(注) 1.第4期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。
2.第4期より連結財務諸表を作成しているため、第4期の自己資本利益率は期末自己資本に基づいて計算しております。
3.第5期及び第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第5期の期首から適用しており、第5期以降に係る主要な経営指標等については、当該基準等を適用した指標となっております。
5.第5期及び第6期の自己資本利益率及び株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失が計上されているため記載しておりません。
6.従業員数は就業人員数(取締役兼務者を除く執行役員、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、従業員数の〔 〕外書きは、臨時従業員(アルバイト・パートタイム社員を含む。)の年間の平均雇用人数(1日8時間換算)であります。
(注) 1.第2期及び第3期の持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。
3.第2期の1株当たり純資産額については、優先株主に対する残余財産の分配額を控除して算定しております。
4.第2期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
5.第5期及び第6期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
6.第2期及び第5期並びに第6期の自己資本利益率については、当期純損失が計上されているため、記載しておりません。
7.第5期及び第6期の株価収益率については、当期純損失が計上されているため、記載しておりません。
8.第2期の株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。
9.従業員数は就業人員数(取締役兼務者を除く執行役員を含む。)であり、従業員数の〔 〕外書きは、臨時従業員(アルバイト・パートタイム社員を含む。)の年間の平均雇用人数(1日8時間換算)であります。
10.当社は、2020年3月27日開催の取締役会決議により、2020年4月15日付で株式1株につき1,000株の割合で株式分割を行っております。第2期の期首に当該株式分割が行われたものと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益又は当期純損失及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定しております。
11.2020年4月24日付で全てのA1種優先株主、A2種優先株主及びB種優先株主から取得請求権の行使を受けたことにより、全てのA1種優先株式、A2種優先株式及びB種優先株式を自己株式として取得し、対価として当該A1種優先株式、A2種優先株式及びB種優先株式1株につき、それぞれ普通株式1株を交付しております。また、当社が取得したA1種優先株式、A2種優先株式及びB種優先株式の全てについて、2020年4月27日開催の取締役会決議により同日付で消却しております。これにより、発行済株式数は普通株式13,369,000株となっております。
12.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズにおけるものであります。ただし、当社株式は、2020年8月20日付けで東京証券取引所マザーズに上場したため、それ以前の株価については該当事項がありません。
13.第2期及び第3期の株主総利回り及び比較指標は、2020年8月20日付で東京証券取引所マザーズに上場したため記載しておりません。
14.第4期より連結財務諸表を作成しているため、それ以降の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。
15.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第5期の期首から適用しており、第5期以降に係る提出会社の経営指標等については、当該基準等を適用した指標となっております。
当社は、代表取締役である重松路威が2018年1月に設立致しました。
設立以降の当社に係る経緯は、次のとおりです。
(1) 事業の概況
当社グループは「AIで心躍る未来を」をミッションとして、リアル空間のデジタル化による社会課題の解決を目指しております。当社グループ事業は、デジソリューション、ライフスタイルの2つのサービスドメインで構成されております。
デジソリューションサービスドメインでは、AIカメラを活用した駐車場や物流施設のトラックバースの効率的な運用を実現する「デジパーク」、車番検知による車両の見える化を行う「デジスルー」、街中や商業施設内の人流解析や防犯に活用いただける「デジフロー」、在宅勤務支援ツール「リモデスク」、屋外及び屋内用LEDディスプレイの「デジルック」、デジタルサイネージを媒体とするマンションサイネージ広告サービス「フォーカスチャネル」を提供しております。ライフスタイルサービスドメインでは、AIによる積込み最適化システム「AI-VANNING」、アパレル向けファッショントレンド解析「AIMD」やアパレル企業を中心に幅広いAIシステムソリューションを提供しております。
当社グループの目指すスマートシティのビジョンは、データが循環する社会であります。当社グループはスマートシティを運営するためのエッジAIプラットフォームの提供を通じ、「待ちのない街」と「情報に出逢える街」を創出します。当社が提供するサービスは相互に密接に関連しており、AIによる解析サービス、エッジAI機器やLEDサイネージの提供、AIライセンスの提供を通じ、未来のAIスマートシティの実現を目指しております。
当社グループは、技術分野として、独自の深層学習技術に基づくAIライブラリを開発し、当社グループのAIエンジニアリング事業に活用しております。深層学習の開発にあたっては、汎用のオープンアルゴリズムを転用せず、独自の学習データを収集して構築した高い検出精度の学習モデルを使用しております。また、当社グループでは、画像の認識・解析の際に、カメラ特性等を踏まえた独自の前処理、後処理による精度の向上、新しい学習データによるAI技術の使用目的に合わせたカスタマイズを行うことができます。当社グループでは、深層学習における学習データを準備する上で、深い知見を持つ専属のデータアノテーションチームがサービス開始後もAIの精度の継続的な向上を進めております。
例えば、ファッショントレンド解析関連サービスでは、ファッションコーディネート画像を学習データとして独自に収集・分類し、98%(注)を超えるファッションアイテムの検知を実現しております。
更に、学習データの仕分けに用いる自社開発の独自ソフトウエアを開発・保有しており、数百万枚規模の学習データ分類を用いた学習モデルを数か月という短期間にて実装する能力を保有しております。また、実際の画像を基にコンピュータ・グラフィックスを活用したAIモデルの効率的な学習を可能とする周辺開発も行っております。開発した学習モデルは、さまざまなサービスに活用・転用でき、新規サービス開発期間の短期化や、AIモデルの継続的な精度向上、スケーラビリティをもった事業開発に直結しております。
(注)人物の全身が映った100枚の写真を対象に行ったファッションアイテム検知の精度評価において、写真に写っていた424のファッションアイテムうち416アイテムを正しく検知し、正解率は98.1%となりました。
当社グループは、端末処理(エッジコンピューティング)による深層学習モデル(エッジAI)の低コスト活用を進めております。これまでのAI解析では、動画や写真、音声やデータといった容量の大きな情報を、通信網を用いてサーバーにアップロードし、サーバーで大規模処理を行う必要がありました。こうしたサーバーの活用は、画像を送受信する通信網やサーバーへの負担に加え、通信料やサーバールームの運用コスト、電気代などが大きく膨らむことから、AIサービスが広く社会に浸透するための課題となっていました。
エッジAIでは、画像を撮影しながらカメラなどにローカルに搭載したエッジコンピュータ内でAI解析が行われ、解析後のメタデータ(解析結果を記したテキストデータ)のみが必要に応じてサーバーに送信されることになります。そのため、容量の大きい動画そのものを通信を使って送受信する必要がなく、大規模なGPUサーバーを使う必要がないため、低コスト化・省電力化が実現できます。また、携帯電話が使える程度のインターネット環境と電源さえあれば、当社のAIを搭載した機器の設置ができることから、拡張性の高いサービスを提供できます。
また、エッジコンピューティングを活用することで、個人情報を含む人物の顔画像等をサーバーに送ることなく解析できることから、個人情報やプライバシー保護の面において高い優位性を持つ技術です。
当社グループのAIソフトウエアはデバイスとプロセッサ種別に横断的に搭載することが可能です。当社グループは、商用基準を満たすパッケージを用いた開発の経験を有しており、社会インフラとして設置できる信頼性を担保した製品を開発することができます。また、内蔵のメモリに負荷をかけない最適化されたアルゴリズムを実装する開発に深い知見を有しており、スマートフォンにもこれまでになかった高度なAIを組み込むことが可能です。
当社グループはエッジコンピューティングを積極的に用いることにより、保有する深層学習モデルの産業応用を加速すると同時に、省電力化といった環境負荷低減やSDGs(持続可能な開発目標)、プライバシー保護に配慮した産業発展を支援しております。
AIとエッジコンピューティングの親和性の高さは従来から認識されていましたが、エッジコンピュータに深層学習モデルを搭載するにはモデルの軽量化が必須要件でした。オープンソース化された汎用ライブラリを組み合わせて開発した深層学習モデルではメモリサイズが大きすぎることから、エッジコンピュータ上で稼働すためには独自に軽量化したモデルを開発する必要がありました。当社グループは、独自に開発した軽量・高精度な深層学習モデルとエッジコンピューティングの親和性を最大限に活かし、拡張可能性を担保した深層学習の開発と事業化を進め、AIサービスの活用場面を広げてきました。当社グループは、エッジAI技術によるビジネス創出基盤を持つサービスを次々に提供し、事業を推進しております。
当社グループが現在保有している深層学習の学習モデル及び開発・運用支援ツールは、以下のとおりとなっております。
(4) 展開するAIサービスと販売形態
当社グループは、独自に開発した多数の深層学習モデルを用いて事業を創出し、AIサービスを提供しております。「デジソリューション」ドメインでは、独自のAI搭載機器やサービスの設置・販売・メンテナンス、AIライセンス供与、システム開発、サイネージ機器のファブレス開発の他、当社グループがブランドとして提供するマンションサイネージ広告サービスにおいては、広告枠の販売による対価を受領しております。「ライフスタイル」ドメインにおいては、ライセンス供与、システム開発及びAI搭載機器の設置・販売・メンテナンスに係る対価を受領しています。
① デジソリューション
(I) 駐車場・モビリティ(デジパーク)
当社グループは、AI画像解析技術及びエッジ処理技術を応用した駐車場サービスを展開しております。当社グループ技術を活用すると駐車場全体の満空状態だけでなく、具体的にどの車室が空いているのかといった詳細情報を限られた台数のカメラを設置するだけで把握することができます。デジパークを導入した商業施設では、屋外の複数駐車場と屋内立体駐車場の満空状況をリアルタイム(5分間隔)でウェブサイト上で更新しています。また、電光掲示板を活用して現地での満空表示も実施しております。
また、従来のOCR(光学的文字認識)技術に変わる新しい技術を開発し、ナンバープレートを100%に近い精度で検知するライセンスも保有しております。事前登録などとあわせてパーキングチケットのチケットレス化への取組みも強化し、精算時の混雑の緩和による快適なパーキング運営の実現を目指しています。
(i) 本サービスにおける当社グループの位置づけ
当社グループは、AIカメラに搭載するAIソフトウエアの提供・機能更新、データレポーティングを行います。ショッピングモールの大規模駐車場や、物流施設のトラックバース等で導入が進んでいます。AIカメラとその周辺機器を一式セットで提供するユニット販売が主流となっています。電気機器の設置工事を受注できる体制を整備するため、2021年10月1日ニューラルエンジニアリング株式会社を設立し、一般建設業許可(電気通信工事業)を取得いたしました。これによりAIライセンスの提供だけではなく、機器の設置と保守運用まで一気通貫でサービスを提供できるようになりました。
(ⅱ) 本サービスの特徴
屋外の大規模駐車場から屋内の小規模な駐車場までさまざまなタイプの駐車場で導入いただけるサービスです。1台のカメラで最大200車室の満空を解析することができるのが最大の特徴で、駐車場運営の効率化を実現します。
本サービスで使用するAIカメラは多くの数値・指標をリアルタイムで取得するという非常に高度な機器ではあるものの、設置においては設置作業者に特別な技術を要求することはなく、設置する機器の画面に表示される指示に従って数分程度の簡単な作業を行うだけで設置を完了できるようにしております。通常、高機能機器はその管理運営面においても相応の技術を要求するケースがあり事業展開の大きな課題となりますが、本サービスで使用する機器はオペレーションの簡易さとして設置作業の難易度が低いという特徴を有しています。
・エッジ処理技術の活用
取得する数値・指標の判定等の全てを機器の端末内で完結させるエッジ処理技術も大きな特徴となっております。通信負荷が低く長時間にわたり安定稼働ができます。また、データ送信などに有線回線が不要なためAIカメラから外部に出る配線は電源コードのみで、機器の出荷・納入、設置の手軽さにつながっています。
(II) 人流・防犯(デジフロー)
国内では、新型コロナウイルスは2023年5月には5類感染症に移行し、2023年7月には海外からの外国人観光客は中国からの旅行者を除くと、過去最多だった新型コロナウイルス感染拡大前の2019年7月を上回るなど、国内経済はインバウンド効果による経済の活性化を期待する声が広がっています。一方、観光客数の急回復が「オーバーツーリズム」として住民生活に悪影響を及ぼす懸念も報道されており、人の混雑や交通渋滞を回避できる都市モデルへの社会的ニーズが高まっています。そうした要請に応え、当社グループサービスを観光地での過観光回避や人が密集しやすい場所の防犯対策等での当社グループサービスの活用が進んでいます。
また、地方創生の枠組みでは、道の駅などの観光施設の活用の見える化や効率的な施設運営に活かすサービスも徐々に広がっています。具体的には、官公庁や地方自治体、教育機関等と連携して、国内複数拠点の街づくりプロジェクトの実証実験等に参加しております。
(III) サイネージ広告(フォーカスチャネル)
2021年11月1日よりハイグレードマンションを中心にサイネージ広告事業を展開する株式会社フォーカスチャネルを完全子会社化し、グループに取り込みました。これを契機に、自社ブランドとしてのサイネージ広告事業の展開を加速してまいりました。なお、株式会社フォーカスチャネルはシナジーの加速と、より一層の事業の効率化を図るため、2022年8月1日に当社連結子会社の株式会社ネットテンとの吸収合併を経た後、商号変更を経て、現在ニューラルマーケティング株式会社に含まれる事業となっております。
(i) 本サービスにおける当社グループの位置づけ
当社グループは、AIカメラを搭載したサイネージを無償でマンションに設置し、サイネージで配信する広告枠を販売いたします。広告枠の間にエンターテイメント性の高い情報などを配信することで、自然と目を引く広告メディアを目指しております。また、AIサイネージの隣に紙のチラシを置くことができるラックも設置し、デジタルと紙媒体の両面でマーケティングが打てる仕組みとなっております。
AIサイネージはマンションの入り口付近やエレベーターホール、コンシェルジュデスクの脇など、住民の方が必ず通る動線上に配置しており、一定以上の視認回数を確保できるものとなっております。
(ii) 本サービスの特徴
本サービスで使用するサイネージ機器では、従来品では取得できなかったものを含め、年齢・性別の推定、視線の検知が可能です。コロナ禍でも通行人数に大きな差が出にくいマンションエントランスにAIサイネージを設置することで、安定的な広告視聴回数を維持できるのが特徴です。設置場所となるマンションにも施設が自由に情報配信できる枠を無償で提供しており、これまでは紙で掲示していたマンション側のお知らせをオンラインでサイネージに配信することができるようになります。マンション共有スペースの景観改善と管理業務のデジタル化を推進するツールとして導入が進んでいます。
(IV) LEDサイネージ(デジルック)
2022年2月21日よりLEDサイネージのファブレスメーカーである株式会社ネットテンを完全子会社化し、グループに取り込みました。子会社化後、2022年8月1日に同じく当社子会社であった株式会社フォーカスチャネルを吸収合併した後、2022年9月1日にはニューラルマーケティング株式会社へと商号変更を実施しました。
(i) 本サービスにおける当社グループの位置づけ
「デジルック」という自社ブランドのLEDサイネージをこれまでに10,000点以上(当社完全子会社化以前の実績含む)販売・設置した実績を保有しております。全国に10拠点(大阪あべの、大阪住吉、東京、仙台、広島、福岡、横浜、名古屋、新潟、宮崎)に営業人員を擁し、訪問販売営業および法人営業により小売店舗、オフィスビル、商業施設、公共施設、地方自治体、スタジアムなどに対し、屋内外で設置するためサイネージを提供しております。
(ii) 本サービスの特徴
設置台数実績は国内最大(自社調べ)であり、競争力の高い部材仕入れ、安定した供給や設置施工能力、全国にわたる充実したメンテナンス体制、幅広い商品取扱、映像放映に必要となる素材作成能力や独自ソフトウエアの保有から、国内トップのLEDファブレスメーカーとしての実績を保有しております。また、強固な営業販売網と販売ノウハウにより、再現性の高い事業展開が見込まれます。
(Ⅴ) 在宅勤務支援(リモデスク)
新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言を受け、国内外の多様な事業者において、従業員の在宅化が急速度で進みました。そうした新しい働き方を支えるソリューションとして在宅勤務支援「リモデスク」を開発し、特に個人情報を多く扱うために在宅勤務が難しいとされていたコールセンター中心にサービスを提供しています。エッジAIの優位性を活かし、個人情報保護やプライバシーに配慮しながら自宅でも高い情報セキュリティを維持できるインフラを整えることで、コールセンターの在宅化を推進するツールとして活用の場を広げております。
2021年8月にはSaaS版をリリースし、小規模な事業者でも導入しやすいサービスとして、コールセンターだけではなく、在宅勤務中の従業員の勤怠や健康管理にリモデスクを活用したい事業者への導入が進んでおります。
当社グループは、本サービスにおいてユーザーが使用する一般的なコンピュータに内蔵されたカメラとCPUを使って画像を解析しております。コールセンター内で問題行動とされるスマートフォンを使った画面撮影や、本人以外の第三者のなりすまし、画面の覗き込み等の行為が行われた場合に、それを検知して監督者に通知するAIソフトウエアを提供しております。
(ⅱ) 本サービスの特徴
本サービスはエッジAIを活用することにより勤務中の画像を通信し続けることなく、問題行動が起きた場面だけが通知される仕組みになっており、働く人のプライバシーに配慮しながら機密性の高い情報を扱う方の在宅勤務を可能とするサービスです。顧客側では特別な機器の導入の必要がなく、容易に導入できるのも特徴の一つです。
② ライフスタイル
(I)ファッショントレンド解析
当社グループは、拡大する余剰在庫や商品値引、並びに焼却廃棄等の社会問題に課題認識を持ち、AIを通じた業界再生やSDGs(持続可能な開発目標)の観点での持続可能性の向上、人の感性に頼った手作業からの進化を目指しています。また、ECサイトでのレコメンド機能の拡充やサイネージを活用した実店舗のデジタル化等ファッショントレンド解析サービスから派生したシステム等の開発により、アパレルメーカーの業務効率化、デジタル化に資するサービスを提供しております。
当社グループは、本サービスにおいて独自の画像解析エンジン(特許 第6511204号)を用いて、SNSなどにおける2,500万枚以上のファッションコーディネート画像をAIが解析し、ファッションのアイテム(シャツ、ポロシャツなど)、色彩(ホワイト、グレーなど)、シルエット(半袖、長袖など)、素材感(ナイロン、レザーなど)などをビッグデータ化します。
本サービスのユーザーとなるアパレル企業は、そのデータ解析結果により、それまで属人的な勘と経験によって断定されていたファッション特性を定量化し、MD(商品企画)業務をデジタル化・強化しています。
AIによるファッション解析を行うことで、トレンドに合わせた商品投入計画の策定に活用され、プロパー消化率(定価で販売した割合)の向上に寄与するサービスです。直近のトレンドデータに基づき、値引き判断を最適化することもできると考えています。結果として、投入商品と在庫水準が最適化され、営業利益率の改善につながると考えています。当社グループのサービスを活用して企画された商品は大手アパレルブランドをはじめ、全国の店舗で販売されています。当社グループのサービスを導入している顧客企業の一部ではプロパー消化率を改善する成果があがるなど、粗利改善に貢献しています。
(Ⅱ)AIによる積込み最適化システム「AI-VANNING」
「AI-VANNING」は、リアルタイムで荷物の形状を認識し、形状や重量に合わせ、最善の積込み方法や仕切り板のレイアウトなどの提案を行い、荷崩れによる品質の低下やヒューマンエラーによる遅延時間を削減できるだけでなく、使用コンテナ数を最小限に抑えることにより、輸送費用の減少を実現します。また、これまで手作業に依存していた書類の取り扱い等の作業をペーパーレス化することで、人材不足問題の解消と効率的かつ正確な積込みプロセスを提供します。サービス提供開始後は、完全自動化に向け、順次サービス内容を拡張していく予定です。
物流業界において人材不足は深刻な課題の一つとして挙げられており、2024年問題(※1)が注目を集めるとともにAI技術を活用した業務効率化サービスへの関心が高まっています。当社グループは、今回のシステム導入を皮切りに、今後も最先端AI技術を活用して海貨業界におけるDX化をリードしていくことを目指し、海貨業界の課題解決の支援と、より効率的かつ持続可能な運送プロセスの実現を支援していきます。
(※1)2024年4月1日以降、働き方改革関連法により、ドライバーの時間外労働時間の上限規制が設けられることによって発生する問題
(ii) 本サービスの特徴
本サービスは、独自開発したAIアルゴリズムに基づき、最適なコンテナ積込みレイアウトを作成します。その結果、作業の手戻りなどが抑制されることで、人的リソースの効率的な利用を実現します。また、従来の手作業で行われていた受注および入庫報告書の処理を自動化し、エラーの発生を最小限に抑えます。これにより、作業者の負担が軽減され、業務の正確性が向上します。DX化が可能な作業を手作業からオートメーションへ移行することによって、人材はより高度なタスクにシフトされるとともに、技術的なスキルと生産性の向上が期待でき、人手不足の解消につながります。
また、海貨業界全体のDXを推進するための強力な支援ツールとして機能します。デジタルプラットフォームを通じて業界内のステークホルダーがリアルタイムで連携し、情報共有と効率的な取引が可能となります。
<事業系統図>

用語集
(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
2.特定子会社であります。
3.ニューラルマーケティング株式会社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等(会計期間 2023年1月~2023年12月)
(1)売上高 2,446,187千円
(2)経常損失 △270,241千円
(3)当期純損失 △178,615千円
(4)純資産額 802,026千円
(5)総資産額 2,225,221千円
2023年12月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員数(取締役兼務者を除く執行役員、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、従業員数の〔 〕外書きは、臨時従業員(アルバイト・パートタイム社員を含む。)の年間の平均雇用人数(1日8時間換算)であります。
2.当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
3.前連結会計年度末に比べ従業員数が73名増加しております。主な理由として、ニューラルマーケティング社の営業人員の採用を行ったことによるものであります。
(注) 1.従業員数は就業人員数(取締役兼務者を除く執行役員を含む。)であり、従業員数の〔 〕外書きは、臨時従業員(アルバイト・パートタイム社員を含む。)の年間の平均雇用人数(1日8時間換算)であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
4.従業員数が前期末に比べ6名増加しておりますが、これは業容拡大に伴う採用数の増加によるものです。
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
提出会社及び連結子会社は、常時雇用する労働者が101人以上300人以下であるため、管理職に占める女性労働者の割合、男性の育児休業取得率、男女間賃金格差について、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)(女性活躍推進法)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)(育児・介護休業法)」の規定による公表項目とはしていないため、記載を省略しております。