当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績について、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。これは、主にIoT関連事業セグメントにおいて製品の販売が低調に推移したためであります。
営業利益についても前年同期と比較して減少いたしました。これは、IoT関連事業セグメントにおいて収益性の高い製品の販売が低調に推移したことと、インダストリー4.0推進事業セグメントにおいて新規事業に係る研究開発費等が一時的に増加したためであります。
なお、当連結会計年度における予算比において、売上高は概ね予算通りの進捗となっており、利益はIoT関連事業セグメントを中心として予算よりも高い水準で推移しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高は4,880百万円(前年同期の売上高5,094百万円に比し、4.2%の減少)、粗利率の低下等により売上総利益は1,938百万円(前年同期の売上総利益2,612百万円に比し、25.8%の減少)となりました。また、営業利益は745百万円(前年同期の営業利益1,204百万円に比し、38.1%の減少)、経常利益は817百万円(前年同期の経常利益1,251百万円に比し、34.7%の減少)、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は549百万円(前年同期の親会社株主に帰属する四半期純利益811百万円に比し、32.3%の減少)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(IoT関連事業)
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は2,767百万円(前年同期の売上高3,194百万円に比し、13.4%の減少)、セグメント利益は1,184百万円(前年同期のセグメント利益1,748百万円に比し、32.3%の減少)となりました。これは、前年同期と比較して、国内顧客向け検査用光源装置及び瞳モジュールの販売が好調に推移したものの、収益性の高い海外顧客向け検査用光源装置の販売が低調に推移したためであります。
なお、前年同期比で減益となっているものの、国内顧客向け検査用光源装置については、収益性の低い既存モデルから新型モデルへ移行したことにより、従来よりも収益性は改善傾向にあります。
(環境エネルギー事業)
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は813百万円(前年同期の売上高550百万円に比し、47.8%の増加)、セグメント利益は46百万円(前年同期のセグメント損失は32百万円)となりました。これは、前年同期と比較して、乾燥脱臭装置分野において装置本体の販売が好調に推移したことと、排ガス処理装置分野において装置本体及び収益性の高いメンテナンス案件の販売が好調に推移したためであります。
(インダストリー4.0推進事業)
当第3四半期連結累計期間における当セグメントの外部顧客に対する売上高は1,299百万円(前年同期の売上高1,348百万円に比し、3.6%の減少)、セグメント利益は6百万円(前年同期のセグメント利益105百万円に比し、93.7%の減少)となりました。これは、精密除振装置の販売が好調に推移したものの、歯車試験機の販売が低調に推移したためであります。
また、セグメント利益の減少については、AI画像処理装置やレーザ事業等の新規事業に係る研究開発費等が一時的に発生していることも要因であります。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し、12,448百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ120百万円減少し、11,176百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が537百万円増加したものの、現金及び預金が363百万円、電子記録債権が244百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ41百万円減少し、1,272百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ479百万円減少し、1,998百万円となりました。これは、未払法人税等が294百万円、未払金(流動負債「その他」)が126百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ317百万円増加し、10,449百万円となりました。これは、前事業年度の期末配当金274百万円及び当期中間配当金110百万円があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益549百万円を計上したこと及び自己株式が126百万円減少したこと等によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は78百万円であります。
なお、第2四半期連結会計期間より、主に次世代半導体製造分野へ向けた様々なレーザソリューション
の開発(インダストリー4.0推進事業)を開始しております。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ全体では前年同期比で売上高は減少したものの、IoT関連事業及びインダストリー4.0推進事業を中心として、受注高及び受注残高は大幅に増加しました。
IoT関連事業については、前期において当社の顧客であるイメージセンサメーカーの設備投資需要が低調であったことと、当期において主に国内顧客の設備投資需要が活発に推移している事が要因であります。
今後の顧客側における設備投資動向について、海外顧客は不透明な状況が続いているものの、国内顧客においては、生産キャパシティ及び稼働率向上に向けた動きを中長期的に継続すると推測しているため、設備投資需要は引き続き堅調に推移すると考えております。
インダストリー4.0推進事業については、主に歯車試験機分野における受注が前期と比較して増加したためであります。
セグメント別の生産実績、受注実績及び販売実績の状況は、以下のとおりであります。
①生産実績
(単位:百万円)
|
セグメントの名称 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2022年6月1日 至 2023年2月28日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2023年6月1日 至 2024年2月29日) |
増減 |
|
|
金額 |
金額 |
金額 |
増減率(%) |
|
|
IoT関連事業 |
3,066 |
3,433 |
367 |
12.0 |
|
環境エネルギー事業 |
491 |
793 |
301 |
61.4 |
|
インダストリー4.0推進事業 |
1,399 |
1,227 |
△171 |
△12.3 |
|
合計 |
4,957 |
5,454 |
496 |
10.0 |
(注)1.上記金額は販売金額によっております。
2.生産実績には、外注仕入実績を含んでおります。
②受注実績
(単位:百万円)
|
セグメントの名称 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2022年6月1日 至 2023年2月28日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2023年6月1日 至 2024年2月29日) |
増減 |
|||
|
受注高 |
受注残高 |
受注高 |
受注残高 |
受注高 |
受注残高 |
|
|
IoT関連事業 |
1,872 |
2,077 |
4,523 |
3,402 |
2,650 |
1,325 |
|
環境エネルギー事業 |
641 |
774 |
519 |
495 |
△122 |
△278 |
|
インダストリー4.0推進事業 |
1,016 |
219 |
1,286 |
433 |
269 |
214 |
|
合計 |
3,530 |
3,070 |
6,328 |
4,331 |
2,798 |
1,260 |
(注)上記金額には、見込み生産を行っている事業は含まれておりません。
③販売実績
(単位:百万円)
|
セグメントの名称 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2022年6月1日 至 2023年2月28日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2023年6月1日 至 2024年2月29日) |
増減 |
|
|
金額 |
金額 |
金額 |
増減率(%) |
|
|
IoT関連事業 |
3,194 |
2,767 |
△427 |
△13.4 |
|
環境エネルギー事業 |
550 |
813 |
263 |
47.8 |
|
インダストリー4.0推進事業 |
1,348 |
1,299 |
△48 |
△3.6 |
|
合計 |
5,094 |
4,880 |
△213 |
△4.2 |
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。