第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

イ.業績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善の動きがあるものの、物価高による個人消費の低迷や一部自動車メーカーの生産・出荷停止の影響等により、景気は踊り場となっております。

また、世界的な金融引き締めや中国を中心とした海外の景気減速の懸念、及びヨーロッパや中東での地政学的リスクの高まり等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 

このような情勢の下、当社グループにおきましては、2024年10月期を初年度とする中期経営計画「Create the Future ~できる。をひろげる~」を策定し、企業価値の向上に向けた重点施策の遂行に全力で取り組んでおります。

 

当第2四半期連結累計期間の売上高は、農薬及び農業関連事業が前年を下回ったことなどにより、88,100百万円、前年同期比7,345百万円(7.7%)の減少となりました。営業利益は、8,830百万円、前年同期比3,836百万円(30.3%)の減少となりました。経常利益は、為替差益が計上されたものの、持分法による投資利益が減少したことで、12,990百万円、前年同期比513百万円(3.8%)の減少となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、9,322百万円、前年同期比923百万円(9.0%)の減少となりました。また、海外向け売上高の割合は54.7%となりました。

 

セグメントの概況につきましては以下のとおりです。

 

①農薬及び農業関連事業

国内向けは、水稲用殺菌剤「ディザルタ剤」を含む箱処理剤、水稲用除草剤「エフィーダ剤」の販売が好調に推移したものの、一部の製品が終売となる影響等もあり、前年同期並みとなりました。

海外向けは、畑作用除草剤「アクシーブ剤」が世界的な農薬の在庫圧縮の影響により出荷が減少しました。

以上の結果、農薬及び農業関連事業の売上高は72,306百万円、前年同期比7,148百万円(9.0%)の減少となりました。営業利益は8,667百万円、前年同期比4,288百万円(33.1%)の減少となりました。

 

②化成品事業

販売先の在庫調整等の影響によりクロロトルエン系化学品の出荷が減少した一方、半導体需要の回復により、ビスマレイミド類の出荷が大きく増加しました。また、発泡スチロール、産業用薬品は前年同期並みに推移しました。

以上の結果、化成品事業の売上高は11,642百万円、前年同期比731百万円(6.7%)の増加となりました。営業利益は367百万円、前年同期比270百万円(280.1%)の増加となりました。

 

③その他

印刷事業や物流事業が堅調に推移したものの、建設業において前年よりも繰越工事高が減少したことで、その他全体の売上高は4,152百万円、前年同期比928百万円(18.3%)の減少となりました。営業利益は原価低減に努めた結果、647百万円、前年同期比122百万円(23.3%)の増加となりました。

 

ロ.財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間末の総資産は273,588百万円で、前連結会計年度末に比べ46,650百万円の増加となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産、商品及び製品ならびに仕掛品が増加したこと等によるものです。

負債は122,940百万円で、前連結会計年度末に比べ35,846百万円の増加となりました。これは主に短期借入金ならびに長期借入金が増加したこと等によるものです。

純資産は150,648百万円で、前連結会計年度末に比べ10,803百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金ならびに為替換算調整勘定が増加したことによるものです。

自己資本比率は52.4%、1株当たり純資産は1,191円80銭となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況の分析

営業活動によるキャッシュ・フローは22,277百万円の減少(前年同期は1,976百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益12,669百万円等の資金の増加に対し、売上債権の増加23,856百万円及び棚卸資産の増加11,585百万円等の資金の減少によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは4,872百万円の減少(前年同期は2,886百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出4,881百万円等の資金の減少によるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは29,511百万円の増加(前年同期は10,866百万円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入21,200百万円及び短期借入金の増加13,830百万円等の資金の増加に対し、配当金の支払額3,238百万円等の資金の減少によるものです。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物は、期首残高に比べ4,064百万円増加し、30,636百万円となりました。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は3,232百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

売買契約(契約会社:クミアイ化学工業株式会社)

契約締結先

契約内容

契約締結年月日

有効期間

全国農業協同組合連合会

売買基本契約に基づく2024年度農薬の売買に関する契約

2024年2月27日

2023年12月1日から
2024年11月30日まで