第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

   当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証

券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、インバウンド需要の回復や企

業収益の改善もあり、緩やかな回復基調にあります。一方で、不安定な国際情勢による景気減速リスクに加え、原

材料およびエネルギー価格の高止まりや為替の動向など、先行き不透明な状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループは市場ニーズを先取りする高付加価値・高品質商品を提供する「暮らしと

社会の明日を紡ぐ企業」として、競争力の強化と収益性の向上に取り組んでまいりました。

この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は4,353百万円(前年同期比4.3%減)、営業利益は175百万円

(前年同期比12.3%減)、経常利益は199百万円(前年同期比7.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は

116百万円(前年同期比13.3%増)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

[衣料事業]

衣料事業は、各種繊維を原料とする衣料用素材の製造・販売および制服の縫製加工、ニット製品の製造・販売を

行っております。

昨年のコロナ明けのリベンジ需要から一変、昨秋の残暑の影響もあり全般的な失速感は否めない状況になってお

ります。

毛糸部門は、織糸、ニット糸共に店頭での販売不振を反映して受注状況に陰りがみえてきており微減収となりま

した。

ユニフォーム部門のスクール制服向け素材およびニット製品は、モデルチェンジの流れが継続し、増収となりま

したが、加工賃等各種コスト構成要素の上昇による損益悪化が顕著になってきております。

官公庁制服向けは別注案件の受注が不振に終わり減収、一般企業向け制服素材も追加のオーダーが失速し、減収

となりました。

テキスタイル部門は、郊外店向けの受注が得意先の在庫調整により減少し、減収となりました。

毛糸製造販売を主体とする中国現地法人は、おおむね堅調に推移し、微増収となりました。

この結果、売上高1,777百万円(前年同期比3.9%減)、営業利益113百万円(前年同期比10.0%減)となりま

した。

 

[インテリア産業資材事業]

インテリア産業資材事業は、自動車用内装材、住宅建材・排水処理資材・土木資材・緑化資材などさまざまな用

途の産業用資材、インテリア関連製品、オレフィン系短繊維の製造および販売を行っております。

国内においては、新型コロナウイルスの影響が収まり、自動車産業は昨年より半導体不足も緩和され増産体制に

入りましたが、一部メーカーの認証試験の不正による生産停止がありました。

ポリプロファイバー部門は、自動車内装材用原綿は自動車販売数に合わせて増産、カーペット用原綿は展示会、

イベント需要が増え増収増益となりました。

カーペット部門は、需要も落ち着き売上は減りましたが原材料、電力燃料の価格転嫁も進み減収増益となりまし

た。

特殊繊維部門は、カーボン繊維が好調で増産体制に入り増収増益となりました。

自動車内装材部門は、需要が落ち着いたことと、原材料代の下落に伴い販売価格も下がったために減収減益とな

りました。

不織布部門は、寝装向けは順調に推移しましたが、土木、緑化、防草向けの受注が減り減収微増益となりまし

た。

自動車内装材製造販売の中国現地法人は、昨年より日系自動車会社の減産が続いております。昨年は中国ローカ

ルのEV車増産により生産量がありましたが、今年はそれも低迷しており減収となりました。

この結果、売上高1,737百万円(前年同期比3.9%減)、営業利益56百万円(前年同期比9.2%減)となりまし

た。

 

[エレクトロニクス事業]

エレクトロニクス事業は、半導体・電子機器の製造および販売を行っております。

電動工具向けコントローラーとパワー半導体が、産業機器、工作機械、家電分野で、昨年からの得意先の在庫調

整の影響を受けて、減収となりました。

この結果、売上高251百万円(前年同期比33.4%減)、営業損失5百万円(前年同期は営業損失5百万円)とな

りました。

 

[ファインケミカル事業]

ファインケミカル事業は、ヘルスケア関連薬品、電子材料用および工業用薬品の製造および販売を行っておりま

す。

電子材料分野ではデジタル需要の本格的な回復に未だ至らず、受注の低迷と生産調整を強いられ減収となりまし

た。ジェネリック医薬品分野は、先発品メーカー系との競争激化で主力製品の受注が振るわず減収となりました。

この結果、売上高164百万円(前年同期比19.4%減)、営業損失25百万円(前年同期は営業損失8百万円)とな

りました。

 

[不動産事業]

不動産事業は、主に郊外型ショッピングセンター・ロードサイド店舗・オフィスビルの賃貸などを行っておりま

す。

一部テナントの撤退の影響と販売費の増加により減収減益となりました。

この結果、売上高224百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益131百万円(前年同期比2.3%減)となりました。

 

[その他]

その他の事業は、自動車学校の運営、ヘルスケア商品の販売、洋菓子店の運営などを行っております。

自動車教習事業は、高校生の入校状況が低調であったため減収となりました。

ヘルスケア事業は、ムサシノ製薬の主力商品であるフタアミンクリームの値上げの影響と、それに伴う昨年末の

駆け込み需要の反動により売上が低迷しました。なお、前第2四半期連結会計期間よりムサシノ製薬の損益計算書

の連結を開始したため売上は増加しております。

この結果、その他の事業全体の売上高は198百万円(前年同期比136.8%増)、営業損失5百万円(前年同期は営

業利益8百万円)となりました。

 

②財政状態の状況

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比2,265百万円増加し、36,720百万円となりまし

た。その主な要因は、電子記録債権および投資有価証券等の増加によるものであります。

負債は、前連結会計年度末比1,900百万円増加し、23,815百万円となりました。その主な要因は、長期借入金お

よび短期借入金等の増加によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末比364百万円増加し、12,904百万円となりました。その主な要因は、その他有価証

券評価差額金および為替換算調整勘定等の増加によるものであります。

 

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更は

ありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変

更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の

分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は33百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

  当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。