当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
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経営理念 |
時代の変化に適応し、社会に愛され必要とされる企業を目指す |
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長期ビジョン 目指す姿 |
お客様・地域・社会に寄り添い、 あらゆる不動産ニーズを解決する企業集団となる |
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ミッション |
お客様に喜びと感動を生む不動産商品・サービスの提供 |
当社グループは、企業として永続的に存続し、発展していくための普遍的な考え方である「経営理念」を頂点とし、「長期ビジョン」と「ミッション」を加えた、理念体系の構築を行いました。
長期ビジョンには、不動産を生業とする我々が、お客様や地域・社会に提供したい価値創造の姿を掲げ、ミッションには、我々自身の喜びと成長の源泉となる、グループ社員がはたすべき使命を掲げています。
この理念体系に基づき、さらなる成長と持続的な企業価値向上を目指しております。
(2) 中長期的な経営戦略等
当社グループは、「時代の変化に適応し、社会に愛され必要とされる企業を目指す」という経営理念に基づき、長期ビジョンを「お客様・地域・社会に寄り添い、あらゆる不動産ニーズを解決する企業集団となる」と定め、「VISION2030」(目標水準:売上高1,000億円、経常利益60億円、ROE8%以上)を策定しております。「VISION2030」の第1ステップである「中期経営計画2022」が終了し、現在2025年を最終年度とする「中期経営計画2025」(目標水準:売上高780億円、経常利益30億円)を始動しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループが経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としましては、売上高、経常利益及び自己資本利益率(ROE)を重視しております。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループの主要事業である住宅分野においては、少子高齢化や人口・世帯数の減少により、将来的に新築住宅の需要が縮小していくことが見込まれています。また、激甚化・頻発化する自然災害、人口減少及び偏在等による地域社会構造の変化、デジタル革命の加速やグリーン社会の実現に向けた動きなど、持続可能な社会課題解決に対する企業の役割は一層重要になっていくものと考えております。
このような事業環境の変化などのリスクを適切に把握しつつ、長期的かつサステナブルにステークホルダーに対して価値提供を行うために、2019年に策定した「VISION2030」に取り組んでおり、2025年8月期を目標年度とした「中期経営計画2025」が掲げる基本方針に基づき、以下の課題に対処してまいります。
①トップラインの拡大
コア事業である戸建住宅事業では、多様化する住宅需要に対応するため、戸建分譲を中心として注文住宅や土地分譲などに積極的に取り組むとともに、リフォーム、不動産仲介、中古再販(リノベーション)等の新たな事業領域への業容拡大により、収益機会を拡大してまいります。
また、当社グループの「戸建住宅」の地域別供給比率は、2019年8月期には98%が中部圏に集中しておりましたが、2022年8月期には67%まで低下し、中部圏以外の地域が33%まで拡大いたしました。今後、首都圏や関西圏などの営業基盤を強化することで、2030年8月期までにはこれらの地域の供給比率を60%程度まで拡大させ、局所的な災害や地域経済の変動リスクの影響を軽減していくことを目指してまいります。
②経営基盤の強化
将来的な利益の最大化を目指し、持続的な事業活動と成長の基盤を強化するために、以下の戦略を推進してまいります。
人財戦略においては、人財の獲得と育成のための「人財基盤」の強化、人財の定着と自律的な成長を促す「組織基盤」の整備の両面で、環境整備を強化し人的資本の充実を図ってまいります。また、DX戦略を加速させ、顧客サービスの向上と事業・経営効率の最大化を追求し、更なる成長と企業価値向上に寄与するため、財務基盤の強化にも取り組んでまいります。
③サステナビリティへの取組み
住宅の断熱性能や省エネ性能を向上させ「ZEH水準」を標準とした「AVANTIA 01」の普及に取り組むことで、住宅が排出する温室効果ガスの削減、環境負荷軽減に取り組んでおります。
また、前述の「経営基盤の強化」を含め、SDGsの達成目標をKPIとして明確にし、これらの取り組みを通じた資金調達(ポジティブインパクトファイナンス)を実行することにより、事業活動を通じてサステナブルな社会の実現への貢献と企業価値向上の両立を目指してまいります。
(1)ガバナンス
当社グループは、あらゆるステークホルダーに対して公明・公正かつ迅速で適切な意思決定を行い、事業の継続と持続的な企業価値向上を図っていくために、コーポレート・ガバナンスの強化・充実に努めております。
「マテリアリティ」においては、KPI(指標と目標)を設定しており、今後、取締役会への定期的な進捗報告を行うことによって、当社グループのサステナビリティへの取組み状況に関する評価・管理を行うとともに、経営計画や事業活動に反映させていく方針です。また、経営環境等の変化を見据えながら、「マテリアリティ」の定期的な見直しを図り、サステナビリティ経営を常に的確な方向へと導く取組みに努めてまいります。
(2)戦略
当社グループは、事業活動を通じたサステナビリティへの貢献を基本姿勢とし、重要な課題である「マテリアリティ」を設定し、追求することで、ESG活動を推進しております。これにより、気候変動への対応や人的資本・多様性への取組みなど、喫緊の課題に対処してまいります。
①気候変動への対応
「AVANTIA 01」を中心とした住宅づくりを通じて、「低炭素の推進」「環境住宅の展開」「温室効果ガス排出の削減」など、気候変動への対応を重要視し取り組んでおります。
また、当社のScope1及びScope2における二酸化炭素排出量については定期的なモニタリングと削減に資する取り組みを続けております。
②人的資本・多様性への取組み
「従業員の能力向上」「女性活躍推進」「働き方改革」など、人的資本と多様性に焦点を当て、取り組んでおります。
また、当社グループは、長期ビジョン(社会性ビジョン)である「お客様・地域・社会に寄り添いあらゆる不動産ニーズを解決する企業集団となる」を実現するために、その原動力となる多様な人材の採用・育成を重視し、人的資本の強化を図ります。このために「人材育成方針」「社内環境整備方針」「健康経営方針」を策定し、その追求を推し進めてまいります。
(3)リスク管理
当社グループでは、全社的なリスク管理に係る体制等の整備・強化のため、「コンプライアンス・リスク管理室」を設置するとともに、代表取締役社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を定期開催しております。両組織は、コンプライアンス(法令遵守)の徹底や、先を見越したリスク管理等について、課題の調査、分析・対応を行っており、今後は、サステナビリティ経営の本格化に伴い、サステナビリティ関連リスクについても、管理の評価・分析、対応策の審議を行い、必要に応じて対応方針等を取締役会へ報告することで、的確なリスクの把握と管理を進めてまいります。
(4)指標及び目標
当社グループでは、3つのテーマ(E・S・G)ごとに計8つのマテリアリティを特定し、各マテリアリティにはそれぞれ1~3つのKPI(指標と目標)を設定し、取り組みを進めております。
<当社グループのマテリアリティ(サステナビリティ重要課題)と主なKPI>
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テーマ |
マテリアリティ |
主なKPI |
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E 「AVANTIA 01」を核 とした住宅づくりによる「環境」への 取組み |
低酸素への貢献 |
■「AVANTIA 01」で供給100%を目指す基準 ・2025年の低炭素住宅の認定基準の省エネ基準と同等以上の断熱性能確保 ・省エネ基準に比べて一次エネルギー消費量がマイナス20%以上 |
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環境住宅の展開 |
■2030年における節水節湯設備の設置率 (対住宅供給数)100% ■2030年におけるエネルギー高効率設備の設置率 (対住宅供給数)100% ■地表面被覆の環境舗装化(ヒートアイランド対策) |
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温室効果ガス 排出削減 |
■2030年における売上高あたりのScope1、Scope2 排出量を25%削減(2021年比) ■SBT目標を設定している企業をサプライヤーとして 選定することにより、Scope3削減に取り組む ■2030年における太陽光パネル等を搭載した住宅の供給率 50% |
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S 「社会」への取組み |
従業員の能力発揮 |
■管理者向け研修実施率 100% ※毎年実施率を維持 |
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女性活躍推進に 向けた取組み |
■2025年における女性管理職比率 20%以上 |
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働き方改革 |
■重大労災発生件数毎年 0件 |
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G 「ガバナンス」への取組み |
コーポレートガバ ナンス体制の強化 |
■取締役会の実効性向上に向けた課題の抽出と対応方針の明確化 ■「グループ経営会議」の定例化によるグループガバナンス体制の強化 |
|
コンプライアンス (法令遵守)の徹底 |
■腐敗に関連した罰金・課徴金・和解金等の発生件数 毎年 0件 |
これらのうち、当事業年度において報告可能なKPIは、次のとおりです。
<当事業年度において報告可能なKPIと進捗(単体)>
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テーマ |
マテリアリティ |
主なKPI |
実績 (当事業年度) |
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E 「環境」への 取組み |
低酸素への貢献 |
以下の基準を充たす住宅(AVANTIA 01)の供給率 |
89.9% |
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・低炭素住宅認定基準の省エネ基準と同等以上の断熱性能確保 |
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・省エネ基準に比べて一次エネルギー消費量がマイナス20%以上 |
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2025年度目標:100% |
|||
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環境住宅の展開 |
節水節湯設備の設置率(対住宅供給数) |
100% |
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2025年度目標:100% |
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エネルギー高効率設備の設置率(対住宅供給数) |
100% |
||
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2025年度目標:100% |
|||
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「ZEH基準UA値0.6以下」を充たした住宅の供給率 |
90% |
||
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2025年度目標:100% |
|||
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温室効果ガス 排出削減 |
2030年における売上高あたりのScope1、Scope2 排出量削減率(2021年度比) 目標:25%削減 |
8.9%削減 |
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太陽光パネル等を搭載した住宅の供給率 |
33.4% |
||
|
2030年目標:50%以上 |
|||
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S 「社会」への 取組み |
従業員の能力発揮 |
管理者向け研修実施率 ※毎年実施率を維持 |
100% |
|
目標:毎年100% |
|||
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女性活躍推進に 向けた取組み |
女性管理職比率 |
8.7% |
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2025年度目標:20%以上 |
|||
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働き方改革 |
重大労災発生件数 |
0件 |
|
|
目標:毎年0件 |
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G 「ガバナンス」 への取組み |
コーポレートガバナンス体制の強化 |
取締役会の実効性向上に向けた課題の抽出と対応方針の明確化 「グループ経営会議」の定例化によるグループガバナンス体制の強化 |
- |
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コンプライアンス (法令遵守)の徹底 |
腐敗に関連した罰金・課徴金・和解金等の発生 |
0件 |
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目標:毎年0件 |
なお、これらのKPIについては、今後の活動状況や結果を踏まえ、また、経営環境の変化に柔軟に対応し、必要に応じて指標の内容や目標の見直しを行ってまいります。
その他、「多様性」に関する重要な指標(単体)につきましては、
当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを充分認識し、発生を回避するとともにリスクの最小化に向けて努力していく所存であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 販売用不動産の仕入について
土地仕入については、社内調査・検討・選別を行なった上で、当社基準に合致した物件を取得しておりますが、常に円滑な土地仕入が行なわれる保証はなく、土地仕入に支障が生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(2) 金利動向等について
当社グループの住宅事業については不動産市況や金融機関の貸出金利水準の変動による消費者の購買意欲の動向、市中金利の変動、住宅税制等の変化や消費税等の税率の変更による影響を受ける可能性があります。
また、土地仕入資金は主に金融機関からの借入によって調達しており、総資産に占める有利子負債の割合は2023年8月期末において51.1%となっております。資金調達は金利情勢など外部要因に左右されるため、これにより当社の財政状態などに影響を受ける可能性があります。
(3) 新規出店について
店舗の出店については総合的な見地から時期・場所・規模等を適宜検討してまいりますが、出店条件・採算性などから、当社の出店条件に合わない場合には出店地域や時期を変更することもあります。新規出店が計画どおりに行えない場合には、業績見通しに影響を与える可能性があります。
(4) 法的規制について
当社グループの属する不動産業界は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法、建設業法、住宅品質確保促進法等により法的規制を受けております。今後これらの規制の改正や新設が行なわれた場合には業績に影響を与える可能性があります。
(5) 個人情報について
当社グループは多くの個人情報を扱っており、個人情報保護法に対応して個人情報の保護のための体制整備を図っておりますが、個人情報が漏洩した場合には業績に影響を与える可能性があります。
(6) 訴訟等について
当社グループが開発・建設又は販売する不動産については、当該不動産の瑕疵などに起因して訴訟を提起される可能性があり、これらの訴訟等の内容及び結果によっては業績に影響を与える可能性があります。
(7) 販売地域の集中について
当社グループの販売地域は、愛知県を中心とする東海圏(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)に集中しております。今後も東海圏における更なる深耕を図るとともに、関西圏の体制強化、他の地域への展開にも努めてまいりますが、東海圏における地価の動向、景気の動向等が業績に影響を与える可能性があります。
(8) 業績の季節変動について
当社グループの住宅購入者においては、家庭の就学者等の都合により、夏休みなどの長期休暇や年末に引渡を希望する傾向があるため、当社グループの売上高・利益は第2四半期及び第4四半期に偏る傾向にあります。
(9) 感染症の影響について(新型コロナウイルス感染症)
当社グループの役員・従業員等に感染者が発生した場合に、感染拡大の規模や範囲によっては事業活動を停止もしくは休止せざるを得なくなる可能性があります。また、受注活動の制限や顧客の購買意欲の低下、建築資材や住宅設備機器の欠品や納期遅延による工事の完成時期や引渡の遅延などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)自然災害等について
大規模地震や台風などの自然災害、その他予測し得ない要因等の不測の事態が発生した場合に、不動産価値の棄損や引渡時期の遅延など当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和など社会経済活動の正常化が進み、回復傾向が続いております。一方、円安の進行やロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰など、経済の先行きは不透明な状況で推移しました。
当住宅・不動産業界におきましては、コロナ禍において高まった戸建住宅需要が一巡する中、地価の高止まり、資材価格や労務費の上昇等による住宅価格の高騰に加え、急速なインフレ、長期金利の先行き不安等を背景として、住宅の一次取得者層を中心に住宅取得マインドは低迷を続けております。
このような状況の中、当社は「中期経営計画2025」を策定し、売上高の「トップライン拡大」と将来の利益増大に向けた「経営基盤の強化」を定性目標といたしました。また、足元の事業環境から戸建住宅事業を中心に受注の獲得に苦戦すると予測し、2023年8月期業績目標を売上高620億円、経常利益19億円と設定いたしました。
当連結会計年度においては、前中期経営計画期間に進出した九州地区、首都圏における営業基盤の強化と販売件数の増大に向け、2023年6月に福岡県で戸建住宅事業を展開する株式会社ネクスト-ライフ-デザインの全株式を取得、2023年7月には、東京23区で戸建住宅事業や区分所有マンションのリノベーション事業等を行う株式会社プロバンクホームの純粋持株会社である日幸ホールディングス株式会社の全株式を取得し、当社グループ化いたしました。また、将来の経営人材や幹部社員育成に向けた教育・研修制度の充実や営業店舗網の再編等、厳しい事業環境下においても、積極的な投資活動を続けてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は581億61百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は19億21百万円(前年同期比17.4%減)、経常利益は19億62百万円(前年同期比18.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億34百万円(前年同期比34.0%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(戸建住宅事業)
戸建住宅事業は、当社グループのコア事業として、戸建分譲住宅を中心に、分譲用地の販売や注文住宅の請負等を行っております。当期においては、物件価格の高止まりが続く中、顧客の住宅取得マインドの低迷が長期化したことで、住宅ポータルサイトを中心とする反響獲得は苦戦が続きました。そのような中、WebやSNSを駆使した当社が提供する会員サイトへの誘導や、自社営業部隊による販売活動を行いましたが、グループ全体での販売件数は1,169件(前年同期比6.5%減)となりました。
当連結会計年度の売上高は454億25百万円(前年同期比4.7%減)、営業利益は7億95百万円(前年同期比49.9%減)となりました。
(マンション事業)
マンション事業は、名古屋市を中心とする利便性の高いエリアに限定した新築の分譲マンションの企画、販売をしております。名古屋市周辺においては、立地による反響の濃淡が色濃くなる中、当社グループでは名古屋市中心部への立地に優れた物件を供給し、自社営業部隊による販売活動を継続することにより、受注の獲得に努めてまいりました。
当連結会計年度の売上高は28億75百万円(前年同期比13.0%減)、営業利益は1億12百万円(前年同期比50.1%減)となりました。
(一般請負工事事業)
一般請負工事事業は、当社子会社であるジェイテクノ株式会社、株式会社巨勢工務店、株式会社宇戸平工務店の3社がそれぞれの地域の老舗工務店として、公共事業や民間工事における豊富な実績と高い技術力を活かし、建築工事や土木工事等を展開しております。当期においては、民間工事を中心として受注獲得に努めつつも、公共工事にも積極的に参入したこと等で一部地域においては受注獲得に苦戦するも、総じて堅調に受注、完工が進みました。
当連結会計年度の売上高は57億61百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益は3億31百万円(前年同期比34.6%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、当社が長期ビジョンで目指す「総合不動産サービス」の展開に向け、戸建住宅事業の周辺分野の開拓、育成を進めております。リフォーム工事や不動産仲介に加え、事業用不動産の売買や仲介、リノベーション事業等の領域への拡大に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は40億99百万円(前年同期比59.4%増)、営業利益は6億90百万円(前年同期比114.1%増)となりました。
当連結会計年度より、株式会社ネクスト-ライフ-デザイン、日幸ホールディングス株式会社、株式会社プロバンクホームを子会社化しており、それに伴い資産、負債は前連結会計年度末に比べ増加しております。
当期の財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ101億79百万円増加し708億63百万円となりました。主な要因は、棚卸資産の増加109億18百万円、のれんの増加5億38百万円、有形固定資産の減少7億12百万円、現金預金の減少6億95百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ94億43百万円増加し432億39百万円となりました。主な要因は、短期借入金の増加50億22百万円、長期借入金の増加(1年内返済予定を含む)36億11百万円、契約負債の増加12億28百万円、支払手形・工事未払金等の減少4億40百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億36百万円増加し276億23百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益12億34百万円の計上、配当金の支払5億42百万円、自己株式の処分27百万円等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」と言う。)は、前連結会計年度末に比べ6億99百万円減少し、130億42百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は41億25百万円の減少(前年同期は60億99百万円の資金の減少)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益18億75百万円、契約負債の増加額6億53百万円、固定資産から棚卸資産への振替5億99百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額63億50百万円、法人税等の支払額9億18百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は7億8百万円の減少(前年同期は1億89百万円の資金の減少)となりました。主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4億77百万円、有形固定資産の取得による支出93百万円、連結子会社株式の追加取得による支出77百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は42億37百万円の増加(前年同期は71億98百万円の資金の増加)となりました。主な増加要因は、借入金の純増加額47億80百万円であり、主な減少要因は、配当金の支払額5億42百万円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a 生産実績(建設実績)
当連結会計年度における生産実績を建設実績として、セグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
戸建住宅事業 |
47,950,915 |
110.2 |
|
マンション事業 |
2,830,331 |
97.0 |
|
一般請負工事事業 |
6,812,656 |
89.5 |
|
その他の事業 |
2,707,256 |
118.1 |
|
合計 |
60,301,159 |
107.1 |
(注)1 上記金額はすべて原価により表示しております。
2 上記金額には土地仕入高を含めて表示しております。
b 受注実績
当連結会計年度における受注高及び受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
受注高
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
戸建住宅事業 |
44,360,857 |
109.8 |
|
マンション事業 |
3,588,028 |
115.5 |
|
一般請負工事事業 |
5,537,080 |
100.5 |
|
その他の事業 |
4,727,618 |
169.8 |
|
合計 |
58,213,585 |
112.4 |
受注残高
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
戸建住宅事業 |
9,471,112 |
90.1 |
|
マンション事業 |
747,183 |
- |
|
一般請負工事事業 |
2,454,662 |
91.6 |
|
その他の事業 |
1,156,033 |
245.3 |
|
合計 |
13,828,992 |
101.0 |
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年9月1日 至 2023年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
戸建住宅事業 |
45,425,397 |
95.3 |
|
マンション事業 |
2,875,348 |
87.0 |
|
一般請負工事事業 |
5,761,242 |
111.0 |
|
その他の事業 |
4,099,235 |
159.4 |
|
合計 |
58,161,224 |
99.0 |
(注) 相手先別の総売上実績に対する割合で、10%以上を占める相手先はありません。
d 支店及び子会社の販売実績
当連結会計年度における支店別及び子会社の販売実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
名古屋南支店 |
名古屋東支店 |
名古屋西支店 |
春日井支店 |
豊田支店 |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
3,937,688 |
67.7 |
3,649,993 |
86.5 |
2,891,421 |
96.9 |
2,668,876 |
79.9 |
1,833,871 |
111.6 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
100,483 |
78.2 |
101,277 |
103.4 |
98,402 |
69.2 |
87,583 |
74.6 |
126,697 |
120.4 |
|
合計 |
4,038,171 |
84.9 |
3,751,271 |
86.9 |
2,989,824 |
95.6 |
2,756,460 |
79.8 |
1,960,569 |
112.1 |
|
セグメントの名称 |
安城営業所 |
岡崎営業所 |
半田営業所 |
四日市営業所 |
豊橋営業所 |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
1,777,255 |
117.9 |
410,898 |
37.3 |
1,069,127 |
163.7 |
1,651,959 |
98.9 |
819,481 |
66.0 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
41 |
27.9 |
- |
- |
55 |
222.0 |
154 |
16.0 |
- |
- |
|
合計 |
1,777,296 |
117.9 |
410,898 |
37.3 |
1,069,182 |
163.7 |
1,652,113 |
98.8 |
819,481 |
66.0 |
|
セグメントの名称 |
金沢営業所 |
岐阜営業所 |
浜松営業所 |
日進梅森展示場 |
吹田支店 |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
700,984 |
99.1 |
532,003 |
49.9 |
561,428 |
70.1 |
233,625 |
115.5 |
1,796,230 |
65.2 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
600 |
- |
668 |
- |
- |
- |
78 |
- |
3,175 |
4.9 |
|
合計 |
701,584 |
99.2 |
532,671 |
50.0 |
561,428 |
67.6 |
233,704 |
115.5 |
1,799,405 |
63.8 |
|
セグメントの名称 |
福岡支店 |
福岡天神営業所 |
東京本部 |
市川支店 |
千葉営業所 |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
2,266,439 |
281.8 |
750,804 |
106.1 |
- |
- |
2,166,013 |
112.5 |
888,038 |
399.5 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
237 |
- |
- |
- |
288,276 |
- |
9,036 |
- |
- |
- |
|
合計 |
2,266,676 |
281.8 |
750,804 |
106.1 |
288,276 |
- |
2,175,049 |
112.9 |
888,038 |
399.5 |
|
セグメントの名称 |
越谷営業所 |
リフォーム |
本社 |
㈱AVANTIA合計 |
ドリームホーム グループ |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
180,781 |
- |
- |
- |
105,166 |
- |
30,892,091 |
- |
10,215,389 |
95.6 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
- |
- |
10,193 |
147.2 |
65,432 |
64.1 |
892,392 |
112.1 |
2,495,778 |
224.9 |
|
合計 |
180,781 |
- |
10,193 |
147.2 |
170,598 |
167.2 |
31,784,483 |
93.0 |
12,711,168 |
107.8 |
|
セグメントの名称 |
五朋建設㈱ |
㈱サンヨー不動産 |
㈱プラスワン |
㈱アバンティア 不動産 |
サンヨーベスト ホーム㈱ |
|||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
2,295,692 |
108.7 |
1,825,308 |
143.2 |
710,075 |
345.9 |
18,012 |
- |
- |
- |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
2,875,348 |
87.0 |
|
一般請負工事事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
|
その他の事業 |
45,049 |
92.2 |
159,901 |
269.2 |
518,628 |
99.2 |
138,301 |
- |
10,696 |
104.7 |
|
合計 |
2,340,742 |
108.3 |
1,985,209 |
148.8 |
1,228,704 |
168.8 |
156,314 |
21.5 |
2,886,044 |
87.0 |
|
セグメントの名称 |
㈱巨勢工務店 |
ジェイテクノ㈱ |
㈱宇戸平工務店 |
子会社合計 |
消去 |
||||
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
金額(千円) |
|
|
戸建住宅事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
15,064,478 |
104.4 |
△531,173 |
|
マンション事業 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
2,875,348 |
87.0 |
- |
|
一般請負工事事業 |
1,739,706 |
110.1 |
4,511,353 |
104.0 |
1,411,305 |
72.5 |
7,662,366 |
97.4 |
△1,901,124 |
|
その他の事業 |
15,290 |
42.8 |
7,567 |
49.5 |
- |
- |
3,391,214 |
188.0 |
△184,372 |
|
合計 |
1,754,996 |
99.2 |
4,518,921 |
103.8 |
1,411,305 |
72.4 |
28,993,408 |
105.8 |
△2,616,668 |
|
セグメントの名称 |
連結合計 |
|
|
金額 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
戸建住宅事業 |
45,425,397 |
95.3 |
|
マンション事業 |
2,875,348 |
87.0 |
|
一般請負工事事業 |
5,761,242 |
111.0 |
|
その他の事業 |
4,099,235 |
159.4 |
|
合計 |
58,161,224 |
99.0 |
(注)1 2022年9月に東京本部を開設しております。
2 2022年9月に越谷営業所を開設しております。
3 2022年11月に岡崎営業所を閉鎖しております。
4 2022年11月に㈱アバンティア不動産を設立しております。
5 2023年1月に福岡天神営業所を閉鎖しております。
6 2023年2月に千葉営業所を閉鎖しております。
7 2023年2月に越谷営業所を閉鎖しております。
8 2023年4月に安城営業所を閉鎖しております。
9 2023年6月に㈱ネクスト-ライフ-デザインの株式を取得して子会社化しております。
10 2023年7月に㈱プロバンクホームの全株式を保有する日幸ホールディングス㈱の株式を取得して子会社化しております。
11 2023年8月に浜松営業所を閉鎖しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社グループは重要な判断と見積りや計画の策定に対し、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。重要な会計方針は「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであり、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の
状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の
状況」に記載のとおりであります。
c キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、戸建住宅及びマンション用地の仕入資金、建設資金、土木工事や公共工事などの請負工事資金であります。運転資金につきましては、自己資金や金融機関からの借入を基本としております。
④経営方針等、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、自己資本利益率(ROE)を重視した経営を行ってまいります。
そのために積極的な投資により、さらなる事業の拡大を図るとともに、地域に応じた商品の投入や店舗展開・人員配置の最適化を進め、より効率的な運営を指向することで収益性を高めていきたいと考えております。また、自己資本を適切な水準に維持しつつ、資産と負債のバランスの最適化を図ってまいります。
当連結会計年度におけるROEは4.5%となり、前連結会計年度より2.6%減少しました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。