第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

  当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和やインバウンド需要の回復等により、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、国際的な政情不安等に起因する国内外の経済活動への影響、円安の進行及びエネルギー・原材料価格の上昇などにより、先行きが非常に不透明な状況となっております。

  このような環境の下、当社は世界各国の顧客ニーズに合わせた魅力ある新製品開発を行うと共に、自社IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)による製品開発に特に注力してまいりました。

 

 国内市場におきまして、プラモデル製品の展開については、自社IP製品『メガミデバイス』より2024年1月に「BUSTER DOLL ガンナー」、2024年3月に「BUSTER DOLL ナイト」を、2024年2月に自社IP製品『アルカナディア』より「エレーナ」、そして新規自社IP『無限邂逅メガロマリア』より「プリンシパル」を発売し、これらの製品が売上に貢献しましたが、今般の美少女プラモデル市場における競合企業増加による競争激化を要因として、当該カテゴリー全体の売上は伸び悩みました。他方、フィギュア製品の展開については、2024年1月に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』より「ロキシー・ミグルディア」、2024年2月に『《推しの子》』(《》は隅付き括弧)より「有馬かな」、2024年3月に『ARTIST SUPPORT ITEM』のアクションフィギュア「ハンドモデル/R」等が売上に貢献しました。

 海外の北米地域におきましては、プロモーション活動と新規取引先の開拓を積極的に行いましたが、前年同期と比較して、売上に貢献したアイテムの件数が減少したこと及びコロナ禍における物流混乱を発端とした在庫調整の影響により、当該地域の売上は伸び悩みました。

 アジア地域におきましては、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』より「ロキシー・ミグルディア」がフィギュア製品の売上に貢献しましたが、プラモデル製品の売上は伸び悩みました。

 

 直営店舗による小売販売につきましては、『ホロライブ』のオフィシャルグッズを取り扱う「ホロライブコトブキヤショップ」を全店舗で、Virtual esports プロジェクト『ぶいすぽっ!』の公式ショップ「ぶいすぽっ!コトブキヤショップ」を秋葉原館に続き立川本店、日本橋(大阪)の2店舗で、それぞれ2024年3月にオープンしました。店舗キャンペーンの実施や『VTuber』関連商品が堅調に推移したことに加え、訪日外国人客の増加により、各店舗の売上は増加しました。

 

 しかしながら、前事業年度と比較して、円安や高インフレ環境に伴う原材料費上昇等による製品仕入コストの上昇を主要因として、当第3四半期累計期間の売上高は10,629,542千円(前年同期比20.2%減)、営業利益は714,430千円(前年同期比63.6%減)、経常利益は672,013千円(前年同期比64.8%減)、四半期純利益は459,752千円(前年同期比65.2%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

 当第3四半期会計期間末の総資産は12,512,035千円となり、前事業年度末に比べ1,001,223千円(8.7%)の増加となりました。

 

(流動資産)
 当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は8,685,232千円で、前事業年度末に比べ959,375千円(12.4%)増加しております。これは現金及び預金の増加641,130千円、前渡金の増加213,527千円があったことが主な要因であります。

(固定資産)
 当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は3,826,802千円で、前事業年度末に比べ41,847千円(1.1%)増加しております。これは無形固定資産の増加51,504千円があったことが主な要因であります。

 

(流動負債)
 当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は3,200,631千円で、前事業年度末に比べ557,630千円(21.1%)増加しております。これは未払法人税等の減少456,972千円があった一方で、短期借入金の増加900,000千円があったことが主な要因であります。

 

 (固定負債)
 当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は2,739,483千円で、前事業年度末に比べ227,887千円(9.1%)増加しております。これは長期借入金の増加197,038千円が主な要因であります。

 

(純資産)
 当第3四半期会計期間末における純資産の残高は6,571,920千円で、前事業年度末に比べ215,704千円(3.4%)増加しております。これは四半期純利益459,752千円の計上があった一方で、配当金の支払246,953千円があったことが主な要因であります。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第3四半期累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当社は、成長戦略における基本方針として、「プラモデル・フィギュアに続く新領域の確立」を掲げておりますが、当該取り組みの一環として、2023年11月より新規事業チームを組成し、新領域に関する研究開発活動を推進しております。当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は3,950千円であります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。