第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「コンピュータ関連業務を通じて無限の夢を創造する、無限の夢を実現する」を経営理念として掲げております。

 常に最新のIT関連技術の動向を把握した上で顧客と打合せを行い、顧客要望・顧客システムを理解した上で最適な技術サービスの提案・提供することを通じて社会へ還元することを経営方針としております。

 

(2)経営戦略等

 これまでも顧客企業は業務プロセスをシステム化することで競争力の強化に努めてまいりました。今後も顧客企業は業務プロセスのシステム化を進めていくことで競争力の強化を図ることを想定しております。また、コロナ禍を通じて提供されたデジタルサービスの「新たな価値」が当たり前の状況となりつつあり、顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進は加速していくことが想定されます。

 ITの技術革新は加速度的に進んでおり、今後も新技術・新サービスの導入を必要とする案件が増加することを見込んでおります。また、顧客企業にてシステム化が進むことで、デジタル人材の育成需要も増加していくことを見込んでおります。

 当社グループは、これまでの実績を通じて顧客に技術力・品質をアピールすることにより、上記需要を取り込むことで更なる事業拡大と収益拡大を図ってまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、さらなる事業規模の拡大を目指しており、サービス提供をするための人材育成・人材採用が必須であると認識しております。人材育成を進めていくためには、OJTに加えまして、階層別の研修をきめ細かく実施することが重要であり、社内で実施した研修のコース数・研修時間を重要な指標であると認識しております。また、既存社員の人材育成に加えて、新卒採用・中途採用の確保が必要となるために、新卒採用人数・中途採用人数を重要な指標であると認識しております。

 さらに、当社グループでは内部管理体制の充実・営業力の強化を進めており、販売費及び一般管理費が継続して増加することを予想しております。内部管理体制の充実につきましては、事務処理件数を重要な指標であると認識しており、営業力の強化につきましては、顧客のリピート率・新規顧客数を重要な指標であると認識しております。

 また、当社グループの事業規模拡大と内部管理体制の充実・営業力強化に向けた投資額を適正なバランスで管理することが重要であると認識しており、その指標として、経常利益率を重要な指標として認識しております。

 

(4)経営環境

 情報通信業の売上高は、顧客企業のIT投資の累積額となりますので、円安進行や、原料・エネルギーコストの高騰、中国経済の不安定化等により収益の悪化した顧客企業がIT投資額の抑制やIT投資の時期を変更する等の影響を受ける可能性はありますが、経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査(2023年8月分速報)」によりますと、情報サービス産業の2023年8月売上高は前年同月比で7.7%増の1兆1,928億円となっており、引き続き市場全体としましては拡大傾向に進むと思われます。

 また、評価制度の再構築やワークライフスタイルの変革に積極的に対応していくことが、既存社員のモチベーション向上、新卒採用・中途採用における競争力向上のために必要になると認識しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 円安の進行や、ウクライナ情勢の長期化に伴う原料・エネルギーコストの高騰、中国経済の不安定化や中東情勢の悪化等による、わが国経済への影響は当面のあいだ続くものと判断しております。しかし、その一方で、当社グループの属する情報サービス産業においては、コロナ禍で加速したDX推進を背景に、業務効率化・企業競争力強化のためのIT投資、及び、DX推進を加速させるためのデジタル人材育成投資は、ますます増加していくものと見込んでおります。

 このような環境の中、当社グループにおいては、収益力強化に対する取り組みに加え、積極的な人員採用、及び、エンジニア育成の強化など、多様化する市場ニーズを享受できる対応領域を備えた体制づくりを強化していくことが重要な課題であると認識しており、以下の取り組みを行ってまいります。

① 収益力の強化について

 当社グループが継続的な成長をしていくためには、多様化する市場ニーズに対応できるソリューションの提供が重要であると認識しております。有望な分野での元請け案件の拡大や新しい技術分野への積極進出、自社サービス・自社製品の拡充等により、エンジニア数に依存しない新たな高収益モデルを確立してまいります。

 

② ワークライフバランスの実現について

 当社グループが継続的な成長をしていくためには、社員が自身の健康管理をしやすくなる職場環境の実現、子育て中の社員が働きやすくなる職場の実現、優秀な人材がより高い生産性を発揮することができる体制の強化が必要であると認識しております。

 当社グループでは、ワークスタイル変革を進めていくことで、労働環境のフレキシブル化の強化に努めてまいります。

 

③ 人材の確保について

 当社グループが継続して事業規模を拡大していくためには、優秀な人材の確保が必要であると認識しております。

 当社グループでは、教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウを活用することで、意欲の高い人材であれば、早期にエンジニアに育成する体制を構築しております。また、Web会議システムを利用した面接を導入することで、より多くの応募者と面接することが可能となる体制を構築してまいりました。新卒採用活動につきましても、各種インターン制度を提供することにより、当社グループの魅力を伝え、より多くの新卒入社者を確保できるように努めております。

 上記の強みを活かした採用活動を行い、優秀な人材の確保に注力をしてまいります。

 また、グローバル化に対応すべく、国籍・年齢・性別を問わずに優秀な人材の確保・育成に努め、ダイバーシティ推進のための取り組みを進めてまいります。

 

④ 技術力の強化について

 当社グループが社会に貢献し、安定した収益を獲得するためには、更なる技術力の強化が必要であると認識しております。

 当社グループの属する情報サービス産業においては、常に新しい技術が開発されてまいります。

 教育サービスにおいて蓄積した研修ノウハウの活用、及び、社内での技術共有を進めることで新しい技術を習得し、技術力の強化を進めてまいります。

 

⑤ プロジェクトマネージャーの育成について

 当社グループがより規模の大きな案件・より難易度の高い案件を確保することで、収益を拡大するためには、プロジェクトマネージャー(注)のマネジメント能力を強化するとともに、さらに多くのプロジェクトマネージャーを育成する必要があると認識しております。

 教育サービスの提供において蓄積した研修ノウハウの活用、及び、社内でのプロジェクトマネジメント事例の共有を進めることで、プロジェクトマネージャーの強化・育成を進めてまいります。

 

(注)プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの計画、遂行に責任を負うプロジェクトの管理者をいいます。

 

⑥ 内部管理体制の強化について

 当社グループが継続的な成長をしていくためには、業務拡大に合わせて内部管理体制を強化する必要があると認識しております。

 社内での業務知識の共有、システムへの投資に加えて、外部有識者から専門的なアドバイスを受けることができる体制を構築することで、内部管理体制の強化を進めてまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 サステナビリティにつきまして、当社グループは、「事業活動を通じてステークホルダー(お客様、ビジネスパートナー、地域社会、株主・投資家、社員)の信頼・期待に応え、当社グループの企業価値を高めるとともに、持続可能で豊かな社会の実現に向けて貢献していく」を基本方針としております。

 経営会議にて各施策や方針を協議・決定し、取締役会にて重要な方針の協議・決定、並びに取り組み状況のモニタリングを行うことで、サステナビリティに関するガバナンスを確保しております。

 

(2)戦略

① サステナビリティ

 当社グループは、サステナビリティにつきまして、ステークホルダーにとっての重要度や当社の経営戦略の観点から検討を行い、当社が優先して取り組む必要がある課題について次のとおり認識しており、課題解決に向けた各取組を持続的に行ってまいります。

 

イ.安心・安全で便利な社会の実現に貢献

ロ.イノベーション・共創を通じ豊かな社会の実現に貢献

ハ.多様な人材がいきいきと活躍できる社会の実現に貢献

ニ.健全な企業経営の維持・強化

 

② 人的資本

 当社グループは、人材の育成及び社内環境整備につきまして、「新しい技術に対応し、変化し続けることができる人材の育成」並びに「社員の多様性や個性を尊重し、安心して、いきいきと働ける職場環境の整備」を基本方針としております。戦略につきましては次のとおりです。

 

イ.社員のアップスキリング

 多様な人材の採用及び育成の強化に加え、教育サービス業務と連携した社内研修制度の強化を行ってまいります。

 

ロ.社員満足度の向上

 社内環境の整備や産休・育休を取得しやすい環境整備、評価制度の再構築等を行ってまいります。

 

ハ.リアルにとらわれない柔軟な働き方の推進

 仮想空間や生成AIなどのデジタル技術を活かした働き方の実現、ワークスタイル変革の推進や働きやすいオフィス環境整備等を行ってまいります。

 

ニ.健康マネジメント

 ワークライフバランスの実現や健康診断受診率100%(注1)継続に向けた取り組みを行ってまいります。

 

 なお、詳細につきましては、2023年11月14日に公表しました「中期経営計画(2024年9月期~2026年9月期)策定に関するお知らせ」に記載しております。

 

(3)リスク管理

 サステナビリティのリスク管理につきましては、リスク管理委員会にて実施しております。リスク管理委員会は3ヵ月に1回行っており、リスク管理委員会に出席している各部門長は担当部門のリスク管理責任者として日常の業務遂行を管理するとともに、当社に損失を及ぼすような不測の事態が発生した場合には、迅速かつ的確に危機の解消・拡大防止の対応を行うため、リスク管理委員会にて報告する体制を整備・運用しております。詳細につきましては、「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。

 

(4)指標及び目標

 現時点においては、当社グループのサステナビリティに関する重要な指標及び目標の具体的な設定までは至っておりません。今後、当社グループにとって適切な指標等の設定に向け、検討を進めてまいります。

 また、人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関しましては、既存社員の人材育成に加えて、新卒採用・中途採用の確保が必要となるために、新卒採用人数・中途採用人数を重要な指標としております。当事業年度における採用実績は、新卒採用79名、中途採用51名の計140名となりました。次年度につきましては、新卒採用52名、中途採用51名の計103名の採用を計画しております。また、社員満足度の向上を目的としたホワイト認証(注2)の取得、及び健康マネジメントを目的とした健康診断受診率100%(注1)の継続を目指しております。

 

(注1)健康診断受診率につきましては、受診対象期間中の休職者を除いた受診率を記載しております。

(注2)ホワイト認証とは、経営陣が労働法制等を遵守する意欲を持ち、労務管理の運用実態等に問題のない「ホワイト企業」であることを証明する制度です。

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)市場環境に関するリスクについて

① 技術革新による影響について

 当社グループの事業はコンピュータ言語、インフラ・ネットワーク等の技術革新と密接な関係にあります。ITの技術革新は加速度的に進んでいるために、当社グループでは、常に最新の技術を習得し、迅速な環境変化に対応できるよう技術者の採用・育成、開発環境の整備等を進めております。

 上記理由により本書提出日現在において、技術革新により発生するリスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、急激な技術動向の変化に適時十分な対応をなし得なかった場合、あるいはその対応に時間を要した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経済・市場環境の変化による影響について

 当社グループが提供する情報システムサービスは、景気の影響を受けやすい傾向にあります。顧客企業において、景気悪化にともなうIT投資の縮小、IT投資時期の変更、システム開発の内製化等により、当社グループが提供するサービス領域が縮小される可能性があります。

 国内外の景気動向を受け、顧客企業がIT投資に関する判断の変更をするリスクが顕在化する可能性は相応に存在すると認識しており、その場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合他社による影響について

 当社グループでは、システムインテグレーション事業及び教育サービス・セキュリティソリューション事業において、常にサービス提供の基盤となる技術力向上に努めてまいりました。特定の技術に依存することなく、システム開発からインフラ・ネットワークの全方位のサービス提供をできるところが当社サービスの強みとなります。そのため、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しております。

 しかしながら、当社グループの属する情報処理サービス事業の参入障壁は低く、今後、競合他社が増加する可能性があります。競合他社増加に伴い人材獲得競争・価格競争等がさらに激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)当社グループ事業に関するリスクについて

① 不採算プロジェクトの発生について

 当社グループでは、一括請負型の開発案件においては、受注前に顧客要件を十分に分析し、見積もり内容を関係部門で検証した上で受注しております。受注後は開発工程ごとに進捗管理を行い、常に問題点の抽出と対策をしております。

 上記理由により本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、見積時の工数の誤り、技術的な要因等により、不採算プロジェクトが発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 助成金について

 当社グループの教育サービス・セキュリティソリューション事業の教育サービス分野においては、厚生労働省からの「人材開発支援助成金」の受給を前提としている顧客がおります。この「人材開発支援助成金」は、労働者のキャリア形成を効率的に促進するために支給される助成金となります。

 当社グループは「人材開発支援助成金」につきまして、随時、情報収集を進めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、今後、「人材開発支援助成金」制度に変更がある際には、顧客の教育投資が減退し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報を含む重要な情報資産の漏洩に係るリスクについて

 当社グループは、自ら個人情報を収集する業務を行ってはおりませんが、顧客先における情報システムの開発の中で個人情報を取り扱う場合があります。顧客に対する安全性と信頼性に重点を置くため、個人情報マネジメントシステムを構築し、外部認証機関によるプライバシーマークの認定を受け、個人情報の安全な管理体制と該当部門の従業員への個人情報保護に関する周知徹底を行っております。

 また、情報セキュリティ委員会を設置、従業員教育、各種ソフトウエアの監視、情報資産へのアクセス証跡の記録等、各種の情報セキュリティ対策を講じ、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスクの回避を図っております。当社では高レベルの情報管理の証であるISMS(ISO/IEC27001:2013)の認証を取得しております。

 上記理由により本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、万が一にも、当社グループ又はその協力会社(外注先)より情報の漏洩が発生した場合は、顧客からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

認定等の名称

認定番号

有効期限

プライバシーマーク

第17001505(06)号

2025年4月1日

ISO/IEC27001:2013

4728525

2025年10月31日

 

④ 情報システムのトラブルについて

 当社グループは、社内のコンピュータシステムに関して、バックアップ体制を確立することによる災害対策を講じておりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、地震や火災等の災害、コンピュータウィルス、電力供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期にわたる中断や停止等、現段階では予測不可能な事由によるシステムトラブルが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 協力会社確保に関する影響について

 当社グループの事業展開においては、顧客要請への迅速な対応を実現し、受注の機会損失を防ぐことを目指しております。そのためには、協力会社の確保及び良好な取引関係の維持が必要不可欠であり、今後も協力会社の確保と良好な連携体制構築を積極的に推進する方針であります。

 本書提出日現在において、当社は協力会社の確保及び良好な取引関係を維持しており、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、協力会社からの協力を確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 長時間労働の発生について

 一括請負型のシステム開発プロジェクトにおいては、当初計画にない想定外の事象が発生し、品質や納期を順守するため長時間労働が発生することがあります。

 当社グループでは適切な労務管理に努め、長時間労働の発生を未然に防ぐべく事業部門と管理部門双方により監視しており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、やむを得ない事情によりこのような事象が発生した場合には、システム開発の生産性の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 特定顧客への依存について

 本書提出日現在の当社グループでは、NTTコミュニケーションズグループに対する売上高が総売上高に対する割合は高い状況となっており、2022年9月期において13.7%、2023年9月期において14.9%となっております。

 当社グループは、NTTコミュニケーションズグループとの取引額に関して拡大を図っていきながらも、他の顧客との取引額の拡大を図り、NTTコミュニケーションズグループへの依存度の低減に努めてまいりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、何らかの事情により、NTTコミュニケーションズグループとの取引額が大幅に減少した場合、もしくはNTTコミュニケーションズグループとの取引の継続が困難な事態に陥った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)当社グループ組織に関するリスクについて

① 人材の確保及び育成について

 今後、当社グループがさらなる拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び育成が必須となります。エンジニアの確保及び育成はもとより、顧客にシステムを提案できる技術営業担当者及び事業拡大の基盤となる管理担当者の確保が重要になっております。

 当社グループでは、上記のような人材を確保及び育成に努めてまいりますので、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、人材の確保及び育成が当社グループの目論見通りに進まなかった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 幹部候補の人材育成について

 当社グループが今後成長していくためには、幹部社員の増員が必須となります。上記①の「人材の確保及び育成について」に記載させていただいておりますとおり、当社グループが確保していく人材に対しまして、適切なマネジメントができる幹部社員の増員をいかに図るかが重要になっております。

 当社グループでは、幹部社員の増員を図るべく社内教育の実施を徹底しており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、上記①における人材確保の進捗と比べた際に、幹部社員の育成が進まなかった場合には、当社グループのマネジメントに影響を与え、結果として、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)その他のリスクについて

① 法的規制等について

 当社グループの事業に関する法的規制につきましては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」及び「下請代金支払遅延等防止法」等があります。

 当社グループは、労働派遣免許の取得及び労働者派遣法の遵守に努めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業者としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止や許可の取消しを命じられる可能性があります。また、新たに法規則の制定や改廃等が行われた場合や、司法・行政解釈等の変更がある場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

当社

認定等の名称

認定番号

認定機関

有効期限

労働者派遣免許

派 13-040812

厚生労働省

2028年5月31日

 

アスリーブレインズ株式会社

認定等の名称

認定番号

認定機関

有効期限

労働者派遣免許

派 13-310064

厚生労働省

2026年4月30日

 

株式会社ステップコム

認定等の名称

認定番号

認定機関

有効期限

労働者派遣免許

派 22-300446

厚生労働省

2027年2月28日

 

 また、下請代金支払遅延等防止法に対しましては、支払代金の遅延等を未然に防止する体制を構築し、法令遵守に努めており、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、法令違反に該当する事態が発生した場合、又は法令等の改正等が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 知的財産権について

 当社グループでは、「知的財産権管理規程」に基づき、第三者が所有する著作権及び特許権を侵害しないよう十分な啓蒙活動と注意を払い事業展開をしております。

 上記理由により、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、当社グループの認識外で第三者が所有する著作権及び特許権を侵害してしまった場合、当社グループへの損害賠償請求、信用の低下、風評等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 自然災害・伝染病について

 当社グループが事業展開をする地域において、地震・火災等の自然災害、又は、伝染病の発生等、予期せぬ事態に対応するため、当社グループは事業継続のための検討を行っております。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、当社グループでは、健康管理の重要性を従業員に指導しておりますが、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は相応に存在すると認識しております。

 災害等の規模によっては、当社グループまたは当社グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟リスクについて

 システム設計・開発等において顧客からの検収受領後にシステムの不具合等が発見される場合があります。今後も、当社グループでは品質管理の徹底・システムテスト等を通じましてシステム不具合等の発生防止に努めてまいります。

 上記理由により、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、今後、当社グループ起因によるシステム不具合等が発生し、顧客に訴訟をされた場合、その内容及び結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 繰延税金資産について

 繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する予測・仮定を含めて個別に資産計上・取崩を行っております。

 上記理由により、本書提出日現在において、リスクが顕在化する可能性は低いものと認識しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2022年10月1日から2023年9月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における感染症法上の位置づけが変わり、インバウンド需要が回復傾向にあるなど、経済活動が正常化に向かう動きが見られました。一方で、世界的な金融引き締めに伴う景気下振れリスクの高まりと円安の進行、ウクライナ情勢の長期化に伴う原料・エネルギーコストの高騰、中国経済の不安定化など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループの属する情報サービス産業においては、コロナ禍で加速したDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、アナログ的な事務作業のデジタル化や、オンプレミスで運用されているレガシーシステムのクラウド化など、業務効率化・企業競争力強化のためのIT投資は旺盛な状況となっております。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査(2023年8月分速報)」によりますと、情報サービス産業の2023年8月売上高は前年同月比で7.7%増の1兆1,928億円となっており、引き続き市場全体としましては拡大傾向に進むと思われます。また、IT人材の確保や育成につきましても、今後ますます重要になっていくものと見込まれます。

 このような環境の中、当社グループにおいては、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画(2023年9月期:売上高64.0億円、営業利益3.3億円)の達成に向けて、「人材の確保及び育成」、「キーワード(巣ごもり需要、脱ハンコ、リモートワーク等)に応じたIT技術の提供」、「内部管理体制の強化」等を経営方針とした、ポストコロナを見据えた市場ニーズを享受できる体制づくりを積極的に行ってまいりました。さらに、当社グループが提供している教育サービス業務で蓄積した研修ノウハウの活用や、社内での技術共有を進めることで、より規模の大きな案件や難易度の高い案件を確保するために必要な技術力の強化、プロジェクトマネージャーの強化・育成を進めてまいりました。

 また、金融機関向けセキュリティ製品に強みを持つウイーズ・システムズ株式会社の子会社化(2022年7月~)により、当社グループの既存自社製品「Cornelius LMS」(eラーニングシステム)、「Cornelius SCS」(ストレスチェックシステム)に加え、新たにセキュリティ製品「WEEDS Trace」が加わりました。自社サービスや自社製品を増やすことで、ライセンス販売や保守業務の売上増加を図ることに注力してまいりました。

 営業活動においては、Web会議システムを活用した商談や、オンラインマーケティングを積極的に活用するなど、コロナ禍における新たな働き方へ順応してまいりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は6,241百万円(前期比13.5%増)、営業利益340百万円(同18.9%増)、経常利益339百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は240百万円(同23.6%増)となりました。

 なお、当連結会計年度にて検討を進めてまいりました福岡サテライトオフィスの移転(増床)につきましては、2024年1月の業務開始(予定)にて実施を決定いたしました。詳細については、2023年9月15日に公表いたしました「福岡オフィス増床・移転のお知らせ」をご覧ください。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。

 なお、各セグメントの業績数値には、セグメント間の内部取引高を含んでおります。

 

(システムインテグレーション事業)

 業務用システムの設計・開発及び構築、運用保守の各工程を、当社グループにて提供できる体制(ワンストップ体制)を構築しており、顧客の要望に応じて、全工程の業務サービス、または、工程別の業務サービス提供を行っております。IT通信業・金融業・流通業・医療・官公庁等の幅広い業種に対応しており、業務用アプリケーションの設計開発業務、インフラシステムの設計構築業務、業務用アプリケーション・インフラシステムの運用保守業務等を行っております。

 

 当連結会計年度においては、働き方の変化や企業のDX化により、ネットワーク構築やサーバリプレイス、ITシステム基盤のデータ移行案件に加え、標的型メール訓練サービスなどのセキュリティ案件についても引き合いが増加傾向となりました。2023年新卒入社のエンジニアは第4四半期から段階的に顧客企業のプロジェクトへ参画しており、全体のエンジニア稼働率につきましては引き続き高稼働を維持しております。なお、インフラシステムの設計構築業務において継続的に発生していたIT機器の納期遅延については、おおむね解消されているものの、一部の機器については影響が続いているものもあり、対策を講じながらソリューション提供を進めております。

 また、当社ホームページへの問い合わせ件数は増加傾向にあり、元請け案件の獲得にも繋がっております。特に、楽々Workflow(電子承認・電子決裁システム)や楽々Framework(ローコード開発プラットフォーム)、COMPANY(統合人事システム)などの問い合わせが増加傾向となりました。

 

 これらの結果、システムインテグレーション事業の売上高は5,691百万円(前期比11.5%増)、セグメント利益につきましては1,145百万円(同15.1%増)となりました。

 

(教育サービス・セキュリティソリューション事業)

 当該事業は、自社で開発した商材を基に、IT研修の企画及びコンサルティング、研修プログラムの開発、研修業務を行う教育サービス分野と、セキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行うセキュリティソリューション分野をサービス領域として提供しております。

 

 教育サービス分野については、IT研修の企画及びコンサルティング、研修プログラムの開発、研修実施の各工程を当社グループにて提供できる体制を構築しており、顧客の要望に応じて、全工程の業務サービス、または、工程別の業務サービス提供を行っております。

 当連結会計年度においては、新規研修の研究開発を行うとともに、講師の採用及び育成強化を図りました。また、毎年4月から6月にかけては「新入社員向け研修」の提供で繁忙期となりますが、本年度は受注がさらに旺盛な状況となりました。

 新規研修としましては、2022年12月に「メタバース技術研修Hubs&Spoke」、2023年2月に「デジタルツイン研修」、2023年5月に「ChatGPT研修」、2023年9月に「生成系AIサービス『Google Bard/Microsoft Bing』が2時間でまるっとわかる実践セミナー」をリリースいたしました。ChatGPTを始めとした生成系AIの市場はさらに拡大することが予想されていることから、教育サービス分野にとどまらず、システムインテグレーション事業へ波及する可能性もあり、今後、新しい付加価値を生み出すイノベーションが期待されます。

 また、顧客企業においてはDX化のためのIT人材確保や育成が重要となってきているとともに、リスキリングの重要性も叫ばれていることから、当社グループが提供するIT教育サービスの需要は、今後ますます増加していくものと見込んでおります。

 

 セキュリティソリューション分野については、主に、金融機関やクレジットカード会社、保険会社など、監査やセキュリティに対して厳格な業界を対象に、サーバやデータベースを操作したログを取得するセキュリティ製品の開発、販売、導入、保守を行っております。

 2022年7月に子会社化したウイーズ・システムズ株式会社が当該分野を担っており、2022年7月から、同社の売上及び利益が、教育サービス・セキュリティソリューション事業セグメントに反映されております。

 自社製品として、重要システムからの情報漏洩リスクを防ぐIT運用統制ソフトウェアツール群「WEEDS Trace」を販売しており、さまざまな情報システムのログを収集する主要製品をベースに、顧客の目的に応じて、必要な機能やライセンスの提供を行っております。当連結会計年度につきましては、公共法人向け及び地方銀行向けのライセンス販売が好調となりました。

 

 これらの結果、教育サービス・セキュリティソリューション事業の売上高は599百万円(前期比41.7%増)、セグメント利益につきましては230百万円(同8.3%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ203百万円増加し、当連結会計年度末には1,104百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は323百万円(前連結会計年度は190百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益339百万円、売上債権及び契約資産の増加115百万円、その他負債の増加84百万円、法人税等の支払額105百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は10百万円(前連結会計年度は69百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出7百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は109百万円(前連結会計年度は107百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出66百万円及び配当金の支払額43百万円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売実績

イ.生産実績

 当社グループの生産は、完成後ただちに顧客へ引渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。

 

ロ.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

システムインテグレーション事業

5,812,803

111.64

1,096,188

115.02

教育サービス・セキュリティソリューション事業

592,203

111.26

166,594

114.24

合計

6,405,006

111.61

1,262,783

114.92

 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

ハ.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年10月1日

至 2023年9月30日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

システムインテグレーション事業

5,669,592

111.11

教育サービス・セキュリティソリューション事業

571,427

144.44

合計

6,241,020

113.50

 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産及び負債、報告期間における収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。見積り及び判断・評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績等

(イ)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて314百万円増加し、2,773百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末と比べて355百万円増加し、2,056百万円となりました。これは主に、現金及び預金が203百万円及び売掛金及び契約資産が115百万円増加したこと等によるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末と比べて40百万円減少し、716百万円となりました。これは主にのれんが23百万円減少したこと等によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べて109百万円増加し、1,512百万円となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末と比べて150百万円増加し、1,216百万円となりました。これは主に買掛金が32百万円、未払金が44百万円、未払費用が20百万円及び賞与引当金が24百万円増加したこと等によるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末と比べて41百万円減少し、295百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が25百万円増加した一方、長期借入金が66百万円減少したこと等によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べて205百万円増加し、1,260百万円となりました。これは主に利益剰余金が197百万円増加したこと等によるものであります。

 

(ロ)経営成績

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ742百万円増加し、6,241百万円となりました。これは、DXの進展を背景に、顧客企業の企業競争力の強化・業務効率化のためのIT投資が旺盛になり、リモート環境の整備に関する案件を中心とした新規顧客の獲得、及び、既存顧客の取引拡大に加え、M&A実施に伴う売上高の増加が主な理由となります。

 

(営業利益)

 売上原価は、システムエンジニア増員等により人件費が増加したことに加えて、協力会社への発注増加に伴い外注費の増加したこと等により4,914百万円となりました。販売費及び一般管理費は、社内管理業務強化のための増員等による人件費が増加したことに加えて、のれん償却費、及び、コロナ禍で抑制していた出張等の再開による出張費・会議費の増加等があり、985百万円となりました。この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ54百万円増加し、340百万円となりました。

 

(経常利益)

 経常利益は、営業利益の増加により、前連結会計年度に比べ53百万円増加し、339百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 法人税等が前連結会計年度に比べ7百万円増加した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ46百万円増加し、240百万円となりました。

 

(ハ)キャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ロ.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要の主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。

 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,104百万円となっております。

 

ハ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、新卒及び中途社員の採用人数、経常利益率等を重要な経営指標としております。

 当連結会計年度の採用人数は、前年同期比より10人増加し、123人となりました。また、システムエンジニアの効率的な稼働により売上総利益が増加し、経常利益率は、前連結会計年度から0.2ポイント増加の5.4%となりました。

 

ニ.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの将来の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

ホ.経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。