投資に係る将来加算一時差異の合計額は税額ベースで、前連結会計年度602百万円、当連結会計年度822百万円です。これは当社グループが一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識していないことによるものです。

 

(3)純損益を通じて認識する法人所得税

純損益を通じて認識した法人所得税の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当期税金費用

 

 

当年度

4,275

4,478

過年度

30

164

4,305

4,643

繰延税金費用

 

 

一時差異等の発生及び解消等

728

1,377

従前は未認識であった繰延税金資産の計上

△716

△1,667

税率の変更等

11

△289

法人所得税費用

4,316

4,353

 

(4)法定実効税率と実際負担税率の調整表

当社グループの法定実効税率と実際負担税率との調整は、以下のとおりです。実際負担税率は税引前利益に対する法人所得税費用の負担割合を表示しています。

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

法定実効税率

30.6%

30.6%

税務上の寄付金等永久に損金に算入されない項目

3.4%

4.0%

受取配当金等永久に益金に算入されない項目

△1.4%

△0.5%

外国税額

1.0%

1.3%

繰延税金資産の回収可能性の評価

△12.7%

△12.2%

在外子会社の適用税率差異

△2.6%

△5.8%

在外子会社の留保利益

1.8%

1.8%

外国源泉税

0.2%

0.5%

その他

0.1%

4.2%

実際負担税率

20.4%

23.9%

 

当社グループは、主に法人税、住民税及び損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として計算した当連結会計年度の法定実効税率は30.6%(前連結会計年度は30.6%)となっています。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されています。

 

(5)第2の柱の法人所得税に係る潜在的な影響

経済協力開発機構が公表した第2の柱に係る法制が、当社グループが事業活動を行っている一定の国・地域において制定、又は実質的に制定されています。当社が所在する日本においても第2の柱モデルルールに即したグローバル・ミニマム課税制度を導入する「所得税法等の一部を改正する法律」(2023年法律第3号)が2023年3月28日に成立しています。当社グループに対しては2024年4月1日以降に開始する事業年度より適用され、当社及びその子会社等が所在する国・地域での税負担が最低税率(15%)に至るまで、当社及びその子会社等に対して追加で上乗せ課税されることになります。これらの法制による当社グループの連結財務諸表への影響は軽微と想定しています。

 

26.資本及びその他の資本項目

(1)資本金、資本剰余金及び利益剰余金

授権株式数、発行済株式総数及び資本金等の残高の増減は、以下のとおりです。

 

授権株式数

(株)

発行済株式総数

(株)

資本金

(百万円)

資本剰余金

(百万円)

2022年4月1日残高

400,000,000

164,000,201

13,645

42,112

増減

△83

2023年3月31日残高

400,000,000

164,000,201

13,645

42,029

増減

179

2024年3月31日残高

400,000,000

164,000,201

13,645

42,209

 

上記の発行済株式は全額払込済みであり、当社が発行する普通株式はすべて無額面です。

日本国における会社法(以下、「会社法」)の規定により、株式の発行にあたっては、別段の定めがある場合を除き、株式の発行に際し払込み又は給付された額の2分の1以上を資本金として計上しなければならないとされています。

会社法の規定上、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまでは、剰余金の配当を行うにあたり、当該剰余金の配当により減少する剰余金の10分の1を乗じて得た額を資本準備金(資本剰余金の配当の場合)又は利益準備金(利益剰余金の配当の場合)として計上しなければならないとされています。

会社法においては、株主総会の決議により、期末配当に加え、期中いつでも剰余金の配当を実施することが可能です。また、一定の要件(取締役会の他、監査役会及び会計監査人を設置し、かつ取締役の任期を1年とするもの)を満たす株式会社については、定款で定められている場合には、取締役会の決議によって剰余金の配当(現物配当を除く)を決定できることが会社法に規定されています。また、取締役会設置会社について、定款で定めている場合は、一事業年度の途中において一回に限り取締役会の決議によって剰余金の配当(金銭による配当に限る)を行うことができるとされています。

 

(2)自己株式

自己株式数及び自己株式残高の増減は、以下のとおりです。

 

株式数

(株)

金額

(百万円)

2022年4月1日残高

515,100

140

増減

1,892

0

2023年3月31日残高

516,992

140

増減

12,696,116

6,984

2024年3月31日残高

13,213,108

7,125

(注)前連結会計年度及び当連結会計年度には、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式が含まれています。当連結会計年度における自己株式の増減数には、単元未満株式の買取、当社が2023年4月27日開催の取締役会において決議した自己株式取得7,914,000株及び従業員向け株式給付信託による当社株式取得1,127,500株、当社が2023年10月31日開催の取締役会において決議した自己株式取得3,690,000株及び従業員向け株式給付信託の従業員に対する給付による減少が含まれます。

 

(3)その他の資本の構成要素

①確定給付制度の再測定

確定給付制度債務に係る数理計算上の差異、制度資産に係る収益(利息収益に含まれる金額を除く)及び資産上限額の影響(利息収益に含まれる金額を除く)の変動額です。

 

②その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動額です。

 

③在外営業活動体の外貨換算差額

外貨建で作成された在外営業活動体の財務諸表を連結する際に発生した換算差額です。

 

④キャッシュ・フロー・ヘッジ

当社グループは将来キャッシュ・フローの変動リスクを回避するためのヘッジを行っており、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されたデリバティブ取引の公正価値の変動額のうち有効と認められる部分です。

 

⑤投資不動産の公正価値

自己使用不動産から投資不動産に保有目的を変更する場合には再分類日の公正価値により再評価していますが、公正価値が帳簿価額を上回る場合に、帳簿価額の増加額を過去に認識した減損損失の戻入れになる範囲まで純損益として認識したうえで、増加額に残額がある場合にその他の包括利益として認識した金額です。

 

27.剰余金の配当

前連結会計年度及び当連結会計年度における配当金支払額は、以下のとおりです。

決議

配当金の総額

(百万円)

配当の原資

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2022年5月13日

取締役会

983

利益剰余金

6.00

2022年3月31日

2022年5月30日

2023年5月15日

取締役会

1,967

利益剰余金

12.00

2023年3月31日

2023年5月29日

(注)2022年5月13日開催の取締役会決議の配当金の総額には、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式に対する配当金2百万円が含まれています。

2023年5月15日開催の取締役会決議の配当金の総額には、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式に対する配当金5百万円が含まれています。

 

配当の効力発生日が翌連結会計年度となるものは、以下のとおりです。

決議

配当金の総額

(百万円)

配当の原資

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2024年5月15日

取締役会

1,827

利益剰余金

12.00

2024年3月31日

2024年5月28日

(注)2024年5月15日開催の取締役会決議の配当金の総額には、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式に対する配当金18百万円が含まれています。

 

28.顧客との契約から生じる収益

(1)顧客との契約から生じる収益の分解

当社グループの売上収益は全て顧客との契約から生じる収益であり、顧客との契約の固有の事実及び状況を考慮した結果、報告セグメント(注記6参照)のモビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野及びエンタテインメント ソリューションズ分野別に売上収益を分解しています。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

モビリティ&

テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント

ソリューションズ分野

その他

合計

主要な事業

アフターマーケット・OEM・

テレマティクスサービス

無線システム

業務用システム

メディア

エンタテインメント

外部顧客からの収益

197,564

52,313

22,339

37,567

19,698

7,427

336,910

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

モビリティ&

テレマティクスサービス分野

セーフティ&セキュリティ分野

エンタテインメント

ソリューションズ分野

その他

合計

主要な事業

アフターマーケット・OEM・

テレマティクスサービス

無線システム

業務用システム

メディア

エンタテインメント

外部顧客からの収益

199,435

70,216

23,539

34,160

21,818

10,289

359,459

 

モビリティ&テレマティクスサービス分野の主要な事業は、アフターマーケット・OEM 事業及びテレマティクスサービス事業です。アフターマーケット・OEM事業では量販店向け及び自動車メーカー向けに、カーオーディオ、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、車載用デバイス等の製造・販売及び製品販売後の有償サポートサービス等で収益を認識しています。また、主に量販店との取引において、契約上生じたリベート及び返品されるリスクについて返金負債を計上しています。さらに顧客からの前受金については契約負債を計上しています。 テレマティクスサービス事業では、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダー等の販売で収益を認識しており、受託した開発案件のうち進行中の案件に関しては契約資産を計上しています。

セーフティ&セキュリティ分野の主要な事業は、無線システム事業と業務用システム事業です。無線システム事業は、主に法人向けの業務用無線機器の製造・販売・据付サービス及び製品販売後の有償サポートサービス等で収益を認識しています。業務用システム事業は、法人向けの業務システム構築を主な事業としており、業務用映像監視機器、業務用オーディオ機器、医用画像表示モニター等の製造・販売・据付サービス及び製品販売後の有償サポートサービス等で収益を認識しています。また両事業とも進行中の据付サービスに対する対価に関して契約資産を計上しています。さらに顧客との取引において契約上生じたリベート及び返品されるリスクについて返金負債を、主に据付サービスの取引において発生した前受金について契約負債を計上しています。

エンタテインメント ソリューションズ分野の主要な事業は、メディア事業とエンタテインメント事業です。メディア事業は、主に量販店向けのヘッドホン、ホームオーディオ、ポータブル電源等やプロジェクター、業務用ビデオカメラ等の製造・販売、製品販売後の有償サポートサービス及びCD/DVD(パッケージソフト)の受託ビジネス等で収益を認識しています。エンタテインメント事業は、消費者や量販店向けにオーディオ・ビデオソフト・配信等のコンテンツビジネス、及び著作権等の権利ビジネスにて収益を認識しています。また両事業とも、顧客との取引において契約上生じたリベート及び返品されるリスクについて返金負債を計上しています。さらに顧客からの前受金について契約負債を計上しています。

これらの収益の認識、測定及び時点については、注記「3.重要性がある会計方針(15)収益認識」に記載しています。また、顧客との契約に重大な金融要素を含む契約はありません。

 

(2)契約残高

当社グループでは、進行中の据付サービスに対する対価に対して契約資産を計上し、顧客からの前受金に対して契約負債を計上しています。計上している主な事業は「(1)顧客との契約から生じる収益の分解」に記載しています。

また顧客との契約資産及び契約負債の残高は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

契約資産

 

 

進行中の据付サービスに関連する資産

2,996

4,748

契約資産合計

2,996

4,748

契約負債 (注)

 

 

顧客からの前受金

4,405

5,297

契約負債合計

4,405

5,297

(注)「契約負債」は、長期分も含んでおり、連結財政状態計算書の「その他の非流動負債」に計上されています。

 

(契約資産及び契約負債の重要な変動)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

契約資産

 

 

収益認識による増加

2,067

4,392

債権への振替えによる減少

△1,036

△3,075

契約負債

 

 

新規契約による増加

10,871

8,269

収益認識による減少

△9,842

△7,448

内 期首残高に含まれている分の減少

△2,741

△3,830

前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。

 

 

(3)返金負債

当社グループでは、顧客との契約に基づいて計上したリベートや返品権が付与され、返品のリスクが高い販売金額に対して返金負債を計上しています。計上している主な事業は「(1)顧客との契約から生じる収益の分解」に記載しています。

 

また顧客との返金負債の残高は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

返金負債

 

 

返品に係る負債

775

806

予想リベートに係る負債

4,308

4,108

返金負債合計

5,084

4,915

 

(4)残存履行義務に配分した取引価格

期末日時点における当初のサービスの期間が1年超の契約の未充足の履行義務は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

無線システムにおける長期契約等

8,974

6,971

内1年以内認識予定

5,183

3,955

内1年超認識予定

3,791

3,015

 

29.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

人件費

42,739

46,910

宣伝販促費

5,609

6,781

運送費

7,150

6,209

減価償却費

4,368

4,942

支払手数料

4,173

4,128

賃借料

868

918

その他

14,452

19,162

販売費及び一般管理費合計

79,363

89,053

 

30.金融収益及び金融費用

金融収益及び金融費用の内訳は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

受取利息

 

 

現金及び現金同等物

356

866

受取配当金

 

 

資本性金融商品

63

73

その他の金融収益

34

17

金融収益合計

454

957

支払利息

 

 

償却原価で測定する金融負債

1,045

1,315

その他の金融費用

175

170

金融費用合計

1,221

1,485

 

31.その他の収益及び費用

(1)その他の収益

その他の収益の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の評価損益

428

54

固定資産売却益

9,799

584

子会社売却益

2,436

賃貸収入

87

70

保険配当金

93

98

補助金収入

167

303

減損損失戻入(注記16)

94

その他

766

1,121

その他の収益合計

11,342

4,762

(注)前連結会計年度の固定資産売却益には当社八王子事業所の土地売却にともなう固定資産譲渡益9,731百万円が含まれています当連結会計年度の固定資産売却益には前連結会計年度末において売却目的で保有する資産として表示した固定資産に関する売却益を含んでいます

 

(2)その他の費用

その他の費用の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

固定資産除却損

178

84

固定資産売却損

26

168

減損損失(注記16)

2,450

2,993

雇用構造改革費用(注)

1,065

1,771

子会社売却損

407

その他

843

1,139

その他の費用合計

4,971

6,158

(注)雇用構造改革費用は経営改善のための施策の一環として連結子会社で実施した退職加算金によるものです。

 

32.その他の包括利益

その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する

金融資産

 

 

当期発生額

△129

283

税効果額

20

△86

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する

金融資産

△108

196

確定給付制度の再測定

 

 

当期発生額

217

△5

税効果額

25

141

確定給付制度の再測定

243

135

在外営業活動体の外貨換算差額

 

 

当期発生額

5,672

11,616

組替調整額

△63

△513

税効果調整前

5,609

11,103

税効果額

在外営業活動体の外貨換算差額

5,609

11,103

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

 

当期発生額

5,746

4,867

組替調整額

△7,435

△3,776

税効果調整前

△1,689

1,090

税効果額

477

△445

キャッシュ・フロー・ヘッジ

△1,211

645

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

 

 

当期発生額

△138

329

組替調整額

12

△23

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

△125

306

その他の包括利益合計

4,406

12,388

 

33.1株当たり利益

基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)

16,229

13,016

当期利益調整額(百万円)

希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する

当期利益(百万円)

16,229

13,016

加重平均普通株式数(千株)

163,484

154,326

希薄化性潜在的普通株式の影響

 

 

株式報酬(千株)

289

927

希薄化後の加重平均普通株式数(千株)

163,774

155,253

基本的1株当たり当期利益(円)

99.27

84.34

希薄化後1株当たり当期利益(円)

99.10

83.84

(注)基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式を自己株式として処理していることから、株式報酬制度に係る信託が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。

 

34.金融商品

(1)資本管理

当社グループは、将来にわたって持続的成長を続けるために、強固な資本基盤を確保し、企業価値の最大化を達成するために必要となる戦略投資を実施する中で、安定的な配当を行うとの観点から資本管理を行っています。また、当社グループでは現金及び現金同等物、有利子負債(リース負債を除く)及び資本のバランスに注意しています。

各連結会計年度末時点のそれぞれの残高は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

現金及び現金同等物

56,186

57,874

有利子負債

62,482

57,297

資本合計

103,731

121,220

なお、当社グループが適用を受ける重要な資本規制(会社法等の一般的な規定を除く)はありません。

 

(2)財務リスク管理方針

当社グループは、経営活動を行う過程において、財務上のリスク(信用リスク、流動性リスク、為替リスク等)に晒されていますが、これを回避又は軽減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っています。また、当社グループの方針として投機目的のデリバティブ及び株式等の取引は行っていませんが、地域における一時的な資金需要やグローバルでのキャッシュ・フローの固定のために為替予約取引を内規に従って行っており、これについては当社の財務部がグループ全体のリスクを一元管理しています。

① 信用リスクの管理

当社グループは、保有する金融資産の相手先の債務が不履行になることにより、金融資産が回収不能になるリスク、すなわち信用リスクに晒されています。当社グループでは、当該リスクに対応するために、与信管理規程等に基づき取引先ごとに与信限度額を設けた上で、取引先の財務状況等について定期的にモニタリングし、債権の期日及び残高を適切に管理することにより、回収懸念の早期把握を図っています。

当社グループが保有している債権は、広範囲の産業や地域に広がる多数の取引先に対する債権であり、特定の取引先について重要な信用リスクのエクスポージャーはなく、特段の管理を有する信用リスクの過度の集中はありません。

金融資産は、連結財務諸表に表示されている帳簿価額が、当社グループの信用リスクに係る最大エクスポージャーとなります。これらの信用リスクに係るエクスポージャーに関して、担保及びその他の信用補完に重要なものはありません。

当社グループでは、主に営業債権等の償却原価で測定される金融資産について、回収可能性や信用リスクの著しい増加等を考慮のうえ、将来の予想信用損失を測定し、貸倒引当金を計上しています。信用リスクが著しく増加しているか否かは、債務不履行発生リスクの変動に基づいて判断しており、その判断にあたっては、取引先の財務状況等を考慮しています。

当社グループは、重大な金融要素を含んでいない営業債権等に対して、常に全期間の予想信用損失に等しい金額で貸倒引当金を設定しています。

貸倒引当金の増減は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

営業債権

その他の金融資産

合計

 

常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定している金融資産

12ヵ月の予想信用損失と等しい金額で計上されるもの

信用減損金融資産

2022年4月1日残高

832

265

1,097

期中増減額

(繰入/戻入)

120

△0

120

期中減少額

(目的使用)

△41

△10

△51

その他

△187

1,393

1,206

2023年3月31日残高

724

1,648

2,373

期中増減額

(繰入/戻入)

87

140

228

期中減少額

(目的使用)

△109

△4

△114

その他

75

198

273

2024年3月31日残高

777

1,982

2,760

(注)1.その他の金融資産のうち信用リスクが当初認識以降に著しく増大した金融資産はありません。

2.営業債権及びその他の金融資産の帳簿価額の著しい変動はありません。

3.全期間の予想信用損失及び12ヵ月予想信用損失への重要な振替はありません。

 

② 流動性リスクの管理

当社グループは、金融機関からの借入により、運転資金や設備投資資金の調達を行っていますが、これらの金融負債の返済義務の履行が困難となるリスク、すなわち流動性リスクに晒されています。

また、当社グループでは、適切な返済資金を準備するとともに、金融機関とコミットメントライン契約を締結し、随時利用可能な信用枠を確保し、継続的にキャッシュ・フローの計画と実績のモニタリングを行うことで、流動性リスクを管理しています。

当社グループの金融負債の期日別残高は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

帳簿価額

契約上のキャッシュ・フロー

1年以内

1年超

5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

52,868

52,868

52,868

短期借入金

3,196

3,196

3,196

1年内返済予定の長期借入金

23,095

23,095

23,095

長期借入金

36,190

36,190

36,189

0

その他

15,893

15,893

3,893

6,872

5,127

デリバティブ負債

 

 

 

 

 

為替予約

749

749

749

合計

131,994

131,994

83,804

43,062

5,127

(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。

 

当連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

帳簿価額

契約上のキャッシュ・フロー

1年以内

1年超

5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

53,430

53,430

53,430

短期借入金

6,176

6,176

6,176

1年内返済予定の長期借入金

13,017

13,017

13,017

長期借入金

38,103

38,103

38,103

その他

18,247

18,247

4,866

7,587

5,793

デリバティブ負債

 

 

 

 

 

為替予約

1,244

1,244

1,244

合計

130,219

130,219

78,735

45,690

5,793

(注)デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しています。

 

③ 市場リスク

(ⅰ)為替リスク

当社グループは、グローバルに事業展開を行っており、外貨建取引を実施していることから、当該取引より発生する外貨建の債権債務について、為替リスクに晒されています。当社グループは、将来発生が予定される取引や外貨建の債権債務について、それらから発生する為替リスクが将来的に相殺されることも考慮の上、為替予約等を付すことにより、当該為替リスクをヘッジしています。

 

先物為替予約の通貨別内訳

ヘッジ会計が適用されていない先物為替予約の通貨別内訳は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

 

契約額

(百万円)

公正価値

(百万円)

契約額

(百万円)

公正価値

(百万円)

為替予約取引

 

 

 

 

(売建)

 

 

 

 

米ドル

801

△4

1,770

△1

ユーロ

2,895

0

2,325

△40

英ポンド

214

0

209

0

加ドル

226

0

233

0

豪ドル

26

0

117

0

香港ドル

99

△0

17

0

タイバーツ

45

0

小計

4,263

△5

4,719

△41

(買建)

 

 

 

 

米ドル

11,325

12

12,405

△2

加ドル

1,754

220

シンガポールドル

539

△0

552

25

タイバーツ

784

0

845

14

小計

12,649

11

15,557

258

合計

16,913

6

20,277

216

 

ヘッジ会計が適用されている先物為替予約の通貨別内訳は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

 

契約額

(百万円)

公正価値

(百万円)

契約額

(百万円)

公正価値

(百万円)

(売建)

 

 

 

 

米ドル

5,826

△69

12,801

△347

ユーロ

7,659

△229

5,159

△414

英ポンド

2,607

△77

1,957

△160

加ドル

2,582

31

1,969

△115

豪ドル

767

11

902

△20

シンガポールドル

1,574

△19

1,695

△79

タイバーツ

653

△10

小計

21,018

△353

25,141

△1,147

(買建)

 

 

 

 

米ドル

45,194

2,857

28,451

4,857

小計

45,194

2,857

28,451

4,857

合計

66,213

2,503

53,593

3,709

 

為替の感応度分析

各連結会計年度末において、当社グループが保有する金融商品について、米ドル及びユーロに対して日本円が1%円高となった場合に税引前利益及びその他の包括利益に与える影響は以下のとおりです。なお、本分析は報告期間末の外国為替レートに1%の変動を調整して換算しており、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提にしています。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

税引前利益に与える影響額

 

 

米ドル

△62

△40

ユーロ

△2

△8

 

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

その他の包括利益に与える影響額

 

 

米ドル

△490

△252

ユーロ

80

56

 

(ⅱ)金利リスク

当社グループは、事業活動を進める上で、運転資金及び設備投資等に必要となる資金を調達することにともない発生する利息を支払っていますが、借入金のうち一部は変動金利での借入であり、利息の金額は市場金利の変動に影響を受けることから、利息の将来キャッシュ・フローが変動する金利リスクに晒されています。こうした借入金に係る支払金利の変動リスクを抑制するために、有利子負債圧縮によりリスクの低減を図るとともに、市場動向を注視しながら、金利の固定化を検討しています。

 

金利の感応度分析

各連結会計年度末において、当社グループが保有する変動金利の借入金について、金利が1%上昇した場合の税引前利益に与える影響は以下のとおりです。なお、本分析は報告期間末に連結会社が保有する正味の変動金利性金融商品残高に1%を乗じて算出しており、将来にわたる残高の増減、為替変動の影響等その他の全ての変動要因は一定であることを前提としています。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

税引前利益に与える影響額

△605

△525

 

(3)金融商品の分類

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

金融資産

 

 

現金及び現金同等物

56,186

57,874

償却原価で測定する金融資産

 

 

営業債権及びその他の債権

58,157

67,863

その他の金融資産

1,767

1,594

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

資本性金融商品

4,210

5,191

デリバティブ資産

3,250

4,909

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

負債性金融商品

4,026

3,369

デリバティブ資産

55

281

金融資産合計

127,653

141,084

金融負債

 

 

償却原価で測定する金融負債

 

 

営業債務及びその他の債務

52,868

53,430

借入金

62,482

57,297

その他の金融負債

15,893

18,247

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

デリバティブ負債

747

1,200

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

デリバティブ負債

2

44

金融負債合計

131,994

130,219

 

(4)金融商品の公正価値

① 公正価値ヒエラルキー

当社グループは、公正価値の測定に使用されるインプットの市場における観察可能性に応じて、公正価値のヒエラルキーを、以下の3つのレベルに区分しています。

レベル1:活発な市場における同一資産又は同一負債の無調整の公表価格

レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接的又は間接的に使用して算定された公正価値

レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値

 

② 金融商品の帳簿価額及び公正価値

連結財政状態計算書において、経常的に公正価値で測定されないが、公正価値の開示が要求される金融商品の帳簿価額と公正価値は、次のとおりです。

(単位:百万円)

 

種類

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

金融負債

 

 

 

 

借入金

62,482

62,399

57,297

57,220

(注)連結財政状態計算書に認識される金融商品の帳簿価額が公正価値と合理的に近似しているものは上記表には含めていません。

 

上記の公正価値の算定方法は次のとおりです。

借入金

帳簿価額と公正価値がほぼ同額であるとみなされる場合を除き、借入金の公正価値については、将来キャッシュ・フローを新規に同様の契約を実行した場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しています。

なお、借入金については、公正価値ヒエラルキーレベル2に区分されます。

 

③ 公正価値で測定される金融商品

公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。前連結会計年度及び当連結会計年度においては、公正価値レベル1、2及び3の間の振替は行っていません。

(単位:百万円)

前連結会計年度(2023年3月31日)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

1,814

2,395

4,210

負債性金融商品

4,026

4,026

デリバティブ資産

3,306

3,306

合計

1,814

3,306

6,422

11,543

金融負債

 

 

 

 

デリバティブ負債

749

749

合計

749

749

(注)1.資本性金融商品、負債性金融商品及びデリバティブ資産は、連結財政状態計算書における「その他の金融資産」に計上しています。

2.デリバティブ負債は、連結財政状態計算書における「その他の金融負債」に計上しています。

 

(単位:百万円)

当連結会計年度(2024年3月31日)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

2,308

2,883

5,191

負債性金融商品

3,369

3,369

デリバティブ資産

5,191

5,191

合計

2,308

5,191

6,252

13,752

金融負債

 

 

 

 

デリバティブ負債

1,244

1,244

合計

1,244

1,244

(注)1.資本性金融商品、負債性金融商品及びデリバティブ資産は、連結財政状態計算書における「その他の金融資産」に計上しています。

2.デリバティブ負債は、連結財政状態計算書における「その他の金融負債」に計上しています。

 

上記の公正価値の算定方法は次のとおりです。

(a)資本性金融商品及び負債性金融商品

資本性金融商品のうち上場株式については、活発な市場の価格によっており、公正価値ヒエラルキーレベル1に区分されます。資本性金融商品のうち非上場株式及び負債性金融商品については、割引将来キャッシュ・フローに基づく評価技法、類似会社の市場価格に基づく評価技法、純資産価値に基づく評価技法、その他の評価技法を用いて算定しており、公正価値ヒエラルキーレベル3に区分されます。資本性金融商品のうち非上場株式及び負債性金融商品の公正価値測定にあたっては、EBITDA倍率等の観察可能でないインプットを利用しており、必要に応じて一定の非流動性ディスカウントを加味しています。当連結会計年度の公正価値の測定に用いられたEBITDA倍率は31.5倍(前連結会計年度30.3倍)です。

資本性金融商品のうち非上場株式及び負債性金融商品の公正価値の評価方針及び手続の決定は当社において行っており、評価モデルを含む公正価値測定については、個々の株式等の発行体の事業内容に関する情報や事業計画を入手し、測定の際に比較する類似上場企業等を定期的に見直しています。

割引率の下落(上昇)、EBITDA倍率の上昇(下落)により、公正価値は増加(減少)します。なお観察可能で無いインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に見込まれる公正価値の増減は重要ではありません。

 

(b)デリバティブ資産及びデリバティブ負債

通貨関連デリバティブ

為替予約取引については、期末日の先物為替相場に基づき算出しています。

 

金利関連デリバティブ

金利スワップについては、将来キャッシュ・フローを満期日までの期間に市場動向を加味した利率で割り引いた現在価値により算定しています。

 

なお、デリバティブ金融資産及びデリバティブ金融負債については、公正価値ヒエラルキーレベル2に区分されます。

 

④ 公正価値ヒエラルキーレベル3に分類された金融商品の増減

レベル3に分類された金融資産の報告期間中の増減は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期首残高

6,178

6,422

利得又は損失合計(注)1

 

 

損益

428

54

その他の包括利益

△182

△196

購入

183

売却・決済

△1

分配

△712

持分法で会計処理されている投資からの振替(注)2

500

期末残高

6,422

6,252

 

(注)1.損益に認識した利得又は損失は、連結損益計算書の「その他の収益」又は「その他の費用」に含めています。また、その他の包括利益で認識した利得又は損失は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に含まれています。

2.「持分法で会計処理されている投資からの振替」は、該当株式の一部売却により持分法適用会社でなくなったことによるものです。

 

 

(5)デリバティブ及びヘッジ会計

当社グループは、為替変動リスク、金利変動リスク等をヘッジするために、先物為替予約、金利スワップ等のデリバティブ取引を行っています。デリバティブは公正価値で当初認識し、その後も各報告期間末の公正価値で再測定しています。

ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブについては、ヘッジ手段として指定し、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しています。キャッシュ・フロー・ヘッジについて、キャッシュ・フローが発生すると見込まれる期間及び純損益に影響を与えることになると見込まれる期間は最長で3年以内です。

 

キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段の公正価値は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

キャッシュ・フロー・ヘッジ

2,503

3,709

 

35.キャッシュ・フロー

(1)財務活動から生じた負債の変動

財務活動から生じた主な負債の増減は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度期首

(2022年

4月1日)

キャッシュ・フローをともなう変動

キャッシュ・フローをともなわない変動

前連結会計年度期末

(2023年

3月31日)

外貨換算

公正価値変動

償却原価法による変動

長短振替

その他

借入金(流動負債)

17,918

△25,938

1,048

102

33,161

0

26,292

借入金(非流動負債)

51,920

17,190

236

89

△33,161

△85

36,190

リース負債(流動)

2,980

△3,583

37

3,304

248

2,987

リース負債(非流動)

10,887

527

△3,304

3,867

11,978

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

当連結会計年度期首

(2023年

4月1日)

キャッシュ・フローをともなう変動

キャッシュ・フローをともなわない変動

当連結会計年度期末

(2024年

3月31日)

外貨換算

公正価値変動

償却原価法による変動

長短振替

その他

借入金(流動負債)

26,292

△20,898

621

102

13,075

19,194

借入金(非流動負債)

36,190

14,573

428

13

△13,075

△26

38,103

リース負債(流動)

2,987

△3,958

144

3,628

786

3,588

リース負債(非流動)

11,978

1,052

△3,628

3,958

13,360

 

(2)非資金取引

前連結会計年度及び当連結会計年度において実施された非資金取引は、リースによる使用権資産の取得であり、それぞれ4,267百万円、5,047百万円です。

 

 

(3)子会社の売却による収入又は支出

子会社の売却に係る前連結会計年度の支払額の総額は、2,541百万円です。なお、前連結会計年度の支払額はすべて現金及び現金同等物で構成されています。

子会社の売却に係る当連結会計年度の受取対価の総額は、2,976百万円です。なお、当連結会計年度の受取対価はすべて現金及び現金同等物で構成されています。

売却により支配を喪失した子会社の売却時の資産及び負債の内訳は次のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

現金及び現金同等物

2,541

120

その他の流動資産

0

0

非流動資産

19

818

流動負債

1

4

非流動負債

2,360

 

36.偶発債務

当社は従業員の金融機関からの借入金等に対して、次のとおり債務保証を行っています。従業員が借入金等を返済できない場合、当社グループは返済不能額を負担する必要があります。各年度の債務保証等の残高は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

被保証者

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

従業員(住宅資金等)

61

42

 

37.関連当事者との取引

主要な経営幹部に対する報酬

当社グループの取締役及び監査役に対する報酬は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

基本報酬及び賞与

338

357

株式報酬

19

19

その他

合 計

357

376

 

38.重要な子会社

当社グループの重要な子会社は、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載のとおりです。

 

 

39.持分法で会計処理されている投資

当社にとって個別に重要性のある関連会社はありません。個別に重要性のない関連会社に対する投資の帳簿価額及び当期包括利益の持分取込額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

投資の帳簿価額

4,983

5,880

 

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当期利益

293

547

その他の包括利益(税引後)

△125

306

当期包括利益合計

167

854

 

40.ストラクチャード・エンティティ

非連結のストラクチャード・エンティティとして、新規事業の開発及びその情報収集を主目的として当社グループが出資する投資ファンドがあります。当該ファンドは、リミテッドパートナーシップ形態のベンチャーファンドとして組成されており、当社は有限責任組合員として出資しています。

 

非連結のストラクチャード・エンティティの規模、当社の当該エンティティに対する投資の帳簿価額及び当社の潜在的な最大損失エクスポージャーは、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

非連結のストラクチャード・エンティティの総資産

75,552

64,822

当社が連結財政状態計算書に認識した投資の帳簿価額

4,026

3,369

追加投資のコミットメント契約

当社の最大損失エクスポージャー

4,026

3,369

 

連結財政状態計算書上、当社が認識する投資は、「その他の金融資産」(非流動資産)に含めて表示しています。当社が非連結のストラクチャード・エンティティに対して認識している負債はありません。

当該ストラクチャード・エンティティへの関与から生じる潜在的な最大損失エクスポージャーは、当社の投資の帳簿価額及び追加投資に係るコミットメントの合計額に限定されています。また、当社が契約上の義務なしに、上記の非連結のストラクチャード・エンティティに対して財務的支援又はその他の重要な支援を提供したことはなく、提供する意図もありません。

なお、当社の最大損失エクスポージャーは生じうる最大の損失額を示すものであり、ストラクチャード・エンティティに関与することにより見込まれる損失の金額を意味するものではありません。

 

41.非継続事業

該当事項はありません。

 

 

42.株式に基づく報酬

(1)役員に対する株式報酬制度

①役員に対する株式報酬制度の内容

当社は、取締役(社外取締役及び執行役員を兼務しない取締役を除く。)及び執行役員(国内非居住者を除く。以下、取締役と総称して「役員」)を対象とする信託を用いた株式報酬制度(以下、「本制度」)を導入しています。

本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下、「本信託」)が当社株式を取得し、当社が役員に付与するポイントの数に相当する数の当社株式(1ポイント=1株)が本信託を通じて役員に対して交付される、という株式報酬制度です。当初の対象期間は、2022年3月31日で終了する連結会計年度から2024年3月31日で終了する連結会計年度までとしています。なお、役員が当社株式の交付を受ける時期は、原則として当社の取締役又は執行役員のいずれの地位からも退任した時です。本信託が保有する当社の株式は、連結財政状態計算書上の資本の部において自己株式として計上しています。

当該株式報酬制度は、持分決済型の株式に基づく報酬取引として会計処理しています。

 

②期中に付与されたポイント数及びポイントの加重平均公正価値

付与日の公正価値は、当社株式の市場価値を、過去の配当実績に基づく予想配当を考慮にいれて修正し、算定しています。期中に付与されたポイント数及びポイントの加重平均公正価値は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期中に付与されたポイント数(株)

136,913

144,550

加重平均公正価値(円)

204

213

 

③株式に基づく報酬費用

本制度に関して計上された費用は、前連結会計年度において27百万円、当連結会計年度において30百万円です。

 

(2)従業員向け株式給付信託

①従業員向け株式給付信託の内容

当社は、当連結会計年度に幹部職員の上位層(以下、「幹部職員」といいます。)を対象とする信託を用いた「従業員向け株式給付信託」(以下、「本制度」といい、本制度に関して株式会社りそな銀行と締結する信託契約を「本信託契約」といいます。また、本信託契約に基づいて設定される信託を「本信託」といいます。)を導入しました。

本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する本信託が当社株式を取得し、あらかじめ定めた株式給付規程(以下、「株式給付規程」といいます。)に基づき、一定の受益者要件を満たした幹部職員に対し、当社株式及び当社株式の時価相当額の金銭を給付する仕組みです。

当社は、対象となる幹部職員に対して、株式給付規程に基づきポイントを付与し、一定の受益者要件を満たした場合には、所定の手続きを行うことにより、当該付与ポイントに応じた当社株式等を給付します。

当該株式給付制度は、持分決済型の株式に基づく報酬取引として会計処理しています。

 

②期中に付与されたポイント数及びポイントの加重平均公正価値

付与日の公正価値は、当社株式の市場価値を、過去の配当実績に基づく予想配当を考慮にいれて修正し、算定しています。期中に付与されたポイント数及びポイントの加重平均公正価値は以下のとおりです。

 

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

期中に付与されたポイント数(株)

416,769

加重平均公正価値(円)

425

 

③株式に基づく報酬費用

本制度に関して計上された費用は、当連結会計年度において177百万円です。

 

43.後発事象

該当事項はありません。

 

(2)【その他】

当連結会計年度における四半期情報等

(累計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

当連結会計年度

売上収益(百万円)

85,598

174,704

267,258

359,459

税引前四半期(当期)利益

(百万円)

4,873

9,740

14,932

18,245

親会社の所有者に帰属する四半期

(当期)利益(百万円)

3,477

6,750

10,922

13,016

基本的1株当たり四半期(当期)

利益(円)

21.84

43.04

70.24

84.34

 

(会計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

基本的1株当たり四半期利益(円)

21.84

21.19

27.30

13.89