第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(会社の経営方針)

 当社グループは、「業界に革新を、お客さまに自由を」という経営理念の下、お客様及び取引先企業へ革新的かつ満足度の高いサービスを提供するとともに、企業価値を向上させていくことを経営の基本方針としております。

 

(目標とする経営指標)

 目標とする経営指標として、商品取扱高(返品後)を重視しております。

 なお、当連結会計年度における商品取扱高(返品後)は25,914,970千円となりました。

 

(中長期的な会社の経営戦略)

 当社グループの経営理念である「業界に革新を、お客さまに自由を」を実現するため、現状においては、ECモール事業と、ECモール事業で構築したIT・物流インフラ等を活用したプラットフォーム事業の2つ、及びそれぞれの事業に関連したブランド事業を運営しております。ECモール事業においては靴とファッションを中心に取り扱っておりますが、日本国内の衣料・服装雑貨等のEC化率は21.6%(令和4年度、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)と、諸外国と比較しても低い水準にあると認識しており、当社グループの認知度向上を通した当該EC化率の拡大を目指してまいります。

 また、M&A等による新規・既存事業投資を積極的に行い、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(対処すべき課題)

 当社グループを取り巻く事業環境は、ファッションEC市場規模は拡大する一方で、大手事業会社による当分野への市場参入及び事業強化により、競争の厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況下におきまして、当社グループの掲げる経営理念である「業界に革新を、お客さまに自由を」を実現させるべく、以下の課題に取り組んで参ります。

(1)全国的な知名度の向上

 オンライン広告の他、テレビを含む各種媒体を通じ、当社グループの知名度の浸透を図って参りましたが、今後の事業拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループのサービスの要諦である「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトをより一層、認知させていくことが重要であると認識しております。今後におきましても、引き続き費用対効果を慎重に検討した上で、当社グループのサービス内容まで含めて伝わるような広告宣伝やプロモーション活動を強化して参ります。

 

(2)システム及び物流機能の強化

 当社グループの主要事業はインターネット上にてサービス提供を行っていることから、安定した事業運営を行うにあたっては、アクセス数の増加等を考慮したサーバー管理や負荷分散が重要となります。また、商品取扱高の増加に合わせて、倉庫面積の拡大や倉庫スタッフの採用、及びシステム化や機械化などの投資を通じた物流機能の強化が重要であると認識しております。今後におきましては、引き続きシステムの安定性確保及び効率化、物流機能の強化に取り組んで参ります。

 

(3)オムニ戦略基盤の強化

 当社グループは、オムニ戦略の要諦とは、リアル店舗及びEC間での「在庫の一元化」及び「売上・会員情報の一元化」であると認識しております。EC在庫を複数のEC、及びリアル店舗で同時販売する「在庫の一元化(在庫シェアリング)」及び「リアル店舗在庫を複数のECで同時販売する「在庫の一元化」や、リアル店舗とEC間での「売上・会員情報の一元化」を実現するサービス」は当社グループが提供しているプラットフォームサービスによって実績も増えて来ております。今後さらなる完全な在庫の一元化及び売上・会員情報の一元化を「ワンストップ型」で実現するためには、現在のサービスラインアップに加えて基幹システムや卸事業等の領域もカバーする必要があると考えており、引き続き、オムニ戦略基盤の強化に向けた新規開発や機能改修に取り組んで参ります。また、利用企業数を大きく増やすにあたって、提携企業に対して当社が提供するプラットフォームサービスを積極的に導入し「オムニ戦略基盤のベストプラクティス(成功事例)」を早期に構築するための様々な問題解決も引き続き取り組んで参ります。

 

(4)商品展開の強化

 インターネットによるファッションEC市場は、今後もさらに拡大していくことが見込まれると同時に、その競合環境はより一層激しさを増すものと予想されます。そのなかで、当社グループが更なる事業拡大を実現するためにはこれまでの主要商品である靴や鞄以外に衣料品まで含めたユーザーのトータル・コーディネートに対するニーズを満たしていくことが重要であると認識しております。当社グループにおける衣料品のカテゴリ割合はまだ低いものの、「自宅で試着、気軽に返品」サービスコンセプトやオムニ戦略基軸、及びこれまでに構築してきた各ブランドとの関係を活用する等によって、幅広い品揃えを実現できるよう、努めて参ります。

 

(5)優秀な人材の確保と組織力、オペレーションの強化

 今後の事業拡大及び収益基盤の確立にあたり、優秀な人材の確保及びその定着を図ることは引き続き重要であると考えております。そのため、当社グループは継続的に採用活動を行うとともに、適正な人事評価を行い、優秀な人材の確保に努めて参ります。また、社員の職位、職務に応じた適切な研修を行い、人材の教育・育成を進めていく方針であります。

 さらに今後の事業拡大にあたり、各種のオペレーションにおいては業務の標準化が継続的な成長を左右するものと考えております。このためコンプライアンスの徹底はもちろんのこと、様々な統制活動を通じ、オペレーションの品質向上及び業務効率の改善を進めて参ります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

   当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。また、これらの将来予測は、不確実な変動要素が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。

 

(1)ガバナンス

 当社グループの取締役会は、経営のサステナビリティに関する監督・指揮を担当しております。取締役会においては、事業に関連する議案とあわせ、人材戦略を総合的に協議し遂行、特に重要な議案について、社外取締役を含めて議論しております。中長期的な企業価値向上のため、事業の成長とそれを推進する人材の採用、育成、活性化、適材適所を重視した経営を推進しております。

(2)戦略

 当社グループにおける、気候変動及び人的資本に関する取り組みは以下のとおりであります。

 

①気候変動への対応

 当社グループは持続可能な社会の実現に貢献する企業として、気候変動を重要な経営課題のひとつとして認識し、社会貢献、環境負荷の低減と事業活動の効率性の向上に以下の通り取り組んでおります。

 

 1. 電気をだいじに

  ・倉庫の電灯はすべて消費電力が少ないLEDライトを使用

  ・冷暖房の電力使用を抑えるためビックアスファンを全フロア―に設置

  ・冷房は28℃、暖房は20℃の設定を推奨

 2. 資源もだいじに

  ・倉庫のパレットは再生プラスティックを使用

  ・捨てるはずの革の切れ端を集めたエコレザー商品を販売

  ・サステナブル素材を使った #サステナブル特集の常設開始

 3. 紙をなくそう

  ・領収書はマイページからダウンロード可能

  ・稟議や勤怠届もすべてクラウドで

  ・WMS (倉庫管理システム) も内製開発し、スマホでピッキング

 4. 温暖化ガスも減らそう

  ・採寸情報やレビュー評価、返品レポート機能等で2015年から返品率は半減

  ・トラックの位置情報を共有し、再配達を抑制(ファーストクラス便)

  ・本社に限らずロコポートでも自転車通勤を奨励し自転車を無料貸与

 

 

 5. 地域に貢献しよう

  ・八千代市民が皆、使えるコミュニティスペースを設置、開放

  ・バス会社、八千代市とも協議をし、住宅街、高校、駅(とロコポート)を結ぶバス路線を新設(バス運転手

   の休憩所も無料開放)

 6. サステナブルは職場から

  ・生産性を徹底的に向上し、残業時間を削減

  ・倉庫内のデジタル運営や入荷の自動化などを通じ、単純作業を極力減らし、複雑な作業を人間で

 

②人材育成及び社内環境整備に関する方針

 当社グループでは、人材力が重要な競争力であると位置付けています。当社グループでは、事業活動に関わる全ての人々の人権を大切にし、雇用や処遇にあたり人種、宗教、性別、年齢、性的指向、性同一性と性表現、障がい、国籍などによる差別やハラスメント等を受けずに自分らしく活躍できる環境づくりに努めております。

 また、年2回の評価制度により、多様な職種で高い成果を出した従業員を評価しており、組織全体の活性化と高いモチベーションの維持に寄与しております。

 

(3)リスク管理

 当社はサステナビリティに関連するリスクを経営上の重要な課題と認識しており、事業活動に重大な影響を及ぼすリスクについては、速やかに取締役会に報告するとともに、取締役会で審議しております。

 

(4)指標及び目標

 当社グループにおける、上記「人材育成及び社内環境整備に関する方針」に関し、D&I (Diversity & Inclusion) への対応についての目標及び実績は、次のとおりであります。

 

 

2022年3月1日

~ 2023年2月28日 (実績)

2023年3月1日

~ 2024年2月29日 (実績)

2025年3月1日

~ 2026年2月28日目標

女性の年間賃金

417.0万円

441.3万円

+10%増(2023年2月比)

女性の平均勤続年数

3.6年

4.3年

5年

※正規雇用(社外への出向者を除き、他社から当社への出向者を含みます)の平均値となります

※年間賃金には、基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等は含まれておりません

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。

 また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

(1)インターネット関連市場について

 当社グループはインターネットを介して商品を販売するECモール事業を主力としており、ブロードバンド環境の普及によりインターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。

 しかしながら、新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改訂を含む通信事業者の動向など、予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)競合優位性について

 当社グループはインターネット通信販売事業者として、単なる商品の流通を行うだけなく、サイトの利便性を高め、また各ブランドと良好な関係を保ちつつ、次のような特徴あるサービスを提供することによって、競合優位性を有していると考えておりますが、インターネット関連市場の拡大に伴い、インターネット通信販売事業者の増加、各ブランド自身によるインターネット販売への展開、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされた場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これらの競合他社との間に価格競争が生じた場合や、配送費用や人件費が高騰した場合には、当社グループの収益力が低下する可能性があります。

① 「LOCONDO.jp」について

a)即日出荷便の送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料

通販サイトでは「試着できない」というユーザーの心理的バリアを払拭するため、ユーザーに対して、一部の例外はありますが、送料実質無料・サイズ交換無料・返品送料無料サービス(一部、条件あり)を提供しております。

 

b)靴を中心とした品揃え

創業当初よりファッションアイテムの中でも、特に、試着しないと購入しにくいと考えられる「靴」を中心に商品を販売しており、「自宅で試着、気軽に返品」サービスの提供が可能な体制を構築しております。

 

c)コンシェルジュサービス

ユーザーからの問い合わせは、充実した社内研修やシューフィッターによる教育を受けた正社員のコンシェルジュが迅速に対応しています。

 

② プラットフォームサービスについて

a)各ブランドの様々なニーズ対応

担当バイヤー(アカウントマネージャー)が各ブランドの様々なニーズを丁寧にヒアリングし、当社グループの物流スタッフやITエンジニア、WEBデザイナーの力を組み合わせることで、ブランド自社公式ECのデザインカスタマイズや機能改修はもちろん、物流委託業務にあたっても様々なニーズに対応することができます。

 

b)追加コストの削減

「LOCONDO.jp」の在庫や商品画像、商品データと共通化することで、原則、すべてのプラットフォームサービスの導入において、倉庫保管費用や入荷作業、商品撮影・システム開発等の追加コストをかけることなく運営が可能となり、各ブランドのシステム開発コスト、業務運営費用を削減する効果が期待できます。

 

c)高スピード

すべてのプラットフォームサービスを拡張性のある仕様としており、各種サービスの申込から利用開始までの納期を短縮することができます。また、配送に関してはロコポートが一括受託することで、自社公式ECや店舗出荷に関しても、最短、即日出荷(土日を含む)が可能です。

 

 

 

(3)返品について

 当社グループは「業界に革新を、お客さまに自由を」という経営理念の下、「自宅で試着、気軽に返品」の靴とファッションの通販サイト「LOCONDO.jp」の運営を主たる事業としており、原則として全ての返品を受け付けております。返品自由のサービスレベルを下げる事なく、返品フローの見直しや、返品率の低い「LOCOMALL」での販売をミックスすることで、売上高に占める返品コストを一定水準以下に保つように種々の施策をしておりますが、返品が当社グループの予想を超えて大きく発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)システムトラブルについて

 当社グループはインターネット通販サイトの運営を主たる業務としており、事業の安定的な運用のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、地震、火災等の自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループ設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)物流機能について

 当社グループは、商品取扱高の増加に応じて、倉庫・スタッフ等の拡充を行っておりますが、これらを適時に行えなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)流行及び季節要因について

 当社グループは、3,000ブランド以上の幅広い靴・アパレル等の商材を取り扱っておりますが、これらの商材は、冷夏暖冬といった天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって販売の動向が影響を受ける可能性があります。当社グループは、気象状況の変化などを検討し販売施策などを行っておりますが、予測できない気象状況の変化などによっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)在庫リスクについて

 当社グループは、一部の商材については、自らの仕入を行い自社在庫として保有したうえで販売を行う買取型の仕入形態をとっております。これらの仕入れを行う際は、市場の流行・顧客の嗜好を考慮しておりますが、買取型の比率が増加し、市場の流行・顧客の嗜好の変化により、商品の販売状況が当社グループの想定していたものと大きく異なる結果、棚卸資産の評価減を実施することとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)特定人物への依存について

 当社グループの創業メンバーである代表取締役社長田中裕輔は、当社事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定など、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは同氏に過度に依存しないよう、経営幹部役職者の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでおりますが、何らかの理由により同氏による業務執行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保について

 当社グループは今後の事業拡大及び収益基盤の確立のためには、優秀な人材の確保及び育成することが不可欠と認識しており積極的な採用活動を行っておりますが、今後において当社が求める人材を十分に確保できなかった場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定の業務委託に対する依存度の高さについて

 当社グループは商品購入者からの販売代金の回収業務について、特定の第三者に委託しております。当事業年度末現在において当該回収委託業者との間に問題は生じておりませんが、今後において取引条件等の変更等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(11)法的規制について

 当社グループ事業は、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「製造物責任法」、「不正競争防止法」、「個人情報の保護に関する法律」等による規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)知的財産権について

 当社グループは、運営するサイト名称について商標登録を行っており、今後もインターネット上で新たなサービスを展開する際にも、関連する商標登録を行っていく方針です。また当社グループが運営するインターネットサイト上で販売する商品及び掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないように監視・管理を行っておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)個人情報について

 当社グループ会員等の個人情報については、クレジットカード情報を保持しない等のシステム設計上の配慮は当然ながら、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いに注意を払っております。また、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護についての重要性の認識の醸成を行っております。

 しかしながら、外部からの不正アクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟について

 当社グループは当事業年度末現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが事業活動を行うなかで、顧客等から当社グループが提供するサービスの不備、個人情報の漏えい等により、訴訟を受けた場合には、当社グループの社会的信用が毀損され事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)配当政策について

 当社グループは、株主に対する利益還元と同時に、財務基盤を強固にするとともに競争力を確保し、積極的に事業拡大を図っていくことが重要な経営課題であると認識しております。

 今後の配当政策としましては、健全な財務体質の維持及び収益力の強化や事業基盤の整備に備えるための内部留保を勘案したうえで、株主への利益還元の実施を基本方針としております。

 

(16)事業提携やM&Aについて

 当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針です。しかしながら、事前の調査・検討に不足・見落としがあったり、買収後の市場環境や競争環境の著しい変化があったり、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等において、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)のれんの減損損失について

 当社グループは、事業の成長加速のためM&Aを必要に応じて実施しており、その結果としてのれんが発生しております。のれんについては適時、減損テストを行いますが、のれんが十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断された場合には、のれんの減損損失を認識する必要性が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)為替相場の変動について

 当社グループは、仕入の一部を外貨建てで行っております。短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対して、当社グループでは、為替予約を行うことでリスクの低減に努めております。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(財政状態の状況)

a.流動資産

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,956,394千円増加し、9,651,423千円となりました。これは主に、関係会社株式の取得により現金及び預金が1,825,084千円減少した一方で、子会社株式取得に係る前払いにより仮払金が3,198,530千円増加、RBKJの商品拡充により商品が743,504千円増加したことによるものであります。

 

b. 固定資産

 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて146,289千円減少し、2,130,890千円となりました。これは主に、関係会社株式が170,762千円増加した一方で、繰延税金資産が264,513千円減少したことによるものであります。

 

c. 負債合計

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,336,558千円増加し、5,374,886千円となりました。これは主に、短期借入金が1,600,000千円増加したことによるものであります。

 

d. 純資産

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて473,546千円増加し、6,407,427千円となりました。これは主に、自己株式が615,165千円増加(純資産の減少)した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,001,796千円増加したことによるものであります。

 

(経営成績の状況)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

 

前連結会計年度

(自 2022年3月1日

   至 2023年2月28日)

 

 

当連結会計年度

(自 2023年3月1日

   至 2024年2月29日)

 

対前年

増減率

商品取扱高

23,629,586

(100.0%)

25,914,970

(100.0%)

9.7%

売上高(注)3

10,464,483

(44.3%)

13,356,170

(51.5%)

27.6%

売上総利益

8,353,695

(35.4%)

10,000,631

(38.6%)

19.7%

EBITDA(注)1、2

1,169,494

(4.9%)

1,878,733

(7.2%)

60.6%

営業利益

991,248

(4.2%)

1,685,233

(6.5%)

70.0%

経常利益

963,944

(4.1%)

1,705,344

(6.6%)

76.9%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,258,432

(5.3%)

1,001,796

(3.9%)

△20.4%

 (注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれんの償却額

2.当社グループでは、2020年2月期よりのれんの償却が発生しておりますが、今後とも事業の成長加速のためM&Aを積極的に検討していく方針であり、のれんの償却が増加する可能性があります。この点を考慮し、EBITDAを参考指標として開示しております。

3.ECモール事業の受託型については販売された商品の手数料を、プラットフォーム事業についてはサービスの手数料を売上高として計上しております。

4.( )内は商品取扱高に対する割合を記載しております。

5.前連結会計年度より、従来記載しておりました出荷件数、平均出荷単価、平均商品単価は、当社のみの数値であるため記載しておりません。

 

各事業部の業績は以下のとおりであります。

 

 

 

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度(自 2022年3月1日 至 2023年2月28日)

 

JADE

RBKJ

相殺消去

連結

商品取扱高

22,939,396

1,458,636

△768,446

23,629,586

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

当連結会計年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

 

JADE

RBKJ

相殺消去

連結

商品取扱高

23,199,229

5,497,900

△2,782,159

25,914,970

 

 

当連結会計年度におけるマクロ経済環境は、昨年度対比新型コロナウィルス感染症の需要供給面への影響が解消したものの、第3四半期及び第4四半期は、猛暑により秋冬物の動きが伸び悩みました。また、消費者物価指数の上昇、各国の金融政策の変更に伴う景気減速懸念、地政学リスクの高まりなど、依然不透明感も解消しておりません。

一方で、当社グループの主たる事業領域であるファッションEC市場に関しては、2022年度は前年比+5%、ファッション市場全体に占めるEC割合、いわゆるEC化率も21.6%まで増加し(経済産業省調べ)引き続き成長して行く市場であると見込まれています。またECだけでなく店舗や物流などあらゆる領域をデジタル化を通じて効率化していくDX(デジタルトランスフォーメーション)需要も年々増加し、流通小売市場における国内DX投資額は2020年から30年までの10年間で5.6倍と大幅に増えて行く事が見込まれています(富士キメラ総研調べ)。

このような状況下、当社グループはECモール事業、プラットフォーム(DX)事業、ブランド事業という相互補完的かつ各々が競争優位性を有する3つの事業を展開しております。

ECモール事業における主軸のサービス「靴を買うならロコンド」でおなじみのLOCONDO.jpではウェブ広告等を通じた認知度向上とブランド数や品揃えの充実という需要供給両面での向上に引き続き努めて参りました。加えて当社グループは様々な消費者ニーズを捉えるためM&Aを通じた「多モール展開」戦略を実行しておりますが、現在はアパレルメインのFashion Walker、サッカー専門店のSWS、海外バイヤーの販売プラットフォームであるwajaと合計4つのECモールを展開し、これらも同様に需要供給両面での向上を進めて参りました。なお、これらのウェブサイトは全て異なるものの、その裏側であるITインフラや物流インフラは全て一元化されているため、複数のモールを効率的に運営できるのが当社グループの強みになります。

プラットフォーム(DX)事業においては、自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、店舗欠品フォロー(LOCOCHOC)、基幹システム(LoCORE)など、ファッション業界において必要とされるITインフラと物流インフラを全て有しているため一括受託(ALL-IN-ONE)が可能である事、またe-3PLにおきましては他のEC企業ではどこも対応できていない、百貨店や卸への出荷も全て対応できる事が当社グループの強みになります。さらにECモール事業における新機能や改修がシームレスにBOEM、LOCOPOS、LOCOCHOCに展開される体制を敷いているため、利用企業様については低コストで最新鋭の技術を享受頂ける事も本プラットフォームサービスの強みになっております。

ブランド事業においては、2020年以降、様々なインフルエンサーとコラボレーションブランド企画を展開し、売上増とジェイドグループの認知度向上の2つを実現しながらインフルエンサーマーケティングノウハウを蓄積して参りました。さらに、前連結会計年度からは伊藤忠商事株式会社との新設子会社であるRBKJ株式会社(出資比率はジェイドグループ66%、伊藤忠商事34%)を通じてグローバルスポーツブランドのReebok国内販売権を獲得し、ReebokのEC、直営店舗、卸事業を展開して参りました。Reebok事業の展開に際しては、弊社のプラットフォーム事業を活用し、PMI(Post Merger Integration: 買収後の統合)を予定通り行うことでスムーズな事業の立ち上げを実現するとともに、ECモール事業で培ったSNSマーケティングノウハウを活用する事でブランドの更なる知名度向上を実現してまいりました。

これらの結果、当連結会計年度においてはReebok事業が牽引し、商品取扱高は25,914,970千円(前年同期比9.7%増)で着地致しました。売上高は13,356,170千円(前年同期比27.6%増)となりました。売上総利益は10,000,631千円(前年同期比19.7%増)となりました。当社グループは実質的な成長度合や収益性を評価するため、売上総利益から変動費用を差し引いた「限界利益(= 商品取扱高 × 限界利益率)」という指標を重視しておりますが、限界利益は商品取扱高の増加、および物流フローの効率化やウェブ広告の効率化、各種手数料の引き下げ等の変動費用の抑制、及びReebok事業が順調に開始されたことで5,264,878千円(前年同期比30.4%増)で着地できました。限界利益から「固定費用」を差し引いた数値が各種利益項目になりますが、固定費用面はReebok事業の開始に伴う賃料等の増加によって当連結会計年度の地代家賃等は1,647,047千円(前年同期比16.3%増)と増加しましたが、広告宣伝費を中心にコストコントロールを進めた結果、532,412千円の増加に留めることができました。なお、マガシークの買収に伴い、2025年3月よりロコポートIを新たに稼働させることとなることで、2025年度から賃料は年間約500,000千円増加することを見込んでおりますが、マガシーク社も含めたジェイドグループとしての効率化を実現することで通期業績への影響を緩和できるように取り組んでまいる所存です。結果、EBITDAは1,878,733千円(前年同期比60.6%増)、営業利益は1,685,233千円(前年同期比70.0%増)、経常利益は1,705,344千円(前年同期比76.9%増)と、倉庫家賃増の影響を受けながらも増益で着地できました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,001,796千円(前年同期比20.4%減)となりました。

なお、2024年度にはマガシーク、FASCINATE、BRANDELI、TCB jeansもグループの一員となります。弊社は、2018年からファッションEC市場における『圧倒的な2位』を目指すと中期ビジョンとしてお伝えしてまいりましたが、本株式取得によってグループ取扱高は286億円(2024年2月期、親子相殺前)から約600億円(マガシーク2024年3月期見込値を含む概算値)と2倍の規模へと拡大する事で、この中期ビジョンを実現する事ができます。

さらにマガシーク買収を通じて、日本の通信業界を牽引する携帯電話会社が「集客」を支援し、日本のファッション業界を牽引する総合商社が「品揃え」を支援するという、ECにとっての2大重要要素を、各業界のリーディングカンパニーが支える完璧なバックアップ体制が構築されることとなります。「ファッションEC業界の取扱高1位を目指すためのパートナーシップの構築」という、将来に向けた大きな価値を得られたとも言え、その実現を目指してまいります。

 

 各事業別の業績は以下のとおりであります。

事業別

前連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

商品取扱高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

ECモール事業

17,361,097

73.4

7,307,839

69.8

うち、自社モール

14,967,435

63.3

うち、他社モール

2,393,662

10.1

プラットフォーム事業

5,591,762

23.7

2,475,091

23.7

その他事業(店舗・卸等)

676,725

2.9

681,552

6.5

合計

23,629,586

100.0

10,464,483

100.0

 

事業別

当連結会計年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

商品取扱高

(千円)

構成比

(%)

売上高

(千円)

構成比

(%)

ECモール事業

16,243,358

62.7

7,071,988

53.0

うち、自社モール

13,760,238

53.1

うち、他社モール

2,483,119

9.6

プラットフォーム事業

7,463,011

28.8

4,154,598

31.1

その他事業(店舗・卸等)

2,208,600

8.5

2,129,583

15.9

合計

25,914,970

100.0

13,356,170

100.0

 

事業別

前年同期比較

商品取扱高

(千円)

対前年増減率

(%)

売上高

(千円)

対前年増減率

(%)

ECモール事業

△1,117,739

△6.4

△235,850

△3.2

うち、自社モール

△1,207,196

△8.1

うち、他社モール

89,457

3.7

プラットフォーム事業

1,871,249

33.5

1,679,507

67.9

その他事業(店舗・卸等)

1,531,874

226.4

1,448,030

212.5

合計

2,285,384

9.7

2,891,686

27.6

 (注)1.当社グループの事業セグメントは、靴を中心としたファッション関連商品等の販売、企画、仕入事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。

2.「自社モール」とは、「LOCONDO.jp」「FASHIONWALKER」「SPORTS WEB SHOPPERS」「waja bazar」の取扱高等になります。

3.「他社モール」とは、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」など他社モールにて展開する取扱高等になります。

4.ECモール事業の受託型に係る売上高については、販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。

5.前連結会計年度より、従来記載しておりました受託型商品取扱高比率は、当社のみの数値であるため記載しておりません。

 

a.ECモール事業

ECモール事業につきましては、複数ブランドをジェイドグループの屋号でもって、通販サイト経由で販売する事業で、販売在庫の中には受託型と買取型の2種類があります。一部の海外輸入ブランドや当社が自社開発しているD2Cブランドは買取型に当たります。商品取扱高は商品の販売価格を基に記載しておりますが、売上高は買取型については商品の販売価格を計上し、受託型については販売された商品の手数料を受託販売手数料として計上しております。「LOCONDO.jp」、「FASHIONWALKER」、「SPORTS WEB SHOPPERS」、「waja bazar」の運営、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」など他社モールへの出店を行っており、当連結会計年度においては出店ブランド数3,283となり、商品取扱高は16,243,358千円(前年同期比6.4%減)、売上高は7,071,988千円(前年同期比3.2%減)となりました。

 

b.プラットフォーム事業

プラットフォーム事業につきましては、ブランドの自社公式EC支援(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗の欠品及び品揃え補強(LOCOCHOC)の運営等を行っております。「BOEM」における支援ブランド数は当連結会計年度末時点で33ブランドとなりました。これにより、当連結会計年度の商品取扱高は7,463,011千円(前年同期比33.5%増)、売上高は4,154,598千円(前年同期比67.9%増)となりました。

なお、倉庫受託(e-3PL)に関しては、ユーザーへの販売を伴わない商品補充等の出荷も含まれるため、その出荷額は商品取扱高には含めておりません。

 

c.その他事業(店舗・卸等)

店舗・卸事業につきましては、主にRBKJにて、リアル店舗での販売及び小売店への販売を行なっております。

当該事業の当連結会計年度の商品取扱高は2,208,600千円(前年同期比226.4%増)、売上高は2,129,583千円(前年同期比212.5%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,809,197千円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

 

a.営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は814,529千円となりました。これは主に棚卸資産が751,171千円増加した一方で、税金等調整前当期純利益の計上1,656,693千円によるものであります。

 

b.投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により使用した資金は3,567,005千円となりました。これは主に、子会社株式取得に係る前払金の支出3,198,750千円によるものであります。

 

c.財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により得られた資金は948,971千円となりました。これは主に自己株式の取得による支出669,231千円の一方で、短期借入金の増加1,600,000千円によるものであります。

 

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、ECモール事業における買取型及び店舗・卸等事業における商品の仕入費用及び商品を販売するために投下する広告宣伝費、商品を保管する倉庫の賃借料等の販売費、一般管理費があります。また、設備投資資金需要として倉庫の設備増強及びEC基幹システムへの投資等があります。

加えて、当社グループは、競争が激化するファッションEC市場において、既存サービス等との相乗効果が期待できる場合や、新サービスを導入することにより将来的な事業展開につながる可能性があると判断した場合には、事業提携やM&A等について積極的に検討をしていく方針であり、これらの施策のための資金需要があります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

 販売実績については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討の内容

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、当社グループは「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の動向等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、2024年2月29日付の取締役会決議に基づき、同日付で株式会社NTTドコモと「株式譲渡契約書」、株式会社NTTドコモ、マガシーク株式会社と当社の間で「d fashion 事業に関する三者間覚書」を締結しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。