第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化による原材料価格の高騰、中東の地政学リスク、中国経済の低迷等により、先行きが不透明な状況が続いております。一方で、IT業界においては、人手不足対策や生産性向上、競争力強化等を背景に、AIやIoT、5G(第5世代移動通信システム)といったデジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)の企業ニーズの高まりを受け、関連市場は良好な状況が続いております。また、自動車市場においては、EVの普及や自動運転・先進運転支援システム(AD/ADAS)の実用化に向けた取り組みが加速しており、それに伴い先端技術へのニーズも拡大しております。

このような状況下において当社は、2022年10月期より中期経営計画「Vision2024」を策定し、「Rise above what we see, to realize what we feel -人間の目を拡張し、感動に満ちた世界を実現しよう-」をビジョンに掲げ、テクノロジーによるイノベーションを通じて顧客価値の最大化を目指しております。また、生活の利便性向上、安心安全な生活環境の提供、生産性向上の実現による社会問題の解決への貢献に取り組んでまいりました。当社グループでは、スマートデバイス、車載/モビリティ、DXの事業領域を戦略領域と定め、これら戦略領域においてイメージング・テクノロジーを軸にした付加価値の高いソリューションを開発することで、顧客企業の課題解決を図ってまいります。戦略領域において、パートナー企業や顧客企業との連携を推進し、当該領域におけるドメインナレッジを蓄積して、継続性と収益性の高いストック型のビジネスモデルにより事業拡大を目指しております。

スマートデバイス領域においては、スマートフォンおよびPC顧客からのフィードバックを会社全体の開発活動へ迅速に反映させることができ、大型案件受注や継続採用につながりました。また、従来の大手半導体メーカーとの連携に加え、当社の強みを活かせる技術パートナーとの協業を通して、新たな収益機会が生まれつつあります。

車載/モビリティ領域においては、新規顧客(OEM/Tier-1(ティアワン))からの大型開発案件を受注いたしました。また、自社プロダクト営業活動も確実に進捗しており、採用に向けて開発を進めております。

DX領域においては、NDLOCRをコアエンジンとしたAI-OCRソフト「FROG AI-OCR」の営業に注力いたしました。加えて、AI-OCRを活用したLLM向けの日本語データセット生成サービスについても、国内研究機関への採用に繋がりました。また、アナログ計器読み取り技術を搭載した監視カメラ向けAIカメラソリューション「みまもりAI:Duranta」については、デジタル庁の技術実証を完了し、営業フェーズに入っております。

この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,541,836千円(前年同四半期比54.9%増)、営業利益は101,392千円(前年同四半期は営業損失277,298千円)、経常利益は143,521千円(前年同四半期は経常損失291,377千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は118,352千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失357,538千円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は3,455,261千円となり前連結会計年度末に比べ125,116千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が77,783千円、売掛金が11,863千円、仕掛品が19,734千円増加したことによるものであります。固定資産は463,700千円となり、前連結会計年度末に比べ86,387千円増加いたしました。これは主にソフトウェアが71,989千円増加し、投資有価証券が23,720千円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は、3,918,962千円となり、前連結会計年度末に比べ211,503千円増加いたしました。

 

(負債)

当2第四半期連結会計期間末における流動負債は559,447千円となり前連結会計年度末に比べ50,485千円増加いたしました。これは主に買掛金が37,476千円、契約負債が35,152千円増加したことによるものであります。固定負債は48,784千円となり、前連結会計年度末に比べ845千円減少いたしました。

この結果、負債合計は、608,231千円となり、前連結会計年度末に比べ49,639千円増加いたしました。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産は3,310,730千円となり前連結会計年度末に比べ161,863千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が118,352千円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて77,783千円増加し、2,790,258千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、90,881千円(前年同四半期は121,015千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益142,506千円等による資金の増加、未払金の減少20,250千円、法人税等の支払額20,878千円等による資金の減少によるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、65,120千円(前年同四半期は56,527千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出61,875千円があったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、7,096千円(前年同四半期は9,097千円の支出)となりました。これは、リース債務の返済による支出7,096千円によるものであります。

 

(4) 経営方針、経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更等はありません。

 

(6) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、177,446千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。