第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念等が景気を下押しするリスクは存在するものの、雇用・所得環境が改善する下で緩やかに持ち直しつつあります。

 また、いわゆるAI技術の普及が急速に進むなど、企業のデジタル化・DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の流れは継続しております。当社グループが主なターゲットとする建設業界においても、時間外労働の上限規制等への対応が求められる中、DXによる生産性向上への関心が高まっています。

 このような中、当社グループは、クライアントの課題を把握し、モデル化・実装まで一気通貫でDXを推し進めるためのソフトウエア開発及びサービス提供を行っております。

 特に、建設業界のDX需要の高まりに狙いを定め、当社グループの強みの一つである「3Dを核としたシステム開発の技術力」を活かし、クライアント企業の業務効率化を実現する高品質なプロダクトの共創開発に注力しております。

 また、当社グループは、これまでに開発したプロダクトである空間自動設計システム「PlantStream®」や、建設業界のBIM化を推進するソフトウエア「Lightning BIMシリーズ」の販売拡大を目指し、営業活動の強化に取り組んでおります。

 

 この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高2,186,448千円(前年同期比53.5%増)、営業利益898,304千円(同79.7%増)、経常利益690,282千円(同131.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益414,208千円(同127.5%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 (プロダクト共創開発)

 プロダクト共創開発では、主に建設業界のクライアントからの開発受注が順調に増加し、業績は堅調に推移いたしました。この結果、当セグメントの売上高は2,212,297千円(前年同期比48.0%増)、セグメント利益は1,011,954千円(同59.8%増)となりました。

 

 (共創プロダクト販売)

 共創プロダクト販売では、空間自動設計システム「PlantStream®」の販売を進め、着実に顧客層を拡大いたしました。この結果、当セグメントの売上高は146,640千円(前年同期比78.6%増)、ソフトウエア減価償却費等の増加により、セグメント損失は204,781千円(前年同期は193,232千円の損失)となりました。

 なお、共創プロダクト販売の売上高及びセグメント損失の金額は、当社の持分法適用関連会社である株式会社PlantStreamの財務情報の金額に当社の持分割合を乗じた金額であるため、四半期連結損益計算書において、当セグメントの売上高は計上されず、持分法の会計処理を通じて、持分法による投資損失に反映されております。

 

 (自社プロダクト)

 自社プロダクトでは、2022年4月にリリースした自動配筋ソフト「Lightning BIM 自動配筋」の販売を進めるとともに、これに続くプロダクトの開発を継続して行い、2024年1月に「Lightning BIMシリーズ」の第2弾となる「Lightning BIM ファミリ管理」をリリースいたしました。この結果、当セグメントの売上高は18,218千円(前年同期比277.2%増)、セグメント損失は69,582千円(前年同期は57,446千円の損失)となりました。

 

②財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりとなりました。

(資産)

 資産合計は、前連結会計年度末比262,238千円増加し、4,781,813千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、現金及び預金が394,998千円増加した一方、持分法による投資損失の計上等により、関係会社株式が248,129千円減少したことによるものです。

(負債)

 負債合計は、前連結会計年度末比151,357千円減少し、901,556千円となりました。これは主に、約定返済及び償還により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む。)が67,306千円、社債が70,500千円減少したことによるものです。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末比413,596千円増加し、3,880,257千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が414,208千円増加したことによるものです。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は51,923千円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。