当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している以下の主要なリスクが発生しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
固定資産の減損リスクについて
当社グループは、株式取得による会社の買収に伴いのれん等の固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由によって減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「フィットする暮らし、つくろう」というミッションを掲げ、当社グループが提案する世界観(ライフカルチャー)に共感する人たちのWell-beingを実現することに貢献します。Well-beingに欠かせない要件の一つとして「自分の生き方を自分らしいと感じ、満足できること」=「フィットする暮らし」だと考え、事業活動を通じて多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献し、Well-beingな人が大勢いる「心地よい社会」の実現の一助になることを目指しています。
当社グループはライフカルチャープラットフォーム事業という、世界観でユーザーと繋がるユニークな事業を展開し、「北欧、暮らしの道具店」「foufou」という2つの報告セグメントを有しております。
① 北欧、暮らしの道具店
当社グループでは、「北欧、暮らしの道具店」の提供している世界観に共感するユーザーに対し、商品、記事、動画など様々なコンテンツを提供することによって、多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献しております。なお、ビジネスラインとして「D2Cドメイン」「ブランドソリューションドメイン」を有しております。
D2Cドメインでは、暮らしにフィットする商品を販売しております。取扱商品は、アパレル、キッチン、インテリア雑貨が主力であり、自社企画のオリジナル商品が売上の約半分を占めております。また、「北欧、暮らしの道具店」のライフカルチャーを表現する記事や動画等のコンテンツを、自社サイトやSNS等の多様なチャネルから配信するコンテンツパブリッシャーとしての側面も有しております。
ブランドソリューションドメインは、「北欧、暮らしの道具店」の強いブランドとコアな顧客基盤に加え、D2Cドメインのコンテンツパブリッシングで培った高い企画制作能力を活用し、クライアント企業のブランディング上の課題に対する総合的なマーケティング・ソリューションを提供する、ブランディングエージェンシーとしての事業ドメインです。ナショナルブランドを中心に、多くのブランドを継続的に支援しております。
② foufou
当社グループでは、2016年デザイナーのマール・コウサカ氏が設立したファッションD2Cブランド「foufou」を展開しております。「健康的な消費のために」というブランドコンセプトを掲げ、「foufou」の世界観を表現するコンテンツをSNSで発信して、ユーザーのエンゲージメントを最大化し、購入につなげ、リピーター化する特徴を持つファッションブランドであり、洋服だけでなく、時計や革製品などのファッション雑貨も取り扱っております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は2024年7月期第1四半期より、連結決算に移行しており、同第1四半期より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期及び前期末との比較分析は行っておりません。
当第3四半期連結累計期間は、円安や原材料高といった原因から国内消費者物価指数が前年同月を上回り、実質賃金は前年同月を下回る状況が続いております。また、家計調査によると二人以上の世帯の実質消費支出は2024年3月まで前年同月比マイナスが続いており、4月に若干プラスに転じたものの国内消費環境としては引き続き厳しい状況が続いていると判断しております。実質消費支出を当社の取り扱い商品に近いカテゴリ別に見ると、「家具・家事用品」は2023年8月以降概ね前年同月を下回っており、「被服及び履物」は冬以降に前年同月を上回ることが増えてきているものの、天候や気温の影響などもあり変動が大きくなっております。当社のアパレルカテゴリにおいても、このような気候影響により売れ行きの時期が例年とは異なるといった影響を受けております。
様々な外部環境の影響がある状況下ではありましたが、「北欧、暮らしの道具店」は、新商品を積極的に展開するとともに、新しいカテゴリの開発にも継続的に取り組んでおります。新感覚のトークバラエティへの挑戦や初の試着会の開催を実施するなど、コンテンツや施策によってお客様との繋がりを作り、深めるための新たな取り組みにも挑戦しました。
「foufou」は、2023年8月1日に組織再編により事業を分離したうえで当社グループに加わったため、まずは安定した業務体制の構築を優先して運営を行ってまいりました。オフィス移転や物流・システムの移行、業績管理・在庫管理体制の構築、原価計算の適正化による価格設定の見直しなど、これからの持続的な事業成長のための体制への移行を進めております。
以上の理由から、当第3四半期連結累計期間における売上高は5,398,402千円、売上総利益は2,383,165千円、EBITDAは1,043,869千円(※)、営業利益は998,011千円、経常利益は1,061,485千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は692,178千円となりました。
(※)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(北欧、暮らしの道具店)
「北欧、暮らしの道具店」は、お客様との直接的な接点を持ち、今後の商品・コンテンツ開発における多くのヒントを得た初の試着会の開催や、定番商品に新素材を取り入れた「秋いちボトムス」、暖冬にもかかわらず完売したアウター等、オリジナルブランドの新作商品が続々と大ヒットし、売上伸長と来期以降の需要拡大に向けてチャレンジを続けております。第3四半期においても、新たな成長戦略の一つとして取り組んでいるコラボ商品が大好評で、マザーハウス「ERIKO YAMAGUCHI」とのコラボブラウス等、いずれのコラボ商品もほぼ完売しております。また、今季の半袖ベーシックニットは初回発注分5,000枚が約2週間で完売する等、引き続き定番アパレル商品が好調で、四半期を通じてD2C売上の成長を支えました。初のオリジナルスキンケア商品シンボリックオイルインミストは、発売直後から大反響を呼びリピート購入多数で、初回入荷分はわずか1カ月で完売し、既に累計1万本を販売する等、コスメは売上成長を支える可能性のあるカテゴリとして順調に進捗しております。
コンテンツパブリッシャーにおいては、“人生後半”をテーマにした新感覚のトークバラエティ「あさってのモノサシ」を公開し、幅広い世代から支持され、公開から1カ月で20万回超再生される大人気コンテンツとなりました。
これらの取り組みやエンゲージメントチャネルへの継続投資によって、エンゲージメントアカウント数は順調に増加し、公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)は、当第3四半期連結会計期間末日現在、累計約362万ダウンロードとなりました。当第3四半期連結累計期間におけるアプリ経由の注文数は既に「北欧、暮らしの道具店」全体の約67%を占めております。
ブランドソリューションドメインは、YouTube、Instagramの動画や投稿で再生数を伸ばし、商品のブランディングに貢献した森永乳業「パルメザンチーズ」との取り組み等、案件数・売上は順調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における「北欧、暮らしの道具店」セグメントの売上高は5,134,137千円、EBITDAは1,004,114千円となりました。
(foufou)
「foufou」は、まずは安定した業務体制の構築を優先して運営を行いました。オフィス移転や物流・システムの移行、業績管理・在庫管理体制の構築、原価計算の適正化による価格設定の見直し、在庫健全化のための初のセールの実施など、これからの持続的な事業成長のための体制への移行を進めております。また、そうした中でも、デンマークの老舗ブランド「アルネ・ヤコブセン」の名作デザインとのコラボレーションや、国内の限られた職人にしか製造できないバッグ・ベルト等の革小物、「ファブリック」として発売したオリジナルのジャガード生地、今年3年目となる干支にちなんだスカジャンが完売するなど、定番商品に加え、新たな取り組みにより商品展開の幅が広がっております。
また、foufouのクラシカルな装いに日本の自然・旅コンテンツを合わせた新たなショート動画は、通常の2倍以上の再生数を獲得し、外部スタイリストと海外モデルを起用したハイエンドな商品の世界観を表現する新コンテンツも好評いただきました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における「foufou」セグメントの売上高は264,264千円、EBITDAは39,754千円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における資産総額は、5,785,085千円となりました。主な内訳は、現金及び預金4,096,123千円、売掛金317,201千円、商品599,259千円であります。
当第3四半期連結会計期間末における負債総額は、1,151,820千円となりました。主な内訳は、買掛金319,874千円、未払法人税等222,391千円、長期借入金(1年内返済予定を含む。)168,610千円であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、4,633,265千円となりました。主な内訳は、利益剰余金3,357,591千円であります。
自己資本比率は80.1%と財務的健全性を維持しております。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
(6) 主要な設備
前事業年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に完成したものは、次のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。