第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等)

当社は、新型コロナウイルス感染症の影響による調達難等により2022年4月期に営業損失を計上し、その後も継続して営業損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

しかしながら、これまでの販売促進や調達強化の取り組みを通じて、当社のリユース関連事業は着実に拡大しており、当第2四半期累計期間においては売上高2,626百万円(前年同四半期2,209百万円)となりました。加えて、2024年10月期は、2022年12月27日公表の中期経営計画に示す成長曲線への回帰を目指した営業戦略を推し進め、通期業績予想についても営業利益の黒字化を見込んでおります。

以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績及び財政状態の状況

(経営成績の状況)

当第2四半期累計期間におけるわが国経済は雇用・所得環境が改善傾向にある中で、緩やかな回復基調で推移しております。一方で、円安の進行、物価の上昇、不安定な世界情勢の長期化等、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社の主な事業分野である携帯電話業界におきましては、円安や製造原価の上昇による端末価格の高騰、物価上昇による家計の圧迫、端末の耐久性向上による買い替えサイクルの長期化等により、特に個人市場において、新品端末の出荷台数は減少傾向にあります。その一方で、高機能な最新技術よりもコストパフォーマンスに優れた実用性を求める需要は個人・法人ともに増大しており、普及が進む低価格帯の回線サービスとも組み合わせる形で、リーズナブルに入手可能なリユースモバイル端末の市場は順調に成長を続けております。今後の市場規模につきましても、リユースモバイル端末の品質や安全性が認知されていくとともに、拡大が加速していくことが見込まれます。

このような事業環境の中、当社は社名の一部でもある「ReYuu(注)」に表現されるコーポレート・アイデンティティに基づき、モバイル端末を中心とするリユース関連事業を事業の柱として、企業価値の向上を目指しております。

当第2四半期累計期間におきましては、調達力の強化と各販売チャネルにおける販売促進へと注力した結果、以前からの継続的な取り組みも相まって、新規顧客の獲得や既存取引先との関係強化、オンラインチャネルの販売力強化により、リユース関連事業の売上高は前年比で大幅な増加となりました。販売費及び一般管理費につきましては、2023年4月の移動体通信関連事業からの撤退によるコスト削減効果により、売上高販管費率は前年同四半期比3.2ポイント減の10.9%となり、経営効率の改善を実現しております。

これらの結果、当第2四半期累計期間における売上高は2,648百万円(前年同四半期比3.9%増)、営業損失は9百万円(前年同四半期営業損失53百万円)、経常損失は16百万円(前年同四半期経常損失63百万円)、四半期純損失は17百万円(前年同四半期四半期純利益72百万円)となりました。なお、前年同四半期累計期間における業績には、2023年4月をもって撤退した移動体通信関連事業における売上高329百万円、事業譲渡および閉店に伴う特別利益135百万円等が含まれております。

 

(注)「ReYuu(リユー)」は、「①『リユー』スの輪を広げる、②選ばれる『理由』がある、③『Re(何度も)』+『Yuu(結う=繋げる)』」という想いを込めた、当社の目指す姿を示すコーポレート・アイデンティティです。

 

 

事業部門別の状況は次のとおりであります。

当社の事業は、情報通信関連事業の単一セグメントでありますが、業績の状況を事業部門別に記載しております。

 

(リユース関連事業)

当第2四半期累計期間におけるリユース関連事業におきましては、今期より新設した調達専門部署を中心に、リユース業界においては業績への影響が大きい調達力の強化を促進しており、業績の向上に寄与しております。商品の再生や物流を担う管理拠点とも連携して課題解決型の買取提案営業を推進することで、利益率の高い法人からの直接買取案件が増加しております。また、これまで主として取り扱っていたスマートフォン以外に、パソコン等の商材も積極的に買取を進め、取引機会の最大化を図っております。

販売面におきましては、販売・買取・レンタル・商品保証・キッティングを一体化した総合的な端末サービスを強みとして、既存取引先への深耕営業および新規顧客の開拓に取り組んでおります。その中でも当社が優位性を持つMVNO事業者チャネルにおいては、主としてBtoBtoC領域での取引を基盤としながら、BtoBtoB領域での取引拡大に焦点を当てることで更なる事業成長を目指しております。その他の国内取引先である携帯代理店、卸業者、小売業者、一般企業といったチャネルにおいては、上述した調達力の強化が業績の向上に大きく寄与しております。

グローバルチャネルにおいては、為替変動への柔軟な対応を目的として、販売と調達の両面でグローバルな取引環境の整備を進めております。足下においては、円安傾向を追い風として、売上高、利益面ともに当初の想定を上回る結果となりました。

個人向けオンラインチャネルにおいては、販売促進施策の実施とお客様目線での顧客対応により、外部ECモールでの店舗評価が高まっており、前年同期比でも大きな成長を達成しております。また、スマートウォッチのメーカー認定整備済製品の販売を開始する等、当社の調達ルートを活かした商品ラインナップの充実に取り組んでおります。

これらの結果、売上高2,626百万円(前年同四半期2,209百万円)、販売台数は68,059台(前年同四半期49,958台)となりました。

 

(その他の事業)

当第2四半期累計期間におけるその他の事業におきましては、売上高21百万円(前年同四半期9百万円)となりました。

 

(財政状態の状況)

① 総資産

当第2四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末と比べて261百万円増加し、2,179百万円となりました。

これは主に、現金及び預金が142百万円減少したものの、売掛金が184百万円、商品が119百万円増加したことによるものであります。

 

② 負債

当第2四半期会計期間末の負債は、前事業年度末と比べて288百万円増加し、1,153百万円となりました。

これは主に、短期借入金が200百万円減少したものの、長期借入金が383百万円、買掛金が121百万円増加したことによるものであります。

 

③ 純資産

当第2四半期会計期間末の純資産は、前事業年度末と比べて26百万円減少し、1,025百万円となりました。

これは、四半期純損失17百万円の計上、自己株式の取得9百万円によるものであります。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、1,008百万円となりました。

当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間の営業活動の結果、使用した資金は250百万円となりました。これは主に、仕入債務の増加額が121百万円あったものの、売上債権の増加が187百万円、棚卸資産の増加額が122百万円あったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間の投資活動の結果、使用した資金は5百万円となりました。これは、固定資産の取得による支出が5百万円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間の財務活動の結果、獲得した資金は173百万円となりました。これは主に、短期借入金の純減額が200百万円、長期借入金の返済による支出が116百万円あったものの、長期借入れによる収入が500百万円あったことによるものです。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)主要な設備

前事業年度末において実施中であった主要な設備の新設等について、当第2四半期累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。

・「eKYC」に関する技術を利用したオンライン買取サービス、買取プラットフォームおよびAIを利用した自動査定・買取システムの構築・導入について、投資予定金額を200百万円から100百万円に変更しております。

・リユース関連事業全体のDX化の推進、商品管理センターの増床について、支出終了予定を2024年4月から2026年4月に変更しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、2024年2月26日付で株式会社日本政策金融公庫と、2024年3月25日付で株式会社紀陽銀行と、それぞれ金銭消費貸借契約を締結し、運転資金を資金使途とした借入を実行いたしました。

借入先

株式会社日本政策金融公庫

株式会社紀陽銀行

借入金額

300,000千円

200,000千円

借入実施日

2024年2月29日

2024年4月1日

借入期間

5年1ヶ月(期限一括返済)

5年

借入利率

当初3年間は固定金利、

以降は業績により変動します。

変動金利(基準金利+スプレッド)

担保又は保証

無担保・無保証

無担保・無保証