第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結会計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している偶発事象に関するリスクが発生しています。

 詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (四半期連結貸借対照表関係) 3 偶発債務」をご参照ください。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

1)経営成績

 当社が販売しております機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された方において、腎疾患等が発生されましたことについて、数多くの皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心より深くお詫び申し上げます。現在、原因究明に対して真摯に対応させていただいている最中ではございますが、再発防止に向けた徹底的な品質管理体制の構築を行い、信頼回復に全力をあげて取り組んでまいります。

 当第1四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴って多くの国で経済活動が再開し、国・地域を超えた移動も増加傾向になる中、原材料価格の高騰やエネルギーコスト上昇に伴う消費低迷の懸念や、地政学リスクの高まりなど、先行き不透明な状況が続きました。 その結果、売上高は36,485百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は5,028百万円(前年同期比0.6%減)、経常利益は5,461百万円(前年同期比5.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は976百万円(前年同期比72.9%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

国内事業

 当事業では、洗いたての気持ちいい香りでつめ替え可能な芳香・消臭剤「消臭元SAVON」、繰り返すめまいに効く漢方薬「メイマック」、声が出にくい“声がれ”を声帯の炎症を鎮めながら改善する漢方薬「コエキュア」、鼻をひたして水流で毛穴汚れを洗う優しいデイリーケア製品「ケアナボン ひたし洗い液」など、昨年春に13品目、秋に17品目の新製品を発売し、売上に貢献しました。

 また、訪日外国人数の増加に伴い、インバウンド需要も増加し、売上に貢献しました。

 さらに、昨年下期に広告費を増やしたことで、国内売上は順調に伸長しました。

 その結果、売上高は27,010百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は3,849百万円(前年同期比6.8%増)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では1,232百万円、当第1四半期連結累計期間では870百万円となっております。

 

(外部顧客への売上高の内訳)

 

 

前第1四半期連結累計期間

   (自 2023年1月1日

 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間

   (自 2024年1月1日

 至 2024年3月31日)

増減

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額
(百万円)

増減率
(%)

 ヘルスケア

14,036

15,519

1,483

10.6

 日用品

8,151

8,595

444

5.4

 カイロ

824

415

△408

△49.6

 通販

1,913

1,608

△305

△16.0

 合計

24,926

26,139

1,212

4.9

 

 

国際事業

 当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。

 米国では、サプリメント・一般医薬品を販売しているFocus社を2023年10月に買収し、それによる売上貢献がありました。また、為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。

 中国では昨年、新型コロナウイルス感染症の罹患者数が増加したことで、発熱対策として「熱さまシート」の需要が高まっておりました。今年は、その反動での売上減が影響し、円安による為替変動の影響を除くと、減収となりました。

 東南アジアでは、主力の「熱さまシート」と「アンメルツ」が好調に推移し、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。

 その結果、売上高は10,628百万円(前年同期比19.8%増)、セグメント利益は1,061百万円(前年同期比21.5%減)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では478百万円、当第1四半期連結累計期間では439百万円となっております。

 

(外部顧客への売上高の内訳)

 

 

前第1四半期連結累計期間

   (自 2023年1月1日

 至 2023年3月31日)

当第1四半期連結累計期間

   (自 2024年1月1日

 至 2024年3月31日)

増減

 

金額(百万円)

金額(百万円)

金額
(百万円)

増減率
(%)

 米国

2,678

3,873

1,194

44.6

 中国

2,760

2,802

42

1.5

 東南アジア

2,241

2,705

463

20.7

 その他

709

807

97

13.7

 合計

8,391

10,188

1,797

21.4

 

その他

 その他には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。

 その結果、売上高は1,678百万円(前年同期比10.1%増)、セグメント利益は106百万円(前年同期比8.8%増)となりました。

 売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では1,374百万円、当第1四半期連結累計期間では1,520百万円となっております。

 

2)財政状態

 総資産は、前連結会計年度末に比べ6,220百万円減少し、261,253百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少(9,126百万円)、受取手形及び売掛金の減少(15,376百万円)、商品及び製品の増加(4,431百万円)、建物及び構築物の増加(5,764百万円)、建設仮勘定の増加(6,531百万円)等によるものです。

 負債は、前連結会計年度末に比べ6,370百万円減少し、56,286百万円となりました。主な要因は、未払金の減少(7,305百万円)等によるものです。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ149百万円増加し、204,966百万円となり、自己資本比率は78.3%となりました。主な要因は、利益剰余金の減少(3,335百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(249百万円)、為替換算調整勘定の増加(3,132百万円)等によるものです。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社が販売する機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された複数のお客様が腎疾患を発症されているとの報告を受け、本製品及びそれに使用している紅麹原料(自社製造)の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に当社の想定しない成分が含まれていることが判明しました。現在、当社グループ及び当社グループの取引先様において、お客様の健康被害が拡大することを防ぐため、紅麹関連製品の回収を進めております。

 現時点において、原因物質や作用機序、当社製品と腎臓関連疾患との関連性等は明らかになっておりませんが、厚生労働省や国立医薬品食品衛生研究所のご協力を得ながら、原因特定に向けて取り組んでおります。

 また、再発防止に向けた徹底的な品質管理体制の構築を行い、信頼回復に全力をあげて取り組んでまいります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。

 当第1四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は1,930百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。