⑤ 【連結財務諸表注記】

 

1 報告企業

テイ・エス テック株式会社(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社です。

当社の連結財務諸表は、2024年3月31日を期末日とし、当社及びその子会社(以下、「当グループ」)並びに関連会社に対する当グループの持分から構成されています。

 

2 連結財務諸表作成の基礎

(1) IFRSに準拠している旨

当社は、連結財務諸表規則 第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同規則第93条の規定によりIFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。

連結財務諸表は、2024年6月21日に取締役会によって承認されています。

 

(2) 測定の基礎

連結財務諸表は、注記「3 重要性がある会計方針」に記載の公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。

 

(3) 機能通貨及び表示通貨

連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨とし、百万円未満を切り捨てています。

 

(4) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定

連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の結果は、その性質上、これらの見積りと異なる場合があります。

見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直され、見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。

見積り及び判断を行った項目のうち、以下は当期及び翌期以降の連結財務諸表の金額に重要な影響を与えています。

・連結の範囲-注記3 重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎
・無形資産の見積耐用年数-注記3 重要性がある会計方針 (8) 無形資産
・リースを含む契約の範囲-注記3 重要性がある会計方針 (9) リース
・非金融資産の減損-注記3 重要性がある会計方針 (10) 非金融資産の減損
・確定給付制度債務の測定-注記3 重要性がある会計方針 (12) 従業員給付
・引当金の認識及び測定-注記3 重要性がある会計方針 (13) 引当金
・収益の認識-注記3 重要性がある会計方針 (16) 収益
・繰延税金資産の回収可能性-注記3 重要性がある会計方針 (19) 法人所得税

 

 

翌期以降の連結財務諸表に重要な影響がある見積り及び仮定は主として以下のとおりです。

 

 ① 非金融資産(有形固定資産及び無形資産)の減損

非金融資産に、減損の兆候が存在する場合に、回収可能価額の見積りを行います。回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のうち高い方の金額で算定しています。回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額と回収可能価額との差額を減損損失として純損益に認識しています。

非金融資産の減損について、翌連結会計年度の重要な影響に関する情報は以下のとおりです。

 

(ⅰ)連結財務諸表に計上した金額

                  (単位:百万円)

 

当連結会計年度

2024年3月31日

有形固定資産

90,203

無形資産

11,157

合計

101,361

 

当グループは、原則として、事業用資産について会社または工場を資金生成単位としていますが、当社の浜松工場では、客先の生産状況及び販売車種構成等から本社費等配賦後の営業損益が2期連続でマイナスとなるなど営業損益が低下し、減損の兆候が認められたため、減損損失の認識の要否判定を行っています。その結果、浜松工場の回収可能価額が有形固定資産の帳簿価額(4,069百万円)を超えると判断されたため、減損損失の認識は不要と判断しています。

 

(ⅱ)見積りの算出に用いた主な仮定

当連結会計年度における将来キャッシュ・フローの見積りは、さらなる原材料価格の高騰、人件費及びエネルギーコストの上昇による製造コストの増加、中国市場における急速なEVシフトや熾烈な価格競争による日系自動車メーカーの販売不振等により、依然として先行きは予断を許さない状況ではありますが、緩やかに改善していくものと見積っています。

浜松工場について、減損損失の認識の要否判定に用いられる回収可能価額は使用価値により測定しています。使用価値は、中期経営計画を基礎として算定された将来キャッシュ・フローを加重平均資本コストによる割引率で割引いて算定しています。将来キャッシュ・フローの見積りには客先からの受注予測等の仮定が織り込まれています。

また、主要な資産である機械装置の使用年数到来時の土地の公正価値は、外部の専門家から入手した評価額等に基づき算定しています。

 

(ⅲ)翌連結会計年度に与える重要な影響

当連結会計年度においては、重要な減損損失を認識していませんが、自動車メーカーでの減産や製造コストの増加が想定を上回ること等により回収可能価額が低下した場合には、翌連結会計年度において重要な減損損失が発生する可能性があります。

 

 

 ② 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産は、将来減算一時差異や繰越欠損金等、将来納付する税金を減額する効果を有するもののうち、将来課税所得に対して使用できる可能性が高い範囲(以下、回収可能性)で認識しています。

回収可能性は、毎期見直しを行い、回収可能性が低下した場合には、繰延税金資産を減額し、純損益に認識します。

繰延税金資産の回収可能性について、翌連結会計年度の重要な影響に関する情報は以下のとおりです。

 

(ⅰ)連結財務諸表に計上した金額

                  (単位:百万円)

 

当連結会計年度

2024年3月31日

繰延税金資産

5,839

 

(注)連結財政状態計算書に計上した上記繰延税金資産の金額は、繰延税金負債相殺後の金額であり、相殺前の金額

   については、注記14「法人所得税」に記載しています。

 

(ⅱ)見積りの算出に用いた主な仮定

回収可能性の前提となる将来課税所得は、自動車市場の動向や客先の生産計画の変動により、大きな影響を受けます。

当連結会計年度における将来課税所得の見積りは、さらなる原材料価格の高騰、人件費及びエネルギーコストの上昇による製造コストの増加、中国市場における急速なEVシフトや熾烈な価格競争による日系自動車メーカーの販売不振等により、依然として先行きは予断を許さない状況ではありますが、緩やかに改善していくものと見積っています。

 

(ⅲ)翌連結会計年度に与える重要な影響

当連結会計年度においては、重要な繰延税金資産の減額を認識していませんが、自動車メーカーでの減産や製造コストの増加が想定を上回ること等により回収可能性が低下した場合には、翌連結会計年度において重要な繰延税金資産の減額が発生する可能性があります。

 

 ③ 退職後給付

 当社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度を採用しています。確定給付制度の確定給付制度債務は、割引率等の数理計算上の仮定に基づき、予測単位積増方式により算定しています。

 確定給付制度債務の算定について、翌連結会計年度の重要な影響に関する情報は以下のとおりです。

 

 (ⅰ)連結財務諸表に計上した金額

                  (単位:百万円)

 

当連結会計年度

2024年3月31日

退職給付に係る資産

8,322

退職給付に係る負債

2,077

 

 

(ⅱ)見積りの算出に用いた主な仮定

主要な数理計算上の仮定である割引率について、確定給付制度債務と概ね同じ満期日の優良社債の利回りにより算定しています。

 

(ⅲ)翌連結会計年度に与える重要

確定給付制度債務の算出に用いる割引率等が変動した場合、翌連結会計年度の連結財務諸表の退職給付に係る資産、負債及び退職給付費用に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

3 重要性がある会計方針

(1) 連結の基礎

① 子会社

子会社とは、当グループにより支配されている企業であり、子会社の財務諸表は、当グループが支配を獲得した日から支配を喪失した日までの間、当社の連結財務諸表に含まれています。

子会社が適用する会計方針が当グループの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表を修正しています。

当グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表上消去しています。

支配の喪失を伴わない、子会社に対する持分変動は、資本取引として会計処理しています。

当グループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、持分の変動に応じ調整され、非支配持分の調整額と、支払対価または受取対価の公正価値との差額は、資本に直接認識し、親会社の所有者に配分しています。

② 関連会社

関連会社とは、当グループが財務及び営業の方針の決定に重要な影響力を有しているが支配はしていない企業であり、当グループが重要な影響力を有することとなった日から喪失する日まで、持分法により処理しています。

持分法の下では、投資額は当初は原価で測定し、それ以後は、関連会社の資本に対する当グループ持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。その際、関連会社の純損益のうち当グループの持分相当額を純損益として認識しています。また、関連会社のその他の包括利益のうち当グループの持分相当額をその他の包括利益として認識しています。

重要な内部取引に係る利益は、関連会社に対する持分比率に応じて消去しています。

 

 (2) 企業結合

企業結合は取得法により会計処理しています。

取得対価は、当グループが移転した資産、引き受けた負債及び当グループが発行する資本性金融商品の公正価値の合計として測定しています。

取得関連費用は、発生時に純損益として認識しています。

被取得企業から取得した識別可能な資産及び負債は、IFRSで要求されている場合を除き公正価値で測定しています。

取得対価が、被取得企業から取得した識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、のれんとして資産を認識し、下回る場合には、純損益を認識しています。

なお、のれんは償却を行わず減損テストの上、取得原価から減損損失累計額を控除した帳簿価額で表示しています。

 

(3) 外貨換算

当グループ各社の財務諸表は、各社が営業活動を行う主たる経済環境の通貨(以下、「機能通貨」)により作成しています。

また、在外営業活動体の財務諸表は、当社の機能通貨である日本円に換算し連結財務諸表を作成しています。

① 外貨建取引

機能通貨以外の通貨による取引の換算は、取引日の為替レート、または取引日の為替レートに近似するレートを使用しています。

期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、決算日の為替レートで換算しています。

外貨建貨幣性資産及び負債の換算または決済により生じる換算差額は、純損益として認識しています。

 

② 在外営業活動体

在外営業活動体の資産及び負債は決算日の為替レート、収益及び費用については著しい変動のない限り期中平均レートを使用して日本円に換算しています。

在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額の変動は、その他の包括利益として認識し、為替換算差額の累積額は、その他の資本の構成要素として認識しています。

在外営業活動体を処分し、支配または重要な影響力を喪失した場合は、この在外営業活動体に関連する換算差額の累積額を純損益に振り替えています。

 

(4) 金融商品

① 金融資産

(i) 当初認識及び測定

当グループは、営業債権及びその他の債権を発生日に当初認識し、その他の金融資産は当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
 当初認識時において、すべての金融資産(重大な金融要素を含まない営業債権を除く)は公正価値で測定していますが、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類されない場合は、当該公正価値に金融資産の取得に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定しています。重大な金融要素を含まない営業債権は、当初認識時において、取引価格で測定しています。なお、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取引費用は、純損益に認識しています。

(ii)  分類及び事後測定

当グループは、保有する金融資産を、(a)償却原価で測定する金融資産、(b)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産、(c)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のいずれかに分類しています。この分類は、当初認識時に決定し、金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。

(a) 償却原価で測定する金融資産

当グループが保有する金融資産のうち、次の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
 ・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
 ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。

当初認識後、償却原価で測定する金融資産については、実効金利法を用いて算定し、必要な場合には減損損失を控除しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得または損失は、当期の純損益に認識しています。

(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産

当グループは、一部の資本性金融資産については、公正価値の事後の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行い、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産に分類しています。
 当該金融資産は、当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動はその他の包括利益に含めて認識しています。投資を処分した場合、もしくは公正価値が著しく低下した場合に、その他の包括利益を通じて認識された利得または損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えています。

なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産からの配当金については、金融収益として純損益に認識しています。

(c) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

上記の償却原価で測定する金融資産、またはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。当グループの純損益を通じて公正価値で測定する金融資産としては、デリバティブ資産等が該当します。
 当該金融資産は、当初認識後、公正価値で測定し、その変動は純損益で認識しています。また、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に係る利得または損失は、純損益に認識しています。

 

(iii) 金融資産の減損

償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しています。
 当グループは、各報告日において、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しています。
 金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を12ヶ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方で、金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融資産に係る貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。

ただし、営業債権等については常に貸倒引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。

金融資産の予想信用損失は、以下のものを反映する方法で見積っています。
 ・一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
 ・貨幣の時間価値
 ・報告日時点で過大なコストまたは労力なしに利用可能である、過去の事象、現在の状況、並びに将来の経済

状況の予測についての合理的で裏付け可能な情報
 当該測定に係る金額は、純損益で認識しています。
 減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生した場合は、減損損失の減少額を純損益として戻し入れています。

(iv) 金融資産の認識の中止

当グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、または当グループが金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合にのみ金融資産の認識を中止しています。

② 金融負債

(i) 当初認識及び測定

当グループは、金融負債を取引日に当初認識しています。
当初認識時において、すべての金融負債は公正価値で測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、公正価値から直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しています。
 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債の取引費用は、純損益に認識しています。

(ii) 分類及び事後測定

当グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しています。この分類は、当初認識時に決定しています。金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しています。
 当グループの純損益を通じて公正価値で測定する金融負債としては、デリバティブ負債が該当します。当初認識時において純損益を通じて公正価値で測定する金融負債として、取消不能の指定を行ったものはありません。純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後、公正価値で測定し、その変動については当期の純損益として認識しています。
 償却原価で測定する金融負債については、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得または損失については、当期の純損益に認識しています。

(iii) 金融負債の認識の中止

当グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、債務が履行された時、契約中に特定された債務が免責、取消しまたは失効となった時に、金融負債の認識を中止しています。

③ 金融資産と金融負債の相殺

金融資産及び金融負債は、当グループが残高を相殺する強制可能な法的権利を現時点で有し、かつ、純額で決済するかまたは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。

 

 

(5) 現金及び現金同等物

現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。

 

(6) 棚卸資産

棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しています。

取得原価には、購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他のすべての原価が含まれています。

原価の算定は、主として先入先出法によっています。

正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成に要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除して算定しています。

 

(7) 有形固定資産

有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。

取得原価には、資産の取得に直接関連する費用及び原状回復費用等が含まれています。

土地及び建設仮勘定以外の各資産に係る減価償却は、各資産の見積耐用年数にわたり、定額法により行っています。主な見積耐用年数は以下のとおりです。

・建物及び構築物   2~60年
・機械装置及び運搬具 2~20年
・工具、器具及び備品 2~20年

なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、年度毎に見直しを行い、必要に応じて改定しています。

 

(8) 無形資産

無形資産は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。

無形資産は、主に開発費であり、開発活動で発生した費用は、以下のすべての条件を有している場合に資産として認識しています。

・使用または売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性があること
・無形資産を完成させ、更に、それらを使用または売却するという意図があること
・無形資産を使用または売却できる能力があること
・将来の経済的便益を創出する可能性が高いこと
・無形資産を完成させ、更に、それを使用または売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他

 の資源を有していること
・開発期間中の無形資産に起因する支出を信頼性をもって測定できる能力があること

資産として認識した開発費の償却は、対象製品の量産開始時点から開始し、見積耐用年数(主に5年)にわたり定額法により行っています。

なお、見積耐用年数、及び償却方法は、年度毎に見直しを行い、必要に応じて改定しています。

 

 

(9) リース

当グループは、契約の開始時に、当該契約がリースまたはリースを含んだものであるかどうかを判定しています。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当該契約はリースであるかまたはリースを含んでいます。

① 借手としてのリース

リースの開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しています。使用権資産は開始日において取得原価で測定しています。開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。使用権資産は、見積耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法により減価償却を行っています。
 リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しています。開始日後においては、リース負債に係る金利や、支払われたリース料を反映するようにリース負債の帳簿価額を増減しています。リース負債を見直した場合またはリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しています。
 なお、リース期間が12ヶ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて、リース料をリース期間にわたり主に定額法により純損益として認識しています。

② 貸手としてのリース

リースはオペレーティング・リースまたはファイナンス・リースのいずれかに分類しています。原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合には、ファイナンス・リースに分類し、原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてを移転するものではない場合には、オペレーティング・リースに分類しています。リースがファイナンス・リースなのかオペレーティング・リースなのかは、契約の形式でなく取引の実質に応じて判定しています。
(i) ファイナンス・リース
 リースの開始日において、ファイナンス・リースに基づいて保有している資産は、正味リース投資未回収額に等しい金額で債権として表示しています。
(ii) オペレーティング・リース
 オペレーティング・リースによるリース料は、主に定額法により純損益として認識しています。
(iii) サブリース
 サブリースを分類する際に、中間の貸手は、ヘッドリースが短期リースである場合には、オペレーティング・リースに分類し、それ以外の場合には、ヘッドリースから生じる使用権資産を参照して分類しています。

 

 

(10) 非金融資産の減損

当グループは、各年度において資産または資金生成単位の減損の兆候の有無の判定を行い、減損の兆候が存在する場合に回収可能価額を見積もっています。

回収可能価額は、資産または資金生成単位の売却費用控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しています。

使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値に関する現在の市場評価等を反映した割引率を使用して算定しています。

資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額と回収可能価額との差額を、減損損失として純損益に認識しています。

過年度に認識した減損損失について、その回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等、損失の減少の可能性を示す兆候が存在しているかについて評価を行っています。そのような兆候が存在する場合は、当該資産または資金生成単位の回収可能価額の見積りを行い、その回収可能価額が、資産または資金生成単位の帳簿価額を超える場合、算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として、減損損失を戻し入れています。

 

(11) 売却目的で保有する非流動資産

継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する非流動資産に分類しています。

売却目的で保有する非流動資産は、減価償却または償却は行わず、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。

 

(12) 従業員給付

① 退職後給付

当グループは、確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。

確定給付制度は、各制度ごとに従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付の見積額を現在価値に割引いて算定した確定給付制度債務の額から、制度資産の公正価値を控除した額を連結財政状態計算書に認識しています。

確定給付制度債務の現在価値及び関連する勤務費用は、予測単位積増方式により算定しています。割引率は、当該制度債務と概ね同じ満期日の優良社債の利回りを使用しています。

確定給付制度債務及び制度資産の再測定による増減は、その他の包括利益として認識しています。

制度改訂または縮小により生じた過去勤務費用は、制度の改訂が生じたとき、または関連するリストラクチャリング費用、解雇給付を認識したときのいずれか早い時期に純損益として認識しています。

確定拠出制度は、当該制度に支払うべき掛金を、従業員が関連するサービスを提供した時点で純損益として認識しています。

② 短期従業員給付

賃金等の短期従業員給付は、従業員が関連するサービスを提供した時点で純損益として認識しています。

賞与は、法的債務または推定的債務を有し、かつ、信頼性のある見積りが可能な場合に負債として認識しています。

有給休暇は、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供した時点で負債として認識しています。

③ その他の長期従業員給付

永年勤続表彰制度等のその他の長期従業員給付は、従業員が過年度及び当年度に提供したサービスの対価として獲得した将来給付の見積額を、現在価値に割引いて負債として認識しています。

 

 

(13) 引当金

過去の事象の結果として現在の法的債務または推定的債務が存在し、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積ることができる場合に引当金を認識しています。

引当金の貨幣の時間価値が重要な場合には、見積られた将来キャッシュ・フローをその負債に固有のリスクを反映させた税引前割引率を用いて割り引いた現在価値で測定しています。時の経過による引当金の増加は、純損益として認識しています。

 

(14) 賦課金

賦課金は、政府に対する支払義務が発生した時点で、支払が見込まれる金額を負債として認識しています。

 

(15) 資本

① 普通株式

当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に認識し、直接発行費用(税効果考慮後)は資本剰余金から控除しています。

② 自己株式

自己株式を取得した場合は、直接取引費用(税効果考慮後)を含む支払対価を、資本の控除項目として認識しています。なお、自己株式を売却した場合の処分差損益は資本剰余金として認識しています。

 

(16) 収益

① 顧客との契約から生じる収益

当グループは、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
 ステップ1:顧客との契約を識別する。
 ステップ2:契約における履行義務を識別する。
 ステップ3:取引価格を算定する。
 ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
 ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する。
 当グループは、主に自動車用シートの製造・ 販売を行っています。 このような製品販売については、顧客との契約に基づき、製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、当該製品の引渡時点で収益を計上しています。また、収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き等を控除した金額で測定しています。

② 利息収益

利息収益は、実効金利法により認識しています。

③ 配当収益

配当収益は、配当を受け取る権利が確定した時点で認識しています。

 

(17) 政府補助金

政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、かつ補助金を受領することに合理的な保証が得られた場合に公正価値で認識しています。

収益に関する政府補助金は、補助金により補償される費用が認識される期間にわたって、純損益として認識しています。

資産に関する政府補助金は、繰延収益として認識し、当該資産の見積耐用年数にわたって規則的に純損益に振り替えています。

 

 

(18) 株式報酬

当社は、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、譲渡制限付株式報酬制度を採用しています。譲渡制限付株式報酬は、譲渡制限付株式の付与日における公正価値を測定し、権利確定期間にわたり、費用及び対応する資本の増加を認識しています。

 

(19) 法人所得税

法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成され、企業結合に関連する項目、直接資本の部に認識する項目、その他の包括利益として認識する項目を除き、純損益として認識しています。

当期税金は、税務当局に対する納付または税務当局から還付が予想される金額で測定しています。税額は、決算日までに制定または実質的に制定された税率及び税法により算定しています。

繰延税金は、決算日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除(以下、「一時差異等」)に対して認識しています。

繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識し、繰延税金資産は将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除のうち将来課税所得に対して使用できる可能性が高い範囲内で認識しています。

繰延税金資産及び負債は、決算日までに制定または実質的に制定された税率及び税法に基づいて一時差異等が解消されるときに適用されると予想される税率で算定しています。

繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合に相殺しています。

なお、当グループは、IAS第12号法人所得税(2023年5月公表)の改訂を適用しており、第2の柱モデルルールの法人所得税に係る繰延税金資産および繰延税金負債に関する認識および開示を免除する一時的な例外規定を適用しています。

 

(20) 基本的1株当たり当期利益

基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。

 

4 未適用の新基準

連結財務諸表の承認日までに公表されている基準書及び解釈指針の新設または改訂のうち、当グループが適用していない主な基準等は、以下のとおりです。

 

基準書

基準名

強制適用時期
(以降開始年度)

当グループ
適用年度

新設・改訂の概要

IFRS第18号

財務諸表における表示及び開示

2027年1月1日

2028年3月期

企業の財務業績の報告を改善し、企業分析及び比較のためのより良い基礎を投資者に提供する3つの新たな要求事項を導入

 

 IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」においては、主として損益計算書における財務業績の表示及び開示に関する新たな要求事項が設けられています。これらの適用による連結財務諸表への影響については検討中です。

 

 

5 セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、毎月取締役会へ報告されているものです。

当社は日本を中心に、各国に子会社を設立して事業活動を展開しています。経営管理上、各社を所在地別に区分、集計して業績の評価を行っています。

   報告セグメントの区分は以下のとおりです。

報告セグメント

国・地域

日本

日本

米州

アメリカ・カナダ・メキシコ・ブラジル

中国

中国・香港

アジア・欧州

タイ・フィリピン・インド・インドネシア・ハンガリー・ポーランド

 

  各報告セグメントに属する製品として「日本」、「米州」、「アジア・欧州」は、主に四輪車用シート及び内装

  品等、二輪車用シート及び樹脂部品等の製造販売を行っています。「中国」は、主に四輪車用シート及び内装品等

 の製造販売を行っています。

 

(2) 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、及びその他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「3 重要性のある会計方針」における記載と同一です。

セグメント間の取引価格は市場価格、総原価を勘案して価格交渉の上、決定しています。

 

(3) 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、及びその他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

連結

日本

米州

中国

アジア
・欧州

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

  外部顧客への
   売上収益

61,266

193,333

115,985

38,616

409,200

409,200

   セグメント間の
   内部売上収益

23,677

681

1,814

1,547

27,721

27,721

84,943

194,015

117,800

40,164

436,922

27,721

409,200

セグメント利益
 (△は損失)

5,151

3,199

18,227

2,175

22,355

7,098

15,257

金融収益及び
金融費用

2,948

持分法による
投資利益

487

税引前利益

18,692

 

(注) 1 セグメント利益の調整額△7,098百万円には、セグメント間取引消去278百万円、親会社の本社管理部

    門にかかる配賦不能営業費用△6,102百万円、英国連結子会社であるTS TECH UK LTDの解散に伴う為替

    換算調整勘定の取り崩し損失△1,274百万円を含んでいます。

   2 報告セグメントの利益(△は損失)は、連結損益計算書上の営業利益ベースの数値です。

 

 

その他の重要な項目

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

連結

日本

米州

中国

アジア
・欧州

減価償却費及び

償却費

3,613

4,457

2,296

1,527

11,895

16

11,879

減損損失

23

23

23

資本的支出

7,093

3,509

1,125

2,877

14,606

14,606

 

(注)  減価償却費及び償却費の調整額は、セグメント間取引消去です。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

連結

日本

米州

中国

アジア
・欧州

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

  外部顧客への
   売上収益

70,340

239,381

85,254

46,737

441,713

441,713

   セグメント間の
   内部売上収益

20,866

718

2,284

2,224

26,095

26,095

91,206

240,100

87,539

48,962

467,808

26,095

441,713

セグメント利益

7,963

3,276

9,999

2,612

23,852

6,344

17,507

金融収益及び
金融費用

4,287

持分法による
投資損失

48

税引前利益

21,746

 

(注) 1 セグメント利益の調整額△6,344百万円には、セグメント間取引消去△98百万円、親会社の本社管理部

    門にかかる配賦不能営業費用△6,245百万円を含んでいます。

   2 報告セグメントの利益(△は損失)は、連結損益計算書上の営業利益ベースの数値です。

 

その他の重要な項目

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

連結

日本

米州

中国

アジア
・欧州

減価償却費及び

償却費

4,175

4,688

2,229

1,824

12,918

19

12,898

減損損失

115

115

115

資本的支出

6,370

5,082

667

1,443

13,564

13,564

 

(注)  減価償却費及び償却費の調整額は、セグメント間取引消去です。

 

(4) 製品及びサービスに関する情報

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めるため、記載を省略しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

単一の製品・サービス区分の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の売上収益のほとんどを占めるため、記載を省略しています。

 

 

(5) 地域に関する情報

① 売上収益

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
 至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

日本

60,346

70,120

アメリカ

138,645

162,236

カナダ

44,079

61,971

中国

116,429

85,087

その他

49,700

62,297

合計

409,200

441,713

 

(注)  売上収益は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。

 

② 非流動資産(金融商品、繰延税金資産、退職給付に係る資産、保険契約から生じる権利を除く)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

日本

41,034

43,131

アメリカ

18,169

20,791

中国

10,465

9,859

その他

24,893

27,578

合計

94,562

101,361

 

 

(6) 主要な顧客に関する情報

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
 至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

本田技研工業株式会社グループ

364,274

388,178

 

(注)  日本、米州、中国、アジア・欧州の各セグメントにおいて売上収益を計上しています。

 

 

6 現金及び現金同等物

現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

現金及び預金

132,914

150,755

 

(注) 連結財政状態計算書における「現金及び現金同等物」の残高と、連結キャッシュ・フロー計算書における「現金及び現金同等物」の残高は一致しています。

 

7 営業債権及びその他の債権

営業債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

売掛金

69,501

62,422

その他

5,312

4,195

貸倒引当金

△1

△1

合計

74,812

66,616

 

(注) 「営業債権及びその他の債権」における金融資産は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。

 

8 その他の金融資産

その他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

預入期間が3カ月超の預金等

15,392

10,485

短期貸付金

2

1

長期貸付金

529

690

リース債権

8,599

6,075

資本性金融商品

19,224

29,245

デリバティブ資産

27

0

その他

3,239

3,248

貸倒引当金

△14

△13

合計

47,002

49,734

 

 

流動資産

17,757

10,292

非流動資産

29,244

39,442

合計

47,002

49,734

 

(注) 1 預入期間が3カ月超の預金等、短期貸付金、長期貸付金は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。

2 資本性金融商品は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。

3 デリバティブ資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。

 

 

 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品として指定した主な銘柄及び公正価値は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

本田技研工業株式会社

13,653

22,170

株式会社パイオラックス

596

838

いすゞ自動車株式会社

501

680

オイレス工業株式会社

493

666

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

348

639

その他

3,633

4,252

合計

19,224

29,245

 

 当グループが保有する資本性金融商品は、取引先との関係強化、円滑な事業運営の維持継続等を目的としている

ため、当該金融商品の公正価値の事後的な変動を、その他の包括利益に表示するという選択をしています。

 

 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品からの受取配当金として認識された金額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

期末日現在で保有している投資に係る
受取配当金

656

773

 

 

9 棚卸資産

棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

商品及び製品

3,557

3,779

仕掛品

2,287

3,283

原材料及び貯蔵品

26,094

28,269

合計

31,939

35,332

(注)前連結会計年度及び当連結会計年度において費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ1,108百万円及び423百万円です。

 

 

10 有形固定資産

有形固定資産の取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。

 

取得原価

 

(単位:百万円)

 

建物及び
構築物

機械装置及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2022年4月1日残高

71,595

78,528

35,954

14,072

6,611

206,762

個別取得

1,520

1,926

1,379

767

8,557

14,149

売却又は処分

△677

△2,283

△2,896

△297

△8

△6,162

科目振替

4,015

5,956

750

9

△11,507

△776

為替換算差額

2,869

3,832

1,431

318

510

8,962

その他

400

265

106

64

92

929

2023年3月31日残高

79,724

88,225

36,725

14,934

4,255

223,866

個別取得

734

1,236

1,500

319

8,560

12,351

売却又は処分

△507

△4,235

△1,214

△126

△20

△6,104

科目振替

1,573

3,807

1,882

126

△7,811

△420

為替換算差額

5,879

7,802

2,708

623

455

17,469

その他

29

3

△58

△672

△698

2024年3月31日残高

87,433

96,838

41,544

15,879

4,766

246,463

 

 

減価償却累計額及び減損損失累計額

 

(単位:百万円)

 

建物及び
構築物

機械装置及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2022年4月1日残高

35,858

61,397

32,056

590

129,902

減価償却費

3,151

4,466

1,851

86

9,555

減損損失

22

0

23

売却又は処分

△636

△2,152

△2,878

△86

△5,753

科目振替

為替換算差額

1,364

3,126

1,313

9

5,814

その他

239

101

71

37

450

2023年3月31日残高

39,977

66,961

32,416

636

139,992

減価償却費

3,244

5,023

2,105

70

10,444

減損損失

115

115

売却又は処分

△453

△4,086

△1,152

△15

△5,708

科目振替

△0

△91

57

△33

為替換算差額

2,756

5,949

2,456

37

11,199

その他

262

2

△12

△2

250

2024年3月31日残高

45,787

73,875

35,871

726

156,260

 

(注)1 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれてい

    ます。

  2 有形固定資産に含まれている使用権資産の減価償却費は、注記30「リース取引」に記載しています。

 

 

帳簿価額

 

(単位:百万円)

 

建物及び
構築物

機械装置及び運搬具

工具、器具
及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2022年4月1日残高

35,737

17,130

3,898

13,482

6,611

76,860

2023年3月31日残高

39,746

21,263

4,309

14,298

4,255

83,874

2024年3月31日残高

41,646

22,963

5,673

15,152

4,766

90,203

 

(注)有形固定資産に含まれている使用権資産の帳簿価額は、注記30「リース取引」に記載しています。

 

 

11 無形資産

(1) 増減表

無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額の増減、並びに帳簿価額は、以下のとおりです。

 

取得原価

 

(単位:百万円)

 

ソフトウエア

開発費

のれん

その他

合計

2022年4月1日残高

6,125

16,520

463

1,209

24,319

個別取得

318

137

456

内部開発による増加

1,910

1,910

処分

△143

△2,817

△0

△2,960

為替換算差額

32

157

7

197

その他

57

△39

18

2023年3月31日残高

6,392

15,770

463

1,314

23,941

個別取得

443

769

1,213

内部開発による増加

2,311

2,311

処分

△92

△1,403

△9

△1,505

為替換算差額

104

222

11

338

その他

81

△628

△131

△678

2024年3月31日残高

6,928

16,273

463

1,954

25,619

 

 

償却累計額及び減損損失累計額

 

(単位:百万円)

 

ソフトウエア

開発費

のれん

その他

合計

2022年4月1日残高

5,589

7,942

206

13,738

償却費

271

1,956

95

2,323

処分

△142

△2,816

△0

△2,959

為替換算差額

28

149

4

182

その他

1

△0

△32

△31

2023年3月31日残高

5,748

7,232

272

13,252

償却費

350

2,007

96

2,454

処分

△88

△1,386

△9

△1,484

為替換算差額

84

222

5

313

その他

△1

△16

△54

△73

2024年3月31日残高

6,093

8,058

310

14,461

 

(注) 無形資産の償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。

 

帳簿価額

 

(単位:百万円)

 

ソフトウエア

開発費

のれん

その他

合計

2022年4月1日残高

536

8,577

463

1,003

10,580

2023年3月31日残高

644

8,538

463

1,042

10,688

2024年3月31日残高

835

8,214

463

1,644

11,157

 

 

 

(2) 研究開発費

研究開発費の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
 至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
 至 2024年3月31日)

当期中に発生した研究開発支出

14,344

15,524

開発資産への振替額

△1,910

△2,311

開発資産の償却額

1,956

2,007

合計

14,390

15,219

 

 

12 営業債務及びその他の債務

営業債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

支払手形及び買掛金

50,300

50,685

その他

19,409

18,768

合計

69,710

69,453

 

(注)「営業債務及びその他の債務」における金融負債は、償却原価で測定する金融負債に分類しています。

 

 

13 その他の金融負債

その他の金融負債の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

リース負債

4,822

4,656

デリバティブ負債

7

26

合計

4,829

4,683

 

 

流動負債

1,166

1,147

非流動負債

3,662

3,535

合計

4,829

4,683

 

(注) デリバティブ負債は、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しています。

 

14 法人所得税

(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債

繰延税金資産及び繰延税金負債の内訳は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

期首残高

純損益を
通じて認識

その他の
包括利益
を通じて認識

期末残高

繰延税金資産

 

 

 

 

 棚卸資産

2,232

△28

2,203

 有形固定資産

1,128

161

1,289

 無形資産

98

848

947

 未払費用及び引当金

1,636

122

1,759

 退職給付に係る負債

266

△68

209

407

 繰越欠損金

995

△82

913

 その他

2,654

804

△110

3,348

繰延税金資産合計

9,013

1,757

98

10,869

繰延税金負債

 

 

 

 

 有形固定資産

1,898

559

2,457

 無形資産

2,229

115

2,344

 資本性金融商品投資

3,947

190

4,138

 退職給付に係る資産

1,285

△72

232

1,445

 在外子会社等の留保利益

1,198

△55

1,142

 その他

1,470

△599

870

繰延税金負債合計

12,029

△51

423

12,400

繰延税金資産と負債の純額

△3,016

1,809

△324

△1,531

 

(注)1  純損益を通じて認識された額の合計と繰延税金費用合計との差額は、為替の変動によるものです。

  2 当連結会計年度より「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を

    適用しており、前連結会計年度の金額について遡及適用を行っています。なお、連結財務諸表に

    与える重要な影響はありません。

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

期首残高

純損益を
通じて認識

その他の
包括利益
を通じて認識

期末残高

繰延税金資産

 

 

 

 

 棚卸資産

2,203

593

2,797

 有形固定資産

1,289

△732

557

 無形資産

947

2,353

3,300

 未払費用及び引当金

1,759

△11

1,748

 退職給付に係る負債

407

△45

87

448

 繰越欠損金

913

△97

815

 その他

3,348

389

3,738

繰延税金資産合計

10,869

2,449

87

13,406

繰延税金負債

 

 

 

 

 有形固定資産

2,457

△28

2,429

 無形資産

2,344

△1

2,343

 資本性金融商品投資

4,138

2,971

7,109

 退職給付に係る資産

1,445

△37

1,007

2,415

 在外子会社等の留保利益

1,142

△119

1,022

 その他

870

△505

365

繰延税金負債合計

12,400

△692

3,978

15,687

繰延税金資産と負債の純額

△1,531

3,141

△3,891

△2,280

 

(注)1  純損益を通じて認識された額の合計と繰延税金費用合計との差額は、為替の変動によるものです。

  2 当連結会計年度より「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金(IAS第12号の改訂)」を

    適用しています。なお、連結財務諸表に与える重要な影響はありません。

 

 

連結財政状態計算書の繰延税金資産及び繰延税金負債は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

繰延税金資産

3,550

5,839

繰延税金負債

5,081

8,119

繰延税金資産と負債の純額

△1,531

△2,280

 

 

繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異は、以下のとおりです。

なお、金額は税額ベースで記載しています。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

将来減算一時差異

498

526

 

 

繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び繰越税額控除の繰越期限別の内訳は、以下のとおりです。

なお、金額は税額ベースで記載しています。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

1年以内

569

681

1年超2年以内 

702

1,373

2年超3年以内

1,527

1,200

3年超4年以内

22

184

4年超5年以内

175

182

5年超

89

88

合計

3,087

3,710

 

 

繰延税金負債を認識していない子会社及び関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異は、以下のとおりです。これらは一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ、予測可能な期間内に解消しない可能性が高いことから、繰延税金負債を認識していません。なお、金額は所得ベースで記載しています。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

将来加算一時差異

139,930

155,235

 

 

 

(2) 法人所得税費用

法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

当期税金費用

 

 

 当期課税額

9,604

10,618

  過年度修正額

42

350

当期税金費用合計

9,647

10,969

繰延税金費用

 

 

 一時差異の発生及び解消

△3,009

△3,297

 税率の変更

15

△18

 未認識の一時差異等の増減

1,203

605

繰延税金費用合計

△1,790

△2,710

法人所得税費用合計

7,856

8,258

 

 

法定実効税率と、連結損益計算書における平均実際負担税率との差異要因は、以下のとおりです。

(単位:%)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

法定実効税率

29.9

29.9

 在外子会社等の適用税率差異

△1.2

△4.1

 在外子会社等の留保利益

0.3

0.6

 受取配当金等の永久差異

△19.1

△21.0

 連結内取引による消去等に係る差異

28.5

29.3

 持分法による投資損益

△0.8

0.1

 税額控除

△4.2

△2.4

 未認識の繰延税金の増減

6.4

2.8

  繰越外国税額控除の期限切れ

1.0

2.3

  その他

1.2

0.5

平均実際負担税率

42.0

38.0

 

 

当社が所在する日本において、第2の柱モデルルールに則したグローバル・ミニマム課税制度を導入する「所得税法等の一部を改正する法律」(2023年法律第3号)が2023年3月28日に成立しました。当該法律は、2024年4月1日以降開始事業年度より適用され、日本に所在する親会社の子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、日本に所在する親会社に対して追加で上乗せ課税されることになります。

2024年3月31日現在では、当社グループの業績に与える影響は軽微であると判断しています。

 

15 引当金

引当金の増減は、以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

製品保証

引当金

解雇費用

引当金

資産除去債務

その他

合計

期首残高

39

127

84

123

375

 期中増加額

625

72

164

862

  期中減少額(目的使用)

△268

△129

△27

△39

△465

 期中減少額(戻入)

 割引計算の期間利息費用

0

0

  為替換算差額

4

1

10

17

期末残高

400

129

259

789

 

 

流動負債

400

239

639

非流動負債

129

20

150

合計

400

129

259

789

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

製品保証

引当金

解雇費用

引当金

資産除去債務

その他

合計

期首残高

400

129

259

789

 期中増加額

169

13

183

  期中減少額(目的使用)

△428

△258

△687

 期中減少額(戻入)

△61

△61

 割引計算の期間利息費用

0

0

  為替換算差額

12

21

34

期末残高

92

130

36

258

 

 

流動負債

92

1

5

99

非流動負債

128

30

159

合計

92

130

36

258

 

 

 

16 退職後給付

(1) 採用している退職後給付制度の概要

当社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。

確定給付制度のうち主なものは、当社の規約型企業年金制度であり、ポイント制に基づいた一時金または年金を支給しています。

規約型企業年金制度は、労使合意の確定給付企業年金規約の下に、運用受託機関に制度資産の管理運用を委託することによって運営されています。

また、確定給付企業年金法に従い、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように、少なくとも5年毎に掛金の再計算を行うことが規約で規定されています。

 

(2) 確定給付制度

① 確定給付制度債務(資産)と連結財政状態計算書に計上された退職給付に係る負債(資産)との調整表

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

確定給付制度債務の期末残高

16,763

15,974

制度資産の期末残高

△19,788

△22,219

確定給付制度債務及び資産の純額

△3,024

△6,245

退職給付に係る負債

1,917

2,077

退職給付に係る資産

△4,941

△8,322

連結財政状態計算書に計上された
負債と資産の純額

△3,024

△6,245

 

 

② 確定給付制度債務の現在価値の調整表

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

確定給付制度債務の期首残高

17,561

16,763

 勤務費用

999

1,027

  利息費用

152

236

 過去勤務費用

13

△30

  数理計算上の差異(人口統計上)

105

△7

  数理計算上の差異(財務上)

△540

△485

  数理計算上の差異(実績修正)

455

416

  給付支払額

△2,053

△2,063

  為替換算差額

70

116

確定給付制度債務の期末残高

16,763

15,974

 

(注) 1 勤務費用、利息費用及び過去勤務費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。

2 数理計算上の差異は、連結包括利益計算書の「確定給付制度の再測定」に含まれています。

 

 

③ 制度資産の公正価値の調整表

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

制度資産の期首残高

20,406

19,788

 利息収益

126

355

  利息以外の制度資産に係る収益

54

3,012

  事業主からの拠出額

654

635

  給付支払額

△1,457

△1,580

  為替差換算差額

2

7

制度資産の期末残高

19,788

22,219

 

(注) 1 利息収益は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。

2 利息以外の制度資産に係る収益は、連結包括利益計算書の「確定給付制度の再測定」に含まれています。

 

④ 制度資産の公正価値の主な内訳

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
2023年3月31日

当連結会計年度
2024年3月31日

活発な市場における
公表市場価格が
あるもの

活発な市場における
公表市場価格が
ないもの

活発な市場における
公表市場価格が
あるもの

活発な市場における
公表市場価格が
ないもの

株式

10,266

12,788

債券

6,026

5,855

一般勘定

2,372

2,339

その他

6

1,116

9

1,226

合計

10,272

9,515

12,798

9,421

 

 

⑤ 制度資産の投資方針

当グループの制度資産の投資方針としては、許容されるリスクの範囲内で、伝統的資産を中心にバランスよく分散したポートフォリオを構成し、将来の給付義務を確実に行うことができる水準の収益を長期的・安定的に目指しています。

なお、投資方針については、確定給付型制度の財政状況や運用環境を勘案しながら、必要に応じて見直しを行うこととしています。

 

⑥ 重要な数理計算上の仮定及び感応度分析

重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりです。

 

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

割引率

1.2

1.5

 

 

数理計算上の仮定が変動した場合に想定される確定給付制度債務への影響は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

仮定の変動

確定給付制度債務への影響

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

割引率

0.5%の増加

△1,070

△865

0.5%の減少

957

959

 

(注)  割引率以外の変数が一定であることを前提としています。

 

 

⑦ 翌連結会計年度における制度資産への拠出額

翌連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)に、641百万円を制度資産へ拠出する予定です。

 

⑧ 確定給付制度の満期分析

確定給付制度の満期分析は、以下のとおりです。

(単位:年)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

加重平均デュレーション

11.9

11.6

 

 

(3) 確定拠出制度

確定拠出制度に関して費用として認識した金額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

費用計上額

832

990

 

 

 

17 資本及びその他の資本項目

(1) 自己資本の管理

当グループは、安定的な配当を継続するとともに、新技術の開発や将来の事業拡大に向けた投資等に活用することを目的として自己資本を管理しています。

当グループが自己資本管理に用いる主な指標は、自己資本比率であり、「親会社の所有者に帰属する持分合計」を「負債及び資本合計」で除して計算しています。

 

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

自己資本 (百万円)

 

 

 親会社の所有者に帰属する持分合計

298,791

326,932

 負債及び資本合計

416,226

446,214

自己資本比率(%)

71.8

73.3

 

なお、当グループが外部から課された重要な自己資本規制はありません。

 

(2) 資本剰余金の内容

資本剰余金の内容は、以下のとおりです。

① 資本準備金

日本における会社法(以下、「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込みまたは給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されています。また、会社法では資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。

 

② その他の資本剰余金

自己株式処分差損益、及び株式に基づく報酬取引の資本増加分等です。

 

(3) 利益剰余金の内容

利益剰余金の内容は、以下のとおりです。

① 利益準備金

会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金または利益準備金として積み立てることが規定されています。積み立てられた利益準備金は、欠損補填に充当できます。また、株主総会の決議をもって、利益準備金を取り崩すことができます。

 

② その他の利益剰余金

当グループの獲得した利益の累計額です。

 

(4) その他の資本の構成要素の内容

その他の資本の構成要素の内容は、以下のとおりです。

① その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得原価と期末時点の公正価値との差額です。

 

② 確定給付制度の再測定

数理計算上の差異、及び利息以外の制度資産に係る収益です。

 

③ 在外営業活動体の換算差額

日本円以外の機能通貨で作成された子会社の財務諸表を、日本円に換算することによって生じた換算差額です。

 

 

(5) その他の資本の構成要素の増減

その他の資本の構成要素の増減は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

その他の包括利益を通じて公正価値で

測定する金融資産

確定給付制度の
再測定

在外営業活動体の
換算差額

合計

期首残高

9,545

2,061

10,103

21,710

  その他の包括利益

587

△5

10,743

11,325

 その他

△0

△0

期末残高

10,132

2,056

20,846

33,035

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

その他の包括利益を通じて公正価値で

測定する金融資産

確定給付制度の
再測定

在外営業活動体の
換算差額

合計

期首残高

10,132

2,056

20,846

33,035

  その他の包括利益

7,532

2,320

16,680

26,534

 その他

期末残高

17,665

4,377

37,527

59,569

 

 

(6) 発行可能株式総数及び発行済株式数

発行可能株式総数及び発行済株式数は、以下のとおりです。

(単位:株)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

発行可能株式総数

272,000,000

272,000,000

発行済株式数

136,000,000

136,000,000

 

(注) 当社の発行する株式は、すべて権利内容に制限のない無額面の普通株式です。

 

(7) 自己株式

自己株式数は、以下のとおりです。

(単位:株)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

期首自己株式数

3,162,967

8,495,146

 取締役会決議による自己株式の取得

5,383,600

 当社の対象取締役等の辞任による自己株式の取得

25,920

 単元未満株式の買取等

2,280

707

 譲渡制限付株式付与による自己株式の処分

△58,880

△56,960

 持分法適用会社が保有する自己株式(当社株式)の当社帰属分

5,179

5,741

期末自己株式数

8,495,146

8,470,554

 

(注) 譲渡制限付株式付与の内容は、注記28「株式報酬」に記載しています。

 

 

18 売上収益

(1) 収益の分解

当社は、地域別に「日本」、「米州」、「中国」、「アジア・欧州」の4つを報告セグメントとし、これらの地域にかかる売上収益を表示しています。

また、売上収益は二輪事業、四輪事業(シート、内装品)及びその他事業として事業別に分解しています。これらの分解した売上収益と各報告セグメントの売上収益との関連は以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

日本

米州

中国

アジア・欧州

二輪事業

4,425

328

3,033

7,786

四輪事業

45,025

186,152

115,985

35,494

382,656

 

(シート)

41,758

159,556

110,618

32,901

344,835

 

(内装品)

3,266

26,595

5,366

2,592

37,820

その他事業

11,815

6,852

88

18,757

合計

61,266

193,333

115,985

38,616

409,200

 

(注)セグメント間取引については相殺消去し、外部顧客への売上収益を表示しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

日本

米州

中国

アジア・欧州

二輪事業

4,637

304

3,151

8,093

四輪事業

51,557

230,891

85,254

43,509

411,212

 

(シート)

48,436

204,395

82,606

39,454

374,893

 

(内装品)

3,121

26,495

2,647

4,054

36,318

その他事業

14,144

8,186

76

22,407

合計

70,340

239,381

85,254

46,737

441,713

 

(注)セグメント間取引については相殺消去し、外部顧客への売上収益を表示しています。

 

当グループは、二輪事業、四輪事業(シート、内装品)及びその他事業を有する製造業です。

当グループの主要な顧客である完成車メーカー等に対して計上される収益の履行義務は、当グループの製品が顧客に引き渡された時点で充足されるものであり、この時点で収益を認識しています。

収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き等を控除した金額で測定しています。

取引の対価は履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでいません。

 

 

(2) 契約残高

契約残高は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

2022年4月1日

2023年3月31日

2024年3月31日

顧客との契約から生じた債権

60,635

69,954

62,883

契約負債

1,939

2,434

3,801

 

 

顧客との契約から生じた債権は、受取手形及び売掛金であり、契約負債は、主に顧客からの前受金に関連するものです。連結財政状態計算書において、顧客との契約から生じた債権は営業債権及びその他の債権に含まれており、契約負債はその他の流動負債に含まれています。

前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された収益について、期首時点で契約負債に含まれていた金額はそれぞれ、1,368百万円及び1,502百万円です。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の額に重要性はありません。

 

(3) 残存履行義務に配分した取引価格

当グループにおいては、個別の予想契約期間が1年を超える重要な取引がないため、実務上の便法を使用し、残存履行義務に関する情報の記載を省略しています。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はありません。

 

(4) 顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産

当グループにおいては、顧客との契約の獲得または履行のためのコストから認識した資産の額に重要性はありません。また、認識すべき資産の償却期間が1年以内である場合には、実務上の便法を使用し、契約の獲得の増分コストを発生時に費用として認識しています。

 

19 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価、販売費及び一般管理費の性質別内訳のうち、主要な費目は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

減価償却費及び償却費

11,879

12,898

従業員給付費用

83,316

94,486

 

 

20 その他の収益及びその他の費用

その他の収益の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

受取地代家賃

133

141

固定資産処分益

1,325

786

受取補償金

7

916

政府補助金に係る収益

159

89

その他

586

1,648

合計

2,212

3,581

 

(注)1 当連結会計年度における受取補償金は、主に北米子会社の取引先において発生した火災により、代替部品の調達に要した追加費用に対する補償金610百万円です。

 2 当連結会計年度におけるその他は、主にブラジル子会社において、ブラジル連邦最高裁判所にて決定された同国の企業が負担する社会負担金の算出方法見直しを受け、過払いとなっていた税金896百万円を収益として計上したものです。

 

その他の費用の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

固定資産処分損

10

207

減損損失

23

115

災害による損失

0

621

その他

1,859

488

合計

1,893

1,433

 

(注)1 前連結会計年度におけるその他は、主に英国子会社の解散に伴う為替換算調整勘定の取り崩しによる費用

   です。

2 当連結会計年度における災害による損失は、主に北米子会社の取引先において発生した火災により、代替部品の調達に要した追加費用580百万円です。

 

 

21 金融収益及び金融費用

金融収益の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

受取利息

1,841

2,939

受取配当金

697

815

為替差益

541

970

その他

0

合計

3,080

4,725

 

(注) 1 受取利息は、償却原価で測定する金融資産に係るものです。

2 受取配当金は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に係るものです。

 

金融費用の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

支払利息

131

437

合計

131

437

 

 

22 1株当たり利益

基本的1株当たり当期利益及び算定上の基礎は、以下のとおりです。

なお、希薄化効果を有する潜在的普通株式はありません。

 

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

親会社の所有者に帰属する
当期利益(百万円)

5,343

10,214

期中平均普通株式数(千株)

129,217

127,536

基本的1株当たり当期利益(円)

41.35

80.09

 

 

 

23 その他の包括利益

その他の包括利益の各項目の内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

  確定給付制度の再測定

 

 

   当期発生額

44

3,061

   法人所得税

△33

△915

   小計

10

2,146

  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する

  資本性金融資産

 

 

   当期発生額

754

9,908

   法人所得税

△212

△2,966

   小計

542

6,941

 持分法適用会社に対する持分相当額

 

 

  当期発生額

37

761

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

  在外営業活動体の換算差額

 

 

  当期発生額

9,329

17,475

   組替調整額

1,274

  法人所得税

△110

  小計

10,494

17,475

  持分法適用会社に対する持分相当額

 

 

   当期発生額

655

529

税引後その他の包括利益合計

11,740

27,854

 

 

 

24 配当金

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(1) 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2022年6月24日

定時株主総会

普通株式

3,725

28.00

2022年3月31日

2022年6月27日

2022年11月11日
取締役会

普通株式

3,875

30.00

2022年9月30日

2022年11月28日

 

(注) 連結持分変動計算書の配当は、配当金の総額から、持分法適用会社が保有する当社株式に係る配当を
控除しています。

 

(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

決議

株式の種類

配当の原資

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2023年5月23日

取締役会

普通株式

利益剰余金

4,214

33.00

2023年3月31日

2023年6月7日

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(1) 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2023年5月23日

取締役会

普通株式

4,214

33.00

2023年3月31日

2023年6月7日

2023年11月10日
取締役会

普通株式

4,472

35.00

2023年9月30日

2023年11月27日

 

(注) 連結持分変動計算書の配当は、配当金の総額から、持分法適用会社が保有する当社株式に係る配当を
控除しています。

 

(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

決議

株式の種類

配当の原資

配当金の総額
(百万円)

1株当たり
配当額(円)

基準日

効力発生日

2024年5月21日

取締役会

普通株式

利益剰余金

4,854

38.00

2024年3月31日

2024年6月5日

 

 

 

25 財務活動に係る負債の調整表

財務活動に係る負債の調整表は、次のとおりです。

 前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日

(単位:百万円)

 

 

期首残高

キャッシュ・
フロー

非資金取引

期末残高

増加

外貨換算

その他

リース負債

 

6,030

△1,571

204

324

△165

4,822

 合計

 

6,030

△1,571

204

324

△165

4,822

 

 

 当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日

(単位:百万円)

 

 

期首残高

キャッシュ・
フロー

非資金取引

期末残高

増加

外貨換算

その他

リース負債

 

4,822

△1,412

983

263

4,656

 合計

 

4,822

△1,412

983

263

4,656

 

 

26 非資金取引

重要な非資金取引の内容は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

リースによる資産の取得

204

983

 

 

 

27 子会社及び関連会社等

(1) 企業集団の構成

「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載のとおりです。

 

(2) 子会社に関する事項

    重要性のある非支配持分を有している子会社に関する事項は、以下のとおりです。

 

  広州提愛思汽車内飾系統有限公司

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日

流動資産

32,354

22,729

非流動資産

7,530

7,215

流動負債

20,014

12,629

非流動負債

105

75

資本

19,764

17,240

非支配持分の累積額

9,846

8,290

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

売上収益

64,175

44,372

当期利益

5,566

4,025

その他の包括利益

6

943

当期包括利益

5,572

4,968

非支配持分に配分された当期利益

2,944

1,565

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

6,809

7,680

投資活動によるキャッシュ・フロー

△441

△203

財務活動によるキャッシュ・フロー

△14,411

△7,514

現金及び現金同等物に係る換算差額

△364

557

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△8,408

520

非支配持分への配当金の支払額

△6,876

△3,596

 

 

 

  武漢提愛思全興汽車零部件有限公司

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日

流動資産

24,645

22,176

非流動資産

4,053

3,583

流動負債

8,598

6,477

非流動負債

363

210

資本

19,736

19,070

非支配持分の累積額

7,669

7,426

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

売上収益

50,802

39,323

当期利益

5,155

3,528

その他の包括利益

108

1,081

当期包括利益

5,264

4,610

非支配持分に配分された当期利益

1,849

1,454

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

5,473

5,708

投資活動によるキャッシュ・フロー

△572

△515

財務活動によるキャッシュ・フロー

△6,223

△5,387

現金及び現金同等物に係る換算差額

78

799

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△1,243

604

非支配持分への配当金の支払額

△2,529

△2,110

 

 

(3) 関連会社に関する事項

当グループは個々に重要な関連会社を有していません。なお、個々に重要性のない関連会社に関する事項は、以下のとおりです。

 (単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

持分の帳簿価額

17,935

18,307

 

 

 (単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

当グループの持分

 

 

 当期利益

487

△48

 その他の包括利益

693

1,290

 当期包括利益

1,180

1,241

 

 

 

28 株式報酬

(1)取締役及び執行役員向け譲渡制限付株式報酬制度

 ① 制度の概要

当社は、当社の取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く。以下、「対象取締役」という。)及び当社の取締役を兼務しない執行役員(以下、対象取締役とあわせて「対象取締役等」という。)を対象に、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、株主の皆さまとの一層の価値共有を進めることを目的として、譲渡制限付株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しています。

本制度において、対象取締役等は、当社から支給された金銭債権の全部を現物出資財産として払い込み、当社の普通株式について発行または処分を受けます。

また、本制度による当社の普通株式(以下、「本株式」という。)の発行または処分に当たっては、当社と対象取締役等との間において、(ⅰ)対象取締役等が任期満了または定年その他正当な事由により退任または退職するまでの期間(以下、「譲渡制限期間」という。)、本株式に係る第三者への譲渡、担保権の設定その他一切の処分を禁止すること、(ⅱ)一定の事由が生じた場合には、当社が本株式を無償取得することなどをその内容に含む、譲渡制限付株式割当契約を締結しています。

 

② 期中に付与した株数及び公正価値

 期中に付与した株数及び公正価値は、以下のとおりです。

 

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

付与日

2022年6月24日

2023年6月23日

付与数(株)

58,880

56,960

公正価値(円)

1,399

1,850.5

 

(注) 1 公正価値の測定方法は、付与日の前営業日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値を基礎

     として算定しています。

   2 上記は、辞任により退任した取締役等に対して付与された株式も含めて記載しています。

 

 ③ 連結損益計算書に費用として認識した金額

 株式に基づく報酬に関して費用として認識した金額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

持分決済型

81

66

 

(注) 株式に基づく報酬に係る費用は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。また、費用に対応する資本の増加は、「資本剰余金」に含まれています。

 

 

(2) 従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度

 ① 制度の概要

当社は、設立60周年に際し、当社従業員への福利厚生の増進策としてテイ・エス テック従業員持株会(以下、「本持株会」という。)向け譲渡制限付株式インセンティブ制度(以下、「本制度」という。)を導入しています。

本制度は、本持株会に加入資格のある当社従業員(以下、「対象従業員」という。)に対し、譲渡制限付株式付与のための特別奨励金として、金銭債権(以下、「本特別奨励金」という。)が支給され、対象従業員は本特別奨励金を本持株会に対して拠出することとなります。そして、本持株会は、対象従業員から拠出された本特別奨励金を当社に対して現物出資することにより、譲渡制限付株式としての当社普通株式の発行または処分を受けることとなります。

また、当社及び本持株会は、本制度による当社普通株式の発行または処分に当たっては、(ⅰ)一定期間(2021年3月26日から2024年3月25日まで)、割当てを受けた株式に係る第三者への譲渡、担保権の設定その他の処分を禁止すること(以下、「譲渡制限」という。)、(ⅱ)対象従業員が譲渡制限期間中、継続して、本持株会の会員であったことを条件として、当該条件を充足した対象従業員の有する譲渡制限付株式持分に応じた数の本割当株式の全部について、譲渡制限期間が満了した時点で、譲渡制限を解除すること、(ⅲ)対象従業員の自己都合による退職の場合など、一定の事由が生じた場合には、対象従業員の有する譲渡制限付株式持分に応じた数の本割当株式の一部または全部を当社が無償取得することなどをその内容に含む、譲渡制限付株式割当契約を締結しています。

 

 ② 期中に付与した株数及び公正価値

 前連結会計年度及び当連結会計年度において、期中に付与した株式はありません。

 

 ③ 連結損益計算書に費用として認識した金額

 株式に基づく報酬に関して費用として認識した金額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

持分決済型

61

14

 

(注) 株式に基づく報酬に係る費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれています。また、費用に対応する資本の増加は、「資本剰余金」に含まれています。

 

 

29 金融商品

(1) 金融商品から生じるリスクの内容及び程度

① 金融商品に対する取組方針及びリスク管理方針

当グループにおける金融商品から生じるリスクについては、信用リスク、市場リスク、流動性リスクに晒されていますが、当該リスクの影響を回避または低減するために、一定の方針に基づくリスク管理を行っています。

資金運用については、元本保証を前提とした定期預金またはそれに準ずる金融商品を基本とし、また、資金調達については、自己資金で賄うことを基本としつつ必要に応じて銀行借入等による方針を採用しています。

デリバティブ取引は、将来の為替変動によるリスク回避を目的としており、投機的な取引は行わない方針を採用しています。

 

② 信用リスク

(取引先の契約不履行等に係るリスク)

営業債権及びその他の債権等保有する金融資産は、顧客等の信用リスクに晒されています。

当該リスクについては、与信管理規程に従い、顧客ごとの与信限度額を超えていないかを定期的にモニタリングするとともに、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。 

なお、営業債権及びその他の債権等は、その多くが本田技研工業株式会社とそのグループ会社に対するものですが、その信用力は高く信用リスクへの影響は軽微です。

デリバティブ取引の利用にあたっては、信用リスクを軽減するために、格付の高い金融機関とのみ取引を行っています。

連結財政状態計算書に計上されている減損損失控除後の金融資産の帳簿価額は、信用リスクに対する最大エクスポージャーとなります。 

 

③ 市場リスク

(為替の変動リスク)

当グループは、グローバルに事業を展開していることから外貨建の取引を行っており、損益及びキャッシュ・フロー等が為替変動の影響を受けるリスクに晒されています。

当該リスクを回避するために、外貨建の営業債権債務については、先物為替予約をデリバティブ取引として利用しています。

デリバティブ取引の執行・管理については、取引権限等を定めた社内ルールに従い、資金担当部門が決裁担当者の承認を得て行っています。

 

前連結会計年度末及び当連結会計年度末に保有する金融商品について、日本円が米ドルまたは中国元に対して1%円高になった場合の税引前利益に与える影響は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

税引前利益への影響

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

米ドルに対して1%円高

△30

△30

中国元に対して1%円高

△4

△5

 

 (注)  米ドルまたは中国元と日本円の為替レート以外の変数が一定であることを前提としています。

 

 

(資本性金融商品の価格変動リスク)

当グループは、業務上の関係を有する企業の上場株式等の資本性金融商品を保有しており、その市場価格の変動リスクに晒されています。

当該リスクについては、公正価値や投資先の財務状況等を定期的に把握し、保有状況を継続的に見直すことにより管理しています。

 

前連結会計年度末及び当連結会計年度末に保有する資本性金融商品について、市場価格が1%減価した場合のその他の包括利益に与える影響は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

その他の包括利益への影響

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

市場価格が1%減価

△175

△275

 

(注)  市場価格以外の変数が一定であることを前提としています。

 

④ 流動性リスク

(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)

当グループは、必要な資金を主に自己資金で賄っていますが、資金調達環境の悪化等により支払期日にその支払いを実行できなくなる流動性リスクに晒されています。

当該リスクについては、各部署からの報告に基づき、当社経理部が適時に資金繰計画を作成・更新することで流動性リスクを管理しています。

 

(2) 公正価値測定

公正価値は、その測定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて次の3つに分類しています。

レベル1:同一の資産又は負債についての活発な市場における公表価格

レベル2:レベル1に属さない、直接的又は間接的に観察可能なインプット

レベル3:観察不能な価格を含むインプット

当連結会計年度において、レベル1、2、及び3の間の振替えはありません。

 

① 公正価値の算定方法

(資本性金融商品)

主に上場株式であり、取引所の価格に基づき算定しています。

(デリバティブ資産及びデリバティブ負債)

先物為替予約の評価額であり、外国為替相場等の観察可能なインプットに基づき算定しています。

(長期貸付金)

将来キャッシュ・フローを国債の利回り等適切な指標に信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いた現在価値により算定しています。

(上記以外の金融商品)

償却原価で測定していますが、測定した帳簿価額と公正価値が近似しているため、注記を省略しています。

 

② 金融商品の帳簿価額と公正価値

(経常的に公正価値で測定する金融商品)

前連結会計年度(2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

その他の包括利益を
通じて公正価値で
測定する金融資産

 

 

 

 

 

 資本性金融商品

19,224

17,530

1,694

19,224

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 デリバティブ資産

27

27

27

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

 

 

 

 デリバティブ負債

7

7

7

 

 

当連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

その他の包括利益を
通じて公正価値で
測定する金融資産

 

 

 

 

 

 資本性金融商品

29,245

27,599

1,645

29,245

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

 

 デリバティブ資産

0

0

0

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

 

 

 

 デリバティブ負債

26

26

26

 

 

 

(償却原価で測定する金融商品)

前連結会計年度(2023年3月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

償却原価で測定する
金融資産

 

 

 

 

 

 長期貸付金
 (1年内回収予定を含む)

529

519

519

 

 

当連結会計年度(2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル1

レベル2

レベル3

合計

償却原価で測定する
金融資産

 

 

 

 

 

 長期貸付金
 (1年内回収予定を含む)

690

650

650

 

 

(3) 金融資産と金融負債の相殺

同一取引相手先に対して認識した金融資産及び金融負債の相殺に関する情報は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

認識した金融資産の総額

264,137

280,276

 相殺した金額

9,407

13,169

連結財政状態計算書の金融資産

254,729

267,106

認識した金融負債の総額

83,947

87,306

 相殺した金額

9,407

13,169

連結財政状態計算書の金融負債

74,539

74,137

 

 

 

30 リース取引

(1) 借手としてのリース取引

当グループは、主に土地、建物等の不動産や金型をリースにより賃借しています。当グループにおいては、各社がリース管理に責任を負っており、リース条件は個々に交渉され、幅広く異なる契約条件となっています。延長オプションは、主に土地及び建物に係る不動産リースに含まれており、その多くは、1年間ないし原契約と同期間にわたる延長オプション、また、6ヶ月前までに相手方に書面をもって通知した場合に早期解約を行うオプションとなっています。なお、これらのオプションは、リース契約主体が不動産を事業に活用する上で、必要に応じて使用されています。

 

① リース契約に係る費用及びキャッシュ・フロー

リース契約に係る費用及びキャッシュ・アウトフローは、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
 至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

使用権資産の種類別の減価償却費

 

 

 建物及び構築物

432

440

 機械装置及び運搬具

60

46

 工具、器具及び備品

9

10

 土地

54

70

減価償却費計

555

567

短期リース及び少額資産のリースに係る費用

760

830

リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額

2,458

2,359

 

(注)1 使用権資産の減価償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含まれてい

     ます。

 2 短期リース及び少額資産のリースに係る費用は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管

   理費」に含まれています。

 

② 有形固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産

有形固定資産の帳簿価額に含まれる使用権資産の帳簿価額及び増加額は、以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

 

建物及び
構築物

機械装置及び
運搬具

工具、器具
及び備品

土地

合計

前連結会計年度

2023年3月31日

2,931

302

100

2,545

5,879

当連結会計年度

2024年3月31日

2,563

296

96

2,922

5,878

 

(注)前連結会計年度及び当連結会計年度における使用権資産の増加額はそれぞれ、235百万円及び114百万円です。

 

③ リース負債の期日別残高

リース負債の期日別残高は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

1年以内

1,159

1,121

1年超2年以内

703

990

2年超3年以内

503

483

3年超4年以内

403

443

4年超5年以内

394

425

5年超

1,657

1,192

合計

4,822

4,656

 

(注)リース負債の残高は、連結財政状態計算書の「その他の金融負債」に含まれています。

 

(2) 貸手としてのリース取引

 当グループは、主に金型をファイナンス・リースにより賃貸しています。

 

① リース契約に係る収益

  リース契約に係る収益は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

  至 2024年3月31日)

 ファイナンス・リース
  販売損益

1,315

△12

 

 

② リース債権の期日別残高

  リース債権の期日別残高は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

1年以内

3,608

2,563

1年超2年以内

1,336

1,202

2年超3年以内

1,218

773

3年超4年以内

1,217

768

4年超5年以内

1,217

768

5年超

合計

8,599

6,075

 

(注)リース債権の残高は、連結財政状態計算書の「その他の金融資産」に含まれています。

 

 

31 関連当事者

(1) 提出会社と関連当事者との取引

提出会社と関連当事者との間の取引及び債権債務の残高は、以下のとおりです。

取引金額は得意先から仕入れた部品・原材料を控除した金額です。

 

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社

本田技研工業株式会社

当社製品の販売

39,351

売掛金

7,274

リース債権

1,351

 

(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

  2 リース債権

リース債権の未決済残高は、当社製品の販売に含まれる金型代金をファイナンス・リースとして処理したものです。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社

本田技研工業株式会社

当社製品の販売

42,799

売掛金

8,394

リース債権

446

 

(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

  2 リース債権

リース債権の未決済残高は、当社製品の販売に含まれる金型代金をファイナンス・リースとして処理したものです。

 

(2) 提出会社の連結子会社と関連当事者との取引

提出会社の連結子会社と関連当事者との間の取引及び債権債務の残高は、以下のとおりです。

取引金額は得意先から仕入れた部品・原材料を控除した金額です。

 

① TS TECH USA CORPORATION

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Development and Manufacturing of America, LLC

当社製品の販売

41,710

売掛金

3,762

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Development and Manufacturing of America, LLC

当社製品の販売

45,346

売掛金

3,618

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

 

② TS TECH ALABAMA, LLC.

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Development and Manufacturing of America, LLC

当社製品の販売

34,765

売掛金

3,163

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Development and Manufacturing of America, LLC

当社製品の販売

40,870

売掛金

4,152

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

③ TS TECH CANADA INC.

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Canada Inc.

当社製品の販売

37,885

売掛金

4,854

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Canada Inc.

当社製品の販売

53,787

売掛金

5,736

 

(注) 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

 

 

④ TS TECH THAILAND

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.

当社製品の販売

14,259

売掛金

3,148

リース債権

6,994

 

(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

  2 リース債権

リース債権の未決済残高は、当社製品の販売に含まれる金型代金をファイナンス・リースとして処理したものです。

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

種類

名称

取引の内容

取引金額

科目

未決済残高

その他の関係会社の
子会社

Honda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.

当社製品の販売

19,207

売掛金

3,987

リース債権

3,920

 

(注)1 取引条件及び取引条件の決定方針等

製品の販売については、個別に見積書を提出し価格交渉の上、決定しています。

  2 リース債権

リース債権の未決済残高は、当社製品の販売に含まれる金型代金をファイナンス・リースとして処理したものです。

 

(3) 主要な経営幹部に対する報酬

当社の取締役(監査等委員含む)に対する報酬は、以下のとおりです。

 (単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

当連結会計年度
(自 2023年4月1日
  至 2024年3月31日)

基本報酬及び賞与

488

482

株式報酬

50

60

 

 

32 偶発事象

従業員の金融機関からの借入債務に対して、債務保証を行っています。保証金額は、以下のとおりです。

 (単位:百万円)

 

前連結会計年度
(2023年3月31日)

当連結会計年度
(2024年3月31日)

従業員(社員住宅ローン)

21

7

 

 

 

33 後発事象

当社は、2024年5月10日開催の取締役会において、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。)第459条第1項の規定による当社定款の規定に基づく自己株式の取得、並びにその具体的な取得方法として、下記のとおり、自己株式の公開買付け(以下、「本公開買付け」という。)及び市場買付けを行うことを決議しました。

 

   自己株式の取得を行う理由

当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、第15次中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期。以下、「第15次中期」という。)においては、株主還元の基本方針を「業績に左右されない、継続的かつ安定的な還元の実施」と定めています。

上記方針の中で、より一層の株主還元に向けた方策として掲げている、第15次中期累計200億円規模の自己株式の取得を機動的に実施するため、本公開買付け及び自己株式の市場買付けを行います。

 

   取得に係る事項の内容

取得対象株式の種類

普通株式

取得し得る株式の総数

8,610,000株(上限)

(2024年3月31日時点の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合6.74%(小数点以下第三位を四捨五入))

株式の取得価額の総額

15,000,000,000円(上限)

取得期間

2024年5月13日~2025年3月31日

取得方法

取得し得る株式の総数のうち5,100,200株(取得価額:8,859,047,400円)については、本公開買付けによる取得を予定しています。

また、取得し得る株式の総数のうち、本公開買付けにおいて取得されなかった株式については、市場買付けにより取得することを予定しています。

 

 

   本公開買付けを行う理由

当社普通株式の流動性を損ねることなく比較的短期間に相当規模の自己株式の取得が可能であるという観点より、2024年1月下旬、当社の筆頭株主である本田技研工業株式会社(以下、「本田技研工業」という。)から、その所有する当社普通株式の一部を取得することを前提とした自己株式の取得について検討を開始いたしました。

  当社は、本田技研工業の所有する当社普通株式を取得することを前提に、自己株式の具体的な取得方法を検討した結果、(ⅰ)株主間の平等性、(ⅱ)取引の透明性、(ⅲ)市場価格から一定のディスカウントを行った価格での当社普通株式の買付けが可能であることにより、当該ディスカウントを行った価格で買付けを行った場合には、市場で取引されている価格との乖離による経済合理性の観点から、本田技研工業以外の株主による応募は限定的になると考えられ、本田技研工業が応募する当社普通株式の全部の取得の確実性が高まり、また、当社資産の社外流出の抑制に繋がること、及び、(iv)本田技研工業以外の株主にも一定の検討期間を提供した上で市場価格の動向を踏まえて応募する機会を確保すること等を考慮し、十分に検討を重ねた結果、2024年3月上旬、公開買付けの手法が最も適切であると判断いたしました。

 

   買付け等価格の算定根拠等

本公開買付けにおける買付け等の価格(以下、「本公開買付価格」という。)の決定に際しては、当社普通株式が金融商品取引所に上場されていること、上場会社の行う自己株式の取得が市場の需給関係に基づいて形成される株価水準に即した機動的な買付けができることから金融商品取引所を通じた市場買付けによって行われることが多いこと等を勘案した上、基準の明確性及び客観性を重視し、当社普通株式の市場価格を基礎とすべきであると考え、さらに、本公開買付けに応募せず当社普通株式を引き続き所有する株主の利益を尊重する観点から、2024年3月上旬、当社資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、当社普通株式の市場価格に一定のディスカウントを行った価格で買い付けることが望ましいと判断いたしました。

上記検討を踏まえ、ディスカウントの基礎となる当社普通株式の価格については、本公開買付けには応募せず、当社普通株式を保有し続ける株主の皆様の利益を尊重する観点から、当社資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、本公開買付けに係る取締役会決議日の前営業日の終値又は一定期間の終値単純平均値のうち最も低い価格を基礎とし、さらに、一定のディスカウントを行った価格で自己株式を取得することが望ましいとの考えから、本公開買付けの取締役会決議日として予定していた2024年5月10日の前営業日である2024年5月9日の東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の終値又は一定期間の当社普通株式の終値単純平均値からディスカウントを行った価格を本公開買付価格とすることが妥当であると考えました。このような考えに基づき、当社は、2024年3月12日、本田技研工業に対して、東京証券取引所プライム市場における当社普通株式の市場価格より一定のディスカウントを行った価格で本公開買付けを実施した場合の応募の可否について打診したところ、本田技研工業から、同日に、応募について協議を進めていく旨の回答を得ました。

本田技研工業との協議の結果、ディスカウント率については、過去の自己株式の公開買付けの事例において決定された公開買付価格の市場価格に対するディスカウント率を参考に10%とし、ディスカウントの基準となる株価については、2024年5月9日までの1ヶ月間の当社普通株式の終値単純平均値と2024年5月9日までの3ヶ月間の当社普通株式の終値単純平均値のいずれか低い方の金額としました。

 

   本公開買付けの概要

買付け予定数

5,610,000株(上限)

買付けの価格

普通株式1株につき、1,737円

買付けの期間

2024年5月13日から2024年6月10日まで(21営業日)

公開買付開始公告日

2024年5月13日

 

 

  本公開買付けの結果

取得する株式の種類

普通株式

応募株式の総数

5,100,200株

取得する株式の総数

5,100,200株

取得価額の総額

8,859,047,400円

決済の開始日

2024年7月2日

 

 

   市場買付けの概要

買付け予定数

8,610,000株(上限)とした取得枠から、本公開買付けにおいて取得した株式数を控除した数

株式の取得価額

15,000,000,000円(上限)とした取得価額の総額から、本公開買付けの取得価額を控除した金額

買付けの期間

本公開買付け及び本公開買付けの決済完了以降、

2025年3月31日まで

市場買付けの方法

証券会社による取引一任方式