第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績に関する説明

 当第3四半期連結累計期間(2023年7月1日から2024年3月31日まで)における我が国経済は、雇用や所得環境の改善が進む中、円安の影響によるインバウンドの増加や好調な輸出産業等により、緩やかに回復しています。一方で長引くロシア・ウクライナ情勢による物価高や中東情勢による地政学リスクの高まり、世界的なインフレ抑制のための金融引き締めや中国経済の停滞等による世界経済の不透明感、並びに2024年1月に発生した能登半島地震等が日本経済に与える影響には、依然として留意が必要です。

 ホテル業界におきましては、2024年4月30日に観光庁が公表している宿泊旅行統計調査(2024年2月第2次速報、2024年3月第1次速報)によりますと、2024年2月の延べ宿泊者数は4,785万人泊(前年同月比+16.3%、2019年同月比+9.9%)、3月は5,486万人泊(前年同月比+8.2%、2019年同月比+7.2%)と、前年並びにコロナ禍前を上回り、順調に推移しています。

 このような状況の下で、当社運営ホテルにおける月次の客室稼働率は前年同月を下回ったものの、各店舗地域の需要に応じたレベニューマネジメントの強化や、レジャー需要及びインバウンド需要を確実に獲得することで客室単価の向上に注力した結果、客室単価は全年同月を大幅に上回りました。

 当社グループにおいて宿泊特化型ホテルを中心に全国で展開している「チョイスブランド」では、2023年12月20日開業のコンフォートイン名古屋栄駅前(愛知県名古屋市)の当第3四半期連結累計期間における売上高の貢献がありました。また、2023年7月1日に、世界最大級の独立系ホテルコレクションブランドである「Ascend Hotel Collection™」としての運営を開始したhotel around TAKAYAMA(岐阜県高山市)、「コンフォートホテル」の派生ブランド「コンフォートホテルERA」として2023年9月13日にリブランドしたコンフォートホテルERA京都東寺(京都府京都市)、同じく2023年9月20日にリブランドしたコンフォートホテルERA神戸三宮(兵庫県神戸市)は、当第3四半期連結累計期間におけるレジャー需要の獲得に貢献しました。営業面においては、需要に応じたレベニューマネジメントの強化、及びレジャーやインバウンド需要獲得のための新ブランド訴求強化による販売促進を図った結果、売上高は前年同期比16.7%増の25,620百万円となり、客室稼働率は前年同期比4.1ポイント減の78.4%、客室単価は前年同期比18.1%増の9,477円となりました。

 三重県・東海地方を中心に地域特性に合わせて宴会場等を併設したシティホテルや宿泊特化型ホテルを展開している「オリジナルブランド」及び「その他事業」においては、宴会や会議利用の需要回復と並行して、中期経営計画において掲げるバンケット機能の高度化の一環として推進しておりましたバンケットルームの増床をいたしました。一方で、2024年3月18日に四日市シティホテル(三重県四日市市)を閉店いたしました。営業面においては、長期宿泊を伴う設備工事やメンテナンス等のビジネス需要やスポーツ団体及びインバウンドの取り込みを推進し、各店舗地域の顧客動向や需要の状況に合わせたレベニューマネジメントによる販促強化を図りましたが、閉店等の影響もあり、売上高は前年同期比0.1%減の4,927百万円となり、客室稼働率は前年同期比6.0ポイント減の71.0%、客室単価は前年同期比4.6%増の6,558円となりました。(注1)

 なお、当社グループ全体の客室稼働率は前年同期比4.5ポイント減の77.0%、客室単価は前年同期比16.1%増の8,957円、ホテル軒数は97店舗、客室数はチョイスブランド11,820室、オリジナルブランド2,727室の合計14,547室となっております。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高30,547百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益4,572百万円(前年同期比60.1%増)、経常利益4,430百万円(前年同期比64.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,381百万円(前年同期比81.1%増)となりました。

(注)1.2023年7月1日付でhotel around TAKAYAMAが「Ascend Hotel Collection™」として運営を開始したことにより、「オリジナルブランド」から「チョイスブランド」に所属が変更となったため、ホテル軒数及び合計室数に変更はございませんが、ブランド別の売上高、客室稼働率、客室単価及び客室数に変動がございます。

2.文中記載の客室稼働率ならびに客室単価は、当第3四半期連結累計期間における数値となります。月別の数値に関しましては当社ホームページに掲載しております。

      株式会社グリーンズ https://www.kk-greens.jp/

 

(2)財政状態に関する説明

 当第3四半期連結会計期間末における資産につきましては、27,699百万円(前連結会計年度末23,786百万円)と、3,912百万円増加いたしました。

 うち流動資産は、13,957百万円(同9,992百万円)と3,965百万円増加いたしました。これは、主に現金及び預金の増加によるものであります。

 固定資産は、13,741百万円(同13,794百万円)と52百万円減少いたしました。これは主に建物の減少によるものであります。

 負債につきましては、18,305百万円(同18,419百万円)と114百万円減少いたしました。

 うち流動負債は、8,011百万円(同7,467百万円)と543百万円増加いたしました。これは主に買掛金、未払消費税等及び賞与引当金の増加によるものであります。

 固定負債は、10,293百万円(同10,951百万円)と657百万円減少いたしました。これは主に長期借入金の減少によるものであります。

 純資産につきましては、9,394百万円(同5,367百万円)と4,026百万円増加いたしました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は33.9%(前連結会計年度末は22.6%)となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 該当事項はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

 ①生産実績

該当事項はありません。

 

 ②受注実績

該当事項はありません。

 

 ③販売実績

 当第3四半期連結累計期間の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはホテル事業の単一セ
グメントであるため、ブランド別に記載しております。

ブランド及び事業の名称

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年7月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

チョイスブランド(百万円)

25,620

116.7

オリジナルブランド及びその他の事業(百万円)

4,927

99.9

合 計(百万円)

30,547

113.6

(注) 1.事業部門間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。