第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当社グループが属する医療・健康産業においては、団塊の世代が全員75歳以上に達し医療・介護費の急増が懸念される、いわゆる2025年問題、さらに、団塊ジュニア世代が全員65歳以上に達することで高齢者数がピークを迎え、医療・介護費の負担の増加が拡大する2040年問題を抱えております。かかる展望を踏まえ、日本政府は健康寿命の延伸や社会保障制度の持続可能性の確保という問題に対して国を挙げて取り組むべく、健康・医療・介護分野それぞれのデータの有機的な連結や、ICT等の技術革新の利活用を推進し、効果的・効率的な医療・介護サービスの提供を目指す方針を示しております。また、データ収集の迅速化、収集範囲の拡充、医療のデジタル化による業務効率化やデータ共有を通じた医療の「見える化」等を推進していくことを表明しております。

 製薬企業においては、医薬品市場の主力がプライマリー領域からスペシャリティ・希少疾患領域にシフトするとともに、医療従事者の働き方や情報入手のニーズが多様化する中、営業活動の生産性を向上させることが喫緊の課題として挙げられています。そのような中、ウェブサイトやアプリ、ソーシャルネットワーク等、デジタルツールを活用した取り組みをより一層強化しております。そのため、リアルでのコミュニケーションとデジタルツールの活用を組み合わせた医療従事者にとって最適な情報提供を行うことが求められております。

 このような環境の中、当社グループは、ミッションである「Supporting Doctors, Helping Patients.(医師を支援すること。そして患者を救うこと)」を実現すべく、医師・薬剤師向けコミュニティサービスを中心とした「集合知プラットフォーム事業」、医療機関・医療現場の業務効率化をサポートする「医療機関支援プラットフォーム事業」、主に企業の人事部門や健康保険組合をクライアントに持つ「予防医療プラットフォーム事業」を展開してまいりました。

 この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高7,850,221千円(前年同四半期比10.1%増)、EBITDAは1,143,767千円(同6.9%増)、営業利益835,994千円(同16.6%増)、経常利益831,274千円(同13.1%増)となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は、連結子会社ののれんの減損損失を特別損失として計上したことにより、199,278千円(同47.6%減)となりました。

※ EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

① 集合知プラットフォーム事業

 当第2四半期連結累計期間において、集合知プラットフォーム事業では、国内医師の約半数が利用する「MedPeer」上のコンテンツを充実させることにより、医師会員のアクティビティを高める施策を展開してまいりました。また、多様化する製薬企業のニーズに対して、医師の本音に最も近いプラットフォームという当社固有の強みを活かしてソリューションを提供すべく、製薬企業向けプロモーション事業にフォーカスして投資を推進してまいりました。加えて、子会社のMIフォース株式会社においては、製薬企業のMR数の削減とコントラクトMRの活用拡大に対応したことで引き続き堅調に推移いたしました。

 これらの結果、売上高は6,409,286千円(同12.2%増)、EBITDAは1,743,642千円(同8.2%増)、セグメント利益は1,498,860千円(同13.5%増)となりました。

 

② 医療機関支援プラットフォーム事業

 当第2四半期連結累計期間において、医療機関支援プラットフォーム事業では、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」及び医療機関起点の薬局予約サービス「やくばと」の拡販に注力してまいりました。「やくばと」は、昨年度にリリースした「やくばと病院予約」のサービスと合わせて医療機関における導入が加速しており、医療機関の基盤確立に向けた取り組みを積極的に推進しております。なお、事業の選択と集中に伴う事業の絞り込みで開発関連売上の減少および、「やくばと」を中心とした戦略的投資を継続した影響等により、当第2四半期連結累計期間においてはセグメント損失となっております。

 これらの結果、売上高は233,633千円(同3.9%減)、EBITDAは△107,904千円(前年同期は△17,100千円)、セグメント損失130,974千円(前年同期はセグメント損失40,191千円)となりました。

 

③ 予防医療プラットフォーム事業

 当第2四半期連結累計期間において、予防医療プラットフォーム事業では、子会社の株式会社Mediplatが運営するクラウド型健康管理サービス「first call」の法人利用企業の更なる拡大を図ってまいりました。また、子会社の株式会社フィッツプラスが展開する特定保健指導事業においても収益基盤の強化に注力し、それぞれ過去最高の四半期売上を達成いたしました。

 これらの結果、売上高は1,207,737千円(同2.4%増)、EBITDAは163,175千円(同59.6%増)、セグメント利益152,899千円(同63.2%増)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて261,235千円減少し、14,900,928千円となりました。これは、現金及び預金の増加380,885千円と、のれんの償却及び減損による無形固定資産の減少538,022千円を主要因とするものであります。

 

(負債)

 当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて400,161千円減少し、6,174,706千円となりました。これは長期借入金の返済による減少280,151千円を主要因とするものであります。

 

(純資産)

 当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて138,925千円増加し、8,726,222千円となりました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金199,278千円の増加及び配当による利益剰余金の減少97,596千円を主要因とするものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ380,885千円増加し、5,774,053千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において営業活動により獲得した資金は、806,693千円(前年同期は122,311千円の獲得)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益を549,755千円計上したことに加え、非現金支出費用である減価償却費153,029千円、減損損失281,519千円及びのれん償却額154,743千円等を計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、47,413千円(前年同期は4,796,727千円の使用)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出19,652千円及び無形固定資産の取得による支出32,218千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、378,394千円(前年同期は4,243,773千円の獲得)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出280,151千円及び配当金の支払額97,351千円によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。