第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年10月1日~2024年3月31日)における国内経済は、エネルギー・原材料価格の高騰に伴う物価上昇や、金利の変動による為替動向等の影響はありましたが、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加など景気は緩やかな回復基調が続きました。

このような経済環境のもと、国内IT市場においては、幅広い業種にわたり、各企業のデジタル変革(DX)に対する投資意欲は引き続き旺盛で、生産性向上、競争力強化やコスト削減を目的としたIT投資需要が底堅く推移しました。さらに、各クラウドベンダー及びメーカーの生成AIに対する開発競争が加速していることに加え、マイクロソフト社をはじめとした各メーカーが日本への投資を積極的に進めており、今後、様々な分野でクラウド技術やクラウドサービスの活用が進んでいくことが期待されています。

このような環境のもと、当社グループは市場拡大が続くパブリッククラウド市場において、マイクロソフト製品を 中心に、価値のデザインから構築、利活用促進までを一気通貫で担えるソリューション提供力を強みに、大手エンタ ープライズとの直接取引によって事業拡大を実現してまいりました。

また、今後の需要拡大が期待される顧客ニーズの高いセキュリティ及び生成AIにおける支援に注力しており、それぞれ新たなサービスの提供を開始しております。

セキュリティにおいては、2023年10月にリリースしましたセキュリティ監視サービス「JBS SOC」のサービスラインナップ拡充を図っていることに加え、2024年2月にはグローバルセキュリティエキスパート株式会社と共同で「クラウドセキュリティ診断 for Microsoft 365」の提供を開始しました。引き続き、クラウドネイティブ時代のゼロトラストに対応した支援を強化してまいります。

生成AIにおいては、2023年11月のマイクロソフト社による「Microsoft Copilot for Microsoft 365」の市場投入に歩調を合わせ、顧客への導入・定着化支援サービスを開始しております。また、生成AIに関する知見を強化すべく、他社に先駆けて、ITサービス業界で日本初となる「Microsoft Copilot for Microsoft 365」の全社導入を開始しており、社内の活用データの収集・分析により、今後の提供サービスの開発・支援に活かしてまいります。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は53,937百万円(前年同期比15.7%増)、営業利益は2,507百万円(同13.4%増)、経常利益は2,470百万円(同13.9%増)と増収増益になった一方で、連結子会社である株式会社ネクストスケープにかかるのれんの減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は370百万円(同74.1%減)となりました。

 

セグメント別の経営成績(売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を除く)は次の通りであります。

 

(クラウドインテグレーション事業)

当第2四半期連結累計期間は、旺盛なクラウド需要を背景に案件が増加し、売上が拡大した一方、一部の大型案件の納期変更及び株式会社ネクストスケープにおける案件の長期化等によりコストが増加し、売上高は11,633百万円(前年同期比7.6%増)、セグメント利益は1,604百万円(同4.8%減)となりました。

 

(クラウドサービス事業)

当第2四半期連結累計期間は、新規顧客の獲得及び既存顧客との契約拡大などの営業強化により売上が拡大したことに加え、マネージドサービスなどの自社サービスの拡販により売上総利益率が改善した結果、売上高は9,036百万円(前年同期比17.9%増)、セグメント利益は1,496百万円(同36.0%増)となりました。

 

(ライセンス&プロダクツ事業)

当第2四半期連結累計期間は、顧客企業のクラウド活用促進により既存顧客に対するライセンス販売のアップセル及びクロスセルが進んだことに加え、物販の販売が好調に推移した結果、売上高は33,261百万円(前年同期比18.3%増)、セグメント利益は983百万円(同21.1%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末と比べて2,976百万円増加し、28,811百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が4,913百万円増加した一方で、現金及び預金が1,767百万円減少したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて819百万円増加し、24,593百万円となりました。これは主に、有形固定資産が2,637百万円増加した一方で、無形固定資産が1,899百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は前連結会計年度末と比べて3,795百万円増加し、53,404百万円となりました。

 

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末と比べて4,136百万円増加し、21,322百万円となりました。これは主に、買掛金が5,050百万円増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて300百万円減少し、9,901百万円となりました。これは主に、長期借入金が319百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末と比べて3,836百万円増加し、31,224百万円となりました。

 

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べて40百万円減少し、22,180百万円となりました。これは主に、利益剰余金が85百万円減少したことによるものです。

この結果、自己資本比率は41.5%(前連結会計年度末は44.8%)となりました。

 

(3)当期のキャッシュ・フローの概況

現金及び現金同等物(以下「資金」という)の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末と比べて1,767百万円減少し、3,578百万円となりました。

これは、営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローの合計が1,695百万円減少し、現金及び現金同等物に係る換算差額により71百万円減少したことによるものです。

なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、1,583百万円の増加(前年同四半期は2,372百万円の減少)となりました。

これは主に、仕入債務の増加額5,050百万円、減損損失1,720百万円による増加があった一方で、売上債権及び契約資産の増加額4,294百万円、契約負債の減少額1,599百万円による減少があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、2,356百万円の減少(前年同四半期は3,536百万円の減少)となりました。

これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出2,210百万円、投資有価証券の取得による支出73百万円による減少があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、922百万円の減少(前年同四半期は1,605百万円の増加)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出769百万円、配当金の支払額455百万円による減少があった一方で、長期借入れによる収入500百万円による増加があったことによるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。