第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在していません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当第2四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末現在において当社グループが判断したものです。

 

① 経営成績の状況

当社グループは、中長期的な企業価値の向上を図るべく、今後の業績拡大が期待できるヘルスケア事業および学校DX事業に積極的に取り組んでいます。

売上高については、前年同期に連結子会社の株式会社ビデオマーケットにおいてスポット計上した動画販売の反動がありましたが、ヘルスケア事業や大手法人向けDX支援事業における売上伸長があり、13,517百万円(前年同期比0.8%減)となりました。

売上総利益については、前年同期に同社においてスポット計上した動画仕入の反動があるとともに、法人向けDX支援事業の赤字案件が収束したことにより売上原価が大幅に減少した結果、9,905百万円(同8.3%増)と大幅に増益となりました。

営業利益については、売上総利益の増益に加えて、人件費や外注費の減少を主因とする販売費及び一般管理費の抑制により、1,052百万円(前年同期は18百万円の損失)と大幅に増益となりました。

経常利益については、営業利益の増益に加えて、持分法適用関連会社の株式会社昭文社ホールディングスにおいて特別利益(固定資産売却益)を計上したことを主因に持分法による投資利益510百万円(前年同期は持分法投資利益174百万円)を計上したことにより、1,518百万円(前年同期比711.3%増)と大幅増益となりました。

親会社株主に帰属する四半期純利益については、経常利益の増益に加えて、特別利益が還付消費税等により前年同期に比べて大幅に増加したこと等により、1,558百万円(前年同期は326百万円の損失大幅増益となりました。

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。

 

(コンテンツ事業)

コンテンツ事業には、BtoC型の月額課金サービス(女性向けヘルスケアサービス『ルナルナ』と医師相談サービス『カラダメディカ』は除く)のほか、BtoB型のコミック配信事業者向けにオリジナルコミック作品を提供するオリジナルコミック事業等が属しています。

同事業の有料会員数は310万人(2023年9月末比3万人減)となりました。セキュリティ関連アプリ『AdGuard』の有料会員数拡大が続いているため、有料会員数はほぼ横ばいで推移しています。

売上高については、前年同期に連結子会社の株式会社ビデオマーケットにおいてスポット計上した動画販売の反動があり、8,427百万円(前年同期比11.3%減)となりました。

営業利益については、『AdGuard』の入会促進に伴う広告宣伝費が増加したことにより、2,261百万円(同19.1%減)となりました。

 

 

(ヘルスケア事業)

ヘルスケア事業には、『ルナルナ』および『カラダメディカ』のBtoC型の月額課金サービスのほか、各医療機関や自治体向けに展開しているBtoB型およびBtoBtoC型のヘルスケアサービス(クラウド薬歴、母子手帳アプリ、子育てDX等)が属しています。

同事業の月額有料会員数は53万人(2023年9月末比2万人減)となりました。また、調剤薬局での導入意欲が高いクラウド薬歴の導入店舗数の拡大に注力した結果、2024年3月末の同店舗数は2,090(2023年9月末比297増)となりました。

売上高は、クラウド薬歴および子育てDX等の売上高が伸長したことにより2,615百万円(前年同期比19.1%増)となりました。営業利益については、増収効果と費用抑制効果により、217百万円(前年同期は219百万円の損失)と大幅増益となりました。

 

(学校DX事業)

学校DX事業には、連結子会社のモチベーションワークス株式会社が学校法人向けに展開する学校DX事業が属しています。

売上高は、2023年4月からのクラウド型校務支援システム『BLEND』の導入学校数は541校(2022年4月比201校増)となり、月額利用料収入が増加したことにより521百万円(前年同期比68.6%増)となりました。営業損失については、売上高の大幅増加とともに、開発費の抑制効果による外注費の削減により、161百万円の損失(前年同期は461百万円の損失)と赤字額が大幅に縮小しました。

 

(その他事業)

その他事業には、BtoB型の連結子会社のAutomagi株式会社で展開するAI事業、当社における法人向けDX支援事業やソリューション事業等が属しています。

売上高は、AI事業および法人向けDX支援事業の受注が拡大したことにより2,756百万円(前年同期比14.0%増)となりました。営業損失については、法人向けDX支援事業の赤字案件が収束したことによる売上原価の減少等により、31百万円の損失(前年同期は807百万円の損失)と赤字額が大幅に縮小しました。

 

② 財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の資産合計は29,150百万円となり、2023年9月末対比5百万円減少しました。

資産の部については、流動資産では現金及び預金の減少を主因に145百万円減少し、固定資産ではのれん、顧客関連資産が減少しましたが、投資有価証券が増加したことを主因に140百万円増加しました。

負債の部については、流動負債では主に未払法人税等および契約負債が減少したことを主因に798百万円減少し、固定負債では主に長期借入金が減少したことにより303百万円減少しました。

純資産の部については、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益として1,558百万円を計上したことにより1,096百万円増加しました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は13,426百万円となり、2023年9月末対比294百万円の減少となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況および要因は次のとおりです。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上等により1,241百万円の資金流入(前年同期は2,105百万円の資金流入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産(主にソフトウエア)の取得による支出等により609百万円の資金流出(前年同期は616百万円の資金流出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや長期借入金の返済による支出等により928百万円の資金流出(前年同期は798百万円の資金流出)となりました。

 

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は78百万円です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。