第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第4期

第5期

第6期

第7期

第8期

決算年月

2019年9月

2020年9月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

売上高

(千円)

694,008

563,680

945,177

1,138,803

2,077,284

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

129,013

47,293

122,709

130,594

376,735

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

106,402

372,264

95,965

96,914

252,021

持分法を適用した

場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

81,336

96,328

121,315

121,315

337,317

発行済株式総数

(株)

3,852

3,873

3,908

3,908

3,382,400

純資産額

(千円)

464,267

121,987

267,927

364,842

1,048,866

総資産額

(千円)

670,373

734,348

932,485

919,352

1,821,479

1株当たり純資産額

(円)

120,526.23

31,496.86

85.69

116.69

310.09

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

27,622.64

96,597.17

30.97

30.99

80.02

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

79.55

自己資本比率

(%)

69.3

16.6

28.7

39.7

57.6

自己資本利益率

(%)

25.9

49.2

30.6

35.7

株価収益率

(倍)

25.96

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

292,329

121,478

643,123

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

16,716

132,109

324,091

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

21,221

64,096

363,548

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

596,172

521,446

1,204,026

従業員数

[ほか、平均臨時雇用者数]

(名)

18

35

41

41

61

12

19

23

20

19

株主総利回り

(%)

(比較指標:―)

(%)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

最高株価

(円)

2,980

最低株価

(円)

1,815

 

(注) 1.当社は、連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等は記載しておりません。

2.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。

3.第4期、第5期、第6期及び第7期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価を把握できないため、記載しておりません。

  第8期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、当社は2023年8月30日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、新規上場日から当事業年度末までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

4.第5期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載しておりません。

5.第4期、第5期、第6期及び第7期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。

6.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。

7.第6期、第7期及び第8期の財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人により監査を受けておりますが、第4期及び第5期の財務諸表については、監査を受けておりません。

8.第4期及び第5期についてはキャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、キャッシュ・フローに係る各項目については記載しておりません。

9.従業員数は就業人員であります。また、臨時雇用者数(パートタイマー)は年間平均人員を[ ]内にて外数で記載しております。

10. 第5期は2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症拡大による影響から、経常損失、当期純損失を計上しております。

11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準 第29号 2020年3月31日)等を第7期から適用しており、第7期以降に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。

12. 2023年6月17日を基準日として、同日の最終の株主名簿に記載又は記録された株式の所有株式1株につき800株の割合をもって分割しております。当該株式分割が第6期の期首に行われたものと仮定し、1株当たり情報を算出しております。

13. 第4期から第8期までの株主総利回り及び比較指標については、当社は2023年8月30日に東京証券取引所グロース市場に株式を上場したため、記載しておりません。

14. 最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。

ただし、当社株式は、2023年8月30日から東京証券取引所グロース市場に上場されており、それ以前の株価については当該事項がありません。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2015年10月

株式会社エルモンテRVジャパン(現:株式会社インバウンドプラットフォーム、以下省略する。)を設立
海外キャンピングカーレンタルの取次ぎ事業(現:キャンピングカー事業)を開始

2016年7月

株式会社エルモンテRVジャパンの株式の100%を株式会社エボラブルアジア(現:株式会社エアトリ、以下省略する。)が取得

2016年10月

本店所在地を東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目23番6-301号から、東京都港区愛宕二丁目5番1号に移転

2017年6月

日本国内におけるキャンピングカーレンタル事業(現:キャンピングカー事業)を開始

2018年4月

外貨両替事業を営む株式会社エアトリの100%子会社であった株式会社Airtrip Exchangeを吸収合併

2018年8月

訪日旅行客向けのWi-Fiレンタル事業を営む株式会社エアトリの100%子会社であった株式会社Destination Japanを吸収合併し、当社として訪日旅行客向けのWi-Fiレンタル事業(現:Wi-Fi事業)及びWebメディア事業(現:ライフメディアテック事業)を開始
商号を「株式会社インバウンドプラットフォーム」に変更

2019年9月

本店所在地を東京都港区愛宕二丁目5番1号から、現在の東京都港区新橋六丁目14番5号に移転

2020年4月

株式会社グローバルモバイルの株式を100%取得し子会社化。日本人顧客向けWi-Fiレンタル事業(現:Wi-Fi事業)を本格化

2020年6月

子会社であった株式会社グローバルモバイルを吸収合併

2021年6月

事業領域の再整理を行い、蓄積される事業ノウハウによる外国人向けEコマースサイト立上げの仕組化、自社保有のWebメディアによる顧客の獲得、自社コンシェルジュによる高い顧客ロイヤリティの実現という3つの強みを生かしてより広い意味での外国人向けのサービス展開を図ることを目的とし、ライフメディアテック事業部を新設

2023年8月

東京証券取引所グロース市場に株式を上場

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は、Wi-Fi事業、ライフメディアテック事業、キャンピングカー事業の3つの事業を展開しております。当社は、訪日・在留外国人数や国内における外国人消費額が中長期的に見て大きく伸びていくマクロトレンドの中で、「また来たい、日本」をビジョンに掲げ、当社のサービスを通じて外国人の日本滞在における不便を解消し、日本に来られる外国人、居住されている外国人の満足度及び来日リピート率の向上に貢献することを目指し、様々なサービス展開を行っております。当社の事業内容及び当該事業に係る位置付けは、以下のとおりです。


(1) Wi-Fi事業

当社は、訪日外国人及び国内法人向け日本国内用Wi-Fi端末レンタル、並びに海外用Wi-Fi端末の日本人顧客向けレンタルを行っております。

仕入面の特徴は、高機能なWi-Fi端末仕入れにおける調達力です。当社は、新型コロナウイルス感染症拡大前においては、英語圏をメインとした欧米圏の訪日外国人向け日本国内用Wi-Fi端末のレンタルに注力しており、安価かつ安定的な調達が可能となっております。訪日外国人向けレンタルで取り扱っている端末は、1日あたりの通信量によらず低速化しない通信データ無制限の端末となっており、長年の取引実績に裏打ちされた信頼関係を背景に、2023年9月現在においても、引き続き安定的な調達が可能となっております。

オペレーション面の特徴は、効率性と、英語、スペイン語、フランス語、中国語、韓国語及びベトナム語等の多言語でのカスタマーサポート体制です。長年のノウハウの蓄積により、少人数で大量のWi-Fi端末をスピーディーに充電・梱包のうえ顧客の自宅、滞在先ホテル、空港カウンター等に発送する体制が整っております。また、ライフメディアテック事業とコールセンターを共有化することにより、効率的に多言語でのカスタマーサポート体制を築いております。

販売面の特徴は、外国人向けのデジタルマーケティングノウハウと、高い顧客満足度に起因するブランド力です。当社はWebサイトのUI/UX改善(注1)に強みを持ち、かつ多国籍なwebマーケターを有しております。各国の人々の文化、商習慣、画面デザインの選好等もふまえながら対象国に応じて、事前デポジット不要との訴求を入れていたり、各国の通貨表示及び各国の物価や競合情勢を踏まえたプライシング戦略等を行っております。UI/UXの改善を行ってきたことにより、様々な国のお客様にとって使いやすいUI/UXを実現しております。

上記のように蓄積されたノウハウを活用して、将来的には、アジア圏各国のローカライゼーションも実施する予定です。

(注1)UI(ユーザーインターフェース)、UX(ユーザーエクスペリエンス)をより顧客が使いやすい表示にしたり、よりスムーズに購入体験ができるようにするために、Webサイトのデザイン改修や機能改修を行うこと。

 


 

(2) ライフメディアテック事業

 日本在留外国人、及び訪日外国人が日本で生活・旅行する上で必要なサービスは、問合せ先や各種手続きがバラバラで、日本語の理解が難しい外国人にとって時間と手間がかかります。ライフメディアテック事業では、必要なサービスをWeb上で多言語で紹介し、当社に所属するコンシェルジュが導入までのご案内をサポートすることで、日本在留外国人の生活と、訪日外国人の滞在を幅広くサポートする、生活サポートサービスを提供しています。主には、不動産情報・賃貸仲介サービス(Living Japan)、空港送迎サービスの取次(Airport Taxi)、通信環境の取次(Japan Wireless eSIM)、情報発信Webメディア(Japan Web Magazine)、医療機関の取次(Clinic Nearme)、コンシェルジュアプリ(Tabiko)等のサービスを当社のWebサイト上で多言語で紹介し、お客様のご利用まで取り次ぐことで、提携企業より広告料(掲載型・成果報酬型)や取次手数料を収受しています。ライフメディアテック事業の特徴としましては、取次を行う商材に拠らず、当社が提供する価値が「言語の壁による“情報の非対称性”と“サービス利用へのハードル”の解消」であるため、外部環境の変化に応じて、適切なサービスにリソースを配分できる点にあります。

 


 
(3) キャンピングカー事業
 当社は、日本国内で計18台のキャンピングカーを保有し(2023年9月時点)、訪日外国人・日本人顧客向けにレンタルを行っております。また、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドでのキャンピングカーレンタルの日本人顧客向け取り次ぎを行っております。2023年9月時点においても海外レンタル取り次ぎにおける競合環境に変化はなく、コロナ前と同様の市場ポジションが維持されるものと考えております。


 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金又は
出資金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有
(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(親会社)

 

 

 

 

 

(株)エアトリ

(注)1

東京都港区

1,782,693

オンライン旅行事業

(被所有)66.4

 

(注) 1.有価証券報告書の提出会社であります。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

 2023年9月30日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

61

35.2

2.3

5,151

19

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

Wi-Fi事業

20

11

ライフメディアテック事業

11

6

キャンピングカー事業

3

1

全社(共通)

27

0

合計

61

19

 

(1)1.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

4.前事業年度末に比べ従業員数が20名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴う中途採用が増加したことによるものであります。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。