当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「一社でも多くの企業のブランディングに伴走し、日本のビジネスシーンを熱く楽しくする!」というミッションを掲げ、従来のブランディング手法に捉われない斬新な発想と実行力で、企業・商品・ブランドなどの様々な独自性を引き出し、お客様自身では気付けない、または気付きづらい魅力を表現することで、お客様の課題解決を行い、質の高いサービスの提供を目指して参ります。また、クリエイティブ制作のみならず、ブランド戦略及びプロモーションを含めた実行支援(エグゼキューション)の幅広いサービス提供の拡充に努めて参ります。
(2)経営環境
当社のブランディング事業が位置する広告市場は、株式会社電通発表の「2022年 日本の広告費」によると、新型コロナ感染症の影響が緩和したことで2022年1~12月における「国内の総広告費」は過去最高の7.1兆円で前年比4.4%増の成長をしております。その中でも、「インターネット広告費」は前年比14.3%増の3兆912億円とマスコミ四媒体広告費を上回っております。当社の強みの一つである動画についても、株式会社サイバーエージェント発表の「2022年の動画広告市場」によると、同市場規模は前年比33.2%増の5,601億円となりました。2025年には1兆円を超える規模へ成長すると予想されております。この様に、IT等を中心とした技術革新を背景に、スマートフォンや動画メディアなど、生活者の情報接点が変化しており、テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどの既存広告媒体への広告出稿が伸び悩みを見せている一方で、インターネットや動画広告市場については、今後さらに拡大成長の可能性があると考えられます。
その様な中、これまでの一般的なブランド戦略はイメージ重視の傾向が強く、かつ一方的な伝達形式によってそのブランド・ビジョンの達成を果たそうとしていたと言われており、時代に合ったソリューションが求められております。デジタル化時代のブランディングは、ファンを起点にデータ、テクノロジー、リッチコンテンツ(動画など)などを通して、様々な顧客と継続的に繋がることで、顧客エクスペリエンス(顧客体験)といったブランド資産の拡張により、ブランド資産を永続的に育成・成長させていくことが求められております。また、コロナウィルス感染症拡大防止対策の影響で、在宅勤務、オンライン・ミーティングを始めとした多くの顧客の日常業務のオンライン化が進んでおります。
当社では、創業以来、主な得意事業とする「リクルーティング支援領域」において、動画を含むリッチコンテンツを筆頭に、WEBサイト、WEBマーケティング、オンライン・サーベイ、オンラインイベント企画・運営などを実行すると共に、同事業で培った実績・ノウハウを基に、「コーポレート支援領域」へ展開し、事業の拡大に努めております。
(3)経営戦略
当社は、HR(人的資源による価値創造)を起点とした全方位型のブランディング支援を推進するため、①「コーポレートブランディング支援の企業」という地位を確立、②大手企業に集中、③アライアンス強化の3点を経営戦略としております。
①「コーポレートブランディング支援の企業」という地位を確立
戦略策定から企画・制作、理念や強みの社内外浸透、課題解決という一気通貫の循環サービスを提供することが当社の強みです。そして、顧客企業は一気通貫で支援を受けられることから、効率的・効果的なブランディングを実現することが可能となります。
②大手企業に集中
大手企業を約850社のターゲティングとセグメントを徹底した戦略を推進します。顧客企業との取引関係性レベルを数値化(当社認識に基づく)し、関係累積値が高い先へのマーケティング資源投入を行います。また、クロスセル・アップセルの強化による顧客企業1社当たりの取引額の増大を図ります。
③アライアンス強化
顧客企業のブランディングにおける課題導出から戦略策定プロセスにおいてコンサルテーションからクリエイティブ制作、ソリューション(課題解決等)までの一気通貫したサービスを保有する当社と、コンサルテーションを中心とした社外のコンサルティング企業やブランディング企業とのアライアンスや社外のフリーランス等との強力なパートナーシップを展開して参ります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の重要視する経営指標であるKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は1.売上高、2.営業利益の2種類であります。売上高に関しては、業界におけるプレゼンスをより高めるために、拡大を目指しております。営業利益に関しては、絶対額の増大を追求すると共に、オペレーションに関しては、案件ごとの業務内容を明確に規定し、業務フローの構築と工数管理を徹底することで、効率化を図り、営業利益率の向上を図っております。KGIを達成する要素であるKSF(Key Success Factor:重要成功要因)は、関係性が良好な顧客数を増加させること及び顧客企業1社当たり取引額を増加させることです。KSFを構成するKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、1.受注取扱額、2.受注社数、3.プレ社数(注1)、4.社単(注2)の4種類です。KPIについては、週次でモニタリングを行い経営会議で報告すると共に、フィールドとマーケティングの連携強化を促進する指標としても活用しており、全社業務循環の高効率性に取り組んでおります。
(注1)プレ社数:商談から受注までのプロセス管理(所謂「パイプライン」)における提案段階以降にあるクライアント社数
(注2)社単:1社あたりの通年受注取扱高
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、引き続き企業理念の実践を目指して、お客様の課題解決を更に充実させていくとともに、中長期的な収益力・利益率の向上を図る観点から、事業推進に努めております。また、上記記載の通り顧客ニーズが従来のマスマーケティング(注3)を中心としたブランディング手法から従来の手法に捉われない手法へと変化している現在の市場環境において、当社は顧客のニーズに合ったサービス提案をすることにより事業規模の拡大を推進すべく、以下の課題に積極的に対処して参ります。
(注3)マスマーケティングとは、大量生産によるマスメディア(新聞・テレビ・雑誌・ラジオ)を中心とした大量販売・大量広告により、市場全体への価値提供を目指す戦略のことを意味します。
①マーケティング活動の強化
自社のマーケティング強化のため、マーケティンググループを創設いたしました。マーケティンググループでは、アプローチ体制の再構築、マーケティング活動のオンライン化、リード獲得等を課題として取り組んで参ります。加えて、マーケティングオートメーション(注4)の利用でインサイドセールスによる新規案件の発掘も引き続き行って参ります。
(注4)マーケティングオートメーションとは見込み顧客(=リード)の獲得から営業部門へ引き渡すまでのマーケティング業務を一貫して管理し、自動化・最適化する施策のことです。
②成功ノウハウの型化
これまでたくさんのお客様へ提供してきた成功例(事例)をパターン分析して、企画のメニュー化を進めて参ります。今までお客様からのオーダーに応えるかたちで提案を行っておりましたが、次の一手を当社側からオファーする提案へと切り替えて参ります。
③クリエイティブ向上と顧客満足度向上、リピート増
当社は、昨年度よりWEBサイト、グラフィック、映像の各部門において、受注増に応じた制作品質の維持を目的に、制作人員の体制を強化して参りました。今後も、さらなる顧客満足度向上とリピート増のために生産性向上・クオリティ向上・収益性向上・サービス領域拡大を推進して参ります。
④採用強化及び人材育成体制の強化
優秀な社員の確保と定着は、クライアント企業数や受注数、売上高の増加、内製化率の向上、売上原価率の低下と、業績向上・利益率改善の大きな要因となっております。このため、新卒採用に加えて中途採用を主軸に人材確保に注力しながら、体系的な教育・研修を強化して参ります。また、当社の創業以来からのカルチャーである、業務の標準化・型化を、社内のシステム導入・業務改善(RPA(注5)含む)などを継続的に推し進め、属人的になりがちな業務を標準化して参ります。
(注5)RPA=Robotic Process Automationの略。ソフトウエアロボットによる事業プロセス自動化技術の一種。
⑤内部統制の強化
当社は、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務諸表の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の内部管理体制の整備、運用の強化を図って参ります。
⑥情報管理体制
当社は、個人情報等に係るすべての情報を事業運営上重要な資産と認識しております。その保護体制構築に向け、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・維持向上に努めております。今後も引き続き、情報管理体制の強化を図って参ります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
(1)ガバナンス
当社は、持続的な成長及び企業価値向上のため、効率性の優れた透明性の高い経営に努め、監査役会の監督のもと、法令遵守の徹底、適切な資源配分及び意思決定の迅速化等を図っていくことで、中長期的な企業価値の向上を目指しております。経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制及び株主重視の公正で透明性のある経営システムを構築し、維持していくことが重要であると考えております。
(2)戦略
(3)リスク管理
当社は、「リスク管理規程」に基づき、リスク管理委員会を設置することで審議を中心とするリスクマネジメント体制を構築するとともに、取締役会による監督体制を構築しております。サステナビリティに関するリスクにおいても、リスク管理委員会で審議された取り組み状況や重要な課題について、取締役会において適切な審議や指導、監督を行うガバナンス体制としております。また、外部専門家からアドバイスを受けられる体制を構築するとともに、内部監査及び監査役会監査を通じて、潜在的なリスクの早期発見に努めております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力して参ります。当社のリスク管理体制の整備状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備状況」に記載の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
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発生可能性 |
発生する時期 |
影響度 |
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(1)業務に関するリスク |
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①ターゲットとする市場の成長性 |
小 |
不特定 |
小 |
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②競合の参入 |
大 |
常時 |
小 |
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③技術革新への対応 |
大 |
常時 |
大 |
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④景気の変動、クライアントの採用活動の変化 |
中 |
不特定 |
大 |
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⑤新規事業展開 |
小 |
不特定 |
小 |
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⑥社外パートナーへの外注 |
小 |
不特定 |
小 |
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⑦制作物の品質管理 |
小 |
不特定 |
小 |
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⑧業績の季節変動について |
大 |
常時 |
大 |
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(2)法令等の遵守に関するリスク |
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⑨内部管理体制の構築 |
小 |
不特定 |
小 |
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⑩知的財産権 |
小 |
不特定 |
小 |
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⑪法的規制について |
小 |
不特定 |
小 |
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(3)労務に関するリスク |
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⑫人材の確保 |
中 |
不特定 |
中 |
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(4)災害等に関するリスク |
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⑬災害・事故等に関わるリスク |
小 |
不特定 |
中 |
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(5)情報システムに関するリスク |
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⑭情報管理 |
小 |
不特定 |
中 |
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(6)財政に関するリスク |
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⑮資金調達について |
小 |
不特定 |
小 |
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⑯新株予約権行使による株式価値の希薄化 |
中 |
不特定 |
小 |
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⑰配当政策について |
小 |
不特定 |
小 |
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⑱M&Aについて |
小 |
不特定 |
中 |
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⑲当社株式の流通株式時価総額について |
中 |
不特定 |
大 |
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(7)その他のリスク |
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⑳代表取締役への依存について |
小 |
不特定 |
小 |
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㉑大株主について |
小 |
不特定 |
小 |
(1)業務に関するリスク
①ターゲットとする市場の成長性
当社はブランディング、マーケティングを含む広告市場に属しております。当該市場の拡大が当社の事業成長のための基本的な条件と考えております。一般的に、広告市場はインターネットを中心に拡大すると予測され、雇用環境の変化によりインナーブランディング市場も拡大すると予想されておりますが、今後、景気の急激な減速や、その他予期せぬ要因によって、今後の市場拡大が阻害されるような状況が生じた場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
②競合の参入
当社が事業展開するブランディング市場及びその実行(エグゼキューション)を行うマーケティング(プロモーション)の市場は、参入障壁が必ずしも高くない事業も存在するため、競争が激しくなる可能性があります。このような競合環境において当社が競争力を維持できない場合、当社の経営成績に悪影響を与える可能性があります。絶えず競合情報の入手を心掛け、市場に変化がある場合は、当社として議論、検討して参ります。
③技術革新への対応
当社が展開する事業においては多くのIT技術を活用しております。IT関連分野における技術革新のスピードは速く、それに基づく新機能の導入が相次いで行われております。この変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社の競争力が低下し、当社の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社は、このようなリスクに備えて先進的技術の開発や普及の動向を注視し、適切な施策を講じて参ります。また、当社においても先端技術を積極的に取り入れ、さらなる提供サービスの品質や効率の向上に努めて参ります。
④景気の変動、クライアントの採用活動の変化
企業の採用予算、広告宣伝・広報関連予算は企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあります。当社の売上は、当該予算に依拠する傾向が強いことから、今後景況感が悪化した場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。引き続き、絶えず景気動向を注視し、急激な変化を察知した場合は、当社として議論、検討して参ります。
⑤新規事業展開
当社は現在までの事業活動を通して培ったノウハウを生かし、更なる成長を目指して事業コンセプトそのものの検討から行なう事業の積極展開を推進していく予定であります。新規事業展開にあたっては慎重な検討を重ねたうえで取り組んで参りますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。現状は大きな投資をしておらず、影響は大きくありませんが、環境の変化があった場合には、事業展開の方向性について、当社として議論、検討して参ります。
⑥社外パートナーへの外注
当社は業務を遂行する際、効率的なクリエイティブツール(制作物)の制作及び固定費の削減等のメリットを享受するため、パートナー企業及びフリーランス(外注先)と連携し制作を行っております。今後も安定的に事業を拡大するために、パートナー企業及びフリーランスとの関係を強化・維持する方針であり、300社以上のパートナー企業及びフリーランスと安定的な取引を行っておりますが、万が一適切な時期に適切なパートナー企業及びフリーランスからの支援を受けられない場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。今後も、パートナーや外注先の選定、契約を継続して参ります。
⑦制作物の品質管理
クリエイティブ制作プロセスにおける推進にあたっては、当社の制作プロデューサーによる制作プロセスの遂行状況や映像、グラフィック、ウェブサイト等のデザイン、ライティング等の提供状況を、一定のスキルを有する上位職のクリエイター、デザイナー、ライターが確認しながら進める管理体制を採用し、提供する制作物の品質を確保しております。しかしながら、上位職のリソース確保が十分に行われない場合、提供する制作物の品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、高品質のクリエイティブツールの提供を目指し品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、過去に納品した制作物に関して納品時点で想定していない修正費用等が生じた場合や、重大な過失が新たに発生し、信用低下による販売活動への影響並びに品質管理体制の改善・強化等に要する費用及び修正費用等が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続して、綿密な採用計画のもと、主に即戦力となる中途入社社員の採用施策実施と共に、定着率向上の施策を実施して参ります。
⑧業績の季節変動について
当社では、顧客企業の採用予算や広告予算の使用によって影響を受けるため、顧客企業への納期が2月~3月に集中する傾向があります。これにより、当社の業績は第2四半期会計期間に偏重する傾向にあり、今後も同様の傾向が続く可能性があります。
また、当社は納期管理を徹底しておりますが、顧客の都合等により検収時期が遅延し、計画通りに売上計上ができない場合があります。特に四半期会計期間末頃に予定されていた検収が翌月以降に遅れる場合には、当該期間での業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
事業年度単位では、新型コロナウィルス感染症拡大期を除いては、創業以来概ね増収傾向にあるものの、季節変動を少なくし業績を平準化するため、業容拡大に取り組んで参ります。
なお、当社の当事業年度の四半期会計期間別の売上高及び営業利益又は営業損失の推移は以下の通りであります。第4四半期につきましては、大型案件の納品があったことの影響を受けております。
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
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売上高 |
295,760千円 |
606,550千円 |
189,312千円 |
645,278千円 |
1,736,902千円 |
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構成比 |
17.0% |
34.9% |
10.9% |
37.2% |
100.0% |
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営業利益又は営業損失(△) |
△18,710千円 |
177,334千円 |
△90,907千円 |
46,087千円 |
113,803千円 |
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構成比 |
△16.4% |
155.8% |
△79.9% |
40.5% |
100.0% |
(注)上記四半期会計期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく東陽監査法人の四半期レビューは受けておりません。
(2)法令等の遵守に関するリスク
⑨内部管理体制の構築
当社は成長過程にあり、業容拡大に伴う従業員の増加や新規事業展開に伴うリスク管理強化のため、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の強化に努めております。しかしながら、業容拡大や新規事業展開に比してこれらの施策が順調に推移しない場合、不祥事や不測の事態の発生等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的にコンプライアンス委員会の開催、監査役監査、内部監査を充実させ、連携を図って参ります。
⑩知的財産権
当社は、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内教育の実施や顧問弁護士等による調査・チェックを実施しておりますが、万が一、当社が事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される恐れがあり、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、適宜顧問弁護士等との連携を図って参ります。
⑪法的規制について
クリエイティブ制作において、制作するクリエイティブツールの多くは、当社制作人員が制作するほか、社外の制作者に依頼しております。それらクリエイティブツールが第三者の著作権に抵触していないことについて、当社と社外の制作者との間で契約を締結し確認しております。また、当社において、著作権等に関する教育や当社役職員によるクリエイティブツールのチェックを行なうことで、制作されるクリエイティブツールの第三者の権利問題や名誉毀損、事実誤認等を防いでおります。しかし、何らかの理由により、そのクリエイティブツールが第三者の権利に抵触していた場合、当社の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、受託案件の一部を他事業者へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受ける可能性があります。
当社では、顧問弁護士等を通じて新たな規制の情報を直ちに入手し対応するための体制を整えておりますが、今後、新たに当社の事業に関する規制等の制定等または改正が実施された場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)労務に関するリスク
⑫人材の確保
当社は、サービス領域の拡大により多様な顧客ニーズに対応した最適な提案が可能になり、顧客からの高い評価を得られております。顧客への迅速な対応と顧客にとってのコストメリットを得られるため、各サービス領域において内製化を進める方針であることから、人材が最も重要な経営資源であると認識しております。したがって、当社が今後も事業を拡大し、成長を続けていくためには、優秀な人材の更なる確保や定着が重要課題となります。当社では、新卒採用・中途採用を積極的に実施するとともに、社内教育に注力することで、優秀な人材の確保や定着に努めておりますが、人材マーケットの環境変化等により、優秀な人員の適時確保が困難になった場合や、人材が流出してしまう場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、綿密な採用計画の検討、施策実施と共に、定着率向上の施策を実施して参ります。
(4)災害等に関するリスク
⑬災害・事故等に関わるリスク
企業の採用予算、広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、主に東京都内を中心にサービスを展開しております。この地域での大規模な地震、台風、津波等の自然災害、テロや広域火災等不測の事故が発生した場合、正常な事業活動が困難となる恐れがあります。
今後これらの危機に際しての事業継続計画(BCP) 策定に向け、各種協議・検討を行っておりますが、こうしたリスクが顕在化することにより、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報システムに関するリスク
⑭情報管理
当社は、事業を推進していく中で、顧客の機密情報や個人情報を扱う機会があります。情報管理については必要な措置を講じており、その一環として2014年9月にプライバシーマークを取得しております。今後、何らかのウィルス感染を受けるといった不測の事態によって、これらの情報が流出した場合には、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社の財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。今後は、ITセキュリティ対策を充実させ、ウィルス攻撃にも耐え得る管理体制を構築・維持して参ります。
(6)財政に関するリスク
⑮資金調達について
当社が新規事業の立ち上げや事業規模の拡大を実施する際、人材確保や、運転資金等の資金需要の増加に対応するため、資金調達を行う可能性があります。資金調達が計画どおりに進まない場合、事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑯新株予約権行使による株式価値の希薄化
当社は、役員及び従業員に対して新株予約権を付与しております。2023年9月30日現在、新株予約権による潜在株式は、101,300株であり、発行済株式総数1,417,800株の7.14%に相当しております。当社の株価が行使価格を上回り、かつ権利行使についての条件が満たされ、これらの新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。
⑰配当政策について
当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本方針としておりますが、当面の間につきましては配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
⑱M&Aについて
本書提出日現在では具体的に想定しておりませんが、当社は今後の事業拡大等を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして実行する可能性があります。M&Aの実行に際し、実行前の調査で確認・想定されなかった事象が実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が計画どおりに進まない場合には、当社の経営成績等に影響を与える可能性があります。 このようなリスクに対して、M&Aを実行する際には、弁護士、公認会計士等の専門家を活用したビジネス・財務・法務等に関する詳細なデュー・デリジェンスを行い、各種リスクの低減に努めるとともに、市場環境の変化の早期情報収集を行う方針であります。
⑲当社株式の流通株式時価総額について
当社は2023年9月21日に東京証券取引所へ上場し、当事業年度末現在の流通株式時価総額は、同取引所が定める形式要件に近接しております。当社株式の流通株式時価総額は株価水準や投資家による売買を通じて変動することとなりますが、今後においても取引所が定める形式要件を充足し続けるために、企業価値の継続的な向上と適切な資本政策を検討することで、流通株式時価総額の拡大に努める方針であります。
(7)その他のリスク
⑳代表取締役への依存について
当社の創業者であり代表取締役社長である湊剛宏は、会社経営の最高責任者として、当社の事業推進において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しない経営体制を整備するため、幹部人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務執行を継続することが困難になった場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、幹部人材の育成及び強化を進めて参ります。
㉑大株主について
当社の代表取締役社長である湊剛宏の所有株式は、当事業年度末日現在、同氏の資産管理会社である株式会社ポルトの所有株式を含めると、発行済株式総数の58.72%となっております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により、大株主である同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,356,044千円となり、前事業年度末に比べて498,340千円増加いたしました。これは主に仕掛品が39,513千円減少したものの、現金及び預金が476,577千円、期末日前の売上高が増加したことにより売掛金が56,820千円増加したこと等によるものであります。固定資産は106,182千円となり、前事業年度末に比べて8,492千円減少いたしました。これは主に法定実効税率の変更に伴い繰延税金資産が9,017千円減少したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は、1,462,226千円となり、前事業年度末に比べて489,848千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は296,798千円となり、前事業年度末に比べて22,400千円減少いたしました。これは主に買掛金が12,245千円、前年度分及び中間納付に伴い未払法人税等が12,956千円減少したこと等によるものであります。固定負債は237,973千円となり、前事業年度末に比べて100,629千円減少いたしました。これは主に長期借入金が100,702千円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、534,772千円となり、前事業年度末に比べて123,029千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は927,453千円となり、前事業年度末に比べて612,877千円増加いたしました。これは主に新規上場に伴う増資により資本金が268,990千円及び資本準備金が268,990千円、当期純利益の計上により繰越利益剰余金が74,905千円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は63.4%(前事業年度末は32.4%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されています。しかしながら、世界的な金融引締めに伴う影響や、大幅な物価上昇や為替相場の急変動などの不安要素もあり、先行きには不透明さが見られております。
当社は、「一社でも多くの企業のブランディングに伴走し、日本のビジネスシーンを熱く楽しくする!」というミッションを掲げ、昨今、企業において高まるコーポレートブランディングに関する課題解決のニーズに応えるべく、クライアント企業を分析し、独自性や強みを見出し、ブランディングにおける課題導出・戦略策定といったコンサルテーションから映像、WEBサイト、グラフィック(パンフレット等)といったクリエイティブツールの制作、ソリューション(課題解決等)までのサービスを一気通貫、そして循環させながら提供できる“伴走者”であることを強みとし、企業のブランディングを支援するサービスの提供に注力してまいりました。
これらの結果、売上高は1,736,902千円(前年同期比24.2%増)となりました。事業支援領域別では、リクルーティング支援領域は主にリクルーティング映像及びグラフィック案件の減少で543,492千円(前年同期比8.7%減)となり、コーポレート支援領域は主にBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品が寄与し1,193,409千円(前年同期比48.5%増)となりました。コスト面では、大型案件納品に伴う外注費の増加や採用強化に伴う人件費増により販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上高の伸び(前年同期比24.2%増)がそれらを吸収し、営業利益は113,803千円(前年同期比0.6%増)、経常利益は112,590千円(前年同期比2.2%増)となりました。また、賃上げ促進税制(前事業年度は所得拡大促進税制)による税額控除額が前年同期比で減少したことや新規上場に伴う増資により留保金課税が発生したこと等の影響で税金費用が増加し、当期純利益は74,905千円(前年同期比5.8%減)となりました。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より476,577千円増加し、1,077,216千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は49,220千円(前年同期は資金の増加146,274千円)となりました。これは、主に売上債権の増加額56,820千円により減少したものの、税引前当期純利益112,590千円、棚卸資産の減少額39,623千円、未払法人税等(外形標準課税)の増加額11,024千円により増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は5,180千円(前年同期は資金の減少7,867千円)となりました。これは、主に保険積立金の積立による支出4,304千円により減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は432,537千円(前年同期は資金の減少122,401千円)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出97,164千円により減少したものの、株式の発行による収入537,980千円により増加したこと等によるものであります。
④外注、受注及び販売の実績
a.外注実績
当事業年度における外注実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
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事業支援領域の名称 |
当事業年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
前年同期比(%) |
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リクルーティング支援領域(千円) |
87,148 |
77.0 |
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コーポレート支援領域(千円) |
410,986 |
275.1 |
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合計(千円) |
498,134 |
189.7 |
(注)外注実績の金額は販売実績に対応する売上原価で示しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
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事業支援領域の名称 |
当事業年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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リクルーティング支援領域 |
471,075 |
80.4 |
152,447 |
67.8 |
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コーポレート支援領域 |
876,174 |
82.2 |
232,535 |
42.3 |
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合計 |
1,347,250 |
81.5 |
384,983 |
49.7 |
(注)受注高及び受注残高の前年同期比減の主な要因は、前事業年度に受注した大型案件が当事業年度に納品し売上計上したことの影響によるものです。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
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事業支援領域の名称 |
当事業年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
前年同期比(%) |
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リクルーティング支援領域(千円) |
543,492 |
91.3 |
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コーポレート支援領域(千円) |
1,193,409 |
148.5 |
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合計(千円) |
1,736,902 |
124.2 |
(注)1.コーポレート支援領域の前年同期比増は、主にBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品によるものです。
2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
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相手先 |
当事業年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
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パーソルテンプスタッフ株式会社 |
401,434 |
23.1 |
(注)前事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該販売実績が総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、本書に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、本書提出日現在において判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況
(売上高)
当事業年度の売上高は、主にコーポレート支援領域におけるBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品が寄与したことにより1,736,902千円となり、前事業年度に比べ338,345千円の増加(前年同期比24.2%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は871,914千円となり、前事業年度に比べ243,741千円の増加(前年同期比38.8%増)となりました。その主な要因は、原価率の高い大型案件が納品となったために外注費が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は864,988千円となり、前事業年度に比べ94,604千円の増加(前年同期比12.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は751,185千円となり、前事業年度に比べ93,969千円の増加(前年同期比14.3%増)となりました。その主な要因は、マーケティング部門を中心に営業体制の強化による人件費の増加71,388千円、外形標準課税の適用により租税公課が11,074千円増加したことによるものです。
この結果、営業利益は113,803千円となり、前事業年度に比べ635千円の増加(前年同期比0.6%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、保険解約返戻金等により18,605千円となり、前事業年度より18,211千円増加となりました。また、営業外費用は、株式上場に伴う上場関連費用12,616千円及び金融機関からの借入利息2,592千円等により19,817千円となり、前事業年度より16,430千円の増加となりました。
この結果、経常利益は112,590千円となり、前事業年度に比べ2,415千円の増加(前年同期比2.2%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において、法人税等合計は37,685千円(前年同期比23.0%増)となりました。
この結果、当期純利益は74,905千円となり、前事業年度に比べ4,640千円の減少(前年同期比5.8%減)となりました。
b.財政状態の状況
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載の通りであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社の資金需要のうち主なものは、制作費並びに販売費及び一般管理費等の人件費及び営業費用であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び銀行からの借入金による対応を基本としております。今後の資金需要に関しては、必要に応じて、適切な方法による資金調達にて対応する方針であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。この財務諸表を作成するに当たっての重要な会計方針については、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。当該注記事項に記載の翌事業年度の財務諸表に与える影響は、翌事業年度以降においても同様に影響を及ぼす可能性があります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、主な経営指標としての売上高、営業利益に加えて、KSFとして、1.関係性良好な顧客数の増加、2.顧客企業1社当たり取引額の増加、KPIとして、1.受注取扱額、2.受注社数、3.プレ社数、4.社単を重視しております。
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指標 |
2023年9月期 目標 |
2023年9月期 実績 |
2023年9月期 目標比 |
2024年9月期 目標(実績比) |
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売上高 |
1,672,896千円 |
1,736,902千円 |
64,006千円増( 3.8%増) |
1,650,000千円( 5.0%減) |
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営業利益 |
135,652千円 |
113,803千円 |
21,849千円減(16.1%減) |
161,356千円(41.8%増) |
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受注取扱額(注1) |
1,768,000千円 |
1,486,506千円 |
281,494千円減(15.9%減) |
1,850,000千円(24.5%増) |
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受注社数 |
348社 |
326社 |
22社減( 6.3%減) |
352社( 8.0%増) |
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プレ社数(注2) |
554社 |
530社 |
24社減( 4.3%減) |
522社( 1.5%減) |
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社単(注3) |
5,080千円 |
4,559千円 |
521千円減(10.3%減) |
5,256千円(15.3%増) |
(注1)受注取扱額:顧客からの受注総額であり、広告媒体原価等を含み、受注後の案件進行上で発生する変動額を調整しない金額
(注2)プレ社数:商談から受注までのプロセス管理(所謂「パイプライン」)における提案段階以降にあるクライアント社数
(注3)社単:1社当たりの通年受注取扱額
売上高及び営業利益の分析については「①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載の通りです。当事業年度においては、より効果的な戦略への転換期と位置づけ、顧客企業の潜在的な受注可能性を徹底的に分析し、より質の高いプレ企業リストへと精査を進めたことにより、1社当たりの通年受注取扱額を意識的に高める戦略の定着化に取り組みました。その結果、先行指標である受注取扱額、受注社数、プレ社数及び社単は計画を下回ったものの、翌事業年度以降に向けた顧客セグメントの上位層に焦点を当てた営業戦略が定着しつつあります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。